S01088 依田 優紀

S01088
依田
優紀
はじめに
高校生の時に,高校主催の海外語学研修にてイギリスに 2 週間滞在しました。その時,初めて海外に
行き,すべてが新鮮でした。4 日間のホームステイをしたり,高校の寮に泊まったりなど日本での生活
とは違う体験をすることができ,とても印象に残りました。その時から海外に強い関心を持ち,また海
外に行ってホームステイをしたり,自国の文化や歴史を教えたり,各国の文化や歴史を教えてもらいた
い,たくさんの人と交流をしたいと思っていました。その時から 3 年後,足利工業大学と米国のイリノ
イ大学スプリングフィールド校が姉妹校になっていることや今回のプログラムを掲示板から知り参加
することにしました。
イギリスに行った時から 3 年が経過し,17 歳の時の私と 20 歳を迎える私では考え方,物の見方が変
わったと思いました。高校生の時の私は,だた海外に行き,楽しもうと思ったり,すべてが初めての経
験で何でも楽しかったことしか記憶にありませんでした。しかし,今回は 3 年前より成長し,アメリカ
人の考え方と日本人としての考え方で受け入れにくいことや,こんなことは日本人では考えられないな
どきっとあるだろうと思っていました。(例えば,挨拶 1 つにしても,日本人は会釈をすれば挨拶にな
りますが,アメリカに限らず,外国では声に出さないと会釈は挨拶ではないし,相手の機嫌を損なうこ
ともあると思います。)また高校の時より,より広い視野で物事を見られるようになったことは,確か
だと思います。友達や初めて会った人を一方向からのみ見るのではなく,色々な角度から,人を見て,
なかなか普段見えない良さを感じられるように少しずつなったと思います。
また,大学生として,色々なことに興味を持ち,より専門的な話を聞きたいと思うようになったこと
は私自身変わったと自覚しました。前回より充実した経験ができればと思っていました。特に日本,イ
ギリス,アメリカの国民性(考え方)や地理(道路の大きさ,家の造り),生活の仕方や習慣などの違
いはどうなのかと考えながらこのプログラムに参加しました。
このプログラムに参加する全員,今までに話をしたこともなく,見かけることもなかったので,「海
外に行き色々な経験をしたい,今後生かしたい」など共通の考えをもっている人達とより良い人間関係
ができれば良いなあと願って参加しました。
8 月 19(月)
今日から 3 日間,クーパー先生による英語直前ゼミが始まりました。内容は,はじめましてのあいさ
つから,ホテル,レストランでのメニュー表の見方やお金の払方など教えて頂きました。クーパー先生
に発音の仕方などを教えて頂いたあとに,数人の人と 1 対 1 で練習しました。特に声を出してたくさん
練習することにより,自分への練習になり,行った時,自信が持てると思いました。
午後になり,市役所へ行きました。市長表敬訪問のため,みんな緊張していました。午後 3 時 10 分
前に会議室に入り,その後市長さんが来られました。市長さんのあいさつより,これからますます,国
際化が日本でも強くなり英語の重要性が高まるとおっしゃっていました。足利市でも小学生から英会話
学習ができるよう,外国人講師による英語のクラスを作ることを進めているとおっしゃっていました。
市長さんをはじめ,足利市の国際交流や英会話の重要性に対する考え方がとても印象深く,感心してし
まいました。このようなお話を聞いたあと,学生一人ずつ自己紹介と目的などを発表しました。また,
足利市より補助金,T シャツ,ボールペンなどを頂き感謝致しました。
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8 月 20 日(火)
今日も昨日同様,クーパー先生による,英会話がありました。昨日の復習をしたあと,自己紹介の練
習を中心にやりました。特に学年,専攻学科,家族紹介(父,母の職業,兄弟),趣味は力を入れて練
習しました。英語は聞き取りも大切ですが,しゃべる力は,口に出して何度も練習することが,大切だ
と,クーパー先生に教わりました。
お忙しい中,数日に渡り,生の英会話を教えて頂きありがとうございました。
8 月 22 日(木)
今日も英語の直前ゼミが行われました。今日の先生は,副学長の早川先生でした。先生は長い間,ア
メリカに住んでいたこともあり,アメリカにおける体験談や日本人としての英語を話すポイントや聞き
取りの注意事項を教えて頂きました。すぐに役立つ言葉も終えて頂き,早く使いたくなりました。1 日
でしたが,大変参考になりました。お忙しい中,ありがとうございました。
8 月 24 日(土)日本にて
今日から約 1 ヶ月間のアメリカ短期留学が始まりました。朝 6 時に目が覚め,朝食を済ませたのち家
を 7 時 15 分に出発して,足工大に向かいました。足工大に着くと数人の人はすでに到着していました。
みんなが,大きなスーツケース,バック持っていて,いよいよ行くのかと感じました。出発式をして,
副学長,増田先生のあいさつがあり,バスに乗り込みました。途中のサービスエリアまでは,緊張した
感じでみんな話はあまりせず,景色を見たり,寝たりしていました。サービスエリアで休憩後,だんだ
んと話をしたりしてお互いに緊張感が取れてきました。成田空港に着き,搭乗手続きが済み,買い物を
したり,数人集まり話をしたりしているうちに,話が弾み楽しく行ってこれそうだなと感じました。
8 月 24 日(土)アメリカにて
午前 11 時 30 分にシカゴ空港に到着しました。到着ロビーに行くとジョナサンが待っていました。簡
単な挨拶を交わし,バスに乗り込みました。バスからの景色を見ていると,幅広い道路,たくさんの大
きな車やトラックを見てアメリカだなと感じました。途中シカゴにある,ミシガン湖に立ち寄り記念撮
影をしました。大きなビル群,きれいな湖などとてもきれいな街でした。またサッカー場などを建設中
でした。およそ 3 時間バスに乗り,イリノイ州のスプリングフィールドにあるルネサンスホテルに到着
しました。
夕食は,ジョナサンがごちそうしてくれるためレストランに行きました。最初行こうとしていた店は
