特集世界の科学力多様性を求めて 70% 米国を詳しく見ると… 2010 年に理工系学士号を取得した人のうち女性は 50.3％だったが，大学院から就職世界の博士男女別ジェンダー・ギャップへと進むにつれ，女性の割合は低下する。 1 から 19,238 博士号授与数理工系＊男その他（理工系以外）女博士レベルに見られる男女差 60% 50% ＊理工系は保健分野を含まない理工系の学士号取得台湾は女性に授与された理工系博士号が全体の 17 ％にとどまり，現時点でジェンダー・ギ 80 40% 理工系大学院への進学ャップが最も大きい。 Gender Gap 理工系の大学に進学して理工系分野を専攻す科学財団（NSF）が収集したデータる女性が増えているものの，世界の多をもとに，56 カ国・地域における博くの国で女性は科学の職場でいまだに士レベルのジェンダー・ギャップを描少数派だ。比較可能な数字はなかなかいている。各国の状況は大きく異なるないが，例えば博士号（Ph. D.）の授が，世界的傾向とは異なる興味深い例与数に差が表れている。この図は全米外がいくつか見て取れる。（編集部訳）修士号取得もっと知るには… 全米科学財団「科学工学指標 2014」報告書 www.nsf.gov/statistics/seind14/index. cfm/home 世界経済フォーラム「世界ジェンダー・ギャップ報告書 2013」 www.weforum.org/re- ports/global-gender-gap-report-2013 Nature Index of scientific research (to launch in Fall 2014) www. natureindex.com 理工系の博士号取得 30% 科学者・技術者として就職 70 ウクライナは博士号取得で男女が均衡している。理工系博士（断り書きがないものは2010年のデータ）博士号授与総数に占めるパーセンテージ号の 50.1 ％が女性に授与された。 60 50 40 米国とスウェーデン，オーストラリジェンダー・ギャップ指数 30 アは明確な逆転パターンを示し下に示すランキングの数字は，健康・教育・経済・政治における資源と機会を得るうえでの男女差を評定した世界経済フォーラム図に掲げた国のなかで理数を男性が占める一方，理工系以工系学位の授与総数が最も少ないのは，レバノン外の博士号取得では逆に女性が多の「ジェンダー・ギャップ指数」による。（21），次いでアイスランド数を占めている。 136 カ国・地域中で 1 位にランクされたアイ 20 ている。理工系博士号取得者の多（26），ウルグアイ（36）。スランドは，すべてのカテゴリーを総合するとジェンダー・ギャップが最も小さい。 SOURCES: SCIENCE AND ENGINEERING INDICATORS 2014, BY NATIONAL SCIENCE BOARD. NATIONAL SCIENCE FOUNDATION, 2014 (education data); THE GLOBAL GENDER GAP REPORT 2013. WORLD ECONOMIC FORUM. 2013 (WEF index) Graphic by Periscopic and Jen Christiansen, Research by Amanda Hobbs 日経サイエンス 2015 年 2 月号 web only http://www.nikkei-science.com/ ウルグアイ 77 ポルトガル 51 リトアニア 28 アルゼンチン(2009) 34 キルギスタン 63 ラトビア 12 ウクライナ(2011) 64 マケドニア 57 7 ニュージーランドクロアチア 49 モンゴル 33 ブルガリア 43 イタリア(2007) 71 ヨルダン(2009) 119 タイ 65 イスラエル 53 スペイン 30 エストニア 59 トルコ 120 オーストラリア 24 アルジェリア 124 2 フィンランドルーマニア 70 チリ 91 メキシコ 68 スロバキア共和国 74 米国 23 ハンガリー 87 6 アイルランドスロベニア 38 モロッコ 129 英国 18 カナダ 20 サウジアラビア 127 マダガスカル 56 4 スウェーデンフランス(2009) 45 1 アイスランドベルギー 11 オーストリア 19 ギリシャ 81 ドイツ 14 9 スイス 8 デンマークチェコ共和国 83 3 ノルウェーレバノン 123 グルジア (2007) 86 マレーシア (2009) 102 ウガンダ (2004) 46 コロンビア 35 Iイラク(2004) NA イラン 130 韓国 111 アルメニア 94 台湾 NA 国名理工系博士号授与に占める女性の比率が小さいものから大きなほうへ原題名 Gender Gap（SCIENTIFIC AMERICAN October 2014）