【地元自治体の取り組み】 自転車で“走れば愉快だ”宇都宮 「宇都宮市自転車のまち推進計画」 宇都宮市建設部 道路建設課長 目 次 1.宇都宮市の自転車を取り巻く環境 2.「自転車のまち推進計画」の概要 3.自転車走行空間整備について 4.その他の取り組み 飯 野 利 也 自転車で“走れば愉快だ”宇都宮 「宇都宮市自転車のまち推進計画」 宇都宮市建設部道路建設課 1.宇都宮市の自転車を取り巻く環境 (1)自転車利用に適したまち(都市構造等) 市街地を中心に広 がる平坦地 雨量は全国平均と 比較して少ない 冬季の日照時間が 長い 充実した道路環境 の整備 3環状・12放射道路の道路ネットワーク 1 (2)自転車スポーツが盛んなまち ●ジャパンカップサイクルロードレース 世界トップクラスの選手が一堂に会する、 アジア最高位の自転車ロードレースの開催地 平成22年度から大通りで 開催している「クリテリウム」 平成26年度から新たに 開催した「シクロクロス」 2 ●宇都宮ブリッツェン 平成20年10月、宇都宮で日本初“地域密着型” プロロードレースチーム「宇都宮ブリッツェン」が誕生、 自転車の普及に尽力している 選手と一緒に楽しめる「サイクルピクニック」の様子 選手による「ウィーラースクール」の様子 3 2.「自転車のまち推進計画」の概要 (1) 推進計画策定の基本方針・目標 ■ 計画期間:平成23年度~平成27年度 10年後を見据えた5年間の実行計画 ■ 基本方針: ①交通手段としての ②自転車で 利便性を高める まちの魅力を高める ○走行・利用環境の改善 ○他の交通手段との連携強化 ○健康度・環境度アップ ○自転車目的の来街者増 等 ■ 計画目標:自転車のまち推進計画「4つの施策の柱」 “安全” “快適” “楽しく” “健康とエコ” に自転車が に自転車が 自転車が に自転車が 使える 使える 使える 使える 「自転車のまち宇都宮」の実現 4 (2) 施策体系 目標 目標 ひ と や 環 境 に や さ し い 自 転 車 を 愛 す る ま ち を 目 指 し ま す 。 だ れ も が 安 全 に 便 利 に 楽 し く 自 転 車 が 利 用 で き る と と も に , 「 自 転 車 の ま ち 宇 都 宮 」 の 実 現 4つの柱 4つの柱 目標 だれもが“安全”に自転車が使える Ⅰ 25の具体的な 取組を位置付け 4つの柱に 基づく施策体系 ~安全性の向上~ ・ 自転車の走行にとって安全・安心な道づくりの推進 ・ 自転車のルール・マナーを守ることができる人づくり や自転車の安全を守る環境づくりの推進 施策事業 (1)自転車走行空間の確保 施策事業 具体的な取組 ◎新たな自転車走行空間の整備【拡】 自転車サインの整備【拡】 (2)安全啓発活動の実施 ◎交通安全教室等の継続・拡充【拡】 広報啓発活動の継続・拡充【拡】 (3)安全を守る環境づくりの推進 安全安心な自転車用具の普及促進【拡】 交通安全施設の設置【継】 放置自転車対策の継続・拡充【拡】 目標 目標だれもが“快適”に自転車が使える Ⅱ Ⅱ ~快適性の向上~ (1)自転車利用のネットワーク化 公共交通との連携強化【拡】 (2)新たな駐輪場の整備 ・ 自転車利用者が休憩できる空間の創出や公共交通(バス, 鉄道,タクシー)との連携など,自転車利用がつながる ・ 自転車の特性を活かす利便性の高い駐輪場の整備 Ⅲ だれもが“楽しく”自転車が使える ~観光やスポーツの推進~ ◎鉄道駅周辺への駐輪場整備【拡】 バス停付近への駐輪場整備【拡】 短時間駐輪スポットの整備【新】 環境づくりの推進 目標 ◎休憩スポットの創出(自転車の駅)【新】 (1)レンタサイクルの拡充 ◎観光レンタサイクルの導入【新】 コミュニティサイクルの拡充【拡】 (2)スポーツ・観光等との連携 ◎モビリティセンターの整備【新】 観光・サイクリングルートの整備・創出【新】 ・ 自転車に乗りたくなるような環境づくりの推進 ・ 観光との連携やサイクルスポーツの振興による新たな自 ◎自転車マップの作成【新】 サイクリングロードの整備【拡】 転車の魅力づくりの推進 商店街等との連携策の実施【新】 (3)プロスポーツとの連携 ジャパンカップのPRの実施【継】 自転車の普及促進イベントの実施【新】 目標 Ⅳ だれもが“健康とエコ”に自転車が使える ~健康の増進と環境保全~ (1)自転車通勤の推進 モビリティマネジメントの実施【拡】 自転車通勤に関する職場環境の改善【新】 (2)新たなライフスタイルの推進 ◎自転車モニター事業の実施【新】 ・ 市民の健康増進や地球にやさしいライフスタイルの推進 「自転車のまち宇都宮」の推進 「自転車のまち宇都宮」のPR【新】 5 3.