残念ながら休みで,他の店に行きました。4 人 1 組になり,それぞれ違った料理を注文して,食べまし
た。これが,アメリカの料理かなと感じました。
夜になり,数人で散歩に出かけました。旧議事堂のライトアップがきれいで,写真を撮りました。数
分歩き,ホテルに帰って来ました。
8 月 25 日(日)
今日は,6 時 30 分に目が覚めました。7 時 30 分から朝食のため,洗面を済ませ,ホテルにあるレス
トランに向かいました。レストランに着くと,横一列に 15 人分のテーブルが用意され,メニュー表が
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置いてありました。もちろんすべて英語で,メニューと実際に出てくる料理の想像ができませんでした。
実際に出てきた料理は,肉料理(ハンバーグ)と果物の盛り合わせでした。さすがに朝からハンバーグ
を食べることはつらかったです。
9 時 15 分になりジョナサンが迎えに来ました。娘さんも一緒に来たので簡単に自己紹介をしました。
そして,Dana‑Thomas の家に行きました。Dana‑Thomas は,日本と自然に興味を持っていて,家の大部
分に日本の特徴がありました。また,彼女はパーティーが好きなようで,各部屋がとても大きかったで
す。家での生活をよりみんなで楽しむように作ってあることがよく伝わってきました。
次にリンカーンの家を見学しました。家の造りや大きさは,一般的な家でしたが,当時の家具等があ
り,当時のリンカーンの生活の様子を想像させられました。
次に The Old State Capitol を見学しました。この旧議事堂はあまり使われることはなかったようで
す。しかし,リンカーンが事務的なことをやったり,裁判において弁護士をやったりなどリンカーンの
活躍を感じられるところでした。また,当時のリンカーンの選挙ポスターや昔のアメリカの地図等もあ
り,魅力的なものがたくさんありました。
夕食は,ジョナサンの家でのパーティーでした。ホテルに集合して,UIS の先生方,足利市に来たこ
とがある人,ホストファミリーの方などが迎えに来てくれました。ジョナサンの家はとても大きく,庭
も広くびっくりしました。30 人ぐらいの人が集まり BBQ や日本食を作ってくれて,みんなで話しをした
りして,夕食を楽しみました。たくさんの人と触れあい,お互いに文化を交換したりして,改めて国際
交流の大切さがわかりました。
8 月 26 日(月)
今日は疲れが出てきたせいか,目が覚めたのは 7 時 30 分でした。レストランに向かい,コーンフレ
ークを注文しました。コーンフレークの中にブルーベリーが入っていて,牛乳をかけて食べたらとても
おいしかったです。
9 時 30 分になりジョナサンが来て,New State Capitol に行きました(State Capitol=米国連邦議会
議事堂)。建物を見ると,ヨーロッパの城のような造りでとても美しく素晴らしい建物でした。入り口
で身分証明書(パスポート)を提示して入りました。中央のホールに行くと下から一番上を見ることが
でき,天井はガラス張りでとてもきれいでした。各部屋(議会室)に入るとたくさんの肖像画があった
り,議員の椅子や机がたくさんありました。
次に Illinois State Museum に行きました。インディアンの生活の様子が再現してあったり,イリノ
イの昆虫の展示やたくさんに人の絵や作品が展示してありました。特に体験室のような部屋には,子供
が遊びながら,学べるものがたくさんありました。
次に Illinois State Library に行きました。建物すべてが大理石で造られており,きれいな図書館
でした。アメリカのすべての図書館はインターネットでつながれていて,図書の検索等は簡単にできる
ようでした。
最後に裁判所に行きました。アメリカの裁判所と日本の裁判所を比較すると,アメリカの裁判所はヨ
ーロッパ的な建築様式で,豪華であり,裁判の重要性を感じられるような造りでした。
夕食は,増田先生が以前会ったことのある人の店で食べました。とても優しい人で,料理もおいしか
ったです。食事後記念写真を撮りました。
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8 月 27 日(火)
今日は,スプリングフィールド市の市長さんに会いました。市長さんは,女性の方で,足利市に何回
も来たことがあり,日本に対する理解も多く,とても立派な方でした。
続いてスプリングフィールド市の道路建設の仕事をしている技術者(City Engineer)に会い,スプ
リングフィールド市の道路交通状況について聞きました。今の信号の状況や交通渋滞等一目で見ればわ
かるシステムを見せて頂きました。
今日から宿泊先は,Day s Inn に変わりました。外見はマンションみたいな造りで,部屋は普通のホ
テルとあまり変わりません。しかし,朝食は簡単なもので,夕食等のためのレストランはありませんで
した。
そして,UIS に行きました。到着して,敷地の広さに驚きました。駐車場,キャンパス,運動状など
足工大の何十倍もありました。また,たくさんの大きな建物がたくさんありました。大学の食堂に着き,
昼食を取りました。たくさんの種類の食べ物に驚きました。また,食べ物によっては,その場で調理し
てくれるものもあり,新鮮でした。
昼食後,午後 2 時に UIS の学長:Chancellor Richard Ringeisen に会いました。学長の話の後,私た
ちは自己紹介をして,増田先生の話を聞きました。その後,UIS の校章を頂きました。
午後 2 時 30 分より,学生証の発行をして頂きました。記入用紙に必要事項を記入し,顔写真等は,
デジタルカメラとコンピュータを使用しているため,すぐに発行できました。
学生証=ID カードにはお金を入金できるため,食堂,自動販売機,売店,コピー等ほとんどカードで払
うことができました。
午後 3 時 30 分より,ゴールデンさんの案内による Campus tour が行われました。建物の数は多く,
