ASSOCIATION JAPONAISE DES ANCIENS BOURSIERS

ASSOCIATION JAPONAISE DES ANCIENS BOURSIERS
会報 No. 38
発行
2007. 9. 30
SCIENTIFIQUES DU GOUVERNEMENT FRANÇAIS
分が西田さんがお世話した日本人留学生であり、いか
に多くの人がお世話になっているか理解できる。このグ
ラフはその年の新規留学生数であり、2年目、3年目も
給費生としてフランスに留まったブルシエの数を含んで
いない。したがって、年度ごとの総給費留学生数はこの
グラフよりもさらに多い数となる。
また、この時代,留学当初の6ヶ月、ないし3ヶ月は語学
研修に充てられていた。しばし研究の手を休め、フラン
ス語のみならず、「生活とは?」、「文化とは?」と自問自
答しながら、フランス文化に親しまれた方も多いことだろ
う。
事務手続きが、今と比べてゆっくりと行われていた時代。
フランスとの連絡は航空郵便で、ときに、電報といった
手段で、年間40-50人の新しく渡仏するブルシエ、ひと
り一人の書類手続き、留学期間延長に伴う手続き。そし
て、来日するフランス人留学生のお世話を一手に引き
受けられてこられた.
世の中は大きく変化し、航空便は電子メールに、電報
は電話にとって代わられた。しかし、留学生が抱える疑
問や悩みは多岐にわたり、それは今も大きくは変わっ
てはいない。個人が抱える悩みに答えることは留学生
係の本来の仕事ではないかも知れないが、そのことに
よって、どれだけの人たちが安心して渡仏したことだろ
うか。西田さん、長い間、お疲れさまでした。
西田さん、お疲れさまでした
宮本博幸
フランス大使館科学技術部留学生係の西田真理さん
は、2006 年 11 月 8 日,31 年間の勤務を終えられ退職
された。
西田さんが留学生係を始められた1970年代半ばは、日
本がちょうど高度成長時代にさしかかる頃であった。
1970年代始めまでは、外貨の持ち出し制限があり、個
人では簡単に留学できる状況ではなかった。1973年、
固定為替レートであった日本円も変動相場制に移行し,
制限も撤廃された。
今春刊行された科学部門フランス政府給費留学生の
名簿を見ると、この時期,給費留学生として渡仏した日
本人の数は現在とは比べものにならないほど多い。
1972年、留学生数は57人にも達し、ついで56名の1975
年が続くが、この年、西田さんの留学生係としてのキャ
リアが始まる。ここに挙げた数は給費留学生として合
格・渡仏した人の数であるから、この頃,100-130通の
願書を取り扱われていたのだろう。
フランス政府給費留学生制度も変革の時期を迎えてい
るが、人と人のつながりがこれまで以上に重要となるこ
とは間違いない。新しい時代を担う有能な人材が今後
も多数輩出することを願ってやまない。
上図に示す年度別留学生数のグラフのうち、網掛け部
1
いては、次年度以降の会費とさせていただくことを幹
事会で決定しました。なお、記念品は、旅行代金とし
西田様に8月6日に渡しました。
(文責 小松輝久)
最後に1968年、大使館に科学部(現,科学技術部)が
創られて以来、1977年まで大使館科学参事官であった
Marc DUPUIS氏に西田さん退職を伝えた際、いただい
たメッセージを掲げたい。
Je vous remercie de bien vouloir lui dire à cette
occasion toute l’estime que je lui porte pour le travail
qu’elle a accompli pendant les 31 ans passés au Service
pour la Science et la Technologie.
総会報告・幹事リスト
会長 松田智大
去る 5 月 12 日に、センチュリーハイアット東京にて、
2007 年度 ABSCIF 総会が開催された。会場の出席者
20 名に委任状 135 名をあわせ、合計 155 名で総会が
成立した。
2006 年度活動内容を報告。具体的には、Journee
Scientifique Francophone (JSF) 2006 への参加、名簿
の刊行、会報の発行があげられる。続いて、2006 年度
の決算・監査報告、および 2007 年度予算が、鳥海基
樹氏より行われた。昨年度会費の徴収と西田真理さん
歓送会費前納の二つの振込みを、同じ振替口座にし
ていただくことになった旨の説明がされた。船見国男
氏の監査報告、2007 年度予算案は異議なく承認され
た。
2007 年度役員は、会長、副会長は任期 2 年目で留
任、会計は林要次氏が留任し、鳥海氏の後任に小松
輝久氏が就任した。監査役には、船見氏が留任し、会
計を辞した鳥海氏が白井淳資氏の後任となった。幹
事に関しては、総会後に各幹事の意向を確認した上
で、委任状に対する承諾書を得る形式で委任すること
となった(下記リスト参照)。地方幹事は、首都圏での
幹事会やイベントへの出席は困難であることから、具
体的にどのような役割を担うかは、今後の検討事項と
なった。
D’une part, avec environ 1 000 boursiers japonais
envoyés en France et quelque 500 boursiers français
volume ne sera probablement plus jamais dépassé, s’il
doit être exécuté par une seule personne.
