環境活動レポート

2010 年度
環境活動レポート
発
行
2011 年 8 月 4 日
(対象期間:2010/04/01~2011/03/31)
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環境方針
環境理念
私たちは、環境にやさしい製品を提供する段ボールメーカーとして、北国の恵まれた自然を残すため、
省エネルギーの推進、資源の有効活用、廃棄物の削減によって環境負荷の軽減に努めます。
行動方針
1. 環境に関する法令・規制を順守し、環境に配慮した事業活動を推進します。
2. 仕事のムダ・ムリ・ムラをなくし、省エネルギーの推進と資源の有効活用に努めます。
3. 廃棄物の分別によるリサイクル化の推進と資源の再使用化に取り組み、最終廃棄物の減量化に努め
ます。
4. 水資源の節減と有効活用に努めます。
5. 環境にやさしい製品の企画・提案に努め、循環型社会の実現に貢献します。
6. 環境活動を通して環境保全意識を高め、その活動結果を社外に公開します。
2008 年 10 月 1 日 制定
2011 年 5 月 13 日 確認
代表取締役社長
杉崎 儀雄
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組織の概要・対象範囲
1.組織名および代表者氏名
合同容器株式会社
代表取締役社長 杉 崎
儀 雄
2.所在地
〒061-1492 北海道恵庭市北柏木町 3 丁目 39 番
TEL: (0123) 32-4141
3.事業内容
段ボールおよび段ボール箱の製造、加工、販売
紙加工品および包装・物流関連商品の販売、包装機械・器具の販売
http://www.godoyoki.co.jp/company/gaiyou.html
4.事業の規模
製 品 出 荷 額
72 億円
主要製品生産量
7,190万㎡
従
業
員
数
149 名
敷
地
面
積
84,800 ㎡
5.対象範囲
全 9 個所
認証・登録番号 0003750
本社・札幌事業部: 北海道恵庭市北柏木町 3 丁目 39 番
函館事業部: 北海道函館市港町 1 丁目 32 番地 34 号
青森事業部: 青森県青森市大字油川字柳川 92 番地
TEL: (0123) 32-4141
TEL: (0138) 42-0101
TEL: (017) 788-2121
≪営業拠点≫
東京事務所:
札幌営業課:
東京都千代田区内神田2-8-14 高橋ビル 5 階
札幌市白石区菊水 6 条 3 丁目 1 番 1 号
TEL: (03) 3251-4185
TEL: (011) 841-4185
旭川営業所:
釧路営業所:
北見営業所:
帯広営業所:
旭川市東鷹栖2線11号
釧路市海運1丁目1番9号 埠頭ビル1階
北見市東相内町560番地の5
帯広市東2条南 3 丁目 9-1 十勝館ビル 1 階 103 号
TEL:
TEL:
TEL:
TEL:
(0166) 57-2431
(0154) 24-7136
(0157) 36-2431
(0155) 27-1341
6.環境管理責任者及び担当者連絡先
環境責任者:
事業責任者:
取締役技術本部長
札幌事業部長
函館事業部長
青森事業部長
菊池
住岡
岡
佐藤
勝利
潤二
尚史
明
事
品質保証部
内藤
信二
務
局:
部長
TEL: (0123) 33-7198
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7.運営組織
8.会社組織図
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環境に配慮した製品の紹介
当社のホームページで紹介しています。
http://www.godoyoki.co.jp/housou/seihin.html
■ 段ボールシート/ケース
段ボールは強度と使いやすさを兼ね備え、環境にもや
さしい理想的な包装素材です。
さらに、その優れた印刷特性によって、商品イメージ
をアピールし、様々な情報を伝えることができます。
当社では、この段ボールの特徴を生かし、商品イメー
ジを高めて安全に保護・輸送できるよう最適なパッケ
ージを提供いたします。
用途と目的に合わせて段種も A 段、B 段、C 段、E 段、
AB 段と幅広く取り揃えています。
■ たもっちゃん
たもっちゃんは、特殊耐水原紙を使用した機能性段ボールで、耐水性と鮮度保持効果をプラスしました。
従来の耐水段ボールと異なり、使用後にリサイクルが可能で地球環境にやさしい包装素材です。
たもっちゃんの総製造販売元は、日本トーカンパッケージ株式会社であり、当社は北海道地区の製造委託販売元です。
■ バイアスエコパネル
段ボールとは異なる独自構造の次世代紙パネルで、地球環境にやさしい新素材です。バイアスエコパネ
ルを特徴付けているのは、そのバイアス(斜交)構造の中しんにあります。
交互に組み合わされた中しんは強固な連続結合を形成しており、この両面に特殊紙を貼り合わせてパネ
