これって皮膚病なの? わんちゃんやねこちゃんの皮膚病は、遭遇しやすい病気の一つです。普段から注意をしていても生じてしまうやっかいな 病気です。ご家族が気にかけた方が良いわんちゃんやねこちゃんの仕草や症状をここで紹介します。 1. かゆみ かゆみとは自覚行動です。すなわちかゆみは本人しか分からないとされています。わんちゃん やねこちゃんは、自分からかゆいと訴えることはできません。そこで私達がかゆいかどうかを判 断しなければいけません。かゆみを思わせる行動として、なめる、かく、こするなどがあります 。人間も病気がなくとも頭や体をかいたりすることはあります。わんちゃんやねこちゃんも普通 になめたり、かいたりする行動はみられます。いつもより頻繁になめたり、かいたりしている場 合、またなめたり、かいたりしていた部位が赤い、黒い、毛が薄い場合には、かゆみを考えた対 応が必要です。 右図:舐めることによりお腹が赤みや黒みをおびています→ 2. 抜け毛 病気でなくても私達と同じようにわんちゃんやねこちゃんも毛は抜けます。ラブラドール・レ トリバーやフレンチ・ブルドッグなど短い毛のわんちゃんでは、ゴールデン・レトリバーやロン グコートのチワワやミニチュア・ダックスフンドなどの毛が長いわんちゃんに比べて毛がよく抜 けます。どのわんちゃんでも、生理的な抜け毛(普通にみられる抜け毛)の場合には、毛が抜け ても地肌がみえることはありません。しかし、病気で抜け毛が生じた場合には、あきらかに毛が 薄い、地肌がみえる、また毛刈り後に毛が生えてこない場合には、病気による抜け毛を考えた対 応が必要です。 右図:痒みのないお尻まわりや太ももの抜け毛 3. ぶつぶつ、できもの なめたり、かいたりすることによってぶつぶつやできものがみられることはあります。しかし、 かゆみがなくてもぶつぶつやできものを生じることがあります。ぶつぶつやできもの原因として 細菌、カビ、ダニなどの感染症、感染症はないけれどもさまざまな原因でおきる炎症、また皮膚 や毛穴などの腫瘍があります。これら原因は外見から判断できるものあれば検査が必要なことも あります。一般的に日常生活でぶつぶつやできものがみられることはないことから、ぶつぶつや できものに気がついたときにはかかりつけの動物病院を受診しましょう。 右図:かゆみのない背中にみられた大きなできもの わんちゃんやねこちゃんが皮膚病なのかどうかはいつも悩まされます。普通の生活でもかゆみ を思わせる行動や抜け毛はみられます。普段から良く観察してあげることが大切です。病気かど うか分からない場合には かかりつけの先生に相談してみましょう。
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