平成 20 年度韓日スカウトフォーラム派遣 概要報告

平成 20 年度韓日スカウトフォーラム派遣
派遣期間:平成 20 年 8 月 3 日(日)∼13 日(水)
派遣場所:大韓民国
概要報告
11 日間
ソウル、雪岳山、大田
派 遣 員:40 名
-ベンチャースカウト 36 名
岩手 1、宮城 1、埼玉 1、千葉 9、神奈川 1、東京 7、富山 1、静岡 2、
滋賀 1、京都 1、兵庫 7、奈良 2、大阪 2
-成人指導者 4 名
派遣団長
柳澤 傅
(京都連盟副連盟長)
隊長
金廣
政士(神奈川連盟横浜第 107 団ベンチャー隊隊長)
副長
宮崎
一彰(神奈川連盟平塚第 7 団ローバー隊)
副長
川崎
恭子(兵庫連盟姫路第 3 団ベンチャー隊隊長)
主要日程:
8 月 1 日(金)
三鷹ボーイスカウト会館集合、直前準備訓練
8 月 2 日(土)
準備訓練、渡航手続き、結団式、壮行会等
8 月 3 日(日) 成田空港より空路にて仁川国際空港へ向かう
ソウル到着後、オリエ
ンテーション、ユースフォーラム開会式、議長団の選出を行う
8 月 4 日(月)
グループディスカッション、会場外でのアクティビティに参加
8 月 5 日(火) 全体ディスカッション、国会議事堂見学、本会議を経て閉会式、採択
文の発表、インターナショナルナイトで出し物の披露
8 月 6 日(水)
ソウルより雪岳山ジャンボリー会場へ移動、設営、開会式
8 月 7 日(木)
各アクティビティに参加
8 月 8 日(金)
各アクティビティに参加、ソラクナイトで出し物の披露
8 月 9 日(土)
各アクティビティに参加
8 月 10 日(日)
各アクティビティに参加、閉会式
8 月 11 日(月) ジャンボリー会場よりホームステイ先の大田に向かう
ホームステ
イ体験
8 月 12 日(火)
各家庭においてホームステイ体験
8 月 13 日(水) 大田よりソウル仁川国際空港に向かう
団式を行う
空路成田空港に到着し、解
【7th Korea-Japan Youth Forum】
開催期間:平成 20 年 8 月 3 日(日)∼5 日(火)
開催場所:京畿道、Stay Seven Hotel, Seoul
テ ー マ:Better Understanding, Brighter World (よりよき理解、明るい世界)
参 加 者:韓国代表団 39 名(ベンチャースカウト 37 名、指導者 2 名)
日本派遣団
40 名
フォーラムスタッフ 9 名
昨年度の韓日フォーラムは実施されなかったため、今年度は通常の 2 倍の人員規模で
実施された。開会式には、韓国連盟総裁 Mr. Kang Young Joong、国際コミッショナー
(世界スカウト副委員長)Mr. Simon Rhee、事務局長 Mr. Seung Soo Hong らがご臨席
くださった。議長団はスカウトたちの投票によって選出され、議長に韓国スカウト、副
議長に日本スカウトがそれぞれ選ばれ、進行・意見の集約を行った。フォーラムスタッ
フは全員過去に韓日フォーラムを経験した韓国連盟のローバースカウトで構成され、そ
の他の成人指導者や韓国連盟事務局が運営に関与することはなく、すべてローバースカ
ウトのサポートのみで運営された。また、ローバースカウトは日本語堪能なメンバーが
集まり、グループディスカッションや生活面等で日本スカウトのサポートいただいた。
【12th Korea Jamboree / International Jamboree 2008】
開催期間:平成 20 年 8 月 6 日(水)∼8 月 10 日(日)
開催場所:雪岳山国立公園(第 17 回世界ジャンボリー会場)
テ ー マ:Scouts, We are hope!
