平成 27 年度事業報告 公1 全国の臨床工学技士を対象にした学術技能の研鑽及び資質の向上を目的とした事業 1.職業倫理の高揚に関する事業 1)平成 25 年度末に実施した会員施設を対象に、臨床工学技士に関する調査として施設アン ケートの素集計結果をもとに、製造販売業者の立会い状況が明らかとなり、医療機器業 界への緊急提言を本年度も継続してHPに掲載すると共に、更には、医療機器業公正取 引協議会と連携を密にして医療機関、他の関連団体にも周知を図った。 2)平成 24 年度作成した「臨床研究の利益相反(COI)に関する指針」をHPに継続して公開 し、更に啓発を行った。 2.日本臨床工学会の開催 1)「第25回日本臨床工学会」を開催した。 メインテーマ: “臨床工学技士の未来を語ろう—アジアへ向けた発信—” 会 期:平成 27 年 5 月 23 日(土)~24 日(日) 会 場:福岡国際会議場、福岡サンパレスホテル&ホール 学会長:一般社団法人福岡県臨床工学技士会 専務理事 井福 武志氏 ・参加総数:3,744 名 会員(事前・当日)2,089 名、非会員 482 名、学生 344 名 賛助会員 528 名、招待者 301 名、計 3,744 名 市民公開講座 607 名 2)「第26回日本臨床工学会」の開催に向けて一般社団法人京都府臨床工学技士会と連携を 密にし、開催に向けて尽力した。 メインテーマ: “臨床工学技士の未来を洞察する —飛躍に向けた新たなステップ— ” 会 期:平成 28 年 5 月 14 日(土)〜 15 日(日) 会 場:国立京都国際会館 学会長:一般社団法人京都府臨床工学技士会 会長 仲田 昌司氏 3)「第27回日本臨床工学会」の開催に向けて一般社団法人青森県臨床工学技士と連携を 開始した。 メインテーマ: 「未来にはばたく臨床工学技士今後の方向性を考える - 」 会 期:平成 29 年 5 月 20 日(土)~ 21 日(日) 会 場:リンクステーションホール青森(青森文化会館) ・ホテル青森 学会長:一般社団法人青森県臨床工学技士会 会長 野沢 義則氏 4)「第28回日本臨床工学会および平成 30 年度(公社)日本臨床工学技士会総会」開催担 当神奈川県技士会と連携を開始する。 5)平成 28 年 2 月上旬、全国都道府県臨床工学技士会宛てに「第 29 回日本臨床工学会およ び平成 31 年度(公社)日本臨床工学技士会総会」開催担当都道府県技士会公募依頼状を 発信した。 申請都道府県技士会名:一般社団法人 岩手県臨床工学技士会 (平成 28 年 3 月 8 日開催立候補届出申請書受理) 3.検定に関する講習会及び試験の実施 1)不整脈治療専門臨床工学検定 (1)基礎編を下記日程で開催した。 会 期:平成 27 年 7 月 11 日(土)~12 日(日) 会 場:新梅田研修センター 申込者数:180 名 受講者:173 名(会員:152 名、非会員:21 名) (2)応用編を下記日程で開催した。 会 期:平成 27 年 11 月 13 日(金)~15 日(日) 会 場:AP 秋葉原 受講者:147 名(会員:129 名、非会員:18 名) (3)検定試験を下記内容で実施した。 日 程:平成 28 年 3 月 12 日(土) 場 所:東京フォーラム 8 受験者:181 名(欠席者:8 名) 合格者:36 名 2)血液浄化専門臨床工学検定 (1)第 8 回指定講習会を下記日程で開催した。講習会開催日程 会 期:平成 27 年 8 月 28 日(金)~8 月 30 日(日) 会 場:連合会館 受講者:203 名(会員:197 名、非会員:6 名) (2)検定試験を下記内容で実施した。 日 程:平成 28 年 3 月 5 日(土) 場 所:東京フォーラム 8 受験者:242 名(欠席者:20 名) 合格者:11 名 3)呼吸治療専門臨床工学検定 (1)第 5 回指定講習会を下記日程で開催した。 会 期:平成 27 年 10 月 2 日(金)~10 月 4 日(日) 会 場:ベルサール八重洲 受講者:97 名(会員:90 名、非会員:7 名) (2)検定試験を下記内容で実施した。 日 程:平成 28 年 3 月 6 日(日) 場 所:東京フォーラム 8 受験者:105 名(欠席者:12 名) 合格者:9 名 4)高気圧酸素治療専門臨床工学検定 (1)第 3 回指定講習会を下記日程で開催した。 