街なかギャラリー整備基本構想及び基本計画 <基本構想案>

御船町都市再生整備事業計画
街なかギャラリー整備基本構想及び基本計画
<基本構想案>
を後世に継承する。
0.街なかギャラリー整備事業の目的
①教育、文化芸術活動の拠点形成
■ 郷土史の学習・研究と継承
郷土資料等々を収集し「実物・本物」を遺すことで、郷土の歴史を学び、後世に伝承する場とする。
カルチャーセンターを補完し、民間の草の根的な活動を支える文化芸術の活動拠点とします。
②御船川左岸本町通りの活性化に向けた起爆剤
③街並みや賑わいの連続性を確保・向上させ本町通りの元気再生の起爆剤とする
~文化観光交流など集客拠点として回遊性の向上と商業振興に資する整備~
既存建築物を活用した交流拠点を整備することで、活性化に向けた起爆剤とします。
■ 集客力のアップと回遊性の向上を図る企画運営
2核1モール
・地域住民が参加できる管理運営の仕組み等を工夫し、活性化につながる企画展示やイベントを開催する。
右岸商店街・マイン
集客拠点
■ 特産品・食文化の開発と販売
①SR活用で右岸と連携・役割
分担で中心商業地の中核形成
個店の努力
・ 地域住民と協力して特産品や食文化の開発と販売に努め、来街者ニーズに応えられる環境づくりを行う。
■魅力ある街並み景観の形成
・既存建築物、特にファサードの修景整備を通じて、本町通りの魅力ある景観形成に寄与する。
本町通り商店街
③本町通りに回遊性を高める新たな核の形成と
図
それぞれの特性に応じた商業地形成
街なかギャラリーの施設活用計画(長期構想案)
後背住宅地
②音大及び後背住宅地との連携
⑤居住環境の向上、定住人口の確保
郷土資料館
音大
屋根裏の勇壮な小屋組み、
(酒造具等展示)
④地域資源、路地や河岸
を活かした回遊性の向上
滑車がみられる吹抜け空間
ワークショップ
スペース
通路の壁面展示(吹抜け空間)
1.街なかギャラリー整備構想:整備の基本方針
この既存建築物(前杉本家住宅、元萬屋・大丸)は、郷土の先哲人の一人である林田能寛の生家であり、
「白壁の町」
喫茶室
え、「白壁の町」みふねを築いたように、この建物を街なかギャラリーとして蘇らせることで、明日を切り拓く子ど
オープン
カフェ
もたちを育み、郷土の誇りとなる教育文化芸術活動の拠点とし、元気再生の拠点として育んでいきます。
①御船町の文化的豊かさを知り、楽しく文化芸能を育む場の形成
~文化芸術活動の拠点としての整備~
町
多目的広場
と言われた当時の面影を今に遺す数少ない建築物です。先人達がこの地に文武館を建設し、明治維新の動乱を乗り越
多目的
文化ホール
管
理
事
務
所
企画展示
土間の復原
通
(物品販売)
り
多目的スペース
舞踊、書道
など和の
文化活動
中庭
前庭
■ 文化芸術活動の振興
各種文化団体をはじめ文化芸術を学び、楽しむ町民の皆さんの要望に応えて、
文化芸術作品の収集と保管及び展示
主屋2階活用計画案
■ 恐竜、ロボコン、音楽を活かした文化芸術活動の振興
通路(吹き抜け)
「恐竜」、「ロボコン」、
「音楽」のサテライト的機能として、講演や教室、展示
及び模範演技等の実演、練習の場の提供
倉庫
吹抜け
美術関連
②歴史的文化的価値の高い伝統的建築物を保存し、実物を通して
郷土の歴史文化を学ぶ場の形成
~郷土の歴史教育と郷土愛、地域の誇りの醸成~
各種教室
■ 歴史的伝統的建築物の保存
会議、各種教室
当該建築物は、県下に誇るべき歴史的文化的価値の高い建物であり、郷土の
歴史と深く係わる物語性の高い建物です。建築物自体の保存活用で「ありし姿」