広いため,一回の案内ではなかなか覚えられませんでした。
8 月 28 日(水)
昨日から Day s Inn に泊まり,今日はフロントのそばの食堂で朝食を取りました。コーンフレーク,
パンとドーナツのようなものとオレンジジュース,コーヒーなど簡単なものでした。
午前 9 時にジョナサンとマークが迎えに来てくれて,大学まで行きました。今日からマーク先生によ
る英会話の授業が始まりました。授業内容は,初めのクラスのため自己紹介を主にやりました。
3 時間ぐらいフリーのためコンピュータ室に行き,インターネット,メールをしました。アメリカの
コンピュータのため,キーボードにひらがなはなく,日本語入力はできませんでした。そのため,英語
でメールを送りました。
午後 3 時より,パーティーが始まりました。約 40〜50 人集まり,お互いに自己紹介などをしました。
UIS の先生方,インド,タイ,ロシアなど様々な国から留学生が来ていて非常に驚きました。色々な国
の人々が英語を使い,自己紹介をすることにより,みんなが 1 つにまとまった感じがしました。私自身
何回も自己紹介をすることにより自分に自信がつきました。
8 月 29 日(木)
今日は 8 時に起きて,朝食はコーンフレーク,パン,日本から持ってきた玄米茶を飲みました。改め
て日本茶のおいしさを感じました。
久しぶりの見学の日で,午前 9 時にジョナサン,マークが迎えに来てくれて,Lincoln
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s New Salem
に行きました。目的地に行くまで,フリーウェイを使いました。スピード制限は 110km/h でした。スピ
ードはあまり日本と変わらないと思いました。そして,フリーウェイを降りて,一般道に入ると一面ト
ウモロコシ畑でした。道路を挟んで両面トウモロコシ畑で,あまりにも広く驚きました。北海道で見る
ことはできても,他に日本の地域ではまず見ることはできないと思いました。
Lincoln
s New Salem に着き,初めに 15 分ぐらいの映画を見ました。Lincoln の New Salem での生
活の様子などが,映画を通してわかりました。そして,村の方に行きました。1 つの村として,観光地
として独立して保存されているため,当時のこの場所の様子,建物,馬車まで本当によくわかりました。
又,当時の服装をしている女性がいて,当時の服装について話が聞けました。たくさんの建物がある中
で,リンカーンが造り,経営していた店がありました。売っている物は,イギリスから輸入した紅茶,
コップ,油など様々でした。その他の施設,道具には,馬の力を使って綿を加工する小屋,金属を加工
する小屋など実に様々でした。
午後は,UIS に行き英語の授業を受けて,メールのやり,夕食を食べて帰りました。Day
s Inn に 6
時 30 分に着き,近くにあるスーパーマーケットに入り,ジュースやお菓子を買いました。
(後で聞きま
した話によると CVS はコンビニでした。)帰りにデニーズに寄り,チーズケーキを食べました。日本の
チーズケーキより甘く,大きく,全部食べられませんでした。
8 月 30 日(金)
今日は,朝 6:30 分に起きました。7:00 にロビーにある食堂に行くと,昨日よりたくさんの人が朝食
を食べていました。
そして,7:30 に Day
s Inn を出発して,大学に向かいました。今日は初めての授業見学です。科目
は化学で,実験でした。新学期初めての授業であり,化学実験室の使い方から授業が始まりました。AIT
と UIS を比べ大きく違うと感じたことは,授業の内容より,まず安全第一位です。薬品を被った時にす
ぐにシャワーを浴びることができたり,目に薬品がついたらすぐに目を洗うことができる設備がきちん
とそろっており,この設備の学習や確認をしていました。
実験に入ると,学生全員がメガネ(ゴーグル)を着用して実験に取り掛かりました。
・化学の実験を見学して感じたこと
教員:Dr. Jim Veselinak
・ 足工大の総合化学実験に似ていると思った。
・ 朝 8:00 からの授業は早いと感じた。
・ 1 回目の授業から実験で授業に関する熱意を感じた。
・ 安全第一位を感じた。事故が起きたときすぐに対応できるよう設備が整っていた。
8 月 31 日(土)
今日はバスに乗りセントルイスに行きました。UIS を出発して約 3 時間後にセントルイスに着くと大
きなオフィスビル,ホテルのビル,そして観光スポットのアーチがありました。
アーチの下は(地下)は,アーチの登るためのゴンドラ乗り場と博物館になっていました。博物館の
展示場では,アメリカの歴史上の有名人物や生物の展示がありました。特にインディアンが使った道具,
家,馬車などが印象に残りました。
11 時 30 分にアーチに登りました。アーチの頂上までは,5 人乗りの小さなゴンドラが 7 台×2(両側)
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=14 台ありました。中はとても小さく,5 人乗るととても狭かったです。15 分ぐらい上,右,左に動い
て着きました。アーチの頂上からの眺め,とても美しかったです。川,ビル,道路など一目で見渡すこ
とができました。
次に,SAINT LOUIS ZOO に行きました。敷地が大きく,見当がつかないため,ミニ SL に乗って園内を
一周することにしました。SL の駅は 4 つあり,4 種類の SL が走っていました。SL の車内から象を見た
り,リスを見たりしました。やがて SL を降りて,園内の動物を見ました。ゴリラ,グース,鹿,ラク
ダなど久しぶりに動物を見て,小さい頃を思い出しました。休日でもあり,小さい子ども連れの家族が
多く,日本と変わらないなあと感じました。しかし,日本と大きく違う所は,車いすの方を最優先する
ために,駐車場,SL も一番前の車両には,車いすの方が簡単に乗り降りすることができ,日本よりしっ
