開発途上国の建設工事におけるコンサルタントの安全管理

開発途上国の建設工事におけるコンサルタントの安全管理
開発途上国の建設工事におけるコンサルタントの安全管理
開発途上国の建設工事におけるコンサルタントの安全管理
コンサルタント海外事業本部 技術統轄部 安全衛生管理室 迫田 至誠
コンサルタント海外事業本部
コンサルタント海外事業本部 技術統轄部
技術統轄部 安全衛生管理室
安全衛生管理室 迫田
迫田 至誠
至誠
○キーワード
○キーワード
○キーワード
Safety Control, Construction Supervision Services, Consultant
Safety
Control,
Construction
Supervision
Safety
Control,
Construction
Supervision Services,
Services, Consultant
Consultant
安全管理、
施工監理、
コンサルタント
安全管理、施工監理、コンサルタント
安全管理、施工監理、コンサルタント
○概要
日本工営 (株) のコンサルタント海外事業本部で施工監理業務を実施中の工事で近年事故が多発し、 2012 年
○概要
○概要
度以降死亡者数と死傷者数が共に、
2011 年度以前の約 2 倍に増加している。 事故の内容の分析、 日本の建設業
日本工営(株)のコンサルタント海外事業本部で施工監理業務を実施中の工事で近年事故が多発し、2012
年度以
日本工営(株)のコンサルタント海外事業本部で施工監理業務を実施中の工事で近年事故が多発し、2012
年度以
における事故との比較、 事故の増加要因の分析、
日本工営の安全管理活動と現場での安全管理の実例、
今後の
降死亡者数と死傷者数が共に、2011
年度以前の約
2
倍に増加している。事故の内容の分析、日本の建設業におけ
降死亡者数と死傷者数が共に、2011 年度以前の約 2 倍に増加している。事故の内容の分析、日本の建設業におけ
コンサルタントの安全管理の課題と提言を紹介する。
る事故との比較、事故の増加要因の分析、日本工営の安全管理活動と現場での安全管理の実例、今後のコンサルタ
る事故との比較、事故の増加要因の分析、日本工営の安全管理活動と現場での安全管理の実例、今後のコンサルタ
ントの安全管理の課題と提言を紹介する。
ントの安全管理の課題と提言を紹介する。
○技術ポイント
○技術ポイント
1. 開発途上国で日本工営が施工監理中の工事で発生した事故の分析結果は以下である。
○技術ポイント
1.開発途上国で日本工営が施工監理中の工事で発生した事故の分析結果は以下である。
① 2012 年度は施工監理案件当たり死傷者 1.15 人、 死亡者 0.28 人の事故が発生した
1.開発途上国で日本工営が施工監理中の工事で発生した事故の分析結果は以下である。
①
年度は施工監理案件当たり死傷者
1.15
人の事故が発生した。
死亡者数は、
交通事故と工事機械 ・ 車両に激突される事故、
墜落
・ 転落、 崩壊 ・ 倒壊、 溺れ事故の順で多い
①②2012
2012
年度は施工監理案件当たり死傷者
1.15 人、死亡者
人、死亡者 0.28
0.28
人の事故が発生した。
②
死亡者数は、交通事故と工事機械・車両に激突される事故、墜落・転落、崩壊・倒壊、溺れ事故の順で多い。
事故の多い月は 1 月と 12 月、 次に 10 月、 5 月、 7 月である
②③死亡者数は、交通事故と工事機械・車両に激突される事故、墜落・転落、崩壊・倒壊、溺れ事故の順で多い。
③
1
10
事故増加の要因は案件数の増加、
JV 相手 ・ 下請けに地元業者が増加したことである
③④事故の多い月は
事故の多い月は
1 月と
月と 12
12 月、次に
月、次に 請負者や日本企業の
10 月、5
月、5 月、7
月、7 月である。
月である。
④
事故増加の要因は案件数の増加、請負者や日本企業の
JV
2.
④ 開発途上国の労働災害防止上の課題は以下である。
事故増加の要因は案件数の増加、請負者や日本企業の JV 相手・下請けに地元業者が増加したことである。
相手・下請けに地元業者が増加したことである。
2.開発途上国の労働災害防止上の課題は以下である。
① 労働災害防止の法令はあるが、 詳細かつ具体的に規定されていない、 また厳格に法令が運用されていない
2.開発途上国の労働災害防止上の課題は以下である。
①
発注者 ・ 請負者 ・ 労働者の安全認識が低い、 安全管理技術や安全対策技術が低い
①②労働災害防止の法令はあるが、詳細かつ具体的に規定されていない、また厳格に法令が運用されていない。
労働災害防止の法令はあるが、詳細かつ具体的に規定されていない、また厳格に法令が運用されていない。
②
安全管理費用や安全経費が別途支払われず、 請負者、 下請、 孫請と下位の業者ほど安全対策費が少ない
②③発注者・請負者・労働者の安全認識が低い、安全管理技術や安全対策技術が低い。
発注者・請負者・労働者の安全認識が低い、安全管理技術や安全対策技術が低い。
③
安全管理費用や安全経費が別途支払われず、請負者、下請、孫請と下位の業者ほど安全対策費が少ない。
3.
