お客様サービス向上をめざした IBMi の Web 化の実現

◇MYNOSMYNOS-201
2014 年 2 月号月号-
お客様サービス向上をめざした IBMi の Web 化の実現
----- Web 化ツール aXes の活用事例 ----倉庫業を営む D 社様において、お客様のサービス向上の 1 つとして、従来の IBM のグリーン
画面から、操作感覚の良い GUI 画面で、販売管理システムを公開したいとの要望があり、Web
化ツール『aXes』で GUI 化を制作いたしました。
その事例をご紹介させていただきます。
■お客様からの要望
1.従来どおりの 5250 グリーン画面ではなく、Web 化した GUI 画面により、
見た目を少しでも良くして、ブラウザを利用して接続稼働させたい。
1) PCOMM 等 の エ ミ ュ レ ー タ ー を 購 入 せ ず に 、 IBM i (System i 、
iSeries、AS/400) を使用したい。
2) 新規荷主に販売管理システムのデモを行ったところ、5250 グリーン
画面の評判が良くなかったので、改善したい。
2.お客様により、GUI 画面・5250 画面どちらでも選択または併用できること。
※販売管理システムを使用している荷主様によっては、すでに 5250 グ
リーン画面に慣れているので、画面の変更を必要としないお客様もおら
れることが理由です。
3.COBOL/400 で作成されている既存の販売管理システムを有効利用して、
Web 化をしたい。(なるべくプログラムを変更せずに GUI 化できること)
4.短期間で、Web 化した GUI 画面にできること。(ツールの採用などで)
■Web 化ツール『aXes』を選定した理由
1. 既存の 5250 プログラム(COBOL、RPG)を変更することなく、ブラウザでア
クセス可能な、インターネット・アプリケーション変換ツールであること。
2. Web 変換は IBM i (System i、iSeries、AS/400)サーバーの上で実行され
別途サーバー構築の必要性がなかったこと。
・クライアント PC に、修正モジュールを配布する必要性がないこと。
3. カスタマイズなしの画面は、AutoGui 機能で画面が自動変換されるため、
カスタマイズの有無に関係なく、画面を Gui 化できること。
※今回の Web 化は、画面の見た目を少しでも良くことに重点を置いた
ため、AutoGui 機能は使用せず、カスタマイズ機能を使用して Web 化を
行いました。(画面イメージは次ページをご覧ください)
4. 簡単なカスタマイズ機能説明を受講することにより、容易に画面カスタマイ
ズを行えること。
5. 画面を Web ページに変換することで、多くのユーザーが慣れているブラウ
ザを使って、アプリケーションにアクセスすることが可能になること。
お客様にはサンプル画面等を見ていただき、ご要望に対して十分満足でき
る機能との評価をいただきましたので、Web 化ツール『aXes』を選定しました。
【5250 グリーン画面】
【AutoGui 自動変換画面】
【カスタマイズ画面】
【主なカスタマイズ内容】
①プログラムタイトルのカラー表示
②項目タイトルのカラー表示
③ラジオボタン表示
④プルダウン表示
⑤カレンダー表示
⑥ファンクションキーのボタン化
■ツールを活用した効果
1.従来どおりの 5250 グリーン画面ではなく、Web 化した GUI 画面となり、見映
えと操作性がともに良くなった。
2.Web 化したことにより、外出先からノートPC等でシステムを使用することが
可能になった。
3.ラジオボタン、プルボタン、カレンダーからの日付入力機能を追加したこと
により、入力の間違いを減らすことになり、入力の効率化に役立った。
4. 今後、他の荷主様に Web 化したシステムを利用提供していく場合に、
PCOMM 等のエミュレーターを購入せずに、IBM i を使用できるため、コスト
削減になった。
5.カスタマイズなしの画面は、AutoGui 機能で画面が自動変換されるため、
カスタマイズの有無に関係なく、画面を Gui 化することができた。
6.既存システムを大幅に修正することなく、有効利用できるため、新規開発し
て Web 化するよりも、安価に Web 化することができた。
7.Web 変換は IBM i で行われるため、別途サーバーを構築する必要性がなく、
また新たにハードウェアを購入することもなく Web 化できたので、費用削減
になった。
8.IBM i と PC とでデータ転送を行っているプログラムについては、プログラム
修正を行い、従来どおりの 5250 グリーン画面と、Web 化した GUI 画面を併
用することができた。
※この場合はデータ転送の起動方法を、クライアント側起動からサーバ
ー側起動へ変更する必要があります。
9.Web 化ツール『aXes』を使用してカスタマイズを行ったことにより、実際の開
発期間が約 2 か月半程度と、短期間で行うことができた。
■お客様のご評価
既存の荷主様からは、Web 化したことにより、画面の見映えや操作性が一段
と良くなった、また外出先からでもシステムが使用可能になったなど、非常に
使いやすいシステムになった、との評価をいただいているとのことです。
■今後の意向について
現在 IBM i (System i、iSeries、AS/400)で、従来のグリーン画面をお使いの
ユーザー様で、既存アプリケーションを短時間で Web 化したいとお考えであ
れば、ぜひ一度ご検討いただきたいツールが、この『aXes』です。
画面カスタマイズの内容によっては、既存の 5250 アプリが、本格的な Web ア
プリに生まれ変わります。また、PC 文書や写真、他サイトへのリンクなども画面
に表示することが可能になります。
この機会に、グリーン画面からの脱却を検討されてはいかがでしょうか。
IBM i (System i、iSeries、AS/400)で、既存システムの Web 化に興味がおあり
のお客様は、この弊社ホームページのお問合せフォーム または、貴社担当
営業までお気軽にお問合せください。
解説:レガシー・トランスフォーメーション・サービス部 藤田 誠