本部 〒212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町 1310 番 ミューザ川崎セントラルタワー TEL:044-520-8600 FAX:044-520-8710 技術センター 〒261-0025 千葉県千葉市美浜区浜田 1 丁目 2 番 2 号 TEL:043-276-9212 FAX:043-276-4061 http://www.jogmec.go.jp/ Reliable Partnership アニュアルレポート 2009 2009 年3月期 資源エネルギー安全保障の確保に向けて 我が国では、資源エネルギーの国内生産量と消費量が著しくバランスを欠いており、その大部分を海外から の輸入に依存しています。独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構;JOGMEC(Japan Oil, Gas and Metals National Corporation)は、石油・天然ガス及び金属鉱物資源に関する多様な事業を通じ、我が国へ の資源エネルギーの安定供給に貢献することで国民生活・産業活動全般を支えます。 ■■ 輸入 ■ 国内生産 原油 約 99.6% 天然ガス 約 96.3% 銅 100% 我が国の石油・天然ガス及び金属鉱物資源の海外依存度(2008 年) 亜鉛 100% 目 次 理事長メッセージ……………………………… 1 JOGMEC の業務と活動………………………… 3 ■ 石油・天然ガス開発…………………………… 5 ■ 金属資源開発………………………………… 11 ■ 資源備蓄……………………………………… 17 ■ 鉱害防止支援………………………………… 21 ■ 財務セクション……………………………… 25 全体概観……………………………………… 25 貸借対照表…………………………………… 27 損益計算書…………………………………… 29 キャッシュ・フロー計算書………………… 30 財務諸表に対する注記……………………… 31 参考情報(勘定別財務諸表要旨) … ………… 34 監査報告書…………………………………… 35 JOGMEC の概要……………………………… 36 役員一覧……………………………………… 37 組織図………………………………………… 38 海外事務所…………………………………… 39 国内事務所…………………………………… 40 理事長メッセージ 2008 年度の業務実績を取りまとめたアニュアルレ ポート 2009 の発行に当り、JOGMEC に対する皆様の 日頃のご理解とご支援に心から御礼申し上げます。 JOGMEC の活動は 2008 年度から新たに第二期中期 目標期間に入りましたが、その初年度は世界的な金融・ 経済危機を背景に、資源エネルギーを巡る情勢が激変し た一年でした。原油価格を例にとると、2004 年以降継 続した上昇・高騰局面は、2008 年 7 月の 147 ドル/バー レルをピークに下降に転じ、12 月末には一時的に 30 ド ル台/バーレルまで急落、2007 年から 2008 年央にか けてピークを迎えた各種金属価格についても、金融危機 後には最高値の 3 ~ 7 割程度減を記録しました。また、 2008 年は石油や銅の世界消費量が対前年比減となるな ど、資源エネルギー需要に係るここ数年の急速な拡大傾 向にも一旦ブレーキが掛った状況です。一方で、こうし た局面は、金融危機による流動性制約との相乗効果によ り、資源の生産者-消費者間、さらに権益の保有者-参 入 者 間 の 力 学 に も 大 き な 変 化 を も た ら し て い ま す。 JOGMEC は、この局面を我が国の権益拡大の好機と捉 理 事 長 河 野博文 え、これまでに築いてきた資源保有国との良好な関係を 土台として権益獲得に向けた交渉の具体的発展を図ると 共に、新たな優良案件の獲得についても積極的に活動し、 幾つかの重要な進展を得ることが出来ました。 石油・天然ガスの開発について、南米の大産油国であ るベネズエラでは、国営石油会社(PDVSA)との包括協 力に関する MOU 及びこれに基づくオリノコ重質油を対 象とした共同スタディ契約を締結する運びとなり、また、 約 40 年振りに国際入札が行われたイラクでは、金融危 機以前の交渉の結果、JOGMEC のこれまでの探鉱開発 実績がイラク政府側から評価され、応札する我が国企業 への資金支援を行うことが可能となるなど、大規模油ガ ス田権益への足掛りを築くことが出来ました。我が国企 業の探鉱開発プロジェクト支援では、新規出資 5 件、追 加債務保証1件の採択に至るとともに、JOGMEC がリ スクマネーを供給した案件から初の配当収入を計上して います。また、東シベリアで JOGMEC が実施中の地質 構造調査では、先行 1 鉱区での探鉱作業を開始するとと もに、新たに 2 つの鉱区を取得することについて、ロシ 1 Annual Report 2009 | ア企業との交渉がまとまりました。 技術開発について、2009 年度からの試験開始に向け、 を策定することが決定しております。波方、倉敷で建設 中の LP ガス地下備蓄基地については、工期を延長する 天然ガス液体燃料化技術(GTL)の実証プラントが新潟 こととなりましたが、現場の諸課題に対応しつつ工事を 市に完成しました。メタンハイドレートについては、 進めています。 2008 年度までの開発計画フェーズ 1 での資源量調査や レアメタル国家備蓄では、需要者の利便性に合わせた 陸上産出試験により、メタンハイドレートが新たな国産 備蓄形態変更として、新たにタングステン酸アンモニウ エネルギー資源となり得る可能性を確認し、フェーズ 2 ム(APT)を購入しました。 へ移行が決定いたしました。また、経済産業省から運行 管理を委託されている三次元物理探査船「資源」につい ては、計画された 6 海域での調査を完了しています。 金属鉱業に係る鉱害防止については、これまでに引き 続き国内における鉱害防止事業を着実に支援するととも に、海外の資源保有国に対して、我が国に蓄積された鉱 金属資源開発について、2007 年度の当時甘利経済産 害防止技術や制度の情報を発信する活動を拡大していま 業大臣の資源外交を起点に、南部アフリカにおけるレア す。このような取組みの先駆けとして 2007 年度に鉱害 メタル等金属資源の確保に向けた拠点としてボツワナ・ 防止セミナーを開催したペルーについては、同国の要請 地質リモートセンシングセンターを設置し、南部アフリ を受け、JOGMEC が鉱害防止に関する政策アドバイザー カ諸国へのリモートセンシング技術移転と資源調査を開 を派遣することとなりました。 始しました。民間企業の探鉱開発プロジェクト支援につ いては、レアメタル・ウラン支援の充実や、対象鉱種に 「100 年に 1 度」と形容される今回の金融・経済危機 鉄鉱を加える等の制度改正を行い、鉄鉱 2 件を含む探鉱 の影響により、世界経済は先行き不透明な状況にありま 融資 8 件を採択するとともに、今後の大型開発案件への すが、中長期的には新興国を中心に資源エネルギーの世 対応が可能となるよう債務保証基金を拡充しております。 界消費は拡大していくものと考えられます。JOGMEC JOGMEC 自らが探査を行い、我が国企業への権益譲渡 は、資源エネルギー安全保障に関する政策実施機関とし を目指す、外国企業等とのジョイントベンチャー調査に て、 「資源エネルギー開発の中心的機関としての役割」、 「セ ついては、対象を 15 カ国 37 地域に大幅拡大して実施 キュリティの最後の砦である備蓄を担う機関としての役 しました。さらに、2003 年度に開始した第二白嶺丸に 割」、そして「環境保全の一翼を担う機関としての役割」 よる大陸棚調査が全て完了し、この調査結果に基づいて、 を念頭に、今後も長期的視野のもと、刻々の情勢を捉え 政府による国連への大陸棚延伸申請がなされました。ま た機動的対応を行うことで国民の皆様のご期待に応える た、技術開発については、都市鉱山として注目される小 べく、持てる機能を最大限活用して事業を推進して参り 型家電からのレアメタル回収などのプロジェクトが順調 ます。今後とも皆様の益々のご理解とご支援を賜ります に進捗しています。 よう、お願い申し上げます。 資源備蓄について、国家石油備蓄の一層の効率化のた めのチャレンジとして、基地操業業務への一般競争入札 導入の制度設計に注力し、制度の概要を公表するに至り 2009 年 12 月 ました。平成 21 年度中に、平成 22 年度業務委託に係 る入札を実施する予定です。また、石油備蓄制度を通じ たアジア全体のエネルギーセキュリティ強化へのアプ ロ ー チ と し て、JOGMEC の イ ニ シ ア チ ブ に よ り、 ASEAN + 3 の石油備蓄制度構築に向けたロードマップ | Annual Report 2009 2 JOGMEC の業務と活動 石油・ 天然ガス開発 資源外交の推進 ・産油・産ガス国との共同事業、海外技術者研修等 リスクマネー供給 ・我が国企業の石油・天然ガスの探鉱開発に係る出資・債務保証業務等 地質構造調査 ・探鉱開発プロジェクト形成のための地質構造調査等 情報収集・分析・提供 ・石油・天然ガス関連情報等の収集・分析・提供 技術開発 ・資源外交・企業ニーズ・資源確保等の観点から の技術開発 成果普及・技術者育成 ・国際展示会への出展、大学連携事業 金属資源開発 資源外交の推進 ・金属資源国との共同事業、情報交換・発信等 リスクマネー供給 ・我が国企業の金属資源探鉱に係る出融資、開発資金債務保証 地質構造調査 ・我が国企業の権益確保及び探鉱プロジェクト支援のための地質構造調査等 ・海洋資源調査 情報収集・分析・提供、人材育成 ・金属鉱業関連情報等の収集・分析・提供 ・金属資源開発に係る人材育成 技術開発 ・探査技術及び製錬技術の開発 資源備蓄 国家備蓄石油の安全かつ効率的な管理 ・国家備蓄石油の統合管理、民間備蓄支援、国際協力 石油ガス備蓄の着実な推進 ・国家石油ガス備蓄の統合管理、 地下備蓄基地の建設の推進 レアメタル備蓄 ・レアメタルの備蓄、動向調査 鉱害防止支援 鉱害防止事業を実施する地方公共団体及び我が国企業への支援 ・鉱害防止技術支援・技術開発及び情報提供、鉱害防止実施 企業への金融支援等 海外資源保有国への情報発信 3 Annual Report 2009 | 2009 年 3 月期ハイライト 石油・ 天然ガス開発 ◦露企業イルクーツク石油と、セベロ・モグジンスキー鉱区における共同地質構造調査を開始(4 月)。 ◦三次元物理探査船「資源」による三陸沖北部での調査を完了(5 月)。引き続き小笠原北部ほか 4 海 域での調査を年度内に実施。 ◦ペルー国営石油会社ペルーペトロと石油・天然ガスの探鉱開発、技術開発、研修分野等において協 力事業を推進する内容の同意書を締結(6 月)。 ◦豪州チモール海(8 月)、ガーナ沖(11 月)、マレー半島東海上(2 件、11 月)、英領北海(21 年 4 月)での探鉱出資案件を採択。また、カザフスタン北カスピ海での開発案件(11 月)に対する追加 債務保証を採択。 ◦イラクにおける国際入札について、応札する我が国の入札参加資格取得企業を資金支援できる資格 を獲得(9 月) ◦ベネズエラとの政府間エネルギー協力の合意を受け、ベネズエラ国営石油会社 PDVSA との包括協 力に関する MOU 締結に係る具体的協議を開始(10 月)。 ◦メタンハイドレート開発計画フェーズ 1 が完了。フェーズ 2 への移行が決定(3 月)。 ◦日産 500 バーレルの GTL 実証プラントの建設工事が完了(3 月)。 金属資源開発 ◦ブラジル・ヴァーレ社と戦略的パートナーとして相互協力を促進するための覚書を締結(5 月)。 ◦ザンビア共和国と鉱物資源探査を通じた関係強化に合意(7 月)。 ◦ボツワナ・地質リモートセンシングセンターを開所(7 月)。 ◦第 2 白嶺丸による大陸棚調査が完了(8 月)。調査結果に基づき、日本政府が大陸棚延伸を国連に申 請(11 月)。 ◦海底熱水鉱床の開発に向けた 10 年間の長期計画を策定(5 月)。政府の「海洋エネルギー・鉱物資 源開発計画」に活用(3 月)。 ◦アルゼンチン・フロンテラ地域におけるボーリング調査で有望な銅・金鉱化帯を発見(10 月)。 ◦ボリビア(亜鉛)での民間探鉱事業への融資を実行(11 月)。引き続き米国(ニッケル・白金族、1 月)ソロモン(ニッケル 2 件、1 月)、チリ(銅、2 月)の探鉱事業への融資を実行。 ◦鉄鉱石探鉱開発への金融支援を開始(2 月)。豪州で 2 件の鉄鉱案件への融資を実行(3 月)。 資源備蓄 ◦国による重質油、高濃度硫化水素含有原油 11 万 KL の売却を支援(6 月、7 月)。 ◦軽質油 28 万 KL を九州地方の備蓄基地へ基地間転送し、緊急時対応能力を強化(6 ~ 1 月)。 ◦石油ガス備蓄 3 基地において、外航船を利用した操業開始後初の緊急放出訓練を実施 (福島:7 月、神栖:9 月、七尾:11 月)。 ◦ JOGMEC のイニシアチブにより、ASEAN+3 エネルギー大臣会合において、ASEAN+3 における 石油備蓄制度構築に向けたロードマップ策定作業の開始が決定(8 月)。 ◦ハリケーン「グスタフ」による IEA 協調放出発動に向けた初期対応を実施(9 月)。 ◦大韓鉱業振興公社 KORES と金属備蓄に係る情報交換強化のための合意書を締結(12 月)。 ◦タングステン需要者に利便性の高いタングステン酸アンモニウム(APT)を購入(2 月)。 ◦地上石油ガス国家備蓄基地への石油ガス備蓄(65 万 t)を完了(3 月)。 ◦石油備蓄基地操業業務の一般競争入札制度概要を公表(3 月)。 鉱害防止支援 ◦海外資源保有国向けの鉱害防止セミナーを、中国(6 月)及びベトナム(10 月)で開催。 ◦鉱害防止に携わる現場技術者向けの第 1 回基礎研修会を開催(11 月)。 ◦砒素を含む中和殿物削減のための坑廃水処理実証試験設備の建設に着手(11 月)。 ◦ペルー政府と、鉱害防止政策アドバイザーの派遣について合意(12 月)。 | Annual Report 2009 4 石油・天然ガス開発 JOGMEC は、エネルギー資源の自主開発を 促進するため、JOGMEC が有する機能を有 機的に連携させ、日本国政府による資源外 交や我が国企業による石油及び天然ガスの 開発プロジェクトの推進を支援しています。 東シベリア セベロ・モグジンスキー鉱区での試掘現場 (2009 年 7 月) 5 Annual Report 2009 | 事業概要 ■ 産油・産ガス国との関係構築・強化 ネーを供給しています。