2年生 第5章 「 三角形・四角形・円 」基本確認問題( まず基本をおさえて50点! ) 「知識・理解」をみる問題 1.次の( )にあてはまることばや記号,数字を書きなさい。 □① 用語の意味をはっきり述べたものを,( □② 二等辺三角形で,長さの等しい2つの辺がつくる角を( ( ウ ),(ウ)の両端の角を( ア エ アドバイス! 知識・理解 )という。 イ )をいう。 □③ 二等辺三角形,正三角形,平行四辺形,台形,ひし形,長方形,正方形の定義をいいなさい。 □④ 直角三角形の合同条件をいいなさい。 □⑤ 二等辺三角形の2つの( オ )は等しく,頂角の( カ )は底辺を( キ に2等分する。 □⑥ ( □⑦ 平行四辺形であるための条件を書きなさい。 ア ク 「三角形」 「四角形」を書き忘れ ると1点減点される )に対する円周角は 90°である。 定義 イ 頂角 ウ 底辺 二等辺三角形の定義 2つの辺が等しい三角形 正三角形の定義 エ ) ここでは,定義や二等辺三角形・平行 四辺形の性質・条件など,覚えなけれ ばならないことがたくさんある。たく さん出題されるので,覚えていなけれ ばテストで 50 点を切ってしまうこと も多いので,正確に覚える。 底角 正確に覚える。10 問出たら 20 点分ある! 3つの辺が等しい三角形 平行四辺形の定義 2組の向かい合う辺がそれぞれ平行な四角形 台形の定義 1組の向かい合う辺が平行な四角形 ひし形の定義 4つの辺が等しい四角形 長方形の定義 4つの角が等しい四角形 正方形の定義 4つの角が等しく4つの辺が等しい四角形 斜辺とひとつの鋭角がそれぞれ等しい 直角三角形の 合同条件 オ ことばやことばの意味をきちんと覚 えているかを試す問題。あまり出さな い先生もいるが,覚えれば点が取れる 問題だから,きっちり得点しよう。教 科書にアンダーラインを引いて覚え たり,数学演習や確認プリントをその まま覚えるのもいい。 ),(イ)に対する辺を 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい 底角 カ 二等分線 キ 垂直 ク 半円の弧 2組の向かい合う辺がそれぞれ平行である ( 定義 ) 2組の向かい合う辺がそれぞれ等しい 平行四辺形である ための条件 2組の向かい合う角がそれぞれ等しい 2つの対角線がそれぞれの中点で交わる (互いに他を2等分する) 1組の向かい合う辺が平行で等しい 「表現・処理」をみる問題 2.次の図で,χ,y,z の値を求めなさい。 □① AB=AC □② 考え方・ヒント △ABCは正三角形 A 「二等辺三角形の2つの底角は等し い」ということと, 「三角形の内角の 和は 180°である」ことを使う。 A 38° χ 5cm ycm AB=AC などの条件を見落とさない ように,問題はきちんと読む。 5cm χ B C B C ycm χ=(180−38)÷2 ① χ 71 度 y 5 ② χ 60 度 y 5 □③ AB=AC □④ AB=AC A 考え方・ヒント A ∠χ=90° χ ⑤ しっかり条件を読む。 45° 45° B ④ 二等辺三角形の頂角の二等分線は, 底角を垂直に二等分する。 BD=CD=3 180−135=45 135° χ B C C ycm D 6cm □⑤ AD=BD=CD □⑥ AB=AC A A 仮定より△ADB,△ADC は 32° 二等辺三角形である 40° Zcm χ80° 40° B y y C D 74° χ 36° C (180−32)÷2=74 B 74÷2=37 10cm ③ χ 90 度 ④ χ 90 ⑤ y 50 度 Z 5 度 y 3 ⑥ χ D y=180−36−74 ⑤ χ 74 度 80 y 70 □② 8cm A A D 84° 10cm O 二等辺三角形 ycm D χ 42° 7cm B C χcm 平行四辺形の性質 向かい合う2組の辺がそれぞれ平 行 向かい合う2組の辺がそれぞれ等 しい 向かい合う2組の角がそれぞれ等 しい 対角線がそれぞれの中点で交わる また, 「平行」なので「錯角・同位角 は等しい」 42° 42° 84÷2=42 C ycm B 度 考え方・ヒント 3.次の平行四辺形ABCDで,χ,y の値を求めなさい。 □① 度 ③④は少し難しい ③ AB//CDで錯角より∠BAO= 70°である。 □③ □④ ④ ∠ABE=∠E(錯角)より,△BCE は二等辺三角形であることがわか る。 E 錯角 A D χcm F A D 70°錯角 ycm χ O 12cm 40° 6cm 70° B B C C 9cm χ=70°より△BAO は二等辺三角形 これより CE=9,CD=AB=6 よって,y=BO ① χ 8 ③ χ 70 度 y 5 ② χ y 6 ④ χ 42 度 3 よって,χ=9−6 y 7 4.