本社からの現場への支援を行っている。
③ 日本工営は以下のような現場での安全管理、
安全管理費用や安全経費が別途支払われず、請負者、下請、孫請と下位の業者ほど安全対策費が少ない。
3.日本工営は以下のような現場での安全管理、本社からの現場への支援を行っている。
① 工事契約約款上のエンジニアとして、 施工監理の一環として安全管理の実施
3.日本工営は以下のような現場での安全管理、本社からの現場への支援を行っている。
①
本社から現場への安全パトロールの実施や安全管理強化月間ポスターの配布
①②工事契約約款上のエンジニアとして、施工監理の一環として安全管理の実施
工事契約約款上のエンジニアとして、施工監理の一環として安全管理の実施
②
本社から現場への安全パトロールの実施や安全管理強化月間ポスターの配布
③
安全管理教育セミナーや勉強会の開催や安全管理マニュアル
(和英文) の配布
② 本社から現場への安全パトロールの実施や安全管理強化月間ポスターの配布
③
安全管理教育セミナーや勉強会の開催や安全管理マニュアル(和英文)の配布
4.
③ コンサルタントの安全管理の課題と提案は以下の項目である。
安全管理教育セミナーや勉強会の開催や安全管理マニュアル(和英文)の配布
4.コンサルタントの安全管理の課題と提案は以下の項目である。
①
安全管理専門家の育成と確保 ② 安全管理マニュアルやハンドブックの整備
4.コンサルタントの安全管理の課題と提案は以下の項目である。
①
安全管理専門家の育成と確保、②
安全管理マニュアルやハンドブックの整備
工事契約書の安全事項の詳細化と標準化 ④ 安全対策費用の事業予算への組み込み
①③安全管理専門家の育成と確保、②
安全管理マニュアルやハンドブックの整備
③
工事契約書の安全事項の詳細化と標準化、④
安全対策費用の事業予算への組み込み
日本の安全制度や安全技術の途上国への移転 ⑥ 世界共通の安全管理専門家の資格認証制度の整備
③⑤工事契約書の安全事項の詳細化と標準化、④
安全対策費用の事業予算への組み込み
⑤
日本の安全制度や安全技術の途上国への移転、⑥
日本工営
(株)
コンサルタント海外事業本部は、
今後も施工監理業務中の工事の労働災害ゼロ、
公衆災害ゼロを
⑤ 日本の安全制度や安全技術の途上国への移転、⑥ 世界共通の安全管理専門家の資格認証制度の整備
世界共通の安全管理専門家の資格認証制度の整備
日本工営(株)コンサルタント海外事業本部は、今後も施工監理業務中の工事の労働災害ゼロ、公衆災害ゼロを目
目標に、
現場と本社はもとより関係機関と一体となり、 土木工事の安全確保に一層努力する方針である。
日本工営(株)コンサルタント海外事業本部は、今後も施工監理業務中の工事の労働災害ゼロ、公衆災害ゼロを目
標に、現場と本社はもとより関係機関と一体となり、土木工事の安全確保に一層努力する方針である。
標に、現場と本社はもとより関係機関と一体となり、土木工事の安全確保に一層努力する方針である。
○図 ・ 表 ・ 写真等
○図・表・写真等
○図・表・写真等
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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
年度
年度
日本
日本
第3国
第3国
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現地
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2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014
年度
年度
事故件数(件)
事故件数(件)
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死亡者数
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事故件数(件)
事故件数(件)
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者
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月
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10 11 12
工事事故の死亡者・死傷者数(*)
図-1
工事事故の死亡者・死傷者数(*)
図-2請負者の国籍別の事故件数(*)
請負者の国籍別の事故件数(*)
図-3 月別の事故発生件数
月別の事故発生件数
図-1 工事事故の死亡者・死傷者数(*)
図-2 請負者の国籍別の事故件数(*)
図-3 月別の事故発生件数
(注:日本工営の施工監理下の工事の事故の統計である。*:2007年9月の死亡55名、負傷者79名のベトナム国カントー橋の事故を含まない。)
(注:日本工営の施工監理下の工事の事故の統計である。*:2007 年 9 月の死亡 55 名、負傷者 79 名のベトナム国カントー橋の事故を含まない。)
(注:日本工営の施工監理下の工事の事故の統計である。*:2007 年 9 月の死亡 55 名、負傷者 79 名のベトナム国カントー橋の事故を含まない。)
写真-1
墜落転落対策
墜落転落対策
写真-1
墜落転落対策
写真-2
交通安全教室
交通安全教室
写真-2
交通安全教室
写真-3
安全管理セミナー
安全管理セミナー
写真-3
安全管理セミナー
写真-4
安全パトロール
安全パトロール
写真-4
安全パトロール
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