出資は、石油・天然ガスの探鉱・ JOGMEC は、高い技術力を有する政府系機関として 資産買収及び天然ガスの採取・液化プロジェクトを、債 のユニークなポジションを最大限に活用し、 技術スタディ 務保証は、石油・天然ガスの開発及び天然ガスの液化プ や技術開発に関する共同事業の実施、探鉱・開発・生産 ロジェクトを対象としています。 技術に関する実践的な研修の提供や、二国間或いは多国 間交流の機会創設を通じて産油・産ガス国との協力関係 ■ 情報収集・分析・提供 を構築・強化し、我が国のエネルギー資源の安定供給確 JOGMEC は、石油・天然ガスの供給サイドを専門と 保に貢献することを目指しています。また、国際会議や する情報提供機関として、世界のエネルギー資源情勢や 国際展示会へ積極的に参加することで、JOGMEC 及び 産油国の法制・税制、新規鉱区公開情報、海外の石油会 我が国企業のプレゼンス強化に努めています。 社の動向などを調査・分析・発信しています。また、国 内外の研究者・関係機関との人的ネットワークの拡大を ■ 資金面から我が国企業の探鉱開発活動を支援 図り、タイムリーな情報を我が国企業、政府、その他関 エネルギー資源を安定的に供給するうえで、我が国企 係機関などに幅広く提供しています。 業による自主開発油ガス田の存在が重要な役割を果たし ます。しかしながら、石油・天然ガス探鉱開発事業は巨 ■ 技術分野からの貢献 JOGMEC は石油開発企業の活動を技術面からも支援 ロジェクトのリスクが非常に高く、一定以上の成功を得 しています。千葉市の幕張にある技術センター(TRC) るためには多数のプロジェクトへの分散投資が必要です。 では、探鉱開発プロジェクト形成のための海外地質構造 このような事業への投資は企業にとって負担が大きいこ 調査、企業ニーズや資源外交ニーズに基づく技術開発、 とから、JOGMEC は企業のリスクマネー調達を支援し 油ガス田評価スタディ、技術情報収集のほか、国内外の ています。 技術者への研修機会提供、国内石油 ・ 天然ガス資源調査、 JOGMEC は、いずれも最大でプロジェクト総事業費 の 75%までの出資と債務保証を通じて企業にリスクマ 産油・産ガス国との共同研究など多岐にわたる事業を実 施しています。 JOGMEC の石油探鉱開発支援メニュー 石 油・天 然ガス開 発 支 援 業 務 支 援 事 前 段 階 詳 細 各社の 戦略構築 対象地域の 事前調査 探 鉱 段 階 権益取得 交渉 地質調査 物理探査 掘削 開 発 段 階 事業化 調査 生産井 掘削 生産施設 建設 生 産 段 階 操業 権益延長 交渉 鉱区情報等の取得支援 探鉱出資 資金面での支援 債務保証 LNG船 天然ガス液化・資産買収出資 インテリジェンス面 での支援 物理探査 収集・分析した情報の提供 海外地質構造調査 技術分野での支援 技術開発・技術支援 | Annual Report 2009 6 石油・天然ガス開発 額の資金と長期の投資回収期間を要するうえ、個々のプ 2008 年度実績 ■ 資源外交の積極的推進 【イラク・ベネズエラとの資源外交】 中東をはじめとする大規模油ガス田 ペルーでの石油天然ガス事業につい 業 1 社が同国への投資決定に至ってお ての共同スタディ・人材交流・最新技 り、引き続いて複数のプロジェクトの 術に関する相互協力等を定めた包括 投資交渉が進展しています。 地帯への参入は、我が国の自主開発資 的 LOI(LetterofIntent)を締結。 ・日本-サウジアラビア産業投資促進タ 源量を確保する上で重要な意義を持ち ・メ キ シ コ:2008 年 に 国 営 石 油 会 社 ます。JOGMEC は近年、イラク及びベ PEMEX と 締 結 し た 包 括 協 定 に 基 づ ネズエラを重点対象として、経済産業 き、陸上電磁探査及び海上油田の随伴 省とともに資源外交を戦略的に展開し 水処理に関する共同スタディに関す てきました。2008 年度には、イラク る個別協定を締結。 油ガス田鉱区の国際入札について、入 札に参加する我が国企業に JOGMEC スクフォース会合(年間を通じて 8 回開催) ・第 1 回日本・イラク経済フォーラム を共催 ・第 4 回目の情報交換会“オイル&ガス・ サルーン”を在日カナダ大使館と共催 【海外技術者研修】 ・閣僚 21 名、国営/国際石油会社幹部 がリスクマネーを供給できる資格を得 JOGMEC の 研 修 事 業 は 1989 年 の たことにより、我が国企業を支援する スタート以来、42 カ国から総勢 1923 ( 主 な 面 談 者 ) イ ラ ク 石 油 大 臣、 カ 体制を整えました。 名の受入れ実績を有し、研修参加者や タ ー ル 石 油 大 臣、 マ ダ ガ ス カ ル エ ネ 14 名と会談 石油・天然ガス開発 さらに、ベネズエラとの政府間エネ 研修生派遣国からきわめて高い評価を ル ギ ー 鉱 山 大 臣、 モ ザ ン ビ ー ク 鉱 物 ルギー協力が合意(2008 年 10 月)に 得ています。2008 年度は、「掘削マネ 資源大臣、ベネズエラエネルギー石油 至ったことを受け、ベネズエラ国営石 ジメント」、 「油層工学」及び「探鉱地質」 大 臣 兼 PDVSA 総 裁、ADNOC 総 裁、 油会社 PDVSA との包括協力に関する の研修 3 コースに 54 名が参加したの ペ ト ロ ブ ラ ス 総 裁、 ト タ ー ル CEO、 MOU 締結への具体的協議を開始しま に加え、イラク向け特別研修として、 PETRONAS 総裁、KNOC 社長兼 CEO した。PDVSA との協議は、2009 年 4 イラク国内の油田を対象とする共同ス 月に包括的 MOU の締結、及びオリノ タディを通じた、より実践的な研修を コ川流域の重質油鉱区(フニン 11 鉱区) 行いました。研修の直接的な目的は技 における共同スタディ契約の締結-日 術移転ですが、研修事業による組織・ 本側実施者は JOGMEC と民間企業 2 人的繋がりを通じ、将来における我が 社-に至っています。 国と産油国との共同事業が円滑に進む 大西洋 ドラゴン トリニダード・ トバゴ ベネズエラ メヒヨネス ガイアナ マリスカルスクレ リオカリベ コロンビア ブラジル ことを期待しています。 パタオ LNG 液化プラント カラカス カラボボ・エリア フニン・エリア オリノコベルト ボヤカ・エリア プエルトオルダス アヤクーチョ・エリア フニン・ブロック 11 探鉱地質コースでの地震探鉱データ解釈研修 オリノコ川流域の共同スタディ地域 【産油・産ガス国との交流機会の拡大】 【共同事業の実施、基本協定書等の締結】 2008 年度のフォーラムや国際会議 ベネズエラ国営石油会社以外にも、 の開催や参加、要人往訪による国際交 2008 年度は新たに以下の国営石油会 流実績の一例を示します。このうち、 社と協定を締結しました。 サウジアラビアとの産業投資促進タス ・ペルー:国営石油会社ペルーペトロと、 クフォース会合のもと、我が国民間企 7 Annual Report 2009 | ADIPEC2008 での理事長講演 ■ リスクマネー供給による我が国 企業の探鉱開発活動の支援 ■ 地質構造調査等 JOGMEC は、将来的に我が国企業に 2007 年 度 に JOGMEC が 出 資・ 債 よる権益取得につなげることを目的に、 務保証の上限比率を引き上げて以降、 東シベリア、グリーンランド海域及び 世界的な資源ブームの影響もあり、我 日本周辺海域等において、石油・天然 が国企業は活発な探鉱・開発活動を展 ガス探鉱の初期段階に相当する地質構 開しています。2008 年度に JOGMEC 造調査を実施しています。 く協力事業を事務局として支援するこ とで、日露間の協力関係構築、発展に も貢献しています。 【グリーンランド海域(カヌマス地域)】 は、豪州チモール海、ガーナ共和国沖、 マレー半島東側海上(2 件)、及び英領 【東シベリア】 北海での新規探鉱事業への出資 5 件、 さらに、将来的に 150 万バーレル / 日 の生産量が期待されるカザフスタンの カシャガン油田の開発事業に対する追 加債務保証 1 件を採択し、2009 年 3 月末時点での出資残高は 669 億円、債 務保証残高は 2,370 億円となっていま 出資対象案件から初の配当収入を得て います。 東シベリア地質構造調査の対象鉱区 800 669 残高︵億円︶ 600 442 450 500 200 0 14 社 10 社 04FY 10 社 05FY ルクーツク州北部のセベロ・モグジン 20 社 10 社 06FY 07FY 08FY 0社 各年度末の出資残高と件数 4000 2,866 残高︵億円︶ 3000 2000 40社 3,504 2,650 2,146 13 社 11 社 15 社 04FY 05FY 20社 9社 1000 0 2,370 15 社 06FY 07FY 08FY 各年度末の債務保証残高と件数 JOGMEC と露企業イルクーツク石油 (INK)の共同出資会社 INK-Sever がイ 567 20 社 400 40 社 0社 カヌマス地域(赤丸部分) JOGMEC は、カヌマス・グループ(ロ ス キ ー 鉱 区 の 鉱 業 権 ラ イ セ ン ス を、 イヤルダッチシェル、エクソンモービ 2008 年 4 月に取得しました。その後 ル、BP、シェブロン、スタットオイル 地震探鉱を実施し、翌年度からの試掘 ヒドロ、ヌナオイル)のメンバーとして、 井掘削の調査に向けた準備を整えまし 2013 年にグリーンランド政府が実施 た。また、同鉱区のほかに、INK 所有 予定の一般の鉱区入札に先行する優先 の 2 鉱区(ボリシェチルスキー鉱区及 入札への参加権を石油公団から承継・ びザパドナ・ヤラクチンスキー鉱区) 保有しています。2008 年度は、カヌ を対象とした新たな共同探鉱の実施に マス・メンバーとともに、優先入札の ついての交渉・協議を進展させ、2009 対象エリア選定や、対象海域の探鉱開 年 5 月のプーチン首相の訪日の際の契 発に必要な各種データ取得調査を実施 約調印に至る礎を整えました。これら しました。 の 3 鉱区においては、2013 年頃まで また、今後の日本勢の参入に向け、 に計 10 坑以上の探鉱井を掘削する計 複数の我が国企業と共同スタディ・コ 画です。 ンソーシアムを組成しました。 これら個別プロジェクトの進展に加 え、日露政府間協議に関連して、露国 【三次元物理探査船の操業】 営企業ガスプロム及びロスネフチと資 JOGMEC は経済産業省から委託を受 源エネルギー庁間の枠組み合意に基づ け、三次元物理探査船「資源」を用い | Annual Report 2009 8 石油・天然ガス開発 す。なお、2008 年度には、JOGMEC た日本周辺海域の石油天然ガス資源の 賦存状況探査を行っています。2008 【企業向け情報分析・報告】 ソール社とペトロ SA 社、及びロイヤ JOGMEC は、我が国企業の事業戦略 ルダッチシェルの 3 社が既に商業化に 年度は、三陸沖、小笠原北部、大和海盆、 上、特に関心が高いと思われるテーマ 成功していますが、JOGMEC と組合が 佐渡西方、沖縄-宮古島及び宮崎沖の についてスタディを実施し、企業向け 推進する JAPAN-GTL は、二酸化炭素 計 6 海域を対象に調査を実施しました。 に報告会を開催しています。2008 年 を含む天然ガスをそのまま利用可能と 「資源」の運航管理業務を通じて、海 度には、以下の報告会を開催しました。 する、先行他社にない技術が最大の特 域における石油天然ガス探査技術・ノ ・豪州 CBM(炭層ガス)を原料とする 徴です。 ウハウを我が国に蓄積することも本事 業の目的の一つとなっています。 LNG 事業の投資可能性調査 ・中国の LNG 輸入が日本に及ぼす影響 調査 2008 年度は、JAPAN-GTL 技術の実 証研究を行う日産 500 バーレルのプラ ント建設工事を進めました。工事は計 画通り進捗し、2009 年 4 月には実証 【重点地域委員会】 JOGMEC は、石油天然ガス探鉱開発 石油・天然ガス開発 三次元物理探査船「資源」 ■ 情報収集・分析・提供 【ブリーフィングや刊行 物による情報発 信】※ JOGMEC は、月例ブリーフィング及 試験を開始しています。なお、JAPANGTL 実 証 研 究 後 の 商 業 化 を 見 据 え、 の重点地域を対象に、有識者・現地ビ 2007 年度からタイ及びベトナムにおけ ジネス経験者等による委員会を設け、 る事業化調査を実施しているほか、ロ 地域分析を行うとともに、地域専門家 シア、ベネズエラや豪州からも JAPAN- 間のネットワーク形成に貢献していま GTL に対する高い関心が寄せられてお す。2008 年度は以下の委員会を新設・ り、2009 年 4 月 か ら は ロ シ ア で の 開催しました。 GTL 事業化調査を開始しています。 ・中南米委員会(新設):3 回開催 ・中東委員会:5 回開催 ・ロシア委員会:5 回開催 び 隔 月 の 専 門 誌「 石 油・ 天 然 ガ ス レ ビュー」を通じ、関係業界やエネルギー ■ 技術開発 政策当局に向けて定期的な情報発信を JOGMEC は、国家エネルギー政策お 行っています。以下は、2008 年度に よびビジネスニーズに基づき、原油回 発表した分析レポートの一例です。 収率向上、油ガス層把握、坑井掘削・ ・ 「長期的な石油需給逼迫は回避可能 開発、非在来型油ガス田開発、油ガス 【メタンハイドレート調査・技術開発】 有効利用、及び環境調和型油ガス田開 2001 年に経済産業省が策定した「我 発の 6 つの重点分野において、より一 が国におけるメタンハイドレート開発 層の関係強化に向けた技術開発や産油・ 計画」に基づき、計画のフェーズ1では、 ガス国との共同研究を推進しています。 JOGMEC、産業技術総合研究所、及び か?」 ・ 「国際石油企業の上流パフォーマンス 比較」 ・ 「ガス田開発の新機軸:高まるフロー 完成した実証プラント(新潟市) エンジニアリング振興協会が協力して ティング LNG の実現性」 【天然ガス液体燃料化技術(GTL)】 研究を実施しました。フェーズ 1 の最 JOGMEC は、 我 が 国 企 業 6 社( 国 終年度である 2008 年度には、産業構 2008 年度には「米国オバマ新政権下 際石油開発帝石、新日本石油、石油資 造審議会産業技術分科会評価小委員会 での国際エネルギー動向」と題したセ 源開発、コスモ石油、新日鉄エンジニ (第 25 回)において、これまでの成果 ミナーを開催し、多数の参加者を得ま アリング、千代田化工建設)から構成 に対する総合的評価を受け、フェーズ した。 される日本 GTL 技術研究組合と共同で、 2 へ進むことが妥当との提言を受けま ※ JOGMEC のホームページ(www.jogmec. GTL の実用化に向けた技術開発を行っ し た。 