・地域自治組織活性事業交付金 7 協議会に対する財政支援 1.事務運営

本日の検討事項
「地域協働体が行う協働のまちづくり推進に対する支援」(平成 25 年 9 月 11 日)
□ 地域づくり事業に対する支援
◆財政的支援
奥州市 ※30 地区センター(市管理)
・地域運営交付金 地域活動員(センターに1∼4人)の人件費、会議費などの運営経費
※運営費 14,000 千円 均等割6:人口割4 1協議会当り 平均 467 千円
※人件費 110 千円/1 人×12 月
※その他 生涯学習分、労働保険、清掃管理、体育施設管理
※合計 138,575 千円
(1地区当り 4,619 千円)
・協働のまちづくり交付金 地区コミュニティ計画の推進事業費
※一般枠 1億円×5年間(均等割額 5.5、人口割額 4.0、面積割 0.5 により配分、繰越可)
※加算枠 集会施設1館当たり 40,000 円
※合計 173,791 千円 (1地区当り 5,793 千円)
北上市 ※16 交流センター(地域管理)
・交流センター運営費(委託料)
※人件費、施設管理費、生涯学習事業費
・きらめく地域づくり交付金 地域計画の実践支援
※交通安全活動
1地区当り 96 千円
※地域活動運営事業
〃
700 千円(自治組織の運営費)
※青少年健全育成活動
〃
25 千円
※地域づくり事業
〃
1,000 千円(ソフト、ハード) 継続事業は5年まで
※合計
〃
1,821 千円
◆財政的支援
・運営費交付金と事業費交付金を区分けしており、支出目的が明確化されている。
・運営費交付金に生涯学習事業が含まれている。学習について、地域の選択、自由度がある。
・協働のまちづくり交付金は、交付金制度により自由度がある取り組みが可能。
・執行残を次年度に繰り越しできる仕組み
・協議会の地域活動員の賃金は、運営交付金の中で積算
・ハードも取り組める仕組み。
・単位自治会に対する補助金を地区に一括交付し、単位自治会の事務手続きは簡素化
(一方、協議会事務局の負担は増える。)
・基金から交付されており、当面の所要額は確保されているが、基金が底をついた場合に課題
・協議会職員(センター長、事務長、生涯学習指導員、地域づくり指導員)の人件費は、市からの
委託料になっており、毎年更新
・運営費(委託料)に生涯学習事業が含まれている。学習について、地域の選択、自由度がある。
・きらめく地域づくり交付金は、交付金制度により自由度がある取り組みが可能
ただし、特定の項目指定がある。
・ハードも取り組める仕組み。
ただし、継続事業は5年限りとなっており、計画的実践が必要
花巻市 ※27 振興センター(地域管理)
・振興センター運営費(委託料)
※人件費、施設管理費
・地域づくり交付金 自治組織が地域課題を解決するために要する費用を支援
※総額2億円 1地区当り 7,407 千円 (均等割額、世帯割額及び面積割額)
※主な事業 自主防災、花いっぱい、イベント等地域コミュニテイ事業のほか簡易舗装、
道路側溝改修、防犯灯設置、カーブミラー設置、AED、除雪機、郷土芸能団体
会長報酬、事務局賃金、ゴミ集積所、自治公民館等改修等
・地域づくり交付金は協議会運営費を含めた一括交付金、自由度の大きい取り組みが可能。
・事務局員賃金は、市の委託料(施設管理)と地域づくり交付金から支出
・ハードも取り組める仕組み。
・道路維持、防犯灯、カーブミラー等を地域で優先順位を決めて、施工可
大崎市
・地域自治組織活性事業交付金 7 協議会に対する財政支援
※基礎交付金(地方自治組織を円滑に運営するための経費)
1.事務運営経費:事務局および事務費全般
2.会議費:会議の開催経費
3.育成費:研修会の開催経費など
4.コミュニティ活動費:地域自治組織が行う事業
・全体枠 15,000 千円 1 協議会当り 2,143 千円 (均等割と人口割)
※ステップアップ事業交付金課題(問題を解決するための事業費)
・20 万円上限、交付率 80%、2回まで、基礎交付金充当可