かりしているなあと感心してしまいました。
9 月 1 日(日)
今日は,新井先生を見送りにイリノイ空港まで,男子学生と増田先生と行きました。新井先生とは短
い期間でしたが,大変お世話になりました。教員と一人一人だんだんお互いが知り合い,話ができるよ
うになり本当に素晴らしいことだと思います。
スプリングフィールドの大イベントである,バイクのレースを見に行きました。レースを見るより,
私達は入場の受付のボランティア活動をしました。会場に入場してくる人のチケットを切ったり,入場
者の手にスタンプを押しました。仕事をやり,休憩時間にレースを見たりして充実した 1 日だと思いま
した。ジョナサンから紹介もあったと思いますが,外国の人でも簡単にボランティアとして受け入れて
くれたことに感謝しました。
おみやげに T シャツを買いました。帰りに駐車場を歩いていると,たくさんのバイクがあることに驚
きました。こんなにたくさんのバイクが一度に集まったのを私は初めて見ました。アメリカ人はバイク
好き,特に超大型が好きなのかなと思いました。
9 月 2 日(月)
今日は,久しぶりのフリー日のため,午前中は Day s Inn の近くにあるモール(日本で例えば,ス
ーパーマーケット,ホームセンター)に行きました。日本にある,セキチューなどに似ていて,売って
いる物も似ていました。それから約 2 時間フリーの時間になり,約 6 ㎞先のカーディーラー(フォード)
に根本君と行きました。アメリカの車道には歩道がなく,車がものすごいスピードで走るのでとても危
険でした。約 30 分歩きやっと着いたと思ったら,定休日でした。しかし,アメリカのカーディーラー
は,定休日でも建物の中には入ることはできませんでしたが,外に展示してある車は近くで見ることが
できました。フォードでも,三菱車,ホンダ車が数台ありました。
午後は,コインランドリーに向かいました。数日前に行った店は営業してなく,Day
s Inn のスタッ
フに増田先生が相談したら,希望者全員を車で乗せて行ってくれることになりました。本当に感謝しま
した。夜は,最後の Day
s Inn 泊のため荷物をすべて片付け,明日に備えました。
9 月 3 日(火)
今日から泊まる場所が Villa Maria に変わりました。Villa Maria は教会と宿泊施設が一緒になって
いて,部屋には,ベッド,シャワー,机がありました。ホテルと違い,テレビ,電話もなくただ寝るだ
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けでした。部屋は,地味でしたが,建物が昔の造りで美しく,庭も大きく,約 100m 先は湖で自然が多
く,私は気に入りました。今日は夕食を早く済ませ,日が沈むのを見ていました。だんだんオレンジ色
に変わり少しずつ日が沈んでいくのを見ると,どこの国でも同じだなあと感じました。また,雲と湖と
その先の森の中に沈んでいく太陽をとても美しく感じました。
9 月 4 日(水)
今日は夕方 American Night というパーティーがありました。食事では,スプリングフィールドの代
表的な料理を食べました。トーストにハンバーグをのせ,その上にフライドポテトをのせ,チーズ風味
のソースをかけました。チーズのにおいが少し気になりましたがおいしかったです。その後,パーティ
ー参加者みんなの前で自己紹介を各自して,みんなでダンスを踊りました。これでパーティーも 3 回に
なり,アメリカ人のパーティー好きがよく伝わってきました。外国から留学生を招待し,盛大にパーテ
ィーを主催してくれたジョナサンやスタッフの人々にとても感謝しました。
9 月 5 日(木)
今日は,午後からイリノイ州で管理しているフリーウェイを通るトラックの積載量を計る施設を見学
しました。高速道路に 3 つのデバイスがあり,1 つ目の機械,2 つ目の機械,3 つ目の機械とだんだん積
載量を測るデバイスがより細かく積載量を測ることができる一方,速度を落とさなければ測ることがで
きませんでした。このデバイスの主な目的は,フリーウェイを 20 年〜30 年もたせるために使用してい
ると聞きました。決まっている積載量を違反したトラックは罰金を払わなければなりません。また,こ
の施設を迂回する道あまりもなく,迂回しているところを警察に見られると,たくさんの罰金を払わな
ければならないと聞きました。日本において,スピードの取り締まりばかりやっていないで,重量オー
バーのダンプやトラックを取り締まるべきだと思いました。
次に Illinois Department of Transportation(イリノイ州立国土交通局)に行きました。主な仕事
は,道路管理や道路地図を作成していました。ヘリコプターを使い,航空写真を撮り,たくさんの部分
部分の写真をコンピュータで処理し,一枚の大きな道路や土地の地図を作成していました。GPS や航空
写真,コンピュータを使い精密に計算して道路地図を作成していることに驚きました。また,トラック
やバス等大型(や乗用車)の環境問題に対しては,1 年に一度の排ガスの厳しい検査に合格しないと走
れないと聞きました。環境対策や誰もが安全に走れる道路管理に日本と比べて感心しました。
9 月 6 日(金)
今日で Villa Maria での滞在は最終日になりました。朝起きて,シーツ,枕カバーを廊下にある大き
な籠に入れました。ホテルや Day
s Inn と違い,ベッドメイクは自分でやるためチップも払う必要は
ありませんでした。とても静かな所で,湖も近く美しい所でした。
今日は,Hanson Engineering(建設会社)に行きました。ここは,フリーウェイを建設したり,橋を
架けたり,軍隊と協力して飛行機を作るなどとても大きく,重要な仕事をしている会社でした。また,
UIS に来年から建設される建物の設計をしていて,設計は完了しているため,来年から工事を始めるよ
うです。高品質の建物や端を創るため,コンピュータを使用し(3D)にも力を入れていて,3D で作成し
たビデオも見せてもらいました。
