事業報告書2012(次年度計画含む)

2012
●
発行日
2013 年6月1日
●
発行人
島田 茂
●
発行所
日本YMCA同盟
●
印刷・製本
コロニー印刷
●
発行部数
500 部
●
連絡先
公益財団法人日本YMCA同盟
〒 160-0003 東京都新宿区本塩町 7
電話 03
(5367)
6640 FAX03(5367)6641
E-mail: [email protected]
Homepage: http://www.ymcajapan.org/
2012
Annual Report
日本YMCA同盟事業報告書
2012年度
日本YMCA同盟
日本YMCA基本原則
私たち日本のYMCAは、
イエス・キリストにおいて示された愛と奉仕の生き方に学びつつ、
世界のYMCAとのつながりのなかで、次の使命を担います。
私たちは、
すべての人びとが生涯をとおして全人的に成長することを願い、
すべてのいのちをかけがえのないものとして守り育てます。
私たちは、
一人ひとりの人権を守り、正義と公正を求め、
喜びを共にし痛みを分かちあう社会をめざします。
私たちは、
アジア・太平洋地域の人びとへの歴史的責任を認識しつつ、
世界の人びとと共に平和の実現に努めます。
1996年 6 月15日
第106回日本YMCA同盟委員会採択
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横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横横
チャレンジ21
第 3 至福千年期への発端となる新しい世紀を迎えようとするこのとき、私たちは、1855年に
採択された「パリ基準」をYMCA使命表明の基礎として確認しつつ、つぎのように宣言する。
YMCAはイエス・キリストのもとに立ち、宗教宗派の違いを超えて協働する、自由意志で
参画するボランティアの運動であって、老若男女を問わずすべての人に開かれた、特に青年の
参画を強調する、世界に広がるキリスト教運動である。またYMCAは、すべて被造物のいの
ちが豊かに守り育てられ、愛に基づく正義と平和と和解に満ちた人間性溢れる社会を建設する、
キリスト者の理想を人びとと分かちあうことを追求する。
それゆえ、すべての加盟各国YMCAは、それぞれの現実状況のなかで選択される固有のさ
まざまな課題解決に向けて努力を集中するようにと招かれている。これらの課題は、カンパラ
原則の新しい展開として、つぎの事柄を含むものである。
・イエス・キリストの福音を分かちあい、個々人が霊的にも知的にも身体的にも良好であり、
調和のなかに人間性が豊かに保持される有機的総体としての地域社会の創出に努める。
・すべての人びと、とくに青年と女性がより大きな責任をもち、あらゆるレベルで指導的役割
を果たし、公正な社会をめざす働きに共に参画するよう、その指導力を高め、必要な権限を
持つ。
・女性の権利を唱導してその向上をめざし、また子どもの権利を支持する。
・信仰や思想信条を異にする人びととの対話・協力を推進し、人びとの文化的アイデンティ
ティを認め、また、文化の革新にむけて努力する。
・貧しい人びと、奪い取られた人びと、追い立てられた人びと、また人種的・民族的少数者ゆ
えに抑圧のもとにある人びとと連帯し、行動する。
・紛争状態にあるところで調停者、和解の仲保者となることに努め、また、人びとが自己決定
のできる状況を創り出す運動に効果的に参画し、そのことによって彼ら自身が強められ高め
られるように働く。
・神の被造物をあらゆる破壊から守り、きたるべき世代のため、地球資源の保持・保護に努め
る。
これらの挑戦に立ち向かうため、YMCAは、自己自身を持続し、また自己決定を可能なら
しめる、あらゆるレベルでの協力の形態を開発・強化する。
1998年 7 月 第14回世界YMCA同盟委員会採択
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YMCAの願い
YMCAでは活動をとおして次のことを学びます。
「自分のいのちとみんなのいのちを大切にすること」 「家族、地域のひとりとして責任があること」
「世界と地球を見つめ、考え、行動すること」
「ボランティア精神とリーダーシップを身につけること」
「すこやかな心とからだを育むこと」
YMCAでは、これらを実現するために、
「思いやり」「誠実さ」「尊敬心」「責任感」を
すべての場面で大切にしています。
2006年 2 月 第119回全国YMCA総主事会議
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YMCAウエルネス事業の目指すもの
YMCAのウエルネス事業は、一人ひとりの全人格的な成長を促し、すこやかな心と体を
育み、いのちを守ることの大切さを学びます。そして、ボランティアとして活動する機会
を通してリーダーシップを学び、コミュニケーションの力を養います。
YMCA英語教育の目指すもの
YMCAの英語教育は、世界と地域を見つめ、考え、行動する「地球市民」を育てます。
そのため、世界のさまざまな人たちと対話ができるコミュニケーション力と、すべての人々
がともに生きる仲間であることを学びます。
YMCA日本語教育の目指すもの
YMCAの日本語教育は、日本語と日本文化を学ぶことによって、様々な国の人々の相互
理解を促し、共に生きる社会の実現に貢献する人を育てます。
YMCA専門学校の目指すもの
YMCAの専門学校は、ボランティア精神を持ったリーダーシップを発揮し、社会に貢献
する専門職を育成します。そのために、自己学習能力、人間関係を豊かにする能力、サー
ビス提供者にふさわしい姿勢や態度を身につけます。
YMCA福祉の目指すもの
YMCAの福祉は、子どもから高齢者のすべてが、すこやかな心と体を育み、いつも喜び
と希望を持ち、充実した人生を送ることを目指します。そのため、一人ひとりが家族、地
域とのつながりを通して、共に生きることができるように支援をします。
YMCA国際活動の目指すもの
YMCAの国際活動は、世界の国と地域にひろがるYMCAによる、豊かな出会いを通し
て、平和をつくりだすことができる人を育てます。そのためにも、アジア太平洋地域の歴
史をはじめ、国や地域にあるさまざまな問題について学びます。
2006年10月 第121回全国YMCA総主事会議
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日本YMCA同盟事業報告書 2012年度
2012年度総括報告
……………p.1
2012年度日本YMCA同盟事業方針・計画
……………p.7
全国協力
国内協力事業
13
……………p.
東日本大震災救援・復興支援
……………p.
18
海外災害被災地支援
……………p.
22
学生YMCA
23
……………p.
国際協力事業
……………p.
26
研修・研究
32
……………p.
資格
34
……………p.
第8回トップ・リーダーシップ・セミナー
……………p.
35
広報活動
36
……………p.
史料室
……………p.
37
YMCAユース・ファンド
……………p.
38
法人業務
……………p.
40
国際青少年センター東山荘
……………p.
41
日本YMCA主事退職金中央基金・職員年金基金
……………p.
43
国際賛助会(FCSC)
……………p.
44
助成・支援
……………p.
46
関係団体報告
……………p.
47
委員会報告
……………p.
50
日本のYMCA現勢
……………p.
57
2013年度日本YMCA同盟方針・計画
……………p.
58
2012年度諸委員名簿
……………p.
65
2012年日本YMCA同盟組織
……………p.
67
英文事業概要報告
……………p.
69
2012年度総括報告
中川 善博
島田 茂
日本YMCA同盟
日本YMCA同盟
会長
総主事(代表理事)
2012年度を振り返って
2012年度は、財団法人日本YMCA同盟が
公益財団法人に移行した最初の年度となった。
これまで理事会が決議機関であったが、移行
後は評議員会が決議機関、理事会は執行機関
となり、財団法人理事長が2012年 4 月より評
議員会会長に、
新たに正野隆士氏と黄(江夏)
崇子氏が副会長に就任し、理事会の代表理事
は同盟総主事が担うこととなった。評議員は
任期が 4 年で、最初の評議員として15名が就
任した。理事は任期 2 年で 7 名が就任し、そ
のうち 3 名が職員で、執行理事となった。
YMCA全国運動の方針を決めて来た同盟
委員会は、同盟協議会と名称を変え、各加盟
都市YMCAから選出された代議員の 3 分の
1 が35歳までのユース世代となり、ユースの
意見がYMCA運動の方針に反映される仕組
みに改編された。また、2012年度は公益財団
法人の初年度として、役員会議の運営方法を
改め、協議に十分時間を取ることや会議の進
行、役割分担等会議の在り方に検討を加え、
機関の活性化に取り組む年となった
全国加盟YMCAの公益法人移行支援を通
して、各加盟YMCAの会員制度、機関や組
織形態そして、ガバナンスのあり方などは、
それぞれのYMCAの歴史や事業内容・会員
実態、地域性等に応じて必ずしも同一ではな
いことが明らかとなった。そうした中で、変
革期にあるYMCA運動と法人の在り方につ
いて、加盟YMCAの役員協議会を11月に実
施した。各加盟YMCAのオートノミーを尊
重しつつ、世界YMCA同盟への加盟基準
であるパリ基準と、日本YMCA基本原則に
則った日本YMCA運動の一体性を確認し、
ユースリーダーシップの育成という共通する
目標に向けて、全国のYMCAが協力して歩
むことが確認された。
一 方、 世 界 Y M C A 同 盟 は、
「眠れる巨
人を目覚めさせる」というテーマで、
「The
World Y M C A 」 と い う ブ ラ ン ド で 新 た
な 世 界 Y M C A 戦 略(New Way Strategic
Plan 2011-2014)
を打ち出した。新戦略は、
「地
球市民を育む」という2010年香港で行われた
世界大会のテーマを実現するために、
『ユー
ス・エンパワーメント』
、
『ムーブメント・ス
トレングス』
、
『リソース・モービライゼー
ション』
、
『イメージとインパクト』
、
『ガバナ
ンス』という 5 つの柱で構成されている。10
月13日には、YMCAがユースを育成する最
大の団体であることをアピールすることを狙
いとして、YMCAワールド・チャレンジが
世界同日に行われた。YMCAが発明したバ
スケットボールのシュートを行い、YMCA
がユースをエンパワーメントする団体である
ことを示す世界的なイベントとなった。日本
の参加者数は18の都市YMCAと学生YM
CAで、39拠点で実施し3,342人が参加した。
世界では約43万人が参加したが、実施拠点数
では日本が最も多かった。このイベントに続
いて、世界YMCA同盟は、100万人のユー
スの声を集めて、ユースの置かれている課題
に国連や他のNGOと共に取り組むことを計
画している。
1
日本YMCA同盟が主催するユース育成の
重点事業としては、第 3 回目となる地球市民
育成プロジェクトがユースファンドの支援に
よって行われた。国内外のユース73名が参加
し、夏期研修を通して国際と地域の課題につ
いてのアクションプランを立案し、それぞれ
の地域でプランを実行した。
学生YMCAは、夏期ゼミナールが第40回
を迎え、1969年まで開催された
「夏季学校」
(第
78回が最後)および1971年と1972年に行われ
た「夏季集会」を含めると終戦時の 2 年間を
除き、1889年から通算119回開催されたこと
になる。第40回は現役・OBOG92名が参加
し、それぞれの学生YMCA、各地区の活動
紹介、自主ゼミ、海外プログラム参加者によ
る報告会などが行われ、よい学びと交流が持
たれた。2013年には、学生YMCA創立125
周年フォーラムを開催する予定である。
東日本大震災への救援・復興事業は、
「3
月11日を忘れず」
、被災された方々に寄り添
う活動を継続する決意の基に、被災地域の 3
拠点-盛岡YMCA宮古ボランティアセン
ター、仙台YMCA支援対策室、YMCA石
巻支援センターでのボランティア活動と福島
の子ども達のためのリフレッシュキャンプを
継続した。将来の復興の担い手となる子ども
達への支援を中心に、全国のYMCA・学生
YMCA・ワイズメンズクラブが協力して、
長期的に活動を「Big Heart Project(ビッグ
ハートプロジェクト)
」として継続すること
を決定し、多くの人びと・関連団体・企業の
協力と支援を呼びかけた。
東山荘は、1915年に学生YMCA夏季学校
の常設会場として設立され、現在は一度に約
500名が宿泊できる研修センターとして、国
内外の多くのユースリーダーを育成してきた。
2015年100周年に向けての計画のうち、第一
期事業は2011年度に終了し、ネイチャーセ
ンター、ディーンリーパーメモリアルロッ
ジ、バーベキュー場など新たな施設が100周
年記念事業募金によって完成した。第二期計
画は、東日本大震災を経て、耐震性の強化と
施設の老朽化への対応、年輪を重ねた庭園を
生かしつつ環境を配慮した改修、利用者が出
会いを通して育みあう場などの課題に具体的
に取り組むために東山荘再開発委員会を設置
2
した。法人理事会等同盟の各機関は、本館の
建て替え等抜本的なリニューアルを決定した。
今後とも、専門家と役員・職員が一丸となり
研究と協議を重ね、2015年に着工し2016年完
成を目指す。計画作成に並行しながら、営業
を継続・強化しつつ、インターネット環境の
改善など研修者の利便やスタッフのホスピタ
リティの向上、環境への対応等とともに経費
削減に努めるなど、東山荘と四ツ谷事務所の
スタッフが連携し、改善に取り組んだ。
この一年間、全国のYMCA会員の皆さま
とYMCAを支えてくださるワイズメンズク
ラブのお支え、そして、YMCAを導いてく
ださるイエス・キリストに感謝。
「見よ、今は恵みの時、見よ、今は救いの
日である。
」
(コリントの信徒への手紙Ⅱ 6 章 2 節)
2012年度事業計画と報告
Ⅰ.日本YMCA国際青少年センター東山荘
を通した青少年健全育成事業
1 )東山荘は、1915年に大学YMCA夏期学
校の常設研修施設として開設された。それ
以来97年間にわたり日本の政治・経済・文
化を牽引する指導者を育み、一時は年間約
8 万人の利用者があった。しかし、18歳人
口の激減と構造的な不況で年々利用者は減
少し、一昨年には東日本大震災の影響で
利用者数は大幅に落ち込んだ。2012年度
は、この減少の流れを変え青少年の全人教
育の場としての使命を再確認し、学校及び
青少年団体等の受入れ事業の拡大を目標
に、職員の研修に力を入れ、一丸となり営
業・サービス・施設の改善を図った。下半
期には、営業担当者を採用して営業力を強
化し、学校・青少年団体・教会等450カ所
を訪問し、東京を始め近県の高校にダイレ
クトメールを送付するなどの営業活動を展
開した。利用者は、職員の努力や東日本大
震災関連の事業も加わり、前年度30,433人
に対して34,015人に増加した。
2 )ネイチャープログラム等の日帰りプログ
ラムにも力を入れ、地域の青少年の参加が
定着した。
3 )福島で放射能の影響を受けている子ども
たちや家族のリフレッシュキャンプや心の
ケアキャンプを主催し、子どもたちがのび
のびと自然の中で過ごす機会を提供するこ
とができた。
Ⅱ.国の内外において健全な青少年を育成す
る事業
1 .国際協力事業
1 )研修啓発事業
①第 3 回地球市民育成プロジェクト:国内
42名、韓国10名、台湾12名、香港 7 名、
マカオ 2 名合計73名のユースが登録し、
夏には 8 月29日~ 9 月 4 日の日程で夏期
研修を東山荘で行った。
②全国YMCA国際研修会: 7 月29日、在
日本韓国YMCAを会場に国際やYMC
A理解の研修を実施。夏期開催の国際プ
ログラム参加者を中心に39名が参加。
③全国YMCA国際担当者研修会:2013年
1 月21日~22日、13YMCAより20名が
参加。
2 )ワークキャンプ事業
①東ティモール: 8 月19日~25日サッカー
プログラム指導者を 2 名派遣
②第18回学生YMCAインドスタディキャ
ンプ: 2 月20日~ 3 月 9 日学生 7 名が参
加。
③第 6 回インドネシア・ジョグジャカルタ
ワー クキャンプ: 9 月 5 日~12日学生
4 名が参加。
④APAYインターナショナル・ワーク
キャンプ(インドネシア・スラバヤ):
10月 1 日~ 7 日
日本からスタッフ 2 名参加
⑤パレスチナ・オリーブ収穫プログラム:
10月13日~22日日本からスタッフ 1 名参
加
3 )被災地支援事業
①被災地支援事業としては、
「インドネシ
ア・ジャワ島地震・津波」
「中国・四川
地震」
「ハイチ地震」
「パレスチナ・ガサ
地区」
「パレスチナ難民」
(オリーブの木
キャンペーン)を継続した。
②ミャンマー・サイクロン被災地支援は、
ミャンマー・パテインYMCAが行うサ
イクロン被災孤児の施設支援を実施し完
了した。
③アフガン難民小学校運営支援は、持続的
な自立支援としてパキスタン・ラホール
YMCAを通し広島YMCAと教育環境
を改善し支援の継続を決定した。
2 .国内協力事業
1 )国際協力募金事業
新たに、子どもたちに分かりやすい国際
協力募金子どもリーフレット「心をとどけ
ようYMCA国際協力募金みんなが笑顔」
を作成し、各YMCAの国際協力教育を強
化した。
2 )広報啓発事業
機関紙「The YMCA」を年10回各約
13,800部 発 行 し、 全 国 の Y M C A の み な
らず関係団体に配布した。Y-info(Eメー
ルによる情報発信-配信アドレス数:約
3
1,400)は毎月約30~40件ずつ配信先を増
やした。ホームページは、Y-infoと連携し
アクセス数を増やす工夫をした。全国のY
MCA総主事や関係者の意見を緊急提言シ
リーズ『スポーツと体罰』として特別掲載
した。
3 )課題を抱えるユース支援事業
ユースファンドを用いて、仙台、富山、
大阪、奈良、北九州、福岡YMCAの不登
校・ひきこもりなどで苦しむ青年を支える
活動を支援した。
4 )障がい児支援事業
全国の障害児(知的障がい・肢体障がい・
発達障がい)に対するYMCAのプログラ
ムを支援するために、FCSC(国際賛助
会)の支援によって全国16カ所でインター
ナショナルチャリティランを行った。
5 )ユースリーダーシップ育成支援事業
2012年度よりユース、ジェンダー、ミッ
ション委員会を合同でスタートした。本来
別個の 3 委員会だが、法人移行期間の2013
年度までは主として課題整理と、特にユー
ス世代を 1 / 3 交えての新しい同盟協議会
の持ち方、2014年度以降の同盟中期計画策
定プロセスへの意見提示を中心に行ってい
くことが確認された。
①学生YMCA強化
第40回全国学生YMCA夏期ゼミナール
(プレミーティング 9 月14日~15日、夏期
ゼミ本番 9 月15日~17日・東山荘)22大学
から総勢92名参加した。テーマは、
「ルー
トがつながる~持続可能な社会・私たち
~」。講師は明治学院大学教授・環境運動
家の辻信一氏、学生部委員で宮城学院女子
大学教授の新免貢牧師、NPO法人アサー
ティブジャパンなど。
第16回学生YMCA日韓交流プログラム
「震災から学ぶ、共に考える明日へ~被災
地支援・原発の観点から~」を 1 月11日~
14日まで在日本韓国YMCAにて、日本側
25名、韓国側 8 名参加。
②ユース世代によるボランティア活動の機
会拡大
ユースボランティアリーダーが卒業後も
ボランティア活動の機会を拡大するために、
『YMCA OPEN FOR ALL 社会に出る
4
あなたのためのYMCAパスポート』を発
刊した。各YMCAに2,600部提供し、卒
業リーダーに配布した。
③ユースの意思決定過程参画の推進に向け
て
2013年度に開催される第 2 回同盟協議会
に向けて、世界YMCA同盟総主事を招い
て世界の動向を共有化し、参加型テーマの
学びを通してユースの主体性が発揮できる
取り組みの準備を始めた。
④地球市民育成プロジェクトの強化
2012年度は地球市民育成プロジェクト開
始 4 年目を迎え、アジア近隣諸国からの参
加者を加えた宿泊研修は 3 回目となった。
研修は 8 月29日~ 9 月 4 日に東山荘にて開
催。今回は国内から42名(都市YMCA、
学生YMCA、一般大学生・社会人)
、韓
国10名、台湾12名、香港 7 名、マカオ 2 名
のユース、アジア・太平洋YMCA同盟か
ら 2 名、リソースパーソンを含め90名の規
模となった。
⑤ユースへのキリスト教ミッションの共有
ユースがリーダー会等で活用できるキリ
スト教や聖書研究ブックレット等を作成す
るとともに、SNS等のツールを通して学
生YMCA聖書研究会などの案内を発信し
た。
⑥世界につながるユースの働きの強化
10月13日世界で同時に行われたYMCA
ワールド・チャレンジに日本から参加者
数3,342人が参加し、世界中のYMCAで、
YMCAがユース・エンパワーメントを目
指す団体であることを示す世界YMCA同
盟発信のイベントとなった。
6 )震災救援・復興事業
被災地域の 3 拠点 ‐ 盛岡YMCA宮古
ボランティアセンター、仙台YMCA支援
対策室、YMCA石巻支援センター及び福
島の子どもたちのリフレッシュキャンプを
中心に支援を継続した。
Ⅲ.宿泊事業・貸室事業・物品販売事業
1 .宿泊事業
東山荘において、一般の宿泊者に対する自
然体験やリクレーション活動を通して、自然
に対する尊厳、他者に対するいたわりや共生
など、双方向的に学ぶ機会を提供した。
2 .物品販売事業
東山荘において、土産物等販売を行った。
東日本大震災支援の物品販売なども行い、売
り上げの一部を募金活動にも協力した。
3 .貸室事業
東山荘会議室、日本YMCA同盟・四ツ谷
会館の地下および 1 階等の貸室を行った。
Ⅳ.全国YMCA協力・支援事業
1 .全国YMCAの運動強化・事業強化
1 )全国YMCA運動強化として、
年 3 回(第
138回~140回)全国YMCA総主事会議、
年 3 回全国YMCA戦略会議を同盟が主催
して開催した。総主事会議では、経営力向
上のための研修、平和についての研修を継
続的に行った。戦略会議では、緊急 3 カ年
計画重点課題である、困難にあるYMCA
支援、公益法人移行支援、東日本大震災支
援についての計画を決定した。
2 )各事業分野の強化
全国YMCA事業の強化のために、同盟
は各事業担当者会の運営支援を行い、各事
業の目標と実績を全国のYMCAで共有し
た。特に、青年の事業として大きな割合を
占める専門学校の強化のために、営業研修
を広島・神戸など個別に国内協力担当者が
訪問して行った。
3 )加盟YMCA強化
国内協力委員会を定期的に開催し、財政
等の課題があるYMCAに振興資金を用い
て支援した。仙台は、震災の影響もあり存
続の危機にあることから、熊本から同盟に
出向していた光永主事の出向期間を熊本Y
MCAの協力を得て延長し、仙台YMCA
新生のための総主事として一年間派遣した。
仙台では新生委員会を立ち上げ、負債を整
理し、事業収支の改善など経営状況を大幅
に改善した結果再建の目途が立ちつつある。
三重・山梨に関しては、振興資金を用いた
運営資金の緊急融資を行った。総主事不在
のYMCAである沖縄、長崎、三重、金沢、
千葉等に関しては、訪問するなど法人移行
の支援を行った。
4 )人材の育成
①STEPⅡ研修は、 8 名の参加者(内 3 名
が女性)で行われた。アジア太平洋同盟
第30回主事研修(アドバンスコース)に
は 1 名が参加した。第14期STEPⅢ研修
には 8 名が参加し、総合的管理能力の育
成を目標に、YMCAの使命とキリスト
教基盤、社会の変化とYMCAを基本
テーマとしての研修が熱心に行われた。
②スタッフ海外研修として、米国研修を企
画し募集したが、参加者が集まらず中止
となった。アメリカYMCA同盟は、積
極的に受け入れに応じるなどの協力が得
られるので、企画内容・募集方法などの
再検討を行った。
5 )寄附文化の醸成(ファンドレイジング)
ユースファンドについては、2009年度よ
り地球市民育成支援、課題のある青年サ
ポート事業支援、ユースリーダーシップ育
成支援の三つの分野に対して、ファンド幹
事会が開催され、全国のYMCAを支援し
てきた。
課題のある青年サポート事業、
ユー
スリーダーシップ育成については2012年度
で支援計画が終了した。
ユースファンドのほか、全国YMCA国
際協力募金の回復、FCSCからの支援強
化、東日本大震災への国内外からのプロ
ジェクト支援獲得に力を注いだ。
6 )環境問題への取り組みの推進
目標として掲げた電気使用量15%削減に
は及ばなかったが、東山荘ではネイチャー
センターに太陽光パネルの設置を決定し、
次年度から利用できるようにした。また、
内部会議にはタブレットを活用しペーパー
レスを目指した。なお、原子力エネルギー
に頼らないあり方については、総主事会議
にて学習会(
「キリスト者として原発をど
う考えるか」講師:内藤新吾氏)を行い、
全国のYMCAでもさまざまな勉強会や啓
発活動が行われるようになった。
2 .全国YMCA運動としての一致と協働化
1 )第122回同盟委員会(第 1 回同盟協議会)
及びトップリーダーシップセミナー
6 月16日~17日に第122回同盟委員会
(第
1 回同盟協議会)を開催し、新たな同盟規
5
則での最初の同盟代議員が選出された。そ
のうち、 3 分の 1 はユース(35歳以下)が
選出された。その結果代議員全体127名の
うち32名(25%)はユース世代となる。第
2 回同盟協議会からは、実質的にユース世
代の全国YMCA運動への参画が期待され
る。
同盟委員会に先立つ 6 月15日、第 8 回
トップリーダーシップセミナーを行い、公
益法人移行後のYMCAの姿を検討するた
めに、原田宗彦氏を講師に「新YMCA戦
略~百年公益法人の挑戦」というテーマで
の基調講演と 3 人のパネリストによるパネ
ルディスカッションを行った。
2 )全国YMCA役員(理事長、議長、代表
理事、総主事)協議会の実施
各加盟YMCAを代表する理事長、議長、
代表理事、総主事を対象に第 1 回役員協議
会を11月 9 日~10日で開催し全国から38名
が出席した。事前に公益法人移行後のYM
CAには、各加盟YMCAに機関設計及び