会 期:平成 27 年 11 月 20 日(金)~11 月 22 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 受講者:5 名(会員:5 名、非会員:0 名) (2)検定試験を下記内容で実施した。 日 程:平成 28 年 3 月 12 日(土) 場 所:東京フォーラム 8 受験者:5 名(欠席者:1 名) 合格者:3 名 4.日本臨床工学技士教育研究会開催 臨床実習に焦点をおき人工呼吸器関連領域における卒前・卒後教育における臨床工学技士 の育成について討論する。 「第 14 回日本臨床工学技士教育研究会」を次の内容で開催した。 テーマ: 「呼吸療法における卒前・卒後教育の現状と課題」 会 期:平成 27 年 11 月 1 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 受講者:42 名 5.生涯研修会の開催 1) 卒後臨床工学技士基礎セミナー 生涯教育プログラム開発整備事業の一環として、初任者に対して、臨床工学技士の臨床に おける基本事項の学習を目的として開催した。 (1)「第 13 回卒後臨床工学技士基礎セミナー」の開催 会 期:平成 28 年 1 月 16 日(土)~17 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 受講者:53 名(会員:31 名、非会員:22 名) (2)従前から映像講習会を実施していたが、本年度より e-ラーニングを開催した。 ①第 1 回 e-ラーニング基礎セミナー 開催日:平成 27 年 7 月 17 日(金)〜8 月 16 日(土)、修了者:32 名(会員:26 名、非会員:6 名) ②第 2 回 e-ラーニング基礎セミナー 開催日:平成 27 年 10 月 16 日(金)〜11 月 15 日(土)、修了者:43 名(会員: 28 名、非会員:15 名) 2) 災害対策研修会 (1)第3回災害対策研修会を以下内容で開催した。 会 期:平成 27 年 9 月 13 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 対象者:会員および非会員(他の医療職を含む) 受講者:63 名(会員:57 名、非会員:6 名) (2)当会と日本透析医会、日本腎不全看護学会、日本血液浄化技術学会と連携を密にし、 医療職がボランティア活動を円滑に行えるよう尽力した。 6.実習指導者の育成 (1)「臨床実習指導者講習会」 受け入れ側である医療機関側の“臨床実習指導者”が、臨床実習現場において標準的 かつ統一的な指導が実践できることを目標として「第 10 回臨床実習指導者講習会」 を開催した。 会 期:平成 27 年 8 月 1 日(土)~8 月 2 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 受講者:76 名(会員:68 名、非会員:8 名) 公 2 臨床工学領域における安全対策事業 臨床工学技士の専門的知識・技能をもって、国民の医療・福祉に寄与することを目的として次 の事業を実施する。 1.「透析液安全管理責任者セミナー」 1)透析液の清浄化管理を総括する透析液安全管理責任者を育成する目的で第8回透析液安 全管理責任者セミナーを以下内容で開催した。 会 期:平成 27 年 7 月 4 日(土)~ 7 月 5 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 対象者:当該領域経験 5 年以上の会員および非会員(他の医療職種含む) 受講者:342 名(会員:295 名、非会員:47 名) 2)第 1 回透析液安全管理基礎セミナーとして下記日程で開催するとともに e-ラーニング形 式のセミナーを準備する。 会 期:平成 27 年 12 月 13 日(日) 会 場:ソラシティお茶の水 対象者:会員および非会員(他の医療職種含む) 受講者:129 名(会員:112 名、非会員:17 名) 2.「医療機器安全管理責任者講習会」 医療機関において医療機器の安全使用に係る総合的安全対策を行う医療機器安全管理責任 者を育成することを目的に、医療機器に関する情報管理、関連法規と根本原因分析を講義内 容として講習会を開催した。 