こ れ に 基 づ き 2009 年 度 か ら、 ています。GTL 技術は南アフリカのサ 長期の陸上産出試験、海洋産出試験、 こうした定期的な情報発信に加え、 go.jp)にて、ブリーフィング資料・レポート等 を随時掲載しています(原則として日本語のみ)。 9 Annual Report 2009 | 東部南海トラフ以外の海域における資 源量評価や、海域での産出に係る環境 ■ 成果普及・技術者育成 Oil JOGMEC は、我が国における石油開 CO2 影響評価手法の検討を主要なテーマと Oil するフェーズ 2 への移行が決定しまし 発技術者育成や技術者交流のための各 種活動を行っています。 た。フェーズ 2 の実施主体は JOGMEC と産業技術総合研究所となります。 なお、「我が国におけるメタンハイド レート開発計画」の内容は、2008 年 3 月に閣議決定された「海洋基本計画」 CO2EOR 適用例(ベトナム洋上油田 CO2 濃度 分布) に基づく「海洋エネルギー・鉱物資源 開発計画」に反映されています。 CO2EOR は近年、地中を対象とした 二酸化炭素回収・貯留(CCS)の関連 技術としても注目され、これまでの技 JOGMEC-TRC ウィーク 2008 術蓄積が地球温暖化対策に展開される ことについても期待が高まっています。 葉大学、九州大学の 5 大学において、 は新たに CCS・環境調和型油ガス田開 石油開発技術講義を実施しました。ま 発研究チームを設置し、この分野への た、新たに東京海洋大学と共同研究・ 取組みを強化しています。同チームで 人材育成のための連携協定を締結し はまた、リビア国営石油(NOC)と随 伴水処理に関する共同スタディを実施 しています。 【CO2EOR を軸とした産油国共同研究・ ました。 ・JOGMEC 技術センター(TRC)の研 究・調査成果報告、専門家による意 これら CO2EOR 技術や環境関連技術 見交換、技術者ネットワーク構築を のほか、ブラジル国営石油会社ペトロ 目的とする、「JOGMEC-TRC ウィー 基礎研究からフィールド適用まで幅 ブラスとの 3 ヵ年の共同研究では、実 ク 2008」を開催し、国内外から延べ 広い実績を有する炭酸ガス圧入・増進 用レベルに達する大水深生産システム 553 人の参加者を得ました。 操業現場支援】 ※ 回収法(CO2EOR) は、産油国からも (MPSO)の概念設計を実施し、現在ペ ・TRC の研究成果である知的財産を活 評価の高い JOGMEC の看板技術の一 トロブラスによる開発案件での適用に 用 し、2008 年 度 は 約 7.1 億 円 の 特 つ で す。JOGMEC は 2008 年 度、 ついて検討がなされています。 許料収入を得ました。※ CO2EOR を用いた共同スタディの実施 ※ジオパイロット(ドリルビットの掘削方向を 制御する装置) 、エコスコープ(油・ガス田特性 に 向 け、 ア ブ ダ ビ 国 営 石 油 会 社 を測定する検層装置)など。 ADNOC 及びクウェートと協議を進め たほか、我が国企業が権益を有するベ 10 8.1 トナム洋上油田に対する操業支援とし ︵億円︶ て、CO2EOR の現場適用に向けたスタ ディを完了しました。今後、本技術が 適用されると、生産油田としては東南 5 アジア初の事例になります。 ※二酸化炭素を油層内に圧入することで、原油 の生産量・回収率を増大させる技術 4.5 2.9 開発した MPSO の安全性評価試験 0 7.1 04FY 2.6 05FY 06FY 07FY 08FY 特許料収入推移 | Annual Report 2009 10 石油・天然ガス開発 メタンハイドレートを含む砂層コア試料(写真提 供:メタンハイドレート・コンソーシアム 21) ・東京大学、早稲田大学、京都大学、千 こうした期待に応えるため、JOGMEC 金属資源開発 JOGMEC は、海外資源国における我が国 企業の資源権益確保・自主開発の拡大のた めに、探 鉱プロジェクトの形成から開発・ 生産の各段階における支援を行っています。 ペルー・パシュパップ地域でのボーリング調査風景 11 Annual Report 2009 | 事業概要 ■ 金属資源保有国との関係構築・強化 極的に事業を展開しています。 JOGMEC は、金属資源保有国との関係を構築・強化 さらに、深海底鉱物資源に関する我が国の権益確保の す る た め、 政 府 の 資 源 外 交 を 支 援 す る と と も に、 ため、深海底鉱物資源探査専用船「第 2 白嶺丸」を用い JOGMEC 自らも積極的な資源外交を展開しています。 た調査を実施しています。具体的には、国連への大陸棚 また、国際会議や国際展示会へ積極的に参加することで、 延長申請に必要な海底地質情報の取得、日本近海の海底 JOGMEC のプレゼンス強化に努めています。 熱水鉱床調査やコバルトリッチクラスト鉱床の賦存状況 調査を行っています。 ■ リスクマネー供給による我が国企業探鉱開発活動の支援 JOGMEC は、探鉱出資・融資及び開発資金債務保証 ■ 情報の収集・分析・提供 からなるリスクマネー供給機能を活用し、我が国企業に JOGMEC は、我が国企業が海外で鉱業活動を行う際 よる金属鉱物資源の自主開発を促進しています。2008 に必要とする情報の提供を行っています。海外の地質・ 年度には、レアメタル・ウラン支援内容の充実や、対象 鉱床や探鉱・開発・生産状況、各国の鉱業政策や鉱業関 鉱種に鉄鉱を追加する等の制度改正を行っています。 係法規、主要金属の需給動向、世界の鉱山会社の動向、 鉱業に関わる環境問題などについての情報の収集や分析 ■ JOGMEC の初期探査によって企業探鉱活動を推進 海外資源国において、JOGMEC が海外の鉱山公社や を行い、定期刊行物、ホームページ、及び成果報告会な どを通じて民間企業などに迅速に提供していきます。 また、これらの資料や蔵書約 6 万点を所蔵する、国内 チャー調査(JV 調査)では、衛星画像解析、地質調査や 唯一の金属資源関連の専門図書館(金属資源情報セン 物理探査などを通じて資源の賦存状況を把握した上で有 ター)を有し、一般に公開しています。 望なプロジェクトを我が国企業へと引き継いでいます。 また、海外における我が国企業の探鉱活動を支援する ■ 民間ニーズや政策的ニーズの高い技術開発を支援 ために、我が国企業の鉱区において JOGMEC 自身が行 金属鉱物資源の開発に利用される様々な技術(生産技 う地質構造調査や助成金交付事業を行っています。2007 術)の中で、我が国企業の技術ニーズや政策的必要性の 年度からウランを対象とした助成金制度を開始したこと 高いテーマを選定し、技術開発を実施しています。具体的 に続き、2008 年度は、新たにレアメタルを対象とした には、バクテリアを利用した金属製錬技術や、使用済み製 調査事業を国から受託し、我が国の権益確保に向けて積 品からのレアメタル回収技術の研究開発を行っています。 JOGMEC の金属資源開発支援メニュー 金属鉱物開発支援業務 支 援 事 詳 細 投資環境 評価 前 調 査 ・ 基 礎 調 査 段 階 地質 ポテンシャル 評価 地質調査・ 物理探査・ ボーリング 探 鉱 段 階 ボーリング・ 坑道調査 開発可能性 調査 開 発 段 階 坑道掘削 ( 坑 内 堀 ) 表土はぎ ( 露 天 堀 ) 生産施設 建設 生産 段 階 操業 地質構造調査費助成金 資金面での支援 探鉱出資・融資 債務保証 インテリジェンス面 での支援 衛星画像解析による地質情報収集 収集・分析した情報の提供 海外地質構造調査 技術分野での支援 ジョイントベンチャー調査 地質調査 技術開発・技術支援 ボーリング調査 | Annual Report 2009 12 金属資源開発 民間企業などと共同で調査を実施するジョイントベン 2008 年度実績 ■ 資源外交の積極的推進 2007 年度に行われた甘利経済産業 と MOU を締結して、アンデス高地西 部において共同調査を行いました。 大臣(当時)のアフリカ資源外交を受け、 JOGMEC は 2008 年 7 月、 ボ ツ ワ ナ 【情報交換・情報発信等】 150 残高︵億円︶ 【資源国との共同事業の推進】 山技術サービス局(SERGEOTECMIN) 133 100 77 55 50 8件 20件 10件 4件 1件 に地質リモートセンシングセンターを 我が国と資源国との人的交流機会を 設置しました。同センターは、レアメ 提供するために 2007 年度からスター タル等のポテンシャルが高い南部アフ トした“メタル・サルーン”について、 リカ開発共同体(SADC)諸国へのリ 2008 年度はペルー及び豪州の 2 つの モートセンシング技術移転と資源調査 在日大使館と共催し、各回ともホスト を行うもので、今後の南部アフリカに 国を含む多数の在京大使館関係者及び 2006 年度に初回の融資を行ったチ おける JOGMEC の探査拠点となります。 我が国鉱業関係者約 100 名が参加しま リ・カセロネスプロジェクト(銅)の した。このほか、2008 年度の主な国 進展に伴う追加融資をはじめ、ボリビ 際会議への参加や要人往訪による国際 ア(亜鉛)、米国(ニッケル・白金族)、 交流実績は以下のとおりです。 ソロモン諸島(2 件;ニッケル)、及び ・A ustralian Uranium Conference 豪州(2 件;鉄鉱)の計 7 つの探鉱案 にメインスポンサーとして参加 金属資源開発 ・閣 僚 22 名、国際鉱山会社幹部 3 名、 駐日大使 4 名と会談 ボツワナでの解析結果確認調査 (主な面談者)ボツワナ鉱山エネルギー 0 1 05FY 06FY 07FY 08FY 0件 各年度の海外探鉱融資残高 【海外探鉱融資】 件に、総額 61 億円の融資を実行しま した。この結果、2008 年度末時点で の海外探鉱融資残高は 133 億円となり ました。 水資源大臣、ザンビア鉱山・鉱物開発 大臣、マダガスカルエネルギー鉱山大 また、同センターの設置が契機とな 臣、 モ ザ ン ビ ー ク 鉱 物 資 源 大 臣、 り、ブラジルの資源メジャー・ヴァー SADC 事務局長、メトロポールグルー レ社と、戦略的パートナーとして相互 プ社長、アイバンホー会長 協力を促進するための MOU を締結し、 同様に地質リモートセンシングセンター に強い関心を示したザンビアとは、鉱 ■ リスクマネー供給による我が国 企業の探鉱開発活動の支援 山・鉱物開発大臣と JOGMEC 理事長 2008 年度は、JOGMEC のリスクマ との会談において鉱物資源探査分野に ネー供給制度に対する企業ニーズを踏 おける関係強化に合意しました。 まえ、レアメタル・ウラン支援の充実や、 このほか、2008 年度には、ボリビ ア鉱山公社(COMIBOL)及び地質鉱 13 Annual Report 2009 | 【国内探鉱融資】 新規鉱種として鉄鉱を追加するなどの 菱刈鉱山(鹿児島県)※ に対し、国内 制 度 改 正 を 行 い、 以 下 に 示 す と お り 探鉱資金融資として約 7 億円の融資を JOGMEC にとって過去最高となる 68 実行しました。 億円の探鉱融資を実行しました。なお、 ※ JOGMEC(当時金属鉱業事業団)が昭和 56 このうちの 2 件は新たに対象鉱種とし 年に発見した金鉱山。年間産金量は 7.5 トン、 た鉄鉱案件です。 ヴァーレ社との MOU 調印式 チリ・カセロネス銅鉱床 我が国の年間金需要の 4%に相当。 ■ 地質構造調査等 【JV 調査による権益確保支援】 23 地点全点での基盤岩採取を行い、5 ヵ 件の企業探鉱案件に助成金を交付しま 年にわたる第 2 白嶺丸による大陸棚調 した。 2008 年度は、15 カ国 37 地域にお 査が全て完了しました。JOGMEC の調 いて、海外資源国の鉱山公社や企業と 査結果に基づき、日本政府は 2008 年 のジョイントベンチャー(JV)調査を 11 月、国連に対して 74 万 km2 大陸 実施しました。この中には、今年度か 棚延伸を申請しました。 ら共同調査相手方の対象に含めた我が JOGMEC はまた、日本周辺海域で存 国企業の海外子会社との 3 つの案件、 在が確認されている海底熱水鉱床の海 同様に今年度から開始したレアメタル 洋環境調査・資源開発技術・製錬技術 調査事業に区分される 13 件が含まれ に関する 10 年間の長期計画をとりま ます。 とめ、2008 年 3 月に閣議決定された「海 チリでの地質構造調査(ボーリング用道路造成) このうち、アルゼンチン・フロンテ 洋基本計画」に基づく「海洋エネルギー・ このうち、新規助成案件の一つであ ラ地域におけるボーリング調査では、 鉱物資源開発計画」の策定のために活 る豪州の銅・亜鉛案件は、2007 年度 顕著な銅・金鉱化帯の更なる広がりを 用されました。海底熱水鉱床に関して に JOGMEC の JV 調査から企業に譲渡 は、第 2 白嶺丸を用いて、沖縄、伊豆・ した案件です。なお、地質構造調査の 小笠原海域で資源量評価のための調査 うちの 3 件及び助成金交付事業の 5 件 によるアフリカ初の JV 案件として、南 を実施するとともに、(独)海洋研究開 が本年度新規採択の案件、その他は前 アフリカ・ブッシュフェルト岩体の白 発機構と連携して、海底熱水鉱床周辺 年度からの継続案件となっています。 金族を対象とする JV 調査を開始しまし 海域での環境影響調査を行いました。 た。また、JOGMEC の前身である金属 これらに加え、南鳥島周辺公海及び 鉱業事業団が開発計画策定に貢献し、 排他的経済水域では、第 2 白嶺丸によ 2009 年 1 月に日本企業とベトナム政 りコバルトリッチクラストに関する調 府系企業による共同開発が正式決定し 査を実施しました。 ■ 情報収集・分析・提供 【鉱業関連情報の発信】※ JOGMEC は、ニュースフラッシュ、 カレント・トピックス、メールマガジ たドンパオ・レアアース鉱床の近傍で ンや、隔月の金属資源レポートなどの は、ベトナム地質鉱物資源局とレアアー 定期配信・刊行を通じ、企業の投資判 ス・銅に関する広域調査を実施中です。 断の基盤となる情報発信を積極的に 行っています。このほか、2008 年度 は以下の調査を実施するとともに、各 国鉱業事情に関するセミナーを計 10 回開催しました。また、情報発信の質 深海底鉱物資源探査専用船「第 2 白嶺丸」 をさらに向上させるため、民間企業の 有識者及び学識経験者からなる委員会 【地質構造調査による民間の探鉱開発活 アルゼンチン・フロンテラ地域 【海洋資源調査による我が国権益の確保】 動の支援】 を設置し、JOGMEC の情報発信を客観 的に評価する体制を整えました。 