※チャレンジ事業交付金(課題問題の解決や地域(地区)の個性・資源を生かした事業費)
・100 万円上限 交付率 80%、2回まで、基礎交付金充当不可
・事務局費は、謝礼程度
・基礎交付金は、市⇒協議会(市審議会)⇒地域づくり委員会(地域)の流れで交付
市事務は簡素であるが、協議会は事務負担がある。
・より大きな取り組みを行う場合は、自主財源を確保し、ステップアップ、チャレンジ交付金を申
請する仕組み(活動を奨励する仕組み)
※参考
H25 一関市の地域協働に関する支援(地域おこし事業を除く。
)
いちのせき元気な地域づくり事業(繰越分等除く) 84,375 千円
自治会等活動費総合補助金(一般枠)
70,000 千円
地域協働体支援事業費補助金
3,500 千円
計 156,975 千円
□ 地域づくり事業に対する支援
◆人的な支援
奥州市 ※30 地区センター(市管理)
・センター長
市非常勤特別職(地元推薦)
・センター次長 市職員(補佐級)
※施設の管理運営、行政との連絡調整、コミュニティ計画の策定・推進の支援
・区生涯学習推進センター 地区センターにおける学習活動支援(側面的な支援)
・地域活動員 (任意、地元雇用) 2∼3名 地域運営交付金(人件費 110 千円/1 人×12 月)
※コミュニティ計画の策定・推進の支援
・市職員が配置されており、行政事務的には安心感がある。
・市職員のコーディネート力を要する。
・市職員は定期的に異動になる。
・市職員と協議会職員が、混在しており、待遇面等の格差が生じる。
北上市 ※16 交流センター(地域管理)
・市は側面的な支援
・地元雇用
センター長(非常勤)
、事務長(常勤)、生涯学習指導員(非常勤)2人、地域づくり指導員(任意)
・住民自治、自主自立による体制
・市職員が直接には介在していないため、市との連携面を整える必要性がある。
花巻市 ※27 振興センター(地域管理)
・振興センター職員(市職員)1名
身近な地域課題への支援、助言、コミュニティ会議への参加、助言、地域内の生涯学習機会の提供、
市役所窓口業務(住民票、印鑑証明書等の発行)など
・地域支援室(本庁、支所) 全庁支援体制の確立(側面的支援)
・振興センター職員(地元雇用) 指定管理委託料1名+地域づくり交付金2名等
・小さな市役所のイメージの体制(役所的な事務事業がある。)
・市職員のコーディネート力を要する。
・市職員は定期的に異動になる。
・市職員と協議会職員が、混在しており、待遇面等の格差が生じる。
(協議会職員は、市臨時職員程度の賃金)
大崎市
・まちづくり協議会 (本庁、各支所が事務局)
協議会の庶務、地域づくり委員会への各種支援(側面的)
・地域協議会(地域自治区)のイメージに近い
(協議会は、会議はあるが、事業はない。)
八戸市 地域担当職員制度
市職員(兼務)を地域担当職員として 22 地区公民館の対象区域ごとの1∼2名配置
業務 地域づくり会議への出席、地域コミュニティ活動に対する助言
町内会の意見要望の受付・担当課へのつなぎ
千葉県南房総市 地域づくり担当と支援員の配置
合併前の旧町村を単位として市民協働推進室を設置、地域づくり担当及び支援員を配置
地域の組織づくりを推進
7地域に担当2名、支援員2名 事業費 49,447 千円(支援員設置費※支援員1名 3,352 千円)
・市計画等の情報提供、施策のお知らせ、地域の要望等の把握など地域と市の連携が密になる。
・地域の窓口職員を定めることによりタテ割りでない対応ができる。
・多くの職員を配置することは物理的に不可能
・兼務の場合、本務業務への支障も考えられる。
・担当職員の業務内容、業務量等を明確にして制度化する必要がある。また、地域がどの程度まで
職員を活用できるかルールが必要。
・地域の主体性を尊重し、職員はあくまでも後方支援的な存在(つなぎ役)であることが望ましい。
◆その他
・補助金の一括交付金化 ・・・ 5補助金を一括し、交付金として支出(長野市の例)
