B-MAX ENGINEERING 2013年スーパー耐久シリーズ参戦レースレポート スーパー耐久 スーパー耐久シリーズ 耐久シリーズ第 シリーズ第 4 戦・富士スピードウェイ 富士スピードウェイ 熱戦の続く「スーパー耐久シリーズ」の第 4 戦が 8 月 10〜11 日に、富士スピードウェイで 開催され、B-MAX ENGINEERING は日産フェアレディ Z(Z33)で挑んだ。悪天候のため中 止となった第1戦以来の出場で、今回は DRAGON 選手と関口雄飛選手に、スーパー耐久初挑 戦となる高星明誠選手を加えることとなった。 その高星選手は全日本 F3 選手権の F3-N クラスを戦い、チャンピオンに王手をかけている ドライバーで、ある意味 DRAGON 選手のライバルでもあるが、B-MAX ENGINEERING で は F4 のドライビングアドバイザーを務めている。そんな関係と、今後に向けてより多くの経 験を積んでもらおうとの配慮によって、このトリオが結成されたというわけだ。 3 人がドライブする「B-MAX・Z33」の挑む ST-3 クラスは、原則として 2001cc 以上 3500cc 以上の車両によって争われる、シリーズ随一と言っても過言ではない激戦区である。しかしな がら、先にも述べたとおり中止になってしまい、 「幻のポールポジション」とはなってしまった ものの、第1戦では A ドライバーと B ドライバーの合算タイムのみならず、関口選手が他を圧 するタイムをマークし、速さを大いにアピールすることとなった。 今回の舞台、高速コースの富士スピードウェイでも同様の活躍が期待される一方で、レース は 7 時間もの長丁場で争われるため、何が起ころうとも決して不思議ではない。チームとドラ イバーが一体となって、チェッカーを目指すこととなった。 ◇◆◇ ■ 公式練習& 公式練習&予選( 予選(曇りのち晴 りのち晴れ/ドライ) ドライ) 土曜日に行われる予選、そして日曜日に行われる決勝レースに向け、練習走行を木曜日から 開始していた B-MAX ENGINEERING。金曜日には1時間ずつ 3 セッションの専有走行が設 けられ、 それらを最終調整の場とすることとなった。 セッションを重ねるごとにタイムを上げ、 最後のセッション 3 では関口選手が1分 54 秒 630 をマークして、ST-3 クラスのトップに躍り 出る。それ以上の収穫は DRAGON 選手が 55 秒 842、高星選手も 55 秒 883 をマークし、十 分勝負権ありの手応えをつかんだことだ。 そして迎えた予選、まず A ドライバーのセッションには DRAGON 選手が挑んだ。だが、結 論から先に言えば、DRAGON 選手いわく「大失敗」 。ついていった ST-2 クラスの車両が予想 以上にラップタイムが遅く、ペースメーカーになるどころか逆に引っかかってしまい、アタッ クのタイミングを逸してしまったのだ。同じ Z33 を操るドライバーが 53 秒台でトップだった のに対し、DRAGON 選手は 55 秒 169 に留まってしまう。 だが、スーパー耐久では合算タイムがグリッドを決める要素。つづいて B ドライバーのセッ ションに挑む関口選手が、どこまで挽回してくれるか。 「セットアップが決まっていなくて」と 関口選手は語るものの、マークしたタイムは 52 秒 999 で、もちろんのことトップ。セッショ ン 2 番手のドライバーにも、なんとコンマ7秒もの差をつけることとなった。合算タイムでク ラス 4 番手のグリッドを獲得した。 その後、グリッド決定には反映されないが、C ドライバーのセッションを高星選手が走行。 決勝シミュレーションも行いつつ、55 秒 074 をマークしてクラス 3 番手に。クラスの異なる 車両、そしてこれだけの台数の中でアタックを行うのは初めての経験だったが、問題なくこな していた。 「雄飛は乗りにくかったと言っているみたいですが、 じゃあ、 お前はなんでそんなに速いんだ、 って話ですよね(笑) 。3 人で乗るから僕ら寄りのセットにしてくれているんです、どっちかと 言うと。僕らが乗りにくくないようにって。だから、彼のコントロール能力はすごいですね。 僕はポジションに失敗して、完全に失敗しちゃいましたが。高星はハコのレーシングカーには テストぐらいしか乗ったことがないのに、そこは将来の GT ドライバー。元来の速さは持って いるので、慣れてくればもっと速く走れるでしょう。今回はクルマを壊さず、他車と接触せず、 ペース良く走るのを勉強中みたいな感じで。今週、雄飛と組むことが、きっとプラスになるは ずです」と DRAGON 選手。 ● 予選正式結果表(53 台中上位 23 台) ◇◆◇ ■ 決勝レース 決勝レース( レース(晴れ一時雨/ 一時雨/ドライ〜 ドライ〜ウェット〜 ウェット〜ドライ) ドライ) 日曜日の早朝 8 時から 20 分間に渡ってフリー走行が行われ、ここでは DRAGON 選手をメ インに周回を重ね、58 秒 161 で 8 番手に。高星選手も 2 周のみ走行する。今回は 7 時間にも 及ぶ長丁場とあって、 それからわずか 2 時間後には決勝レースのスタート進行を迎えることに。 それまでの 3 日間も、厳しい暑さとの戦いとなっていたが、スタート進行の頃が最も厳しか ったかも。気温は 36 度、路面温度にいたっては 50 度をオーバーしていたからだ。 