2008 年度は、チリにおいて 5 件(い ずれも銅)の地質構造調査を JOGMEC ・資源メジャー動向調査 が実施するとともに、チリ(銅)、豪州 ・資 源国投資環境調査(新規 6 カ国を 我が国の大陸棚延伸申請を支援する (2 件;亜鉛・銅及びウラン)、メキシ た め、JOGMEC は 調 査 船 第 2 白 嶺 丸 コ(銅)、ロシア(タングステン)、カ ・ベースメタル国際需給動向調査 による大陸棚調査を 2003 年から実施 ナダ(4 件;ウラン)、米国(ウラン)、 ・世 界の鉱業の趨勢(各国別の基本情 しています。2008 年度は、設定目標 及びウズベキスタン(ウラン)の計 11 含む 17 カ国) 報集) | Annual Report 2009 14 金属資源開発 確認し、複数の我が国企業が本権益の 取得に関心を示しているほか、JOGMEC ・非 鉄金属の需給・リサイクルに関す るマテリアルフロー調査 ■ 技術開発 【探査技術開発】 【生産技術開発】 今後世界で採掘対象となる銅鉱床は ※ JOGMEC のホームページ(www.jogmec. 人工衛星を用いるリモートセンシン 次第に低品位化すると予想され、鉱山 go.jp)にて、各種定期刊行物・調査報告書等を グは広範囲の資源調査に極めて有効な 開発に係る初期投資やランニングコス 手法ですが、熱帯などの上空から地表 トの一層の削減が求められています。 随時掲載しています(原則として日本語のみ)。 を観察できない地域に対しては一般的 こうした課題を一次硫化銅鉱へのリー これらの基盤情報提供に加え、最近 に 十 分 な 威 力 を 発 揮 で き ま せ ん。 チング処理※適用によって一挙に解決で は、メタルマイニングデータブック、 JOGMEC は、 国産衛星「だいち(ALOS) 」 きる可能性があることから、各国の研 レアメタルハンドブック 2009 やウラ から得られるデータを利用して地質図 究機関や企業がこの分野における技術 ンハンドブック 2008 などの有料刊行 を作成する技術を開発し、2008 年度 開発競争を行っています。 物の発行にも力を入れています。 にベトナム及びボツワナで実用化評価 また、レアメタルの確保に向けた支 を行い、良好な結果を得ました。 JOGMEC は 2005 年 度 か ら、 バ イ オリーチングを利用した効率的な湿式 援として、経済産業省が主催する実務 また、JOGMEC(当時金属鉱業事業 製錬技術の確立に向けた基礎研究に取 者会議「レアメタル・フォーラム」の 団)は 2004 年に SQUITEM と呼ばれ 組んでいます。2008 年度は、金属資 開催を支援しています。 る電磁探査システムを開発し、これま 源技術研究所での基礎実験の継続、リー でに多くの探査現場に投入し実績を積 チングに適した硫黄酸化細菌の探索や、 み重ねてきました。超伝導を利用する 南アフリカ共和国鉱業技術研究所 (MINTEK)と共同での大型カラム試験 ■ 人材育成 金属資源開発 JOGMEC は、近年の資源開発分野に SQUITEM を用いると通常の電磁探査 おける人材不足対策の一環として、大 法と比較してより深部の地下情報の取 学生及び社会人のそれぞれを対象とし 得が可能となりますが、実用化してい た 人 材 育 成 事 業 に 取 組 ん で い ま す。 るのは JOGMEC を含め数社しかなく、 2008 年度は主に以下の講義・研修を 世界的にも競争力の高い技術です。 などを実施しました。 実施しました。 ・東京大学、九州大学及び早稲田大学に おいて資源情勢、鉱山開発技術、鉱害 防止対策等について JOGMEC 職員が 講義を実施。 湿式製錬技術開発に用いるカラム試験機 ・社 会人対象の有料研修「資源開発基 礎講座」を 3 回開催し、総計 294 名 が参加。 ・経 済産業省人材育成プログラム開発 SQUITEM を用いたチリでの調査 2007 年度から着手したレアメタル のリサイクル技術開発では、都市鉱山 として注目される携帯電話やデジタル 事業を受託。 JOGMEC は SQUITEM の 優 位 性 を カメラなどの廃小型家電及びタングス さらに高めるため、2008 年度からよ テンを主成分とする廃超硬工具の 2 種 り性能の高い次世代 SQUITEM の開発 類の使用済み製品からのレアメタル回 に着手しました。また、電磁探査の地 収技術の開発に取組んでいます。2008 下検査能力を高めるために超伝導を用 年度は、前者について、電子基板から いた磁場偏差計の開発を開始しました。 タンタルコンデンサや水晶振動子等の レアメタル濃集部品の物理選別に成功 し、後者に関しては、従来法より簡素 早稲田大学との連携講義 15 Annual Report 2009 | な新プロセスを確立し、2009 年度か ら開始する実証試験の処理プロセスと して採用しました。 電子基板から物理選別により回収したタンタル コンデンサ また、操業現場が抱える課題の解決 支援として、国内金鉱山の操業改善計 画を策定したほか、我が国企業 2 社が 参入を企図するボリビア・ウユニ塩湖 かん水からのリチウム資源開発につい 金属資源開発 て、リチウム回収プロセスの確立に向 けた技術検討を支援しています。 ボリビア・ウユニ塩湖 ※硫酸などの溶液を用い、鉱石から目的の金属 を溶かし出す処理法。 | Annual Report 2009 16 資源備蓄 JOGMEC は、石油・石油ガスやレアメタル の備蓄の管理を行っています。また、石油 ガス備蓄基地の建設、民間備蓄に対する融 資を行っています。 平時には安全かつ効率的に、緊急時には機 動 的な 備 蓄 放 出を可能とする体 制を 維 持 し、資源の安定供給と国民経済の円滑な運 営に貢献しています。 福島国家石油ガス備蓄基地 17 Annual Report 2009 | 事業概要 ■ 石油国家備蓄の統合管理と民間備蓄支援 5 カ所で基地操業・建設を行っています。JOGMEC は 我が国では 1972 年度から民間による石油備蓄事業が、 現在、国家石油ガス備蓄基地として七尾(石川県)・福島 1978 年度からは国家備蓄事業が始まりました。2009 (長崎県) ・神栖(茨城県)の 3 基地の操業を管理し、 年 3 月末現在、国家備蓄としては全国 10 カ所の国家石 18.6 日分の石油ガスを備蓄しています。また、波方(愛 油備蓄基地と民間から借り上げたタンクに 102 日分の原 媛県) ・倉敷(岡山県)の 2 基地の建設を進めています。 油を備蓄しており(2009 年度からは石油製品備蓄を開 始)、民間備蓄としては 81 日分の原油及び石油製品が備 蓄されています。 ■ 産業を支えるレアメタル(希少金属)の備蓄事業 電子部品製造や鉄鋼原料に不可欠なレアメタルは、中 国家備蓄においては、JOGMEC が国からの委託を受 けて国家備蓄石油及び基地の統合管理業務、調査研究や 国などでの需要の増加や資源産出国の政策変更のため、 近年、供給の不安定さが高まっています。 技術開発、国際協力などを行っているほか、民間備蓄支 このような状況において、中長期的な供給安定策とし 援として、備蓄義務を課せられた民間企業に対する融資 ての探鉱開発、リサイクル及び代替原料開発の推進に加 を行い、確実な備蓄の実施に貢献しています。 え、短期的な供給障害対応策としてのレアメタル備蓄の 重要性が益々増大しています。JOGMEC では、ニッケル、 ■ 石油ガス (LP ガス) 国家備蓄は 150 万トン体制へ クロム、タングステン、コバルト、モリブデン、マンガン、 バナジウムの 7 鉱種(2009 年度からはインジウム及び 蓄の 2 本立てで進められています。民間備蓄では、50 ガリウムを加えた 9 鉱種)について備蓄事業を行ってお 日分の備蓄義務に対して 2009 年 3 月末現在 63.8 日分 り、茨城県の備蓄倉庫で一元的に保管・管理しています。 を 確 保 し て い る 一 方、 国 家 備 蓄 事 業 に お い て は、 また、レアメタルの需給動向や価格動向の調査、安定 JOGMEC が国からの委託を受けて、150 万トン(輸入 供給のための方策の検討のほか、必要に応じて備蓄物資 量の 40 日相当分)の備蓄水準を達成するべく現在全国 の売却や備蓄物資の形態の変更を行っています。 資源備蓄の状況 石油備蓄 石油ガス(LP ガス)備蓄 レアメタル備 蓄 国家備蓄 民間備蓄 国家備蓄 民間備蓄 国家備蓄 民間備蓄 5,085 万 KL(原油) 3,839KL(製品換算) 636 千トン 2,183 千トン 7鉱種 7鉱種 102 日分 81 日分 18.6 日分 63.8 日分 22.2 日分 18.0 日分 ※2009 年3月末現在(日数は国内消費量ベース) ※2009 年3月末現在(日数は輸入量ベース) ※2009 年3月末現在(日数は国内消費量ベース) ただし、民間備蓄については目標値 | Annual Report 2009 18 資源備蓄 石油ガス備蓄事業も石油と同様に、国家備蓄と民間備 2008 年度実績 ■ 国 家備蓄石油の安全かつ効率的 な管理 【緊急時対応能力の強化】 ASEAN + 3 各国の備蓄制度構築に 予測の難しい短期的かつ大きな市場 向けた国際協力を推進するなど、備蓄 国家備蓄石油 5,100 万 KL は、全国 変動といった緊急時に備え、具体的な を戦略的に用いアジア全体及び我が国 10 箇所の石油備蓄基地及び民間から借 放出シミュレーションを展開し、国の のエネルギーセキュリティ強化に貢献 上 げ た タ ン ク で 貯 蔵 さ れ て い ま す。 放出要請に速やかに対応可能な体制を しました。 JOGMEC は、これらの統合管理を行っ 維 持・ 整 備 し て い ま す。 そ の た め、 ・JOGMEC の イ ニ シ ア チ ブ に よ り、 ており、災害の未然防止のための各種 2008 年度は以下のような取組みを行 ASEAN+3 エネルギー大臣会合にお 防災訓練、事故対応訓練を継続的に実 いました。 いて「石油備蓄制度構築に向けたロー 施しています。 ・国 による重質原油(カフジ)3.5 万 ドマップ」策定作業の開始及び作業部 KL、高硫化水素含有原油(カタール マリン)7.6 万 KL の売却を支援。 ・緊 急時初期対応を行う南方の志布志 基地(鹿児島県)及び白島基地(福 岡県)に軽質備蓄原油計 28 万 KL を 転送。 鹿児島県石油コンビナート等総合防災訓練 (志布志基地) を開催。 ・各国石油備蓄機関による ICPG 国際会 議を JOGMEC が主催。米、独、仏等 8 カ国が参加し備蓄に関する技術・管 備蓄基地において初の緊急放出訓練 理等の課題について情報交換を実施。 を実施。 資源備蓄 ・ハ リケーン「グスタフ」による IEA に向け、2008 年度は、各基地が発注 協調放出発動に備え、放出対応対策 する個別業務について、工事契約への チームを設置し初期対応を実施。 式や一般競争入札の拡大、業務内容や センター(NORC)と情報交換会合 ・福 島、神栖、七尾の各石油ガス地上 国家備蓄石油の一層の効率的な管理 コンストラクション・マネジメント方 会の設置に合意。 ・新 たに設置された中国国家石油備蓄 ・国 家石油備蓄 4 基地において緊急放 出訓練を実施。 仕様の見直し等を行い、基地の安全性 確保を大前提とした上でのコスト削減 中国国家石油備蓄センターとの会合 を推進しました。また、JOGMEC がこ れまでに蓄積したデータに基づき、地 【企業による石油・石油ガス備蓄への融資】 上タンクの法定開放検査について、検 石油・石油ガス備蓄義務を負う我が 査周期の延長と検査の一部合理化から 国企業が石油・石油ガスを購入する資 なる規制緩和を政府の規制改革会議に 要請するといったアプローチにも取組 室蘭丸による基地間転送作業(白島基地) (2008 年度分の民間備蓄企業 20 社向 ん で い ま す。 こ の 要 請 は、2009 年 3 月に閣議決定された「規制改革推進の 金を対象とする民間備蓄融資の調達 【石油備蓄に関する国際協力】 け、6,934 億円)について、シンジケー ための 3 か年計画(再改定)」において、 トローン方式のアレンジャー選定に入 重点計画事項の保安分野に盛込まれる 札方式を導入することで、調達コスト こととなりました。 を約 6 億円低減しました。 さらに、全ての国家石油備蓄基地操 業業務に平成 22 年度から一般競争入 札等を導入することとし、そのための 制度設計を実施、2009 年 3 月に入札 制度の概要を公表しました。 19 Annual Report 2009 | (例)ASEAN+3 エネルギー大臣会合 ■ 石油ガス備蓄の着実な推進 2.8 万トンの石油ガスを購入し、七 ■ レアメタル備蓄 2008 年度には、修繕計画に基づく 尾、福島、神栖の各基地に搬入しました。 レアメタル備蓄倉庫の補修工事を実施 これにより、地上 3 基地での 65 万ト したほか、タングステン備蓄について、 ン備蓄が完了しました。 需要者にとって利便性の高いタングス テン酸アンモニウム(APT)に備蓄形 態を変更することとし、購入を実施し ました。 石油ガス備蓄基地への LP ガス搬入 また、波方、倉敷の 2 つの地下備蓄 基地建設については、高透水帯の出現 備蓄倉庫補修工事 及び竪坑金属配管の発錆に対応するた 2012 年度までには 150 万トンの石油 ガス備蓄を完成する予定です。 資源備蓄 め工期を延長することとなりましたが、 ま た、 韓 国 の 大 韓 鉱 業 振 興 公 社 (KORES)と情報交換を強化するため の合意書を締結しました。 倉敷基地での貯槽掘削工事 | Annual Report 2009 20 鉱害防止支援 JOGMEC は、地方公共団体及び我が国企 業が鉱害防止対策を適切かつ確実に講じる ことができるように、技術や金融面の支援 を実施しています。 厳冬期の松尾鉱山坑廃水処理施設 21 Annual Report 2009 | 事業概要 ■ 鉱害防止の確実な実施を支援するための技術支援 ■ 鉱害防止の確実な実施を支援するための金融支援 JOGMEC は、地方公共団体および鉱害防止義務者等 JOGMEC は、鉱害防止事業を実施する民間企業を金 (以下、「鉱害防止実施者」という)を技術面から支援す 融面で支援する鉱害防止資金融資、民間企業が鉱害防止 る活動を行っています。調査指導業務として鉱害防止実 工事のために積み立てる鉱害防止積立金や、坑廃水処理 施者の依頼に応じてコンサルティングを実施し、鉱害防 事業を継続するための鉱害防止事業基金の管理・運用を 止対策の方針作成や鉱害防止工事に関する情報を提供し 行っています。 ています。また、受託業務として、鉱害防止実施者から ■ 金属資源保有国政府等への技術支援 の依頼に応じて鉱害防止工事の設計などへの技術支援や、 旧松尾鉱山新中和処理施設(岩手県)の運営管理業務を 長年に亘る鉱害対策によって培われた我が国の鉱害防 受託しています。