公益法人移行後の課題・ガバナンス・ファ
ンドレイジングなどの概要について、移行
申請中のYMCAには、移行予定の法人形
態・移行作業における課題・会員の意識
などの調査を行い全国の現状を共有化し
た。また、
「各YMCAの会員運動(運動
体)の位置づけ」について横浜、京都、大
阪、広島が事例を発表し、
「いま、求めら
れるYMCAの働き」をテーマに社会的使
命を岡山、ユースの参画をユースジェン
ダーミッション委員、ファンドレイズ・ブ
ランディングを大阪がそれぞれの取り組み
から発題しグループに分かれて協議をした。
各YMCAが機関設計や新会則・規則を整
備する中で、同盟規則に基づいたYMCA
運動としての一致について理解を深めるこ
とができた。
3 .同盟機能の強化
1 )東日本大震災支援
全国YMCAからの募金を用いて、盛岡
YMCA宮古ボランティアセンター、仙台
YMCA東日本大震災支援対策室、YMC
A石巻センター等を通しての活動支援を継
続して行った。2012年度の全国YMCAの
6
募金総額は 1 億円を目標としたが、国内の
募金では約 7 千 5 百万円に留まった。年度
末に北カルフォルニア日本文化・コミュニ
ティセンター(JCCCNC)から仙台と同盟
に対してリフレッシュキャンプと支援者の
心のケアプログラムに約60万ドルの指定助
成金が決まり、次年度から 3 年間の支援の
継続に用いられる。
2 )広報・情報発信強化
東日本大震災支援活動の報告やアドボカ
シー(政策提言)強化を目指し、同盟ホー
ムページを刷新した。ファンドレイズに対
応するためのカード決裁と職員用サイトへ
のデータベース活用については、2012年度
は研究の段階にとどまった。
3 )世界・アジアYMCA運動への連帯
アジア・太平洋YMCA同盟方針計画
(2012-2015)に基づき、PSG(複数の国
で協働支援をする制度)支援を進め、リ
ソースモービライゼーション、ユースエン
パワーメント等の主たる重点項目を全国と
共有し、カンボジア、インドネシア、東ティ
モールについては現地での会合に参加し積
極的に支援に参画した。
4 )主事退職金中央基金・職員年金基金の運
営支援
職員年金は、制度を存続するために検討
を重ねて来た。その結果、終身設定対象者
に対して加入者・受給者全員を20年確定へ
移行すること、及び掛金利率を 3 . 5 %の
運用から 1. 0 %に変更すること等の説明会
を神戸と同盟で開催した。この制度変更に
ついては、全国YMCAの承認を得て、 3
月23日の法人理事会で職員年金基金の規則
細則を改定し、評議員会で決議した。
2012年度日本YMCA同盟事業方針・計画
2012年度方針
「見よ、今は恵みの時、見よ、今は救いの日
である。」
(コリントの信徒への手紙Ⅱ 6 章 2 節)
るリーダーシップを育成していくミッショ
ンを担っている。2011年 9 月にペナンで開
催されたアジア・太平洋YMCA同盟の第
18回 総 会 の テ ー マ は、
“Breaking Barriers,
Transforming Lives”
「壁を乗り越え、変革
を人と社会とYMCAに」であった。YMC
Aは、
キリスト教に基づいた「生き方」をベー
スに、青少年の全人的な育成に取り組んでき
た。特に、YMCAのキャンプでは、子ども
たちに自然の中で共同生活の経験を通して、
神が創造された自然を大切にして生きること
を学んできた。地球や地域社会の課題に取り
組んでいる多くのリーダーは、YMCAキャ
ンプを通して自然の美しさや人との絆の喜び
を経験して育った。そのようなYMCAの活
動を活かした救援と復興事業のために、国内
のみならず海外の人々も被災地の人々に思い
を寄せ、多くの募金や支援が寄せられている。
今回の震災で私たちは、
「生きること」の意
味を問い直し、物質的な豊かさではなく、人
と人との「絆」の大切さにあらためて気づか
された。
一方、全国YMCA総主事会議・戦略会議
は、中期計画の最終年度である2011年度から
2013年度までを、緊急対応 3 カ年として位置
づけ、公益法人への移行、危機的状況にある
YMCAの支援、そして東日本大震災救援復
興活動を最重要課題と取り組むこととした。
その 2 年目に当たる2012年度は、特に公益法
人移行のリミットである2013年11月まで残す
ところ 2 年を切っており、特例民法法人格に
あるYMCAの移行に道筋をつけたい。
また、2013年は日本のYMCA同盟結成
110周年にあたる年であり、あらためて全国
のYMCAとの恊働を、YMCA運動の推進
という原点から確認していく。そして、運営
が困難なYMCAへ引き続き支援を行い、健
全運営を目指したい。事業に関しては、東
日本大震災で芽生え始めた、
「寄附文化」を
さらにYMCA内外に醸成していく仕組みを
造っていく。
2012年 4 月からは、全国のYMCAで構成
する日本YMCA同盟が、公益財団法人とし
て装いを新たにスタートする。
2012年度の事業方針・計画では、世界YM
CA結合の基準であるパリ基準と日本YMC
A基本原則に則り、東日本大震災で被災され
た方々に寄り添う活動を継続しつつ、世界の
YMCAとのつながりの中で、行動する地球
市民としてのユースのリーダーシップを育成
して行くことを柱としたい。
また、同盟を構成する各YMCAの運営基
盤を強化するとともに、行政、企業や他団体
等と協働し、
「社会を変える」働きに貢献し
たい。
2011年は、東日本大震災とそれに伴う原発
事故の未曽有の経験をした。被災された人々
は、家族、財産、仕事、さらに、町そのもの
失い、子どもたちは目の前で人が流される光
景を見るなど心に深い傷を負っている。原発
事故は、放射能汚染の深刻さから将来に対す
る不安を抱えるなど、震災からの復興・再生
には多くの時間と費用がかかることが予想さ
れる。
さらに、日本経済は震災等による風評被害
に加え、円高や世界的な経済不況、政情不安
によるエネルギー資源の高騰などにより景気
は低迷し、失業問題等はさらに深刻さを増し
ている。
いま私たちは、さまざまな社会的な課題を
解決し、持続可能な世界を築いて行くために、
「生き方を変え」
、力を出し合い、
「社会が変
わるために行動すること」が求められている。
社会を、そして地球を変えるために、
「つな
がりあう」ことに希望がある。
YMCAは、世界125の国と地域と連帯し
【目標】
「青年と共に、青年のために」
て、地球温暖化や自然災害などの地球規模の
課題に対して行動し、地域と世界を変革す
“With Youth, For Youth”
7
3 .東日本大震災救援復興支援活動
1 )自分のいのちとみんなのいのちを大切
1 )長期ビジョンに立った復興プロセスの
にすること。一人ひとりが自分という
実現-岩手・宮城・福島それぞれの継
かけがえのない存在であることに気づ
続的な取り組み
き、お互いのいのちを大切にし、生き
2 )各YMCA救援活動支援
る力を身につける。
3 )同盟としての東山荘を活用した救援活
2 )家族、地域のひとりとして責任がある
動の実施
こと。人と人とのつながり、地域と人
とのつながりを通して共に仕え合う責
【事業計画】
任があることを学ぶ。
3 )世界と地球を見つめ、考え、行動する
Ⅰ.日本YMCA国際青少年センター
こと。お互いの違いを認め合って、ひ
東山荘を通した青少年健全育成事
とつの地球に生きるすべての人のいの
業
ちと平和、そして私たちが生かされて
日本YMCA国際青少年センター東山荘に
いる自然を守るために行動することを
おいて自然体験・宿泊体験をとおして、青少
学ぶ。
年及び青少年指導者が相互の交わりの中で自
4 )ボランティア精神とリーダーシップを
然・他者・自らのありように気づき、地域社
身につけること。お互いに助け合い、 会および地球に生きる一人の市民として、そ
支えあう心を育み、人々が生き生きと
れぞれの課題に取り組み平和で公正な社会を
暮らす地域を守り育てる働きかけが、
目指す人材を育む。
進んでできる生き方を学ぶ。
1 .学校及び青少年団体受入れ事業の拡大
5 )健やかな心とからだを育むこと。いろ
2 .青少年指導者研修の実施
いろな人との交わりと活動を体験する
3 .地域の自然体験プログラムの実施(日帰
ことにより、すこやかな心とからだを
りプログラム)の強化
育み、いつも喜びと希望を持ち、充実
4 .震災で被災した児童の心のケア及び健全
した人生を送ることを目指す。
育成事業
【重点課題】
1 .地球市民としてのユース(青少年)リー
ダーシップの育成
1 )地球市民教育の基礎としてのキャンプ
事業の拡大
2 )日本YMCA同盟地球市民教育及び
ユースリーダーシップの育成(研修と
認定)
3 )国内外の青少年を支える事業の支援
4 )社会の課題と生き方を学びあう学生Y
MCAの拡大
5 )ユースリーダーシップ育成を実現する
ファンドレイジングの強化
2 .YMCA運動の強化
1 )YMCA運動を強化する人材の開発と
育成
2 )YMCAガバナンスの強化
3 )公益法人移行申請支援
4 )課題にあるYMCA支援
8
Ⅱ.国の内外において健全な青少年を
育成する事業
青少年に対しバランスの取れた心身の発達
と全人格の向上を図ることを目的として、
「国
際協力事業」および「国内協力事業」を通して、
国内外におけるリーダーシップの資質を養う。
青少年が世界に目を向け国際理解を深めるこ
とにより、広い視野を持つリーダーシップを
育成する。
1 .国際協力事業
1 )研修啓発事業
日本YMCA同盟に加盟する全国のYM
CAを代表する事業として、青少年育成事
業を実施する。
・国際的な視野と展望を持ったリーダー
シップの養成
・地域において具体的に行動できるリー
ダーシップの養成
・
「平和を作り出すもの」として「共に生
きる世界」の実現
の三点を学びあう三つの事業(地球市民育
成プロジェクト・全国学生YMCA夏期ゼ
ミナール・全国YMCA国際研修)を展開
する。
2 )ワークキャンプ事業
日本YMCA同盟に加盟する全国のYM
CAを代表する事業としての主催事業(東
ティモールユースワークキャンプ・学生Y
MCAインドスタディキャンプ・パレスチ
ナオリーブ収穫プログラム)および全国Y
MCAを代表し、実施を主管YMCAに委
託する事業(中国・四川地震被災地ワーク
キャンプ・インドネシアジャワ島ワーク
キャンプ)を現地のYMCAの青少年およ
び指導者と共同して実施する。
3 )被災地支援事業
世界各地の災害被災地および難民等への
支援プロジェクトの企画運営に日本の青年
が関わり、また、活動原資を全国事業であ
る国際協力募金事業から拠出し実行する。
・ラホール・アフガン難民小学校運営支援
・ハイチ地震支援
・ミャンマー水害孤児医療支援
2 .国内協力事業
1 )国際協力募金事業
年末から年始にかけて、全国のYMCA
で「国際協力募金」を実施する。各YMC
Aの施設のほか、近隣の商店等に募金箱の
設置・管理をお願いし、青少年を中心とし
たボランティアを募り、街頭募金を実施。
この活動の前後には、学習会を実施し、募
金の使途となる相手国の状況や支援の具体
的内容等について、経験者の話を交えて学
びの機会を設ける等、草の根の国際理解を
図って行く。なお、この募金活動事業によ
り得られた募金は、前掲の災害救援および
国際協力・交流事業の原資となる双方向性
の事業でもある。
2 )広報啓発事業
青少年団体として機関紙「The YMC
A」を年10回各14,000部発行し、全国のY
MCAのみならず関係団体に配布する。執
筆は、各界の学識経験者・有識者にお願い
し、青少年健全育成に資する情報提供およ
び提言等を引き続き行う。また、青少年健
全育成に関する書籍を随時発行するととも
に、関連情報をホームページ、およびメー
ル通信により、適時に掲載、配信する。
3 )課題を抱えるユース支援事業
家庭や地域に居場所がないと感じる青少
年や発達障がいなど目に見えない障害のた
めに周囲の理解が得にくく、結果的に居場
所を失う青少年に対し、全国のYMCAは
フリースクール、フリースペース、発達障
がい児支援、就労支援等のプログラムを
行っている。しかし、域社会のニーズが高
い反面、プログラム運営に多額の費用を要
するため、必ずしも低廉な参加費用とはな
らない実態にあり、これらに対する支援を
行うことにより、地域社会の課題を抱える
青少年の門戸をさらに広げる。
4 )障がい児支援事業
全国の障害児(知的障がい・肢体障がい・
発達障がい)に対するYMCAのプログラ
ムを支援する。全国のボランティアを結集
しインターナショナル チャリティランを
全国各地で実施するなど、草の根の資金調
達と支援を行う。
5 )ユースリーダーシップ育成支援事業
全国の地域社会の全ての青少年を対象に
ユースボランティアリーダーを育成する。
全国YMCAのキャンプ、障がい児支援、
子どもの仲間作り支援、被災地救援復興活
動などさまざまな活動を通して地域社会に
奉仕する体験を深めると共に、結果的には
自らがよき市民として、地球市民として成
長することを目指す。リーダーシップをよ
り充実させるために、ボランティア育成プ
ログラムを支援する。
①学生YMCA強化
学生YMCA寮の運営支援と夏期ゼミ
ナールの更なる充実を図る。
②ユース世代によるボランティア活動の機
会拡大
9
ユースボランティアリーダーをはじめ、
国際協力活動・東日本大震災支援活動な
どの領域において、ボランティア活動の
機会を拡大する。
③ユースの意思決定過程参画の推進に向け
て
構成YMCAの常議員・委員の年齢分布
を調査し、世代交代やユースが参画する
ために必要な環境整備などを検討する。
④YMCA地球市民育成プロジェクトの強
化
アジアや世界のYMCAが推進する地球
市民育成プロジェクトを、実施 3 年目と
して構成YMCAの協力を得て参加者を
増やし、さらに充実を図る。大学との協
働モデルとしてパイロット化を検討する。
⑤ユース育成団体としてのブランディング
戦略
広報素材「YMCA発“人間力”
」
(仮称)
のカラーブックレットを作成する。
⑥ユースへのキリスト教ミッションの共有
ユースがリーダー会等で活用できるキリ
スト教や聖書研究ブックレット等を作成
するとともに、SNS等のツールを通し
てのメッセージ発信などのニーズを調査
する。
⑦世界につながるユースの働きの強化
海外派遣プログラムへのユース派遣を進
める他、10月13日のYMCAワールド
チャレンジに全国で2,000名以上のユー
スが参画し、地域の子ども達なども巻き
込む機会とする。
6 )震災救援・復興事業
2011年 3 月11日に発生した東日本大震災
に対し、仙台YMCAおよび盛岡YMCA
を中心として地域コミュニティの再生に、
全国のYMCAと協力して青少年を中心と
した震災救援復興事業を、長期的な計画の
もとに実施する。また、全国各地に避難し
ている福島の青少年を、各地のYMCA
キャンプなどのプログラムを通して、心の
ケアや復興を担う将来の指導者として育成
することを支援する。この原資として、全
国規模で市民・企業等に対するYMCA震
災復興募金を行い、有識者による募金管理
10
委員会と連携し事業を展開する。
Ⅲ.宿泊事業・貸室事業・物品販売事
業
1 .宿泊事業
日本YMCA国際青少年センター東山荘に
おいて、YMCAが提供する一般の宿泊者に
対する自然体験やリクレーション活動を通し
て、自然に対する尊厳、他者に対するいたわ
りや共生、自分の体と心への気づきなどを、
双方向的に学ぶ環境や機会を提供する。
2 .物品販売事業
日本YMCA青少年センター東山荘におい
て、土産物等販売を行う。
3 .貸室事業
日本YMCA同盟・四谷会館の地下および
1 階等の賃貸しを行う。
Ⅳ.全国YMCA協力・支援事業
全国YMCAを代表して、国内外で実施す
る事業及び全国YMCA運動の連絡/調整を
行い、同盟を構成する各YMCAの活動を支
援する。日本のYMCAの代表機能を果たす
事業を行うとともに、日本のYMCAを代表
して世界YMCA同盟およびアジア・太平洋
YMCA同盟に加盟し、世界の青少年の人材
養成と健全育成に貢献する。また、構成YM
CAの国際活動を支援する。
1 .全国YMCAの運動強化・事業強化
1 )経営強化と公益法人化支援
公益法人化に伴い、正味財産ベースでの
会計基準化を進め、特に困難を抱えるYM
CA及び総主事がいないYMCA・スタッ
フレスYMCA等の課題を明確にし、全国
協働での対応力をつける。なお、公益法人
申請コンサルに関して、コンサルタント
チームを組み、既に公益法人に移行したY
MCAが、今後申請するYMCAを支援す
る仕組みを整える。
①正味財産増減計算書での月次決算及び資
金繰り表(キャッシュフロー)の精度及
びデータ分析の向上
②各YMCAの実情の把握と開示
③トップリーダーシップセミナーまたは全
国YMCA理事長・議長・総主事協議会
の実施
④総主事会議において経営力向上のための
研修の継続
⑤事業の統廃合及び新事業の開発力の強化
⑥地区総主事会議の三地区での共通課題の
確認調整(スタッフ研修・共同事業など)
⑦経営コンサル(公益法人申請コンサル)
の実施
⑧負債・支出の削減策の研究・提案と情報
の開示
⑨全国YMCA戦略会議での中小YMCA
経営統合の検討
2 )各事業分野の強化
全国YMCA事業の強化のために、同盟
は各事業担当者会の運営支援を行い、各事
業の目標と実績を全国のYMCAで共有す
る。
3 )人材の育成
①全国YMCA若手リソースパーソンの発
掘
②若手スタッフの国際化の推進(海外での
インターン、派遣等の推進)
③地区別スタッフ研修会の位置づけ、全体
のステップ研修制度の見直し。
④人事交流の推進
⑤全国YMCA中堅スタッフのリストの更
新
⑥ステップⅡ、Ⅲの充実
⑦スタッフ海外研修の継続的な実施
4 )寄附文化の醸成(ファンドレイジング)
公益法人への移行に伴い、税制優遇をわ
かりやすく解説し、寄附文化を醸成するこ
とをYMCAの重点戦略とする。特に寄附
文化が開花したと言われている今をとらえ
て、「YMCA」に寄附することの価値を
高め、ブランドイメージを周知していく。
①加盟YMCAによる、地域の企業・個人
の寄附を通した参画推進を支援する。
②YMCAネットワークを生かしたブラン
ディング構築に向けて、YMCAの「子
どもの全人的な育ち」支援を集約する
メッセージを統一(ブランディング)に
着手する。
(子育て支援、ユースボラン
ティアリーダー育成、震災被災支援、地
球市民教育、国際協力、発達障がい支援、
課題にある青少年支援等)
③チャリティーランで培ってきた、各加盟
YMCAの運営準備・広報、運営実施、
運営報告への一連の流れをマニュアル化
して、広報・実施・報告のスタンダード
を構築する。
④YMCAユースファンドについては、
2012年度を暫定期間とし、今後のありよ
うについて各YMCAの公益法人化への
移行やファンドレイズの状況によって検
討する。
⑤同盟として、全国YMCA国際協力募金
の回復、FCSC他企業から支援強化、
東日本大震災への国内外からのプロジェ
クト支援獲得を進める。
5 )環境問題への取り組みの推進
脱原発や環境問題への全国YMCAの取
り組みを支援する。
①電気を15%削減する。
②職員・会員への環境教育を推進する。
③ワイズメンズクラブなどYMCAに連な
る団体と協働して取り組む。
2 .全国YMCA運動としての一致と協働化
全国の財団法人格を有するYMCAは、
2013年11月の公益法人申請締め切りに向け
て、認定済みのYMCAと申請段階にあるY
MCA及び未だ申請準備に至っていないYM
CAがある。YMCAの法人移行にあたって
は、公益財団、一般財団、NPO法人、認定
NPO法人、任意団体等の選択肢があるが、
各YMCAの法人格や経営状況など形態・実
態が異なっている。各YMCAが機関設計や
新会則・規則を整備する中で、全国YMCA
運動としての一致、同盟に加盟することの意
味、そして、新たなYMCA運動の在り方な
ど、全国YMCAのトップリーダーが協議す
る場が求められている。また、存続の危機に
あるYMCAの実態に対する理解を共有化し、
全国YMCA運動としての共通の問題として
理解を深め、全国YMCA運動としての対応
11
を検討したい。
1 )第122回同盟委員会及び第 1 回同盟協議
会及びトップリーダーシップセミナー
公益財団法人になってからの初めての同
盟委員会・協議会であるため、今後同盟を
司る組織=理事会、評議員会、常議委員会、
代議員会の関係性と、スケジュールを示し
ていくためのオリエンテーションを実施す
る。なお、トップリーダーシップセミナー
は、テーマ「新YMCA戦略-百年公益法
人の挑戦-(仮題)
」として実施する。
2 )全国YMCA理事長、議長、総主事協議
会の実施
各加盟YMCAの名称、機関設計、会則
(規則)、日本YMCA同盟への加盟主体に
関する共通理解などを、全国のYMCAの
理事長、議長とそれぞれのYMCAの業務
執行の責任を担う総主事とで共有し、YM
CA運動を推進していくための協議会を開
催したい。
3 .同盟機能の強化
1 )東日本大震災支援
盛岡YMCA宮古ボランティアセンター、
仙台YMCA東日本大震災支援対策室、Y
MCA石巻センター等を通しての活動支援
を継続して行う。2012年度の全国YMCA
の募金総額の目標を 1 億円とする。
2 )広報・情報発信強化
同盟ホームページの刷新カード決裁等
ファンドレイズ対応や職員用ページへの
データベース作成等)やY-informationを
通してのアドボカシー(政策提言)強化を
進める。なおTHE YMCAの有効活用案
を提示する。
3 )世界・アジアYMCA運動への連帯
アジア・太平洋YMCA同盟方針計画
(2012-2015)に基づき、PSG支援(カン
ボジア、インドネシア、東ティモール、ベ
トナム)を進め、リソースモビリゼーショ
ン、ユースエンパワーメント等の主たる重
点項目を全国と共有し、具体化していく。
4 )主事退職金中央基金・職員年金基金の
運営支援
5 )東山荘運営強化
本館機能の刷新を進め、2012年 6 月を目
12
途に、講堂、食堂、フロント事務所機能の
在り方を含むプラン・デザインを策定し、
2014年度中の完成を目標とする。
以上
全 国 協 力 Program Services
国 内 協 力 事 業
<個別YMCAへの協力・支援>
日本YMCA同盟では、国内の各YMCA
への支援協力を行うことが重要な役割である。
事業・財政・人事等、様々な側面から、全
国YMCAと協働し、運動の推進に努めてい
る。
仙台YMCA
新しい総主事を迎えて、大幅な運営刷新を
した。財団法人から学校法人への資産移管に
ついて最終調整がつき、公益法人申請を目指
す目途が立った。次期総主事についても理事
会にて承認決議がされた。東日本大震災支援
活動は、国内外からの支援を受け、全国YM
CA協力スタッフと共に、多様な活動を継続
展開した。
山梨YMCA
公益財団法人移行へ向けた日本YMCA同
盟振興資金特別支援の 3 年目の供与を行っ
た。また、振興資金緊急支援資金へ申請があ
り、審議の上、貸付を行った。新規事業とし
て高齢者デイサービスを計画している。所有
する土地・建物が都市計画に伴う区画整理に
重なっているが、計画の詳細は未定である。
三重YMCA
総主事不在の中、レイパーソンが運営を支
えている。法人移行と銀行借り入れ返済の次
年度の期日を前に、コンサルテーションを実
施した。「三重YMCAの新生に向けて」を
作成し、次年度をかけて法人形態、事業運営
についてさらに協議を重ねる予定である。な
お、振興資金緊急支援資金へ申請があり、審
議の上、貸付を行った。
金沢YMCA
スタッフレスYMCAとして、理事の方々
に支えられた運動を続けている。学童保育事
業の拡大に伴う人員補強のための日本YMC
A同盟振興資金特別支援の 3 年目の供与を
行ったが厳しい状況が続く。富山YMCAが
一般財団法人への移行作業に協力を行ってい
る。
長崎YMCA
地元に根差した新たなスタッフを採用して
運動を推進し、人材育成を図った。日本YM
CA同盟振興資金より中小YMCA支援、特
別支援の供与を行った。一般財団法人に申請
した。
沖縄YMCA
一般財団法人申請に切り替え、全国協力の
もと指導・支援を行った。日本YMCA同盟
振興資金から特別支援の供与を行い、事業の
安定的な運営と運動の継続を図っている。新
採用のスタッフは岡山YMCAの協力を得て
研修を行った。
奈良YMCA総主事
金子司氏が新たに就任した。
仙台YMCA総主事
光永尚生氏が新たに就任した。
<全国YMCA総主事会議関連事項>
1 .全国YMCA総主事会議
廣田光司会長、上久保昭二・加藤明宏副会
長のもと、全国の総主事が集まる総主事会議
を実施した。
6 月17日~18日、第138回全国YMCA総
主事会議が国際青少年センター東山荘で行わ
れた。東日本大震災支援として、宮古・仙台・
石巻の三拠点を中心とした全国協働、また公
益法人認定後の課題について協議した。
10月 1 日~ 3 日、第139回全国YMCA総
主事会議が在日本韓国YMCAで開催された。
緊急 3 カ年計画最終年に向けて、重点項目で
ある東日本大震災支援や課題のあるYMCA
支援について協議を行ったほか、次期同盟中
期計画についてディスカッションを行った。
また、日本福音ルーテル稔台教会牧師内藤新
吾氏、在日大韓基督教会横須賀教会牧師金迅
野氏を招き、平和への学びを深めた。特に内
藤氏からは「キリスト者として“原発”をど
う考えるか」というテーマで、環境・人権・
平和の視点から私たちがこの課題とどう向き
合い、行動すべきかについて多くの学びを得
た。
2013年 2 月12日~14日、第140回全国YM
13
見据えた学習と討議を行った。①公益法人移
CA総主事会議が大阪YMCA主管、六甲山
行状況確認②学び 1 :公益認定後の主務官庁
YMCAを会場として開催された。緊急 3 カ
提出 定期提出書類の作成と情報公開(公益
年計画最終年に向けての協議を更に深めた
財団法人公益法人協会 常務理事 土肥寿員
ほか、同盟2013年度事業方針・計画に向け
氏)③在日本韓国YMCAの働き(在日本韓
て、ユース育成の今後のありようについて各
国-金秀男)④公益認定済みYMCAの実際
YMCAの事例を共有した。継続している平
(大阪-松野時彦、東京-本田真也、横浜-
和への学びとしては、元東京YMCAスタッ
友廣高也、とちぎ-藤生強、熊本-上田潤一、
フの池住義憲氏から「憲法 9 条とアジアの平
和」について、
また、
総合福祉の学びとしては、 同盟-保坂弘志)⑤公益申請リポート(山梨、
