オルバ- ス-プリ-ム

オルバ- ス-プリ-ム
1
UDDEHOLM ORVAR SUPREME
Uddeholm Orvar Supremeはオールラウンドタイプの工具鋼で,多くの用途に使用さ
れます。熱間加工用途以外にも,プラスチック金型や高負荷が加わる車軸等にも使
用されています。
高レベルな清浄度と非常に微細な組織が,高い機械応力や熱応力が加わる金型や
工業部品の特性向上に寄与します。
本カタログに掲載されている情報は,現時点での知見に基づき,製品とその用途に関
する一般的な特徴を提供するものです。したがって,記載されている製品の特性値や
特定の用途への適合性を保証するものではありません。
第8版,作成:2013.09
2
UDDEHOLLM ORVAR SUPREME
S
般特性
性特 性
一 般
用
途
ダイ
イカスト金型
PREME は Crr-Mo-V 系合金
金の
Uddeholm ORVAR SUP
鋼で,以下のよ
ような特長を持
持っています。
。
熱間工具鋼
部品
部
・ 熱疲労・熱
熱衝撃に対する良好な耐久
久性
C
S
Si
Mn
Cr
C
Mo
V
ダイス
ダ
固定入れ子
固
コア
コ
スプルー部品
ス
ノズル
ノ
イジェクタピン
イ
(窒
窒化あり)
プランジャー,
プ
スリーブ
ス
(通
通常窒化あり)
分析値 %
0.39
1.0
0.4
5.2
5
1.4
0.9
焼入れ温度
焼
標準規格
AISI H13, W-Nr.
W
1.2343, JIS
J SKD61,
納入状態
約 180HB に軟化焼鈍
に
カラーコード
ド
橙
・ 良好な高温
温強度
・ 全方向で良
良好な延性・靭
靭性
・ 良好な機械
械加工性と磨
磨き性
・ 良好な焼入
入れ性
・ 熱処理時の
法安定性
の良好な寸法
代表的
金型性能の
の向上
Uddeholm ORVAR SU
UPREME は , そ の 名 に あ る
いう言葉が示す
す通り,特殊な
な製造技術と
と,厳
Supreme とい
密な品質管理
理の下で製造
造された,高純
純度で非常に微
微細
ワーク材
ワ
アルミニウム
ア
マグネシウム
マ
銅合金
銅
鋼材
鋼
部品
部
が作用する金
金型において
て,非
高い機械応 力や熱応力が
特性です。実
実用上,靭性を
を損なうことな
なく,
常に重要な特
焼入れ温度
焼
型,鍛造型,押
押出型のよう
うな,
等方性は ,ダイカスト型
–
–
–
–
52
52
42
50
42 - 46
44
46
42
46
–
–
–
–
銅合金
HRC
(QRO90 S)
48
48
48
50
(QRO90 S)
(QRO90 S)
(QRO90 S)
46-50
42 - 48
(QRO90 S)
10200-1030℃
1040-1050℃
焼入
入れ温度
HRC
10200-1030℃
10400-1050℃
10400-1050℃
44 – 522
44 – 522
40 – 500
押出
出型
押出ダイス
押
バッカー
バ
ホルダー
ホ
ライナー
ラ
ダミーブロック
ダ
ステム
ス
ています。
46
48
35
46
アルミニウム
マグネシウム
合金 HRC
C
42 – 48
鍛造
造型
な組織の鋼材
材です。ORVA
AR SUPREME
E は,従来の AISI
H13(JIS SK
KD61)に比べて,等方性が
が大幅に改善 され
錫,鉛,
亜鉛合金
HRC
46 – 50
アルミニウム
マグネシウム
合金 HRC
C
44 – 50
41 - 50
1020-10300℃
銅合金
HRC
ステンレス
HRC
43 – 47
7
45 – 50
5
40 - 48
8
40 - 48
4
10
040-1050℃
少し高めの硬
硬さ(+1~2H
HRC)で使用す
することが可能
能で
す。硬さを高
高くすることは
は,ヒートチェッ
ックの発生を 遅ら
せるため,金
金型性能の向上が期待でき
きます。
Uddeholm ORVAR SU
UPREME は,N
NADCA(北米
米ダイ
08 premium high
カ ス ト 協 会 ) が 規 定 す る , #207-200
quality H-133 の品質要求を満たします。
3
UDDEHOLM
M ORVAR SU
UPREME
機械
械的性質
プラスチック
ク金型
種類
射出成型型
圧縮成形型
トランスファー
ー
焼入れ温度
1020-1030℃
1.
2.
