評価表(集計結果) ※ 本評価表におけるサクセスレベルは段階的に達成されるものとする ○ ミッション名 z カメラミッション ミッション概要 上空から地上の様子を動画で撮影する. さらに,撮影した画像を地上にダウンリンクし,地上局で画像処理を行う. z サクセスレベル ミニマムサクセス 搭載カメラにより画像(静止画)を取得し,内部メモリに 6.0 保存する. ミドルサクセス 搭載カメラにより 15fps 以上の画像(動画)を取得し,内 9.6 部メモリに保存する. フルサクセス 取得した画像を無線通信により,地上局にダウンリンク 14.5 する. アドバンストサクセス 地上局で画像処理を行い,目標点の認識・ブレの低減 17.2 を目指す. ○ ミッション名 z 軟着陸ミッション ミッション概要 搭載機器の保護を行うために,高度・姿勢・沈下速度等から軟着陸用機構の作動の必要性を判 断し,必要性がある場合に軟着陸用機構を作動させて,着地時の衝撃を緩和する. z サクセスレベル ミニマムサクセス 軟着陸用機構の必要性判断・機構の作動を確認する. 7.6 ミドルサクセス 着陸時の沈下速度を通常の沈下速度に対して 50%以上 10.6 低減させる. フルサクセス 着陸時の沈速度を通常の沈下速度に対して 80%以上低 13.8 減させる. アドバンストサクセス 地面・風の状況を考慮した制御を行い,安全な軟着陸 を目指す. 1 18.3 ○ ミッション名 z Cansatの動作解析ミッション ミッション概要 今年度の ARLISS では、CANSAT の基礎技術の修得を目標とする。 同時に3機の CANSAT を投下させ、センサから各々の姿勢データを高サンプリングレートで内部メ モリに記録させ、かつ、テレメトリによって、地上でデータの同時取得を行う。 また、各々に相違性を持たせるため、センサの固定位置やパラシュートの構造、大きさ等を変更 し、これらによる飛翔特性の変化を分析する。 z サクセスレベル ミニマムサクセス 確実に動作する CANSAT を3機製作する 3.1 ミドルサクセス CANSAT を全機回収する 6.9 フルサクセス センサのデータから各々の機体の飛行経路と姿勢デー 11.3 タを取得する アドバンストサクセス ○ ミッション名 z 各々の相違性によって変化した点を解析する 14.1 二段パラシュート ミッション概要 私達のローバーは PDA による知的な自立走行を目的としており,重量の関係上物理的耐久性向 上が困難である.そのため,大きなパラシュートを用いて着地時の衝撃を緩和した.その結果,ゴ ール地点から遠くまで流されていたため,今年は着地時の衝撃の大きさは去年と同じでかつゴー ルにより近い地点に着地することを実現するために,新規に二段パラシュートの開発に取り組む. z サクセスレベル ミニマムサクセス 二段パラシュートの一段目を確実に開く 3.5 ミドルサクセス 二段目のパラシュートを開き,着地後に切り離す 7.7 フルサクセス 一段パラシュートで着地した場合のゴールからの予測 11.8 距離に対して 2 割減の距離に着地する. アドバンストサクセス 一段パラシュートで着地した場合のゴールからの予測 距離に対して 3 割減の距離に着地する. 2 13.8 ○ ミッション名 z 轍対策に特化した自律制御 ミッション概要 ローバーがゴールするために必須となるのが轍対策である.去年,私達のローバーは轍を越える ことが出来なかったためゴールに至らなかった.今年は轍対策のために,①直進性自動調整②セ ンサーによる轍判定,③轍脱出の機構を取り入れることで昨年以上の成果を目指す. z サクセスレベル ミニマムサクセス 轍回避率向上のため一時停止せず,進路変更をする 5.9 ミドルサクセス 直進性自動調整をして走行する 10.0 フルサクセス センサを用いて轍判定をする 13.2 アドバンストサクセス 轍判定のデータを基に轍脱出プログラムを実行する 16.7 ○ ミッション z 展開による車輪径の拡大 ミッション概要 起伏が激しい不整地における走行性能向上のための新たな工夫として,車輪を機械的に展開 して車輪径と輪距を同時に拡大する機構を導入する.