滋賀、名古屋、北九州、北海道、広島、仙台、
高齢者総合福祉施設オリンピア兵庫館長の山
埼玉、岡山)⑥学び 2 :労務契約書と規程整
口宰氏から「総合地域福祉事業の展望」につ
いて学び、意見交換の時を持つことができた。 備(社会保険労務士 品川智子氏)⑦職員年
金基金の運営について(保坂弘志)等々外部
講師による学びのセッション、および担当者
2 .全国YMCA戦略会議
からの発題及び意見・情報交換を行った。
全国YMCA総主事会議の元に置かれた会
議体として、東京、横浜、大阪、神戸、広島、 9 月12日~14日 六甲山YMCA
前回に引続き、新公益法人制度への対応お
熊本の 6 大YMCA総主事と中小YMCAを
よび、労務関連の法整備を中心に会議を進め
代表して名古屋YMCA総主事、同盟総主事
た。①役員互選(広島-堀尾仁氏を副会長に
が集まり、全国YMCA緊急 3 カ年( 1 .公
益法人移行支援、 2 .東日本大震災支援活動、 互選)②新法人移行調査について(保坂弘志)
③新法人移行後報告(神戸-坂本庸秀、熊本
3 .課題を抱えるYMCA支援)の 2 カ年目
-上田潤一、とちぎ-藤生強、東京-本田真
として、関連事項について協議を重ねた。
也、大阪-松野時彦)④移行後のYMCA会
特に国内協力委員会が全国YMCA総主事
則に関する確認 1 (本田真也)⑤移行後のY
会議に諮問する日本YMCA振興資金申請内
MCA会則に関する確認 2 同盟規則との関連
容検討について協議を行い、総主事会議へ答
(保坂弘志)⑥就業規則に関する作成シミュ
申した。開催は 4 月23日、 8 月31日、12月 3
レーション
(梶谷和宏
(行政書士として講師))
日の 3 回であった。
⑦外国人講師に対する就業規則
(梶谷和宏氏)
⑧電子決済に関するICT担当者会からの報告
(上田潤一)⑨YMCA研修制度についての
ディスカッション(本田真也、
末岡祥弘)等々
担当者からの発題及び意見・情報交換を行っ
た。
全国YMCA戦略会議メンバー(2012年度)
3 .総務担当者会
(会長:本田真也、副会長:松野時彦、堀尾
仁( 9 月より)
担当総主事:末岡祥弘)
6 月 6 日~ 8 日 在日本韓国YMCA
昨年に引続き、新公益法人制度への対応お
よび、移行後の定期提出書類など、移行後を
14
4 .全国YMCAウエルネス担当者会
(会長:堀雄二、担当総主事:神﨑清一)
今年度は、前年度と同じく、 1 )全国YM
CAの連携を図り、プログラム運営を実践す
る。 2 )プログラムのクオリティを高めるた
めの取り組みを推進する。 3 )公益団体とし
て必要な取り組みを継続して実践していく。
という 3 つの方針を柱として役員会を中心に
担当者会が運営された。
9 月24日~25日、在日本韓国YMCAにて
全国YMCAウエルネス担当者研修会が開催
され、全国10YMCAより30名の参加者のも
と学びと交流の時間を持った。早稲田大学ス
ポーツ科学学術院教授、原田宗彦氏に「新Y
MCA戦略 ~次世代ウエルネス事業を考え
る~」というテーマでご講演いただいた。後
半は事例研究として、大阪YMCA「チャ
ンピオンシップを取り入れたサッカー指導」
、
神戸YMCA「水泳選手コースの閉鎖」
、京
都YMCA「水泳クラスで泳げる機会を増や
す」の発表を受け、協議する研修を行った。
これに引き続き、 9 月26日~27日、 9 YMC
Aより21名が参加し担当者会を行った。全国
大会実施・運営、年間・季節プログラム募集
について、それぞれ報告と課題について協議
された。
これらの事業はプログラムで用いられるア
クアティックワッペン、ジムナスティック
ワッペン、スキーワッペンの売り上げの一部
によって積み立てられた健康教育事業振興資
金による補助により実施された。
5 .全国YMCA専門学校担当者会
(会長:小林一郎、担当総主事:上久保昭二)
5 月 7 日~ 8 日、仙台YMCA会館を会場
として第 1 回全国YMCA専門学校担当者会
が開催された。2011年に設置された「東日本
大震災被災学生支援奨学金制度」は、2013年
度執行予定額で当初予算を使い切るので、制
度維持のためにも原資の確保が重要な課題で
あることが報告された。
11月29日~30日、米子YMCA医療福祉専
門学校で第 2 回担当者会が開催された。台中
YMCAと提携した留学生募集についての報
告がなされた。また、通信制介護福祉士養成
について、各YMCAの準備状況の確認がな
された。全国広報については、時期尚早との
判断がくだされた。
専門学校担当者会の中に「福祉部会」を設
置することも含めて、全国の現状を調査・分
析するプロジェクトチームを立ち上げること
にした。
6 .英語教育担当者会
(会長:冨森 靖博、担当総主事:堤 弘雄)
2012年度から役員体制が新しくなり、 5 Y
MCA 6 名が役員の任を担うこととなった。
2012年度全国担当者会は、 6 月 4 日~ 5 日に
日本YMCA同盟にて行われ、14YMCAか
ら22名の参加を得た。また、 1 月31日には役
員会を開催し、全国YMCAの英語教育の課
題を掘り下げる機会とした。
2012年度の主な取り組みは、以下の 3 つで
ある。
1 .全国統計の報告と分析:2012年度は全国
25YMCA61拠点にて英語教育事業を実施
しており、 5 月と12月の 2 度、データの収
集と分析を行った。在籍者が増加傾向にあ
るYMCAに見られる、生徒や保護者に対
する手厚いカウンセリングの実践から学び
つつ、YMCAの特性を生かした取り組み
について更に研究することが確認された。
2 .Teachers’Manual :2011年度から取り
組んでいた全国YMCA講師用マニュアル
を完成させ、 6 月の全国担当者会にて共有
した。マニュアルの目的は、常勤・非常勤
を問わず全ての講師がYMCAで期待され
る役割を理解し担えることであり、パート
タイム用、
フルタイム用、
コーディネーター
用がある。また、語学事業専従ではないス
タッフも活用しやすいよう、日本語版もあ
わせて作成した。
3 .ECP
(English Communication Project)
:
2012年度も公益財団法人日本英語検定協会、
御殿場市教育委員会、御殿場市国際交流協
会からの後援をいただき、全国の中高生を
対象としたプロジェクトを実施した。12月
26日~29日にYMCA国際青少年センター
東山荘を会場として行い、28名(中学生17
名、高校生11名)の参加を得た。プロジェ
クトの目的は、身近にあるグローバルな課
英語でメンタルマップ作りに挑戦(ECP)
15
題に目を向け、それに対する自分の意見を
英語で表現し伝えることのできる地球市民
の育成である。今回は「協力cooperation」
をキーワードに、ミニ・スピーチの発表、
テーマ別グループによるプレゼンテーショ
ン、コミュニケーションをテーマとした
ワークショップ等を行った。
おいて担当者会・研修会が実施された。 4 Y
MCAより12名の参加者があった。地域活動、
交流活動を通した高齢者支援と包括ケアにつ
いて横浜YMCAの大和YMCA地域包括支
援センターと鶴見中央地域ケアプラザによる
事例紹介があった。 2 日目は三つのグループ
に分かれて、大和YMCAライフサポートセ
ンターと大和市内特別養護老人ホーム、社会
福祉法人賛育会特別養護老人ホーム、生麦地
域ケアプラザの 3 施設を見学した。
また、新規に事業を起こす際の指針となる
高齢者支援事業サポートツールとしてデイ
サービスをモデルとしたツールが発表された。
YMCAの高齢者支援は、高齢者だけを対
象とした支援ではなく、それらを通して「地
域を作る」ことであり、高齢者支援担当者会
は、地域を作るための活動をサポートするこ
とであると再認識する機会となった。
7 .日本語教育担当者会
(会長:小川健一郎、担当総主事:水野雄二)
2012年度の全国担当者会は第 1 回が 7 月13
日~14日に北九州YMCAにて(11YMCA
から23名が出席)
、第 2 回が 1 月24日~25日
に大阪YMCAにて(11YMCAから22名が
出席)開催された。担当者会は、各校の統計
資料の収集と分析、各校の情報交換、海外広
報と募集の協働にテーマを絞って進められた。
全国の日本語教育機関と同様、YMCA日
本語学校も東日本大震災や円高の影響を依然
9 .チャイルドケア担当者会
として受けているが、健闘しているYMCA
(会長:板崎淑子、担当総主事:田口 努)
もあり、成功事例を学びながら更なる学生募
チャイルドケア担当者会・研修会を高齢者
集のために全国協働を行った。
支援担当者会・研修会と合同で、2013年 2 月
2012年度の主な取り組みは、以下の 3 つで
1 日~ 2 日、仙台YMCAにてチャイルドケ
ある。
ア部門は 7 YMCAより65名、高齢者支援部
1 .台湾YMCAとの協働:2012年度も台湾
門は 2 YMCAより 7 名の参加者を得て実施
YMCAの協力を得て「台湾YMCA合同
した。 1 日目は「保育施設のリスクマネジメ
留学説明会」を 9 月14日~15日に台北・彰
ント~震災から学ぶ~」として、仙台YMC
化・台中の 3 YMCAにて(日本から 8 Y
MCA 8 名が参加)
、 3 月15日~17日には、 Aが運営する 3 保育の園長から報告、発題が
なされた。平時から近隣とは顔の見える関係
これに台南を加えた 4 YMCAにて(日本
を構築することの大切さや、緊急時に保育園
から10YMCA13名が参加)開催した。
は一時的な避難所としての機能を果すべきで
2 .韓国YMCAとの協働:2010年度にワー
あること、緊急時に継続的に保育を行うため
クショップ・日本留学説明会を韓国で開催
に保育者や職員へのケアが必要であることな
したが、その後、経済環境の変化や大震災
ど貴重な学びの場となった。分科会では、 5
の影響で学生数を減らしている。あらため
グループに分かれて「被災地とつながるため
て韓国YMCA全国連盟に協力を求め、韓
に全国のYMCAで取り組めること」という
国各地のYMCA及びソウルセンターとの
テーマで意見交換をした。
協働を強化していくことを確認した。
2 日目は、被災地の視察をし、石巻市大川
3 .新しい地域の開拓:中国・台湾・韓国以
小学校では、現場における職員の判断と行動
外にも、ベトナム、ネパール、インドネシ
が、子供の命に大きな影響を与えることをあ
ア、タイ等について情報交換を行い、新た
らためて実感することとなった。
な戦略での募集活動の研究を進めている。
8 .高齢者支援担当者会
(会長:瀬谷智明、担当総主事:秋田正人)
6 月 6 日~ 8 日、横浜鶴見中央YMCAに
16
10.発達障がい支援担当者会
(担当総主事:桒原道子)
2012年度はブロック別で担当者会、研修会
を東日本地区は 5 月11日に、中日本地区は 5
月15日に実施した。また、各ブロックの代表
者会議をSkypeのシステムを利用して 5 月30
日に実施した。
全国プログラム集計を実施した結果、現在
全国のYMCAで100以上の発達障がい支援
プログラムが行われていることが分かった。
しかしながら、データベース化する際の対象
項目が多岐に渡り、分類する事が難しいのが
現状である。これらのプログラムを広く社会
に知らしめ、支援を必要とする人たちの理解
を深めるため、また社会貢献を目指す企業と
プログラムを実施するYMCAをマッチング
し、ファンドレイジングに結び付けることを
目的とした「全国YMCA発達障がい支援プ
ログラムEXPO」
(仮称)の開催を検討した。
11.ICT担当者会
(会長:上田潤一、担当総主事:太田直宏)
e-YMCA(Web受付)システムがクラウ
ド化し、Google Appsの全国導入によりメー
ル、カレンダー(スケジュール)
、ドキュメ
ントのクラウド化も完了した。これによって
全国YMCAの中でも、ITコストが削減さ
れ、業務にフレキシビリティと効率化をもた
らしている。
ま た、 別 の 視 点 か ら S N S( ソ ー シ ャ
ル・ ネ ッ ト ワ ー キ ン グ・ サ ー ビ ス ) が、
Facebook,Twitter,mixiな ど の 登 場 に よ り、
若者世代のみならず社会全体にとっても日常
的に使うことがいわば常識化していく中で、
他の企業や団体同様YMCAもSNS無しに
は戦略的情報発信・共有を語れないところと
なっており、同時にこの変化の中でセキュリ
ティや情報漏えい防止対策が大きな課題とも
なっている。
ICT担当者会( 9 月 7 日~ 8 日)では、
このことを踏まえ実施した。YMCAとして
必要な知識を全国参加者で共有する機会と
なった。
1 .Web受付と稟議決済システムに関する
情報交換と研修
2 .SNSの利用ガイドラインの研究
3 .SNSを使って震災支援組織『ふんばろ
う東日本プロジェクト』を作り上げられた、
西條剛央氏の講演
また、2013年度に全国利用がスタートする
こととなったワークフロー(稟議決済システ
ム)は、全国協働として横浜YMCAが保有
するライセンスに追加する形で、ライセンス
数を無制限にアップグレードし、サーバーの
増強を行った。
<2012年度開催した会議、その他>
日時:2012年 7 月 6 日
ICT担当者会役員会
議題「今年度ICT担当者会について」
(於:日本YMCA同盟)(役員 6 名)
日時:2012年 8 月 2 日・ 3 日
会長・事務局・契約業者打ち合わせ
議題「システムサポートのYMCA窓口
(担当)の取り決め」(役員 3 名)
日時:2012年 9 月 7 日~ 8 日
ICT担当者会
議題「Google Apps利用例、講演会、ワーク
フロー運用実例、
SNSガイドライン」
(参加 18名 *講演会のみの参加者
を除く)
日時:2012年10月31日
ICT担当者会役員会
議題「ワークフローに関する横浜YMCAと
業者の契約について」
(於:横浜YMCA)(役員 5 名)
日時:2012年12月14日
ICT担当者会役員会スカイプ会議
議題「ワークフローに関する契約について」
(役員 6 名)
情報共有のための防災訓練実施
日時:2012年 9 月11日
防災訓練実施(訓練参加22YMCA)
日時:2013年 3 月11日
防災訓練実施(訓練参加25YMCA)
9月のICT担当者会では講演会を開催
講演内容はUstreamを使ってインターネット配信を行った
17
東日本大震災救援・復興支援
2011年度に引き続き、2012年度も盛岡YM
CA宮古ボランティアセンター、仙台YMC
A東日本大震災支援対策室、YMCA石巻支
援センターを中心に、岩手・宮城・福島の 3
県ならびに避難者が居住する全国各地での支
援活動を実施した。特に今年度は、これまで
の被災地域との様々な関係を維持しつつも、
子ども・青年への心のケアとリーダーシップ
養成に比重を移してプログラムが展開された。
<子どもたちへの支援>
・野外活動
YMCAの通常活動の大きな特徴である
「キャンプ」や「デイキャンプ」を被災児童
対象に展開した。宮古ボランティアセンター
では、岩手大学や地元の高校生のボランティ
アリーダーと共に「アドベンチャークラブ」
が月例のデイキャンプとして、毎回20~30名
程度の小学生を対象に実施されている。同様
に、東松島私立野蒜小学校の児童を対象にし
た「がんばろう!のびるっこ!」
(仙台YM
CA支援対策室・2011年度より継続)や宮城
県女川町での「女川こども遊び場プロジェク
ト」(石巻支援センター)も定期的に実施さ
れている。また、夏・冬・春休みには三菱商
事株式会社の支援を受け、全国のYMCAか
ら集まるボランティアリーダーと共にフレン
ドシップキャンプが実施され(宮古ボラン
ティアセンター・仙台YMCA支援対策室)
、
日頃は仮設住宅などで暮らす子どもたちが、
心身ともにのびのびと過ごせる機会を提供し
た。
のびる幼稚園&仙台YMCA雪遊びキャンプ
18
・小学校支援
震災後に地域の小学校が避難所として機能
していた時からの関係づくりが、その後の児
童たちへの支援にもつながっている。石巻支
援センターでは、石巻市立石巻小学校の夏休
みプール開放や学習支援に東京YMCAの専
門学校生や大学生を派遣し、青年たちと子ど
もたちとの交流の場を作り出した。また、宮
古ボランティアセンターは、宮古市立宮古小
学校の通学路での交通整理とあいさつ運動を、
2011年度より毎朝欠かすことなく継続してい
る。
宮古ボランティアセンターによる交通整理
・グリーフキャンプ
両親を亡くし、深い喪失感を抱く震災孤児
を対象に、2012年 9 月(朝霧高原野外活動セ
ンター)
、2013年 3 月(神戸YMCA余島野
外活動センター)
、日本YMCA同盟と日本
キャンプ協会、朝日新聞厚生文化事業団の共
催によるグリーフキャンプ(悲しみに寄り添
うキャンプ)を実施し、YMCAがプログラ
ム運営とボランティアリーダーの提供を担っ
た。YMCA内でのグリーフケアの理解を深
め、様々な喪失体験を抱く人々を対象にした
第2回スカイキャンプ(グリーフキャンプ)にて
ボランティアリーダーと共に
キャンプの普及へと繋げていくことも目標と
している。
・サッカークラブ
宮古ボランティアセンターでは、YMCA
による青少年プログラムを展開することで、
宮古市でのYMCA活動の定着を目指してい
る。その取り組みの一つとして、宮古ボラン
ティアセンターを運営する盛岡YMCAでも
通常プログラムとして実施しているサッカー
プログラムを宮古市立宮古小学校で開始し、
通常プログラムを展開するYMCAとしての
一歩を歩みだしている。
が被災者支援への強い関心と支援活動の継続
を支えている。また、日頃からキャンプなど
のボランティア活動で培われたユースの力が、
被災地や全国各地での支援キャンプから支援
イベントでの託児プログラムまで、幅広く力
を発揮している。
女川こども遊び場プロジェクト(石巻支援センター)
宮古ボランティアセンターサッカークラブ
<ユース>
・ボランティア
被災地の各センターでの受け入れと、全国
各地の都市YMCA・学生YMCA・ワイズ
メンズクラブ、大学・高校等からの送り出し
の連携と体制が整えられ、ユースを中心に多
くの人々が被災地でのボランティア活動を体
験した。特にユースにとって、自らがプログ
ラムの企画、運営を行う機会を与えられ、被
災者、被災児童との心の触れ合い、感謝され
る機会、無力感や自分との葛藤などを通し、
今後の社会のリーダーとして育つ機会が与え
られた。また、宮古ボランティアセンターの
アドベンチャークラブのリーダーを岩手大学
や地元の高校生が中心となって担うなど、各
プログラムへの地元ユースの参画もあり、被
災地域でのリーダーシップ育成が始まってい
る。一方、被災地の外では、神戸YMCA東
日本大震災復興支援リーダー会が現在もひと
月に 1 回の街頭募金を継続するなど、ユース
・海外交流
海外のYMCAとのネットワークを通じ、
シアトルYMCA(米国)や光州YMCA(韓
国)など海外ユースのボランティアも受け入
れた。海外から被災地への関心を持ち続けて
もらうためにも、今後もより積極的な展開が
望まれる。また、石巻で被災し亡くなった
テーラー・アンダーソン氏を記念した基金と
東京・仙台・米国リッチモンドYMCAの協
力で、石巻市内の 7 名の中学生が米国リッチ
モンドやワシントンを訪問し、米国の人々と
の交流を通して心の支援を受け取った。
シアトルYMCAからのボランティア
19
・奨学金(専門学校)
北カリフォルニア日本文化コミュニティー
センター(JCCCNC)からの募金と日本
YMCA同盟に寄せられた救援・復興募金よ
り、約3,200万円が被災者への奨学金として
確保され、2011年度~2013年度には計25名の
学生が仙台YMCAと東京YMCAの専門学
校に入学した。
<福島への支援>
福島第一原子力発電所事故による放射能汚
染の影響で、屋外での活動が制限される子ど
も達とその家族、また県外へと避難した家族
に対しては、
「三菱商事フレンドシップキャ
ンプ・キッズスカラーシップ」が大きな役割
を果たした。2011年度より継続実施されたこ
のプログラムでは、全国YMCAが所有する
キャンプ場を中心にキャンプを実施し、心身
のリフレッシュと参加者間の交流の機会を提
供し、参加した家族からはYMCAのキャン
ププログラムの質に高い評価と信頼をいただ
いた。2012年度には94プログラムに2,373名が
参加をしている。同様に、全国YMCAで他
団体・企業との協働または独自に宿泊キャン
プやデイキャンプなどのプログラムが実施さ
れ、長期化する避難生活をサポートしている。
分の豆まきなど季節の行事を仮設住宅の住民
と実施し、コミュニティーの連帯と日々の生
活の営みの維持にも力を入れている。石巻支
援センターはワイズメンズクラブとの協働
で「歌の広場」を仮設住宅や高齢者施設で実
施し、同世代の地域住民とボランティアとの
交わりの場や、高齢者の引きこもり予防にも
つながっている。仙台YMCA支援対策室も、
被災した山元町の高齢者施設との関係を震災
直後から維持し、高齢者福祉の拠点となる施
設に物心両面での支援を続けている。また、
地域でのお祭りや地域行事への参加、 3 .11
慰霊祭でのお手伝いなど、地域に溶け込んだ
取り組みがなされている。
石巻支援センター歌の広場
<就労・産業支援>
仙台YMCA支援対策室では、山元町のい
ちご農家や南三陸町漁協の支援を2011年度よ
り継続している。また、全国YMCA専門学
校担当者会との協働により、南三陸町での訪
問介護員養成講座ならびに高校生を対象にし
た宮城県教育庁進路達成支援事業「就職達成
セミナー」への講師派遣を、全国のYMCA
専門学校から行った。
六甲山YMCAでのファミリー・リフレッシュプログラム
(神戸YMCA)
<高齢者・コミュニティー>
高齢者への支援として、仮設住宅への訪問
を継続している。宮古ボランティアセンター
では定期的な訪問に加え、正月の餅つきや節
20
南三陸町訪問介護員養成研修
<心のケアに関する講習会・講演会>
ボランティアを被災地に送り出し、一方で
避難者のサポートを各地で行うにあたり、各
地のYMCAで「心のケア」に関する講習会
や講演会などが多く開催された。ワイズメン
ズクラブ西日本区では、メネット会の主催に
よる「心のケアを考える講習会」が各地で開
催され、被災地での支援にあたるスタッフか
らの体験と、心のケアの専門家である宗方比
佐子氏(金城大学教授)
による専門的アプロー
チの両面からの学びの時が持たれた。
<広報・報告>
日本YMCA同盟では、6 月の同盟委員会
(協議会)に合わせて『東日本大震災 YM
CA救援・復興レポート』ならびに報告DV
D『希望の光を未来へ』を作成し、全国や海
外のYMCA、
関係団体へ配布し、
同時にホー
ムページ上でも公開した。またメールマガ
ジンでの定期的な活動報告(2012年 4 月~)
、
掲示などに活用できるマンスリー・ニュース
レターの発行(2012年10月~)を開始した。
2013年 2 月からは被災地YMCA、全国加盟
YMCA、学生YMCA、ワイズメンズクラ
ブによる支援活動の総称を「ビッグハートプ
ロジェクト」として、統一ロゴや専用フェイ
スブックページを作成し、英語での情報発信
も開始した。
<東日本大震災救援・復興募金>
震災発生直後に開始した被災者支援募金の
呼びかけを継続して行った。国内外のYMC
A・ワイズメンズクラブからの協力のもと、
2012年度は、全国で総額75,124,913円(①Y
MCA青少年救援・復興募金:71,514,976円、
②被災YMCA支援募金:3,609,937円)を得
ることができた。
2011年度より継続して実施された「三菱商
事フレンドシップキャンプ・キッズスカラー
シップ」は、2012年度には三菱商事株式会社
より総額105,000,000円の寄付を受けて実施さ
れた。2011年度より累計で全国YMCA(35
都道府県)で317のキャンプが実施され、総
勢5,053名が参加した。
また海外の団体では、2011年度に引き続き、
北カルフォルニア日本文化コミュニティセン
ター(JCCCNC)から、仙台YMCA及
び日本YMCA同盟を通して、620,500US
ドルのプログラム指定募金をいただいた。こ
の募金は、仙台YMCAが行うリーダーシッ
プトレーニングやフレンドシップキャンプの
他、全国の被災者・避難者の親子リフレッ
シュキャンプ、震災ボランティアスタッフの
心のケアプログラムのために用いられる。
海外へは、世界YMCA同盟の協力のもと、
今後も支援を呼びかけて行く。
ビッグハートプロジェクト・ロゴ
マンスリー・ニュースレター
21
海外災害被災地支援
<インドネシア・ジャワ島火山噴火被災地支援>
2006年 5 月27日発生
9 月 4 日~12日に岡山YMCAが主管となり
第 5 回インドネシア・ジョグジャカルタワーク
キャンプが実施された。このキャンプは当初
ジャワ島中部地震被災地支援キャンプとして
予定通り 3 回実施され、第 4 回からはムラピ
山噴火被災地へと対象を変えて継続されてい
る。2012年度は日本から 6 人が参加し、地元
の青年とともに、被災児童を対象として、レク
リエーション活動、文化交流等を行い、子ど
も達と家族、地域の人びとの精神的な癒しを
促した。このキャンプ開催のための現地費用
として180,000円を送金した。
手押し相撲で遊ぶ子ども達の声が響く
<ミャンマー・サイクロン被災地支援>
2008年 5 月 3 日~ 4 日
これまで毎年全国から寄せられた募金か
ら被災孤児のための支援金を渡してきた。12
月に横浜YMCAがミャンマーへ渡航した際、
最後の支援金として742,415円を持参した。パ
テインYMCAが運営する孤児院では約160人
の子ども達が生活を送っている。2012年度に
て支援募金は終了となる。
孤児院の子ども達と共に
22
<中国・四川地震被災地支援>
2008年 5 月12日発生
これまで被災地支援として実施されてきた
中国・四川地震ワークキャンプが2011年度で
当初予定の 3 回を終えた。今年度からは同地
域温暖化防止のための植樹や互いに学びあう
など形を変えて実施されている。日本からの
参加者はなかったが、キャンプ運営の支援と
して5,000USドル(399,400円)を送金した。
<ハイチ地震被災地支援>
2010年 1 月12日発生
ハイチのYMCAでは引き続き近隣諸国Y
MCAと協力しながら復興支援活動を行って
いる。昨年度開設し、支援センターが地域拠
点となり、ユースリーダーが活躍している。 5
月にアジア・太平洋YMCA同盟の主催でミャ
