名寄市食育推進計画 (PDF:687KB)

なよろっ子食育プラン
名寄市食育推進計画
豊かな食材、家族いっしょに楽しい食事
名
寄
市
平成 20 年3月
はじめに
「食」は、人の生命と健康の根源をなすもので、きわめて
重要なものです。
「食」は、人と人との結びつきを深め、思いやりや感謝の
心を育みます。
近年、健康や食生活における食品の安全性への関心が高まる一方で、親世代の食生活の乱れに
よる生活習慣病や健康障害が子どもたちにまで生じており、大人だけでなく子どもからの「生涯
食育」が必要になってきています。
子どもの頃に身についた食習慣を大人になって改善することは、非常に困難であり、子どもた
ちに望ましい食習慣を身につけさせることが重要です。
このように、食を取り巻く環境の変化や食に関する情報が多様化する中、行政や消費者、生産
者、町内会、経済団体、学校関係者、農業関係機関団体等が食をめぐる問題意識を共有し、相互
の連携・協力を図りながら一体となって食育に取組んでいくことが必要となっています。
国は、これらの抜本的な対策として、平成17年6月に食育基本法を制定しました。本市にお
いても、これらを踏まえて、市民一人ひとりが食についての意識を高め、安全で望ましい食習慣
を実践することで心身の健康を増進するとともに、
「地産地消」を推進し、豊かな食文化の継承
及び発展に寄与する食育を推進するため「名寄市食育推進計画」を策定しました。
名寄らしい食育を具体的に推進するため、家庭、地域、学校など様々な場において、
「食育」
を総合的に進めることが大切です。
名寄市は、天塩川の恵みに育まれた肥沃な大地と昼夜の寒暖差による気候風土がもたらす良質
で安全な農産物が生産される食材の宝庫であり、道北の流通拠点を形成するなど、食にかかわる
すばらしい環境が備わっています。
この自然の恵みを最大限に生かしながら、食を通して心身の健康と心豊かな人間性を育めるよ
う、この計画に基づき、市民や関係団体の皆様と連携し、食育と地産地消を市民運動として推進
してまいりたいと考えております。
終わりに、本計画の策定にあたりまして、活発なご審議をいただきました名寄市食育推進計画
策定市民委員会の皆様に心から感謝申し上げます。今後とも本計画の推進に対しまして一層のご
支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
平成20年3月
名寄市長
島
多慶志
目
第1章
次
計画の策定にあたって・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
1.計画策定の趣旨・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
2.計画の位置づけ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・1
3.計画の期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
4.計画の推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2
第2章
全国の「食」に関する現状と課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
1.社会と食環境の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
●社会環境の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
●食生活の変化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3
2.食の乱れと健康への不安・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
3.食品の安全性への関心・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
4.消えつつある日本型食生活と食文化・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・6
5.地産地消の取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
●地産地消・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
6.情報化社会への適切な対応・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7
7.社会全体で食育の推進・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・8
第3章
名寄市民の食生活・食環境の現状と課題 ・・・・・・・・・・・・・・・10
1.食生活に関する現状・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(1)朝食の欠食について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
(2)弧食について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
(3)食生活の乱れと健康への影響・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
●未就学児や小・中・高生の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・15
●成人の肥満とメタボリックシンドロームについて・・・・・・・・・・・・・15
●20歳代女性の「やせ」について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(4)食・栄養に関する意識について・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
(5)家庭での食育機能の低下・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
(6)地産地消と体験学習・農業体験への取組みの重要性・・・・・・・・・・・18
●地産地消・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・18
●体験学習・農業体験・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
2.食に関する課題・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・20
3.名寄市は、食材の宝庫・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・21
4.名寄市における食育の取組み状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
第4章
食育推進の基本的な考え方・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
1.食育と地産地消の理念・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
(1)食育・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
(2)地産地消・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
2.ライフステージ(成長段階)ごとの実践・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
3.関係者の役割と推進方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
(1)家庭での推進方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(2)教育現場での推進方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(3)地域での推進方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
(4)商店・道の駅等の販売所における推進方向・・・・・・・・・・・・・・・31
(5)生産者の推進方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
(6)農協・行政の推進方向・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
第5章
食育の推進目標と年次取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
1.食育推進目標・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・34
2.年次毎・食育推進の取組み・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・36
第6章
食育推進体制と目標値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
1.食育の推進体制・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・37
2.目標値・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・38
(資料編)
・世帯の家族類型別一般世帯数の推移等・・・・・・・・・・・・・・・・・・39
・名寄市子育てに関するアンケート結果(抜粋)・・・・・・・・・・・・・・・40
・小・中学生における体格の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・41
・小・中学生における体力・運動能力の状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・42
・名寄市における食育の取組み状況・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・45
・名寄市食育推進計画策定市民委員会設置要綱・・・・・・・・・・・・・・・・・48
・名寄市食育推進計画策定フロー図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・49
・名寄市食育推進計画策定市民委員会・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・50
・庁内食育推進計画検討委員会・庁内担当課長係長会議・・・・・・・・・・・・・51
・名寄市食育推進計画の策定経過・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・52
名寄市食育推進計画
第1章
計画の策定にあたって
1.計画策定の趣旨
食育とは、生きるうえでの基本であって、知育、徳育および体育の基礎となるべきもので
あり、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生
活を実践することができる人間を育てることとされています。
生涯をとおして明るく充実した生活を送るためには、食事や運動等、健康的な生活習慣を
身につけ、生活習慣病を予防することが重要です。なかでも、次世代を担う子どもたちの食
生活は、心身の成長だけでなく、基本的な人格の形成にも大きな影響を及ぼします。近年、
親世代の食生活の乱れによる生活習慣病や健康障害が子どもたちにまで生じており、大人だ
けでなく子どもからの「生涯食育」が必要になってきています。
また、地域で生産される食べ物を地域で食べる、地域で食べる物はできる限り地域で生産
するという「地産地消」をとおし、人、物、情報の交流により地域の経済循環を促すととも
に、市民一人ひとりが食や農について認識を深めることが必要です。
国は平成17年6月、「健全な心身を培い、豊かな人間性を育むための食育を推進し、現
在および将来にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与する」
ことを目的に食育基本法を制定しました。
名寄市においても近年の食生活・食環境の変化は国と同様の背景があり、幼少期からの朝
食を欠食する、小・中学生がひとりで食事をとる(孤食)、好きなものだけ食べる、これら
の結果、肥満が増加しています。その一方で、体型を気にするあまり十分な食事を摂らない
子どものやせも増加しています。いずれの場合も、将来の食習慣や健康が懸念されます。子
どもの頃に身に付いた食習慣を大人になって改善することは、非常に困難であり、子どもた
ちに望ましい食習慣を身に付けさせることは、極めて重要です。さらに、子どもの時から地
域の食文化への関心と理解を抱くように育んでいくことも必要なことです。
このような現状と子どもたちに対する食育の重要性を踏まえ、市民が心身の健康を確保し、
生涯にわたって生き生きと暮らすことができる人を育むことを目的に、名寄市全体で推進す
る食育推進計画を策定することとしました。
2.計画の位置づけ
「食育推進計画」は、食育基本法に基づき、市民がより健康的な食習慣を身につけ、地域
の食文化を大切にしつつ、健康の保持・増進が図られるために策定しました。名寄市では、
健康増進計画、地産地消計画と連携を図りながら総合的な食育を推進します。
1
≪食育における食育推進計画の位置づけ≫
●食育基本法
●北海道食育推進行動計画
まちづくり
●新名寄市総合計画(第1次)
地域、学校、農業、商業分野に
おける食育指導・推進
星・雪・きらめき 緑の里 なよろっ子食育プラン
名寄市食育推進計画
平成20年度∼平成24年度
●健康増進計画
●地産地消推進計画
「みんなで広げよう健康の輪
・安全・安心で良質な農畜産物の消費と
地域連携
∼自分らしく☆いきいき☆きらめき☆
元気な人生!∼」
食育推進計画は、市民ひとり一人が食育を実践するとき、また、各関係機関・団体が連携
し食育を推進するときの「道すじ」となるもので、「名寄市の食育」について共通の認識を
持つための「ツール」としての役割を果たします。
3.計画の期間
本計画の期間は、平成20年度(2008 年度)から平成24年度(2012 年度)までの5年
間とします。
なお、施策の成果や社会情勢の変化に対応するため随時見直しを行います。
4.計画の推進体制