この機構により,ARLISS の規定であ る直径 150mm の円筒に収められた車輪が,展開時には直径約 250mm の車輪に拡大する. さ らに,車輪径の拡大と同時に輪距も拡張させることにより,ローバーの安定性の向上を目指 す.したがって,昨年度までの機体では踏破できなかった段差であっても,本ローバーであ れば容易に乗りこえることが可能となる. z サクセスレベル ミニマムサクセス 途中で展開することなく落下. 3.7 ミドルサクセス 着地時の衝撃で破損しない. 7.0 フルサクセス パラシュートを巻き込むことなく展開. 9.7 アドバンストサクセス 破損することなく走行を持続. 15.1 3 ○ ミッション z サンプルリターン ミッション概要 惑星の地表探査を想定し,砂漠表面の砂等のサンプルを採集し,ゴールへ持ち返ることを目標と する.サンプルは,機体に取り付けたサンプルポケットに格納する.より多くのサンプルを採取する ため,定期的にサンプルを採取するためのプログラムを発動させる. z サクセスレベル ミニマムサクセス サンプル採取プログラムを定期的に発動. 7.8 ミドルサクセス サンプルを採取する. 13.9 フルサクセス サンプルをゴールへ持ち帰る. 18.1 アドバンストサクセス 可能な限り多くのサンプルを持ち帰る. 19.1 ○ ミッション名 z 動画のダウンリンク ミッション概要 アマチュアテレビ(ATV)方式を用いて上空から地上を撮影した動画をダウンリンクす る.動画のダウンリンクが成功すれば CubeSat における宇宙空間での実験やプロジェ クトに対して,新たな確認・評価方法が提案できる.また,アマチュア無線帯で動画送 信を行うので,多くの人に宇宙に興味を持ってもらえると考えている. z サクセスレベル 9.4 ミニマムサクセス ダウンリンクの確認 ミドルサクセス - フルサクセス 15 秒以上の動画のダウンリンク 15.8 アドバンストサクセス 保存データとダウンリンク画像の比較 17.8 4 ○ ミッション名 z パラシュート展開の動画撮影 ミッション概要 当研究室で行われている軌道上での膜面構造物の展開の解析を動画で確認・評価 する方法の提案とその有用性を示すため,動画と加速度センサから得られるデータを 基に上空でのパラシュートの展開を考察する. z サクセスレベル パラシュートの撮影 ミドルサクセス - フルサクセス 撮影したパラシュートの動画の解析 アドバンストサクセス - ○ ミッション名 z 8.1 ミニマムサクセス 14.3 最短距離でゴールする ミッション概要 ゴールのポールをイメージセンサで認識し,とにかくゴールに近づくローバーを開発す る z サクセスレベル ミニマムサクセス GPS の誤差でゴールする 8.5 ミドルサクセス イメージセンサによりゴールの確認 12.7 フルサクセス イメージセンサによりゴールの認識,接近 15.3 アドバンストサクセス ゴールに接触 18.1 5 ○ ミッション名 z 轍の脱出 ミッション概要 轍に引っかかってしまい前進不能になった場合,センサ情報を用いて現在の状況を認識し,状況 にあった制御を行い,脱出する z サクセスレベル ミニマムサクセス 轍の検出 8.7 ミドルサクセス 轍に対するモータ制御 12.3 フルサクセス 轍の脱出 15.6 アドバンストサクセス 画像データで轍を避ける 17.8 ○ ミッション名 z 指向撮影 ミッション概要 本ミッションでは、カメラ、カメラ回転機構、サンセンサ・ジャイロセンサを用い た姿勢決定という三つの要素を組み合わせて、目標物にカメラを向けた指向撮影を 実施する。メインの撮影目標は、主衛星と同一ロケットで打ち上げられ、GPS 情報 を主衛星に送信し続けている子衛星とする。