東京会場 会 期:平成 27 年 10 月 17 日(土)~ 10 月 18 日(日) 会 場:連合会館 対象者:会員および非会員(他の医療職を含む) A コース 受講者:59 名(会員:49 名、非会員:10 名) B コース 受講者:37 名(会員:32 名、非会員:5 名) 福岡会場 会 期:平成 27 年 12 月 5 日(土) 会 場:福岡センタービル 対象者:会員および非会員(他の医療職を含む) 受講者:57 名(会員:40 名、非会員:17 名) 3.医療機器の安全に関する普及啓発 医療機器の安全な取扱いのためのガイドラインや医療機器による医療事故分析による提言 等による報告書を作成し、政策提言を行うことにより医療事故を未然に防ぐための啓発事業 を行った。策定したガイドライン等は会員に配付するほか、ホームページに掲載し、会員外 の臨床工学技士やその他の医療関係者への啓発につなげた。 1)平成 25 年度に改訂ならびに平成 26 年度に策定した「医療機器の安全管理指針Ⅱ」等を 中心に普及啓発を行った。 2)医療機器を介した感染予防のための指針の策定を策定し公開した。 3)日本透析医学会、日本透析医会、日本救急集中治療学会等より構成される「医療機器の 取り違え事故に対する対応を検討する会」に引き続き参画した。 4.(一社)医療安全全国共同行動等との連携 1)医療関連死亡事故を減少することを目的とする医療安全全国共同行動に参画し、当会が 作成した医療機器の保守管理・教育指針の普及啓発を推進した。 2)医療安全全国共同行動が企画開催させる全国フォーラム(6月・11月の年2回)へ参 加し、医療機器の安全操作・教育の普及に尽力した。 3)一般社団法人 医療の質・安全学会等関連団体と協調し、医療の安全文化の定着に尽力し た。 公3 臨床工学の普及啓発に関する事業 臨床工学の普及啓発、調査研究および国際活動に努め、国民の医療・福祉に寄与することを 目的として次の事業を実施する。 1.臨床工学の普及啓発事業 1)毎年 6 月 2 日を「臨床工学(CE)の日」と定め、この日を含めた1週間を「臨床工学週 間」とし、本年度も全国都道府県臨床工学技士会との連携によりポスター、マスコット キャラクター等を用いたキャンペーンを実施し臨床工学の普及啓発を行った。 2)英語版ホームページの充実を更に進める。 3)更新した臨床工学技士紹介 DVD を活用し更に臨床工学技士の普及啓発に繋げる。 ・DVD「新いのちのエンジニア」:2000 枚、アニメ版 DVD「病院の機械と臨床工学技士」:1000 枚、また、英語版 DVD「Clinical Engineers for Life」を 1000 枚作成した。 各都道府県技士会には DVD「新いのちのエンジニア」:500 枚、アニメ版 DVD「病院の 機械臨床工学技士」:363 枚。日本臨床工学技士教育施設協議会には DVD「新いのちのエ ンジニア」:76 枚、アニメ版 DVD「病院の機械と臨床工学技士」:106 枚を送付した。 4)メディカルジャパン 2016 に模擬手術室や医工連携例の展示を行うと共に臨床工学フォー ラムを開催し臨床工学技士の普及啓発を行った。 2.「臨床工学技士基本業務指針2010」の更なる啓発 1)本年も臨床工学技士の業務を明確化するとともに、医療機関における医師や看護師等の 他の医療職との役割分担を明らかにし、チーム医療における協働環境を整えるため尽力 した。 3.臨床工学技士業務実態調査事業 1)平成 26 年度に実施した「臨床工学技士業務実態調査」をもとに政策提言や医療機関にお ける臨床工学技士活用の促進を医療機関、関連団体に周知を図った。 2)Web アンケート調査ができるようにソフト開発を行った。 4.国際活動に関する事業 1)JICA 事務局と連携しボランティア支援活動を行う臨床工学技士をHPで紹介し支援を継 続する。 2)平成 27 年 6 月 5 日~6 月 8 日、米国デンバーで開催の AAMI 2015 カンファレンス&エキ スポに参加した(吉岡委員長他 2 名)。 2演題の発表と米国 ACCE との連携構築を図った (吉 岡委員長他1名)。また同時に米国病院等を視察した。 3)中国工程士会との交流を推進する。 平成 27 年 7 月 10 日(金)に上海において、川崎会長、松金常任理事、園川委員の 3 名 を派遣し「血液浄化分野における技術交流」に関する確認書の打ち合わせを行った。 