・リーダー、担い手の育成 ・・・ 市民塾、養成講座など
・中間支援組織 ・・・ 市民活動センター 話し合い促進、ファシリテーター派遣など
・市民活動補償保険(登米市など)
市民団体等が行う市民活動中に起こった事故に対して、補償するもの。
死亡、後遺障害補償、入院1日 3,000 円、通院1日 2,000 円など
※市が主催、地域と共催する事業については、市総合賠償保障保険(見舞金程度)がある。
入院 1∼5 日 10,000 円 通院 1∼5 日 5,000 円など
・補助金の一括化は、事務の簡素化になる。ただし、各地域の組織の違いより、一括化できるもの
はあまり多くはないと想定される。
・地域づくり計画のローリング、見直しなど話し合い促進については、中間支援組織の存在が必要
・他市では、市民活動センターを公の施設条例として規定しているところもある。
・地域協働体の(市共催を伴わない)自主的な活動を促進するには、活動参加者への補償が必要
□
協働のまちづくり条例の制定について
○一関市協働推進アクションプラン 第 4 章第 2 節 推進方策として今後検討する事項
協働のまちづくり条例 協働のまちづくりを推進するため協働のまちづくり条例の制定を検討
の制定
します。
○自治基本条例
住民自治に基づく自治体運営の基本原則を定める条例 (資料1)
名称は様々・・・自治基本条例、まちづくり条例・・・・ 自治体の憲法とも言われる。
まちづくりの基本原則、市民の権利と責務、議会・行政の責務、情報公開、市民参画、住民投票
などを規定
○協働のまちづくり条例(市民活動促進のための条例)
協働に関する手続その他必要な事項を規定 協働の基本原則、市民・企業・行政の役割
協働事業、委員会(審議会)など
例1 宮古市
自治基本条例(理念)
例2 北上市
自治基本条例(理念)
例3 登米市
協働のまちづくり指針
例4
大崎市
参画推進条例(手続その他必要な事項、施策)
住民投票条例(手続その他必要な事項、施策)
協働推進条例(手続その他必要な事項、施策)
まちづくり協働推進条例(手続その他必要な事項、施策)
地域づくり組織条例(手続その他必要な事項、施策)
住民投票、市民参画(検討中)
まちづくり基本条例(手続その他必要な事項、施策)
まちづくり協議会条例(手続その他必要な事項、施策)
※「
(仮称)大崎市協働のまちづくり条例」制定検討中
○組み立て(一例)※自治基本条例を定め、体系的に施策を推進する方式
推
同規則
協働推
自治基
まちづ
⇒ 進、市民 ⇒ (手続 ⇒ 進 ⇒
く り 基 ⇒ 本条例
に
き)
参画等
(理念)
本方針
係
条例
(指針)
る
(施策)
実
施
同規則
地域づ
計
⇒ く り 組 ⇒ (手続 ⇒
画
き)
織条例
(施策)
各
種
の
取
組
み
⇒
○組み立て(一例)※地域協働の施策を進めつつ、自治基本条例等を目指す方式
各種の
協働推
⇒
進 ア ク ⇒ 取組み
一例
ション
同等要
交付金
地域協
⇒ 働に関 ⇒
プラン
領(手続
制度等 ⇒
(基本
き)
要綱
する具
計画)
体的実
施計画
一例
交付
金制
度等
要綱
⇒
同等
要領
(手
続
き)
自治基本条例
市民参画条例
住民投票条例
協働のまちづくり
条例
地域づくり組織条
例等の策定を検討
□
協働のまちづくり条例(協働推進条例)の制定について
メリット
デメリット
・法的な根拠を持つことにより、市民、企業、行政 ・議会の議決を要する。
・改正する時期が年4回の議会の時期に限られる。
の役割を明文化し、広く認識される。
・市の施策展開は、条例に基づくものとなり、確た ・条例文は、一般的に抽象的なので、解釈に違いが
でてくる可能性がある。
る位置付けになる。
・地域協働体に対する様々な支援について、具現化 ・改正しにくい。
しやすくなる。
事務局案
・体系的に「自治基本条例」から入っていくことが望まれるところであるが、地域協働を進めていくた
めには、