自転車走行空間整備について 目標 だれもが“安全”に自転車が使える ◆自転車走行空間の整備 自転車交通量や交通事故発生 状況等から、優先整備路線 (25.4km)を選定 道路現況に応じ、自転車専用通 行帯などの自転車走行空間の 整備を推進 6 (1)自転車ネットワーク路線の設定 ◆自転車ネットワークの選定基準 ・ ・ ・ ・ JR宇都宮駅等と中心市街地周辺の高校等を結ぶ路線 自転車利用の多い主要な幹線道路 自転車に係る事故が多い路線 自転車を活用した観光ルート・サイクリングルート などから路線を設定 自転車ネットワーク路線 約190km を設定 (国道・県道・市道) 優先整備路線 25.4km を選定 (市道) 7 8 優先整備路線(整備済み) 市道28号線(宮の原通り) 市整備路線 国・県整備路線 宇都宮市自転車走行空間整備路線 ・優先整備路線延長(計画延長) ⇒25.4km ・整備済み延長(平成27年度末見込み) ⇒市道 20.5km(80.7%) (2)標準整備パターン 整備 手法 自転車専用通行帯 自転車専用通行帯 自転車と自動車が 混在通行 自転車専用通行帯 (道路空間の再配分) 施工 方法 整備 期間 ・自転車専用通行帯の 幅の全部を着色 ・自転車専用通行帯の 幅の一部を着色 平成18年度より実施 (従来の整備手法) 平成27年度より実施 ・矢羽根の設置 (間隔@10m) 平成27年度より実施 ・車道、歩道の幅員を見直し 自転車専用通行帯を確保 平成25年度より実施 (道路修繕に併せて実施) 10 (3)整備事例 ・限られた道路幅員での再配分 ⇒車道幅員の縮小(センターライン消去など) 整備前 整備後 縮小 歩 路 路 歩 歩 道 肩 肩 道 道 自 転 車 専 用 通 行 帯 自 転 車 専 用 通 行 帯 歩 道 11 (3)整備事例 整備前(H26年7月) 整備後(H27年6月) 12 (3)整備事例 車道混在路線の整備(矢羽根設置10m間隔) 車道混在路線の整備(交差点付近に自転車マーク設置) 交差点部における自転車走行位置の明示 二段階右折を促進させる溜まり場 (4)自転車走行空間の整備効果 【市道28号線の整備結果】 整備後の利用者アンケート調査結果(N=255) ・「安全で走りやすくなった」と9割が回答 ・「車道に自転車専用の通行空間があると走りやすい」 と8割強が回答 【整備済み路線(市内全域)の事故件数】 ・整備前22件 ⇒ 整備後12件 4.その他の取り組み 目標 だれもが“快適”に自転車が使える ◆休憩スポット(自転車の駅)の設置 サイクリングルート沿いの公共施設(地区 市民センター等)の他、観光施設やコンビ ニエンスストアと協力しながら、自転車修 理用工具や空気入れポンプ、スポーツバ イク用のラックを配備 【取組実績】 H27年度末 44箇所設置 (うちコンビニエンスストアは29箇所) 15 目標 だれもが“快適”に自転車が使える ◆バス停付近への駐輪場整備 郊外の主要なバス停付近の 歩道上などに、路線バスへ のスムーズな乗換えができ る駐輪スポットを整備 平成20年度より、バス事業 者の営業所等への駐輪場整 備を補助金で支援 市道上への整備 【取組実績】 H26年度末 24箇所設置 バス営業所内への整備 16 目標 だれもが“楽しく”自転車が使える ◆宮サイクルステーションの運営 シャワー・トイレ、 休憩・修理スペース等を提供 平成22年10月から、自転車の利用活用の 拠点施設として、JR宇都宮駅西口に設置し、 モデル事業として運営 宇都宮ブリッツェンと連携しながら、より快適 に自転車を利用できる環境を創出 ○ スポーツバイクのレンタサイクル ○ スポーツバイクセミナーの実施 ○ 休憩スペースやシャワーの提供 17 目標 だれもが“楽しく”自転車が使える ◆サイクリングロードの整備 観光との連携やサイクルスポーツ の振興による新たな自転車の魅 力づくりに向けて、H26年度より、 サイクリングロードの整備を開始 山田川CR 田川CR 【凡 例】 整備区間 未整備区間 鬼怒川CR 姿川CR 18
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