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東都フォルダー工業株式会社
情報誌 №60 2008.10
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№60 もくじ
●特集・最近の導入事例より
夏の観光シーズンを前に、弊社最新シーツラインを導入された、㈱伊豆
リネンサプライ・熱海工場様の事例をご紹介いたします。
●新製品情報・WFO-7-COMB(コンビ)
需要が急増するガウンや厚手のバスローブをきれいに畳む、最新のガ
ウンフォルダー、WFO-7COMBを読者のみなさまにいち早くお知らせい
たします。
●メンテナンス情報
今回より エアー機器に関する付帯設備 として、これらの付帯設備の
役割と日常点検を数回に分けてお送りします。
発行:東都フォルダー工業株式会社
〒333-0843 埼玉県川口市前上町32-24
TEL:048-262-2838 FAX:048-262-2788
●お客様・設置事例のご紹介
工場スペースを最大限に活かすには
株式会社伊豆リネンサプライ・熱海工場様の事例
日本を代表する温泉地のひとつ、熱海。株式会社伊豆リネンサプライ・熱海工場様は、熱海の旅館やホテ
ルを支えているリネンサプライ工場のひとつです。もともとは旅館さんの協同組合としてスタートした歴史を持
つ工場です。
今回、同工場では弊社の製品をはじめとした最新設備を夏の繁忙期前に導入されました。荒田康夫工場長
は「重油高に打ち勝つよい方法は、限られたスペースを最大限活かして、生産性を向上させることだと実感し
た」と語っています。
どのような成果をイメージして今回の設備を導入したのか、荒田工場長に語っていただきました。
SONIC−505の最新バージョンで額縁包布、枕カ
バーを処理。増加傾向にある大型のデュベカバー
にも対応でき、高品質な仕上がりに貢献してい
る。
●設備導入後の感想をお聞かせ下さい
(荒田工場長)もともとは、この工場は熱海地区の旅館さんのためのクリーニング協同組合としてスタートしていま
す。そのようなわけで旅館さんの持ち物になっている品物の洗濯が多いのが特徴です。現在もその状況が続いて
います。品物も客先ごとに多種多様です。
今回の設備投資前までは、ロール1本でシーツから枕カバーまで何でもやりました。
今回の設備投資で、アイロナーが新設され、SONIC-505とSS1A-5FPが導入されました。新しいラインではデュ
ベ・包布と枕カバーを仕上げ、既設のチェストロールはシーツだけを処理するライン構成になりました。
←SS1A-5FP-33の排出テーブル。
枕カバーを処理する際の人員も大幅に削
減でき、いままで手薄となっていた部署へ
の人員配置も可能となった。
●枕カバー・シーツの複合機 5FP導入の感想をお聞かせください。
(荒田工場長)5FPは枕カバーとデュベの切り替えが可能で、ひとつのラインでデュベと小物(枕カバー)ができる
ようになりました。そのおかげで生産性が格段に向上しました。もちろん、シーツが多い時間にはシーツも新設ライ
ンで処理します。
また、枕カバーを処理する際の人員も大幅に削減できたので、工場全体で人員配置に柔軟性を持てるようになりま
した。5FPの導入前は、枕カバーを処理する際にはライン後方に少なくとも3-4人配置して品物を受け取る必要があ
りました。それが導入後はひとりで済むようになりました。その結果、いままで手薄だった場所への人員の配置も可
能になりました。大変助かっています。
●なぜ、このコンビネーションを選ばれたのですか?