ンマーにて行われた災害ワークショップに、ハ
イチYMCAの総主事を招聘したが、ビザの
関係で入国できず参加がかなわなかった。
今後は北米や欧州を中心とする支援会議に
日本も加わり支援活動を行っていく。
<パレスチナ・ガザ地区支援>
2012年11月イスラエル軍による空爆
11月14日からイスラエル軍によるガザ地区
空爆により多数の死傷者が出た。世界YM
CA同盟から緊急支援の呼びかけがあり、日
本でも全国に募金を呼びかけ、寄せられた
594,828円と国 際 協 力 資 金 から10,000USド ル
(821,900円)を、世界YMCA同盟を通して送
金した。
<スリランカ水害被災地支援>
2012年12月末発生
2012年末から降り続いた大雨により、スリラ
ンカ北部の広い範囲で洪水が発生した。 1 月
には約30,000棟の家屋が倒壊・損壊、40人以
上が死亡、30万人以上が避難生活を余儀なく
された。スリランカYMCA同盟の要請により、
世界のYMCAでは、食糧や生活物資を供給
するスリランカのYMCAの活動への支援を
行った。日本のYMCAからは、緊急支援と
して、国際協力募金より3,000USドル(246,570
円)を送金した。
学 生 YMCA
鈴木一弘(関西)
・小山哲夫(九州)両共
働スタッフ、竹佐古真希連絡スタッフ(北海
道・東北)、佐々木美都インターン、森小百
合学生YMCA専従職員の下、全国および各
地域の活動を強化し、また海外プログラムへ
の呼びかけ、派遣、報告会の実施を積極的に
行った。学内活動形式の学生YMCAの全国
メンバーが約320名、10大学の寮のあるYM
CAメンバーが約140名、この 5 年間で145%
の増員となっている。
全国から集まった90名以上の仲間と過ごした夏期ゼミ
2012年度は、東北被災地支援ボランティア
活動を継続し、主に関東および関西地区学生
YMCAネットワークの下、計 5 回29名の学
生をボランティアとして派遣した。各大学で
も派遣や支援活動が行われている。宮城県石
巻市のYMCA石巻支援センターや福島県南
相馬市での“子どもの遊び場”等を拠点とし
た被災地の人びとや子どもたちへの支援活動、
さらに学生YMCA出身牧師の教会や市民放
射能測定センター等での学びなど、多方面に
わたる学生YMCAネットワークを生かした
支援活動が継続された。経験を通して、変化
する被災地の状況や継続的な支援の必要性な
どについて全国・各地区プログラム等で報
告・共有、今後も各支援活動を続けることが
確認されている。
学生や大学をめぐる社会状況が変化する中、
全国の学生YMCA活動を持続可能な運動と
して強化していくこと、特に課題のある学生
YMCAに対し個別の課題解決へサポート、
さらに各地区・全国の運動へとつなげていく
ことが必要である。また、大学卒業後の若い
社会人OB・OGの居場所づくりや、活動や
つながりを継続できる場や仕組みとして、都
市YMCAとの協働によるネットワーク形成
や、所属YMCAを超えた地域のつながりを
強化する多様な世代・リソースをつなぐ取り
組みなども検討している。
<第40回全国学生YMCA夏期ゼミナール>
第40回を迎えた全国学生YMCA夏期ゼミ
ナールは、 9 月14日~17日に日本YMCA同
盟国際青少年センター東山荘で行われた。全
国22大学から学生、シニア92名の参加があっ
た。全国から選出された委員が企画・運営を
担い、今回は「ルートをつなぐ~持続可能な
社会・私たち~」をテーマに、谷澤久美子氏
(アサーティブジャパン認定トレーナー)
、辻
信一氏(明治学院大学教授)
、新免貢氏(宮
城学院女子大学教授)を講師として招き学び
の時を持った。
プレミーティングでは、夏期ゼミナール本
番を前に、アサーティブワークショップを
行った。日常生活におけるコミュニケーショ
ンの中で、自分の欲求や意見を、自分と他者
の権利を尊重しつつ、誠実に率直に対等に表
現する方法について学び、その後のプログラ
ムやディスカッションの際に、アサーティブ
な対話を意識し実践する学生の姿も見られた。
辻氏によるテーマ講演では、 3 .11を機に
露わになった経済成長を優先し「上向き・前
向き」志向が求められる現代社会において、
根本的な問題解決のためのマインドセットが
辻信一氏より3.11以後の一人ひとりの生き方を問う
熱いメッセージ
23
必要であること、物の豊かさに目を向けるの
ではなく、一人一人のいのちや足元を見据え
た「下向き・後向き」な生き方への転換が求
められていることが語られた。辻氏の提唱す
る「スロー」な生き方からヒントを受け、社
会や私たちの生き方が持続可能なものである
ために必要なものは何かについて、参加者と
共に議論を深めることができた。
聖書研究では、ゼカリヤ書 8 章16節を読み、
聖書の言葉が指し示す意味を現代社会の課題
と照らし合わせつつ、
新免氏より
「ジャスティ
ス」とは真実と平和のための「公正さ」や「正
しさ」であり、横のつながりが貧弱な私たち
の社会システムにおいて、個人の心や良心や
正義感が不可欠であることが語られた。未来
の世代との連帯のために、私たちがどのよう
に生きることができるかについて、考え語り
合う時間を持った。
自主ゼミナールでは、
学生が主体的に各地・
学Yの特色ある活動や問題意識からテーマを
設定し発題が行われた。またこれからの被災
地支援活動について考える学生やシニアの発
題では、現地の人とたちとの協働の重要性や
被災地で地道な活動を続ける学生YMCA出
身の牧師や支援活動従事者との連帯を継続す
ることなどが報告・共有された。
大学生活の多忙化や社会に対する漠然とし
た不安や疑問を持つ多くの学生たちにとって、
夏期ゼミナールは、主体的に学び、自らの言
葉で自分たちの問いや理想を語り合う時間で
あり、社会の課題と生き方を学び合う場、共
にこの世界を生きる仲間や先輩との出会いの
場となっている。参加大学YMCA:北海道
大学、東北大学、一橋大学、東京大学、早稲
南相馬市での屋内“子どもの遊び場”の様子
24
田大学、立教大学、中央大学、清泉女子大学、
慶應義塾大学、京都大学、関西学院大学、神
戸女学院大学、広島大学、熊本大学、九州ルー
テル学院大学、上智大学、三育学院大学、東
京都市大学、長崎大学、鳥取大学(シニア出
身大学含む)
日韓交流プログラムで
両国の原発を巡る問題について語り合う
<学生YMCA寮運営の強化と顧問等
支援者へのサポート>
全国の学生YMCA寮運営を支えるにため
には、寮個別の課題・問題に対応したサポー
トが必要との認識に立ち、年間を通じて特に
課題を抱える学生YMCA寮に対する支援を
行った。入寮生募集に力を注ぎ、昨年同様、
10大学寮共通の寮生募集チラシの増刷・配布
や全国のYMCAやキリスト教各諸教派関係
者への呼びかけ・情報発信などを行った。
新設・再興の学生YMCAをはじめ、リー
ダシップの継承や安定した持続的な活動が難
しい学内活動形式の学生YMCAに対して、
学内顧問や協力者へのアンケートを実施した。
結果から共通する課題を分析し、学生YMC
Aへの帰属意識の定着のための取り組みや都
市YMCAや近隣教会との協働の可能性など
を検討し、順次実施している。
また、学生部委員会では2013年度に迎え
る学生YMCA125周年記念フォーラム及
び一連のプロジェクトに向けて協議を重ね、
「 3 .11以降、いかに生きるか」という問題共
有と、学生YMCA運動の今後に向けて具体
的な取り組みを提起できるよう準備した。
この他、10月22日~11月 1 日にWSCFア
ジア・太平洋地域女性プレミーティング及び
地域委員会に、森小百合スタッフと鈴木あき
ほ氏(中央大学YMCA)が派遣された。
また、2013年 1 月11日~14日に在日本韓国
YMCAにて「第16回学生YMCA日韓交流
プログラム」が開催され、韓国から 4 大学 9
名の学生・スタッフ、日本から 9 大学32名の
学生・スタッフが参加した。
「震災から学ぶ、
共に考える明日へ~被災地支援・原発の観点
から~」のテーマの下、被災地支援活動の経
験から浮き彫りとなった社会的課題や原発を
巡る両国の姿勢について学び、ここでの出会
いと学びを各学生YMCAでの活動につなげ
るものとして
「日韓学生YMCA共同決議文」
を作成した。
「第18回学生YMCAインドスタディキャ
ンプ」は2013年 2 月20日~ 3 月 9 日に開催さ
れ、全国から 7 名の学生が参加した。現地で
は、インドSCMとアンブマナイ・ボーイズ
ホーム、セント・ボニファス・アンバハムへ
の訪問を軸に、マザーテレサブランチ、現地
のYMCAが運営するストリートチルドレン
のためのシェルターや農村開発センターを訪
問した。またインドの性差別・暴力をめぐる
問題に関するプログラムや講義を通して、す
べての人が安心で安全な生活を得るために必
要な仕組みや運動について考える機会となっ
た。
各地区で行なわれている聖書研究は、関東
で「関東地区聖書を読む会」
が毎月、
関西で
「京
都主事宅聖書研究」が行われている。各大学
を超えた聖書を読む場の存在は、学生・シニ
ア・都市YMCA・近隣教会関係者等の良い
交わりの場となっている。
インドで子どもたちとの出会いから共に生きることを学ぶ
25
国 際 協 力 事 業
<世界YMCA同盟関連>
世界YMCA同盟は2011年度に引き続き、
各国加盟YMCA同盟、各地域YMCA同盟
と協働しながら2014年までの新しい戦略計画
『NEW WAY』の「ユース・エンパワー
メント」、「YMCAの運動強化」
、
「リソー
ス・モビライゼーション」
、
「ブランド力の強
化と情報発信」
、
「制度と組織運営の進展」と
いう 5 つの戦略的目標を推進しており、2012
年 4 月にケニアのナイロビで開催された世界
YMCA常務委員会での閉会宣言でもその
ことがうたわれている。またツールとして
『THE YMCA BLUE BOOK』
、
『NEW WAY
the playbook』が発行され、一部は訳して日
本国内でも用いられている。
「ユース・エンパワーメント」の一環とし
て世界で約200人のユースがチェンジ・エー
ジェントとして選ばれ、次世代のYMCA、
そして世界の担い手として期待されている。
日本からは 3 名のユースが世界YMCA同盟
やアジア・太平洋YMCA同盟等主催の実地
研修やウェブ上の研修を受けている。
<YMCAワールド・チャレンジ>
YMCAの日(10月11日)にちなみ、2012
年10月13日に世界中のYMCAにてバスケッ
トボールのシュートを行う世界YMCA同盟
発信のイベント「YMCAワールド・チャレ
ンジ」が行われた。日本各地でも様々な取り
組みがなされ、世界のYMCAとのつながり
を体感することができた。このイベントの一
フォトコンテスト入賞作品
ワイズユースクラブ横浜-Y3
26
環として行われた世界YMCA同盟による
フォトコンテストでは日本のユースグループ
による作品が入賞した。日本での参加者数は
計3,342人(18の都市YMCAと学生YMC
A全39拠点:YMCA会館、保育園、幼稚園、
学童、指定管理施設〈児童館、体育館等〉)
であり、日本のYMCAは 1 つの国でのイベ
ントの開催拠点が最も多かったとして、世界
YMCA同盟より表彰された。世界での参加
者数は85カ国で計432,000人。
「イベント開催拠点数 世界一」の表彰状
<アジア・太平洋YMCA同盟関連>
・アジア・太平洋YMCA常務委員会
2013年 3 月 5 日~ 8 日、アジア・太平洋Y
MCA同盟総主事会議及び常務委員会が香港
中華YMCAにおいて開催された。アジア・
太平洋YMCA同盟には、22の正加盟と、新
たな組織が設立されたモンゴル、未加盟であ
る中国を含め、合計24の国と地域のYMCA
がかかわっている。常務委員会には21カ国か
ら110名を超える出席者があった。日本から
は、常務委員・岡戸良子氏、ユース委員・廣
瀬頼子氏、ユース代表・黒澤伸一郎氏、島田
総主事の 4 名が出席した。
会議での主たる決定・承認事項は下記の通
りである。
( 1 )第19回アジア・太平洋YMCA大会が
韓国・大田(デジョン)で2015年 9 月に開
催される。
(2)
モンゴルの青少年団体であるクリスチャ
ン・ユース・アソシエーションをYMCA
として登録し、新しいYMCAとして世界
YMCA同盟に推薦する。
( 3 )地球市民育成推進のための2013年度~
2015年度の計画を策定する。
( 4 )各国すべてのYMCA同盟でジェンダー
委員会が設置されるよう働きかける。
( 5 )APAYが出したジェンダー・ポリシー
の案を確認し、またジェンダーに関する調
査に応じる。
( 6 )ジェンダー・アドバンス・トレーニン
グを 6 月にバンコクで、ジェンダーに関す
るトレーナー対象の研修を 1 月に日本で行
う。
( 7 )ユース・カンファレンスはインド(南)
で2013年 8 月23日~28日に開催する。
( 8 )ゴールデン・アニバーサリー・トラス
トファンドによる今年の支援は、災害対
策に関するワークショップ(2014年 7 月)
、
ソーシャル・エコノミー・ワークショップ
(2014年 6 月)
、ユース・エンパワーメント
に関するプログラム(2013年)への、総額
34,500USドルに決定した。
な お、 日 本 か ら ア ジ ア・ 太 平 洋 Y M C
A 同 盟 運 動 強 化 支 援 の2012年 度 分 と し て
20,000USドル(1,708,400円)を国際協力資金
より送金した。
・派遣
2012年度は以下のアジア・太平洋YMCA
同盟が行う各種会議・ワークショップに派遣
した。
①災害対策ワークショップ 4 月30日~ 5 月
2 日(ミャンマー・ヤンゴンYMCA)
島田茂(日本YMCA同盟総主事)
②ユース・カンファレンス 7 月17日~22日
(シンガポール・シンガポール国立大学)
シンガポール大統領との懇談に緊張気味
大統領はYMCAとのかかわりを持つ
藤池竜一氏(北海道YMCA専門学校生)、
藤原駿氏(茨城YMCAユースボランティ
ア)
、佐藤裕幸氏(大阪YMCAスタッフ・
オブザーバー)
③地球市民育成トレーナーズ・トレーニング 8 月 7 日~12日(スリランカ・スリランカ
YMCA同盟他)
永岡美咲(日本YMCA同盟スタッフ)
④東ティモールYMCAサッカープログラム
指導 8 月19日~25日(東ティモール・テ
ラサンタYMCA他)
小山幸男氏(広島YMCAスタッフ)
、徳
永祥太氏(熊本YMCAスタッフ)
⑤インターナショナル・ワークキャンプ 10
月 1 日~ 7 日(インドネシア・スラバヤY
MCA)
水野真彩氏(横浜YMCA・バンコクYM
CAボランティア)
、中道愛子氏(神戸Y
MCAスタッフ)
みんなで作った折り紙ひこうきを飛ばす
(訪問したスラバヤ幼稚園にて)
<インドネシアYMCA支援>
ア ジ ア・ 太 平 洋 Y M C A 同 盟 の P S G
(Partners Support Group)の対象国として
日本、オーストラリア、米国、オランダが協
力している。日本からは国際協力募金より支
援金10,000USドル(807,500円)を送金した。
9 月18日~25日に同盟スタッフが現地を訪問
した。現地ではスラバヤYMCAが行う幼稚
園事業と、岡山YMCAが主管で行ってきた
インドネシア・ジョグジョグジャカルタワー
クキャンプにかかわる地元ユースが集うスレ
27
<YMCA地球市民育成プロジェクト>
2006年に行われた第16回世界YMCA大会
(南アフリカ)において、地球的視座に立っ
た分析力と変化を起こす行動力を兼ね備えた
青年を「YMCA地球市民」と総称し、YM
<カンボジアYMCA支援>
CAの世界に広がるネットワークを活かして
ア ジ ア・ 太 平 洋 Y M C A 同 盟 の P S G
育成していくことが決議された。
(Partners Support Group)の対象国として
日本、香港、シンガポール、オーストラリア、 日本では2009年より「YMCA地球市民育
成プロジェクト」を始動。今年度で 3 回目を
米国、英国のYケア・インターナショナルが
迎える。本プロジェクトは、レポート調査課
協力している。日本からは国際協力募金より
題、宿泊型研修、アクションプランの立案と
支援金10,000USドル(807,500円)を送金し
実践を通じて、
平和をつくりだす「地球市民」
た。10月 5 日~ 9 日に同盟スタッフが現地を
の概念、態度、行動力を学ぶ、年間のトレー
訪問した。現地では子どもや高齢者の支援活
ニングである。尚、専門知識・YMCA経験
動、コミュニティーでの社会活動、語学・コ
を限定せず、全国から目標や志をもつユース
ンピュータ、リーダーシップ育成等を行って
いる。組織の強化、信頼の獲得が課題である。 を研修生として迎えている。
マンYMCAの活動を主軸に事業と運動基盤
の強化を図っている。今後はYMCAを担う
ユース育成と啓発、リソースの発掘が必要。
<東ティモールYMCA支援>
ア ジ ア・ 太 平 洋 Y M C A 同 盟 の P S G
(Partners Support Group) 対 象 国 と し て、
日本、韓国、オーストラリアが支援している。
日本からは東ティモールYMCAへの支援と
して、国際協力募金より支援金10,000USド
ル(807,500円)を送金した。現地では、 3
つの拠点でコミュニティワーク、ユースリー
ダー育成、子どものサッカークラス等が行わ
れ、地域の人々が集う貴重な場所となってい
る。 8 月には日本からサッカープログラム指
導者として広島YMCAの小山幸男氏と熊本
YMCAの徳永祥太氏を派遣し今後の可能性
について協議した。引き続きサッカープログ
ラムのリーダーの派遣などサッカーを通じて
の交流、支援を行う。2012年度、東ティモー
ルワークキャンプは実施していない。
YMCAのチームからナショナルチームに選ばれた選手もいる
28
1週間かけて行う夏期研修では、様々なトレーニングを
受けながら、ユース同士の友情が深まる
いきいきとした表情がうかがえる
8 月29日~ 9 月 4 日、国際青少年センター
東山荘にて、日本YMCA地球市民夏期研修
(宿泊型)を行った。国内13の都市YMCA、
7 の学生YMCA、 3 のミッション系及び一
般大学、社会人より計42人、海外(韓国、台湾、
香港、マカオ)から31人の学生・青年、その
他(リソースパーソン、スタッフ)含め、合
計81人が集った。研修期間中は、原則英語を
用いてすすめられ、
(特活)開発教育協会/D
EARの協力で「世界がもし100人の村だっ
たら」のワークショップ、フィールドワーク、
アクションプラン立案などを行った。
2013年 3 月24日には、年間トレーニングの
締めくくりとして「YMCA地球市民育成プ
ロジェクト認証式・YMCAユースファンド
報告会」を行った。研修生一人ひとりから、
各大学や地域でのアクションプラン報告を受
け、「日本YMCA地球市民」の認証を得た。
また、「地球市民」としてこれから身につけ
たいスキルとして、情報を読み解く力、理想
を描く力、伝える(印象づける)力、他者の
想いを聴きとる力、自分自身の可能性を信じ
る力なども挙がった。
今後も研修生は、YMCAが主催する国内
外の研修プログラム等に参加し、更なる学び、
スキル、経験を積んでいく。
本プロジェクトに支援をいただいているY
MCAユースファンドに感謝する。
<パレスチナ・東エルサレムYMCA支援>
東エルサレムYMCAの運営する難民のた
めの職業訓練所を設立当初より支援してきた
が、2012年度も運営支援として国際協力募金
から10,000USドル(792,800円)を送金した。
10月13日~22日に実施された「パレスチナ・
オリーブ収穫プログラム」には神戸YMCA
の永井道子氏を派遣し、世界から集った参加
者や現地の住民と共にオリーブの実の収穫作
業を行い、パレスチナをめぐる課題について
学びを深めた。オリーブの木キャンペーンに
は全国のYMCA・ワイズメンズクラブ他よ
りオリーブの苗木83本分として249,000円の
募金が寄せられた。
募金を呼びかけ、国際協力資金より10,000US
ドル(821,900円)と全国より594,828円を送
金した。また、加盟YMCAよりガザYMC
Aの子どもたちへのクリスマスカードも送っ
た。今後も平和の実現を願い支援を続けてい
く。
<アフガニスタン難民支援事業>
YMCA国際協力募金一般
2003年よりアフガン難民支援としてパキス
タン・ラホールYMCA小学校の運営支援を
行ってきた。12月 8 日~13日、山根一毅(日
本YMCA同盟スタッフ)
と岩垂竜太郎氏
(広
島YMCAスタッフ)の 2 名がパキスタン・
ラホールYMCAとYMCA小学校を視察し
た。近隣に暮らすアフガン難民は300~400世
帯で、劣悪な生活環境に変化はなく政府は介
入していない。小学校にはプレを合わせ 4 学
年75名が通学し、ウルドゥ語、英語、算数、
イスラム教等を工場跡地の建物を利用して学
んでいる。近隣はごみ処理のにおいが立ち込
め、水道やトイレの施設も少ない。そのよう
な中で、清潔な水、給食、週一回の診療が提
供される小学校は地域の信頼を得ている。訪
問の際、2012年度分の支援として国際協力募
金から11,000USドル(932,834円)を手渡した。
また、ラホールYMCA総主事ペルヴィス氏
と今後の方針について協議し、女性看護師の
採用、
クラスの拡充、
学校環境の整備、
教科書・
文具・バッグの支給、制服・靴の支給、教師
の採用、給食の充実、遠足の実施に向けて双
方が協力して進めることを確認した。
現地の子ども達も一緒にオリーブ収穫作業を行う
11月、イスラエル軍がガザ地区を攻撃し多
数の死傷者が出た。これに対し世界YMCA
同盟から緊急支援要請が出され日本も全国に
「給食大好き!」
薄くのばしたパンと野菜の煮込みが主なメニュー
29
<日台YMCAマネージメントセミナー・
連絡委員会>
11月27日~29日、台湾・台北YMCAに
て開催され、日本からは 9 YMCAより11
名、台湾からは 7 YMCAより16名が参加し
た。台湾政府外交部専門委員の楊勝任氏より
『台日特別パートナーシップ』と題して基調
講演をいただき、ケーススタディとして「ク
リスチャニティー」
、
「ユース・エンパワーメ
ント」、「高齢者支援活動」
、
「困難な状況の中
でYMCAはどのように対応したか」をテー
マに両国から発題、意見交換が行われた。ま
た、OSCY、ICCPJ、その他の協働に
ついて協議がなされた。
次回は2014年度に日本にて開催の予定であ
る。
次回は2014年 1 月27~28日に開催予定。
<全国YMCA国際研修会>
国際分野における人材養成を強調点として、
7 月29日に在日本韓国YMCAで行われた。
ジョグジャカルタ・ワークキャンプ参加者、
YMCAユース・カンファレンス参加者(報
告)
、地球市民育成プロジェクト研修生の計
39人が参加。国際やYMCAについて学びの
時を持った。
英語を使った自己紹介のゲームや『YMC
Aと国際事業』に関する学び、海外派遣プロ
グラム経験者からの報告、派遣プログラム別
のオリエンテーション、準備事項の確認など
行った。
日本と台湾から27名が集い
活発な意見交換が行われた
YMCAと国際事業について学びを深めた
<2012年度全国YMCA国際事業担当者会>
2013年 1 月21日~22日に2012年度全国YM
CA国際担当者会を在日本韓国YMCAで行
い(一部国際協力委員会と合同)
、13YMC
Aから20名、委員 2 名が出席した。各YMC
Aでの取り組みの報告と意見交換、パキスタ
ン・ラホール小学校支援(アフガニスタン難
民支援事業)現地視察、東ティモール・サッ
カープログラム、パレスチナ・オリーブ収穫
プログラム、ミャンマー・サイクロン被災者
支援の各報告、国際協力募金ツールとフォト
コンテストの活用、ユース・エンパワーメン
トに関する情報交換等が行われた。
全国のYMCAでは多岐にわたる国際協力
事業を行っているが、時代の変化のなかで、
どのように取り組み、アピールしていくのか、
ワークキャンプ等への参加者の確保をどうす
るのかなど活発に意見が交わされた。
30
<国際協力募金>
2011年度に全国のYMCA・ワイズメンズ
クラブ他を通して寄せられた一般の国際協力
募金を用いて、2012年度の国際協力事業を実
施した。
募金活動は昨年度に引き続き「子どもが未
来を創る-かけがえのないいのちと平和」を
テーマとして行った。特に国際協力募金活動
を国際理解教育の機会として位置づけ、子ど
も達を対象に啓発的な内容を盛り込んだリー
フレット(カラー版)やパワーポイントを作
成し、募金活動に取り組むためのハンドブッ
クを作成した。
国際協力募金の実施事例内訳は以下の通り。
パキスタンに住むアフガン難民の子ども達の
支援(1,083,099円)ユースの海外派遣や国内
での研修実施の支援(1,376,699円)
、アジア・
太平洋YMCA同盟の行うアジア地域のYM
CAの基盤強化プロジェクト、ユース育成な
どへの協力(3,230,000円)等を行った。この
ほか東エルサレムYMCAによるパレスチナ
難民職業支援(792,800円)
、世界YMCA同
盟の行う事業およびアフリカYMCA同盟支
援(1,592,000円)
、国際協力募金のツールや
パネルの作成(1,686,732円)
、災害緊急支援
(649,170円)等、計10,700,000円の支出となっ
た。(指定募金については国際事業および災
害支援の関連項目に記載)
実施し 9 回目を迎えた。2012年度は「分かち
合おう!出会い、思い、願い」をテーマとし、
前回に引き続き 4 つの企業・団体等の協賛・
協力を得て行われ147作品が寄せられた、Y
MCA賞には「第 6 回インドネシア・ジョグ
ジャカルタワークキャンプ」で撮影された岡
山YMCA白鳥雅人氏の作品が選ばれた。こ
の他金賞 2 点、銀賞 2 点、審査員特別賞 1 点、
銅賞 7 点、協賛企業賞に12点が選ばれ、審査
員からは貴重な経験を伝える写真を活用する
ことへの期待が寄せられた。これらの作品は
YMCAの国際事業を伝えるものとして機関
紙、ホームページ等に掲載し、国際協力募金
のリーフレットやポスターなどのツールに活
用する。
子ども向け募金ツールの充実を図った
<YMCA地球市民国際フォトコンテスト>
全国のYMCAで行われている国際交流・
協力の参加者自らが撮影した写真を通して、
新たな出会いや活動が生まれることを願って
YMCA賞「だるまさんが、
、