ルに加工しました。その特長として、非常に軽量、優れた強度、高い断熱性能、優れた加工性、環境に
やさしい、人に安心、などの多くの特質を備えています。
今後の用途として、建築関連、家具・建具、イベント・ディスプレイ、包装・物流などの幅広い分野で
の応用が期待されます。
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環境目標
中長期の目標
2007 年度のデータを基準として中長期(3 年間)の目標値である。
削減率を計測する上で、原単位での比較が望ましいものについては、主要製品である段ボールの
生産平米当りの使用量または排出量として算定した。
環境負荷項目
単位
基準年
2007
2008
2009
2010
基準年の-2%
基準年の-4%
基準年の-6%
58.50
57.31
56.11
g-CO2/m2
59.70
g-CO2/m2
17.91
17.56
17.20
16.84
C 重 油
g-CO2/m2
28.49
27.92
27.35
26.78
L P G
g-CO2/m2
3.27
3.20
3.14
3.07
%
10.00
9.75
9.75
9.75
%
11.52
12.00
12.20
12.85
L/㎡
0.39
0.38
0.37
0.36
二酸化炭素排出量
電
力
※
廃棄物(古紙の発生率)
札幌事業部
函館事業部
水資源(上水+地下水)
環境活動計画
2009 年
6月
本社・札幌事業部(営業所除く)で EA21 を認証・登録
2009 年 10 月
マネジメントレビューにてサイトの拡大を決定し全社展開を開始
2010 年
営業拠点においては、環境負荷データの把握を中心に活動を開始
1月
EA21 ガイドライン 2009 年版への対応
2010 年
5月
全社(合計 9 拠点)で認証取得
取組み主要項目
・使用エネルギーの削減
・廃棄物の削減、古紙発生率の低減
・水使用量および排水量の削減
・環境負荷に配慮した製品の購入(グリーン購入)と販売の推進
・化学物質使用状況の把握
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目標項目(目標値)
二酸化炭素 CO2 排出量の削減
(3 年間で基準年に対し6%削減)
活動内容
CO2排出に起因するエネルギーの消費(投入)量の削減
電 気
(毎年2%削減)
稼動率の向上。節電、空調温度基準設定。
クールビズ、ウォームビズの推進(期間の設定)。
C重油
(毎年2%削減)
稼働率の向上。低温貼合。配管の断熱加工。
LPG
(毎年2%削減)
リフト走行マナーの励行。バッテリーリフトへの転換推進。
食堂への省エネ協力要請。
灯 油
焼却炉の稼働基準を設定。空調温度基準設定。
ウォームビズの推進(期間の設定)。
ガソリン
運行日報で燃費管理。
エコドライブの推進・励行(冊子で啓蒙)。
配送効率の向上
配送効率の監視測定を継続。
運送会社への活動協力および情報提供を要請する。
廃棄物の削減とリサイクル 化の推進
ゴミを分類(定義)し、ゴミの分別を徹底する。
古紙発生を削減(毎年 0.25%削減)
現行の監視・測定値をそのまま採用し削減活動を行う。
目標を達成しない場合は、前年の目標値を引き継ぐ。
コピー用紙使用量の削減
電子文書の活用。裏面利用など再利用。
廃棄コピー用紙のリサイクル化
焼却処理をやめる。機密文書はシュレッダー処理してすべて
リサイクルする。
飲料容器のリサイクル化
リサイクルされるよう廃棄(処分)方法を明確にする。
排水量の削減
節水に努め排水量を削減する。
上水道使用量の削減
手洗い・トイレの節水。節水コマ取り付けの検討。
食堂への節水協力要請。
地下水使用量の削減
貼合糊着量の削減。ボイラー冷却水の適正使用量の設定。
インキ洗い水の削減。
環境配慮製品の購入と販売
グリーン購入の推進と自社製品BEPの販売推進
グリーン購入の推進
事務用品や調達資材はエコ製品を優先的に選択するよう努め
る。
BEPの売上UP
DDPC 事業において環境配慮素材である BEP(バイアスエコパ
ネル)の採用率をアップする。
環境配慮製品の顧客への提案
リデュースにつながる材質、寸法、形式の提案。
環境に配慮した素材の提案。
化学物質使用状況の把握
使用資材に含まれる化学物質の把握
MSDS の情報整備
原材料・副材料をはじめとする使用資材の MSDS の入手と情
報整備を行う。
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主な環境負荷の実績
過去3年間の主な環境負荷
当社は、エコアクション21ガイドライン2009に準じ、「環境への負荷の自己チェックシート」に
より、環境負荷を把握し、二酸化炭素排出量(総エネルギー投入量)、廃棄物排出量及び総排水量(水
使用量)は必ず把握することとしている。
≪全社の負荷データ≫
2008 年
2009 年
2010 年
ton-CO2
5,108
5,050
5,363
GJ
42,104
41,787
43,271
重 油
KL
1,015