午後は,買い物に出かけました。電器店では,日本のメーカーの家電製品が多いことに驚きました。
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洗濯機を見ると,日本で普段使用しているものより古臭く見えました。洗うだけのことを考えると,シ
ンプルでよいと思いました。
9 月 7 日(土)
今日,明日と 2 日間はカヌーイング行きます。
今日は,12 時に大学を出発して,約 4 時間かけてカヌーイングの目的地 Ozark National Scenic Riverways
in Missouri に向かいました。午後 5 時 30 分ごろ,小屋?に着きました。部屋は 3 から 4 つあり,各部
屋には,3 段ベッド×4 組と普通のベッドが 1 つありました。私は 3 段目のベッドで,非常に高く,狭
く落ちないか不安でした。
シャワー室には,4 台ユニットがあり,お湯はあまり出ませんでした。非常に驚いたことは,トイレ
の大の方には,扉がなくぼろいシーツがかけてあるだけでした。夕食は,来る途中の中華料理のレスト
ランで買ったものを食べました。
明日は,カヌーイングのため 10 時には寝ました。
9 月 8 日(日)
今日は,いよいよカヌーイングをやる日です。6 時 30 分に起きました。
朝食は,マフィーとヨーグルトなど簡単なものを食べました。昼食の分としてサンドウィチを作りまし
た。
8 時 30 分になり,バスに乗車して 20 分ぐらい乗りカヌーイングの目的地に着きました。川の流れは
穏やかで,水はとてもきれいでした。私は,塚越君と組んでカヌーをこぎ始めました。数分こぐと周り
の景色は,林と岩ばかりになりました。水中を見ると,メダカにに似た魚がたくさんいました。1 時間
こいでも景色はほとんど変わりませんでした。
途中で,舟を陸に揚げお昼にしました。川を見ながら外で食べるお昼御飯はおいしかったです。約 2
時間こぎ,目的地の最終点に着きました。景色はきれいで,たくさんの魚や亀を見たりと自然にふれる
ことができ楽しい 1 日でした。
9 月 9 日(月)
今日は,Catapira 工場に見学に行きました。Catapira 工場では,超大型のダンプやショベルカー,
grader を造っています。工場は,独自の生産方式で生産し,コンピュータを使用し様々な計算や,工場
の機械の管理をしていました。常に高品質の重機械を提供しているだけに,検査の細かさを知り,アフ
ターサービスの素晴らしさを聞きました。
今日から,ホームステイに入りました。ステイ先は,Mr.Richard Griminger です。Rick さんは,足
利市とスプリングフィールドの交流関係の会長をしていて,今日は公民館で会議をしていました。私達
は,約 1 時間公民館で待ち,Rick さんに会いました。夕食は,ピザを食べ家に向かいました。家に着く
と奥さんがいて,暖かく迎えてくれました。とてもきれいな家で気に入りました。
9 月 10 日(火)
今日はイリノイ州の空港に行きました。空港では Garrett Aviation を見学しました。この会社は,
小型飛行機(会社用)の製作,点検,修理をしています。工場に入ると 3,4 機がメンテナンスを受け
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ていました。エンジンの点検では,部品 1 つ 1 つを確実にチェックしていました。車体と配線のみの飛
行機に乗り込み,飛行機はたくさんのセンサーでできており,電気系統のトラブルを出さないための努
力を感じました。日本では飛行場の見学ができても,製造,整備の見学はなかなか地域によってはでき
ないと思いました。また財力のある会社の飛行機による移動には驚きました。
9 月 11 日(水)
昨年の今日は,同時多発テロのため,朝からテレビ,新聞等で大きく取り上げられていました。UIS
に行くまでの間に,消防署があり国旗が半期でした。
そして,スプリングフィールドにある中で一番古い小学校に行きました。この学校はシェリーさんが
卒業していて,ジョナサンの娘さんが通っています。学校に入り,校長先生から激励の話聞き,生徒の
いるクラスに入りました。私達は,小学生の名前をカタカナにして書いてあげました。日本語は,ひら
がな,かたかな,漢字があり,小学生は驚いていました。私達が,日本語で名前を書いてあげると真似
て書いていました。アメリカの小学生は,いろいろなことに興味深く,目が輝いていました。
夕食は,Rick さんの家で食べました。Evelyn さんが手料理を作ってくれました。チキン,ライス,
チーズを混ぜて,グリルで焼いたものでした。デザートには,すいかを食べました。とてもおいしかっ
たです。夜は,みんなで話をして,家族全員で写真を撮りました。
9 月 12 日(木)
今日は,午後から CMT(Crawford,Murphy,Tilly Engineering)に行き見学しました。この会社は,道路
建設,空港建設,飲み水の浄化設備の開発等をしている会社でした。特に飲み水の浄水設備では,技術
の素晴らしさを評価されていることを聞きました。
夜は,足利市から「やじろべい」(市役所の職員の人)が図書館に来て,日本的な劇をしました。紙
芝居,人形劇などしていました。スプリングフィールドの市民の方が大勢見に来ていて,足利市とスプ
リングフィールド市の重要な関係を感じました。
9 月 13 日(金)
今日は午後から,買い物に出かけました。モールに行くとたくさんの店が入っており,ブランドの店
が特に多かったです。私は,車の雑誌を 3 冊買いました。日本の編集者の車に対す評価に仕方とアメリ
カの編集者の評価の仕方を比べたいです。次の店は,おもちゃ屋でした。みんが,大きな袋にたくさん
のおもちゃを買っていて驚きました。値段的には,同じおもちゃ屋が日本にあるのであまり変わらない
かなと思いました。
9 月 14 日(土)
今日は,人里離れて暮らしているアミッシュの人達に会いに行きました。アミッシュの人達は,自動
車や電気を使わない生活をしています。特に明かりでは,電球の変わりとして,都市ガスを使い,ガス