、ドキドキ」
「子ども達が止まった瞬間を見事な構図でとらえ、こち
らまで楽しくなるような作品」との評をいただいた
31
研 修 ・研 究
<ステップⅡスタッフ研修>
目 標:YMCA運動の担い手としての自覚
と連帯の形成及び、業務管理・計画
能力の養成
期 間:2012年 9 月18日~12月 1 日 75日間
会 場:日本YMCA同盟国際青少年セン
ター東山荘/在日本韓国YMCA
参加者:入職後 3 年以上の 3 ~ 4 級職員
6 YMCAより 8 名
青柳真理子(埼玉YMCA)
薩摩藤太(横浜YMCA)
佐藤達哉(横浜YMCA)
鈴木えみ(大阪YMCA)
山地弘伸(大阪YMCA)
市川愛(岡山YMCA)
殿納隆義(広島YMCA)
辻健太郎(熊本YMCA)
履修学課と講師 ( )内は単位時限数
1 .オリエンテーション(10)
開講時:生活、研修全体の理解、研究生
の相互理解他
中間時:前半の評価と後半への方向付け、
及び修了論文指導、中間報告会
閉講時:⑴修了論文発表演習、発表会
⑵研修全体の評価、帰任に向け
て
2 .YMCAの使命とキリスト教基盤(23)
①私の歩み・聖書からのメッセージ
(山本俊正氏)
②日本YMCA史
(米良重徳氏)
③日韓YMCA史
(金 秀男氏)
④日本YMCA同盟の働き
(島田 茂・森 小百合)
(関田寛雄氏)
⑤キリスト教概論
⑥日本キリスト教史
(中道基夫氏)
3 .社会の課題と地域ニーズへの対応(26)
①YMCAの現状と課題 (神﨑清一氏)
②フィールドスタディー
(コーディネーター:佐久間眞人)
訪問先:盛岡YMCA宮古ボランティア
センター、盛岡YMCA
仙台YMCA東日本大震災支援
32
対策室、仙台YMCA
YMCA石巻支援センター、東
京YMCA
(萩原建次郎氏)
③子ども・青年と社会教育
④YMCAと国際/ジェンダー理解
(武田寿子氏)
⑤開発教育とYMCAの国際協力
(田中治彦氏)
4 .プログラム開発とマーケティング(10)
①YMCAとマーケティング
(棟方信彦氏)
②YMCAプログラム開発 (錦織一郎氏)
5 .組織の管理と運営(31)
(茂木 雄氏)
①管理者と人事管理
②YMCAスタッフの自己革新
(山根誠之氏)
③NPOのマネジメント (島田 恒氏)
④YMCAの財務
(友廣高也氏)
(上田潤一氏)
⑤YMCAとICT
⑥YMCAとファンドレイジング~企業と
の協働
(徳永恵美子)
(保坂弘志)
⑦公益法人制度改革
⑧行政とYMCAの協働 (五十嵐理郎氏)
6 .人間関係能力の開発と自己開発(12)
①人間関係トレーニング (荒川純太郎氏)
②TOEIC IPテスト受験
③英語カウンセリング (吉岡スーザン氏)
7 .自己研修/団体訪問研修(18)
8 .特別講義( 2 )
ワイズメンズクラブとYMCA(東西日
本区役員)
9 .その他
朝のつどい(研究生が交替で担当)
キリスト教会聖日礼拝出席
ステップⅡ 閉講式にて
<ステップⅢスタッフ研修>
目 標:YMCAミッションに基づく人と組
織の総合的管理運営の養成
期 間:2013年 1 月15日~ 1 月19日 5 日間
会 場:日本YMCA同盟国際青少年セン
ター東山荘
参加者:新人事制度 5 級または 6 級の等級を
有する総主事、及びそれに準ずる上
級管理職
6 YMCAより 8 名
濱塚有史(盛岡YMCA)
村井伸夫(仙台YMCA)
鴨下純久(横浜YMCA)
藤岡宏樹(大阪YMCA)
佐藤裕幸(大阪YMCA)
石田勇治(広島YMCA)
殿納隆義(広島YMCA)
神保勝己(熊本YMCA)
内 容: 1 .YMCAの使命とキリスト教基
盤
A.YMCAとキリスト教
講師:中道基夫氏(関西学院大
学神学部教授)
B.聖書黙想・説教演習
講師:関田寛雄氏(日本キリス
ト教団神奈川教区巡回牧師)
2 .社会の変化とYMCA
講師:原田宗彦氏(早稲田大学
スポーツ科学学術院教授)
山根誠之氏(横浜YMCA前総
主事)
香港で開催された第30回アドバンスコース
<海外スタッフ研修>
アジア・太平洋YMCA同盟主催 第30回ア
ドバンスコース
目 標:アジア地域の直面する市民社会の課
題を、各々のYMCAが取り組んで
いる課題と絡めながら、YMCA運
動をどのように作り上げ、またYM
CAミッションをいかに共有してい
くのかを学ぶ。
期 間:2012年11月 5 日~11月30日
場 所:香港(香港中華YMCAウーカイ
シャ・ユース・ビレッジ)
参加者:秋山健二(大阪YMCA)
33
資 格
主事資格認定委員会において下記の資格の
審査を行い、研究所運営委員会により認定、
認証した。
<主事資格認定>
2012年 6 月 1 日付けで 7 名を、YMCA主
事にふさわしい者として認定した。主事認定
を受けた者及び主事論文タイトルは下記のと
おり。
<2012年 6 月 1 日認定者>
星住 秀一(東京)
「特別支援活動とキャンプ」
村上 祐介(東京)
「国内YMCAにおけるファンドレイジン
グ戦略~日米YMCAファンドレイジング
の比較と東京YMCAの寄付戦略から~」
鴨下 純久(横浜)
「これからのウエルネス事業の取り組みに
ついて」
奥薗 一紀(横浜)
「YMCA専門学校の現状と課題」
野澤 展(横浜)
「会員活動を中心とする地域支援のあり方
について―鎌倉YMCAの歴史から学ぶ未
来への考察―」
加藤 俊明(京都)
「新公益法人制度とYMCAの会員制度」
秋寄 光輝(熊本)
「マトリックス組織管理における一考察」
主事資格認定式
34
第8回トップ・リーダーシップ・セミナー
テーマ:新YMCA戦略~百年公益法人の挑
戦~:日本で最も古いNPOであるYMCA
の、最も新しい公益法人としての戦略はいか
にあるべきかを考える
第 8 回となるトップ・リーダーシップ・セ
ミナーが、同盟委員会・協議会開催に合わせ
6 月15日~16日に、国際青少年センター東山
荘を会場に開催された。理事・常議員・総主
事および組織運営に関わるスタッフなど45名
が参加し、講演を受けてのグループでの意見
交換や協議を経て、 2 日目にグループまた全
体でのまとめを行った。
今回のセミナーは 4 つのセッションに分け
て実施された。セッションⅠでは、2012年 5
月に発刊された『新YMCA戦略~百年公益
法人の挑戦~』を基本テキストとし、この主
著者でもある原田宗彦氏(早稲田大学スポー
ツ科学学術院教授)を講師に迎え、日本で最
も古いNPOであるYMCAの、最も新しい
公益法人としての戦略はいかにあるべきかを
テーマに、YMCAの持つ強みと弱みを客観
的に捉えつつ、これからのYMCAのあるべ
き姿を語っていただいた。
セッションⅡのパネルディスカッションで
は、YMCAを担う役員・スタッフ・総主事
の中より、岡戸良子氏(鎌倉YMCA運営委
員長・清泉女子大学ボランティアセンター
熱い意見が飛び交うグループディスカッション
長)
、秋寄光輝氏(熊本ながみねファミリー
YMCA副館長)
、廣田光司氏(東京YMC
A総主事・全国YMCA総主事会議会長)の
3 名の方々をパネリストに迎え、それぞれの
立場で考えを語っていただいた。
セッションⅢ・Ⅳでは、
「ワールドカフェ」
というグループディスカッションの手法を用
いて、20分毎に各自テーブルを移動し、セッ
ションⅢではYMCAの持つ「強み」
「弱み」
「機会」
「脅威」とは何かについて意見を出し
合い、新しい公益団体としてのYMCAが歩
んでいく方向性と、私たち自身の関わり方に
ついて話し合い、セッションⅣでは「10年後
のYMCA」をテーマに意見を出し合った。
セッション全体を通して、神﨑清一氏(京
都YMCA総主事・日本YMCA研究所委
員)が司会を務め、また原田氏がセッション
の様子を見ながら最後まで方向性をリードし
たことで、セミナーの統一感と充実感が深
まった。
セミナー全体を通して、私たち自身が「日
本で最も古く、なおかつ最新のYMCA」を
どう捉えるかということや、これからの時代
におけるYMCAの強みや役割を分析し、
「私
たちの新しいYMCA」について共に深く考
える機会となった。
原田宗彦氏による講演
35
成人英会話クラス)
6 月号
広 報 活 動
「YMCA地球市民育成プロジェクト 知
り・考え・行動する“地球市民”を育む」
(座
全国加盟YMCAの協力を得て、情報の収
集・加工・提供を行い、広報業務を遂行した。 談会 名古屋YMCAスタッフ西野真希氏・
千葉YMCA社会人リーダー荒井浩元氏・日
本YMCA同盟ユースインターン佐々木美
<機関紙の発刊>
都)
1 .機関紙「THE YMCA」
(B 4 版 4
7 ・ 8 月号
ページ、月刊)
「共に育つ YMCAキャンプとボラン
ティア・リーダー」
(神戸YMCAリーダー、
前橋YMCAリーダー、東京YMCAリー
ダーOB、神戸YMCA余島キャンプ長)
9 月号
「地域と関わる、地域をつくる YMCA
の高齢者支援事業」
(広島YMCA・広島友
愛福祉会、横浜YMCA・横浜市鶴見中央地
域ケアプラザ、とちぎYMCA・特別養護老
人ホームマイホームきよはら、
大阪YMCA・
介護予防活動、東京町田YMCA・ベテラン
機関紙 「THE YMCA」
ティアフォーラム、神戸YMCA・在宅介護
支援)
以下の編集方針にしたがって編集・発行し
10月号
た。
「世界の仲間を覚え、一歩踏み出そう! ⑴ 日本YMCA基本原則を基盤としつつ、
国際協力の礎となるYMCAの活動」
(日本
世界を見つめ地域に生きる、市民社会の
YMCA同盟・YMCA地球市民育成プロ
公益に寄与するYMCAの働きを全国に
ジェクト、東京YMCA/仙台YMCA・
伝え、今日的課題を分かち合い、YMC
テーラー基金青少年国際交流プログラム、広
A間の相互理解と成長を図る。
島YMCA・第34回ユースピースセミナー、
⑵ YMCAの会員・参加者・保護者・他団
横浜YMCA・スティーブン・リーパー氏講
体や行政など、対象を幅広く想定し、Y
MCAの願いと働きを伝える媒体として、 演会)
11月号
読みやすさを心がけ、情報発信を行う。
「全国学生YMCA夏期ゼミナール」
(学生
⑶ ユース・エンパワメントを図る団体とし
部委員長 瀬口昌久氏、テーマ講演 辻信一
て、特に若い世代の運動・活動の活性化
氏、自主ゼミナール)
を促す問題提起を行う。
12月号
「すべての人が希望を持って歩める社会へ」
主な特集記事:
(大阪YMCA・聴覚障がい青少年国際キャ
4 月号
ンプ、京都YMCA・小児病棟訪問プログラ
「東日本大震災復興支援活動」
(盛岡YMC
ム、熊本YMCA・第12回全国障害者スポー
A宮古ボランティアセンター、仙台YMCA
ツ大会、
東京YMCAメンバー五味逸太郎氏)
ボランティア支援センター)
1 . 2 月号
5 月号
「共に生きる 共に築く 多民族・多文化
「自分を伝え、他者を理解し、人とつなが
共生社会の実現を願って」
(関西韓国YMC
る YMCAの英語教育」
(東京YMCA・
A・生野地域活動協議会、北九州YMCA・
インターナショナルキッズガーデン、熊本Y
日本語学校、神戸YMCA・子どものプログ
MCA・中高生英語クラス、埼玉YMCA・
36
ラムと多文化共生のためのセミナー、横浜Y
MCA・多文化相談ボランティア養成講座)
3 月号
「東日本大震災から 2 年 ここからの復興
を考える」(対談 日本NPOセンター事務
局長 田尻佳史氏・日本YMCA同盟総主事
島田茂)
2 .インターネットの活用
・電子メールによる情報配信
『YMCAインフォメーション』
総主事だより、
東山荘ニュース
(電子メー
ル版/FAX版)
『アジア・太平洋YMCA同盟ニュースレ
ター』
「APAY eNews」日本語版(翻訳
スタッフ:永岡美咲)
・ホームページ
東日本大震災復興支援活動に関する定期
的な情報発信を行った。具体的には、東日
本大震災支援情報ページを作成し、被災地
や活動内容のレポートを月 1 ~ 2 回のペー
スで更新。併せて、動画やスライドショー、
電子ブックを掲載し、さらに、ビックハー
トプロジェクトの開始に伴い作成した専
用のFacebookページを、ホームページか
らもリンクさせるなどして、随時リニュー
アルを行った。また、広く海外にもアピー
ルしたい情報については、英文でも掲載し、
海外からのアクセスに対応した。
活動を行った。
・
「新YMCA戦略―百年公益法人の挑戦―」
2012年 5 月 新刊
・世界YMCA/YWCA合同祈祷週パンフ
レット「暴力に勝利はない―人権と尊厳の
尊重を目指して―」新刊
・2013年版YMCA手帳 新刊
史 料 室
内外のYMCA運動に関する先人の貴重な
足跡を体系化して保存する作業が進展し、未
整理の史資料について分類・整理・データ
ベース登録および保存を行っている。
資料数・
内容が膨大であるが、着実な作業が続けられ
ている。他方でグループの若返りについても
協議を継続している。
過去にYMCAが実施した事業や人物につ
いて、外部からの問い合わせにも多く対応し
た。
史料室ワーキンググループ:田中義宣、毛
利俊雄、井口延、市川邦雄
<内部向け出版活動>
出版活動は引き続き、既刊の出版物の在庫
管理をするとともに、加盟YMCAへの受注
販売、YMCA内部向けのテキスト等の出版
YMCA内部向けに出版活動を行った
37
YMCAユースファンド YMCA Youth Fund
2012年度ユースファンドは、
「YMCA地
球市民育成プロジェクト」
「課題を抱えるユー
ス支援プログラム」等への支援を行った。
【支援プログラム】
◆YMCA地球市民育成プロジェクト
2011年度は東日本大震災の影響により、例
年とは異なる形式にてプロジェクトを行った
が、2012年度は再び夏期研修を実施すること
ができた。YMCAユースファンドは、第 3
期生42名並びに、夏期研修に参加の海外YM
CAのユース31名(韓国・香港・台湾・マカ
オ)への支援を行った。
<スケジュール>
4 月~ 5 月 募集・選考
6 月~ 7 月 事前研修(レポート
の提出)
8 月29日~ 9 月 4 日 夏期研修
9 月 5 日~ 研修後活動報告(報
告会の実施・レポー
トの提出)
2013年 3 月24日
日本YMCA地球市
民認証式
◆課題を抱えるユース支援プログラム
課題を抱えるユースを対象としたプログラ
ム開発を促進するために、2010年度より 3 年
間、以下の 6 つのプログラムに対する支援を
行った。2012年度は支援の最終年度となった。
①仙台YMCA
就労支援塾「チャレンジカフェ」
期 間: 4 月 1 日~2013年 3 月31日
場 所:仙台YMCA
内 容:発達障がい等の理由により就職活
動のサポートを必要とする若者を
対象に、コミュニケーショント
レーニングやカフェでの実践を通
して、就労支援を行った。
支援額:1,000,000円
②富山YMCA
Y'sさくらカフェにおける出会いの場作り
期 間: 4 月 1 日~2013年 3 月31日
場 所: 富 山 Y M C A フ リ ー ス ク ー ル、
Y'sさくらカフェ
38
内 容:課題を抱えた子どもや若者の就労
支援の場として、また不登校児童
のフリースペースとして、カフェ
の活動を行った。
支援額:1,000,000円
③大阪YMCA
青少年のためのヒップホップダンス教室
期 間:11月 1 日~2013年 3 月 3 日
場 所:大阪YMCA
内 容:不登校や引きこもり経験のある若
者が、ダンスを通して自己と出会
い、仲間を得る中で、自信を回復
する場作りを行った。
支援額:100,000円
大阪YMCA ヒップホップダンス教室発表会
④奈良YMCA
不登校・高校中退者サポート オルタナ
ティブスクール
期 間: 4 月 1 日~2013年 3 月31日
場 所:奈良YMCA
内 容:発達障がいなどの理由により、従
来の学校以外の場を必要とする青
少年を受け入れ、ひとりひとりに
応じた学習及び進路選択等のサ
ポートを行った。
支援額:1,000,000円
⑤北九州YMCA
きらぴか体操クラス(発達障がい児対象)
期 間: 4 月 1 日~2013年 3 月31日
場 所:北九州YMCA
内 容:発達障がい児を対象に、基礎体力
づくりやコミュニケーションスキ
ルの習得等を通して成功体験を積
み、自信をもって進級できるよう
なサポートを行った。
支援額:200,000円
⑥福岡YMCA
不登校・高校中退者サポート オルタナ
ティブスクール
期 間: 4 月 1 日~2013年 3 月31日
場 所:福岡YMCA
内 容:発達障がいなどの理由により、従
来の学校以外の場を必要とする青
少年を受け入れ、ひとりひとり応
じた学習及び進路選択等のサポー
トを行った。
支援額:1,000,000円
◆指定寄附
2012年度は、以下の 8 YMCAへ指定寄附
が寄せられ、ユース育成のために用いられ
た:
北海道、仙台、とちぎ、富山、和歌山、姫
路、熊本、沖縄の各YMCA
【2012年度寄附】
・YMCA地球市民育成プロジェクト指定寄
2,672,749円
附
・指定寄附(YMCA指定)
3,750,000円
・指定寄附(プログラム指定)
20,000,000円
2,741,000円
・一般寄附
合計
29,163,749円
<収支差(次年度繰越金)> 16,623,729円
内訳:地球市民育成支援
2,081,508円
ユース育成支援(プログラム指定)
13,000,000円
1,542,221円
一般寄附
【総評】
「YMCAニュースレター」第10号を 6 月
12日に、第11号を12月 3 日に発行することに
より、2012年度に再スタートした「YMCA
地球市民育成プロジェクト」実施の告知と報
告を行うことができ、寄附へとつながった。
また、課題を抱えるユース支援への関心も高
く、 6 プログラムの 3 カ年にわたる継続支援
により、新規で開始されたそれぞれのプログ
ラムの基盤強化に貢献することができた。
仙台YMCA 就労支援塾「チャレンジカフェ」
【2012年度プログラム支出】
・YMCA地球市民育成プロジェクト
4,921,649円
・ユース育成支援(YMCA指定)
7,662,500円
・ユース育成支援(プログラム指定)
2,000,000円
14,584,149円
合計
【2012年度収支】
<収入>
内訳:前年度繰越金
寄附、雑収入
<支出> 17,313,024円
内訳:プログラム支出
運営費支出
33,936,753円
4,769,767円
29,166,986円
14,584,149円
2,728,875円
39
法 人 業 務 General Affairs
<公益法人制度改革>
同盟は2012年 4 月 1 日登記に伴い、新たに
公益財団法人日本YMCA同盟として歩みを
始めた。また、全国YMCAの特例民法法人
から公益財団法人もしくは一般財団法人への
移行に際して、コンサルタントを実施した。
主な支援YMCAは、仙台YMCA、埼玉Y
MCA、長崎YMCA、福岡YMCAの 4 Y
MCAであった。 4 YMCAともに2013年11
月までに申請する予定である。なお、特例民
法法人から公益財団法人もしくは一般財団法
人への移行申請は2013年11月末日が期限とな
る。
全国加盟YMCAの法人移行状況は次のと
おりである。これまで認定された大阪・東京・
神戸・京都・東京大学・熊本・横浜・とちぎ・
同盟に加えて、2012年度には、早稲田大学・
広島・北九州・富山・名古屋・奈良YMCA
が認定委員会より認定された。また、岡山Y
MCAは、活動領域を考え、広域の法人とし
て「YMCAせとうち」の新たな名称で内閣
府に認定された。埼玉・前橋(ぐんまYMC
Aに名称変更)
・山梨YMCAは、公益財団
法人に移行申請済であるがまだ認定に至って
いない。また、主務官庁と調整中の公益財団
法人移行準備段階としては、北海道・仙台・
福岡の 3 YMCAがあり、2013年 6 月の申請
を目指している。滋賀・沖縄・一橋大学のY
MCAは、既に一般財団法人への移行が認可
され、千葉・金沢・三重・長崎等のYMCA
も、一般財団法人への移行方向で申請準備を
進めている。以上により、これまで約 3 分の
2 のYMCAが公益財団法人に移行すること
ができた。
<特定公益増進法人>
公益財団法人は、全て税制上の「特定公益
増進法人」に該当し、日本YMCA同盟が実
施している公益目的事業を支援するために支
出された寄附金は、税制上の優遇制度が認め
られている。また、2012年に税額控除に係る
証明書が発行され、所得控除と税額控除の選
択が可能になっている。
40
<表彰・感謝>
YMCA運動に、さまざまな形でご奉仕い
ただいた方に対する表彰・感謝の式が 6 月16
日~17日開催の第 1 回同盟協議会(第122回
同盟委員会)の席上で行われた。受賞者は以
下の通りである。
25年継続会員賞:207名
50年継続会員賞: 40名
25年勤続者賞 : 48名
青少年奉仕賞 : 80名
感 謝 : 7名
特別功労賞 : 2名
合計 :384名
全国のYMCA運動に貢献された方々への
表彰・感謝の式が執り行われた
国際青少年センター東山荘 YMCA International Youth Conference Center
<運営状況>
震災の影響があったとはいえ、30,433名と
いう過去最低の利用者数となった昨年度から
比べ、夏を中心に利用団体の復帰や新規利
用団体の増加、昨年度よりはその数は減少
しているが震災関連のキャンプなどの受け
入れにより、今年度 3 月末時点での利用者
数は34,015名となった。これは昨年度、そし
て一昨年度の32,270名を上回り、2009年度の
35,006名に近づく数に戻ってきており、運営
状況は改善の方向に向かっていると言える。
この要因として、四ツ谷同盟事務局と協働
での営業企画会議や四ツ谷職員の東山荘への
営業意識の拡大、10月より加わった営業担当
職員の努力が上げられる。もちろん、東山荘
職員の努力が大きいが、この形を更に新年度
に加速させたい。
<プログラム>
ネイチャープログラムを東山荘利用の主目
的とする需要は、震災による影響も見られず
増加傾向が続いている(148団体12,167名/
昨年度比21団体2,873名増)
。
利用者のうち約24%が新規利用だが、これ
らには過去にプログラム利用経験のある方が
別団体を誘致して下さるケースが多く見受け
られる。 1 件当たりの人数の大きい学校団体
が増加したこともあり、プログラム利用者数
の大きな伸びに繋がった。
地域の学校、幼稚園、保育園などの他、子
供会や学童保育など地域コミュニティーとの
協働の機会も増加している。また、スタッフ
が出向いてのプログラム指導や、講演会の講
師として招聘される機会も増え、新たな関わ
りが広がっている。
一方、東日本大震災から 2 年が経ち、東山
荘を拠点とした震災関連ケアープログラムも
定着した感がある。震災を契機に起こったい
くつかの他団体との協働についても、柔軟な
リレーションシップをとり、信頼関係を深め
ることができた。原発事故の影響による日常
的な不安から離れて心身ともにリフレッシュ
する機会は、今後も長く求められるものと思
われる。時機に応じた最善のプログラムが提
供できるよう、常に研究し向上に努めたい。
砂まみれが楽しい! 初夏のこども自然キャンプ
<2012年度主催プログラム(宿泊を伴うもの
は延べ人数)>
4 /28~30 春のこどもチャリンコキャンプ
45名
5 /20~21 金環日食キャンプ 34名
(新規)
6 / 9 ~10 初夏のこども自然キャンプ
50名
8 /13~15 こども富士登山キャンプ 57名
8 /31~ 9 / 2 のんびり楽しく富士山登頂
40名
9 / 8 ~ 9 初秋のこども自然キャンプ
52名
10/ 6 ~ 8 秋のこどもチャリンコキャンプ
34名
11/23~25 晩秋のこども自然キャンプ
100名
12/23
こどもクリスマスデイキャンプ
64名
12/30~ 1 / 4 第47回 年 末 年 始 家 族 パ ー
ティー
815名
2 /23~24 冬のこども自然キャンプ 61名
<2012年度震災関連プログラム>
4 /20~21 HAI社福とちぎYMCA福祉会
高齢者受け入れ 27名(新規)
4 /27~30 第 6 回おやこリフレッシュ
キャンプ
124名
5 /25~27 第 7 回おやこリフレッシュ
キャンプ
72名
41
9 /21~23 第 8 回おやこリフレッシュ
キャンプ
38名
7 /30~ 8 / 4 第 5 回のびのびキャンプ
227名
2 / 9 ~11 第 9 回おやこリフレッシュ
キャンプ
108名
3 /10
東日本大震災復興オープン
ハウス
約250名(新規)
3 /25~ 3 /31 第 6 回のびのびキャンプ
471名
東日本大震災被災地域の方々を対象とした
おやこリフレッシュキャンプ
<施設の整備>
建物の老朽化に伴う修理・改修の箇所が増
えており、施設全体を見据えての改修計画を
作成してこれに基づき実施を始めた。 6 号館
エアコンの整備、重油地下タンクから地上タ
ンクへの移行などがこれにより実施される。
また、環境エネルギー政策の増進に伴い、ネ
イチャーセンターの屋根部分を用いての太陽
光発電システムの導入を行うことが進められ
ている。
<研修・交流活動>
日本YMCA同盟研究所としての機能を併
せ持つ東山荘では、全国YMCAの職員研修
としてのステップⅡ、ステップⅢを始めとし
て、東アジアからのユースも加わっての地球
市民育成プログラム、学生YMCA夏期ゼミ
ナール、YMCA農村青年塾、ワイズメンズ
クラブの新会長研修会、ロータリー財団の奨
学生研修等が実施された。東山荘職員に向け
ては、営業強化につながるIT(コンピュー
ター関連)研修、震災関連キャンプへのリー
ダーとしての関わりを通じての研修、東山荘
42
再開発につながる将来像を考えるためのワー
クショップ研修等が行われ、YMCA職員と
して東山荘で働くことを考える良い機会が与
えられた。
<将来計画>
2015年の東山荘創立100年にむけての将来
計画は、再開発委員会が発足し、今年度 5 回
の委員会を開催して熱心に協議を進めている。
この中から、本館の建て直しが理事会にて決
定し、基本設計に向けて現在話し合いが進ん
でいる。
100周年記念行事に関しては、タスクチー
ムを運営委員会の下に設置することが決定し、
2013年度より協議を始める。
100周 年 募 金 は、2013年 3 月31日 現 在 で、
1,073名、総額3,902万円となっており、大変
感謝申し上げたい。
<ユースボランティア認証>
全国25のYMCAより557名のユースボラ
ンティア申請があり、東山荘運営委員会にて
認証を行った。1994年度から始まったこの認