食育推進計画は、社会経済情勢の変化に適切に対応した名寄市らしい食育を具体的に推進
するため、家庭、地域、学校など様々な場において、「食育」を総合的に進める必要があり
ます。
このため、名寄市の地域特性を活かした計画とし、市民が実践しやすいよう、わかりやす
く、親しみやすい内容とするため、市民による「名寄市食育推進計画策定市民委員会」を設
置し、助言を仰ぎながら策定します。そこでの議論をふまえ、名寄市の関係部局が横断的な
連携を図りながら、計画の推進に努めます。
平成20年度からの計画実施においては、行政や消費者、町内会、生産者、経済団体、学
校関係者、関係機関団体等により「名寄市食育推進協議会」を組織し、関係者が相互に連携
協力しながら市民運動として推進していきます。
2
第2章
【現
全国の「食」に関する現状と課題
状】
1.社会と食環境の変化
●社会環境の変化
現代の生活環境は、高度経済成長期を中心とした所得の向上などにより、生活に豊かさと
便利さをもたらすとともに、世帯の家族構成が変わってきました。核家族、夫婦のみ、単身
の世帯が増えました。このことにより、人々の生活の時間配分や家族の役割なども変わり、
ライフスタイル、食生活に大きな変化を与えました。
【※資料編P39】
●食生活の変化
昭和50年代の日本の食事は、主食・主菜・副菜の組み合わせで、米を中心として魚・肉・
野菜・乳製品など、多種類の食品を組み合わせた栄養バランスの優れた食事を摂る日本型食
生活が多く見られました。
しかし、年々、主食・主菜・副菜の組み合わせで食事をする習慣はなくなり、米離れが進
む一方、畜産物や油脂類の増加が進み、動物性たんぱく質や脂質の摂取量が増え、栄養のバ
ランスが崩れてきています。
【※図1】
【図1】
【写真:内閣府食育推進室ホームページより】
3
なかしょく
近年、核家族化やライフスタイルの変化などに伴って若い世代を中心に外食や中 食 への
依存、食の崩壊が進み、食の重要性についての認識が低下している状況にあります。
その結果、生活時間が有効に活用されるようになった一方で、時間や手間のかかる手作り
の家庭料理や伝統的な日本料理が、家庭の食卓に上がる機会が減少してきています。
【※表1】
中食購入理由
[表1]
主婦
1
個人
時間の節約になるから
71.3%
位
2
もう一品欲しい時に便
位
利だから
3
有名店の味・プロの味
位
が楽しめるから
35.1%
29.1%
シルバー
時間の節約になるから
66.9%
一人で食べることが多
50.3%
いから
自宅で作るより経済的
26.8%
だから
注)主婦:50 代までの主婦(282人)
時間の節約になるから
有名店の味・プロの味
が楽しめるから
自宅で作るより経済的
だから
48.3%
45.0%
33.3%
資料:(財)外食産業調査研究センター
個人:主婦以外の 50 代までの男女(332人)
平成12年「中食産業需要動向調査」
シルバー:60 歳以上の高齢者(60人)
【中食】
:
「外食」と「家庭料理での料理」の中間にあるもの(惣菜、弁当類、調理済みパンなど)
日本での現代の食事は、世界各国の食べ物や料理などがいつでも食べられる環境にありま
すが、大量の食糧を輸入しなければならない状況になっており、残念なことに食料自給率は、
ついに40%を切る状況になっております。
【※表2】
●世界・日本・北海道における食料自給率の推移[表2]
(カロリーベース)
平成 14 年度
平成 15 年度
平成 16 年度
平成 17 年度
オーストラリア
230
237
−
−
カ
ナ
ダ
120
145
−
−
ド
イ
ツ
91
84
−
−
イ
ギ リ
ス
74
70
−
−
ア
メ リ
カ
119
128
−
−
本
40
40
40
40
日
北
海
道
190
192
200
201
名
寄
市
−
−
−
316
【資料:農林水産省「食料需給表」
・名寄市「独自調査数値」
】
4
料理の食料自給率は?・・・その料理の材料のうち、どれくらい日本で作られているか
∼クッキング自給率(料理自給率計算ソフト:農林水産省)を使用し計算しました∼
カレーライス 49%
天ぷらそば 20%
スパゲッティミートソース 8%
ラーメン 4%
ハンバーグステーキ(付け合わせ除く)11%
おにぎり 100%
また、飽食の時代と言われるほど食品が豊富にある一方、消費されずに食品が廃棄される
割合が高く、環境面での問題が指摘されています。
【※図2】
世帯における食品 ロス率[図2]
( %)
6
4
2
3.7
1.3
1.1
4 .6
3 .4
1 .2
3 .6
2 .5
1 .1
4.3
3 .1
1 .2
食べ残し
廃棄
計
3人 以 上 世 帯
︵高 齢 者 が い
る ︶
3人 以 上 世 帯
︵高 齢 者 が い な
い ︶
2人 世 帯
単身世帯
世帯全体
0
5 .0
4.0
2.9
【資料:農水省「平成 17 年度食品ロス統計調査」
】
5
2.食の乱れと健康への不安
今日、私たちは飽食ともいうべき食の豊かさを享受していますが、食生活の課題として、
食の関心や食を大切にする心の希薄化が進み、学童期・思春期にいる子どもたちが朝食を食
べないままに登校する、家族がそばにいても一人で食事をとる、毎日食事の時間が違う、過
度なダイエットなどが見られます。
「眠い」「横になりたい」「イライラする」などの不安定
な症状には、これらの食生活の乱れが大きく関係していると言われています。それに加えて、
最近、アトピー性皮膚炎や化学物質過敏症の増加、生活習慣病の低年齢化などが社会問題と
なっていますが、これらの背景に、インスタント化、食品添加物の増加などの関与が指摘さ
れています。
また、壮年期・高齢期のあらゆる世代で生活習慣病をはじめ、健康状態に関する課題が増
加してきています。特に、日本人の死因の大半を占める生活習慣病の発生要因となるメタボ
リックシンドローム(内臓脂肪症候群)が疑われる人と、その予備軍を併せた人々が年々増
加すると言われています。
3.食品の安全性への関心
私たちの食生活における食品の安全性については、あらゆる面で重要視されるようになっ
てきており、食べ物の栽培履歴を明確にするトレーサビリティ制度や JAS 法の改正、ポジ
ティブリストの義務付けによる残留農薬分析など、食品の安全・安心に配慮した対策が講じ
られています。
しかし、近年において、食品加工業者による賞味期限や製造月日の改ざん、成分表示の偽
装など消費者の食品の安全に対する関心が高まってきています。
4.消えつつある日本型食生活と食文化
地域の多様性に富んだ伝統行事、祭り、風習とともに長年培かわれてきた伝統料理や郷土
料理などの食文化、味覚や季節感に富んだ栄養バランスのとれた健康食として、世界に注目
されている米食を中心とした主食・主菜・副菜がそろった日本型食生活が、衰退傾向にあり
ます。
また、食事における正しい箸の持ち方を身につけている児童生徒が減っていることや、保
護者においても同様の傾向が見られることから、家庭における子どもに正しい箸の持ち方が
伝えられていない状況も考えられます。なお、箸の使い方は、噛む時間や姿勢など食べ方に
も影響を与えると考えられています。
これより、長年培われてきた健康にとってプラスとなる
先人の知恵を再度認識することが必要です。
〈正しい箸の持ち方〉
6
【日本型食生活】
:米、魚、野菜、大豆を中心とした伝統的な食生活のパターンに、肉類、牛
乳・乳製品、油脂、果物などが豊富に加わって、多様性があり、栄養バラ
ンスの優れた健康的で豊かな食生活であること。
5.地産地消の取組み
●地産地消
農林水産省では、食や農についての認識を深める機会の提供、地域の農業と関連産業の活
性化などの効果を期待し、「攻めの農政」の一環として「地産地消」を展開することとして
おり、食料自給率向上に向けて重点的に取組むこととしています。
平成17年3月25日に閣議決定された新たな「食料・農業・農村基本計画」において、
地域における「地産地消推進計画」の策定を促すとともに、計画に基づく交流活動や地場産
農産物の普及活動等を促し、地産地消の全国展開を図ることが規定されています。
【地産地消】
:「地場生産∼地場消費」を略した言葉で、地元で採れた生産物を地元で消費すること。
6.情報化社会への適切な対応
近年の急速な情報化社会の発展と健康に対する関心の高まりなどから、食品や健康に関す
る情報が増加し、また、多様化したことで適切な判断をすることが難しくなる一方で、誤っ
た知識による食事や食品などにより、健康を損ねる例も見られます。
≪食をめぐる変化≫
◆社会環境の変化
◆食を取巻く課題
◆ 食生活の変化
・ライフスタイルの多様化
・食への意識の希薄化
・食形態の多様化
・核家族化
・食生活の乱れ
・食事内容の多様化
・単身世帯や共働き世帯の
・肥満や生活習慣病の増加
・食への意識の変化
・日本型食生活と伝統食、食
・食品等の輸入
増加
・便利で豊かな社会
・情報の多様化
文化の衰退
・食の安全性に対する信頼の
低下
・食の利便性、簡便化
の動き
・豊富な食情報
・情報社会の適切な対応
・食料自給率低下と食品廃棄
の増加
7
≪食生活等への課題≫
項
目
主な内容
食を大切にする
食の優先度の低下、偏った嗜好や栄養補助食品への依存、感謝や思いやりの
心の希薄化
心の薄れ、生産者と消費者の距離の拡大(農林水産等への関心の低下)地産
地消への理解不足、食品残渣や廃棄物問題
食生活の乱れ
朝食の欠食率の増加、不規則な食事、孤食の増加、食事バランスの崩れ(野
菜、果物などの不足、脂質や食塩の過剰摂取)
肥満、生活習慣病
肥満の増加(子ども、中高年)
、生活習慣病(糖尿病、心疾患脳血管疾患)の
等の増加
増加、痩身願望による過度のダイエット(骨粗鬆症、貧血)
、運動不足、スト
レスの増加
日本型食生活と
主食・主菜・副菜のそろった日本型食生活の衰退、伝統行事や風習の衰退、
食文化の衰退
食材や料理方法等の知識や技術の不足、地域の食文化や食材への理解不足、
食事のマナー(正しい箸の使い方)
情報社会の適切
食品や健康に関する不適切な情報の増加、食生活や健康に対する脆弱な判断
な対応
力
食料自給率の低
食の海外依存(輸入食品等の増加)
、全国食料自給率の低下(カロリーベース
下
39.8%)
、担い手の高齢化と後継者不足、米や野菜などの消費減少
食品廃棄物の増
家庭等での食品ロスの増加、ホテルや外食産業等での食品残渣など廃棄物の
加
増加
7.社会全体で食育の推進
かつて家庭の食卓は、家族のふれあいの場であり、食育の場でした。食事を通して家族の
心身の健康と安心が保たれるとともに、子ども達の食べ物に感謝する心、思いやりの心など
が養われ、食事の躾も行われてきました。また、日本食の持つ独特の素材(食品)の香りや
旨味、そして四季を感じることができる味覚が育まれてきました。
今日、ライフスタイルが多様化し、個々の生活時間が異なる中では家族が揃って食事をす
ることが難しくなってきており、家庭の食事だけで食育を担うことが難しい状況にあります。
そこで、個人、家族、学校、地域など社会全体で食育を進めていくことが求められていま
す。
8
【課
題】
(1)家族や友人などで調理をしたり、楽しく食事ができるような機会を増やす必要がありま
す。
(2)大量の食糧を海外へ依存することによる食料自給率の低下が問題であり、地域で生産し
た食材を地域で消費する「地産地消」による生産者と消費者の結びつきを強くすることが
必要です。
(3)望ましい食習慣を身につけていくため、正しい情報の提供と情報活用の推進が必要です。
・過度な痩身や肥満が心身の健康に及ぼす影響を踏まえた情報の提供
・栄養バランスの整った食事・食物選択ができるようなシステム
・食品の表示、食べものを取り巻く生態系、環境と調和のとれた食料の生産と消費、食料
の需給ができるシステム
・保健師、管理栄養士、栄養士による食生活・食環境づくりへの支援
・学校、保育所等における給食を通した食の指導
(4)食事のマナーやバラエティ豊かな食材を活用したメニュー、家庭の味や地域の料理を継
承した食文化を学ぶことが必要です。
(5)米・野菜・魚・大豆を中心とした伝統的な食生活のパターンに肉類・牛乳・乳製品・油
脂・果物などを加えた栄養バランスのとれた健康的で豊かな食生活、日本型食生活を見直
す取り組みが必要です。
(6)関係機関との連携強化が必要です。
・
「地産地消」による生産者と消費者の協働ネットワークづくり
・ボランティアと行政との信頼関係
・地元農畜産物が流通するシステムの確立
(7)農業と観光を連動させ、豊かな地場農畜産物や加工品の資源を有効的に活用することが
必要です。
「食育」の重要性はわかるけど
「実践」をするためにはどうすれ
ばいいんだろう・・・・・
9
第3章
【現
名寄市民の食生活・食環境の現状と課題
状】
困ったもん
1.食生活に関する現状
だなぁ∼
(1)朝食の欠食について
成長が著しい幼児期の欠食率が11.9%と高く、食べない理由に「食欲がない」「時間
がない」などがあげられ、基本的生活リズムの乱れと若い世代の食習慣の影響を大きく受け
ています。
【※図3】また、小学から高校へ学年が上がるごとに、朝食を食べないで登校す
る児童・生徒の割合が増えています。
朝食を食べない理由には、幼児と同じく「食欲がない」「時間がない」などが上げられて
おり、これらの原因として、10時までに就寝する子ども達が小学生48.7%、中学生
7.4%と低く、12時を過ぎる中学生の夜型人間が24.4%おり【※図7】、起床時間
においては7時∼8時の割合が小学生8.6%に対し中学生21.7%【※図6】と睡眠バ
ランスが崩れていることが考えられ、成長段階に応じた基礎的な食習慣の形成や子どもの健
康的な心身の育成に影響を与えることが懸念されます。
朝 食の 欠 食状 況 [ 図3 ]
(% )
88.1
75.6
10.1
幼児
高校
16.3
8.1
1.8
い つも 食 べな い
食 べな い こ と も
ある
食 べる
100
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
「H16 名寄市子育てに関するアンケート調査」
「H14 高校生の実態調査」
10
朝食の欠食状況(小学生) [図4]
77.5
83.9
74.3 75.2
80
70
60
50
40
30
20
10
0
北海道
名寄市
18.1 14.6
北海道
名寄市
18.6 18.2
7.1 6.6
い つ も 食 べな い
食 べな い こ と も あ
る
い つ も 食 べな い
食 べな い こ と も あ
る
食 べる
4.4 1.5
食 べる
90
80
70
60
50
40
30
20
10
0
朝食の欠食状況(中学生) [図5]
(%)
(%)
北海道:「H16 北海道PTA連合会調べ」
名寄市:名寄市教育研究所「H18 児童・生徒の
家庭生活実態調査」
困ったもんだわ
ねぇ∼
8時よ!もう起きな
さい!