さらに、我が国の鉱害防止対策全体の 止に関する技術や制度は、世界的に見ても貴重なものと 効率化のために、休廃止鉱山に関する情報の収集・整備、 なっています。JOGMEC は、そのような情報・ノウハ 事業関係者に対する技術指導・講習や、国の鉱害防止施 ウを海外の資源保有国に発信し、環境に調和した鉱山開 策に対する技術的支援を実施しています。さらに、鉱害 発の促進に寄与するとともに、我が国の資源権益確保を 防止対策に係わる費用を低減するため効率的な鉱害の発 側面から支援する活動を行っています。 生源対策及び坑廃水処理などに関する技術の調査・開発 を、関係者のニーズを踏まえて実施しています。 鉱害防止支援 鉱害防止事業のスキーム 国 技術支援・ 運営費交付金・ 情報提供 利子補給金 補給金(3/4) 積立金 JOGMEC 技術支援 基金 資金支援 技術支援 地方公共団体(1/4) 鉱害防止事業の実施 稼行鉱山 休廃止鉱山 義務者存在 廃止鉱山 義務者不存在 | Annual Report 2009 22 2008 年度実績 ■ 鉱害防止技術支援 【鉱害防止実施者の鉱害防止対策に対す る技術支援】 地方公共団体からの要請を受けて、 【鉱害防止技術開発】 2008 年度には以下のような技術開 【鉱害防止に関する研修・人材育成】 全国に 80 箇所ある坑廃水処理施設 発に取組みました。 のうち、特に民間企業が義務者となっ ・砒素を含む中和殿物の削減のため、鉄 て い る 56 箇 所 の 処 理 施 設 の 多 く は、 坑廃水処理場の石膏付着対策に関する 酸化バクテリアを利用した新プロセ 現場技術者の高齢化に伴う世代交代期 技術コンサルティング(調査指導)を、 スの室内試験を開始し、北海道の幌別 に差し掛かっています。このような状 2008 年度から 2 ヵ年計画で 1 鉱山に 硫黄鉱山に試験プラントを設置しま 況に対応するため、JOGMEC は 2008 した。 年度から、経験の浅い現場技術者を対 ついて開始し、2008 年度末に地方公 共団体へ中間報告を行いました。 ・自 然の浄化作用を利用する坑廃水処 理方法であるパッシブトリートメン トの実用化に向けた室内試験を開始 しました。 ルの維持・向上に貢献しています。 また、官民を問わず、鉱害防止事業 関係者への鉱害防止技術情報の発信・ ・坑廃水の発生を抑制する新技術の検討 共有を目的とする鉱害環境情報交換会 に着手し、堆積場浸透水の流出に関す に つ い て は、 こ れ ま で に 引 き 続 き る実態調査を実施しました。 2008 年度も 2 回開催(北海道壮瞥町 ・排水基準の規制強化対象である亜鉛※ 鉱害防止支援 多量の石膏が付着する調査指導対象鉱山の坑廃 水処理設備 象とした基礎研修を開始し、技術レベ を低コストで処理するため現地連続 及び姫路市)し、関係者延べ 174 名が 参加しました。 試験を実施し、技術開発目標である現 行の 1.2 倍以内の処理コストで新規 また、地方公共団体からの委託を受 け、鉱害防止工事の設計支援(調査設計) 規制値をクリア可能なことを確認し ました。 2 鉱山 3 件、鉱害防止工事の工事支援(工 ※ 金属鉱業分野においては 2011 年 12 月に排水 事支援)を 11 鉱山について実施して 基準値が 5mg/L から 2mg/L に強化される予定。 います。このうち、2008 年度から開 始した岩手県の松尾鉱山における工事 基礎研修会での実験実習 支援は、大規模地震に備えた耐震工事 が対象となっています。 【松尾坑廃水処理施設の運営管理】 JOGMEC は、岩手県との委託契約に 基づき松尾坑廃水処理施設の運営管理 を行っています。坑廃水処理では、処 幌別硫黄鉱山に設置した実証試験設備 理水質を契約で定められた基準内に安 全かつ確実に維持し、岩手県及び宮城 県に跨る北上川の水質保全に寄与して 松尾鉱山坑廃水処理施設の耐震改修工事により 補強されたよう壁 23 Annual Report 2009 | います。 ■ 我 が国企業による鉱害防止事業 への金融支援 【鉱害防止に関する資金の融資】 2008 年度は、民間の鉱害防止事業 ■ 金 属資源保有国政府等への技術 支援 2007 年度にペルーで初開催した鉱 害 防 止 セ ミ ナ ー が 契 機 と な り、 者が実施する鉱害防止工事及び坑廃水 JOGMEC はペルー政府からの要請に基 処理事業を支援するため、鉱害防止資 づいて、同国政府と鉱害防止政策アド 金として、4 社 9 鉱山を対象に総額約 バイザーの派遣について合意しました。 3 億円の融資を実行しました。加えて、 また、2008 年度には、中国及びベト 重金属に汚染された農用地の土壌汚染 ナムにおいて、第 2 回、第 3 回の鉱害 対策事業の推進を支援するため、鉱害 防止セミナーを開催しました。 負担金資金として 1 社 1 地域を対象に 約 2.4 億円の融資を実行しました。 また、2008 年度中の経済情勢の急 変も踏まえ、融資制度に関する企業ニー ズを把握するため、鉱害防止を実施す る民間企業を対象にアンケート及びヒ アリング調査を実施しました。 鉱害防止支援 ペルー政府との MOU 調印式 【鉱害防止積立金及び鉱害防止事業基金 の運用・管理】 JOGMEC は、金属鉱業等鉱害対策特 別措置法に基づき、鉱害防止を実施す このほか、JOGMEC は、鉱山の環境 問題をテーマとする JICA 集団研修に対 し、職員を講師として派遣しました。 る民間企業から積立金 ※ 1 及び事業基 金※ 2 を受入れ、適切に運用・管理する ことで、確実かつ継続的な鉱害防止事 業の実施に寄与しています。2008 年 度は、4 鉱山が積立金の取り戻しによ り鉱害防止工事を実施しました(制度 創設以来、累計 89 鉱山)。 ※ 1 使用終了後の鉱業施設に対して鉱害防止 工事が確実に実施されるよう工事の資金を積立 てる制度。 ※ 2 坑廃水処理を行う民間企業が基金を拠出 し、その運用益によって処理事業費を賄う制度。 | Annual Report 2009 24 全体概観 ■ 決算の承認と監査、及び開示方法 JOGMEC の運営は、1999 年に制定された独立行政法 人通則法(通則法)及び 2002 年に制定された独立行政 法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法(個別法)によっ て規定されています。 JOGMEC の決算は、通則法の定めに則って行われます。 財 務 セクション 決算は事業年度毎に行われ、その財務諸表は監事及び外 部の会計監査人の監査を受けた後、毎年 6 月 30 日まで に経済産業大臣に提出されます。経済産業省においては、 評価委員会によって、JOGMEC の決算が評価され、同委 員会の意見によって、経済産業大臣が承認を行います。 承認された財務諸表は、速やかに官報に公告します。 JOGMEC では、ホームページ及び官報を通じて決算を開 示するほか、事務所に備えておき、一般からの閲覧に供 しています。 ■ 資本の構成 JOGMEC の場合、株式会社の資本金に相当する会計項 目 は 政 府 出 資 金 と な り ま す。 政 府 に よ る 出 資 は、 JOGMEC の財務的な基盤を構成する目的で、設立時に 922 億円実施し、その後、毎年度事業に必要な出資が中 期計画に基づき機動的に実施されており、2008 年度末 現在の政府出資金は、2,477 億円です。 JOGMEC は、2008 年度には、464 億円の政府出資金 のほか、政府からの運営費交付金(274 億円) 、国庫補助 金(30 億円) 、各種受託費(1,022 億円) 、金融機関から の借入金(7,021 億円)などによって、資金調達を行っ ています。それぞれ資金使途に応じて、調達方法が定め られています。 ■ 損益構造 JOGMEC の運営においては、基本的には業務に関わる経費 を政府から運営費交付金(2008 年度実績 274 億円)として受 領する形となっております。運営費交付金は、受入時点で一旦 は負債計上され、業務の進行に応じて支出額を限度として収益 化を行う「費用進行基準」を採用しています。補助金等の収益は、 国の支援の対象となっている民間企業が行う特定の分野の調査 や開発事業の一部に対して、JOGMEC が国に代わってその事業 の支援(助成金等)を実施しており、その財源に充てられてい ます。受託収入は国等から依頼される特定の業務(石油備蓄基 25 Annual Report 2009 | 地管理、国内基礎調査など)に対し、国等から支払われる金額 度末合計 52 億円)などを行っています。 です。 2008 年度においては、当期総損失 44 億円を計上していま ■ 備蓄事業 すが、この主な要因としては、石油・天然ガス探鉱案件への資 JOGMEC では、石油ガス国家備蓄基地の建設事業を行って 金出資によるリスクマネー供給事業が進展したことに伴い、こ います。これら基地は、JOGMEC が建設し、完成後に政府に引 の出資による関係会社株式評価損の計上額が、債務保証料収入 き渡されます。建設期間中は、政府から受領した金額を未成工 (23 億円)等の自己収入を大幅に上回る 99 億円となったことに 事受入金として負債に計上し、建設工事に支払った金額を未成 よるものです。探鉱出資株式の評価については、回収可能性を 工事支出金(2008 年度末 1,401 億円)として、資産に計上し 客観的判断することが困難であることから、機構の内規に基づ ています。基地が完成した段階で、完成分の未成工事受入金を き出資残高の 1/2 を時価としているものであり、機構が実施す 受託収入に、未成工事支出金を受託経費に各々振替計上するこ る探鉱リスクマネー事業の性格を反映した会計処理を採用して とになります。 います。従って、当該関係会社株式評価損については、その成 また、JOGMEC は石油・石油ガス国家備蓄基地の統合管理 否を判断することは困難であるため、成否の結論が出るまでの 業務を行っており、 基地に付随する機材などを所有しているため、 間、探鉱を行っている会社への出資を保守的に評価し、損益計 それらは工具器具備品などの一部として資産計上しています。 算書に評価損として計上しているものです。 JOGMEC は、 希少金属鉱産物(7 鉱種)の備蓄を行っており、 ■ 出融資及び債務保証事業 JOGMEC は、石油等の探鉱・採取、天然ガスの液化等に関 ています。2008 年度においては、 タングステンの追加備蓄(0.6 億円)を行っています。 する業務において民間企業と共同で出資するほか、当該業務に 関して債務の保証をしています。 出資に関しては、石油公団から承継した 10 社分と JOGMEC が新規に出資した 10 社分の株式が関係会社株式及び投資有価 ■ 鉱害防止支援事業 鉱害防止支援事業においては、JOGMEC は鉱業権者より 2 種類の資金を受領します。 証券(2008 年度末 668 億円)に計上されております。現時点 ひとつは、鉱害防止積立金です。これは、鉱山操業終了後に で関係会社株式に上場企業はありません。債務保証に関しては 鉱害防止対策を行うための資金をあらかじめ積立してもらうも 独立行政法人会計基準に基づき注記事項及び附属明細書に記載 ので、預かり期間中は利息を付し、費用発生段階に鉱業権者に しています(2008 年度末の保証残額は 2,369 億円) 。 返還します。 石油・石油ガス備蓄関連では、複数の石油企業が共同で備蓄 もうひとつは鉱害防止事業基金で、これは基金の運用収入を 基地を建設・運営するための共同備蓄会社への出資(2008 年 用いて、操業の終了した鉱山において、坑廃水処理事業を実施 度末合計 195 億円)を行うとともに、共同備蓄基地の建設資金 する目的で拠出されるものです。当該費用は、鉱害防止業務費 について融資(2008 年度末合計 2 億円)をしています。また、 (2008 年度 0.6 億円)として計上されます。 法律で備蓄業務を課せられている民間企業に対して備蓄石油・ 石油ガスの購入資金の融資(2008 年度末合計 6,927 億円)を 行っています。当該貸付金の原資としては、民間金融機関の協 調融資により調達し、民間備蓄融資事業借入金(2008 年度末 6,933 億円)として計上しています。 金属資源開発の海外探鉱等に必要な資金融資(2008 年度末 合計 132 億円)や出資(2008 年度末合計 1.3 億円)を行って います。このうち、海外探鉱等に必要な資金融資については、 2008 年度において 7 案件に対する 61 億円の新規融資を実施 しています。この他に、鉱害防止に関しても資金融資(2008 年 | Annual Report 2009 26 財務セクション 当該金属鉱産物(2008 年度末合計 250 億円)を資産に計上し 貸 借 対 照 表 (2009 年3月 31 日) (単位:円) 資産の部 Ⅰ 流動資産 現金及び預金 88,798,949,589 有価証券 28,036,385,551 売掛金 4,110,682,769 たな卸資産 14,439,401,567 未成工事支出金 前渡金 140,163,097,185 87,533,802 前払費用 15,354,600 未収収益 3,330,402,920 短期貸付金 2,180,602,000 関係法人貸付金 民間備蓄融資事業貸付金 未収入金 60,000,000 692,739,500,000 1,067,749,928 立替金 671,423 流動資産合計 975,030,331,334 Ⅱ 固定資産 1. 有形固定資産 財務セクション 建物 6,158,810,547 減価償却累計額 1,197,248,157 構築物 4,961,562,390 585,539,478 減価償却累計額 317,602,523 機械装置 4,588,623,412 減価償却累計額 3,617,835,692 船舶 760,000,000 減価償却累計額 759,999,999 車両運搬具 576,141,329 減価償却累計額 521,936,772 工具器具備品 2,933,880,881 減価償却累計額 1,839,540,898 土地 267,936,955 970,787,720 1 54,204,557 1,094,339,983 3,424,230,362 建設仮勘定 12,328,004,678 希少金属鉱産物 25,041,637,663 有形固定資産合計 48,142,704,309 2. 無形固定資産 特許権 90,446,103 ソフトウェア 23,165,500 電話加入権 4,338,000 施設利用権 2,000,000 無形固定資産合計 119,949,603 3. 