また、サブの目標物として、ロケット 射場(キャンプ)、衛星鉛直下方(地面)を予定している。 z ミッション概要 ミニマムサクセス 画像の 1 枚以上の保存 4.3 ミドルサクセス 1 枚以上の画像から目標地点を確認できること 9.4 フルサクセス 指向撮影を複数回成功させる 14.6 アドバンストサクセス 子衛星を撮影する 17.8 6 ○ ミッション名 z パノラマ撮影 ミッション概要 本ミッションでは、カメラを回転機構によって 360 度回転させ、パノラマ撮影を実施する。 また、撮影は動画にて行う。カメラの回転機構の角速度は6rpm 程度とし、360°のパノラ マ撮影は十秒以上の動画取得をもって実現する。 z サクセスレベル ミニマムサクセス 動画の1フレーム取得 4.6 ミドルサクセス 1秒以上の動画の取得 7.5 フルサクセス 10 秒以上の動画の取得 11.4 アドバンストサクセス 動画で 360 度のパノラマ撮影 16.1 ○ ミッション名 z パラシュートでの速度制御 ミッション概要 パラシュートの上部に通気口を開け、その穴の直径を変えるという簡単な動作で空気抵 抗を制御し、速度の制御を行う。穴の直径が大きいほど速度は速いが動きが安定するた め、始めは速度を速くし、着地の段階では衝撃を少なくするため直径を小さくして減速 させる z サクセスレベル ミニマムサクセス パラシュートの安全な展開 3.4 ミドルサクセス 通気口の直径を変えることによる速度変化の確認 9.6 フルサクセス 通気口の直径を変えることによって目的の速度に制 15.6 御する アドバンストサクセス カメラを用いての通気口の径の変化の確認 7 17.3 ○ ミッション名 z 様々なモジュールを用いた高度測定 ミッション概要 実際のミッションで必要となる衛星の飛行高度データを、GPS/W-GPS/気圧高度計/ 電波高度計の一部またはすべてを用いて取得する。取得したデータは、カメラ・パ ラシュートによる速度制御に利用する z サクセスレベル ミニマムサクセス GPS/WGPS による高度データの取得 4.2 ミドルサクセス 気圧高度計による高度データの取得 5.8 フルサクセス 補正による誤差の最小化 10.2 アドバンストサクセス 極低空における絶対距離測定モジュールの動作実証 13.6 ○ ミッション名 z ローバー機構の導入 ミッション概要 サイズや重量など,制約のあるカイトプレーン型の CANSAT において,困難なローバーとの融合 を,本体の小型化・軽量化により可能にし^,地形にも適応可能な機体の開発を行う. z サクセスレベル ミニマムサクセス 翼が分離できる. 6.5 ミドルサクセス ローバーにより走行できる. 8.9 フルサクセス ローバーがゴール方向へ走行する. 11.5 アドバンストサクセス 15 分の持続走行. 13.8 8 ○ ミッション名 z 動画撮影 ミッション概要 飛行開始からカムバック終了までの動画を撮影し,カムバック体験のできる映像データとして 保存する. z サクセスレベル ミニマムサクセス カメラモジュールの電源が入ったことが確認できる. 3.1 ミドルサクセス 動画データが機体に保存されている. 6.9 フルサクセス 飛行中,進行方向の映像が撮影されている. 10.6 アドバンストサクセス 走行中,進行方向の映像が撮影されている. 13.5 ○ ミッション名 z 訂正符号を用いた通信 ミッション概要 使用する無線機の特性により、約十五分間に一回の割合で通信情報に誤りが生じる。これらの問 題を解決するために、各パケットに誤り訂正符号を付加し通信間の信頼性を上げる。 z サクセスレベル ミニマムサクセス Raw データを通信する 4.7 ミドルサクセス 誤り訂正符号を用いた通信を行う 9.7 フルサクセス - アドバンストサクセス 独自で考案した誤り訂正システムで通信を行う 9 15.5 ○ ミッション名 z 通信 ミッション概要 ROVER は無線機を搭載しており、GPS の位置情報を無線機を用いて地上局へ送信 する。 