D’autre part, et c’est peut-être là le point le plus
important, Mademoiselle Nishida a profondément aimé
son travail et s’est vraiment intéressée aux boursiers :
quand j’étais le Conseiller du Service entre 1968 et
1977, j’avais déjà remarqué que Mademoiselle Nishida
faisait son travail de tout son coeur.
Marc DUPUIS (Conseiller Scientifique: 1968-1977)
西田さん歓送会会計報告
2007 年 5 月 12 日(土)に開催された西田さん歓送会
では、会費、記念品参加費、歓送会費の支払いが同
時であったため、混乱が生じ、会費を二重に支払われ
た会員が多数おられました。この場を借りてお詫び申
し上げます。歓送会費(9000 円)46 名、候補生歓送会
費(4000 円)4 名、記念品参加費(3000 円)89 名で、収
入の合計は、歓送会費 430,000 円、記念品参加費
267,000 円でした。支出は、会場費(444,701 円)と花代
(7,000 円 ) の 合 計
451,701
円 で
21,701 円赤字でし
た。記念品代は、
250,000 円 と し 、
17,000 円が余りま
し た 。 歓 送 会費 赤
字の補填としてこの
剰余金を、そして、
残額(4,701 円)を花
代補填費として会
から支出しました。
なお、会費の二重
払いをされた会員
25 名と三重払いさ
れた会員 3 名につ
2007 年度幹事リスト
在京幹事
会長
松田智大(2000)
副会長
宮本博幸(1976) 勝部憲一(1991)
会計
林要次(2002) 小松輝久(1992)
監査
船見国男(1978) 鳥海基樹(1995)
山城富男(1970) 尾田栄章(1970) 中村振一郎(1980)
早田勇(1980) 白井淳資(1985) 山崎満(1988)
羽賀篤信(1992) 北河大次郎(1993) 鳥越幹二郎(1995)
山名善之(1996) 中出浩司(1998) 岡井有佳(2001)
地方幹事
青井秀樹(1969) 細美哲雄(1971) 河合昂三(1971)
秦温信(1972) 竹内修(1972) 宮瀬晴久(1973)
橋本敏(1975) 斉藤弘子(1999)
()内は留学年
退職した会員に関する会費免除制度が承認されて
いたが、2007 年度会費より発行することとなり、宮本博
幸氏よりその趣旨の説明がされた。また、元・フランス
大使館科学技術部留学生係の西田真理氏を名誉会
2
員とすることが提案され、承認された。2007 年度活動
計画としては、JSR(旧 JSF)、Web site の立ち上げ、会
報の発行が提案されている。
質疑応答には、ABSCIF と日仏関連諸団体との関係
についての質問があり、西田氏、出席会員から説明が
あった。総会への出席人数は例年並みであったが、活
発なやり取りがありかつ和やかな雰囲気で閉会した。
(2000 年留学 国立がんセンター)
秦
温信
フランス留学年は1972-1974年です。パリ郊外の
Centre Hospitalier de Saint-Denis (現 Hôpital
Delafontaine) で小児外科の勉強をさせていただきま
した。1979年この会の設立総会にたまたま佐渡昌子
先生(同じパリ日本館の住人で、当時東邦大学薬学部
に勤務されていて永らく幹事をお勤めでした)に誘わ
れて出席した時に何となく地方幹事をやるようにいわ
れていましたが、その後恥ずかしながらほとんど意識し
ておりませんでした。それから20年後の1999年に当
時会長の宮本博幸先生から突然「科学参事官の Dr.