の明かりを使用していました。ガスのため近づくと音がうるさく,危険性もあると聞きました。自動車
の変わりに馬車を使用しています。水は,風車を利用して,井戸から水を汲んでいました。自動車や電
気を使わないことが私達と大きな違いで,家の造りや食べ物はあまり変わりませんでした。しかし,お
祈りを毎日していて,葬式の時は,1000 人の人が来ると聞きました。
今日は私の誕生日でしたので,ホストファミリーの人が誕生日を祝ってくれました。ケーキを用意し
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てくれて歌を歌ってくれました。そして,プレゼントに T―シャツ,チョコ,ピンバッチをくれました。
海外で誕生日を迎えることができて,本当にうれしかったです。
今日で Griminger さんとお別れでした。4 日間のホームステイでしたが,非常に楽しく,別れが寂し
かったです。次のホストファミリーは,Austen さんです。双子の 3 歳の男の子と女の子と 2 匹の犬がい
ました。家,庭は大きく,たくさんの子どものおもちゃがありました。これからの 4 日間が楽しみです。
9 月 15 日(日)
今日は,朝起きると,雨でした。今まで晴ればかりでしたので,雨を体験でき,少しうれしくなりま
した。朝食を食べ 8 時 30 分に家を出て,教会に向かいました。「First United Methodist Church」の
ため,たくさんの人が来ていました。ホールに着き,聖歌を歌ったり,聖書を読んだりしました。山戸
さん,成瀬さんとホストファミリーの人もいて,初めての人のため,私達と一緒みんなの前で,紹介さ
れました。
家に帰り,1 時間後にピクニックに出かけると言われ,準備にかかりました。私と根本君はたこ焼き
を持っていくことを決め,調理し始めました。たこ焼きを作る鉄板や粉は持参したため,すぐに作れま
した。ホストファミリーの人も出来たてをため,おいしいと言ってくれました。ピクニックをやってい
る場所は,ビラマリアの近くの湖でした。教会で知り合った人達がハンバーグ,サラダ,ケーキを用意
していて,一緒に食べました。その後,フリスビーで遊びました。
9 月 16 日(月)
今日は,学校帰りにアジアンショップに行きました。アジアンショップでは,日本の食品やタイ,中
国などアジアの食品を売っていました。主な目的は,明日うどんを作るため,めんつゆを買いました。
日本のめんつゆがあり,小さい小瓶のめんつゆを購入しました。「午後の紅茶」「カルピスウォーター」
が売っていて驚きました。カルピスと言ったら,カルピス=牛のおしっこで通じてしまいました。この
ようになることは以前から知っていましたがカルピスが乳酸菌入りのジュースであることを説明する
ことが難しかったです。そして,家に帰り,明日うどんを作るため,練習をしました。
夕食は,牛肉と野菜スープでした。野菜スープは肉じゃがに似ていて,どれもおいしかったです。
9 月 17 日(火)
今日で UIS での生活も最終日になりました。最後の英語の授業=試験を受けました。試験の内容は,
知らない人に先生から言われた質問をインタビューするテストでした。みんなどんな人にインタビュー
するのかで,緊張していました。私の順番になり運良くシェリーさんでした。マーク先生に質問事項を
渡されテストが始まりました。質問内容は,
How long is Chicago to Springfield by bus?
Where is bus stop?
Have you ever visited Japan?
What do you think about Japan?
などでした。
カフェテリアで最後の昼食を食べました。足工大と比べると,種類も多く,味もよくいいなあと思い
ました。その後,ジョナサンと増田先生,学生でフリートークをしました。今までの滞在を通して話し
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合いました。
修了式をしました。一人ずつ名前を呼ばれ,修了証を渡されました。修了証渡され,今までの UIS で
の生活が浮かびあがりました。
ホストファミリーと家に帰り,うどん作りをはじめました。小麦粉,水,麺棒,まな板,新聞紙を準
備し,小麦粉,水を混ぜこねはじめました。水と小麦粉の量とのバランスうまくいかずなかなか混ざり
ませんでした。少しずつこね,やっとまざりはじめました。その後,ビニール袋に入れて足で踏みまし
た。食品を足で踏むことは,アメリカでは珍しく,驚いていました。まな板の上で麺棒を使い伸ばし,
細く切りました。切った後,鍋にお湯を沸かしゆで始めました。うどんが厚いため,少し長めにうでま
した。はじめはうどんができるか不安でしたが,なんとか形になりました。最後に昨日買った麺つゆに
塩,醤油を混ぜ,味を好みに調整しました。実際に食べてみて,味はまあまあかなと思いました。ホー
ムステイを通して,うどんを作ったり,箸の使い方を教えてあげたりして,充実した日々を送ることが
できたと思いました。夕食後,記念写真を家族全員で撮り,最後の夜を過ごしました。
9 月 18 日(水)
今日でホームステイ最後の日になりました。Doug さんは,朝から遠くに出かけるため,家ですぐに分
かれなければならなく,握手をして分かれました。その後荷物を整理し,Lezli さん Ally Zach が空港
まで送ってくれまた。空港に着き記念撮影をし,握手をすると,Lezli さんが泣き出してしまいました。
私達の印象が強かったのか,何回もまた来てねと言っていました。私達も嬉しくなり,また悲しくなっ
てしまいました。
10 時の飛行機に乗り,スプリングフィールドを去りました。飛行機の上空から,スプリングフィール
ド眺めると,今までのことを思い出しました。
約 2 時間 30 後,ワシントン D.C.に到着しました。スプリングフィールドと全く違い,緊張した感じ
が伝わってきました。交通量も多く,黒人の人が多いなあと感じました。ホテルに着き,明日の日程に