z サクセスレベル ミニマムサクセス GPS で位置情報取得・保存 2.9 ミドルサクセス 位置情報の送受信 5.7 フルサクセス - アドバンストサクセス 位置情報を解析 ○ ミッション名 z 8.6 画像のリアルタイム伝送 ミッション概要 上空で撮影した画像をリアルタイムに地上へダウンリンクする。 z サクセスレベル ミニマムサクセス 衛星で受信した GPS データを地上にダウンリンクし、地 3.2 上局で確実に受信して衛星座標を取得する。 ミドルサクセス 衛星バスのコマンドによってカメラユニットが正常に動 6.9 作し、画像取得するとともに、撮影画像を搭載 SD カード へ連続的に保存し、過酷な環境下でのカメラの動作実 証を行う。 フルサクセス 2.4GHz 帯という高い周波数帯を使用することで従来と 12.3 比較し、高速なダウンリンクを実現する。その高速通信 を利用することで、撮影画像のサムネイルをリアルタイ ム伝送を行い、衛星の飛行状況の確認を行う。 アドバンストサクセス 方位センサから算出した衛星姿勢を用いて、ESPAR ア ンテナと呼ばれる可変指向性アンテナの指向制御を行 う。これにより低出力で遠距離の通信を実現すること で、小型衛星への可変指向性アンテナ搭載への足が かりを築く。 10 16.7 ○ ミッション名 z Cansat開発ミッション ミッション概要 Cansat 開発においては,ハイブリッドメカニズム Cansat によって,空中と地上の両方の目標地点への 自律移動(下図参照),クローラ機構による不整地走破性の検証,を行う. 【空中・地上の 2 つの目標地点】 下図のように,Cansat の到達目標とする領域として,観測領域 O(空中),回収領域 R1 および R2(地 上)の 2 種を定める.まず,Cansat はロケットから放出後,観測領域 O に向け飛行する.次に,O を通過 すると,R1 と R2 のうち近い方へ飛行する.着地時には,センサを用いて飛行システムの分離を行い,ロ ーバー形態に遷移する.ローバーは着地点と回収領域 R1 および R2 までの距離のうち遠いほうの領域に向 かい走行する.つまりローバーは最低 100m 走行する必要がある. z サクセスレベル ミニマムサクセス 9.7 (a) 想定通りの飛行制御 (b) センサを用いた分離 (c) ミドルサクセス クローラによる 100m の走行 (d) (a)かつ観測領域 O への進入 13.6 (e) (c)かつ回収領域 R1 あるいは R2 への進入 フルサクセス (f) (d)かつ(e) 16.5 アドバンストサクセス (g) 超小型カメラによる動画撮影 18.0 11 ○ ミッション名 z 開発マネジメントミッション ミッション概要 開発マネジメントについては,インターネットを利用した情報の共有,故障木図解析(FTA)・故障モー ドとその影響解析(FMEA)などの解析手法の採用,そして事故を未然に防ぐための安全チェックリストの 作成,を行う. z サクセスレベル ミニマムサクセス (A) インターネットを利用した,情報スケジュール管理の実施 4.8 (B) 安全チェックリストへの記入継続 ミドルサクセス - フルサクセス (C) 故障木図(FT)あるいは FMEA ワークシートを作成 アドバンストサクセス - ○ ミッション名 z 10.8 放出検知ミッション ミッション概要 ロケットからの放出検知を速やかに行い,その後に続くカムバックへ確実に移行させる. z サクセスレベル ミニマムサクセス 着地までに放出検知を行う. 1.8 ミドルサクセス 高度 2000m 以上で放出検知を行う. 3.9 フルサクセス ロケットからの放出から 1 秒以内に検知する. 7.2 アドバンストサクセス - 12
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