「B-MAX・ Z33」のステアリングを最初に握るのは関口選手。スタートで1台を抜いて 3 番手に浮上、し ばらくはポジションをキープする。そして 40 分を過ぎたところで最終コーナーにストップ車 両があり、3周に渡ってセーフティカーランが。これを利用して先行車両の1台がピットに入 ったこともあり、ひとつポジションを上げる。 だが、本来なら関口選手のスピードを持ってすれば、 トップにも迫ることができたはずだ。実はペースを上げ たくても、水温と油温の急上昇によって、上げられない 状態になっていて、絶えず警告灯が点いてオーバーヒー トの恐れを抱えつつ、我慢の走りを強いられていたので ある。やむなく 39 周目にふたつ順位を落とし、43 周目 に高星選手へバトンタッチ。7 番手でコースに戻る。我 慢を強いられているのは高星選手も同じであったが、ポジションをキープし続けて 28 周を走 り、72 周目に DRAGON 選手と交代する。 DRAGON 選手も 7 番手をしっかり守って周回を重ねるが、わずか 14 周でピットに戻って くるではないか! もちろんルーティンのピットではない。実は給油リグにトラブルが生じ、 ガソリンが想定どおり入っておらず、ガス欠状態に陥ったからだ。それでも我慢に我慢を重ね て DRAGON 選手は 41 周を走行、間もなく 4 時間目となる 113 周目にピットイン。関口選手 が再びコースへと挑んでいく。だが、またしてもガソリンはしっかり入っておらず、わずか 4 周で関口選手はピットに戻らざるを得ず。 しかも、その頃すでに上空には黒い雲が浮かび、ぽつりぽつりと小雨も。やがてその雨が強 さを増したこともあり、130 周目にはレインタイヤに交換する。このタイミングはやや早めで はあったものの、ギャンブル失敗か……と思う間もなく、まるでゲリラ豪雨のようにもなって いたから、結果的には正解となったことになる。ただし、ウェットマイスターとして知られる 関口選手をしても、ストレートで視界を奪われる状況では、逆襲の材料にはなり得ず。 そして、残り 1 時間 20 分となった 159 周 目。再び高星選手にステアリングを託すこと に。すでに雨は上がって路面は乾きつつあっ たため、 スリックタイヤにも併せて交換する。 ひとつ福音があったのは、雨がやんで気温は 著しく下がっていたことだ。これでオーバー ヒートの心配もなくなり、高星選手は攻めて 走れるようになる。ペナルティストップを強 いられていた車両もあって、ひとつ順位を上 げたばかりか、ゴールまであと 4 周となる 198 周目には一台をかわすことに成功。その結果、7 時間で 202 周の走破を果たした「B-MAX・ Z33」は、ST-3 クラス 5 位でフィニッシュすることとなった。 ◇◆◇ なお、B-MAX ENGINEERING のスーパ ー耐久での年内の活動は、今回にて終了。し っかり充電した後、来シーズンはチャンピオ ン獲得を目標とする。 ● 決勝正式結果表(ST-3 クラス) ■ DRAGON 選手 (A ドライバー) ドライバー) 「夏場には使用したことのない冷却系のシステムだったんですが、この 暑さで全開走行をすると、すぐに警告灯が点いてオーバーヒートしちゃ うから、ペースを落とさざるを得なかったのと、給油リグが調子悪くてガ スが入り切らず、2 回多くピットに入らざるを得なかったんです。だから、 完走狙いに切り換えて、みんなフラストレーションのたまるレースになっ ちゃいましたね。それでも雨がやんだ後は気温も下がって、冷却系の 問題がクリアになったんで、最後に高星が頑張って順位を上げてくれた のが、唯一の救いです。今年に関しては、これが最後で、来年はフル参 戦できると聞いていますので、体制を立て直して活動を再開したいと思 っています」 ■ 関口雄飛選手 (B ドライバー) ドライバー) 「給油がうまくいかなかったんで、そこが残念ですけど、トップのクルマが あまりにも速かったから、それがなくても優勝は厳しかったんじゃないでし ょうか。雨の中も危なくて、ストレートも見えないし、けっこうハイドロもして いたんで。そんな中、遅いクルマがいきなり現れて危なかったから、マー ジン持って走らなくてはならなかったですね。同じクラスだけだったら、信 用して行けるんですけど……」 ■ 高星明誠選手 (C ドライバー) ドライバー) 「こういうチャンスを初めていただいて、木曜の走り出しはそれなりに乗れ ているのを実感していたんですが、金曜になって課題も見えてきて。それ を克服しようとしたんですけれど、土曜はあんまりうまくいかなかったのが、 日曜の最後には自分なりに良かったと思えるようにはなりました。ハコと フォーミュラとで動かし方では、そんなに違いはなかった気もするんです が、やっぱりブレーキとかシフトはあんまり経験がなかったし、何より混走 レースということで、どういうふうに抜いていったら、あるいは抜かれたら いいのか分かったので、すごく勉強になりました。いい経験、練習をさせ ていただき、本当にありがとうございました!」 たくさんのご声援 たくさんのご声援ありがとうございました 声援ありがとうございました! ありがとうございました!次回も 次回も応援よろしくお 応援よろしくお願 よろしくお願いいたします!! いいたします!! http://bhttp://b-maxmax-engineering.jp
© Copyright 2024 Paperzz