ついて聞いたあと,近くの CVS に行き,パン,ハムを買いました。実は,夕飯でした。
7 時 30 分ごろになり,数人の人が部屋に集まり,先ほど買ったパン,ハム,日本から持ち込んだみそ
汁,お茶を飲みました。夜は,12 時頃まで,話をして楽しみました。
9 月 19 日(木)
今日は,ワシントン D.C.の 1 日見学です。朝 8 時頃バスに乗り,ホワイトハウスに向かいました。ホ
ワイトハウスや周りは非常に緊張していて,ホワイトハウスの屋上には,警察官が銃を持って見回って
いました。同時多発テロ以前は,ホワイトハウスに不審者が入った時,ストップと 3 回まで言ってくれ
たようですが,今では 2 回ストップと言って聞かない時は撃ち殺すとガイドさんが言っていました。そ
の後,リンカーン記念塔→フォード劇場→FBI→アーリントン国立墓地→ペンタゴン→昼食→合衆国議
事堂→航空宇宙博物館を見学しました。どこもスケールの大きさにびっくりしました。また非常に疲れ
ました。
9 月 20 日(金)
今日でアメリカでの滞在も最後になりました。7 時 40 分にホテルを出発して,空港に向かいました。
ワシントン D.C.からフリーウェイを使い空港に着きました。空港に着き,UNITED のカウンターに行き
103
搭乗手続きをしました。何人かの学生はたくさんの土産を買ったため,スーツケース+キャスター付き
のバッグを持っていました。また,スーツケースの重さを 40 ㎏オーバーした人がいて,荷物を分けて
いました。つぎにセキュリュテイチェックを受けました。テロの影響もあり,非常にチェックが厳しか
ったです。バック 1 つにしても,すべてのポケットの中身をチェックされ中身を出されました。空港職
員の非常に緊張した感じか伝わってきました。
9 月 21 日(土)
約 12 時間飛行機に乗り,
日本時間の午後 3 時 30 分成田空港に着きました。空港に付き入国審査をし,
自分のバックをターンテーブルから取りました。到着ロビーに着くと,大塚さんが迎えに来ていました。
行きと同様バスに乗り足工大に向かいました。帰りに日本の高速道路,トラックが小さく感じ「日本に
帰って来た」と安心感が沸いてきました。午後 8 時 30 分に足工大に着くと,学生の父兄の方が迎えに
来ていました。増田先生の挨拶が終わり,学生,父兄の方はほっとした気持ちになっていました。
まとめ
約 1 ヶ月間アメリカ,スプリングフィールで過ごし,英会話の訓練や色々な体験をすることができま
した。宿泊先は,約 4 ヶ所(ホテル,Day
s Inn ビラマリヤ ホームステイ)も変わり,非常に忙し
く,大変でしたが良い体験ができたと思います。特に生活において,洗濯,食事においては貴重な体験
ができたと思います。洗濯は,コインランドリーまで,行き洗濯機,乾燥機を利用したりなど日本では
当たり前に自宅の洗濯機を使用していますが,洗濯の重要性を改めて感じました。宿泊先,レストラン
の利用が多く,食事の注文,チップの払い方,お金の払い方(特に個人,集団)などとても勉強になり
貴重な体験だったと思います。1 回でもこのような体験をすることにより,もう一度行ったときはより
スムーズに落ち着いてできると感じました。
アメリカに着いて,道路,畑の広さには驚きました。ハイウェイの両側がどこまでも畑であり,イリ
ノイ州の風物詩であるトウモロコシの収穫には,大きなコンバインで刈り取り何台もダンプが道路で待
っているスケールの大きさに驚きました。日本の国道やバイパスがアメリカでは,ハイウェイであり日
本では考えられない大きなトラックが走り,ほとんどが無料であり,渋滞も少なく,距離の長さにも驚
きました。
ホームステイでは,予想以上の触れあいができ私自身非常に満足しました。ホームステイ先では,初
めの頃はなかなか聞き取れなかったり,話すことも大変でしたが,私の顔や気持ちを伺いながら聞いて
くれたり,話してくれて心から交流ができたと思います。普段の日本での生活,日本の料理,景色,日
本の文化を教えたり,アメリカの文化を教えてもらったり,平日,休日を一緒に過ごし彼らの過ごし方
がわかりました。アメリカ人の温かさ,優しさを感じました。日本に帰ってから数回メールのやり取り
をして,また行きたいといつも私は思っています。お互いに行ったり来たり長い間できればと思いまし
た。
このプログラムを通して,参加した人達の信頼関係がより深くなったと思います。UIS での英語の授
業を始め,ホームステイ,観光などにおいて,お互いに情報交換したり,教え合ったりでき,充実して
いたと思います。今後も長く信頼関係を保ち,また同じメンバーで行ければいいなあと思いました。
工場見学,企業見学など,普段なかなか見学できないため非常に参考になりました。飛行機の製造,
整備会社の迫力には驚きました。アメリカは国土が広いため,財力のある会社の飛行機による移動が当
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たり前であり,日本ではとても考えられないと思いました。
この体験を今後どのように生かすかは,自分次第によってかなりの財産になると思います。学長,副
学長,増田先生,新井先生,庶務課の大塚さん,クーパー先生,UIS の Dr.Jonathan R. GoldbergBell,
Mr.Mark Danenhauer 関係者の方々,足利市,足利市長,足利市役所の職員の方々には,大変お世話に
なりました。ありがとうございました。来年,再来年の足工大生がより充実したプログラムになるよう,
私は体験報告を作りあげ,今後の参考資料になればと思っています。
(平静 14 年 10 月 13 日)
アミッシュについて
★動機★
ホストファミリーと共にアミッシュを見学して,私の今の生活とあまりにも違い強い印象を受けまし
た。アミッシュの人達は,観光地として見せるために独特な服装をしたり,生活をしているのでなく,
普段の生活を観光客が見に来ていることであり,驚きました。アミッシュと呼ばれる人々は,イリノイ
州以外,20 州で生活していることがわかりさらに驚きました。