子どもたちの起床時間 [ 図6]
( %)
78.7
80
65.9
70
60
50
47.8
44.4
就学前
小学生
中学生
40
30
20
10
21.7
12.39.7
8.6
3.4
2.2
0
6時前
6 時−7 時
7時−8 時
0.4 2.7
8時過ぎ
【資料:名寄市教育研究所「H18 児童・生徒の家庭生活実態調査」
・
「H16 名寄市子育てに関するアンケート調査」】
11
子どもたちの就寝時間 [ 図7]
(% )
100
90
80
90.2
70
60
就 学前
小 学生
中 学生
48.7
50
40
42.3
36.8
31.4
24.4
30
20
7.4
10
0
1 0 時前
8.0
7.5
0.8 1.5
1.0
1 0 時− 1 1時 1 1 時−1 2 時
1 2 時過ぎ
【資料:名寄市教育研究所「H18 児童・生徒の家庭生活実態調査」
・「H16 名寄市子育てに関するアンケート調査」】
また、青壮年期以降の年代では、忙しさや健康の過信から自己管理がおろそかになりやす
いためか朝食の欠食が高く、名寄市における欠食率は男性12.6%、女性7.5%と高く、
北海道平均をはるかに上回る状況にあります。
【※表3】特に、若い男性は25.4%と最
も高く、4人に1人が朝食を欠食しています。
【※図8】
生活リズムも乱れやすく、早起きができないなど、朝食を摂れないことも多く、食生活の
基本である3食をバランス良く食べる習慣を意識しないとなかなかできづらい状況です。
健康的な生活を送るためにも1日3食の食事を規則正しく摂ることが重要で、この鍵とな
っているのが朝食です。規則正しい食事のリズムを早い時期から身につけていくことが大切
です。
朝食を欠食する人の割合 [ 図8]
(% )
30
25.4
25
20
15
10
1 4 .3
12.6
男性
女性
12.6
7 .5
6.2
3.6 3 . 7
5
0
全体
2 0 ∼3 0 歳代 4 0 ∼5 0 歳代
6 0 歳以上
【資料:H19 名寄市生活習慣アンケート調査】
12
朝食を欠食する人の割合(%)
[表3]
男
女
名寄市
12.6
7.5
北海道
5.0
3.3
【資料:北海道の数値「H16 健康づくり道民調査」】
(2)孤食について
ライフスタイルの多様化などによって、家族いっしょに食事を摂る機会が減少しています。
朝食時と夕食時とでは若干の違いはありますが、欠食と同じような傾向が見られ「ひとり
で食べる」割合や「ばらばらに食べる」割合が増えています。食を通じたコミュニケーショ
ンは子どもに食の楽しさを実感させ、心の豊かさと安定をもたらすと考えられることから、
楽しい食卓の機会を持つように心がけることが大切です。しかし、朝食時には保護者が子ど
もより先に出勤し、夕食時では子どもが塾・部活動・習い事などで不在だったり、保護者(特
に父親)の帰宅時間が遅いなど、生活時間のすれ違いから、家族いっしょに食事をとること
が難しくなってきています。
【※図9・10】
・朝食を一人で食べる割合
北海道の小学生 [図9−1]
家族揃って
17.5%
北海道の中学生 [図9−2]
その他
2.9%
その他
3.2%
家族揃って
11.8%
一人で
23.7%
家族の誰かと
49.0%
家族の誰かと
55.6%
【資料:H16 北海道 PTA 連合会調べ】
13
一人で
36.3%
小学校低学年 [ 図9−4]
就学 前 児童 [図9 −3 ]
無回答
0.3%
一人 で食 べる
1.5%
その他
1 3 .8 %
その他
3.6%
無回答
1.6%
家族 と 一緒 に
9 4.6%
一人で食べる
1 5 .4 %
家族と一緒に
69.2%
【資料:H16 名寄市子育てに関するアンケート調査】
・夕食を食べる状況
小学生 [図10−1]
中学生 [図10−2]
ばらばら
7. 5%
ばらばら
16%
家族全員
40%
家族全員
49. 9%
だいたい家族
全員
39.2%
だいたい家族
全員
42%
子ども達だけ
3.4%
【資料:名寄市教育研究所「H18 児童・生徒の家庭生活実態調査」】
【六つのこ食】
①「孤食」
:一人で食事をすること。
②「個食」
:それぞれが好きなものを食べること。
③「固食」
:いつも同じものしか食べないこと。
④「粉食」
:パンや麺類等のやわらかいものばかり食べること。
⑤「小食」
:食べる量が少ないこと。
⑥「濃食」
:味の濃いものばかり食べること。
14
子ども達だけ
2%
(3)食生活の乱れと健康への影響
●未就学児や小・中・高生の状況
幼児期は、おやつによる栄養補給も必要ですが、児童・生徒においても、おやつや夜食を
食べている割合が多くなっています。このことは、夜型の生活リズムとの関連もあると推測
されます。おやつや食事の種類は糖分の多い炭酸飲料や高脂肪で高塩分のスナック菓子など
が多く食べられ、このような食習慣が肥満の一因となり、さらに生活習慣病の危険因子にな
ります。子どもの肥満については、近年著しい増加傾向にあり、生活習慣病の問題だけでな
く、将来の身体づくりにも大きな影響を及ぼします。
調査結果にもあるように、体格における名寄市の小学生は全国の小学生に比べ、1年生の
男子は1.7㎝身長が高く6年生の女子も1.2㎝高いが、男女とも他の学年において平均
1㎝以上低い状況にあります。
体重比較において、一部学年を除き全国平均より増加しており、特に高学年においては差
が大きく肥満傾向が見られます。
中学生においては、身長は概ね全国の中学生との差が無いが、体重は2学年の男子で4kg
重く、全学年で全国平均を上回り小学生同様に肥満傾向にあるようです。
体力においては、肥満傾向が災いしてか、一部種目を除き走力・ジャンプ力・持続力など
全国平均を大きく下回っている状況にあります。
したがって、発達期における十分な運動と成長に必要な栄養素(鉄分・カルシウム等)を
バランス良く摂取することが必要です。
【※資料編P41∼P44】
また、家族でいっしょに食卓を囲んでも、それぞれ好きな料理を別々に食べる「個食」も
増え、偏食の要因となっています。野菜不足や脂肪の取り過ぎなど、食事バランスが崩れる
恐れがあり、生活習慣病の危険因子となります。
健康を維持増進させるための適切な食習慣への意識は、中学・高校生に低く、食の重要性
を軽視する傾向がみられます。さらに、中学・高校女子には、過度の痩身願望が強く、誤っ
たダイエットによる影響は自分自身はもとより、将来生まれてくる子どもにも多大な健康上
の問題が生じる可能性があります。
●成人の肥満とメタボリックシンドロームについて
成人の肥満は、男性は30歳代から3割に見られ40歳代では半数を占めます。女性は年
代とともに割合が高くなり、60歳では男性を上回ります。
【※図 11】また、活動量が減る
冬の体重増加も多く見られ、冬の体重管理が課題となります。
【※図 12】
生活習慣病の発生要因となる内臓肥満からくるメタボリックシンドロームは全国、全道よ
りも高い傾向にあります。
【※表4】メタボリックシンドローム及び予備軍を加えると年代
が高くなるにつれその割合は増加し、男性2.5人に1人、女性10人に1人が該当します。
【※表5】
働き盛りの世代では、忙しさの中で食生活が不規則になりがちですが、生活習慣病を予防
する上でもエネルギーの摂りすぎに注意し、質・量とも個人にあったバランスの良い食事を
15
摂り、体重をコントロールすることが大切です。
また、名寄市の国保医療においても、生活習慣病にかかる医療費が男女とも50歳を過ぎ
た頃から徐々に増え続ける傾向にあり、平成16年度から平成18年度のデータを見ると毎
年3億円の療養費が増加しており、平成18年度では53億円に達し、市民一人当たりの負
担が47万円になっています。
冬の体重増加(3kg以上の増加) [図12]
肥満(BMI25以上の割合) [図11]
(%)
45
40
35
30
25
20
15
10
5
0
(%)
42.7
16
34.7
14
31.7 33.2
28.9
12
10.5
10
21.5
14.1
13.1
19.4
14.0
9.7
8.7
9.1
6.9
8
6
4
8.0
2
0
全体
20 ∼30歳代
40∼50歳代
男性
60歳以上
全体
20 ∼30歳代 40∼50歳代
女性
男性
60歳以上
女性
【資料:H19 名寄市生活習慣アンケート調査】
メタボリックのみ所見割合(%)
[表4]
国
道
市
男性
12.0
15.0
21.9
女性
4.0
4.7
4.9
(国・道数値)
:
「管内リーダー保健師連絡会議資料」
(市数値)
:
「H18 名寄市基本健康診査結果」
メタボリックシンドローム及び予備群所見割合 [表5]
年 代 別 割 合(%)
割合
∼39 歳
40 歳代
50 歳代
60 歳代
70∼74 歳 75 歳∼
男性
38.8
25.0
36.0
42.5
36.6
44.5
35.7
女性
9.3
7.5
5.7
9.7
11.6
14.4
25.0
【資料:H18名寄市基本健康診査結果】
【メタボリックシンドローム】:内臓脂肪の蓄積によりインスリンの働きが低下し、糖代謝異
常、脂質代謝異常、高血圧などの動脈硬化の危険因子が一個
人に集積している状態をいう。
16
●20歳代女性の「やせ」について
20歳代の女性の「やせ」は、全国よりは高い割合【※表6】になっています。体重の増
減に敏感な時期であることからも、偏った美意識やダイエットの方向にいくことは精神的に
も身体的にも将来の健康に大きく影響してきます。
健康な身体と体型のバランスを正しく理解し、健康意識を高めていくことが大切です。
やせの割合 [表6]
20 歳代女性
(%)
国
道
21.4
28.8
市
23.8
国数値:
「健康日本 21(H16)
」道数値:
「H16 健康づくり道民調査」
市数値:
「H19 名寄市生活習慣アンケート調査」
【やせ】
:肥満度−20%以下をいう。
※肥満度計算(BMI)=体重(kg)÷身長(m)×身長(m)
(4)食・栄養に関する意識について
食生活において改善したい内容については、若い世代の人は野菜の摂り方を増やしたいと
考えており、年代を経ていくとエネルギーや脂質のとりすぎへと意識が変わっていきます。
【※図 13】
個々人にあった適正な食事量を知っている人の割合も7割と高いですが、実践の難しさが
あり、結果として肥満の増加傾向にあらわれてきます。
【※表7】
主食・主菜・副菜の組合せで米を中心とした栄養バランスの優れた日本型食生活を見直し、
個々人の活動量に見合ったエネルギーの摂取をいかに保っていくかという課題に取り組む
ことが重要となってきています。
▼自分の適切な食事量について知っている(だいたい知っている)割合(%) [表7]
国
道
市
男
性
69.1
35.9
70.8
女
性
75.0
44.7
76.5
道数値:
「H16 健康づくり道民調査」
市数値:
「H19 名寄市生活習慣アンケート調査」
17
▼今後の食生活を今より良くしたいと回答のあった内容(600人中)
緑黄色野菜を増やす [図13−1]
(%)
60
50
50
55.5
48.5
エネルギーを減らす [図13−2]
(%)
46.1
45
40
44.7
46.5
43.3
44.2
38.5
35
30
40
30
25
20
20
10
15
10
0
5
0
全体
20∼30歳代
40∼50歳代
60歳以上
全体
20∼30歳代
40∼50歳代
60歳以上
【資料:H19 名寄市生活習慣アンケート調査】
(5)家庭での食育機能の低下
近年、家庭で「外食」「中食」を利用する傾向が増大し、調理や食事を家の外に依存する
食の外部化が進展し、簡便化傾向が高まっています。特に、若い世代の親自身の食に関する
基礎的な知識の不足や調理など技術の低下が、家庭における食育機能の低下を招き、深刻化
しています。さらに、生産体験をする機会が減少し日常の食事で食べている食材がどこでど
のように生産され運ばれてきたのか、知らない子どもたちが増えています。