平成 28 年 1〜2 月に名古屋にて中国からの実習生に受け入れを予定。12 月初旬に中国 4 〜5 日にてセミナーを開催した。 4)高齢化社会に対応する全世界的な医療機器の開発、安価な提供を目的にWHO会議国内 外会議に参加を推進する。 5)災害対策関連を含め JIMTEF(国際医療技術交流財団)との連携を推進する。 6)平成 27 年 9 月 14 日〜9 月 16 日にドイツ連邦共和国・ベルリンで開催の透析液・透析装 置関連 ISO 国際会議に透析液等安全委員会の楢村委員と透析装置安全委員会の安藤委員 を派遣した。 7)平成 27 年 10 月 21 日に中国で開催される ICEHTMC (The First International Clinical Engineering (CE) and Health Technology Management Congress) に川崎会長、福田委 員の 2 名を派遣した。 8)平成 27 年 11 月 7 日に米国フロリダで開催される AARC 学会参加(American Association for Respiratory Care:米国呼吸療法医学会)に、米国が先進している人工呼吸分野に おいて、情報収集を行い、会員へフィードバックを目的に技士を派遣した。 9)平成 27 年 8 月 21 日に天津での透析関連学会に川崎会長他 2 名の委員を派遣した。 他1:学術技能の研鑽及び資質の向上に関する事業 臨床工学技士の学術技能の研鑽および資質の向上を図る。 1.学術研究助成事業 1)地域における臨床工学の学術振興を目的とした学術大会に講師紹介や派遣を行い支援す るとともに後援を行った。 2)学術研究・論文助成 昨年同様 JACE Yoshindo Award として臨床工学領域における優秀論文に対し表彰を行う とともに、「第 11 回 JACE Yoshindo Award」論文募集をした。平成 28 年 1 月末の締め切 り日までに 5 名の応募があった。学術アワード委員会の厳正な選考の結果、 「第 11 回 JACE Yoshindo Award」:1 名、「第 11 回 JACE Yoshindo Award 奨励賞」:3 名を選考した。 なお、1 名は 2014 年度助成金受領論文で新規未発表論文ではないと判断され応募対象外 とした。 3)臨床工学技士養成校の優秀な卒業生に対し会長賞を全国養成校卒業者から 61 名に授与し た。 2.血液浄化専門臨床工学技士認定事業 検定試験実施回数:7 回 平成 27 年度新規認定者数:21 名 総認定者数:168 名 今期更新対象者数:29 名 更新者:28 名 3.不整脈治療専門臨床工学技士認定事業 検定試験実施回数:7 回 平成 27 年度新規認定者数:45 名 総認定者数:302 名 今期更新対象者数:33 名 更新者 32 名 4.呼吸治療専門臨床工学技士認定事業 検定試験実施回数:4 回 平成 27 年度新規認定者数:2 名 総認定者数:31 名 5.高気圧酸素療法専門臨床工学技士認定事業 検定試験実施回数:2 回 平成 27 年度新規認定者数:2 名 総認定者数:9 名 他2:相互福祉に関する事業 1.賠償責任保険 臨床工学技士賠償責任保険の加入促進事業を通して、業務上の患者損害を円滑に行う。加入 者:14,186 名 加入率:84.8% (H28 年 3 月 1 日現在、会員数:16,719 名) 2.団体総合保険(あんしんくん) 加入者状況は以下の通りであった。 会員加入者:217 名 加入率 約 1.3%、被保険者数:472 名 (H28 年 3 月 1 日現在、会員数:16,719 名)、(種目ごとの被保険者数内訳) 傷害 151 名、医療 164 名、休業 111 名、長期休業 46 名 他3:図書、印刷物の刊行に関する事業 1.会誌の定期発行事業 会誌 54 号(福岡学会抄録集)を 4 月、55 号を 9 月に発刊した。また 56 号を平成 28 年1月 発刊し学術普及啓発を行った。 2.機関新聞「たより」の定期発行事業 当会の運営に係わる内容および最新の関係情報を掲載し年 6 回(たより 131 号〜136 号発刊 済み)定期刊行した。
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