Henri Angelino が札幌に行くのでよろしく」とのお便り
があり、地方幹事の役割を再認識させられました。二
十数名の札幌在住の会員に連絡し、結局5名の会員
で席を設け、お迎えしたのがこれまで地方幹事として
の唯一の仕事だったと思います。任期は2年とのことで
す(今まで任期すら意識しておりませんでした)のでそ
の間少しでもお役に立つことができればと思っておりま
す。何卒ご支援くださいますようお願いいいたします。
(1972 年留学 札幌社会保険総合病院 院長)
西田真里さんの歓送迎会に参加して
早田勇
30 年以上にわたって日仏科学技術交流に務められた
西田さんの歓送迎会が 5 月 12 日午後 2 時よりセンチ
ュリーハイアット東京で開催された。私は 1979 年以来
昨年退官するまで、仏留学、6 回に及ぶ日仏ワークシ
ョップ開催、仏研究者受け入れ、等で西田さんからず
っとお世話になり続けたため、感謝の気持からこの会
に参加させて頂いた。歓送迎会ではまず在日仏大使
館の Armand 科学技術参事官が西田さんの日仏留学
生のお世話についての長年に亘る功績を称えた祝辞
を述べ、ついで ABCSIF の創設に尽力された林節男
氏が祝辞を述べた。Dupuis 初代参事官(写真中央)か
ら西田さんの功績を称えたメッセージも紹介された。
幹事会日誌
平成 19 年度の会報 No.38 から全国で活躍している会
員の皆さんに幹事会の活動状況を報告するために
「幹事会日誌」の欄を設けました。どんな議題について、
どのように協議しながら会を運営しているのかなどを、
身近に感じていただければ幸いです。
平成 19 年度第一回幹事会
日時:2007 年 6 月 14 日(木) 19:00~20:30
場所:東京医科歯科大学 歯学部事務棟 4 階
特別講堂横講師準備室
出席者:松田智大、宮本博幸、勝部憲一、小松輝久、
林要次、早田勇、山名善之、山城富男
議題:
1. 2007 年度総会まとめ (総会報告参照のこと)
2. 西田さんへの記念品について
仮予算として約 20 万円で、旅行券相当のものとし
て検討
3. インターネットホームページ開設手続き
Sakura Internet 1G 標準で検討
4. 幹事役割分担
大使館関係:松田、宮本、勝部
名簿管理:早田(ほか 1 名未定)
会報編集:岡井、山名、山城
Web 管理:鳥海、山崎
5. 2007 年度会費の徴収
2007 年 9 月~10 月に請求
6. 事務所の確保の可能性について
Dupuis参事官と 科学部スタ ッフ(1975)
西田さんのお人柄を反映して明るく大変和やかな雰
囲気の会になり、各所で笑い声が湧き上がっていた。
途中で思い出のアルバム(西田さんからの写真を宮本
博幸副会長が編集)スライドショーがあり、Dupuis、
Jacquot、Mariani、Delmas、Angelino、各科学技術参事
官などとご一緒の写真が投影された。西田さんの歓送
迎会だけあって出席者は 1960 年代から 2007 年の留
学予定者まで各年代で途切れることなく 50 名を超える
方々の参加があり、大変楽しい会であった。
(1980 年留学 放射線医学総合研究所)
ABSCIF 北海道地方幹事として
3
7条による会費免除制度について
超過納入会費について
2. 会報 38 号 校正及び発送作業予定確認
同封資料の確認
3. JSF2007 に関して
費用の面から当面見送り
平成 19 年度第二回幹事会
日時:2007 年7月27日(金) 19:00~21:00
場所:東京医科歯科大学 歯学部事務棟3階
小会議室
出席者:松田智大、宮本博幸、勝部憲一、小松輝久、
早田勇、山名善之、山城富男
議題:
1. 2007 年度総会・西田さん歓送会決算
(歓送会会計報告を参照 )
2. 西田さんへの記念品について(前回から継続)
3. インターネットホームページ開設(前回から継続)
Sakura Internet 1G 標準の試行の検討。
4. 会報 38 号について
山名幹事から会報案について説明
内容、編集日等について協議
執筆分担を検討
5. JSF2007 について
(文責 山城富男)
2007 年フランス語による
科学シンポジウム開催のお知らせ
2007 年 の 「 フ ラ ン ス 語 に よ る 科 学 シ ン ポ ジ ウ ム 」 、
Journée Francophone de la Recherche が、下記要領で
開 催 さ れ ま す 。 JFR ( 旧 Journées Scientifiques
Francophones, JSF)は、在日フランス大使館、フランス
国立科学研究センター(CNRS) により 1997 年から開
催されてきた、日本で活動しているフランス語圏の研
究者が年に一度集う学術的交流会です。本年は、昨
年同様、Sciencescope が主催団体となっています。詳
細に関しては、ウェブサイトをご覧下さい。
平成 19 年度第三回幹事会
日時:2007 年 9 月 10 日(月) 19:00~20:30
場所:東京理科大学九段校舎北棟 5 階
建築学科第二会議室
出席者:松田智大、 岡井有佳、勝部憲一、早田勇、
山名善之、山城富男
議題:
1. 2007 年度会費の徴収
会報に封入する振込用紙
日時: 2007 年 10 月 19 日(金)
場所: 国立情報学研究所
〒101-8430 東京都千代田区一ツ橋 2-1-2
交通案内:
http://www.nii.ac.jp/introduce/access1-j.shtml
問合せ先: [email protected]
2007 年度会費納入のお願い
会員の皆様には、毎年 2000 円の会費を納入して頂いております。ABSCIF の活動は会員の皆様からの会費
により維持されています。ABSCIF が活動するために必要な資金ですので、会員の皆様のご理解、ご協力の
ほど、よろしくお願いいたします。
2007 年度会費の納入には、同封の払込取扱票をご利用いただき、郵便振替でご納入ください。払込手数料は
皆様のご負担となりますが、ご了承ください。もし払込用紙を紛失された場合は、郵便局備え付けの払込用紙
をご利用いただき、下記口座へご送金ください。
住所、勤務先等に変更がある方はその旨、払込票にご記入ください。なお、行き違いに納入の場合はご寛容
のほど、よろしくお願いいたします。
郵便局振替口座
口座番号 00170-3-88562
加入者名 科学部門フランス政府給費留学生の会
発行:科学部門フランス政府給費留学生の会 (ABSCIF)
〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿 3-9-25 日仏会館内
会
則
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