しかし、子どもたちは生産体験や料理などを希望しており、興味を持っています。
生産体験や生産者との交流体験は、子どもたちの食に対する関心を高め、自然の恩恵に対
する感謝の心を育み、自ら考え、好き嫌いが減るなど、望ましい食生活の行動に導くことか
ら今後体験をする機会を増やすことが大切です。また、高校生は食に対する興味が希薄です
が、自分自身が近い将来親になる可能性も高く、食の基礎的な知識や調理技術の向上が必要
です。
(6)地産地消と体験学習・農業体験への取組みの重要性
●地産地消
名寄市は平成19年3月31日「地産地消推進計画」を策定し、名寄市民が生産者の顔が
見える新鮮で安全・安心な農畜産物を入手することができ、農業・農村への理解の深まりと
生産者にとって流通コストの削減など、将来的には安定した出荷先を確保することにもつな
がることになります。
食の信条として、また、思想として用いられている文献「身土不二」は、身近なところ(一
里四方、三里四方、四里四方)で育ったものを食べ、生活するのが良いとする考え方で、ま
さしく「地産地消」そのものであり、地域で人、物、情報の交流と経済循環を促す側面を持
18
ち、地産地消の取組みが重要視されてきています。
また、地域で生産された農畜産物を地元企業が加工し、二次産業、三次産業の場面で消費
者に提供するなど、農・工・商の連携がもたらす、地域経済の活性が図られています。
【H19 地産地消フェア in なよろ】
●体験学習・農業体験
現在、生産者・行政・学校・保育所・幼稚園・農業関係団体などが中心となり、幼児・
小学生・中学生やその親を対象に体験学習を実施しています。また、NPO 法人や農業法人
による農業体験を実施するなどグリーンツーリズムの推進も図っています。
特に、小学生と名寄農業高等学校の生徒による「連携学習」や小学生とコミュニティカレ
ッジ(東小コミュニティセンターの高齢者学級)との交流、名寄農業高等学校と名寄市立大
学及び名寄市学校給食センターによる高・大・官連携事業などの取組みが行われています。
こうした取組みにより、食べ物と生産現場のつながりや地域の産業について理解を深める
こと、生命の尊さ、育てる喜びを知ること、農畜産物の旬のおいしさや食文化を知ることな
どの効果が期待できます。
【第2回食育オリエンテーリング in なよろ(H19)
】
19
2.食に関する課題
(1)朝食の欠食
朝食を食べないで登校する児童・生徒の割合が増えています。朝食を欠食する背景には、
生活リズムの乱れが大きく影響しています。生活リズムを改善することによって、身体が持
つ本来の機能が目覚め、空腹感や食欲を感じ、それを適切に満たすここち良さを体験するこ
とができます。朝食欠食については、家族みんなで朝食の大切さやその内容について見直す
必要があります。
(2)孤食
社会環境やライフスタイルの変化に伴い、家族いっしょに食べる機会が少なくなっていま
す。子どもたちは家族や親しい人との楽しい食事を通して、安心感や信頼感を得ることがで
きます。それとともに、マナーや人への思いやりなどコミュニケーションの基本を身に付け
ます。子どもが孤食をしないように、いっしょに食べたい人が共にいる、心の交流のある笑
顔いっぱいの食卓の実現が大切です。
(3)食生活の乱れと健康への影響
夜型の生活リズムによって、おやつや夜食を食べている子どもの割合が増えています。
「何をどれだけ、どのように食べるか」自らの健康を維持する意識は、毎日の食生活によ
って育まれます。子どもたちが自ら成長するためには十分な運動と必要な食事量を知り、し
っかり栄養素を摂取できるような、自己管理能力を高めることが重要です。
また、成人期においては忙しさのあまり、食生活が不規則になりがちですが、質・量とも
個々人にあったバランスの良い食事を摂ることや体重をコントロールすることで、生活習慣
病の予防に努めることが重要です。
(4)食・栄養に関する意識について
食生活において、若い世代では野菜の摂取を意識しているが、年齢と共にエネルギーや脂
質の取りすぎへと意識が変化することや適正な食事量は知っているものの、実践の難しさが
現実にあります。
したがって、個々の活動量に見合ったエネルギーの摂取をいかに保てるかが課題です。
また、食や栄養バランスを見直し、生活習慣病の予防に努めることが重要です。
(5)家庭の食育機能低下
食の外部化が進展し、食に関する基礎的な知識の不足や調理技術の低下が、家庭における
食育機能低下を招いています。
子どもが将来にわたり、健康的な食習慣を身につけるためには、家庭での食体験を積むこ
とが大切です。しかし、家庭での食育機能が低下する中にあっても、食育の中心的な役割を
果たすのは家庭で、そのためには、母子保健・保育・幼児教育・学校教育を担う人材が、家
20
庭における食育の向上に努めることが必要です。
(6)地産地消と体験学習・農業体験への取組みの重要性
近年、農畜産物の安全・安心が叫ばれる中、生産者の取組みが地元消費者に情報として的
確に伝わっていないことや地元の農畜産物が地元商店の店頭に並ばないなど、早急な物流の
改善が必要です。
また、体験学習や農業体験を通して生産する現場を経験したり、加工を体験することで、
知識を得ることができるが、自分で作ったものを食したり、家族いっしょに調理をすること
が行われず、必ずしも体験が活かされていないケースも見られることから、これらの取組み
意義が伝わるような関係者の連携が必要です。
3.名寄市は、食材の宝庫
名寄市のもち米は、平坦で肥沃な土壌と水利に恵まれ、作付け面積、生産量共に「日本一」
を誇る生産地帯であり、風連地区を中心にうるち米も作付けしており、有数の米地帯です。
また、畑作物のかぼちゃ、馬鈴しょ、スイートコーン、小麦、豆類など広く作付けされてお
り、北海道一のグリーンアスパラガスや長ネギ、いちご、ゆり根、トマト、ピーマンなどの
施設園芸作物を中心に安全・安心の高品質な作物が収穫されています。
作付面積と生産量(平成18年)
[表 8]
作付面積
生産量
(ha)
2,706
372
614
190
道内
(t)
14,404
1,443
1,211
121
順位
1
198
639
1
でんぷん用
54
2,616
食用・加工用
170
5,975
種子用
14
484
かぼちゃ
スイートコーン
595
222
大 豆
小 豆
たまねぎ
355
311
45
にんじん
長ネギ
ピーマン
8
5
1
8,434
2,798
842
536
1,438
258
187
水 稲(もち)
〃 (うるち)
小 麦
そ ば
アスパラガス
馬
鈴
し
ょ
家畜飼養頭数
ゆり根
てんさい
トマト
西瓜・いちご・メロン
8
239
3
5
32
102
14,929
219
126
【資料:JA 道北なよろ】
21
[表 9]
平成18年(頭)
乳用牛
3,800
肉用牛
1,399
肉豚
7,683
【資料:農務課畜産係】
家畜等の出荷量 [表 10]
平成 18 年
2
生乳(トン)
14,996
肉素牛(頭)
635
肉牛・個体販売(頭)
1,588
豚(頭)
8,194
【資料:JA 道北なよろ】
なよろ産野菜の 旬 はいつ?
月
食材
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
月
月
月
月
月
月
月
月
月
月
月
月
グリーンアスパラガス(促成)
グリーンアスパラガス(露地)
いちご
ピーマン
長ねぎ
トマト
メロン
西瓜
だいこん(秋)
スイートコーン
かぼちゃ
にんじん
馬鈴しょ
玉ねぎ
ゆり根
22
4.名寄市における食育の取組み状況
名寄市では以前から、幼稚園、保育所や地域小・中学校において、水田・畑作の農業体験
学習を農家の方々の協力を得ながら実施しており、農産物の生産体験と収穫の喜びから食の
大切さを学んでいます。
また、名寄農業高等学校では、小学生との「連携学習」や名寄市立大学・名寄市学校給食
センターとの高大官連携事業による農畜産物の成分分析を実験するなど、食が持つ栄養や機
能性を研究しています。
東小学校では、児童が高齢者学級のコミュニティカレッジ生と交流することで、生きる知
恵、地域の生きた文化や食文化の学びと継承への取組みを行っております。
他に名寄市立大学による料理コンテストや名寄消費者協会など地域のボランティアグル
ープによる「食育」に関わる取組みや行政・JA・商工会議所・商工会が食や健康をテーマに
各種イベントを実施しています。
【※資料編P45∼P47】
【学校給食・収穫祭の様子】
【名農・東小との連携学習】
【児童とコミュニティカレッジ生との交流】
23
第4章
食育推進の基本的な考え方
1.食育と地産地消の理念
市民一人ひとりが食に関する正しい理解を深め、「食育・地産地消の発信は家庭から」を
基本に、食育・地産地消について学び、実践することが大切です。
日常の食生活において、規則正しく、栄養バランスを考えた食事を習慣化させることで、
健康的な身体をつくります。
名寄は食材の宝庫です。新鮮で安全な旬のおいしい野菜が手に入る環境にあり、地域で生
産された農畜産物を地元で加工し、安全な食品として提供する農・工・商の連携システムが
構築されます。また、農業の体験を通して、生産現場を体や目で学び、自然の恵みに感謝す
る心を育みます。
食は、人の生命の根源をなすものであり、食に関する正しい知識と食を選択する力を習得
することが最も大切です。
名寄で採れた米や新鮮野菜を使い、ごはんを主食とした日本型食生活を毎日の食卓に取り
入れ、「家族いっしょに楽しい食事」を通して、家族の絆と健康を守り、健全で心豊かな食
生活を実践する力を身につけられるよう、すべての市民が食育に取組みます。
(1)食育
「食」は、人と人との結びつきを深め、思いやりや感謝の心を育みます。
「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することができ
る人間を育てることです。
(2)地産地消
「その土地でできる食材を、その土地の食べ方で、おいしく食べる」「地域でとれた農畜
産物を、栄養価の高い新鮮なうちに食べる」ことです。
24
2.ライフステージ(成長段階)ごとの実践
健康的な心身と豊かな心を育むためには、成長段階の早期から基礎的な食習慣など食に関
する土台となる力をしっかり身につけた上で、ライフステージごとにさまざまな能力を習得
し、生涯を通じてその力を発揮していくことが重要です。
ステージ1
∼乳児期∼
乳児期は、発育・発達の旺盛な時期です。首座り、寝返り、お座り、はいはいなど、さま
ざまな過程を経て、運動能力も急激に成長します。
授乳、離乳の確実なステップを踏み、しっかりとした食事の基盤を作る必要があります。
乳児期は、家庭内の十分な協力はもとより、地域や行政などの支援も重要です。
また、妊婦等で親になるための準備期間においても、同様の支援が必要です。
○安定した人間関係の中で乳(母乳・ミルク)を飲み、心地よさを感じさせよう。
○授乳時間を整え、適切に離乳食を進めよう。
○いろいろな食べ物に触れ、噛んで味わう経験を豊かにしよう。
ステージ2
∼幼児期∼
乳児期に次いで身長や体重の伸びが盛んな時期です。さらに運動機能の発達によって活発
に活動するようになり、言葉も驚くほどに豊富で感情表現も豊かになります。
この時期は、早寝・早起き、規則正しい食習慣の確立と、遊びをとおした全身運動など、
生活習慣の基本を身に付けるとても重要な時期です。
特に食においては、食生活のリズムを身に付けたり、さまざまな食物を通して味覚の幅が
大きく広がります。
また、この時期は保育所に通う子も増えることから、これらの機関に携わる人々の役割も
重要となります。
○「おなかがすいた」という感覚が持てるような、リズムある食習慣を身に付けさせよう。
○いろいろな種類の食べ物や料理を味わおう。
○家族や友達と一緒に食べる楽しさを育てよう。
ステージ3
∼小学生∼
学童期以降は、乳幼児期に未熟だった身体能力が大きく向上する時期です。