投資その他の資産 投資有価証券 59,049,896,572 関係会社株式 86,532,886,718 長期貸付金 19,427,930,000 関係法人長期貸付金 敷金・保証金 投資その他の資産合計 固定資産合計 資産合計 27 Annual Report 2009 | 204,000,000 520,459,061 165,735,172,351 213,997,826,263 1,189,028,157,597 (単位:円) 負債の部 Ⅰ 流動負債 運営費交付金債務 10,520,320,985 預り補助金等 894,173,718 1年内返済長期借入金 9,790,034,372 民間備蓄融資事業借入金 693,379,500,000 買掛金 3,977,994,573 未払金 1,311,738,098 未払費用 2,962,708,112 未払消費税等 330,267,300 前受金 12,297,534,959 未成工事受入金 140,163,097,185 預り金 315,475,896 引当金 賞与引当金 9,650,163 9,650,163 流動負債合計 875,952,495,361 Ⅱ 固定負債 資産見返負債 資産見返運営費交付金 建設仮勘定見返運営費交付金 2,003,234,613 財務セクション 資産見返補助金等 557,605,059 12,328,004,678 長期借入金 14,888,844,350 17,285,915,583 引当金 退職給付引当金 247,340,203 原状復帰引当金 112,500,000 長期未払金 359,840,203 242,707,901 預り鉱害防止積立金 2,340,132,000 固定負債合計 35,117,440,037 負債合計 911,069,935,398 純資産の部 Ⅰ 資本金 政府出資金 247,786,824,569 資本金合計 247,786,824,569 Ⅱ 資本剰余金 資本剰余金 3,412,838,792 損益外減価償却累計額(△) 損益外減損損失累計額(△) 鉱害防止事業基金 △ 3,359,434,842 △ 1,582,000 5,033,716,833 資本剰余金合計 5,085,538,783 Ⅲ 利益剰余金 前中期目標期間繰越積立金 当期未処理損失 (うち当期総損失) 利益剰余金合計 Ⅳ その他有価証券評価差額金 純資産合計 負債・純資産合計 29,373,722,990 4,408,738,473 (4,408,738,473) 24,964,984,517 120,874,330 277,958,222,199 1,189,028,157,597 | Annual Report 2009 28 損 益 計 算 書 (2008 年4月1日~ 2009 年3月 31 日) (単位:円) 経常費用 業務経費 業務費 業務管理費 減価償却費 14,315,087,316 5,089,270,452 848,772,012 石油購入費 賞与引当金繰入 2,728,552,153 7,769,140 関係会社株式評価損 9,953,496,722 受託経費 32,942,947,795 65,721,697,092 一般管理費 人件費 減価償却費 退職給付引当金繰入 賞与引当金繰入 管理諸費 財務費用 支払利息 その他の財務費用 鉱害防止積立金支払利息 鉱害防止業務費 雑損 経常費用合計 財務セクション 経常収益 運営費交付金収益 業務収入 貸付金利息 石油売払収入 債務保証料収入 受取配当金 船舶貸付事業収入 補助金等収益 国庫補助金 負担金 受託収入 国からの受託 地方公共団体からの受託 その他からの受託 財務収益 受取利息 有価証券利息 有価証券売却益 資産見返運営費交付金戻入 資産見返補助金等戻入 雑益 経常収益合計 経常損失 臨時損失 固定資産除去損 臨時利益 固定資産売却益 貸倒引当金戻入益 資産見返運営費交付金戻入 資産見返補助金等戻入 当期純損失 前中期目標期間繰越積立金取崩額 当期総損失 29 Annual Report 2009 | 1,043,637,763 14,247,268 53,986,021 1,881,023 350,260,988 6,998,102,785 412,130,490 1,464,013,063 7,410,233,275 19,190,101 69,251,451 460,401,635 108,087,734,412 14,108,726,269 7,355,117,513 2,728,552,153 2,343,357,207 228,422,303 76,204,752 12,731,653,928 1,778,427,678 279,711,250 2,058,138,928 64,943,191,061 476,677,137 21,686,781 65,441,554,979 633,328,314 900,788,865 691,183 1,534,808,362 614,545,196 132,174,077 1,760,450,984 98,382,052,723 9,705,681,689 11,306,428 11,306,428 4,472,896 446,577,643 3,684,181 9,757,665 464,492,385 9,252,495,732 4,843,757,259 4,408,738,473 キャッシュフ ロ ー 計 算 書 (2008 年4月1日~ 2009 年3月 31 日) (単位:円) Ⅰ 業務活動によるキャッシュ・フロー 原材料、商品又はサービスの購入による支出 人件費支出 貸付けによる支出 預り鉱害防止積立金の払戻による支出 鉱害防止業務費の支出 出資による支出 石油購入支出 消費税等支払額 その他の業務支出 調査用船舶・施設貸付収入 債務保証料収入 預り鉱害防止積立金の受入による収入 運営費交付金収入 受託収入等サービスの提供による収入 補助金等収入 貸付金の回収による収入 石油売払収入 求償権の回収による収入 消費税等還付額 小 計 △ 4,671,900,193 △ 700,752,640,000 △ 99,062,000 △ 67,918,863 △ 20,149,466,810 △ 2,616,760,213 △ 77,480,967 △ 445,392,656 80,014,989 2,343,357,207 96,590,000 27,493,542,000 102,225,723,720 3,016,063,247 650,055,530,000 2,616,760,213 878,258,487 479,831,101 2,683,898,182 △ 56,077,157,294 利息の受取額 8,579,974,695 利息の支払額 △ 7,072,678,074 国庫納付金の支払額 △ 40,089,552,402 業務活動によるキャッシュ・フロー △ 94,659,413,075 Ⅱ 投資活動によるキャッシュ・フロー 定期預金の預入による支出 △ 196,607,881,962 定期預金の払戻による収入 198,245,477,614 有価証券の取得による支出 △ 25,837,436,759 有価証券の売却による収入 1,573,012,422 有価証券の満期償還による収入 27,216,979,302 有形固定資産の取得による支出 △ 2,986,553,316 有形固定資産の売却による収入 7,805,440 無形固定資産の取得による支出 △ 43,883,555 投資活動によるキャッシュ・フロー 1,567,519,186 Ⅲ 財務活動によるキャッシュ・フロー 長期借入れによる収入 長期借入金の返済による支出 鉱害防止事業基金拠出金の受入による収入 民間備蓄融資事業借入れによる収入 民間備蓄融資事業借入金の返済による支出 政府出資金の受入による収入 ファイナンス・リース債務の返済による支出 財務活動によるキャッシュ・フロー Ⅳ 資金に係る換算差額 Ⅴ 資金減少額 8,775,107,847 △ 9,241,960,847 72,869,000 693,379,500,000 △ 649,140,400,000 46,450,000,000 △ 99,261,945 90,195,854,055 △ 72,472,713 △ 2,968,512,547 Ⅵ 資金期首残高 5,601,095,478 Ⅶ 資金期末残高 2,632,582,931 | Annual Report 2009 30 財務セクション その他の業務収入 △ 119,166,104,738 財務諸表に対する注記 Ⅰ.重要な会計方針 価償却費相当額については、損益外減価償却累計額として資本 1.運営費交付金収益の計上基準 剰余金から控除して表示しております。 費用進行基準を採用しております。 これは各業務と運営費交付金との対応関係が明らかでなく、 また期間の経過と対応していないことから、業務達成基準及び 期間進行基準を採用することが困難であり、費用進行基準を採 3.引当金等の計上基準 (1)貸倒引当金 債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については 貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については個別 用する必要があるためです。 に回収可能性を検討し、回収不能見込額を計上しております。 2.減価償却の会計処理方法 (2)賞与引当金 (1)有形固定資産 役職員の賞与の支給に備えるため、運営費交付金により財源 定額法を採用しております。 措置がなされている部分を除く支給見込額のうち当事業年度負 主な耐用年数は以下のとおりであります。 担額を計上しております。 (3)保証債務損失引当金 建物 2 ~ 47 年 構築物 2 ~ 43 年 債務保証に係る保証の代位弁済の損失に備えるため、財政状 機械装置 2 ~ 17 年 態、担保価値の評価等を総合的に判断した見積額を計上してお 財務セクション 船舶 車両運搬具 工具器具備品 4年 2~6年 2 ~ 25 年 (会計方針の変更) 法人税法の改正(所得税法等の一部を改正する法律 平成 ります。 (4)原状復帰引当金 賃借している船舶係留施設のための土地の返還に伴う原状復 帰に備えるため、原状復帰にかかる費用見込額のうち当事業年 度末負担額を計上しております。 19 年 3 月 30 日 法律第 6 号)及び(法人税法施行令の一部 を改正する政令 平成 19 年 3 月 30 日 政令第 83 号) に伴い、 当事業年度から、平成 20 年 4 月 1 日以降に取得したものにつ 4.退職給付に係る引当金及び見積額の計上基準 役職員の退職給付に備えるため、当該年度末における退職給 いては、改正後の法人税法に基づく方法に変更しております。 付債務及び年金資産の見込額に基づき、当該年度に発生してい この変更による影響は軽微です。 る額のうち、運営費交付金により財源措置される部分を除く額 (追加情報) を計上しております。 ① 当事業年度から、平成 20 年 3 月 31 日以前に取得したも 数理計算上の差異は、各事業年度の発生時における職員の平 のについては、償却可能限度額まで償却が終了した翌年から 均残存勤務期間内の一定の年数(8 年)による定額法により按 5 年間で均等償却する方法によっております。この変更によ 分した額をそれぞれ発生の翌事業年度から費用処理することと る影響は軽微です。 しております。 ② 平成 20 年度の税制改正による法定耐用年数の変更を契機 とし、有形固定資産の耐用年数を見直した結果、一部の有形 固定資産については、当事業年度から、改正後の耐用年数を 適用しております。この変更による影響は軽微です。 (2)無形固定資産 定額法を採用しております。 法人内利用におけるソフトウェアについては、法人における 利用可能期間(5 年間)に基づいております。 なお、特定の償却資産(独立行政法人会計基準第 86)の減 31 Annual Report 2009 | 5.有価証券の評価基準及び評価方法 (1)満期保有目的債券 償却原価法(定額法) (2)関係会社株式 移動平均法による原価法(持分相当額が下落した場合は、持 分相当額) なお、関係会社株式のうち、探鉱中の事業についてはその成 否を判断することは困難であるため、成否の結果が出るまでの 間、内部通達に基づき、会社ごとの機構の出資額の二分の一を 時価としております。 (3)その他有価証券 ① 時価のあるもの 期末日の市場価格等に基づく時価法(評価差額は全部純資産 直入法により処理し、売却原価は移動平均法により算定) Ⅱ.注記事項 1.貸借対照表関係 (1)引当外賞与の見積額 327,621,168 円 (2)運営費交付金から充当されるべき退職手当の見積額 6,849,832,789 円 (3)債務保証の額 236,988,102,623 円 ② 時価のないもの 移動平均法による原価法(持分相当額が下落した場合は、持 分相当額とし、評価差額は全部純資産直入法により処理) 6.たな卸資産の評価基準及び評価方法 (1)仕掛品 個別法による低価法 2.リース取引関係 (1)ファイナンス・リース取引における未経過リース料 貸借対照表日後一年以内の リース期間に係る未経過リース料 988,000 円 貸借対照表日後一年を超える リース期間に係る未経過リース料 241,719,901 円 計 242,707,901 円 (2)貯蔵品 先入先出法による低価法(時価については最終仕入価格を採 (2)オペレーティング・リース取引における未経過リース料 7.未成工事支出金の評価基準及び評価方法 個別法による低価法 8.外貨建資産及び負債の本邦通貨への換算基準 貸借対照表日後一年以内の リース期間に係る未経過リース料 616,800 円 貸借対照表日後一年を超える リース期間に係る未経過リース料 1,130,800 円 計 1,747,600 円 外国通貨及び外貨建金銭債権債務は、期末日の為替相場に より円貨に換算し、換算差額は当期の損益として処理してお ります。 3.損益計算書関係 (1)固定資産除却損 9.リース取引の処理方法 リース料総額が 300 万円以上のファイナンス・リース取引に ついては、通常の売買取引に係る方法に準じた会計処理によっ ており、リース料総額及び期末現在における未経過リース料か ら、これらに含まれている利息相当額の合理的な見積り額を控 除しない方法によっております。 リース料総額が 300 万円未満のファイナンス・リース取引に ついては、通常の賃貸借取引に係る方法に準じた会計処理によっ 建物 2,822,819 円 機械装置 6,058,839 円 工具器具備品 1,676,370 円 特許権 電話加入権 722,400 円 26,000 円 (2)固定資産売却益 機械装置 2,304,395 円 工具器具備品 2,168,501 円 ております。 