次の図で,∠χ の大きさを求めなさい。 □① □② A 考え方・ヒント □③ χ=74÷2 円周角は弧が基本。角度ばかり見てい る人はなかなか円周角を解けるよう にならない。 B χ=46×2 χ χ=234÷2 O O A χ O 46° χ 74° 126° A 360−126=234 C B C □④ ③ 単純に 126°を半分にしてはいけ ない。 C B □⑤ ④ 弧 BC に対する円周角より,∠A= ∠D □⑥ A A A ⑤ BC は直径なので,∠A=90° 90° D 円周角は中心角の半分 等しい弧に対する円周角は等し い 半円の弧に対する円周角は 90° 直径ならば 90°! D ⑥ AC は直径なので,∠A=90° 37° χ 62° χ B O χ O C 46° 90° 65° C B B ① 37 度 ② 92 ④ 37 度 ⑤ 28 度 度 C ③ 117 度 ⑥ 25 度 □ 5. 下の表に示したことがらについて,あてはまるものに○,あてはまらないものに×をつけなさい。 台 形 平行四辺形 長 方 形 ひ し 形 正 方 形 考え方・ヒント 四角形の性質について,5か6のどち らかのパターンで出題されることが 多い。 2組の向かい合い辺がそれぞれ平行 平行四辺形の特徴 × ○ ○ ○ ○ 台形 1組の辺が平行 4つの辺が等しい ひし形の特徴 × × × ○ ○ 長方形とひし形は平行四辺形の仲間 4つの角が等しい 長方形の特徴 × × ○ × ○ 対角線がそれぞれの中点で交わる 平行四辺形の特徴 × ○ ○ ○ ○ × × × ○ ○ 正方形は長方形とひし形両方の性質 をもった四角形。平行四辺形とひし形 の区別ができない人が多いが,平行四 辺形の4つの辺の長さが同じになっ たのがひし形。 対角線が垂直に交わる ひし形の特徴 5の問題は,実際に図を書いてみよう □ 6. 下の図で,四角形にどのような条件をつけくわえると次の四角形になるか,②∼④について 例を参考にして下のア∼エの中からすべて選び,記号で答えなさい。 例 ① 平行四辺形をひし形にするには ア となりあう辺の長さが等しい ウ 対角線が垂直に交わる のどちらかが成り立てばいいので,アとウ イ となりあう角の大きさが等しい エ 対角線の長さが等しい ひし形 ③ ① 正方形 平行四辺形 ② ② ④ 長方形 イ となりあう角の大きさが等しい エ 対角線の長さが等しい ア となりあう辺の長さが等しい ウ 対角線が垂直に交わる ア となりあう辺の長さが等しい イ となりあう角の大きさが等しい ウ 対角線が垂直に交わる エ 対角線の長さが等しい イ エ ③ イ エ ④ ア ウ ここから,「少し複雑な角度」と「証明問題」 ( 中間・期末で 80 点とる問題 ) 考え方・ヒント AD//BC ならば△ABC=△DBC 「=」は面積が等しいという意味。 7. 下の図の平行四辺形ABCDで,AC//EFであるとき,三角形ABEと面積が等しい三角形を すべて書きなさい。 A AD//BCより△ABE=△ACE E A AC//EFより△ACE=△ACF E A D C B AB//CDより△ACF=△BCF D F E A D F C B △ACE △ACF 考え方・ヒント □① □② BCは円Oの接線,点Bは接点 ① 弧 CE の円周角より∠B=∠A △BDE の外角より ∠AEB=26°+38° A χ E 64°116° F O D 35° 70° C 26° ② 円の接線は接点を通る半径に垂直 なので,OB⊥CB。 また,OA=OB(半径)より,△OAB は二等辺三角形。 A 38° AD//BC でひとつ AC//EF でひとつ AB//CD でひとつ 計3つある。 △BCF 8.次の図で,∠χ の大きさを求めなさい。 26° C B 平行が1組あったら,面積が等しい 三角形が1組ある。 F C B D 35° χ C 90° B B アドバイス 「証明問題は苦手」で片付けないで, がんばって書く。 度 中間・期末では,比較的簡単なものが 出る。難しい問題は穴埋め式になった り,教科書や数学演習・確認プリント からそのまま出ることが多いので,数 学演習・確認プリントの問題をしっか りやっておく。 下の図で,△ABCは二等辺三角形で,BD=CEであるとき, ここでは ① 二等辺三角形の性質と条件を組み 合せたもの。 ② 二等辺三角形と直角三角形を組み 合せたもの。 ③ ふたつの角の和を使うもの ④ 平行四辺形の性質を使うもの ⑤ 平行四辺形になる条件をつかうも の ① 90 度 ② 20 9. 次の証明をしなさい。 □① △FBCはで二等辺三角形あることを証明しなさい。 