乳幼児期に引き続き、身長や体重も目覚ましく成長しますが、かなりの個人差が出てきま
す。標準値にとらわれることなく、その成長過程を見ることが大切です。
高学年以降は思春期と呼ばれ、第二次性徴が出現し、身体の成長に心の成長が追いつかず、
不安定になりやすい時期でもあります。この時期から、自分でできることの幅が大きく広が
りますが、大人になってからの健康をしっかり考えられるよう、正しい基礎知識の学習や体
験を通した学習が必要です。
25
○1日3回の食事で、規則正しい食習慣を育てよう。
○栄養のバランスや適量を理解することで、自分の食生活の問題を考える力を身に付けよ
う。
○簡単な食事をつくってみよう。
○食の安全に興味を持ち、食品を選択できる能力を育てよう。
○地域の食べ物にふれる機会(育てる・採る・作る)を増やし、食を大切にする心を育て
よう。
ステージ4
∼中学生∼
大人になるための通過点として重要な時期ですが、身体の成長に心の成長が追いつかず、
多感で難しい年頃でもあります。
理解力や行動力は格段に向上しますので、心と身体の健康に対する正しい情報をしっかり
伝えることが大切です。
○自分の身体の成長を知り、自分の健康と食生活の関係について正しく理解しよう。
○1食分の食事をつくってみよう。
○家族や仲間と楽しく食べる機会を増やそう。
○食の安全について理解し、食品を選択できる能力を育てよう。
○食品の生産、加工、流通の仕組み、食糧事情と環境問題について理解しよう。
○地域食材を活用した料理を理解しよう。
ステージ5
∼高校生∼
この時期は、身体の基礎を完成させる重要な時期です。
今後の健康管理のためにも、食生活の管理について十分な理解と実践が得られるよう仕上
げの時期でもあります。
中学時代に引き続き多感な時期でもあり、誤った美意識による過度なダイエットや弧食に
よる極端に偏った栄養の摂り方などに十分注意し、正しい情報をしっかり伝えていく体制づ
くりが重要です。
○自分の食生活を管理し、自ら健康管理できる能力を身に付けよう。
○食べたい料理や1日分の食事をつくってみよう。
○家族や地域の人たちと楽しく交流しながら食べる機会を増やそう。
○食の安全について理解し、食品を選択する能力を育てよう。
○食料の生産、加工、流通の仕組み、食糧事情と環境問題について理解しよう。
○地域食材を活用した料理を知り、食に関わる活動に参加しよう。
26
ステージ6
∼青壮年期(おおむね18歳∼44歳)∼
この時期は、多くの人が結婚・出産・育児など、個々の人生を大きく左右するような転換
期を迎えます。また、忙しい生活に対応するため、身体的・精神的に無理を強いられる人も
多く疾病などは顕在化しづらい時期でもあります。
しかし、この時期の生活が、次の中高年期における健康状態に大きく影響を及ぼすことを
自覚し、自らの健康状態を把握しておくことが大切です。
また、親となり、家庭を持った人は子どもを通して自らの食生活を見直し、家族の健康管
理に気を配ることも必要です。
○食と健康に関する正しい情報を得るとともに、食生活を見直そう。
○安全で適切な、地域でとれた食材や旬の食材を活用しよう。
○食料の生産、加工、流通の仕組み、食糧事情や環境問題について、次世代に伝えるため
食に関わる活動に参加しよう。
ステージ7
∼中高年期(おおむね45歳∼65歳未満)∼
長年の生活習慣の積み重ねによるさまざまな疾病が除々に顕在化してくる時期です。
加齢に伴う身体機能の低下も重なり、健康への不安を感じる人が多くなります。60歳代以
上になると、検診受診率や各種教室等への参加率も高まり、不規則な生活を送る人の割合が
減り、望ましい食習慣や生活習慣実践者が増加します。
名寄市における自然・地域の食文化を大切にしながら食を慈しみ規則正しい食事を長年実
践してきた多くの人たちが、培った経験を活かし、その知恵を次世代に伝えることがとても
重要です。
○食と健康に関する正しい情報を得るとともに、食生活を見直し、生活習慣病を予防しよ
う。
○安全で適切な、地域でとれた食材や旬の食材を活用しよう。
○地域食材を活用した料理、昔の食糧事情や食べることの大切さを次世代に伝えるため食
に関わる活動に参加しよう。
ステージ8
∼中高年期(65歳以上)∼
退職や子どもの自立など生活環境が変化し精神的に不安定になりやすく、体力の低下もあ
り、さまざまな病気にかかりやすくなる時期です。
生きがいをもって暮らし、家族や友人と食事を共にするなど身体的・精神的な活動を続け
ることが必要です。
また、地域食材を活用したメニューの工夫と伝承、料理の継承が期待されます。
○運動などの生活習慣と、噛むことの大切さを知り食べ物と体の関係を学ぼう。
○生活習慣病と食事の関係や栄養バランスなどを理解し、体によい食べ物を選ぶ力を身に
付けよう。
○地域食材を活用した料理を作り食文化を楽しむとともに、次代の人々に伝える食を楽し
む力を身に付けよう。
27
○ゆっくりと時間をかけて食事をすることで、食材や料理について考えたり、いっしょに
食事をする人との会話を楽しむ生活を心がけましょう。
○飲み込み、そしゃく力の低下に備えた調理方法の知識を学びましょう。
3.関係者の役割と推進方向
≪生活場面に応じた循環サイクル≫
食に関する知識と食を選択する力を習得し、健全な食生活を実践することのできる人間を
育てること、食事のマナーや食文化、学校教育との関わりなど対象とする範囲が広いことか
ら、さまざまな人たちがお互いに協力し合い、家庭や学校・保育所・高校・大学等、地域、
医療機関、生産者、商店、道の駅等の販売、農協、行政が生活場面ごとに役割分担をし、市
民に対する情報提供などスムーズなサポート体制を推進する必要があります。
●家庭における食育と食育推進運動の展開(イメージ)
体験活動・イベ
〈家庭に対して積極的
に働きかけ・支援〉
学校・幼稚園・
地域(町内会・
保育所
ント等の充実
消費者協会)
学校給食センター
保健センター
名寄市民
医療機関
(家 庭)
行政・JA
商店・道の駅
生産者
情報提供等
〈食育推進の担い
手が相互に連携〉
の充実
28
(1)家庭での推進方向
「食育・地産地消の発信は、家庭から」を合い言葉に食育・地産地消について学び、実践
することが大切です。
離乳期からいろいろな食品に親しみながら味覚(おいしさ)を教え、食事のリズムや食事
を味わって食べるなど望ましい食習慣を身につけます。
また、日常生活の中で、買い物や料理の手伝いをしながら、食材の選び方や調理法を学ぶ
とともに、食事のマナーや、地域食材を活用した料理、環境などへの理解を深めるといった
「スローフード」の考え方を持ち、家族や友人と食卓を囲んで楽しい食事を心がけることが
大切です。
休日などには、自然探査・観察、自然とのふれあい、地場産の食材を用いた料理講習会な
どに参加し、体験を通じて、楽しみながら五感を養い、
「食」を学ぶことが大切です。
【具体的には?】
■早寝、早起きなどの基本的な生活習慣を身に付けましょう。
■特に朝ごはんを家族でいっしょに楽しく食べましょう。
■季節の旬の食べ物や地域の素材を活かした食事に心がけましょう。
■安全な離乳食や幼児食を作って食べさせましょう。
■家庭の行事食をいっしょに作って楽しく食べましょう。
■食と健康についていっしょに考える時間を作りましょう。
■食育・地産地消に関する行事には親子で積極的に参加しましょう。
《期待される主な効果》
◇作り手の顔が見え、安心して食べられるうえ、その食材がとれた農村風景や暮らしを身
近に感じることができます。
◇新鮮で豊富な地域食材のおいしさを実感することで、地域の食べ物に誇りが持てるよう
になります。
(2)教育現場での推進方向
学校では、栄養教諭を中心に、教職員との連携・調整を図りながら、児童・生徒一人ひと
りが正しい食事のあり方や望ましい食習慣を身につけられるよう、食べ物の安全性や食事バ
ランスの大切さを学び、健康に関する正しい知識を深めます。
また、家庭や地域社会との連携を深めるため、
「ほけんだより」
「給食だより」を活用した
栄養・給食指導、地域の食文化に親しむための「地場産を利用した料理教室」など、地域一
体となって食に関する指導の推進を図ります。
また、地域の産業・環境・食に関する知識の醸成に努めるとともに、「高・大・官連携事
業」を通じて名寄農業高等学校・名寄市立大学・名寄市学校給食センター三者による食物生
産、加工、流通、消費者の健康をつなぐ食育を推進します。
【推進の主体】 学校・保育所・幼稚園、高校・大学、病院・診療所・福祉施設、保健師、
管理栄養士・栄養士、食生活改善推進員など
29
【具体的には?】
■給食時間はもとより、学校教育全体を通して、栄養教諭による計画的かつ継続的な食に
関する指導を促進します。
■給食や食に関する内容を、給食だより等で家庭に伝えられるよう努めます。
■給食やおやつを楽しく食べるための環境(雰囲気)づくりに努めます。
■地域食材を中心とした多様多種な食材を利用する「ふるさと味覚給食」を実施します。
また、日常の給食や病院・診療所・福祉施設での食事においても、地域食材を利用した
献立を提供できるよう努めます。
■学校や保育所内の菜園、授業での農作業体験を通して、作物の成長過程などを学び、食
べ物を大切にする心と食に対する意識を育くむよう努めます。
■農業高校、大学、学校給食センターとの高・大・官の連携を推進します。
■学社連携∼コミュニティカレッジ生と小学生との連携学習を推進します。
■保護者に健康や栄養など食育・地産地消に関するさまざまな情報を定期的に提供できる
よう努めます。
《期待される主な効果》
◇子どもたちにとっては、農作業体験などをとおして、生産の過程や生産者の苦労を身近
に知ることにより、食べ物を大切にする心が育ちます。
◇お年寄りからの昔の食生活や遊びについて、学び、食の重要性と食文化を学習します。
◇保護者にとっては、学校での食育・地産地消の取組みを知ることで、家庭での食生活の
あり方を考え直すきっかけとなります。
◇栄養士や調理師などの教育関係者にとっては、子どもたちの食べ残しも少なくなり、仕
事の励みになります。
◇入院患者や福祉施設などに入所されている方にとっては、生産者の顔が見えることで安
心して食べることができるうえ、地域とのつながりを感じることができます。
◇学校や福祉施設の栄養士や調理師などにとっては、患者や入所者の方々からの「新鮮」
で「おいしい」という声が仕事への大きな励みになります。
(3)地域での推進方向
子どもたちや保護者が調理実習や農業体験などを活用し、
「見る」
「聞く」
「触れる」
「作る」
「食べる」という食の流れを知り、食べ物の生産から消費までの過程や、地域の食文化など
を学び、健全な食生活を行う能力を身につけることができるよう、関係者が連携した取組み
を推進します。
【推進の主体】名寄市食育推進連絡会議、消費者協会、名寄市保健推進委員協議会、名寄市
食生活改善協議会など
【具体的には?】
■食品表示の正しい理解や安全な食品の選び方(旬や栄養価、機能性、調理方法)や食文化
30
の継承などについて、地域での指導や相談を受けます。
■食育・地産地消の重要性について情報提供や普及啓発を行うとともに、乳幼児期からの正
しい食生活や生活習慣の確立、生活習慣病予防に向けて、地域での指導に努めます。
■食生活改善推進員を育成し、地域における食生活改善の実践者として食の大切さが地域に
浸透するよう努めます。
■市広報誌等を利用して、遺伝子組み換え食品や食品添加物などについての食育講座を実施
するよう推進します。
《期待される主な効果》
◇地域の豊かな自然環境や食文化との関わりを深く認識することによって、名寄市の利点
を活かした地域づくりが期待されます。
(4)商店・道の駅等の販売所における推進方向
観光施設及び飲食店などにおいて、さらなる地場農畜産物を活用したメニューの開発を進
め、特に道の駅においては、地元の農畜産物の地場産品の情報発信の拠点として活用や加工
による新商品の販売を通して、地元農家等から安定供給により、お客様に安心・信頼のおけ