杉本家住宅の主屋・本町通り沿いの外観
本
裏庭より主屋を望む(右端は主屋別棟居室)
展示コーナー
御船町都市再生整備事業計画
街なかギャラリー整備基本構想及び基本計画
<整備基本計画案>
1.既存建築物(前杉本家住宅)の活用、整備の前提
●杉本家住宅のもつ歴史的文化的価値への配慮
図
●公的利用として耐震補強など安全性の確保
街なかギャラリー整備計画(第一期案)
倉庫等の
事務局管理
2.街なかギャラリーの段階的整備
屋根裏の勇壮な小屋組み、
~基本構想の達成に向けて段階的に整備し、当面は予算の範囲内で可能な整備を優先~
滑車がみられる吹き抜け
ワークショップ
スペース
今回の事業(H25年までの事業)で整備構想の全てを復原整備することは困難です。
通路の壁面展示(吹きぬけ空間)
したがって、長期戦略をもって段階的に整備していくことが必要となります。
そこで、優先順位の考え方を整理し、今回の都市再生整備事業で取り組む整備計画案を提案します。
多目的広場
■整備の優先順位の基本的考え方:
喫茶室
オープン
カフェ
まずは安全に活用できるようにし、活用実態に則して
事務局管理
(原則非公開)
徐々に無理なく「町民が育む街なかギャラリー」整備を目指す。
土間の復原
町
(物品販売)
通
多目的スペース
(企画展示)
新規建設ではなく既存建築物の活用です。施設としてのハード整備は不十分であっても活用できるように工夫し、整
備目的を達成できるよう努めます。
①街なかギャラリーとして文化芸術活動の拠点機能を担えるようにする。
多目的
文化ホール
事務局管理
文化教室
中庭
②御船川左岸の活性化及び居住環境の向上の契機となるようにする。
③当該建築物がもつ歴史的文化的価値が目に見え、広く町民に知ってもらえるようにする。
主屋 2 階
3.、街なかギャラリー整備計画(第一期案)
通路(吹き抜け)
上記のことを踏まえて、街なかギャラリー整備計画(第一期案)を次のように提案します。
吹抜け
①南蔵、北蔵の整備
南蔵、北蔵ともに将来的には復原修理することを目指すが、当面は活用する上で不可欠な
構造補強を実施し、外壁等の意匠的な修理は必要最小限に留める。
事務局管理(非公開)
南蔵:ミニコンサートの開催など多目的文化ホールとしての活用が期待されている。したがって、
内部に補強材を入れ仮設的な構造補強で利用可能な状況とする。
北蔵:将来的には郷土資料館としての利用が期待されているが、当面は経費の掛からない
簡易補強に留め、資材置き場や作業場としての利用に留める。すなわち不特定多数を前提
とした公開利用は控える。
②主屋の整備
主屋は、歴史的文化的価値の非常に高い建築物である。したがって、その価値の保全を基本
とする。また、南蔵北蔵に比べ建築構造的には強固で、耐震上の問題指摘は少ない。
南蔵の多目的文化ホールの活用イメージ
したがって、優先順位をつぎのように定めて予算の範囲内で可能な整備を検討します。
・ 主屋A棟室内の増改築部分の撤去及びBC棟の鴨居のひずみや通路沿いの傾きなどの
急を要する構造補強
・ 表通り沿いの看板を撤去しファサードの修理修景を予算の範囲内で実施。
・ さらに裏庭に面した増築居室部分の撤去と屋根、外壁の修復整備。
注:予算、法規制(延焼防止)等を踏まえて撤去の範囲を検討。
・ 以上の整備を優先し、残った予算で室内の床、内壁等の整備を行う。なお、主屋2階部分
をはじめ安全性の確保が不十分な箇所等は公開利用を限定する。
主屋 A 棟の活用イメージ
本
り