シミュレーション開始時のデータ取得

dSPACE FAQ 021
FAQ 021
シミュレーション開始時のデータ取得
キーワード:
データ取得、シミュレーション開始時、時刻 0.0、simState、RUN、STOP
質問:
プラットフォームにモデルをダウンロードすると直ちにシミュレーションが開始してしまうため、
ControlDeskやControlDesk Next Generationにより計測開始したタイミングが必ずしもシミュレー
ションを開始した時刻 0.0 ではありません。
計測を開始した時刻 0.0 からのデータを取得するにはどうすればいいでしょうか。
関係している製品:
Real-Time Interface (RTI)
解決策:
simState 変数はシミュレーション状態を変更することができ、シミュレーションを止めたり、一時
停止したり、動かしたりすることができます。
プラットフォームにモデルをダウンロード後シミュレーションがすぐに開始されるように、デフォ
ルトでは simState 変数は RUN に設定されています。
あらかじめ simState 変数を STOP に設定するには:
ControlDeskの場合
1.
Initial simulation state を STOP にプリセットします。
■ Simulink モデルに RTI (Real-Time Interface) を使用している場合
① Simulink モデルダイアログのツールバーにあります、シミュレーション > モデルコンフ
ィギュレーションパラメーターをクリックします。
② コード生成 > RTI simulation options をクリックします。
③ Initial simulation state を STOP に設定します。
■ Simulink モデルに RTI-MP (Real-Time Interface for MultiProcessor) を使用している場合
① Multiprocessor Setup ブロックをダブルクリックします。
② Main > Initial simulation state を STOP に設定します。
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2.
モデルをビルドし、ControlDesk にプラットフォームをレジスタします。
3.
新規エクスペリメントを作成し、プラットフォームにビルドしたモデルをダウンロードします。
4.
計器の Radio Button に simState 変数を接続します。
Radio Button 上で右クリックし、dSPACE RadioButton Control のプロパティダイアログを開き
ます。
Buttons > Button-Properties は、表 1 のように設定します。
表1
Button-Properties の Text と Value の設定内容
Text
Value
STOP
0
PAUSE
1
RUN
2
5.
計器の PlotterArray にデータ取得する変数を接続します。
6.
図 1 赤枠内の Capture Settings ウィンドウを ControlDesk レイアウト上に表示します。
① PlotterArray 上で右クリックします。
② コンテキストメニューコマンドの Edit Capture Settings をクリックします。
図1
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Capture Settings ウィンドウ
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7.
取得したデータが上書きされないよう、Capture Settings ウィンドウの Auto Repeat チェックボ
ックスは外します。
8.
アニメーションモードを開始します。
9.
RadioButton より simState 変数を RUN に変更します。
これにより、計測を開始した時刻 0.0 からのデータを取得することができます。

Simulink モデルの Initial simulation state が RUN でプリセットされていた場合
① ビルドしたモデルをプラットフォームにダウンロードし、アニメーションモードを開始する
とシミュレーションが開始します。
② RadioButton より simState 変数を RUN から STOP に変更します。
③ Capture Settings ウィンドウの Start/Stop ボタンよりデータ取得を再開始し、simState 変数
は STOP から RUN に変更します。
これにより、計測を開始した時刻 0.0 からのデータを取得することができます。
ControlDesk Next Generationの場合
1.
Initial simulation state を STOP にプリセットします。
■ Simulink モデルに RTI (Real-Time Interface) を使用している場合
① Simulink モデルダイアログのツールバーにあります、シミュレーション > モデルコンフ
ィギュレーションパラメーターをクリックします。
② コード生成 > RTI simulation options をクリックします。
③ Initial simulation state を STOP に設定します。
■ Simulink モデルに RTI-MP (Real-Time Interface for MultiProcessor) を使用している場合
① Multiprocessor Setup ブロックをダブルクリックします。
② Main > Initial simulation state を STOP に設定します。
2.
モデルをビルドし、ControlDesk Next Generation にプラットフォームをレジスタします。
3.
新規エクスペリメントを作成し、プラットフォームにビルドしたモデルをダウンロードします。
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4.
計器の Radio Button に simState 変数を接続します。
Radio Button 上で右クリックし、Instrument Properties を開きます。
Instrument Properties ウィンドウの Radio Button > Buttons は、表 2 のように設定します。
表2
Buttons-Properties の Text と Value の設定内容
Text
Value
STOP
0
PAUSE
1
RUN
2
5.
計器の Plotter にデータ取得する変数を接続します。
6.
Measurement Configuration の Acquisition > Platform > HostService > Duration Trigger 1 を選択
します。
7.
取得したデータが上書きされないよう、Raster > Auto Repeat のチェックボックスは外します。
8.
Start Measuring をクリックします。
9.
RadioButton より simState 変数を RUN に変更します。
これにより、計測を開始した時刻 0.0 からのデータを取得することができます。(※)

Simulink モデルの Initial simulation state が RUN でプリセットされていた場合
① ビルドしたモデルをプラットフォームにダウンロードし、Start Measuring をクリックすると
シミュレーションが開始します。
② RadioButton より simState 変数を RUN から STOP に変更します。
③ Measurement Configuration の Acquisition > Platform > HostService > Duration Trigger 1 の
Start/Stop ボタンよりデータ取得を再開始し、simState 変数を STOP から RUN に変更しま
す。
これにより、計測を開始した時刻 0.0 からのデータを取得することができます。(※)
(※)
ControlDesk Next Generation 5.0以前のバージョンをお使いになられている場合、simState変数を
STOPからRUNに変更して計測を開始したとき、シミュレーション開始時のデータが取得できな
い可能性があります。
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