(荒田工場長)一番大きかったのは、複合機のメリット=シーツも畳めて、大量のピースの処理を効率よくできると
いう点です。枕カバーを機械で処理できるだけではなく、スタックも可能であることは非常に大きいですね。工場ス
ペースがもっとあれば、小物専用のロールの設置もあるいは出来るかも知れません。もし当工場のように、それが
出来ない場合には5FPは非常によい選択肢だと思います。
今回の設備(新設)の概要
・建屋を新設した上での設備投資
・投入機:SONIC-505S-33(シーツ・デュベカバー・額縁包布・ピース対応)
・アイロナー:カレンダーロール
・フォルダー:SS1A-5FP-33(ピース折りたたみ+スタック機能付きシーツフォルダー)
●シーツ・枕カバー複合フォルダー・SS1A-5FP
・4・16・32折りが全てワンタッチで切り替えできます。
・ピローの折り畳みユニットは自動切り離し可能ですので、
メンテナンススペースをしっかり確保できます。
・シーツ・ピローのユニットを分けることで、シーツフォルダーの性能を
そのままにピローを畳むことが出来ます。
■巾:4,260mm ■奥行:3,850mm ■高さ:1,600mm
←投入機、カレンダーロール、フォルダーの絶妙
のコンビネーションによって、高品質な仕上がりを
実現(品物・額縁包布)。旅館さんの厳しい要求に
も対応。
●今年の熱海は観光客でにぎわったと報道がありましたが
(荒田工場長)それはマスコミの話題先行ですね(笑)。8月の売上だけを見ると前年比アップを記録しています。
ただ、繁忙期にもかかわらず、新設備のおかげで残業もそれほどせずに乗り切ることができました。実際にオペ
レーターたちも「今年の夏は大変だった」とは感じなかったようです。その点では設備投資の効果がありました。
●投入機・SONIC-505はいかがですか?
(荒田工場長)当社が導入したSONIC-505S(デュベカバー対応・額縁包布も可)は最新式のものです。いままで
の投入機だと、品物によってはセンターに補助が必要な場合がありました。今回のSONIC-505は投入時に補助が
不要です。今回投入機を導入するにあたり、たくさんの工場を見学させていただきましたが、その点が非常に印象
に残りました。
導入後、実際に使用して感じたのは仕上がり品質の良さです。品質に関しては工場見学の際に、非常に神経を
使って見ていました。当社はこれまでチェストロールに手流しでシーツを処理していました。熟練オペレーターは微
調整しながらロールにシーツを投入していきます。そのために、元来シーツは真四角で非常によい品質で仕上がっ
ていました。「投入機を導入した際に、品質が下がってしまったら」というのが一番危惧していたことでした。
導入後の評判は上々です。特に投入でシーツの形が最後まで乱れることなくアイロナーに入っていきます。新た
に導入したカレンダーロールとの相性も非常にいいですね。お客様から品質が下がったという声も一切ありません
でした。この点は非常に安心しました。
←従来のチェストロールのラインでは、
シーツに特化した作業が行われている。
―さいごに、東都フォルダー工業株式会社に望むことは?
(荒田工場長)全国的な傾向として、今後は浴衣が減り、代わってガウンや作
務衣風の部屋着が増えています。昔は温泉地と言えば浴衣でしたが、この傾
向は熱海でも当てはまります。旅館さんでも作務衣を選ぶところが最近は多い
ですね。市場の変化に対応したフォルダーも、近い将来には必要になるので、
ぜひ開発していただきたいです。
新製品情報・WFO-7-COMB(コンビ)
薄いガウンから・厚手のバスローブ、かぶりタイプのウェアーまで・・・
ホテルリネンでのナイトウエアは多様化が進んでいます。
作務衣風、ガウン、バスローブ・・・種類、材質・厚さもバラエティに富んでいます。
東都フォルダー工業では、これらのガウン類を効率的に処理するフォルダー、
WFO-7COMB-1を新たに開発いたしました。
●多様化する要求に賢く対応するために!
・処理能力が従来比40%向上
・従来に比べ、うすいガウンから厚手のバスローブまでスムーズに畳むことができます!