「自治基本条例」の制定を待たず、進んでいる地域の歩みを止めないような仕組みをつくりたい。
・「協働のまちづくり条例」、さらに上位の「自治基本条例」の制定について、策定準備に取り掛かるよ
う提言し、地域協働の取り組みを進めるための実施計画の策定、諸制度の確立を提言したい。
□
□
協働推進基金の造成
○一関市協働推進アクションプラン 第 4 章第 2 節 推進方策として今後検討する事項
協働推進基金の造成
市民組織や企業が協働事業に取り組む際の資金融通等を目的とする
協働推進基金の造成を検討します。
○基金の型
※基金とは、特定の目的のために財産を維持し、資金を積み立て、又は定額の資金を運用するために
設けられる資金又は財産を言う。
財産を維持するために設置さ 資金を積み立てるための基金
定額運用型基金
れる基金
公有林等の財産維持を目的と 設置目的のために積み立て、取 定額の原資金の物資を調達した
りするもの。原資金が物になっ
する基金
り崩して活用するための基金
積立金の運用益(利息)を特定 たり現金になったりして回転す
るものである。
目的のために活用する基金
土地開発基金
特定公共施設等整備事業基金
財政調整基金
福祉医療資金貸付基金
子供の森基金
市債管理基金
収入印紙及び岩手県収入証紙購
地域振興基金
入基金
過疎地域自立促進基金
国民健康保険高額療養資金貸付
ふるさと応援基金
地域福祉基金(運用益活用型) 基金 など
○事例
☆豊橋市市民協働推進基金(トヨッキー基金)
・財源(当初の市の拠出金、基金利息、市民の皆様からの寄附金等)
・積み立て方式にマッチングファンド方式を採用
※マッチングファンド = 市民の寄付金と同額を市が積み立てるもの
・基金は、市民活動推進補助金に活用
☆奥州市協働のまちづくり基金
・協働のまちづくり交付金
一般枠1億円×5年間
☆さっぽろ元気NPOサポートローン
・融資型市民ファンド(NPOバンク)
・低利、無利子、長期、短期の資金融通
加算枠
地域集会施設数×4万円
協働推進基金の造成
メリット
デメリット
・基金造成により、複数年度にわたる財源をあらか ・条例設置が義務
・基金(現金)の維持継続が課題(取り崩しでなく
じめ確保し、計画的な執行ができる。
なることもある。)
・マッチングファンド方式は、
「ふるさと応援基金」
と同じような仕組みで、混同する。
・融資型市民ファンドは、保証(担保)の課題があ
る。
事務局案
・新設としての協働推進基金の造成は、現時点では現実的でない。
・マッチングファンド方式、融資型市民ファンドについては、研究をする。
・地域振興基金(H24 末現在高 25 億 1 千万円)を活用するよう提案する。
・基金の使い方として、地域協働体については、事務局員人件費のベースアップ分等の確保財源として
おくことも提案したい。※今後 10 年間分のベースアップ分の財源を基金に確保など
・厳しい財政事業になる見通しであることから、新たに構築する「地域協働体が行う地域づくり事業に
対する支援制度」の財源については、「いちのせき元気な地域づくり事業」の財源振替を提案
一関市地域振興基金条例(H24 末現在高 25 億 1 千万円)
(設置)
第1条 市民と行政が一体となった協働のまちづくりを推進し、市民の一体感の醸成を図るとともに、
新たなコミュニティや豊かな文化の創造と活力のある地域づくりに資するため、一関市地域振興基金
(以下「基金」という。)を設置する。
一関市過疎地域自立促進基金条例(H24 末現在高 3 億 6 千 5 百万円)
(設置)
第1条 過疎地域からの自立促進を図るため、総合的かつ計画的な対策を実施し、もって住民福祉の向
上及び雇用の増大に資する事業に充てるため、一関市過疎地域自立促進基金(以下「基金」という。)
を設置する。
広報いちのせき平成20年7月1日号
3.地域振興基金の造成
市民参画、市民主体のまちづくり推進のための事業財源として、本年度から 8 年間で総額 40 億円の基
金造成を行います。