る名寄産の食材にこだわりを持ち提供できるよう促進します。
【具体的には?】
■「道の駅」や商店での地元農産物の紹介と販売情報等の提供を促進します。
■地元農産物を中心とした料理メニューづくりを促進します。
■自信を持って地元食材にこだわり、独自ブランドを定着させ、食に対する意識の高さをP
Rします。
《期待される主な効果》
◇観光客にとっては、名寄産の農畜産物や地場加工品に接することができ、豊かな自然と
ともに名寄の食の魅力を発見することができます。
◇商店等の関係者にとっては、新鮮で安心な地域食材を求める消費者の要望に対応するこ
とで販売戦略上の利点となることが期待できます。
(5)生産者の推進方向
生産者においては、地元の新鮮で、安全・安心な食材を消費者に提供することが最も重要
です。
消費者にとって、
「新鮮」でおいしい多くの地域食材が手軽に入手できることや、
「安全・
安心」を感じることができるという利点があります。
食料の生産の履歴や食の安全について積極的に情報提供することにより、自然の恵みと生
産するための苦労、生命を育む産業としての重要性などについて、理解が深まるように推進
します。
31
【具体的には?】
■有機農業や減農薬など環境に配慮した生産活動を推進します。
■消費者のニーズにあった安全・安心・良質な農畜産物の生産を目指し、商店や道の駅等の
販売所との連携を図ります。
《期待される主な効果》
◇地域で農畜産物が認められ、地域ブランドとしてイメージを高めることにより、東京や
大阪など大消費地への出荷の拡大が期待されます。
◇給食を通して子どもたちの食生活を応援することで、子どもたちの喜ぶ顔が見え、生き
がいや生産意欲の向上につながることが期待できます。
(6)農協・行政の推進方向
食育・地産地消に関して、農協・行政はさまざまな場面で関わります。
皆さんに幅広い知識を総合的に身につけていただくために、食育・地産地消に関連する機
関が連携を密にし、産業まつり・健康まつり・アスパラまつり・地産地消フェア等のイベン
トを通して地元農畜産物を知り、安全・安心でおいしい食材の周知を図り推進します。
【推進の主体】社会福祉課・高齢福祉課・地域包括支援センター・保健センター・産業振興
課・教育委員会・農務課・農業改良普及センター・JA 道北なよろ等
【具体的には?】
■食育・地産地消の普及啓発を支援します。
■食育・地産地消に関する情報を収集し、ホームページや広報紙等で情報の提供に努めます。
■食育・地産地消をテーマとした学習や、住民による自発的な学習講座を支援します。
■地元農家からの安定供給と、安心できる地場農畜産物を提供できる体制を充実し、市内だ
けではなく、市外から来たお客様に対しても、名寄産のすばらしさを伝えられるよう努めま
す。
■遺伝子組み換え作物の交雑及び混入の防止、家畜伝染病の発生の予防に努めます。
■安全性をアピールする YES!Clean 等を推進します。
■地域資源の循環と環境対策で、環境にやさしい農業を推進します。
■妊婦、乳幼児を対象とした教室や健診・相談をとおして、栄養指導・子育ての支援に努め
ます。
■生活習慣病と食の関わりなどについて、地域での指導に努めます。
32
《期待される主な効果》
◇食育・地産地消との生活サイクルがスムーズに循環することによって、住民の心と体の
健康、そして名寄産のPR、観光客の増加に期待ができます。
健康的な心身と豊かな心を育むためには、成長段階の早期から基礎的な食習慣など食に関
する土台となる力をしっかり身につけた上で、ライフステージごとにさまざまな能力を習得
し、生涯を通じてその力を発揮していくことが重要です。
名寄産の米・野菜を
主体にした食事例
名寄は日本一のもち米産地 ∼もち米を使った主な料理∼
33
第5章
食育の推進目標と年次取組み
食育推進は「豊かな食材、家族いっしょに楽しい食事」をテーマに7つの推進目標と年
次毎の取組み目標を定め、食育を推進してまいります。
1.食育推進目標
目標1
家族いっしょに食事をとりましょう
ライフスタイルの多様化に伴い、家族いっしょに食べる機会が少なくなっていま
す。家族や親しい人との楽しい食事は、食を通じたコミュニケーションが生まれ、
子どもに食の楽しさを実感させ、心の豊かさと安定をもたらします。
更には、食事のマナーや作り手への感謝の気持ちを大切にする心を養います。
「いただきます」
「ごちそうさま」の挨拶を身につけましょう。
目標2
朝ごはんは1日の活力の源、毎日しっかり食べましょう
朝ごはんを食べない子どもや若者・親が増えています。
早寝・早起き・朝ごはんという生活リズムの改善をすることによって、身体が持
つ本来の機能が目覚めます。
食生活の基本である三食をバランス良く食べる習慣を身につけましょう。
特に、朝ごはんを食べることで脳の働きが良くなることから学力の向上に繋がり
ます。朝ごはんは毎日しっかり食べましょう。
目標3
お米が中心、日本型食生活を食卓に取り入れましょう
ごはんを主食とし、野菜・魚・大豆がバランスよく献立された日本食は、主食・
主菜・副菜が揃った栄養的にも優れた食事です。
日本型食生活の良さを知り、毎日の食卓に取り入れ、健康的で豊かな食生活にし
ましょう。日本食は箸を使います。箸の使い方は、噛む時間や姿勢など食べ方にも
影響を与えることから、家庭・学校での食事における正しい箸の持ち方を身につけ
ましょう。
目標4
栄養バランスの良い食事で自分の健康を見直しましょう
野菜不足や脂質の取り過ぎなど、食事バランスの崩れから将来の身体づくりに大
きな影響を及ぼします。
34
発達期においては、十分な運動と成長に必要な栄養素(鉄分・カルシウム等)を
バランス良く摂取、必要な食事量を知る自己管理能力を養いましょう。
成人期においては、食生活が不規則になりがちですが、質・量とも自分にあった
栄養バランスの良い食事を摂り、体重コントロールすることで生活習慣病を予防し
ましょう。
目標5
農業体験を通して、感謝の心と食の大切さを学びましょう
農業体験や体験学習は、食べ物と生産現場のつながりや地域産業の理解を深め、
自然の恵みに感謝の心を養い、育てる喜びや物を大切にすることを学びます。
農家の方々の協力のもと、幼稚園・保育所や地域小・中学校において取組みまし
ょう。地域とふれあい、お年寄りから地域の生きた文化や食文化の学びと継承への
取組をしましょう。
目標6
今が旬、名寄の新鮮野菜を食べましょう
毎日の食卓に、名寄で採れた新鮮野菜を使いましょう。
地元で採れた旬の野菜は、安全・安心でおいしいものです。
新鮮な農産物は、地元の直売所やスーパー・小売店で購入し、地産地消を推進し
ましょう。
目標7
名寄は食材の宝庫、食に関する正しい情報と知識を身につけましょう
学校、保育所、病院、福祉施設などの給食材料に地元農畜産物を積極的に活用し
よう。市民には、広報・ホームページを活用し、食材情報の提供をしよう。
食に関する知識を身につけ、食材選びは多少価格が高くても家族の健康を守るた
め、良いもの・地場のものを購入しよう。
健康で豊かな食生活の実現を目的に策定された「食生活指針(平成
12 年3月)
」を具体的に行動に結びつけるものとして、平成 17 年6
月に農林水産省と厚生労働省により決定されました。コマのイラス
トにより、一日分の食事を表現し、これらの食事のバランスが悪い
と倒れてしまうことを表現しています。
【食育月間・食育の日】
:食育推進基本計画(平成 18 年3月)において、食
食事バランスガイド
育の総合的な促進に関する事項の中で、食育推進運動を重点的かつ効果的に
実施し、食育の国民への浸透を図るため毎年6月を「食育月間」、食育運動
を継続的に展開するため毎月 19 日を「食育の日」と定めています。
35
2.年次毎・食育推進の取組み
基本的には、これまで推進してきた保育所、幼稚園、学校、関係機関、団体での取組みを実
施するとともに、新たな取組みを年次毎に定め、推進します。
◇第1年次(H20年)の取組み
・早寝・早起き・朝ごはんの基本的な生活リズムを確立するため、学校や家庭・地域にお
いて運動を展開
・地元の「外食」
・
「中食」に使われる食材には、安全・安心な名寄産食材を使ってもらう
取組み
・行政は、食育と食に対する市民の意識を助長するため、「名寄市食育推進計画ダイジェ
スト版」を全戸配布
・有名シェフを招いての料理教室
・全ての地元スーパー、小売店での地場産コーナー設置
・地元食材、安全・安心情報
◇第2年次(H21年)の取組み
・学級行事において、名寄で採れた食材を使った親子料理教室
・今が旬、地元新鮮野菜の広報・ホームページによるPR
・
「今が旬」旬の食材などを紹介した食育啓発を「冬カレンダー」に盛り込み全戸配布
・1年次の普及、啓蒙への継続実施
・1年次未達成な取組みの継続
◇第3年次(H22年)の取組み
・学年行事において、名寄で採れた食材を使った親子料理教室
・1日3回の食事をきちんと食べているかを調査(学校、保育所、保健センター)
・1年次以降の普及・啓蒙の継続実施
・1年次以降未達成な取組みの継続
◇第4年次(H23年)の取組み
・父親といっしょに作る料理教室
・1年次以降の普及・啓蒙の継続実施
・1年次以降未達成な取組みの継続
◇第5年次(H24年)の取組み
・名寄で採れた食材を使った家庭料理コンテスト
・1年次以降の普及・啓蒙の継続実施
・1年次以降未達成な取組みの継続
36
第6章
食育推進体制と目標値
テーマ「豊かな食材、家族いっしょに楽しい食事」
1.食育の推進体制
食育を主体的に取組むために、市民・地域・行政・関係団体等、様々な関係機関が連携・
協力体制をとり、それぞれの役割を十分に発揮して食育を推進し、課題の改善を目指します。
【課
題】
【目
標】
①朝食の欠食
・
①家族いっしょに食事をとりましょう
②孤食
・
②朝ごはんは1日の活力の源、毎日しっかり食べましょ
③食生活の乱れと健康への影響
・
④食・栄養に関する意識について
・
③お米が中心、日本型食生活を食卓に取り入れましょう
⑤家庭での食育機能低下
・
④栄養バランスの良い食事で、自分の健康を見直しまし
う
⑥地産地消と体験学習・農業体験への
取組みの重要性
ょう
・
⑤農業の体験を通して、感謝の心と食の大切さを学びま
しょう
⑥今が旬、名寄の新鮮野菜を食べましょう
検証・評価
⑦名寄は食材の宝庫、食に関する正しい情報・知識を身
につけましょう
(仮称)名寄市食育推進連絡会議
豊かな食材、家族いっしょに楽しい食事
家
庭
地 域
学校・幼稚園・保育所
(町内会・消費者協会)
保健センター
学校給食センター
相互の
連携・協力
名寄市立大学
医療機関
行政・JA
栄養士会
生産者
商店・道の駅
37
2.目標値
(単位:%)
項
現
目
状
目
標
(H19)
(H24)
「食育」について知っている割合
−
90
学校給食における名寄産食材の活用
60.2
63
農業体験に参加した割合(小学生)
−
100
名寄産の農畜産物を知っている割合
−
100
直売グループ登録数
10 グループ
15 グループ
幼 児
11.9
0
小学生
16.1
10
中学生
24.8
20
高校生
24.4
20
20∼30 歳代男性
25.4
20
40∼50 歳代男性
12.6
10
60 歳以上
3.7
0
夕食を家族いっしょ・だいたい
小学生
89.1
90
家族いっしょに食べる割合
中学生
82.0
85
就学前
51.2
40
小学生
9.0
5
中学生
24.4
20
就学前
9.8
0
小学生
51.3
25
10 時∼11 時
31.4
15
11 時以降
61.2
30
朝食の欠食状況
※食べないこともある・いつも
食べない人の割合
起床時間
※朝7時以降に起きる割合
就寝時間
中学生
※夜10時以降に寝る割合
38
資
料
編
【資料編】
世帯の家族類型別一般世帯数の推移(全国:平成7∼17年)
一 般 世 帯 数
家 族 類 型 別 割 合
(千世帯)
(%)
世帯の
家族類型
平成
平成
平成
平成
平成
平成
7年