証制度により、全国に13,584名の認証者が生
まれた。将来のYMCAのリーダーシップを
育てるひとつの取り組みとして今後も実施し、
有効なものとなるように検討を進めていく。
尚、この認証は、2013年度よりユース・ジェ
ンダー・ミッション委員会がその役割を担う。
さるボードを楽しむ
冬のこども自然キャンプ
日本YMCA主事退職金中央基金・職員年金基金
主事退職金中央基金・職員年金基金は、Y
MCAに働く職員を支える大切な役割を担っ
ている。基金は包括一括信託で運用している
が、内外の厳しい投資環境にもかかわらず、
資金運用委員会の適切な対応により、当初予
算とほぼ同じ運用利回りが確保できたことは、
感謝である。
主事退職金中央基金
2012年度の新規登録者は38名、脱退者は16
名で、このうち60歳に達した脱退者が 7 名
であった。年度末の登録者数は190名である。
次年度の登録申込者は 5 名で2013年度の期首
の総数は195名になった。正味財産は、5,191
千円増加した。
職員年金基金
れ、同じく 2 月に神戸および同盟にて受給
者に向けて、改定に関する説明会を開催し
た。
・2013年 3 月初旬までに年金登録YMCAの
同意(24YMCA中24YMCA)を得て、
3 月の主事退職金中央基金・職員年金基金
運営委員会で法人理事会に対して規程改定
案を提出することが承認された。
・2013年 3 月開催の法人理事会で規程改定案
を決議し、2013年 4 月 1 日より新規程が施
行される。
職員互助会
傷病見舞金・療養給付金は昨年に比べ増加
傾向にある。また厚生貸付金の貸付金は減少
傾向にある。
2012年度の新規加入者は64名、脱退者は78
名で、期末の加入者総数は844名である。次
年度の新規加入者総数は46名で2013年度期首
の総数は890名となる。正味財産は23,940千
円減少した。
2012年度は、職員年金基金制度を維持する
ため、制度検討委員会を引き続き 5 月、 6 月、
10月に開催し、検討を重ねた結果、既存の年
金基金システムを活用して、今後10年の期間
での将来シミュレーションを行い、それぞれ
の加入者数予測、受給者数予測、退職者数予
測、正味財産などをもとに基金制度の総合的
な予測を捉える試みを行った。シミュレー
ションの結果、基金の資金運用率について
3 . 5 %を数年で維持すること、および終身
制度そのものを維持することが不可能になっ
ていることから、以下の制度変更、および付
随する規定の改定を行うこととなった。
・受給者の終身支給を20年確定にし、基本的
に受給開始後20年目の開始月末に支給期間
を確定する。また、年金支給率の給付原資
を年利率 3 . 5 %から 1 . 0 %へ変更とする
ことを答申し、
12月の主事退職金中央基金・
職員年金基金運営委員会の承認を得た。
・2013年 2 月に付随する規程改定案が策定さ
43
国際賛助会 Foreign Community Support Committee(FCSC)
国際賛助会(Foreign Community Support
Committee)は、日本に住む外国人と大使に
よりYMCAの経済的支援を目的に1958年に
設立されたボランティア組織で、現在は 3 名
の駐日大使と16名のビジネス・エグゼクティ
ブの方々により運営されている。
全国23のYMCAで実施する「肢体・知的・
発達障がい児」のためのプログラム、不登校
の子どもたちを対象とするフリースクール・
プログラム、病院との協働による病児プログ
ラムの他、東日本大震災で被災した子どもた
ちのプログラムを支援している。
1 .チャリティー・イベント
◎チャリティ・オークション
2013年 3 月14日 オーストラリア大使公邸
従来の障がいのある子どもたちに加え、震
災で困難の中にある子どもたち支援も対象と
したチャリティー・オークションを実施。国際
賛助会の名誉委員であるブルース・ミラー駐日
オーストラリア大使にホストをお願いし、大使
公邸をお借りして行った。さまざまな企業から
の賞品のご提供によるチャリティーオークショ
ンや障がいのある子どもたちへのプログラムへ
のご寄付のお願いと共に、経済有識者による
今後の経済展望トークやビジネス交流も行う
ことでビジネス・エグゼクティブのご来場者
に有意義な時間を過ごして頂いた。
観客を合わせて13,002名が参加。約2,800万円
の収益となった。
2 .コラボレーション・プログラム
( 1 )聖路加国際病院の患者様とご家族のた
めのプログラムの実施
2011年度より聖路加国際病院形成外科の患
者様向けのプログラムを実施している。2012
年度は東京YMCA主管、日本YMCA同
盟主催、聖路加国際病院共催の体制でビザ・
ワールドワイド・ジャパン株式会社にご支援
を頂き 7 月14日~16日、東京YMCA山中湖
センターにおいて36名の患者様、ご家族、病
院関係者の皆様とともに
「ぐうぐうキャンプ」
を、 8 月26日にはプロバスケットボール選手
ご参加のもと東陽町センターで「バスケット
ボール・クリニック」を、12月 8 日には聖路
加国際病院内でブルガリ・ホテルズ&リゾー
ツ 東京レストランにもご協力を頂き「クリ
スマス会」を実施した。
聖路加国際病院の患者様とご家族を対象とした
協働プログラム「ぐうぐうキャンプ」
オーストラリア大使公邸での
FCSCチャリティ・オークション
◎インターナショナル・チャリティーラン
2012年 5 月~12月において、全国17カ所の
YMCAで開催。ランナー・ボランティア・
44
( 2 )東日本大震災復興支援
特に甚大な被害のあったエリアでの震災復
興支援を継続実施しているNPOとのコラボ
レーションを2011年から継続している。
①ARTS for HOPE
(東日本復興支援応援アー
トプロジェクト)
② 米 国 大 使 館 主 導 に よ るTOMODACHI
Project(NPO暮らしに音楽プロジェクト
=Life Music Project)
3 .コーポレート・スポンサーシップ
( 1 )ご寄付
三菱商事株式会社/YMCAインターナショ
ナル・チャリティーラン・全国スポンサー、
震災復興支援ご寄付
富士通株式会社/YMCAインターナショナ
ル・チャリティーラン・全国サブスポンサー
クレディスイス証券株式会社/横浜YMCA
震災復興プログラム支援、埼玉YMCA発達
障がいプログラム支援
ジョンソンコントロールズ株式会社/事業所
近隣の全国13カ所YMCAへのチャリティー
ラン参加と経済的支援
ビザ・ワールドワイド・ジャパン株式会社/
聖路加国際病院との協働プログラムへの経済
支援とご参加
ステートストリート信託銀行/全国 5 YMC
Aのフリースクール、フリースペース・プロ
グラム支援
在日米国商工会議所(ACCJ)/東京YM
CA発達障がい児キャンプ支援
( 2 )人材、物品、事業活動によるご支援
メルセデスベンツ・日本株式会社/障がい児
プログラムへのご寄付とプログラムへの交通
手段(バス)ご提供、
三菱ふそうトラック・バス株式会社/障がい
児プログラムへのバスご提供
メルセデスベンツ・ファイナンス株式会社/
障がい児プログラムへのバスご提供
ブルガリ・ホテルズ&リゾーツ 東京レスト
ラン/聖路加国際病院との協働プログラムへ
のご協力、埼玉YMCA特別支援クラス職業
体験プログラム、横浜YMCA特別支援クラ
スOBのインターンシップと正規雇用
コストコ・ホールセール・ジャパン/障がい児
&震災支援などを目的としたバザーへの物品ご
支援
キャセイパシフィック航空株式会社/全国17カ
所YMCAチャリティーランへの物品ご支援
アメアスポーツ・ジャパン株式会社/全国17カ
所YMCAチャリティーランへの物品ご支援
東京YMCAインターナショナル・チャリティーラン
(2012年9月、木場公園)
FCSC 2012年度収支
名 目
◎主催イベント
収 入
支 出
差 額
10,691,812
1,124,728
9,567,084
2012年度チャリティー・ラン
7,894,085
682,178
7,211,907
チャリティ・オークション
2,765,000
442,550
2,322,450
32,727
32,727
その他の収入
◎個人寄付金収入
◎コーポレート・スポンサー
1,000,000
45,690,150
◎全国YMCA障がい児プログラムへの拠出金
1,000,000
4,871,913
40,818,237
34,361,183
△34,361,183
◎チャリティーランへの拠出金
5,939,265
△5,939,265
◎その他経費
1,009,707
△1,009,707
3,820,530
△3,820,530
44,178,354
13,203,608
◎日本YMCA同盟への拠出金
総合計
57,381,962
45
助 成 ・支 援
(財)日本宝くじ協会
日本各地のYMCAにおいて、地域奉仕活
動や各種イベントの開催を通じた青少年プロ
グラムの円滑実施、地域サービスの充実のた
めの集会用テントに対して財団法人日本宝
くじ協会から総額9,000,000円の助成を受けた。
集会用テントは全国13YMCAの38拠点に 2
号型テント13張、 4 号型テント17張、また、
折りたたみ式集会用テントT-33型12張、T-36
型13張の合計55張が新たに配置された。各Y
MCAの地域センター、野外キャンプ場、保
育園や幼稚園の現場から、テントを活用した
プログラムを通しての、地域社会との連携の
強まり、交流の活性化が報告されている。
日本宝くじ協会から助成を受けたテントで
運動会を楽しむ(名古屋YMCA南山幼稚園)
46
ワイズメンズクラブ国際協会
YMCAの活動をサポートする目的で設立
されたワイズメンズクラブは、現在、東日本
区・西日本区の 2 区、16部、152クラブとな
り、
会員総数は2,691名(2013年 1 月 1 日現在)
となっている。
今期は、
「全国YMCA国際研修会」
「第18
回学生YMCAインドスタディキャンプ参加
費補助」
「中日本地区グローバル研修会参加
交通費補助」
「第40回学生YMCA夏期ゼミ
ナール」
「第43回全国リーダー研修会参加旅
費補助」
、
「地球市民育成プロジェクト2012国
内研修交通費補助」の 6 事業について、東西
日本区から総額200万円の支援をいただいた。
また、東日本大震災復興支援活動においては、
全国のワイズメンズクラブが一丸となって被
災地ならびに避難者が暮らす全国各地で、Y
MCAとの協働または独自のプログラムを展
開した。
加えて、
盛岡YMCA宮古ボランティ
アセンターのプレハブ建設にあたっては、東
西日本区からそれぞれ220万円ずつの寄付を
いただき、 7 月に完成して以来、スタッフの
事務所やボランティアの会合や休憩に利用さ
れている。メネット事業では、東日本区から
は東日本地区YMCAのチャイルドケアプロ
グラムへの絵本寄贈、西日本区では「心ケア
を考える講習会」を西日本地区YMCA等を
会場に実施し、合わせて金城大学教授、宗方
比佐子氏による「心のケアを考える」テキス
トを作成し、講習会参加者に配布された。
YMCAとワイズメンズクラブ共催で行わ
れている「YMCAチャリティーラン」は、
2012年度に奈良YMCAが加わり、全国17会
場で開催され、2013年度にも更に実施箇所が
増える見込みである。
YMCAとワイズの協働については今後、
YMCAが掲げる「ユースエンパワメント」
という価値を共有するパートナーとしての更
に協働の機会を増やしていくこと、また東日
本大震災復興支援活動を長期に渡って支える
パートナーとしての関係を継続していきたい。
関係団体報告
世界YMCA同盟
(World Alliance of YMCAs)
世界同盟は、1855年パリで各国代表が集ま
り、パリ基準をその共通の使命として採択し
た。現在は、世界YMCA同盟には119の国
と地域のYMCAで構成され、5,800万人の
会員を有している。ジュネーブに本部を置き、
国連の認めるNGOの一つとして登録されて
いる。また、YMCAは世界の 6 大青少年団
体(YWCA、スカウト、青少年赤十字など
と共に)としても国連に登録されている。世
界YMCA同盟総会(World Council)は 4
年ごとに行われ、常務委員や役員、総主事の
任期も 4 年となっている。
現総主事のヨハン・ビルヘルム・エルト
ビック氏が就任して 2 年が経ち、
戦略計画
『N
EW WAY』を基盤に各国のユース代表を
組織化した「チェンジ・エージェント」の
育成プログラムや、Waking up the Sleeping
Giant(眠れる巨人の目を覚ます)と称した
ブランド強化などに精力的に取り組んでいる。
日本からは、世界YMCA同盟の常務委員
として、同盟常議員の長尾ひろみ氏がアジア・
太平洋地域と日本の声を反映させている。
2012年度世界YMCA同盟負担金 85,000
スイスフラン(約686万円)
アジア・太平洋YMCA同盟
(Asia and Pacific Alliance of YMCAs)
アジア・太平洋YMCA同盟には、22の正
加盟と、新たな組織が設立されたモンゴル、
未加盟である中国を含め、合計24の国と地域
のYMCAがかかわっている。日本からは、
アジア・太平洋YMCA同盟総主事として山
田公平氏(日本YMCA同盟前総主事、2009
年 7 月就任)を送り出し、日本のYMCAの
アジア地域における貢献が更に望ましいもの
となるよう、連携を強めている。現在、カン
ボジア、ベトナム、インドネシア、東ティモー
ルの 4 カ国が、アジアにおけるYMCAの運
動強化の取り組みであるPSG(Partner’s
Support Group)の対象国となり、日本はす
べてのPSG会議に参加をしている。また、
アジア・太平洋YMCA同盟の常務委員とし
て岡戸良子氏(横浜YMCA)
、ユース委員
として廣瀬頼子氏(神戸YMCA)
、ユース
代表として黒澤伸一郎氏(横浜YMCA)と
永岡美咲氏(日本YMCA同盟スタッフ)を
派遣している。
アジア・太平洋YMCA同盟では、世界Y
MCA同盟のチェンジ・エージェントに準ず
るものとしてユース・レプス(代表)を組織
し、約200名のユースがメンバーとなってい
る。また、
「ジェンダー」や「リソース・モ
ビライゼーション」に関する取り組みにも力
が注がれ、ワークショップやトレーニングが
開催されている。
2012年度アジア・太平洋YMCA同盟負担
金は 48,300USドル(約412万円)
47
社団法人 中央青少年団体連絡協議会
(中青連)
中青連は、1951年に制定された世界人権宣
言の精神に基づき、国内及び国外の青少年団
体相互の連絡と連携を図り、青少年活動の発
展に寄与することを目的として設立された。
YMCAは発足時に発起人として関わってい
る。正会員20団体と協力育成会員団体により
構成され、青少年教育に関する情報の収集や
提供等を行い、国と青少年団体の窓口やとり
まとめ役としての努めを果たしてきた。
1990年に社団法人として認可されたが、第
50回通常総会において社団法人としては目的
を達成するための事業の不能が見込まれるた
め、2012年度をもって解散することを決定し
た。
社団法人としての解散と手続きについては、
会員団体の承認を得、中青連副会長および常
務理事から次の 4 人を精算人として選出した。
浅野祥三氏(精算人代表・日本レクリエー
ション協会)
、光永尚生氏(日本YMCA同
盟)、佐藤忠信氏(日本青年協会)
、田中潮氏
(日本青年団協議会)
。
財産や資料の管理については日本青年館に、
対外的な窓口や各団体との連絡調整等の事務
局機能は日本青年団協議会(日青協)に委ね
ることとなった。今後は、社団としては解散
するものの、国や公的機関との対外的な窓口
や青少年団体相互の連携といった機能は維持
する。当面、団体の体裁は整えず、これまで
の正会員団体から数名の世話人を選出し、日
青協が事務局を担当し運営にあたることが決
定した。
48
世界学生キリスト教連盟(WSCF)
世界学生キリスト教連盟は1895年に世界の
学生キリスト教運動(SCM)によって結成
され、日本の学生YMCAは、日本のエキュ
メニカルな学生・青年キリスト教運動の窓口
となり、WSCFアジア・太平洋地域との連
帯を強め、その活動に参加・協力している。
WSCFアジア・太平洋地域では総主事が
2012年 1 月に交替し、スニータ・スナ氏が務
めている。10月に行われた地域委員会及び女
性プレミーティングに、森小百合スタッフと
鈴木あきほ氏
(中央大学YMCA)
を派遣した。
SCM協力委員会
日本の学生YMCA、在日本大韓教会、日
本キリスト教団教育委員会、聖公会、神戸・
名古屋学生青年センターなどで構成する。近
年は日本キリスト教協議会(NCC)青年委
員会を中心とする学生・青年によるエキュメ
ニカルな取り組みとも連動し、日本YMCA
同盟学生部委員会も協力団体となり、鈴木一
弘共働スタッフが委員を務めている。
SCM釜ヶ崎・生野現場研修も35回目を迎
え、多方面からの参加者があった。
日本キリスト教協議会(NCC)
YMCAは、超教派(エキュメニカル)運
動という側面を持って1844年にイギリスのロ
ンドンで生まれた。YMCAの正章の中心に
ある「みんなのものが一つになるように」
(ヨ
ハネの福音書17章21節)という聖句は、キリ
スト教の一致による平和と全ての人への救い
の理念がこめられている。YMCAが創設の
理念に基づいて、世界のキリスト教の教派を
超えて、繋がりあうことができるのは、この
理念があるからである。
日本キリスト教協議会(NCC)は、1923
年に「日本基督教連盟」として成立した。日
本の福音主義と認められるキリスト教諸団体
を以って組織され、日本におけるキリスト教
運動の親和協同を図り全世界のキリスト教会
と一体した活動を目指した。国家の宗教政策
の下で1941年に日本基督教団が設立されると
共に解散されたが、これが現在のNCCの前
身である。日本基督教連盟は、戦後、日本基
督教団から旧教派の教会が離脱することに
よって、再び国内の教会間の連絡役と海外の
教会との窓口が必要となり、1948年に日本基
督教協議会ができた。ここでは教会だけの集
りではなく、教会(教団)とYMCAのよう
なキリスト教関係団体を含んでおり、33の正
加盟と准加盟の教会(教団)
・団体によって
構成されている。NCCは、1948年の設立か
ら数えて1998年に50年を迎えた。世界の多く
のNCCが「教会協議会」と呼んでいるのに
対して日本のNCCは「キリスト教協議会」
と呼ばれる。キリスト教(者)が少数者であ
る社会の中で、教会・キリスト教関係団体が
共に宣教の課題を担っていくことを目ざして
いる。NCCは、日本国家によるアジア・太
平洋地域への侵略戦争に協力した日本基督教
連盟から続く過去の歴史を自らのものとして
受け止め、神とアジア・太平洋地域の人々に
なした罪責を告白し、正義と信頼に基づいた
平和な関係を築く努力を続けている。また、
弱くされた人々、苦しみにある人々との「い
のちの痛みに」共感する生き方を求めていく。
NCCの活動は、
「一致」
「平和」
「人権」
「国
際関係・国際協力」
「諸宗教との対話協力」
などにより進められる。
第38回総会において、日本YMCA同盟か
ら役員の書記として元学生YMCA協力主事
である有住航氏(日本基督教団早稲田教会協
力牧師)を、財務委員長に元東京YMCA副
総主事桃井明男氏を、会計監査に前賛育会常
務理事古田和彦氏を推薦し選任された。 4 月
から始まる 3 年間の総会期は、議長に小橋孝
一氏(日本基督教団常議員、新島教会牧師)
、
副議長に吉高叶氏(日本バプテスト連盟栗ヶ
沢教会牧師)と渡部信氏(日本聖書協会総主
事)、有住氏ともう一人の書記に平岡仁子氏
(ルーテル学院専任講師)が就任した。また、
総幹事には網中彰子氏(日本基督教団ベテル
教会前牧師)が就任した。
活動方針は、聖書の御言葉を基盤として、
これまでの活動を継続発展させることである。
1 )世界のエキュメニカル運動の中で、世界
教会協議会(WCC)アジアキリスト教
協議会(CCA)との連携を引き続き強
める。
2 )国内においては教会間の一致と対話と協
力を推進し、活動を行っていく。具体的
に取り組む課題として、平和と憲法 9 条、
東アジアの和解と平和、人権、信教の自
由、核のない世界への取り組み、東日本
大震災の震災対策、が挙げられる。
機構改革の過程にあるNCCは、活動内容、
財政、人事の面でさまざまな課題に直面して
いるが、神の導きと関係者が一致して、それ
らの一つ一つに取り組むことが決意された。
49
委 員 会 報 告
財団理事会・同盟常議員会・同盟委員会
■財団理事会
・6 月16日(土)
・7 月10日(水)
・7 月28日(土)
・9 月29日(土)
開催日:2012年 5 月19日(土)
2013年 1 月26日(土)
・ 3 月23日(土)
主な報告・議題:
<第297回> ①2011年度財団法人日本YMCA同盟事業報告の件
②2011年度財団法人日本YMCA同盟決算の件
③2012年度公益財団法人日本YMCA同盟更正予算の件
④公益財団法人日本YMCA同盟通常評議会開催の件
⑤東山荘本館耐震診断の件
⑥東山荘「再開発委員会」の件
⑦常置委員会設置の件
⑧特別委員会設置の件
⑨表彰の件
⑩その他
<臨 時> ①2012年度日本YMCA同盟更正予算の件
②次期委員会委員委嘱(選任)の件
③その他
<臨時(電磁的開催)>
①臨時評議員会(第 2 回)開催の件
<第298回> ①執行理事交代の件
②次期中期計画(2014~2016年度)策定委員会設置の件
③東山荘再開発の件
④ 1 )今後の行事予定案
2 ) 1 )に伴う評議員会開催の件
<第299回> ①同盟定款内規の検討
②次期中期計画策定委員会委員選任の件
③東山荘再開発の件
④日本YMCA大会運営委員選任の件
⑤その他
<第300回> ①2012年度事業評価の件
②2013年度日本YMCA同盟基本方針・計画案骨子の件
③2013年度日本YMCA同盟予算の件
④日本YMCA同盟規程内規の件
⑤中期 3 カ年計画策定委員会委員選任の件
⑥法人役員の件
⑦東山荘100周年事業タスクチーム設置の件
⑧振興資金の件、その他
<第301回> ①2013年度日本YMCA同盟基本方針・計画の件
②2013年度日本YMCA同盟予算の件
③2012年度日本YMCA同盟更正予算の件
④新構成YMCA加盟の件
⑤日本YMCA職員年金基金制度改定の件
50
⑥その他
■法人評議員会
開催日:2012月 6 月16日(土)
・ 7 月28日(土)
・ 9 月29日(土)
・2013年 3 月23日(土)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①評議員会会長・副会長承認の件
②2011年度日本YMCA同盟事業報告の件
③2011年度日本YMCA同盟決算の件
④2012年度日本YMCA同盟更正予算の件
⑤同盟代議員選任の件
⑥次期同盟代議員選任の件
<第 2 回> ①理事交代の件
②東山荘再開発の件
③構成YMCA名称変更の件
④その他 今後の行事予定案の件
<第 3 回> ①役員候補者選考の件
②その他
<第 4 回> ①2013年度日本YMCA同盟基本方針・計画の件
②2013年度日本YMCA同盟予算の件
③2012年度日本YMCA同盟更正予算の件
④日本YMCA同盟定款細則の件
⑤新構成YMCA加盟の件
⑥その他(2013年度行事予定案)
■同盟常議員会
開催日:2012月 5 月19日(土)
・ 6 月16日(土)
・ 7 月28日(土)
・ 9 月29日(土)
2013年 3 月23日(土)
主な報告・議題:
<第326回> ①東山荘本館耐震診断の件
②東山荘「再開発委員会」の件
③常置委員会設置の件
④特別委員会設置の件
⑤同盟代議員の件
⑥同盟常議員役員候補選考委員会の件
⑦会長・副会長候補者推薦委員会の件
⑧第 2 回同盟協議会日程の件
⑨その他
<第327回> ①常議員会会長・副会長承認の件
②2011年度日本YMCA同盟事業報告の件
③2011年度日本YMCA同盟決算の件
④2012年度日本YMCA同盟更正予算の件
⑤次期常議員候補者承認の件
⑥同盟代議員選任の件
⑦次期同盟代議員選任の件
⑧次期推薦同盟代議員選任の件
⑨2012年度委員会委員選任の件
51
<第328回> ①次期総主事選任の件
②執行理事交代の件
③役員の定年について
④加盟YMCA名称変更の件
⑤理事長・会長・総主事協議会の件
⑥その他
<第329回> ①次期総主事選任の件
②同盟規程内規検討の件
③次期中期計画策定委員会委員選任の件
④東山荘再開発の件
⑤常議員候補者選考委員会の件
⑥日本YMCA大会運営委員会委員選任(委嘱)の件
⑦全国YMCA役員協議会の件
⑧その他
<第330回> ①2013年度日本YMCA同盟事業方針・計画の件
②2013年度日本YMCA同盟予算の件
③2012年度日本YMCA同盟更正予算の件
④日本YMCA同盟定款細則の件
⑤新構成YMCA加盟の件
⑥次期日本YMCA同盟総主事就任の件
⑦常議員候補者および法人役員候補者の件
⑧日本YMCA職員年金基金制度改定の件
⑨その他
■同盟委員会(同盟協議会)
開催日:2012年 6 月16日(土)~17日(日)
主な報告・議題:
①2011年度同盟事業報告および決算報告の件
②2012年度同盟事業方針・計画および予算の件
③次期同盟常議員候補者選出の件
④第 2 回同盟協議会日程の件
運営委員会
■東山荘運営委員会
開催日:2012年 7 月21日(土)
・12月21日(金)
主な報告・議題
<第 1 回> ①東山荘運営状況報告
②東山荘再開発委員会報告
③東山荘100周年記念事業について
<第 2 回> ①東山荘運営状況・営業活動報告
②東山荘100周年記念事業・再開発委員会報告
③東山荘次年度方針計画について
④ユースボランティア認証について
52
■主事退職金中央基金・職員年金基金運営委員会
開催日:2012年 5 月17日(木)
・ 9 月20日(木)
・12月18日(火)
・2013年 2 月 4 日(月)
・
3 月18日(月)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①2011年度事業・決算報告の件
②2011年度監事報告
<第 2 回> ①2012年 4 月~ 8 月事業・決算報告の件
②2012年10月職員年金基金新規加入の件
<第 3 回> ①2012年 4 月~11月事業・決算報告の件
②職員年金制度の件