A 証明 △BCDと△CBEにおいて △ABCは二等辺三角形なので ∠DBC=∠ECB 仮定より,BD=CE BCは共通 2組の辺とそのはさむ角がそれぞれ等しいので を,それぞれひとつずつ載せてあるの で,マスターしておくとよい。 E D F 証明するときは,等しい辺や角に必ず 印をつけて考える。 △BCD≡△CBE よって,∠FBC=∠FCB 2つの角が等しいので, △FBCは二等辺三角形である B C 考え方 仮定のBD=CEが使える三角形は △BCDと△CBE,△BDFと△CEF である。このうち,△ABCは二等辺三角 形という仮定(AB=AC,∠ABC=∠ ACB)が使えるのは△BCDと△CBE であると考える。 考え方・ヒント 仮定 △ABC は二等辺三角形より AB=AC,∠ABC=∠ACB 結論 △FBC は二等辺三角形を証明 よって,FB=FC,または ∠FBC=∠FCB を証明する。 □② 下の図で,△ABCは二等辺三角形で,∠BDC=∠CEB=90°であるとき, 考え方・ヒント 合同な三角形を≡の記号を使ってすべて書きなさい。補助線はひかないこと。 ∠BDC=∠CEB=90°なので,直 角三角形の合同条件を使う。 また,そのうちのひとつを証明しなさい。 合同な三角形 △ABD≡△ACE,△BCE≡△CBD,△BEF≡△CDB 斜辺と他の1辺がそれぞれ等しい 斜辺とひとつの鋭角がそれぞれ等し い A 証明 △ABDと△ACEにおいて △ABCは二等辺三角形なので AB=AC 仮定より,∠BDA=∠CEA=90° ∠Aは共通 直角三角形で,斜辺とひとつの鋭角が それぞれ等しいので △ABD≡△ACE 証明 △BCEと△CBDにおいて △ABCは二等辺三角形なので ∠EBC=∠DCB 仮定より,∠BDC=∠CEB=90° BCは共通 直角三角形で,斜辺とひとつの鋭角が それぞれ等しいので △BCE≡△CBD E D F B C △BEF≡△CDBは省略 □③ 下の図で,△ABCと△CDEが正三角形であるとき, 考え方・ヒント △ACD≡△BCEであることを証明しなさい。 ∠ACD=∠BCD+60° ∠BCE=∠BCD+60° よって,∠ACD=∠BCE B 証明 △ACDと△BCEにおいて △ABCと△CDEは正三角形なので AC=BC,CD=CE ・・・ ① また,∠ACB=∠DCE=60° ∠ACD=60°+∠BCD ∠BCE=60°+∠BCD これより,∠ACD=∠BCE ・・・ ② ①②より,2組の辺とそのはさむ角が それぞれ等しいので △ACD≡△BCE という方法を使う。 これは大切な証明方法なので,マスタ ーしておく。 D 60° A 60° E C 考え方 条件としては△ABCと△CDEが正三角 形であるということしか使えないので,3 辺が等しいことと角が 60°であることを図 に書きこんでいく。 □④ 平行四辺形ABCDで,点E,Fはそれぞれ A AB,CDの中点である。このとき,AF=CEを証明しなさい。 証明 △AFDと△CEBにおいて 四角形ABCDは平行四辺形なので AB=CD ・・・ ① AD=CB ・・・ ② ∠B=∠D ・・・ ③ また仮定より BE=2AB,DF=2DC ・・・ ④ ③④より,BE=DF ・・・ ⑤ ②③⑤より, 2組の辺とそのはさむ角がそれぞれ等しいので △AFD≡△CEB □⑤ 平行四辺形ABCDで,対角線BD上に, D E AF=CEのように,辺の長さが等し いことや,角の大きさが等しいことを 証明するときには三角形の合同を使 う。 F B 考え方・ヒント この場合は,を証明するのだから,A FとCEのはいった三角形 △AFD≡△CEBを証明する。 C 四角形ABCDが平行四辺形なので ① AB//CD,AD//BC ② AB=CD,AD=BC ③ ∠A=∠D,∠B=∠D ④ AO=CO,BO=DO がすべて成り立つ 考え方・ヒント BE=DFとなる点をとる。 このとき,四角形AECFは平行四辺形であることを証明しなさい。 証明 四角形ABCDは平行四辺形なので AO=CO ・・・ ① BO=DO ・・・ ② 仮定より,BE=DF ・・・ ③ また,EO=BO−BE FO=DO−DF ・・・ ④ ②③④より,EO=FO ・・・ ⑤ ①⑤より, 2つの対角線が,それぞれの中点で交わるので 四角形AECFは平行四辺形である A D F O E B C 考え方 対角線がひいてあるときは,対角線を使 って証明する場合が多い。 平行四辺形ABCDより,BO=DO また,仮定よりBE=DF これより EO=BO−BE FO=DO−DF よって,EO−FOとする。
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