参 加 者:35 カ国
約 12,000 人(スカウト・指導者含む)
アクティビティ:
・Scout Skill
Graffiti, Overnight Survival, HAM, Rock Climbing, Archery, Orienteering,
Environmental Trekking
・Sea Activity
Sea Rafting, Skin Diving, Water Slide, Swimming, Wave Surfing
・Challenge Adventure
Aerial Runway, Rappelling, Survival Game, Challenge Valley, ATV
・Ornament Making
Wooden Insect Making, Wooden Name Tag Making, Magic Poly Mini, Soap Making,
Beads Handcraft, Wire Handcraft, Wonmani Making, Perfume Making
・Universal Activity
Magic, Human Rights, Bicycle Trekking, Kite, Mini Golf, Paragliding, S-Board
・Tour Program
Yanggu, Sokcho, Gangnung, Inje, Gosung, Pyungchang, Jungsun
韓日フォーラム派遣団はスカウト 18 名、
指導者 2 名ずつ 2 個隊に分散し、Gwangju、
Jeju と二つのサブキャンプに別れて野営生活を行った。韓国の各県連盟ごとにサブキャ
ンプが運営されているため、それぞれ運営方法が異なり、Gwangju では韓国派遣隊に
スカウト 4~5 名ずつ分散配置されたが、Jeju では日本だけで一個隊を編成させられた。
また、サブキャンプごとに配布される県連ジャンボリーグッズやキャンプスタイルも異
なるため、どちらのサブキャンプに入ったかで、ジャンボリーの楽しみ方が大きく変わ
ったといえる。それぞれのサブキャンプに日本隊指導者が二人ずつ入った。
気候は、毎日日中 35℃前後と非常に暑く、梅雨時期だということで湿度も高かった
が、期間を通してまとまった雨が降ることもなかった。夜は、気温が急激に下がり、上
着を羽織らないと肌寒く感じた。そのため、夜の水シャワーは地獄であった。
International Jamboree 2008 と名乗る割には英語のフォローは薄く、プログラム参加
のためのチケットがハングル語で書かれていたり、参加したプログラムもハングルのみ
の案内しかなかったりした。サブキャンプスタッフや参加隊指導者で英語ができる人は
少なかったが、大会本部の若手スタッフは語学堪能な人が多く、英語だけでなく「日本
語もできます」と言われ、驚くことも少なくなかった。
プログラムは、基本的に午前・午後で区切られており、場外プログラムなどの 1 日の
ものは、弁当持参の必要があり、主にサンドイッチであるが、朝食と同時に調理した。
プログラム参加にはチケットが必要であり、そこには集合時間・場所・持ち物が記載さ
れていた。アーチェリー、パラグライダー、オリエンテーリング、アクセサリー作り、
海プログラムなどといった平均的なプログラムの他に 1 泊ビバーク、寺院めぐりツアー
や DMZ ツアーが特徴的であった。
衛生面は整っているとはいえず、トイレの使用マナーの悪さ、シャワー室は常に床が
水浸し状態、手洗い場は食事の残飯がそのまま流され常に詰まっており、今後改善が期
待される。
ソラクナイト(インターナショナルナイト)では、ジャンボリー派遣団、茨城派遣団、
韓日フォーラム派遣団合同でよさこいソーランを披露し、喝采を浴びた。
【ホームステイ体験】
期間:平成 20 年 8 月 11 日(月)∼13 日(水)
場所:大田市内(Daejeon 連盟)、各ホストファミリー宅
韓日フォーラム派遣団は3つのグループに分けられ、二人ずつ韓国スカウトの家に案
内され、グループごとに準備されたプログラムに参加したり、ホストファミリーの配慮
による市内観光を楽しんだりし、韓国の文化を体験した。
〔今後の課題と提案〕
フォーラムに参加する韓国スカウトは全国から選抜されたメンバーで、導入の事前研
修が行われている。そのため、積極的な意見を持ち、また日本スカウト達との交流に大
きな期待を持った参加者がほとんどであった。一方、日本のスカウトたちはモチベーシ
ョンもマチマチで、選考会から本派遣まで特別な準備をしてこなかった参加者も多い。
また、「このフォーラムは英語でディスカッションする」ことを基本としていたが、専
門的な議論には、日本語通訳の手助けに便りがちであった。
今後これらの課題を解決するために、実行予算にゆとりがあるようなので、6 月ごろ
にディスカッション訓練のための準備訓練を開催できると、スカウトの意識向上ができ
ると考える。また、韓日スカウトが共用できる SNS サイトを設置し、フォーラム前後
の議論、また、日本の招待事業である日韓スカウトフォーラムとも連動させ、フォーラ
ムの中身そのものを向上させていくような運営方法の必要性を感じる。
(宮崎一彰 H20.8.20)