10.消費税等の会計処理 消費税及び地方消費税の会計処理は税抜方式によっており ます。 | Annual Report 2009 32 財務セクション 用しております。 ) 重要性がないため貸借対照表上短期と長期を区別して おりません。 4.キャッシュ・フロー計算書関係 (1)資金の期末残高の貸借対照表科目別の内訳 当倉庫については、現在、平成 22 年度を目途として売却等 処分の交渉を進めていますが、旧松尾鉱山新中和処理施設の運 現金及び預金 88,798,949,589 円 営管理業務を継続的に実施しており、引き続き使用しているた 定期預金 -86,166,366,658 円 め、減損の認識をしておりません。 資金期末残高 2,632,582,931 円 6.有価証券 (2)重要な非資金取引 ファイナンス・リースによる資産の取得 工具器具備品 198,650,280 円 当該会計年度中に売却した満期保有目的の債券 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法第 11 条第 1 項第 2 号に規定する資金の貸付業務において、当初の予測を 5.固定資産の減損関係 (1)減損を認識した固定資産の概要 超えた資金需要があり、その貸付資金の財源とするため、満期 保有目的の債券を償還期限前に売却しております。 電話加入権については、休止している電話加入権について、 今後も利用が見込めないため、帳簿価額を回収可能価額まで減 額し、当該減少額のうち損益外減損損失累計額(394,000 円) を計上しております。 Ⅲ.重要な債務負担行為 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法附則第5条 第1項に掲げる石油ガス備蓄基地建設工事請負契約に基づき翌 財務セクション 減損額のうち損益計算書に計上した金額はありません。 事 業 年 度 以 降 に 支 払 い を 予 定し てい る 債 務 負 担 行 為 額 は なお、当該資産の回収可能価額は正味売却価額より測定して 61,124 百万円であります。 おり、相続税評価額に基づいて算定しております。 (2)減損の兆候が認められた固定資産 ① 箱根研修施設 箱根研修施設については、減損の兆候として次の事象があり ます。 Ⅳ.固有の表示科目の内容 「民間備蓄融資事業貸付金」及び「民間備蓄融資事業借入金」 一定の日数の備蓄義務が課されている石油精製業者及び石油 ガス輸入業者に対する備蓄石油・石油ガス購入資金融資とこれ 平成 19 年 12 月 24 日閣議決定の「独立行政法人整理合理化 に係る同額の資金調達としての借入金であります。毎年 4 月末 計画」において、独立行政法人の見直しに関し講ずべき横断的 に全ての融資・借入を洗い替えていることから流動資産又は流 措置のほか当機構において講ずべき措置として、運営の効率化 動負債へ計上しておりますが、貸借対照表上相当の割合を占め 及び自律化のため、箱根研修施設については平成 22 年度まで ていることから、他の貸付金又は借入金とは区別して表示して に売却するものとすると定められております。 おります。 当施設は現在、毎年実施される新入職員研修等のための研修 施設として使用し、将来も使用の見込みがあり、かつ、定期的 な整備点検を実施しているため、減損の認識をしておりません。 ② 旧松尾鉱山新中和処理施設の運営業務に係る倉庫 旧松尾鉱山新中和処理施設の運営業務に係る倉庫について は、減損の兆候として次の事象があります。 Ⅴ.重要な偶発事象 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法附則第 5 条 第 1 項の規定に基づく国家石油ガス備蓄基地建設工事において、 請負業者との間で請負代金 284 百万円の追加請求について係争 中であります。 平成 19 年 12 月 24 日閣議決定の「独立行政法人整理合理化 計画」において、独立行政法人の見直しに関し講ずべき横断的 措置のほか当機構において講ずべき措置として、運営の効率化 及び自律化のため、旧松尾鉱山新中和処理施設の運営管理業務 に係る倉庫については、平成 22 年度を目途に売却等処分の方 向で交渉するものとすると定められております。 33 Annual Report 2009 | Ⅵ.重要な後発事象 該当事項はありません。 参考情報(勘定別財務諸表要旨) 勘定別貸借対照表要旨 (単位:百万円※) 石油天然ガス 勘定 金属鉱業備蓄・ 探鉱融資等勘定 金属鉱業一般 勘定 金属鉱業鉱害防 止積立金勘定 金属鉱業鉱害防 止事業基金勘定 調 整 法人単位 資産の部 流動資産 964,587 3,312 5,422 1,024 781 △ 95 975,030 有形固定資産 21,028 26,600 514 0 0 0 48,143 無形固定資産 105 14 1 0 0 0 120 135,132 20,435 4.390 1,358 4,420 0 165,735 156,265 47,049 4,905 1,358 4,420 0 213,998 1,120,852 50,361 10,327 2,383 5,201 △ 95 1,189,028 875,952 固定資産 投資その他の資産 固定資産合計 資産合計 負債の部 流動負債 862,302 8,953 4,743 9 40 △ 95 固定負債 15,093 13,027 4,657 2,340 0 0 32,117 877,395 21,980 9,401 2,350 40 △ 95 911,070 資本金 222,186 24,702 899 0 0 0 247,787 資本剰余金 △ 3,484 3,584 △ 48 0 5,034 0 5,086 24,634 95 76 33 127 0 24,965 負債合計 純資産の部 利益剰余金(又は繰越欠損金) その他有価証券評価差額金 負債・純資産合計 121 0 0 0 0 0 121 243,456 28,381 926 33 5,161 0 277,958 50,361 10,327 2,383 5,201 △ 95 1,189,028 1,120,852 ※百万円単位未満の端数処理については四捨五入としています。このため、各金額の和と合計額が一致しない場合があります。 勘定別損益計算書要旨 (単位:百万円※) 石油天然ガス 勘定 金属鉱業備蓄・ 探鉱融資等勘定 金属鉱業一般 勘定 金属鉱業鉱害防 止積立金勘定 金属鉱業鉱害防 止事業基金勘定 調 整 法人単位 経常費用 業務経費 28,469 421 4,053 0 0 0 32,943 受託経費 64,861 0 860 0 0 0 65,722 914 97 454 0 0 0 1,464 7,081 232 97 0 0 0 7,410 181 0 280 19 69 0 549 101,506 750 5,744 19 69 0 108,088 一般管理費 財務費用 その他 経常費用合計 経常収益 運営費交付金収益 10,726 57 3,326 0 0 0 14,109 業務収入 12,376 248 108 0 0 0 12,732 510 407 1,140 0 0 0 2,058 受託収入 64,573 0 868 0 0 0 65,442 財務収益 1,329 91 8 27 79 0 1,535 その他 2,132 5 370 0 0 0 2,507 91,647 808 5,820 27 79 0 98,382 経常損益 △ 9,859 59 77 8 10 0 △ 9,706 臨時損益 454 0 △1 0 0 0 453 △ 9,405 59 76 8 10 0 △ 9,252 補助金等収益 経常収益合計 当期純利益(又は当期純損失) 前中期目標期間繰越積立金取崩額 当期総利益(又は当期総損失) 4,844 0 0 0 0 0 4,844 △ 4,561 59 76 8 10 0 △ 4,409 ※百万円単位未満の端数処理については四捨五入としています。このため、各金額の和と合計額が一致しない場合があります。 勘定別キャッシュ・フロー計算書要旨 石油天然ガス 勘定 (単位:百万円※) 金属鉱業備蓄・ 探鉱融資等勘定 金属鉱業一般 勘定 金属鉱業鉱害防 止積立金勘定 金属鉱業鉱害防 止事業基金勘定 調 整 法人単位 業務活動によるキャッシュ・フロー △ 89,713 △ 5,778 819 5 7 0 投資活動によるキャッシュ・フロー 2,572 △ 699 △ 267 △9 △ 30 0 1,568 財務活動によるキャッシュ・フロー 84,026 6,500 △ 403 0 73 0 90,196 資金に係る換算差額 △ 94,659 △ 72 0 0 0 0 0 △ 72 △ 3,187 23 150 △4 50 0 △ 2,969 資金期首残高 5,512 12 69 5 3 0 5,601 資金期末残高 2,325 35 219 2 53 0 2,633 資金増加額(又は減少額) ※百万円単位未満の端数処理については四捨五入としています。このため、各金額の和と合計額が一致しない場合があります。 | Annual Report 2009 34 財務セクション 純資産合計 監査報告書 独立監査人の監査報告書 平成 21 年 6 月 15 日 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 理事長 河 野 博 文 殿 新日本有限責任監査法人 当監査法人は、独立行政法人通則法第 39 条の規定に基づき、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構の平成 20 年 4 月 1 日から平成 21 年 3 月 31 日までの平成 20 事業年度の財務諸表、すなわち、すべての勘定に係る勘定別貸借対照表、勘定別損益 計算書、勘定別キャッシュ・フロー計算書、勘定別行政サービス実施コスト計算書、勘定別利益の処分に関する書類(案) 、勘定別 損失の処理に関する書類(案)及び勘定別附属明細書からなる勘定別財務諸表並びに法人単位貸借対照表、法人単位損益計算書、 法人単位キャッシュ・フロー計算書、法人単位行政サービス実施コスト計算書及び法人単位附属明細書からなる法人単位財務諸表 並びに事業報告書(会計に関する部分に限る。 )及び決算報告書について監査を行った。なお、事業報告書について監査の対象とし た会計に関する部分は、事業報告書に記載されている事項のうち会計帳簿の記録に基づく記載部分である。この財務諸表、事業報 告書及び決算報告書(以下「財務諸表等」という。 )の作成責任は、独立行政法人の長にあり、当監査法人の責任は、独立の立場か ら、財務諸表等について意見を表明することにある。 当監査法人は、独立行政法人に対する会計監査人の監査の基準及び我が国において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準 拠して監査を行った。これらの監査の基準は、当監査法人に財務諸表等に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得る ことを求めている。監査は、独立行政法人内部者による不正及び誤謬並びに違法行為が財務諸表等の重要な虚偽の表示をもたらす 要因となる場合があることに十分留意して計画し、試査を基礎として行われ、独立行政法人の長が採用した会計方針及びその適用 方法並びに独立行政法人の長によって行われた見積りの評価も含め全体としての財務諸表等の表示を検討することを含んでいる。 当監査法人は、監査の結果として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。この合理的な基礎には、上記の監査を実 施した範囲において、財務諸表等の重要な虚偽の表示をもたらす独立行政法人内部者による不正及び誤謬並びに違法行為の存在は 認められなかったとの事実を含んでいる。なお、当監査法人が実施した監査は、財務諸表等の重要な虚偽の表示の要因とならない 独立行政法人内部者による不正及び誤謬又は違法行為の有無について意見を述べるものではない。 監査の結果、当監査法人の意見は次のとおりである。 (1)独 立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構の石油天然ガス勘定、金属鉱業備蓄・探鉱融資等勘定、金属鉱業一般勘定、 金属鉱業鉱害防止積立金勘定及び金属鉱業鉱害防止事業基金勘定に係る各勘定別財務諸表(利益の処分に関する書類(案) 及び損失の処理に関する書類(案)を除く。 )並びに法人単位財務諸表が独立行政法人会計基準及び我が国において一般に公 正妥当と認められる会計の基準に準拠して、各勘定及び法人単位の財政状態、運営状況、キャッシュ・フローの状況及び行 政サービス実施コストの状況をすべての重要な点において適正に表示しているものと認める。 (2)各勘定に係る利益の処分に関する書類(案)及び損失の処理に関する書類(案)は、法令に適合しているものと認める。 (3)事業報告書(会計に関する部分に限る。 )は、独立行政法人の業務運営の状況を正しく示しているものと認める。 (4)各勘定に係る決算報告書は、独立行政法人の長による予算の区分に従って決算の状況を正しく示しているものと認める。 独立行政法人と当監査法人または業務執行社員との間には、公認会計士法の規定により記載すべき利害関係はない。 以 上 35 Annual Report 2009 | JOG MEC の概要 ・名 称 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 Japan Oil, Gas and Metals National Corporation(JOGMEC) ・代表者 理事長 河野博文 ・資本金 2,804 億円(2009 年 8 月末) ・職員数 477 人(2009 年 8 月末現在) ・沿 革 旧石油公団と旧金属鉱業事業団の業務を承継しつつ、2つの組織を統合した独立行政法人として 2004 年 2 月 29 日に設立されました。 ・目 的 石油及び可燃性天然ガスの探鉱等並びに金属鉱物の探鉱に必要な資金の供給その他石油及び可燃性 天然ガス資源並びに金属鉱物資源の開発を促進するために必要な業務並びに石油及び金属鉱産物の 備蓄に必要な業務を行い、もって石油等及び金属鉱産物の安定的かつ低廉な供給に資するとともに、 金属鉱業等による鉱害の防止に必要な資金の貸付けその他の業務を行い、もって国民の健康の保護 及び生活環境の保全並びに金属鉱業等の健全な発展に寄与することを目的としています。 ・所在地 本部:〒 212-8554 神奈川県川崎市幸区大宮町 1310 番ミューザ川崎セントラルタワー TEL: 044-520-8600 / FAX: 044-520-8710 技術センター:〒 261-0025 千葉県千葉市美浜区浜田 1 丁目 2 番 2 号 TEL: 043-276-9212 / FAX: 043-276-4061 独立行政法人について 独立行政法制度とは、各府省の行政活動から政策の実施部門のうち一定の事務・事業を分離し、これを担当する機関 に独立の法人格を与えて、業務の質の向上や活性化、効率性の向上、自律的な運営、透明性の向上を図ることを目的と する制度です。独立行政法人を所管する主務大臣は、その中期目標の期間の終了時において、当該独立行政法人の業務 を継続させる必要性、組織の在り方その他その組織及び業務の全般にわたる検討を行い、その結果に基づき、所要の措 置を講ずるものとされています。 2008 年 4 月からの第二期中期目標期間においては、JOGMEC の役割(ミッション)として、資源エネルギー開発 の中心的機関としての役割、セキュリティの最後の砦である備蓄を担う機関としての役割、環境保全の一翼を担う機関 としての役割が明記されています。 | Annual Report 2009 36 役 員 一 覧 (2009 年 8 月 31 日現在) 理 事 理 事 理 事 広田 博士 監査室・総務部・経理部・ 評価部担当理事 和佐田 演愼 石油開発支援本部長 鈴木 孔 石油開発技術本部長 〜 2012.2.28 2008.4.1 〜 藤田 文萌 2008.4.1 2012.2.28 2006.7.31 〜 副理事長 河野 博文 任 期 2010.2.28 2009.6.29 〜 理事長 氏 名 2010.2.28 2009.6.29 〜 役 職 2010.2.28 経 歴 通商産業省資源エネルギー庁石油部長 通商産業省基礎産業局長 経済産業省資源エネルギー庁長官 JFE スチール㈱専務執行役員 三菱石油㈱工務部工務グループマネージャー Thai Paraxylene Co., Ltd. 取締役副社長 新日本石油精製㈱執行役員仙台製油所長 新日本石油精製㈱常務取締役 根岸製油所長 通商産業省資源エネルギー庁石油部精製課長 経済産業省大臣官房審議官(資源エネルギー庁担当) 経済産業省関東経済産業局長 経済産業省大臣官房技術総括審議官 石油公団計画第一部長 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石油・天然ガス開発プロジェクト推進グループリーダー 石油開発支援本部特命審議役 石油公団ジャカルタ事務所長 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石油備蓄機動グループリーダー 石油開発技術本部特命審議役 金属鉱業事業団調査事業部次長 森脇 久光 金属資源開発本部長 2008.3.1 〜 理 事 2010.2.28 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 金属資源探査推進グループリーダー 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 金属資源開発支援本部特命参与 通商産業省資源エネルギー庁石油部精製課長 本城 薫 資源備蓄本部長 〜 理 事 2008.3.1 2010.2.28 通商産業省資源エネルギー庁長官官房鉱業課長 経済産業省東北経済産業局長 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 資源備蓄本部特命参与 監 事 松㟢 純男 廿日岩 信次 37 Annual Report 2009 | 〜 金属鉱害防止支援等本部長 2009.2.1 2010.2.28 2007.4.1 〜 監 事 鹿戸 丈夫 2010.2.28 2009.8.1 〜 理 事 2010.2.28 財務省国税庁長官官房審議官(国際担当) 財務省大阪国税局長 米州開発銀行アジア事務所長 日鉱金属㈱環境リサイクル事業部営業部副部長 日鉱金属㈱環境リサイクル事業部営業部長 苫小牧ケミカル㈱代表取締役社長 財務省中国財務局長 (独)農林漁業信用基金理事 財務省関東信越国税不服審判所長 組 織 図 (2009 年 8 月 31 日現在) 副理事長 理事(6 名) 監事(2 名) ◦監査室 業務、会計に係る内部監査 ◦総務部 組織及び業務運営の基本方針、業務の総合調整、広報・情報公開等に関する業務 ◦経理部 予算及び決算、財務、経理、契約に関する業務 ◦評価部 審査及び評価に関する業務 石油開発支援本部 監事室 総務・経理・評価部 理事長 ◦プロジェクト推進部 石油・天然ガスの探鉱・開発支援事業の企画・推進、リスクマネー供給等に関する業務 ◦プロジェクト企画部 石油・天然ガスの探鉱・開発プロジェクトの企画・発掘・組成等に関する業務 ◦調査部 石油・天然ガスの探鉱・開発等に係る情報の収集・分析・提供等に関する業務 石油開発技術本部 ◦技術企画部 石油・天然ガスの探鉱・開発技術に関する関係部との様々な調整や技術者等に対する教育訓練等に関す る業務 ◦技術調査部 石油・天然ガスに係わる地質構造調査や技術評価、技術調査等に関する業務 ◦R&D推進部 石油・天然ガスの探鉱・開発技術の開発に関する業務 金属資源開発本部 ◦企画調査部 金属資源の探鉱、開発等に係わる情報の収集、分析、提供に関する業務 ◦資源探査部 金属資源の探鉱に必要な地質構造等の調査の実施に関する業務 ◦備蓄企画部 国家石油備蓄事業の企画・推進、民間備蓄支援、財務、国際 資源備蓄本部 ◦石油備蓄部 国家備蓄石油及び国家石油備蓄基地の管理、備蓄石油の取得・保有・譲渡、備蓄技術等業務、環境安全 等業務 ◦石油ガス備蓄部 国家石油ガス備蓄基地建設事業の推進、建設技術、操業準備、国家備蓄石油ガス及び国家石油ガス備蓄 基地の管理等に関する業務 ◦希少金属備蓄部 希少金属鉱産物備蓄に関する業務 金属鉱害防止支援等本部 ◦鉱害防止支援部 鉱害防止等の技術開発及び地方公共団体等が実施する鉱害防止事業に関する支援業務 ◦鉱業融資部 金属資源の探鉱・開発に係る出融資・債務保証、鉱害防止に係わる融資・債務保証に関する業務 ◦金属資源技術部 金属資源の開発に係る技術支援、並びに金属鉱物の採鉱、選鉱、製錬等の技術開発に関する業務 ◦新調査船プロジェクトグループ 新海洋資源調査試験船の調達に関する業務 | Annual Report 2009 38 海外事務所 ロンドン事務所 モスクワ事務所 バンクーバー事務所 ワシントン事務所 ヒューストン事務所 北京事務所 メキシコ事務所 中東事務所 ジャカルタ事務所 リマ事務所 シドニー事務所 サンティアゴ事務所 ボツワナ ・地質リモートセンシングセンター 事務所名 バンクーバー事務所(CANADA) ワシントン事務所(U.S.A.) ヒューストン事務所(U.S.A.) メキシコ事務所(MEXICO) リマ事務所(PERU) サンティアゴ事務所(CHILE) ロンドン事務所(U.K) 中東事務所(U.A.E.) 住 所 1710-400 Burrard Street, Vancouver, B.C. V6C 3A6 CANADA 1233 20th Street, N.W. Suite 206, Washington, D.C. 20036, U.S.A. One Riverway, Suite, 450 Houston, Texas 77056, U.S.A. Goldsmith No.37, Oficina 401, Col. Chapultepec Polanco, C.P.11560 MEXICO, D.F., MEXICO Av. Camino Real 348, Torre El Pilar, Piso 7, Oficina 704, San Isidro, Lima-27, PERU World Trade Center, Torre Norte 1005, Av. Nueva Tajamar 481, Las Condes, Santiago, CHILE Carrington House, 126-130 Regent Street, London W1B 5SE, U.K. TEL FAX 1-604-685-1282 1-604-685-4123 1-202-775-0602 1-202-775-0605 1-713-622-0204 1-713-622-1330 52-55-5280-1099 52-55-5280-0214 51-1-221-5088 51-1-221-1871 56-2-203-6130 56-2-203-6121 44-20-7287-7915 44-20-7287-7917 P.O.BOX 6270, Al-Masaood Tower #904 , Sheikh 971-2-6330366, Hamdan Street, Abu Dhabi, U.A.E. 971-2-6217704 971-2-6330280 Room 650, Hotel.Mezhdunarodnaya-2 モスクワ事務所(RUSSIAN) Krasnopresnenskaya, Nab.12 Moscow 123610 7-495-967-0405 7-495-967-0407 86-10-6590-9520 86-10-6590-8366 62-21-522-6640 62-21-522-6650 61-2-9264-9611 61-2-9264-6781 267-530-1503 267-530-1501 RUSSIAN FEDERATION 北京事務所(CHINA) ジャカルタ事務所(INDONESIA) シドニー事務所(AUSTRALIA) 中華人民共和国 北京市朝陽区東三環北路5号北京発展大厦 709 5th Floor, SUMMITMAS Ⅱ , Jl Jend. Sudirman Kav. 61-62, Jakarta,12190, INDONESIA Level 23, BT Tower, 1 Market Street, Sydney NSW 2000, AUSTRALIA ボツワナ・地質リモートセンシング Geologic Information Centre 1st Floor, Plot センター(BOTSWANA) No.1734, Khama 1 Avenue, Lobatse, BOTSWANA 39 Annual Report 2009 | 国内事務所 苫小牧東部国家石油備蓄基地事務所 北海道鉱害防止支援事務所 柏崎テストフィールド 七尾国家石油ガス備蓄基地事務所 福井国家石油備蓄基地事務所 白島国家石油備蓄基地事務所 むつ小川原国家石油備蓄基地事務所 金属資源技術研究所 久慈国家石油備蓄基地事務所 松尾管理事務所 秋田国家石油備蓄基地事務所 東北鉱害防止支援事務所 福島国家石油ガス備蓄基地事務所 上五島国家石油備蓄基地事務所 九州鉱害防止支援事務所 串木野国家石油備蓄基地事務所 神栖国家石油ガス備蓄基地事務所 志布志国家石油備蓄基地事務所 技術センター(TRC) 倉敷国家石油ガス備蓄基地事業所 本部 中国・近畿鉱害防止支援事務所 波方国家石油ガス備蓄基地事業所 菊間国家石油備蓄基地事務所 本部 技術センター(TRC) ●石油備蓄基地事務所 ●石油ガス備蓄基地事務所 ●柏崎テストフィールド ◆鉱害防止支援事務所・管理事務所 ■金属資源技術研究所 事務所名 住 所 TEL FAX 苫小牧東部国家石油備蓄基地事務所 北海道苫小牧市字静川 308 番 0144-56-2466 0144-56-1513 むつ小川原国家石油備蓄基地事務所 青森県上北郡六ヶ所村大字尾駮字二又 525 番 2 0175-73-3611 0175-73-3612 秋田国家石油備蓄基地事務所 秋田県男鹿市船川港船川字芦沢 219 番 0185-24-6121 0185-24-4555 久慈国家石油備蓄基地事務所 岩手県久慈市夏井町字閉伊口第八地割 105 番 2 0194-52-2215 0194-52-2216 福井国家石油備蓄基地事務所 福井県福井市石新保町 38 字臨海 1 番 0776-85-1229 0776-85-1220 菊間国家石油備蓄基地事務所 愛媛県今治市菊間町種 4642 番地 1 0898-54-2929 0898-54-2928 白島国家石油備蓄基地事務所 福岡県北九州市若松区響町 1 丁目 108 番 093-761-1411 093-761-1454 上五島国家石油備蓄基地事務所 長崎県南松浦郡新上五島町続浜ノ浦郷字折島 818 番地 411 0959-52-4610 0959-52-4617 串木野国家石油備蓄基地事務所 鹿児島県いちき串木野市西薩町 1 番 0996-33-1182 0996-33-1189 志布志国家石油備蓄基地事務所 鹿児島県肝属郡東串良町川東字新洲崎 5024 番 1 0994-63-6993 0994-63-6905 神栖国家石油ガス備蓄基地事務所 茨城県神栖市奥野谷 6225 番地 40 0299-97-3020 0299-97-3021 七尾国家石油ガス備蓄基地事務所 石川県七尾市三室町 165 部 1 番地 0767-58-8787 0767-58-8789 倉敷国家石油ガス備蓄基地事業所 岡山県倉敷市南畝 6 丁目 6 番 5 号 086-450-3931 086-450-3932 波方国家石油ガス備蓄基地事業所 愛媛県今治市波方町宮崎甲 600 0898-36-4051 0898-36-4061 福島国家石油ガス備蓄基地事務所 長崎県松浦市福島町塩浜免 58 番地 2 0955-41-3030 0955-41-3033 北海道鉱害防止支援事務所 北海道伊達市梅本町 30 番 31 0412-25-1113 0142-23-1259 東北鉱害防止支援事務所 山形県山形市松浪 2 丁目 5 - 17 023-626-4631 023-626-4632 中国・近畿鉱害防止支援事務所 川崎本部鉱害防止支援業務部内 044-520-8640 044-520-8730 九州鉱害防止支援事務所 大分県日田市田島本町 1 番 5 号 0973-27-640 0973-27-6141 柏崎テストフィールド 新潟県柏崎市大字平井 690 番地 0257-21-5420 0257-21-5443 松尾管理事務所 岩手県八幡平市柏台 1 丁目 3 番 1 号 0195-78-3156 0195-78-3076 金属資源技術研究所 秋田県鹿角郡小坂町小坂鉱山字古館 9 番地 3 0186-29-3829 0186-29-3849 | Annual Report 2009 40
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