12 年
17 年
7年
12 年
17 年
数
43,900
46,782
48,225
100.0
100.0
100.0
単独世帯(一人暮らし世帯)
11,239
12,911
13,327
25.6
27.6
27.6
核
25,760
27,332
28,402
58.7
58.4
58.9
夫 婦 の み の 世 帯
7,619
8,835
9,657
17.4
18.9
20.0
夫婦と子供から成る世帯
15,032
14,919
14,641
34.2
31.9
30.4
ひとり親と子供から成る世帯
3,108
3,578
4,105
7.1
7.6
8.5
6,901
6,539
6,495
15.7
14.0
13.5
総
そ
家
の
族
他
世
の
帯
世
帯
【資料:国勢調査結果】
世帯の家族類型別 65 歳以上親族のいる一般世帯数の推移(全国:平成7∼17年)
65 以上親族のいる一般世帯数
世帯の
割
(千世帯)
家族類型
合
(%)
平成
平成
平成
平成
平成
平成
7年
12 年
17 年
7年
12 年
17 年
12,780
15,045
17,984
単独世帯(一人暮らし世帯)
2,202
3,032
核
5,162
夫 婦 の み の 世 帯
100.0
100.0
(29.1)
(32.2)
4,047
17.2
20.2
22.5
6,798
8,747
40.4
45.2
48.6
3,042
3,977
4,962
23.8
26.4
27.6
夫婦と子供から成る世帯
1,146
1,568
2,137
9.0
10.4
11.9
ひとり親と子供から成る世帯
975
1,253
1,648
7.6
8.3
9.2
5,416
5,215
5,190
42.4
34.7
28.9
65 歳以上親族のいる一般世帯数
そ
家
の
族
他
世
の
帯
世
帯
100.0
(37.3)
【資料:国勢調査結果】
(注)
(
)内の数値は、一般世帯に占める 65 歳以上親族のいる一般世帯の割合
39
名寄市子育てに関するアンケート結果(抜粋)
〈就学前児童〉
問:日頃、対象のお子さんの栄養価で(食事をする時や、作る時など)、次のことをどのくらい意識していますか
①1日3食とる
②栄養(バランス)が偏らない
③塩分を取りすぎない
④糖分を取りすぎない
⑤油等の脂肪分を取りすぎな
い
⑥カロリーを取りすぎない
⑦野菜を多く取る
⑧牛乳・乳製品をできるだけ毎
日取る
⑨添加物の少ない物を選ぶ
⑩レトルト食品、インスタント
食品をあまり利用しない
⑪できあいのお弁当、お惣菜で
済ませず、調理する
⑫外食をしない
1.強く意識し
ている
2.ある程度意
識している
3. あまり 意識
していない
4.意識し
ていない
64.2%
28.6%
3.0%
1.0%
3.2%
19.6%
67.7%
9.6%
0.4%
2.7%
100.0%
16.8%
56.3%
21.8%
2.3%
2.8%
100.0%
15.3%
59.7%
19.9%
2.3%
2.8%
100.0%
11.4%
58.7%
24.7%
2.4%
2.8%
100.0%
無回答
合計
100.0%
7.5%
46.0%
39.4%
4.0%
3.1%
100.0%
32.9%
57.5%
6.3%
0.6%
2.7%
100.0%
30.1%
50.0%
15.3%
1.8%
2.8%
100.0%
16.1%
45.3%
32.1%
3.6%
2.9%
100.0%
18.8%
49.0%
26.5%
2.9%
2.8%
100.0%
24.1%
52.8%
18.6%
1.7%
2.8%
100.0%
6.6%
39.7%
41.0%
9.9%
2.8%
100.0%
〈小学校低学年〉
問:日頃、対象のお子さんの栄養価で(食事をする時や、作る時など)、次のことをどのくらい意識していますか
①1日3食とる
②栄養(バランス)が偏らない
③塩分を取りすぎない
④糖分を取りすぎない
⑤油等の脂肪分を取りすぎな
い
⑥カロリーを取りすぎない
⑦野菜を多く取る
⑧牛乳・乳製品をできるだけ毎
日取る
⑨添加物の少ない物を選ぶ
⑩レトルト食品、インスタント
食品をあまり利用しない
⑪できあいのお弁当、お惣菜で
済ませず、調理する
⑫外食をしない
1.強く意識し
ている
2.ある程度意
識している
3. あまり 意識
していない
4.意識し
ていない
73.4%
22.9%
1.8%
0.5%
1.4%
21.5%
69.5%
6.8%
0.4%
1.8%
100.0%
13.3%
61.3%
22.9%
0.9%
1.6%
100.0%
11.9%
65.7%
19.9%
0.7%
1.8%
100.0%
11.7%
63.2%
22.2%
1.1%
1.8%
100.0%
無回答
合計
100.0%
8.4%
56.2%
31.0%
2.6%
1.8%
100.0%
35.7%
55.5%
7.0%
0.2%
1.6%
100.0%
31.7%
47.2%
17.5%
1.8%
1.8%
100.0%
11.0%
50.3%
33.8%
3.0%
1.9%
100.0%
11.7%
60.1%
25.4%
1.6%
1.2%
100.0%
22.4%
56.4%
18.3%
1.1%
1.8%
100.0%
7.2%
44.1%
39.0%
8.1%
1.6%
100.0%
【資料:H17「名寄市子育てに関するアンケート調査」】
40
〈小・中学生における体格の状況〉
小学生
体
格
身長(㎝)
学年
全国
名寄市
体重(kg)
比較
平均
全国
名寄市
座高(㎝)
比較
平均
全国
名寄市
比較
平均
男
子
女
子
1学年
116.5
118.2
1.7
21.2
21.7
0.5
64.9
65.5
0.6
2学年
122.8
119.9
△2.9
24.2
23.6
△0.6
67.8
67.2
△0.6
3学年
128.4
127.1
△1.3
27.4
27.9
0.5
70.4
69.3
△1.1
4学年
133.8
134.2
0.4
30.6
32.4
1.8
72.8
72.9
0.1
5学年
139.1
138.3
△0.8
34.7
35.8
1.1
75.1
75.2
0.1
6学年
145.4
143.7
△1.7
38.8
39.7
0.9
77.9
77.2
△0.7
1学年
115.9
116.3
0.4
21.0
21.6
0.6
64.6
64.1
△0.5
2学年
121.8
120.4
△1.4
23.4
22.7
△0.7
67.4
67.2
△0.2
3学年
127.5
127.8
0.3
26.3
27.5
1.2
69.9
70.5
0.2
4学年
133.5
134.2
0.7
29.9
32.8
2.9
72.8
73.2
0.4
5学年
140.4
139.7
△0.7
34.2
37.0
2.8
76.1
76.0
△0.1
6学年
146.6
147.7
1.2
38.9
41.7
2.8
79.2
80.1
0.9
中学生
体
格
身長(㎝)
学年
全国
名寄市
体重(kg)
比較
平均
全国
名寄市
座高(㎝)
比較
平均
全国
名寄市
比較
平均
152.9
153.6
0.7
44.8
48.5
3.7
81.2
82.1
0.9
2学年
160.1
161.4
1.3
49.3
53.3
4.0
84.7
85.7
1.0
3学年
166.0
165.9
△0.1
54.8
55.4
0.6
87.8
88.7
0.9
女
1学年
152.3
151.7
△0.6
43.8
47.4
3.6
82.1
82.5
0.4
子
男 子
1学年
2学年
154.9
154.5
△0.4
46.8
47.3
0.5
83.2
83.3
0.1
3学年
156.9
157.5
0.6
49.8
51.9
2.1
84.6
85.2
0.6
41
〈小・中学生における体力・運動能力の状況〉
小学生
体
握力(kg)
学年
全国
名寄市
力
上体起こし(㎝)
全国
比較
平均
名寄市
比較
平均
長座体前屈(㎝)
全国
名寄市
比較
平均
男
子
女
子
1学年
9.8
10.9
1.1
10.9
14.7
3.8
24.8
28.1
3.3
2学年
11.1
11.6
0.5
13.7
13.1
△0.6
27.0
29.3
2.3
3学年
12.9
14.0
1.1
15.6
15.0
△0.6
28.6
27.9
△0.7
4学年
14.9
17.6
2.7
17.8
17.3
△0.5
30.6
30.6
0
5学年
17.1
18.7
1.6
19.9
18.5
△0.6
32.5
31.9
△0.6
6学年
20.2
23.1
2.8
21.5
23.5
2.0
35.0
36.2
1.2
1学年
8.7
9.4
0.7
10.4
12.1
1.7
27.3
29.4
2.1
2学年
10.3
9.7
△0.6
12.9
9.5
△3.4
29.9
26.8
△3.1
3学年
11.9
13.9
2.0
14.2
14.8
0.6
31.0
34.4
3.4
4学年
14.0
15.3
1.3
16.6
9.4
△7.2
34.2
34.4
0.2
5学年
16.4
18.0
1.6
18.1
14.3
△3.8
36.2
35.1
△0.9
6学年
19.5
21.8
2.3
19.2
17.1
△2.1
38.9
39.9
1.0
20m シャトルラン(回)
反復横飛び(回)
学年
全国
名寄市
全国
比較
平均
名寄市
比較
平均
50m 走(秒)
全国
名寄市
比較
平均
男
子
女
子
1学年
26.4
26.4
0
16.1
11.6
△4.5
11.7
11.8
0.1
2学年
30.9
26.2
△4.7
25.7
19.0
△6.7
10.7
10.6
△0.1
3学年
34.2
29.9
△4.3
34.1
22.9
△1.2
10.2
10.7
0.5
4学年
38.8
33.4
△5.4
43.5
33.2
△10.3
9.7
9.8
0.1
5学年
42.4
36.3
△6.1
51.9
31.4
△20.5
9.3
9.9
0.6
6学年
44.9
40.6
△4.3
60.3
48.1
△12.2
8.9
9.5
0.6
1学年
25.8
26.0
0.2
14.4
11.5
△2.9
12.0
12.2
0.2
2学年
29.5
20.7
△8.8
20.8
10.9
△9.9
11.0
11.8
0.8
3学年
32.6
29.9
△2.7
26.3
17.6
△8.7
10.5
10.9
0.4
4学年
36.3
31.9
△4.4
33.1
22.2
△10.9
10.0
10.6
0.6
5学年
39.6
35.6
△4.0
40.5
18.2
△22.3
9.6
9.8
0.2
6学年
42.1
35.1
△7.0
46.9
33.4
△13.5
9.2
9.4
0.2
42
立幅飛び(回)
学年
全国
名寄市
比較
平均
ソフトボール投げ(m)
全国
名寄市
比較
平均
男
子
女
子
1学年
113.5
97.9
△15.6
9.2
2学年
127.6
108.5
△19.1
13.3
3学年
137.1
132.4
△4.7
17.3
4学年
146.6
134.4
△12.2
21.9
5学年
156.2
153.4
△2.8
26.2
6学年
165.1
154.1
△1.0
29.5
1学年
106.2
94.2
△12.0
5.9
2学年
118.4
89.8
△28.6
7.7
3学年
128.4
116.1
△12.3
10.1
4学年
138.2
120.8
△17.4
12.8
5学年
147.8
141.9
△5.9
15.2
6学年
153.4
142.3
△11.1
17.2
24.4
2.5
16.1
0.9
中学生
体
握力(kg)
学年
全国
名寄市
力
上体起こし(㎝)
比較
平均
全国
名寄市
比較
平均
長座体前屈(㎝)