私は,環境問題に興味があります。毎日の生活の中で,自動車を使い,電器製品を非常によく使い,
たくさんの二酸化炭素を排出しています。二酸化炭素による地球の温暖化の深刻な環境問題としてよく
取り上げられています。環境問題を考えながら,アミッシュの人達の生活を見学し,普段の私の生活は,
自動車,電器製品を使う生活は便利であるが,寂しい気持ちになりました。
アミッシュのような生活をすることは,困難でありますが,このような世界もあることを頭に入れ,
私なら環境問題対策として何ができるのか考えながら,今後生活したいと思い調べてみました。
アミッシュとは・・・
アマン派(の人々),アーミッシュ
17 世紀のスイスの牧師,Jakob Ammann が創始したメノー派の
一分派です。主に 18 世紀にアメリカに移住,現在 Pennsylvania などに移住し,きわめて質素な服装,
電気,自動車を使用しないことなどで知られる。
アミッシュの人達の生活と日本人の生活の違い
アミッシュの
備考
私の家
備考
人達
自動車
使わない
馬車
使う
自動車
電器製品
ほとんど使わ
電池製品のみを使う
使う
家の中は家電製品ば
ない
明かりはガス
井戸
風力によりくみ上げ
水道水(簡易
蛇口をひねるといつ
る
水道)
でも使える
市販品を購入
水
かり
服装
自ら作る
布を買い作る
作らない
仕事
家業
農業牧畜
職場に出か
ける
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その 1「人」
生活スタイル
服装・・・大きな日用品店があり,そこで布を買って,家にあるミシンで帽子や服をつくる。女性の服
装は,教会のシスターが着ている服装に似ています。
男性(大人,子ども)は,つりズボンの人が多い。子どもは靴を履いていない子が多いです。
日用品店・・・布,ボタン,糸,文房具類,爪切り,おもちゃ,鍋,フライパン,電池,薬など日用品
はほとんど売っていました。
その 2 電器製品
生活スタイル
電球は電気を使わずにガスが電球の代わりでした。
使い方は,ガスの元栓を開いて,ライターなどで点火すると,
「ゴーゴー」と音をたて光始めました。
近づくと熱かったです。ガスのため危険性はあると言っていました。しかし,冬は暖かく,暖房代わり
になるようです。
ガスは,都市ガスのようなものが発達していて,これを利用しています。
家庭用の固定電話,携帯電話はなく,電話を利用したい時は,みんなが使えるように,いくつかの畑
に 1 台ずつ公衆電話があり,使用したら,メモをしておき,月末に電話代を払います。電器製品は,電
気を利用せず,すべて電池を利用しています。
その 3「交通手段」
生活スタイル
アミッシュの人達は,自動車を使わないため,普段の移動手段=交通手段は馬車を使用しています。
馬 1 頭,又は 2 頭を馬車に繋いでいます。馬車は,黒い車台で,フロントガラスがあり,手動式のワイ
パーもついています。定員は 4 人乗りで,2 人の時は,全席を後ろに倒すことができ,広く使用できま
す。
車輪は,自転車のタイヤぐらいの太さの車輪が左右 2 つついています。後ろには,夜間等,追突され
ないように,反射板がついています。
周りが畑ばかりのため,馬車の走っている姿と風景がとても良く似合いました。
その 4 「家」
生活スタイル
家の中を見学させて頂き,ホームステイ先の家と電器製品がないぐらいで,あまり変わらないと感じ
ました。
この家は,親戚などが集まりみんなで造ったと聞きました。柱,壁など加工から始め,すべて手作り
と聞きました。
風力を利用する,井戸水を汲み上げる装置がほとんどの家にあり,これが唯一水を供給する大事な設
備です。
生活スタイル
その 5「仕事」
女性は,裁縫,帽子,洋服作りを中心にやっています。ミシンは,電池を使用して動いていす。
男性は,農業を中心にやっています。家畜(馬)を育てながら,家畜の力を利用して,畑を耕してい
ます。
食料は,ソーセージ,ハム,杏などを自ら作り,瓶に保存していました。沢山の瓶と食料があったこ
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とをよく覚えています。保存には,冷蔵庫がないため,湿気の少なく,涼しい部屋にまとめて保存して
いました。
わたしの感じたこと
私達とかなり違う生活環境であり,生活スタイル,生活場所も違うことに驚きました。交通手段に馬
車を使うことは,馬の世話,移動に時間がかかるけれど,環境に優しく,私達の生活の中に取り入れる
ことは困難ですが,環境に優しいことは,見習うべきだと思いました。
家の中には,テレビがなく,娯楽がないのかなと初めは思いました。しかし,娯楽は,家族みんなで
集まり,歌を歌ったり話をすることと聞き,これが本当の娯楽だと思いました。
日本人の一般的な生活習慣は,家と職場での生活がほとんどで,職場での仕事が忙しく,景気も悪く,
過労死,過労自殺,リストラなどの言葉をよく聞きます。あまりにも生活に差があり驚きました。
アミッシュのような生活をたくさんの日本人が知り,生活のゆとり,心の余裕を知ることも大切だと
思いました。
私達は,たくさんの電器製品に囲まれ生活をしており,これらの物は非常に便利で,私達の生活を助
けてくれ,時間を節約できると言われていますが,本当にそうなのか疑問に感じました。これらの物は,
いらなくなれば,粗大ゴミになり,別になくても十分生活できると感じました。
これからは,環境問題を意識しながら,今私なら何ができるか考えながら行動したいと感じました。
通学で自動車を使わなければなりませんが,休日は,歩いたり,自転車で用事が済むときは,なるべく
自動車を使わない休日を過ごしたいと思いました。また,ゆとりも生活に欠かせないことだと思います。
ゆとり=余裕を意識しながら,読書をしたり,自然にふれ合える時間を作りたいと思いました。アミッ
シュの人々の生活を見学したことにより,今までとは違う考え方を持てるようになりとても良い経験が
できました。
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