1,004
1,008
LPG
Kg
90,208
78,509
73,581
廃棄物(再生古紙含む)
ton
6,151
6,057
6,016
排水量
m
3
9,311
9,299
8,870
上水道(使用量)
m
3
4,072
3,986
3,859
地下水(使用量)
m
3
29,489
28,939
27,313
環境負荷項目
二酸化炭素排出量
電 力
※
単位
環境目標と実績
2010 年度(10/04/01~11/03/31)実績
環境負荷項目
単位
は目標達成○。目標未達×。
基準年
2007
二酸化炭素排出量
g-CO2/m2
59.70
電 力
g-CO2/m2
C重油
LPG
廃棄物(古紙の発生率)
札幌事業部
函館事業部
水資源(上水+地下水)
※ 電力の排出係数[t-CO2/千 kWh]
2010 目標
基準年の-6%
2010 実績
判定
56.11
69.85
×
75.5%
17.91
16.84
21.67
×
71.3%
g-CO2/m2
28.49
26.78
30.91
×
84.6%
g-CO2/m2
3.27
3.07
2.88
○ 106.4%
%
10.00
9.75
10.99
×
87.3%
%
11.52
12.85
14.21
×
89.4%
L/㎡
0.39
0.36
0.41
×
87.2%
北海道電力:0.433 東北電力:0.468 東京電力:0.384
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環境活動の取組結果とその評価、次年度の取組について
使用エネルギーの削減
二酸化炭素の排出量が昨年に比べ2.5%増加した。
要因としては、電力及び重油の消費量増加であるとい
える。生産量が昨年に比べ約5%ダウンしたにもかか
わらず、使用エネルギーが増加したということは、ム
ダに電力消費をしていたり、ボイラー配管の熱損失に
よる燃料の増加などが考えられる。
また、2008 年以降オール電化事務所の開設や、新規
事業による設備の導入をしていることも影響してい
るといえる。
さらに、3年連続 LPG に関しては減少しており、リフトのバッテリー車への切替はとても効果が
あるといえるのだが、LPG の代わりに電気を使用するわけなので、LPG が減った分、電力が増加し
ているともいえる。
【次年度の取組】
g‐CO2/㎡
改正省エネルギー法に準じ使用エネルギーの集計を
80
したところ、当社は特定事業者に指定され、札幌事業
75
生産平米当りのCO2排出量
120%
実績
目標
達成率
110%
70
100%
65
90%
60
80%
55
70%
は毎年-2%を目標としていたが、未達のままであり、
50
60%
増加傾向にある。省エネ法で提示しているように、当
45
50%
社においてもまずは、毎年最低1%の削減を目標とし
40
部においては第二種エネルギー管理指定工場に該当
していることが分かった。
今まで、生産平米当りの二酸化炭素 CO2 排出量の削減
活動する。
40%
2007年
2008年
2009年
2010年
削減に向け、電力については、東北電力からの節電要請もあることから、照明器具の LED 化の検討
や、高効率・省エネタイプへの設備入替についての検討などを進めていく。
重油については、削減プロジェクトとして、C 重油削減委員会を立ち上げ、定時会議の中で監視し
タイムリーな対策を打てるような体制を作る。
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生産量の低下による影響を受けているのかもしれ
6,300
ないが、弊社製品の特殊加工(リサイクルできない 6,200
ワックスやカーテン加工)品の製造中止により、廃
棄量が減ったといえる。
10
ton
9
6,100
コピー用紙のリサイクル率
使用量
8
回収量
リサイクル率
7
4.7 %
している。
廃棄物(再生古紙含む)
4.1 %
古紙の発生率は増えているものの、総重量では減少
ton
6,400
2.6 %
廃棄物の削減、古紙発生率の低減
50%
6,000
45%
40%
5,900
35%
2007年
2008年
2009年
2010年
6
30%
5
25%
4
20%
札幌事業部のコピー用紙リサイクル率は増加しており、
3
15%
今までゴミとして処理していたものを出来るだけリサ
2
10%
イクルしようという意識が定着してきたことも影響し
1
5%
0
0%
2008
2009
ているだろう。
2010
【次年度の取組】
品質マネジメントシステムの目標管理のロス削減に含めて活動を行う。既に結成されている、ロス
削減委員会の中で、削減のための活動を行う。
コピー用紙については、企画管理部の品質目標で使用量を把握し、削減のための活動を行う。
水使用量と排水量の削減
水使用量と排水量は共に減少している。
給排水経路の不備を見つけ修理・改善したことで、水の量を
減らすことができた。
・貼合製糊装置冷却水分離
・供給バルブ全開→適正値に調整