<第 4 回> ①職員年金制度規程改定の件
<第 5 回> ①2012年 4 月~2013年 2 月事業・決算報告の件
②2013年 4 月主事退職金中央基金・職員年金基金新規加入の件
③2013年度予算の件
④職員年金基金規程改定の件
常置委員会
■学生部委員会
開催日:2012年 6 月30日(土)
・11月 4 日(日)
・2013年 2 月 2 日
主な報告・議題:
<第106回> ①学生YMCA寮運営関連
②全国学生YMCA夏期ゼミナール
③学生YMCA125周年記念関連他
<第107回> ①学生YMCA125周年記念関連
<第108回> ①学生YMCA125周年記念関連
②学生YMCA日韓交流プログラム
③学生YMCA寮募集強化他
■国内協力委員会
開催日:2012年 8 月31日(金)
・10月12日(金)
・2013年 1 月12日(土)
・ 3 月 2 日(土)
主な報告・議題:
<第38回> ①加盟YMCA現況報告と支援策の協議
②日本YMCA振興資金関連
<第39回> ①全国YMCA現況(2011年度決算より)
②加盟YMCA現況報告と支援策の協議
③日本YMCA振興資金関連
<第40回> ①加盟YMCA現況報告と支援策の協議
②日本YMCA振興資金申請の件
<第41回> ①加盟YMCA現況報告と支援策の協議
②日本YMCA振興資金規定改定に向けて
■国際協力委員会
開催日:2013年 1 月22日(火)
・ 2 月 8 日(金)
主な報告・議題:
<第25回> ①日本YMCA同盟全般報告
53
<第26回>
②2012年度YMCA国際協力募金報告
③YMCA国際協力資金関連報告
④アフガン難民支援/パキスタン・ラホールYMCA支援報告
⑤YMCA地球市民育成プロジェクト報告等
⑥アジア・太平洋YMCA同盟/PSG(パートナーズ・サポートグループ)報告等
⑦世界YMCA同盟報告等
⑧2013年度日本YMCA同盟国際事業の件
①2013年度YMCA国際協力募金使途計画関連
■加盟退除・組織検討委員会
開催日:2012月 7 月 6 日(金)
・ 9 月 4 日(火)
・2013年 1 月11日(火)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①委員長互選
②岡山YMCA名称変更の件
③前橋YMCA名称変更の件
<第 2 回> ①加盟基準、および準加盟の規則整理・整備の件
②新しいYMCA設立の手順の件
<第 3 回> ①加盟基準、および準加盟の規則整理・整備の件
②加盟準備中の取り扱い
③加盟基準での課題
■研究所委員会
開催日:2012月 6 月 4 日(月)
・11月 5 日(月)
・2013年 2 月 4 日(月)
主な報告・議題:
<第29回> ①2012年度ステップⅢ研修企画(案)について
②トップリーダーシップセミナー開催について
③2012年度主事資格認定委員会報告
④2012年度日本YMCA同盟スタッフ研修について
⑤『新YMCA戦略』発行について
<第30回> ①研究所派遣の海外スタッフ研修について
②『YMCAプログラム開発ガイドライン』改訂版発刊について
③トップリーダーシップセミナー報告
④2012年度主事資格申請について
⑤2012年度日本YMCA同盟スタッフ研修進捗状況について
<第31回> ①2013年度ステップⅡカリキュラムの件
②『YMCAプログラム開発ガイドライン』改訂版発刊について
③2013年度研修計画(案)について
④2013年度研究所年間予定(案)について
⑤『語り継ぐ「YMCA」実践哲学』発刊について
⑥主事資格関連
⑦2012年度ステップⅢ研修について
54
特別委員会
■主事退職金中央基金・職員年金基金制度検討委員会
開催日:2012年 5 月28日(月)
・ 6 月28日(木)
・10月15日(月)
・12月10日(月)
主な報告・議題
<第 1 回> ①年金制度の課題
<第 2 回> ①年金制度の課題
<第 3 回> ①年金制度の課題
<第 4 回> ①年金制度の課題
■主事退職金中央基金・職員年金基金資金運用委員会
・ 5 月25日(金)
・ 6 月20日(水)
・ 7 月12日(木)
開催日:2012年 4 月24日(火)
9 月18日(火)
・10月18日(木)
・11月28日(水)
・12月20日(木)
2013年 1 月23日(水)
・ 2 月27日(水)
・ 3 月15日(金)
主な報告・議題:包括信託資金運用報告確認
■東山荘創立100周年記念募金委員会
開催日:2012年 7 月21日(土)
・12月21日(金)
<第 9 回> ①100周年募金進捗状況について
②100周年募金今後の進め方について
<第10回> ①100周年募金進捗状況について
②100周年募金今後の進め方について
■日本YMCA主事資格認定委員会
開催日:2012年 5 月 7 日(月)
主な報告・議題:2011年度申請の主事資格審査
■東日本大震災YMCA募金管理委員会
開催日:2012年 5 月18日(金)
・11月16日(金)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①被災地支援の状況報告
②企業からの支援報告
③YMCA救援・復興支援活動 2011年度報告
④YMCA救援・復興募金 2011年度決算報告
⑤YMCA救援・復興募金 2012年度予算報告
<第 2 回> ①YMCA救援・復興募金及び支援活動 2012年度中間報告
②今後の対策
③募金管理委員会 2013年度以降のあり方
■東山荘再開発委員会
開催日:2012年 5 月19日(土)
・ 7 月 5 日(木)
・ 9 月17日(月)
・11月 9 日(金)
2013年 1 月25日(金)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①第 1 次計画までの流れ
②本館耐震診断の実施の確認
③本館建て替えに伴う、懸案事項の確認
55
<第 2 回>
<第 3 回>
<第 4 回>
<第 5 回>
①本館耐震診断結果の確認、本館建替えの必要性の確認
②各施設の月別稼働率などの確認。建替え工事中の代替施設の検討
③ 1 号館耐震診断の見積もりについて
④本館建築案、スケジュールについて
①コンセプトつくりワークショップ報告
② 1 号館耐震診断のスケジュールについて
③本館建築案、スケジュールについて
④資金計画について
① 1 号館耐震診断のスケジュールについて
②本館建築案、スケジュールについて
③資金計画、経営分析について
① 1 号館耐震診断のスケジュールについて
②本館建築案とスケジュールについて
③東山荘の改善箇所について
④資金計画、経営分析について
■表彰委員会
開催日:2012年 3 月24日(土)
・ 5 月18日(金)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①委員長・書記の互選
②表彰状ならびに記念品の件
③今後の準備について
<第 2 回> ①受賞者選考の件
②表彰式の進め方について
定例委員会
■ユース・ジェンダー・ミッション委員会
開催日:2012年 8 月24日(金)
・12月 8 日(土)
・2013年 3 月19日(火)
主な報告・議題:
<第 1 回> ①委員長互選
②本委員会の目的と進め方
③アジア、世界の動向
<第 2 回> ①THE YMCA BLUE BOOKから
②“YMCAパスポート”について
③第 2 回同盟協議会について
<第 3 回> ①第 2 回同盟協議会について
②アジア・世界の動向
56
日本のYMCA現勢
世界の国・地域YMCA
119
日本加盟・登録・加盟準備YMCA 36(同盟含む)
上記YMCAが運営している法人・団体
27(公益財団: 8 、一般財団: 1 )
・財団法人
14
・学校法人
・社会福祉法人
10
7
・NPO法人
・任意団体
5
38
学生YMCA
2012年 6 月 1 日
プログラム会員数(野外活動、教育事業の年間登録会員)
(YMCAの目的に賛同し、会費を支払い支えて下さった方)
賛助会員〔個人〕
賛助会員〔法人〕
126,689名
9,460名
653法人
職員・教員(常勤)
職員・教員(非常勤)
ポリシーボランティア(方針決定に関わるボランティア)
ユースボランティア(野外活動、青少年活動、障がい児、国際などのプログラムで
子どもたちを指導するボランティア)
予備校
高 齢 者 ケ ア
YMCA地域活動センター等
202
3
学習クラス
15
日本語学校・教室
22
語学学校・外国語教室
60
2,614名
3,993名
1,954名
7,232名
老人ホーム・グループホーム
6
デイサービスセンター
在宅介護支援センター
(相談業務)
在宅介護・看護センター
12
32
9
5
チ ャ イ ル ド オルタナテ
ケア ィブ教育
8
医療系学科
4
社会体育系学科
8
語学・ビジネス系学科
7
キャンプ・野外活動
ホテル・観光系学科
6
キャンプ場・キャンプ施設
24
その他の学科
7
研修センター
11
発達支援
専 門 学 校
福祉系学科
介護予防プログラム
軽度発達障がい児対応
(LD児他)
障がい児プログラム
(野外・プール・アート)
ウエルネスセンター
59
46
63
106
幼稚園
16
ホテル・貸会議室・ユースホステル
17
認可保育園
32
国際活動
60
チャイルドケア
49
賛助会
16
アフタースクール
46
地域活動・ボランティアセンター
フリースペース・スクール
単位制高校・技能連携校
インターナショナルスクール等
6
10
4
121
生涯学習・文化教室・聖書研究
84
その他
18
(同盟含む)
57
2013年度日本YMCA同盟方針・計画
【前文】
2011年 3 月11日、日本は、未曽有の大災害
を経験し、いまだに32万人を超える人々が避
難生活を余儀なくされ、復興の目途も立って
いない地域もある。YMCAは、国内外の個
人・団体・企業からの募金によって震災以降
累計で約 3 万人のボランティが現地に赴き、
約10万人の方々に寄り添いつつ支援活動を継
続している。原発事故による被災者・避難者
の支援活動では福島の子どもたちと家族 5 千
人をキャンプに招いた。この息の長い支援活
動を可能にしているのは、世界のYMCAで
共通する理念と170年の歴史、そして、世界
119カ国5,800万人のYMCAの人と人とが繋
がるネットワークによる。アメリカでは、こ
の数年ユナイテッド、アメリカ赤十字社、救
世軍を抜いて、米国内のNPOトップ100の
最大の組織とランクされた。日本では、約14
万人の会員と約 7 千人のユースボランティが
活動を推進し、日本においても最も古く最大
規模のNPOとして活動を継続している。
一方で日本の少子化、経済不況、政治の混
迷化等によって、YMCAだけではなく多く
のNPOが財政的な困難を迎え、持続可能な
活動に支障をきたしている。YMCAが設立
時から参画してきた社団法人中央青少年団体
連絡協議会は、社団法人解散を余儀なくされ
るなど、行政から預託された青少年健全育成
活動が助成金や補助金の削減などにより、各
団体も縮小または解散するという現状に至っ
ている。特に、各地方では青年団が消滅する
など、ますます都市への一極化が進み、農業
や林業・漁業などの担い手が高齢化し地域産
業は衰退してきている。そのような中で、行
政への依存によるのではなく、自立し、拡大
する世界青少年育成団体として、YMCAが
地域の市民社会をリードする役割が高まって
いる。
全国のYMCAは、地域社会と世界に希望
のある変革をもたらすリーダーシップ(チェ
ンジ・エージェント)を育むという、世界Y
MCAの共通使命に共鳴し、日本のYMCA
においても全国YMCAとしての理念・ミッ
ションの一致によって、地域の青少年団体を
58
支え、共に地域社会をより良くする組織とし
て前進していくことを決意する。
本年度は、特例民法法人として暫定的に規
定されている全国のYMCAが、公益又は一
般財団法人として移行申請をする最終年とな
る。YMCAによっては、法人を解散しNP
O又は任意団体として存続することを選択す
るYMCAもありうる。日本YMCA同盟は、
既に公益財団法人として移行を終了している
加盟YMCAと協力し、全てのYMCAが地
域の中で青少年に対する持続可能な奉仕が継
続できるように、移行申請が終了していない
YMCAをサポートする。
日本YMCA同盟を含めて既に公益又は一
般財団法人として装いを新たにしたYMCA
に関しては、会計方式及び諸規程の変更が必
要となり、新法人の仕組みの中での法人運営
に対するガバナンスの整備が急がれる。同時
に、新しい同盟規則に基づいて加盟し、同盟
を構成する全国全てのYMCAが、実施する
事業やそれぞれの発生の経緯に異なりはあっ
ても、世界YMCA同盟に連なり130年以上
の歴史を誇る日本キリスト教青年運動の一体
性を損なうことの無いように、各地のYMC
A運動としての規則を確認することが求めら
れる。全国のYMCAが法人移行の時期は異
なっても、YMCA運動として変えてはなら
ない有り様と、変えていかなくてはならない
組織整備と地域のニーズに合った事業運営を
展開できる取り組みを支えていきたい。
本年度は、新たな同盟規則に基づいて選出
された同盟代議員による最初の同盟協議会が
開催する。四分の一がユース世代の参画とな
り、日本YMCAのビジョンと方向性を協議
し、決議することになる。各地のYMCAの
意思決定機関である役員組織が高齢化する中
で、青年運動としての活力を生み出すために
世代交代が求められている。ユースの全人的
なリーダーシップ育成は、YMCAの目的で
ある。ユースの気持ちに沿い、ニーズに合っ
た事業展開をするためにも、ユース世代がY
MCAの意思決定に参画する取り組みに力を
注ぎたい。
東日本大震災が発生し、丸二年が経過した。
を送ることを目指す。
一部で復興が着手した地域もあるが、多くの
被災された方々は、いまだに仮設住宅で生活
【重点課題】
している。また、復興の目途の立たない福島
1 .地球市民としてのユース(青少年)リー
原発で避難されている方々は、家族や隣人と
ダーシップの育成
引き離され故郷に帰れぬ悲しみに加えて、将
1 )YMCA全人教育キャンプ事業の強化
来に対する不安の中に置き去りにされている。
と拡大
YMCAは、寄り添う活動を継続しつつ、地
2 )地球市民教育プロジェクトの継続
域の復興を担うユースのリーダーシップを育
3 )ユースリーダーシップ育成(研修と認
成していく。
定)事業の展開と支援
2013年は日本YMCA同盟結成110周年を
4 )学生YMCA支援の継続と新たな設立
迎える。学生YMCAも125周年を迎える。
支援
この節目を記念すると共に、2015年には、日
5 )ユースリーダーシップ育成を支える
本YMCA青少年教育研修施設の原点ともい
ファンドレイジングの強化
える東山荘が設立100周年となる。東山荘設
立100周年に向けて、青少年全人教育の育成
2 .YMCA運動の強化
施設としての東山荘の施設及び機能を再開発
1 )意思決定の世代交代促進とユース世代
する。YMCAを含め、青少年教育に携わる
の参画支援
指導者の育成機関として精力的に東山荘の活
2 )YMCAガバナンス整備・強化の支援
用を促進する。
3 )公益法人移行申請支援
4 )課題にあるYMCA支援
【目標】
5 )新同盟代議員によるYMCA運動の方
「青年により、青年と共に、青年のために」
向性協議と決定
“With Youth、For Youth、By Youth”
6 )国内外の事業展開の事例研究
1 )自分のいのちとみんなのいのちを大切
にすること。一人ひとりが自分というか
3 .東日本大震災復興支援活動
けがえのない存在であることに気づき、
1 )長期ビジョンに立った復興プロセスの
お互いのいのちを大切にし、生きる力を
実現-青少年育成支援を中心として岩
身につける。
手・宮城・福島それぞれで継続的に取り
2 )家族、地域のひとりとして責任がある
組む
こと。人と人とのつながり、地域と人と
2 )各YMCAの活動支援
のつながりを通して共に仕え合う責任が
3 )同盟としての東山荘を活用した救援活
あることを学ぶ。
動の実施
3 )世界と地球を見つめ、考え、行動する
4 )福島でのYMCAによるプロジェクト
こと。お互いの違いを認め合って、ひと
の支援
つの地球に生きるすべての人のいのちと
5 )東日本大震災を経た新たな持続可能な
平和、そして私たちが生かされている自
生き方の追及
然を守るために行動することを学ぶ。
4 )ボランティア精神とリーダーシップを
身につけること。お互いに助け合い、支
えあう心を育み、人々が生き生きと暮ら
す地域を守り育てる働きかけが、進んで
できる生き方を学ぶ。
5 )健やかな心とからだを育むこと。いろ
いろな人との交わりと活動を体験するこ
とにより、すこやかな心とからだを育み、
いつも喜びと希望を持ち、充実した人生
59
事 業 計 画
Ⅰ.日本YMCA国際青少年センター東山荘
を通した青少年健全育成事業
日本YMCA国際青少年センター東山荘に
おいて自然体験・宿泊体験をとおして、青少
年及び青少年指導者が相互の交わりの中で自
然・他者・自らのありように気づき、地域社
会および地球に生きる一人の市民として、そ
れぞれの課題に取り組み平和で公正な社会を
目指す人材を育む。
1 .学校及び青少年団体受入れ事業の拡大
2 .青少年指導者研修の実施
3 .地域の自然体験プログラムの実施(日
帰りプログラム)の強化
4 .震災で被災した児童の心のケア及び健
全育成事業
5 .企業で働く若手社員の人間関係及びコ
ミュニケーション力研修提供(生きがい
と意欲の協力)
Ⅱ.国の内外において健全な青少年を育成す
る事業
青少年に対しバランスの取れた心身の発達
と全人格の向上を図ることを目的として、
「国
際協力事業」および「国内協力事業」を通して、
災害・貧困・環境など地域と世界の課題に対
して市民が自発的に解決に取り組む市民社会
に変革する、国内外のリーダーシップ=チェ
ンジ・エージェントの資質を養う。青少年が
世界に目を向け国際理解を深めることにより、
広い視野を持つリーダーシップを育成する。
1 .国際協力事業
1 )研修啓発事業
①全国のYMCAを代表する事業として、
青少年育成事業を実施する。
・国際的な視野と展望を持ったリーダー
シップの養成
・地域において具体的に行動できるリー
ダーシップの養成
・「平和を作り出すもの」として「共に生
きる世界」の実現
の三点を学びあう三つの事業(地球市民
育成プロジェクト・全国学生YMCA夏
60
期ゼミナール・全国YMCA国際研修)
を展開する。
②世界YMCA同盟の重点目標である各国
のYMCAを代表するユース
(チェンジ・
エージェント)育成を支える。特に、ア
ジア・太平洋YMCA同盟と共に運動強
化に関わっているインドネシア・カンボ
ジア・東ティモール・ベトナム・パキス
タンのユース育成を支援する。
③ユースによるユース育成を目指し、日本
各地のYMCAで国際に関わるユース
リーダーと若手スタッフの組織化に着手
する。
2 )ワークキャンプ事業
日本YMCA同盟に加盟する全国のYMC
Aを代表する事業としての主催事業(東ティ
モールユースワークキャンプ・学生YMCA
インドスタディキャンプ・パレスチナオリー
ブ収穫プログラム)および全国YMCAを代
表し、
実施を主管YMCAに委託する事業
(イ
ンドネシアジャワ島ワークキャンプ)を現地
のYMCAの青少年および指導者と共同して
実施する。また、アジア・太平洋YMCA同
盟パートナーシップ国であるカンボジアでの
ユース交流プログラムの検討。
3 )被災地支援事業
世界各地の災害被災地および難民等への支
援プロジェクトの企画運営に取り組んでいる
各加盟YMCAと協働し、各地の青年が関わ
り、活動原資を全国事業である国際協力募金
事業から拠出し実行する。
・ラホール・アフガン難民小学校運営強化
支援
・ハイチ地震支援
・パレスチナ・ガザ被災支援
2 .国内協力事業
1 )国際協力募金事業
全国のYMCAで「国際協力募金」を実施
する。各YMCAの施設のほか、近隣の商店
等に募金箱の設置・管理をお願いし、青少年
を中心としたボランティアを募り、街頭募金
を実施。この活動の前後には、学習会を実施
し、募金の使途となる相手国の状況や支援の
具体的内容等について、経験者の話を交えて
学びの機会を設ける等、草の根の国際理解を
図って行く。なお、この募金活動事業により
得られた募金は、前掲の災害救援および国際
協力・交流事業の原資となる双方向性の事業
でもある。
2 )広報啓発事業
青少年団体として機関紙「The YMCA」
を年10回各14,000部発行し、全国のYMCA
のみならず関係団体に配布する。執筆は、各
界の学識経験者・有識者にお願いし、青少年
健全育成に資する情報提供および提言等を引
き続き行う。また、青年を新たな読者層とし
て取り込むために紙面構成を工夫する。青少
年健全育成に関する書籍を随時発行するとと
もに、関連情報をホームページ、およびメー
ル通信により、適時に掲載、配信する。
3 )課題を抱えるユース支援事業
家庭や地域に居場所がないと感じる青少年
や発達障がいなど目に見えない障害のために
周囲の理解が得にくく、結果的に居場所を失
う青少年に対し、全国のYMCAはフリース
クール、フリースペース、発達障がい児支援、
就労支援等のプログラムを行っている。しか
し、域社会のニーズが高い反面、プログラム
運営に多額の費用を要するため、必ずしも低
廉な参加費用とはならない実態にあり、これ
らに対する支援を行うことにより、地域社会
の課題を抱える青少年の門戸をさらに広げる。
4 )障がい児支援事業
全国の障害児(知的障がい・肢体障がい・
発達障がい)に対するYMCAのプログラム
を支援する。全国のボランティアを結集しイ
ンターナショナル チャリティランを全国各
地で実施するなど、草の根の資金調達と支援
を行う。
5 )ユースリーダーシップ育成支援事業
全国の地域社会の全ての青少年を対象に
ユースボランティアリーダーを育成する。全
国YMCAのキャンプ、障がい児支援、子ど
もの仲間作り支援、被災地救援復興活動など
さまざまな活動を通して地域社会に奉仕する
体験を深めると共に、結果的には自らがよき
地球市民として成長することを目指す。リー
ダーシップをより充実させるために、ボラン
ティア育成プログラムを支援する。
①学生YMCA強化
学生YMCA寮の運営支援と夏期ゼミ
ナールの更なる充実を図る。
②ユース世代によるボランティア活動の機
会拡大
ユースボランティアリーダーをはじめ、
国際協力活動・東日本大震災支援活動な
どの領域において、ボランティア活動の
機会を拡大する。
③ユースの意思決定過程参画の推進に向け
て
構成YMCAの常議員・委員の年齢分布
を調査し、世代交代やユースが参画する
ために必要な環境整備などを検討する。
④YMCA地球市民育成プロジェクトの強
化
アジアや世界のYMCAが推進する地球
市民育成プロジェクトを、実施 4 年目と
して構成YMCAの協力を得て参加者を
増やし、さらに充実を図る。大学との協
働モデルとしてパイロット化を検討する。
⑤ユース育成団体としてのブランディング
戦略
広報素材「YMCA発“人間力”
」
(仮称)
のカラーブックレットを作成する。
⑥ユースへのキリスト教ミッションの共有
ユースがリーダー会等で活用できるキリ
スト教や聖書研究ブックレット等を作成
するとともに、SNS等のツールを通し
てのメッセージ発信などのニーズを調査
する。
⑦世界につながるユースの働きの強化
海外派遣プログラムへのユース派遣を進
める。
6 )震災救援・復興事業
2011年 3 月11日に発生した東日本大震災に
対し、仙台YMCAおよび盛岡YMCAを中
心として全国のYMCAが協力し、コミュニ
ティーの再生に向け青少年を中心とした震災
救援復興事業を、長期的な計画のもとに実施
する。また、全国各地に避難している福島の
61
青少年を、各地のYMCAキャンプなどのプ
ログラムを通して、心のケアや復興を担う将
来の指導者として育成することを支援する。
この原資として、全国規模で市民・企業等に
対するYMCA震災復興募金を行い、有識者
による募金管理委員会と連携し事業を展開す
る。
Ⅲ.宿泊事業・貸室事業・物品販売事業
1 .宿泊事業
日本YMCA国際青少年センター東山荘に
おいて、YMCAが提供する一般の宿泊者に
対する自然体験やリクレーション活動を通し
て、自然に対する尊厳、他者に対するいたわ
りや共生、自分の体と心への気づきなどを、
双方向的に学ぶ環境や機会を提供する。
2 .物品販売事業
日本YMCA青少年センター東山荘におい
て、土産物等販売を行う
3 .貸室事業
日本YMCA同盟・四谷会館の地下および
1 階等の賃貸しを行う
Ⅳ.全国YMCA協力・支援事業
全国YMCAを代表して、国内外で実施す
る事業及び全国YMCA運動の連絡/調整を
行い、同盟を構成する各YMCAの活動を支
援する。日本のYMCAの代表機能を果たす
事業を行うとともに、日本のYMCAを代表
して世界YMCA同盟およびアジア太平洋地
域YMCA同盟に加盟し、世界の青少年の人
材養成と健全育成に貢献する。また、構成Y
MCAの国際活動を支援する。
1 .全国YMCAの運動強化・事業強化
1 )経営強化と公益法人化支援
公益法人化に伴い、正味財産ベースでの
会計基準化を進め、特に困難を抱えるYM
CA及び総主事がいないYMCA・スタッ
フレスYMCA等の課題を明確にし、全国
協働での対応力をつける。なお、公益法人
申請コンサルに関して、コンサルタント
チームを組み、既に公益法人に移行したY
MCAが、今後申請するYMCAを支援す
る仕組みを整える。
①正味財産増減計算書での月次決算及び資
金繰り表(キャッシュフロー)の精度及
62
びデータ分析の向上
②各YMCAの実情の把握と開示
③第 2 回全国YMCA理事長・議長・総主
事協議会の実施
④総主事会議において経営力向上のための
研修の継続
⑤事業の統廃合及び新事業の開発力の強化
⑥地区総主事会議の三地区での共通課題の
確認調整(スタッフ研修・共同事業など)
⑦経営コンサル(公益法人申請コンサル)
の実施
⑧負債・支出の削減策の研究・提案と情報
の開示
⑨全国YMCA戦略会議での中小YMCA
経営統合の検討
2 )各事業分野の強化
全国YMCA事業の強化のために、同
盟は各事業担当者会の運営支援を行い、
各事業の目標と実績を全国のYMCAで
共有する。
3 )人材の育成
①全国YMCA若手リソースパーソンの発
掘
②若手スタッフの国際化の推進(海外での