・なで肩形状の品物にも対応できます。
・袖吸込み部分を下部より吸引することにより、
袖の自然な拡がりを実現しました。
●WFO−7COMBはこんなフォルダーです。
・投入部にはマネキンを採用、新機構により4段階の胴幅に
対応が可能。
・多様化するガウンやバスローブをスムーズに処理できます。
・従来品のガウンフォルダーに比較してコンパクトなボディ
・電力消費量も20%削減(当社従来品比)
●メンテナンス情報
∼シリーズ:エアー機器に関する付帯設備 第1回 コンプレッサー∼
エアーシリンダーを工場で使用する為には下図のような様々な付帯設備が必要です。これらの機器は直列
につながっているので全部が影響しあっています。
どれかひとつの機器が故障しているだけでも、正常にエアーシリンダーを駆動させることが出来なくなりま
す。メンテナンス情報では シリーズ エアー機器に関する付帯設備 としてこれらの付帯設備の役割と日常点
検を数回に分けてお送りします。
第一回目はコンプレッサーです。
エアコンプレッサー(空気圧縮機)
① 働き
空気圧縮機とも呼ばれ、連続して大気を圧縮して圧縮空気を作り出し、システムに供給する。エアー機器を駆動
させる圧縮空気の発信源。これが壊れるとエアーシリンダーは全く動きません。
② 構造と特徴
圧縮機には構造、吹出量、吹出し圧、給油方式、制御方式によってよう様々な型式がります。大別すると、往復
式(レシプロ式)・スクリュー式・ターボ式(遠心式)の3つに分類できます。これらは使用目的、環境条件、価格等を
考慮して適当な物を選択する必要があります。
各種コンプレッサーの諸特性
コンプレッサの種類
項 目
往復式
(レシプロ式)
スクリュー式
(ロータリー式)
ターボ式
写 真
構 造
ピストンの往復運動により ローターの回転により
容積を変化させ、空気を
容積を変化させて、
圧縮する。
空気を圧縮する。
タービンを高速で回転する事に
より空気が高速になり、
圧力エネルギーに交換される。
安 い
0.2KW∼500KW
高 い
750KW以下では
メリットはない
脈 動
大 き い
高 い
0.75kw∼370kw
75KW以上になると、往復
式との価格差が小さくなる
小 さ い
振 動
大 き い
小 さ い
比較的小さい
騒 音
大 き い
オイルミスト(酸化)
カーボン
塵 埃(大気中)
水 分
(オイルフリータイプを除く)
3,000∼5,000時間毎に
小 さ い
オイルミスト
塵 埃(大気中)
水 分
大 き い
塵 埃(大気中)
水 分
12,000∼20,000時間毎に
オゾン残留の可能性
8,000∼15,000時間毎に
オーバーホール
オーバーホール
オーバーホール
コ ス ト
空気中の異物の種類
保 守
小 さ い
往復式は、最近、騒音・振動などの問題から据付場所に限定があり、コンプレッサ室の
防音まで考慮に入れると、トータルではスクリュー式より費用を要する場合がある。
スクリュー式はコストが高いが騒音・振動が小さいため、どこにでも設置できる。
総 合 評 価
最近では0.75kw前後のものも市場に出ている。
また、往復式はカーボンが出てくるので、空気の清浄度を要する場合は、この処理に
特別の配慮を要する。また脈動を消すために空気だめを必要とする。ターボ式は、750
KW以上の大型にならないと価格上の利点は出ないが、これより大きくなればなるほど
コスト的にも有利になり、また、オイルミスト、カーボンがないなどの利点がある。
●メンテナンス情報(つづき)
日常点検及び調整方法 (エアコンプレッサ整備の目安)
★印は目視項目 ▲印は点検整備(一部交換) ●印は交換。
項 目
整備基準
点検項目
点検部品
備
1年毎
2年毎
考
2400h
4年毎
吸込フィルタ
交換
●
オイルフィルタ
交換
●
潤滑油
油面点検
潤滑油
交換
オイルタンク
水抜き
Vベルト
張力点検
吸気調整弁
清掃点検
▲
異常の無い場合は点検後使用可
保圧逆止弁
清掃点検
▲
異常の無い場合は点検後使用可
自動放気弁
清掃点検
▲
異常の無い場合は点検後使用可
自動温度調整弁
清掃点検
▲
異常の無い場合は点検後使用可
安全弁
作動点検
油回収エレメント
交換
●
オイルクーラ
フィン清掃
▲
圧力スイッチ
作動点検
★
圧力調整弁
清掃点検
★
吹き出し温度スイッチ
作動点検
▲
油面計
分解清掃
★
圧力計
点検
★
マイクロミストセパレータ
交換
コンプレッサ本体
オーバー
(軸受、メカニカルシール)
ホール
上・下油面計内に油面保持
●
指定油を使用
表示灯点灯時水抜き
★
スリップ音確認、不良なら交換
★
噴気圧確認
圧力設定値を確認。
異常の無い場合は点検後使用可
圧力設定値を確認。
異常の無い場合は点検後使用可
オイル交換時汚れ点検
●
エアドライヤ
●
メカニカルシールの漏れ許容量は3cc/h
超えれば交換。
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