・外側排水枡整備
など
特に排水量については、基準年の 2007 年度に比べ 8.1%の削
【次年度の取組】
定期的な、水使用量や排水量を監視し、早期に不具合を発見
9,600
し、削減に努める。
9,200
目標値は、毎年 0.01L/㎡の削減を目標とすることとしていた
9,000
が、再集計の結果 2 年連続 0.41L/㎡という結果がでたので、
今後はこれを目安として使用量を監視する。
排 水 量
2008年
2009年
8.1 %
9,400
3.6 %
m3
9,800
3.5%
減となっているので、活動の効果があったと評価できる。
8,800
8,600
2007年
2010年
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環境負荷に配慮した製品の購入(グリーン購入)と販売の推進
≪グリーン購入≫
事務用品についてのグリーン購入率につい
ては、購入先からの情報提供により、数値を
80 60 集計開始は 2009 年度は 8 月からではあるが、
50 40 年度の平均値を比較すると、
53.8%、2010 年度
90 70 把握している。
2009 年度
グリーン購入率
%
100 30 58.6% で
あり、約 5%購入率がアップしている。
2009
20 10 0 4
5
6
≪BEP 製品の売上 UP≫
BEP=バイアスエコパネルは、環境にやさし
7
8
9
10
11
12
1
2
3
年度別販売平米
㎡
20,000
18,000
い次世代紙パネルであり、2007 年に製品化
16,000
し、販売を開始したものである。
14,000
12,000
「環境にやさしく、リサイクル可能な、軽量
10,000
パネル」という商品の特徴が顧客に受け入れ
8,000
られ、発売以来、毎年売上げを伸ばしている。
2010
7.4倍
6,000
4.5倍
4,000
2,000
0
≪環境配慮製品の顧客への提案≫
2007
2008
2009
2010
当社では防水(カーテン・ワックス加工)段ボールを製造販売していたが、製紙原料としてリサイ
クルできない材質となるため、これを廃止し、リサイクルが可能な「たもっちゃん®」への移行を
推進した。
また、箱の形式の変更・改良により必要材料平米を下げ、リデュース・低コスト化につながる提案
や、素材をリサイクル可能なものに変更するような提案を積極的に行っている。
【次年度の取組】
グリーン購入以外、品質マネジメントシステムの品質目標で管理しているので、継続して活動する。
グリーン購入に関しては、企画管理部が中心となり品質目標の中に含めて活動を行う。
生産資材や販売用商品に関してもグリーン調達するように推進する。
化学物質使用状況の把握
購買品について主原料をメインに MSDS および化学物質分析データを入手し、管理すべき化学薬品
を特定することができた。
【次年度の取組】
すべてのアイテムについて、まだ完了していないので、次年度も継続して行う。
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その他の環境活動
エコ標語募集でエコ意識を向上!
応募作品件数が増加。入賞作品は 21 件。
避難・消火訓練の様子
火災を想定した避難訓練を
実施。
消火ポンプのエンジントラ
ブルにより放水テストがで
きなかったが、その後、ト
ラブル原因を究明し始動す
ることを確認した。
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環境コミュニケーションとして構内清掃を実施
収集したゴミの量が激減。以前は、何袋もありパレットから溢れそうなくらいの量であったが、今
ではなんと 2 袋。美化意識も着実に定着しエコ活動の効果と言える。
環境関連法規等の遵守状況の確認、違反・訴訟の有無
環境関連法規の遵守状況
当社に該当する環境関連法規についての遵守状況をチェックした結果、違反はなかった。
消防立入検査
2010 年 11 月 8 日恵庭市消防署による立入検査にて、不備・欠陥事項を指摘された。
指摘事項に関しては、すべて改善し報告済みである。
訴訟等について
事例はない。
代表者による全体評価と見直し
環境目標の達成状況が良くなかった。目標値設定に無理があったようである。
主要エネルギー、ゴミ、水に関して計画を立て活動したものの、実績データにどのように反映され
ているのか実感できないため、活発化しなかった。次年度からは、環境目標・活動を別枠で考える
のではなく、品質目標を達成するための活動が環境活動につながることと認識し活動して欲しい。
2011年度は特にロス削減に通ずるC重油の削減と、東日本大震災の影響による電力会社からの節電
要請もあるので、省エネを強化すること。また、従来からの目標に加え新たに①化学物質使用量削
減 ②グリーン購入
③自社製品に関する項目 を追加して活動すること。
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