全国
名寄市
比較
平均
25.4
24.8
△0.6
23.5
22.6
△0.9
38.9
43.3
4.4
2学年
31.1
30.7
△0.4
27.3
27.0
△0.3
44.1
52.6
8.5
3学年
36.4
36.1
△0.3
29.6
27.1
△2.5
47.8
44.4
△3.4
女
1学年
22.2
21.2
△1.0
19.9
16.3
△3.6
41.5
45.2
3.7
子
男 子
1学年
2学年
24.0
22.5
△1.5
22.6
21.2
△1.6
44.1
51.4
7.3
3学年
25.7
25.2
△0.5
23.2
23.5
0.3
45.9
41.9
△4.0
43
20m シャトルラン(回)
反復横飛び(回)
学年
全国
名寄市
比較
平均
全国
名寄市
比較
平均
50m 走(秒)
全国
名寄市
比較
平均
47.8
47.7
△0.1
67.1
40.1
△27.0
8.5
8.6
0.1
2学年
51.8
52.7
0.9
86.3
72.2
△14.1
7.9
8.1
0.2
3学年
54.0
46.8
△7.2
92.3
77.4
△13.9
7.6
7.4
△0.2
女
1学年
43.5
41.7
△1.8
49.1
26.8
△22.3
9.1
9.5
0.4
子
男 子
1学年
2学年
45.6
46.4
0.8
58.7
43.9
△14.8
8.8
8.9
0.1
3学年
46.0
43.6
△2.4
60.2
53.6
△6.6
8.7
8.7
0.0
立幅飛び(回)
学年
全国
名寄市
ソフトボール投げ(m)
比較
平均
全国
名寄市
比較
平均
181.1
183.5
2.4
18.9
17.6
△1.3
2学年
199.3
201.5
2.2
22.3
21.1
△1.2
3学年
213.2
212.5
△0.7
24.8
23.9
△0.9
女
1学年
162.9
146.8
△16.1
12.5
11.4
△1.1
子
男 子
1学年
2学年
169.2
157.7
△11.5
13.9
12.0
△1.9
3学年
171.7
164.5
△7.2
14.7
13.6
△1.1
全国数値:
「H18体力・運動能力調査」
名寄市数値:
「H18名寄市小・中学生体力調べ」
44
◎名寄市における食育の取組み状況
団体・機関名
取組み内容
〈名寄南小学校〉
農業体験(学校園)∼全学年
4年:とうきび作り・ハロウィンかぼちゃ作り(農業者指導)
5年:稲作体験(農業者指導)
〈智恵文小学校〉
農業体験(大空活動)
、収穫祭の実施∼全学年
〈智恵文中学校〉
農業体験(かぼちゃ、ひまわり、とうきび)∼全学年
〈東小学校〉
①東小コミュニティセンター
・学校と施設を共有し生涯教育としてのコミュニティカレッジ(カ
レッジ生・110名)
・カレッジ生との合同学習(各学年年1回実施)∼生きる知恵、地
域の生きた文化の学びと継承
②名寄農業高等学校との連携学習(全学年)
各小・中学校
1年生「動物観察」
2年生「アイスクリーム作り」
3年生「草花∼種植え、鉢植え」
4年生「かぼちゃ∼播種、観察、収穫、調理」
5年生「米作り∼田植、観察、稲刈、収穫、脱穀」
6年生「味噌作り・トマトジュース作り・パン作り」
〈風連中央小学校〉
農業体験(学校園、他に3学年は市農業振興センターと連携し
稲作体験)
〈東風連小学校〉
農業体験∼稲作体験(もち米の栽培・収穫・もちつき)
※他の小・中学校においても学校田・畑での「農業体験・収穫祭等」
、
栄養士による講話(給食指導)が取り組まれています。
45
・名寄東小学校との連携事業(上記東小②の取り組みと同じ)
・高大官連携事業(名寄農業高等学校・名寄市立大学・名寄市給
食センター)
名寄農業高等学
校
(対象生徒)酪農科・生産科学科3年生
(対応授業)農業科目
(実験内容)ミニトマトのリコペン定量実験、鶏卵の色の違いによ
る成分実験
(給食提供農産物)ミニトマト・鶏卵
・地場産品を利用した異世代を対象とした給食試食会
(会場)大学給食経営管理実習室
名寄市立大学
(給食対象者)高齢者、小学生、大学生
(給食調理担当者)名寄市立大学栄養学科2年生
親子による農業体験、収穫祭の実施など
各幼稚園
・保育所
〈智恵文保育所〉
収穫体験学習(市内農園・牧場)
・パンプキング
New Project
ニュープロジェクト
名寄市立大学「大学祭」時に大学を会場として料理コンテストを行
う。団体4チーム参加、かぼちゃを主材料とした料理。審査は特別
審査員5名と大学祭に来た方々
・地場産材料を使った味噌・豆腐づくり(対象)会員
・ホクレン料理講習会(道産米、牛乳、乳製品拡大事業)
:年1∼
名寄消費者協会
2回程度
・会員への啓蒙活動 :「食事バランスガイド資料」の配布
・
「地産地消フェア in なよろ」への参加:地場食材を使った試食品
の提供
・「食の安心・安全」についての懇談会
有機農業倶楽部(風連町内)との意見交換により、会員が中心
風連消費者協会
となって有機農業倶楽部の生産米の契約を行う
・「緑のめぐみ会」
平成15年に
名寄市保健推進
委員協議会
地場産品の安全性
・名寄市健康まつりへの参加
地場産野菜の食育展示会等に協力
46
をスローガンにスタート
・「地産地消フェア in なよろ」への参加
名寄市女性団体
連絡協議会
農産物加工展示会への出品
・「名女連の集い」の開催
地場産米の試食会
平成18年10月、智恵文・美深町のネットワークが中心となり、市
味菜の会
民・町民の心身の健康を願い、安全安心な地産地消としての旬の食材
を使って食育セミナーと料理教室を開催
(第1回料理教室)自然農法による大豆を使った豆腐づくり
以後、納豆・みそ・豆乳寒天・呉汁など大豆にこだわった料理
食生活改善
協議会
・親子料理教室
地場産野菜をたくさん使った調理実習を実施
〈保健センター〉
「健康まつり」における食と健康のPR
〈農務課〉
「産業まつり」、
「地産地消フェア in なよろ」における地元農畜産
物のPR
〈生涯学習課〉
行
政
青少年:
「へっちゃ LAND(野外体験学習)」
→原則自炊、薪を使用した飯ごう炊飯など(夏休み)
「冬休みこども料理教室」講師:名寄市立大学生
→料理の楽しさを覚える
成
人:
「各種料理教室」
→健康料理、男性料理など
高齢者:
「ピヤシリ大学」
→高齢期の食生活についての講義・実習
商工会議所
・商工会
各商店街イベントでの地元農産物、加工品の販売
各まつりへの参加・協力
各イベント・まつりにおける地元農畜産物の販売
J
A
実行委員会への参加・協力
「農業体験や収穫物による食事メニュー作成、料理集会・舎営・野営
ボーイスカウト
名寄第1団
での調理(野外自炊)∼対象:カブスカウト隊」
・活動における「食に対する大切さ、ありがたさ」を実践を通した
教育
47
名寄市食育推進計画策定市民委員会設置要綱
(設
第1条
置)
名寄市民が生涯にわたって健康で豊かな生活を実現するため、名寄市食育推進計画
(以下「計画」という。
)を策定するため、名寄市食育推進計画策定市民委員会(以下
「市民委員会」という。
)を設置する。
(所掌事項)
第2条
市民委員会は次に掲げる事項を所掌する。
(1)計画の策定に関すること。
(2)その他食育の推進に関すること。
(組
第3条
織)
市民委員会は委員20人以内で組織する。
2
委員は、市民及び識見を有する者から市長が委嘱する。
3
市民委員会に、委員長及び副委員長を置き、委員の互選により定める。
4
委員長は市民委員会を代表し、会務を統括する。
5
副委員長は委員長を補佐し、委員長に事故あるときは、その職務を代理する。
(任
期)
第4条
委員の任期は、計画の策定が完了するまでの期間とする。
(会
議)
第5条
市民委員会は、委員長が招集し、会議の議長となる。
2
市民委員会は、委員の過半数が出席しなければ会議を開くことができない。
3
委員長が必要と認めるときは、委員以外の者の出席を求め、意見及び説明を聴くことがで
きる。
(庶
第6条
務)
会議の庶務は、経済部農務課において行う。
(その他)
第7条
この要綱に定めるもののほか、必要な事項は、その都度協議して決定する。
付 則
この要綱は、平成19年6月1日から施行する。
48
名寄市食育推進計画策定フロー図
市
長
名寄市食育推進計画策定市民委員会
(市民20人)
庁内食育推進計画検討委員会
座長→副市長
庁議メンバー
事務局
・担当次長
担当課長・係長会議
担当部:生活福祉部、教育部、経済部
担 当 係
市
民
49
名寄市食育推進計画策定市民委員会
委員会
氏
名
機関・団体
委員長
笹
本 宗 伯
名寄市小中学校校長会
副委員長
中
山 礼 子
なよろ食育推進ネットワーク
〃
酒
井 洋 子
名寄市食生活改善協議会
石
川 みどり
名寄市立大学
〃
八
木 啓 充
名寄市高等学校校長会
〃
濱
谷 則 之
名寄市学校給食会
〃
井
上 幸 人
名寄商工会議所
〃
中
尾 朋 子
風連商工会
〃
山
上
瞳
名寄消費者協会
〃
藤
代 瑛 子
風連消費者協会
〃
完
土 昭 二
名寄市町内会連合会
〃
堀
川 良 夫
風連町行政区長会
〃
佐
藤 きみ子
名寄市保健推進委員協議会
〃
小
平 洋 子
北海道栄養士会名寄支部
〃
種
田 芳 雄
道北なよろ農業協同組合
〃
中
野 玲 子
一 般 公 募
〃
山
崎 眞由美
〃
〃
清
水 幸 一
〃
〃
谷
井 八重子
〃
〃
井
川 三重子
〃
委
員
オブザーバー
宗 片 浩 子
〃
北海道農政事務所地域第十課
〃
上川保健福祉事務所名寄地域保健部
〃
上川農業改良普及センター名寄支所
50
庁内食育推進計画検討委員会
委員会
職 氏 名
座
長
副市長
小
室
勝
治
委
員
総務部長
中
尾
裕
二
〃
生活福祉部長
佐々木 雅 之
〃
福祉事務所長
中
西
薫
〃
経済部長
手間本
剛
〃
経済部次長
上
〃
建設水道部長
野間井 照 之
〃
教育部長
山
〃
農業委員会事務局長 角 尾 秀 満
田
盛
内
一
豊
庁内担当課長・係長会議
社会福祉課長
葛本喜八郎
学校給食センター 所長
飛田
石橋由美子
同 栄養士
大久保美幸
児童福祉係長
山田 京子
同 栄養士
半田 美知
地域包括支援センター所長
大石 正子
産業振興課長
石橋 正裕
地域包括支援係長
橋本いづみ
産業振興係長
倉澤
保健センター所長
佐藤きみ子
農務課長
茂木 保均
保健係主査
藤森美津枝
同 主幹
寺崎 秀一
教育部参事
水口 正博
農政係長
臼田
生涯学習課主査
佐藤 葉子
計画係長
塩田 昌彦
同 主任
廣嶋 淳一
社会福祉課
主幹
51
聖
宏
進
◎名寄市食育推進計画の策定経過
実施年月日
平成 19 年6月 12 日
主 な 内 容
庁内担当課長・係長会議(第1回)
7月 17 日
庁内食育推進計画検討委員会(第1回)
7月 23 日
名寄市食育推進計画策定市民委員会(第1回)
10 月 10 日
庁内担当課長・係長会議(第2回)
10 月 15 日
庁内食育推進計画検討委員会(第2回)
10 月 17 日
名寄市食育推進計画策定市民委員会(第2回)
11 月 15 日
先進地視察(恵庭市:保健センター)
11 月 26 日
「食育シンポジウム」
(グランドホテル藤花)
【第1部】 事例発表・基調講演
【第2部】 地元食材を使った料理の試食・交流会
12 月上旬
庁内担当者打ち合わせ
12 月 17 日
名寄市食育推進計画策定市民委員会(第3回)
1月 28 日
庁内担当課長・係長会議(第3回)
1月 31 日
庁内食育推進計画検討委員会(第3回)
2月 6日
名寄市食育推進計画策定市民委員会(第4回)
2月 12 日
市議会経済常任委員会(経過及び計画概要説明)
2月 26 日
名寄市食育推進計画策定市民委員会(第5回)
∼名寄市食育推進計画(原案)を市長に報告
52
名寄市食育推進計画
平成20年3月
発 行:名寄市
編 集:名寄市経済部農務課
TEL(01655)3−2511
FAX(01655)7−8080