インターン、派遣等の推進)
③研修タスクチームによって日本YMCA
研修制度の見直しを行う。
④女性のスタッフ・主事養成
⑤人事交流の推進
⑥全国YMCA中堅スタッフのリストの更
新
⑦スタッフ海外研修の継続的な実施
4 )寄附文化の醸成(ファンドレイジング)
公益法人への移行に伴い、税制優遇を
わかりやすく解説し、寄附文化を醸成す
ることをYMCAの重点戦略とする。特
に寄附文化が開花したと言われている今
をとらえて、
「YMCA」に寄附するこ
との価値を高め、ブランドイメージを周
知していく。
①加盟YMCAによる、地域の企業・個人
の寄附を通した参画推進を支援する。
②YMCAネットワークを生かしたブラン
ディング構築に向けて、YMCAの「子
どもの全人的な育ち」支援を集約する
メッセージを統一(ブランディング)に
着手する。
(子育て支援、ユースボラン
ティアリーダー育成、震災被災支援、地
球市民教育、国際協力、発達障がい支援、
課題にある青少年支援等)
③チャリティーランで培ってきた、各加盟
YMCAの運営準備・広報、運営実施、
運営報告への一連の流れをマニュアル化
して、広報・実施・報告のスタンダード
を構築する。
④YMCAユースファンドは、地球市民育
成プロジェクト世話人を中心の支援対象
とし、課題にあるYMCA及びユース
リーダーシップ育成に関しては、公益法
人移行したYMCAへのユースファンド
共同募集として行う。
⑤同盟として、全国YMCA国際協力募金
の回復、FCSC他企業から支援強化、
東日本大震災への国内外からのプロジェ
クト支援獲得を進める。
2 .全国YMCA運動としての一致と協働化
全国の財団法人格を有するYMCAは、
2013年11月の公益法人申請締め切りに向け
て、認定済みのYMCAと申請段階にある
YMCA及び未だ申請準備に至っていない
YMCAがある。YMCAの法人移行にあ
たっては、公益財団、一般財団、NPO法
人、認定NPO法人、任意団体等の選択肢
があるが、各YMCAの法人格や経営状況
など形態・実態が異なっている。各YMC
Aが機関設計や新会則・規則を整備する中
で、全国YMCA運動としての一致、同盟
に加盟することの意味、そして、新たなY
MCA運動の在り方など、全国YMCAの
トップリーダーが協議する場が求められて
いる。また、存続の危機にあるYMCAの
実態に対する理解を共有化し、全国YMC
A運動としての共通の問題として理解を深
め、全国YMCA運動としての対応を検討
したい。
1 )第 2 回同盟協議会
約四分の一がユース世代になる新たな
同盟代議員出席の最初の同盟協議会とな
るため、事前に同盟代議員の役割と同盟
協議会の進め方についてオリエンテー
ションを行う。世界YMCA同盟総主事
ヨハン・エルトビック氏を招き、世界Y
MCA運動の方針と計画を理解し、同盟
協議会で協議の上、日本のYMCAの今
後の方向性を決議する。
2 )第 2 回全国YMCA役員(理事長、議
長、代表理事、総主事)協議会の実施
2012年度第 1 回役員協議会に続き、各
加盟YMCAの名称、
機関設計、
会則(規
則)
、日本YMCA同盟への加盟主体に
関する共通理解などを、全国のYMCA
の理事長、議長、代表理事とそれぞれの
YMCAの業務執行の責任を担う総主事
とで共有し、YMCA運動を推進してい
くための協議会を開催する。
3 .同盟機能の強化
1 )東日本大震災支援
盛岡YMCA宮古ボランティアセン
ター、仙台YMCA東日本大震災支援対
策室、YMCA石巻センター等を通して
の活動支援を継続して行う。
2 )広報・情報発信強化
同 盟 ホ ー ム ペ ー ジ の 刷 新( カ ー ド
決裁等ファンドレイズ対応や職員用
ページへのデータベース作成等)や
Y-informationを通してのアドボカシー
(政策提言)強化を進める。なおTHE Y
MCAの有効活用案を提示する。
3 )世界・アジアYMCA運動への連帯
アジア・太平洋YMCA同盟方針計画
(2012-2015)に基づき、PSG支援(カ
ンボジア、インドネシア、東ティモール、
ベトナム)
を進め、
リソースモビライゼー
ション、ユースエンパワーメント等の主
たる重点項目を全国と共有し、具体化し
ていく。
4 )主事退職金中央基金・職員年金基金の
運営支援
職員年金基金に関しては、実情に合わ
せた改正を行う。
5 )東山荘運営強化
本館改築を含め、東山荘全体の基本
構想を見直し、老朽化した施設の修繕・
63
改修に確実に着手する。100周年である
2015年に向けてタスクチームを編成し、
記念事業を行う準備をする。本館の改築
は、2016年完成を目途に基本設計を進め
る。
64
以上
2012年度諸委員名簿
◎は長を示します
1 .理事ならびに監事、評議員、常議員
理事( 7 名)
勝田正佳、野村秋博、笈川光郎、島田 茂(代表理事)
、
大和田浩二(執行理事)
、保坂弘志(執行理事)
、横山由利亜(執行理事)
監事( 2 名)
郡山千里、進 宏一
評議員(15名)
◎中川善博、正野隆士、黄 崇子、大森佐和、黒澤伸一郎、清水弘一、瀬口昌久、武田寿子、
長尾ひろみ、中道基夫、橋爪良和、吉本貞一郎、神﨑清一、田口 努、堤 弘雄
常議員(23名)
◎中川善博、正野隆士、黄 崇子、有住 航、笈川光郎、大森佐和、岡戸良子、勝田正佳、
黒澤伸一郎、桑田隆明、清水弘一、瀬口昌久、武田寿子、長尾ひろみ、中道基夫、
中村あずさ、野村秋博、橋爪良和、山本俊正、吉本貞一郎、神﨑清一、田口 努、堤 弘雄
2 .運営委員会
A.東山荘運営委員会( 6 名)
◎桑田隆明、青山鉄平、池谷洋子、野田 徹、青野 武、長谷川等
B.主事退職金中央基金・職員年金基金運営委員会( 5 名)
◎勝田正佳、徳久俊彦、諏訪治男、末岡祥弘、本田真也
3 .常置委員会
A.学生部委員会( 5 名)
◎瀬口昌久、黄 崇子、板野靖雄、新免 貢、小川健一郎
B.国内協力委員会( 5 名)
◎橋爪良和、笈川光郎、堤 弘雄、末岡祥弘、田口 努
C.国際協力委員会( 5 名)
◎長尾ひろみ、大森佐和、大江 浩、葊瀬頼子、加藤明宏
D.加盟退除・組織検討委員会( 5 名)
◎吉本貞一郎、瀬口昌久、笈川光郎、水野雄二、本田真也
E.研究所委員会( 5 名)
◎山本俊正、上條直美、神﨑清一、廣田光司、上久保昭二
4 .特別委員
A.主事退職金中央基金・職員年金基金制度検討委員( 4 名)
◎本田真也、徳久俊彦、堀尾 仁、友廣高也
B.主事退職金中央基金・職員年金基金資金運用委員( 4 名)
◎勝田正佳、徳久俊彦、藪田安晴、久保田貞視
C.東山荘創立100周年記念募金委員会( 5 名)
◎野村秋博、桑田隆明、石田 恩、井口 延、渡辺 巌
D.主事資格認定委員会( 5 名)
◎宮崎善昭、祝部康二、桒原道子、金 秀男、井之上芳雄
E.主事論文審査委員( 6 名)
太田直宏、田中治彦、棟方信彦、山佐亜津子、松岡信之、露木淳司
65
F.同盟機能機構・負担金検討委員会( 5 名)
◎桑田隆明、正野隆士、廣田光司、吉本貞一郎、佐竹 博
G.東日本大震災YMCA募金管理委員会(11名)
◎勝田正佳、野村秋博、中川善博、廣田光司、神﨑清一、水野雄二、藤井寛敏、宗雪雅幸、
北城恪太郎、西田浩子、島田 茂
H.東山荘再開発委員会( 4 名)
◎野村秋博、中川善博、桑田隆明、正野隆士
5 .定例委員会
A.ユース・ジェンダー・ミッション委員会( 6 名)
武田寿子、鍛冶田千文、黒澤伸一郎、神﨑清一、中道基夫、澤村雅史
国際賛助会(FCSC)メンバー2012
名誉役員:
カナダ大使
オーストラリア大使
チェコ大使
H.E. Mr. Mackenzie Clugston-Ambassador of Canada
H.E. Mr. Bruce Miller-Ambassador of Australia
H.E. Ms Katerina Fialkova-Ambassador of the Czech Republic
会長:Mr.
会員:Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Mr.
Ms.
Mr.
Ms.
Mr.
Mr.
66
Nick Masee
Marco Andrea Crivell,
Barry Bergmann,
Roland C.F. Thompson,
Mark Cutler,
Toshiaki Yokozawa
Lance E. Lee,
Brian Nelson,
James Robinson,
Troy Clarry,
Pierre Thomelin,
Barbara Allen,
Thierry Cohen,
Midori Kaneko,
Hiroyuki Usui,
Greg Irwin
2012年日本YMCA同盟組織
日本YMCA同盟組織図
(2013年 3 月31日現在)
盟
委
員
会
運営委員会
同
東山荘運営委員会
資金運用委員会
退職金年金基金運営委員会
制度検討委員会
学生部委員会
事
会
常置委員会
理
国内協力委員会
国際協力委員会
加盟退除・組織検討委員会
主事資格認定委員会
研究所委員会
評 議 員 会
主事論文審査委員会
東日本大震災YMCA募金管理委員会
特別委員会
常 議 員 会
同盟機能機構・負担金検討委員会
東山荘創立100周年記念募金委員会
東 山 荘 再 開 発 委 員 会
表
彰
委
員
会
定例委員会
ユース・ジェンダー・ミッション委員会
67
* 同盟業務組織 *
国際青少年センター
東山荘
予約・フロント
プログラム
営業
施設・客室・管理
庶務・会計
研修
総 主 事
全
国
協
法 人 業 務
総務・財務
システム管理
退職金・年金基金
ユースファンド
国際協力
国内協力
研修・調査
学生YMCA
広報・総主事室・史資料
FCSC
ワイズ東・西日本区連絡
* 2012年度日本YMCA同盟職員体制 *
部 門
全 般
全国協力
国内協力
国際協力
学生YMCA
広報・総主事室
研究所
FCSC
法人業務
全般
濱口妙子
財務全般
退職金・年金・
互助会事務局
人事・労務
システム管理
庶 務
ユースファンド
主任主事補佐
国際青少年 全 般
所
長
センター
フロント
東山荘
ナイトフロント
予 約
営業企画
プログラム
メンテナンス
客 室
庶 務
会計・募金管理
2012年 7 月 1 日現在
氏 名
主 務 者
職 員
嘱託・パート
総主事
島田 茂
主任主事
横山由利亜
小野 実
主任主事補佐
真鍋 泉
市来小百合 佐々木美都
主任主事
山根一毅
永岡美咲
主任主事
横山由利亜
森 小百合 佐々木美都
主任主事
山根一毅
山田紀久美 日野枝里子
主任主事
大和田浩二 横山明子
日野枝里子
徳永恵美子
植村由里子 小野寺みさき
主任主事
保坂弘志
総務
68
力
主任主事補佐
波多尚子
村上直子
波多尚子
真鍋 泉
大和田浩二
濱口妙子
山田紀久美
濱口妙子
横山明子
長田智美
村上直子
白鳥美貴
遠藤 舞
横山征士 宮澤晃司 桑原八郎
佐久間眞人
鈴木貴子
勝俣多賀子
白鳥裕之
堤雄一郎
眞田真由美
野木千賀世
杉野歌子
山田 仁 藤田英一
勝又由佳里
他パート 6 名
The National Council of YMCAs of Japan
2012 Annual Report
Shigeru SHIMADA, National General Secretary
The fiscal year of 2012 was the first year for the National Council of YMCAs of Japan
as a Public Interest Incorporated Foundation. In April, 2012, the Board of Trustees (Riji
kai), previously the decision-making body, became the executive body, and the Board of
Councilors (Hyogiin kai) became the new decision-making body. Following this change, Mr.
Yoshihiro NAKAGAWA’s position, the President (Riji cho) was renamed President of the
^ (ENATSU)
Board of Councilors (Hyogiin kai kaicho), and Mr. Takashi SHONO and Ms. NG
Chông Chú were appointed as Vice Presidents. The General Secretary was appointed the
organization’s official representative (Daihyo riji). The 15 Councilors have a four-year term
and the seven Trustees, including three staff members, have a two-year term.
The National Committee (Domei iin kai), responsible for strategic planning for the national
YMCA movement, was renamed the Annual National Conference (Domei kyogi kai). One
third of the Delegates (Daigiin) elected from member YMCAs are youth, up to 35 years of
age, so the voice of youth will be heard in making strategic plans for the YMCA movement.
Also, with this new beginning as a Public Interest Incorporated Foundation, each Board will
be encouraged to actively participate in the total management of the YMCA inspiring new
ideas and goals.
Through assisting member YMCAs with their application for Public Interest Incorporated
Foundation, it became clear that each YMCA has a different type of member association,
management, and governance. Also, each YMCA has its own history, various programs or
members according to the locality. A joint council for the member YMCAs’lay people was
held to discuss the relation between the YMCA movement and the associations’governing
body in November, 2012. It was concluded that to work together to achieve the common
goal of enhancing youth leadership, the YMCAs in Japan need to cooperate with each other
by respecting the autonomy of the member YMCAs, while upholding the Paris Basis which
requires each National YMCA to be a member of the World Alliance of YMCAs and by
keeping with the solidarity of the YMCA movement based on The Japan YMCA Statement
of Basic Principles.
The World Alliance of YMCAs set up the NEW WAY Strategic Plan 2011-2014 branding
it as“The World YMCA”with the theme of“Waking up the Sleeping Giant”
. The
new strategic plan was to realize the five pillars;“Youth Empowerment”
,“Movement
Strengthening”
,“Resource Mobilization”,“Image and Impact”
, and“Governance”to
achieve the theme“Striving for Global Citizenship for All”at the 17th World Council in Hong
Kong, 2010. On October 13th, YMCA World Challenge was held all around the world to show
that the YMCA is the world’s biggest youth empowering organization. During the event, all
participants played basketball, one of the YMCA inventions. The number of participants in
Japan was 3,342 at 39 locations with 18 City YMCAs and Student YMCAs. Approximately
430,000 people in the whole world took part in the event. The YMCAs in Japan were
recognized as the“Most Event Locations in One Country”by the World Alliance of
YMCAs. Following this event, the World Alliance of YMCAs is planning to conduct a research
survey by collecting“One Million Voices”to address issues among youths in cooperation
with the United Nations and other NGOs.
69
The National Council of YMCAs of Japan held the Global Citizenship Education Project
for the third time supported by the Youth Fund. 73 youths within and outside Japan
participated to make Action Plans addressing global and local issues during the Summer
Training at Tozanso, and after that they conducted their own projects plans in their
YMCAs or communities.
The Student YMCA held the 40th National Summer Seminar. The total times held
since 1889 is 119 including the Summer School till 1969 (the last one was the 78th) and the
Summer Reunion in 1971 and 1972, excluding the two years just after the Pacific War.
In 2012, 91 students and graduates gathered together and discussed and shared their
YMCAs’activities in each community, and had seminars and report sessions by those who
participated in international programs. The Student YMCA’s 125th Anniversary Forum will
be held in 2013.
Various volunteer activities focusing on assistance for the disaster areas and survivors of
the East-Japan Earthquake and Tsunami continued mainly organized by the three YMCA
centers in the Tohoku region; Morioka YMCA Miyako Volunteer Center, Sendai YMCA
Support Center, and YMCA Ishinomaki Support Center, and“Refresh Camps”for children
from Fukushima help with ongoing rehabilitation efforts assisted by many other YMCAs.
“The Big Heart Project”
, which focuses on nurturing children who will be leaders of the
community in the future and will carry on rehabilitation efforts, continues to be run by City
YMCAs, Student YMCAs, Y’s Men’s Clubs, and also receives vital support from people,
organizations and corporations outside the YMCA.
The International Youth Center Tozanso was established as the Student YMCA Summer
School site in 1915, and has been used for education and training of youth leaders from
within and outside Japan. It is currently recognized as a training center with a capacity of
500 guests. To commemorate its 100th Anniversary in 2015, renovations and rebuilding has
taken place, thanks to the funds raised by the 100th Anniversary Memorial Fund. These
include the Nature Center, the Dean Leeper Memorial Lodge, and the Barbecue site. The
Tozanso Re-development Committee was set up to address issues such as earthquakeresistance and deterioration of the buildings, and eco-friendly renovations which would
include a big garden. The Board of Trustees and other Boards of the National Council of
YMCAs of Japan decided to make major changes such as rebuilding the main building.
Experts, board members and staff will continue consulting and discussing these changes
with a goal of completion in 2016. The staff at the office in Tokyo and in Tozanso have also
been working together to deal with Tozanso’s promotion, and to make it more convenient
for the guests with internet connection, improved hospitality, eco-friendliness, and reducing
running costs.
We appreciate all the support by YMCA members and Y’s Men’s Clubs all around the
world, and we thank God for guiding the YMCA.
Behold, now is the favorable time; behold, now is the day of salvation. (2 Corinthians 6:2) 70
2012
●
発行日
2013 年6月1日
●
発行人
島田 茂
●
発行所
日本YMCA同盟
●
印刷・製本
コロニー印刷
●
発行部数
500 部
●
連絡先
公益財団法人日本YMCA同盟
〒 160-0003 東京都新宿区本塩町 7
電話 03
(5367)
6640 FAX03(5367)6641
E-mail: [email protected]
Homepage: http://www.ymcajapan.org/