HRC
C
温における機械
械的性質
室温
硬
焼戻し
>550℃
250℃
さ
引張強さ Rm
40 – 552
50 – 553
MPa
0.2
2%耐力 Rp0.2
MPa
45 HRC
C
52
2 HRC
1420
1820
1280
1520
用途
その他の用
種類
冷間パンチ
リサイクル用
用
せん断刃
熱間せん断刃
刃
焼入れ温度
焼きばめリン
ング
(超硬ダイス
ス用等)
耐摩耗部品
HRC
C
1020-1030℃
焼戻し 250℃
1020-1030℃
焼戻し
1. 250℃
2. 575-600℃
℃
1020-1030℃
焼戻し
575-600℃
1020-1030℃
焼戻し 575℃
窒化
温における長手
手方向での機械
械的性質
高温
引張強
強度,0.2%耐力
50 – 553
伸び,断面減少率
MPa
%
2000
100
1800
50 - 553
45 – 550
90
Z
1600
60
70
1400
60
1200
Rm
1000
45 – 550
中心
心
50 – 552
表面
面
~10000HV
50
40
800
Rp0.2
600
30
20
400
A5
A
200
100
200
300
400
500
10
700 ℃
600
試験
験温度
特
性
戻し軟化抵抗
焼戻
以下に示す
す特性値は 407x127mm の材料の中心
心部
から採取した
たサンプルの代表値です。特に記述が無
無い
場合,焼入れ
れ温度 1025ºC
C で 30 分の加
加熱後,空気焼
焼入
れを行い,6110ºC で 2 時間
間の焼戻しを 2 回行い,硬
硬さを
さ HRC
硬さ
50
500℃
45
44-46HRC に
に調整していま
ます。
550℃
40
物性値
35
600℃
30
温度(℃)
密度(kg/m3)
縦弾性係数(N/mm2)
20
7 800
210 000
40
00
7 700
7
180 000
600
7 6000
650℃
25
20
140 0000
1
100
10
保持時間
間 h
熱膨張係数( /℃)
20℃からの値
値
熱伝導率(W
W/m℃)
4
-
25
12.6X
X10-6
29
2
13.2X1 0-6
30
1000
UDDEHOLLM ORVAR SUPREME
S
応力
力除去
高温における
るシャルピー衝撃
撃試験
粗加工後,工具
粗
具の応力除去
去処理の実施
施することを推
推
ッチ,厚さ方向よ
より採取
試験片:Vノッ
吸収エネルギー
奨し
します。650℃で 2 時間保持
持後,500℃ま
まで徐冷し,そ
そ
J
の後
後,大気放冷し
します。
100
80
焼入
入れ
予熱
熱温度:600~
~850℃。通常
常,焼入れ温度
度まで 2 段階
階
45HRC
60
を設
設定します。
焼入
入れ温度:102
20~1050℃。 通常,1020~
~1030℃。
40
20
1000
200
300
400
500
℃
焼入れ温度
浸漬時
時間
焼入
入れ後硬さ
1025 ºC
30 miin
53±
±2
HRC
1050 ºC
15 miin
54±
±2
HRC
試験温度
浸漬
漬時間:工具全
全体が焼入れ
れ温度に達して
てからの保持
持
熱 処 理
時間
間。
焼入
入れの際には
は脱炭と酸化を
を防止のため
め表面を保護
護
軟化焼鈍
しま
ます。
脱炭を防ぐ
ぐため材料の
の表面を保護
護し,850℃に加
加熱
します。その
の後 650℃まで
で毎時 10℃の
の冷却速度で炉
炉内
冷却し,その
の後,大気放冷
冷します。
CCT 曲線
度:1025℃,保持時間 30 分
焼入れ温度
¡C
1100
1000
900
A c1
f
= 950¡C
800
A c1
s
¡C
= 870¡
カーバイド
パーライト
700
曲線
曲
No
N
硬さ
HV10
600
1
681
1
500
2
620
3
37
3
606
16
60
4
601
28
80
5
585
56
60
6
560
1390
7
537
20
322
8
473
8360
400
Ms
300
ベイナイト
200
マルテンサイ
イト
Mf
100
T800-5500
秒
2
1
1
10
3
100
1
4
6
5
1 000
10 000
秒
10
00
10
1
0,
,2
1,5
10
8
7
1 000分
10
90
時間
丸棒の空冷
Ømm
5
UDDEHOLM
M ORVAR SU
UPREME
冷却媒体
焼戻
戻し
必要な硬さにす
必
するための焼
焼戻し温度を焼
焼戻し曲線か
か
または循環大気
気
・高速ガスま
選び
びます。焼戻し
し回数は 2 回
回以上で,各焼
焼戻しの中間
間
・真空炉内の
の加圧ガス。変
変形や焼割れ
れが懸念される
る場
に室
室温までの冷
冷却を挟んで
でください。焼
焼戻し温度は
は
合,段階焼
焼入れが推奨さ
されます。
250
0℃以上,保持
持時間は 2 時 間以上です。
・450~550ºC
C のマルテンパー浴,ソルトバス,流動層
層
・180~220ºC
C のマルテンパー浴,ソルトバス,流動層
層
42
25~550℃の焼
焼戻しは焼戻
戻し脆性が起こ
こる温度域で
で
すか
から避けて下さ
さい。
・油浴
戻し曲線
焼戻
注)工具の温
温度が 50-70℃
℃に達したら直
直ちに焼戻しを
を行
って下さい
い。
硬さ HRC
残留オーステナイト
残
%
60
焼入れ温度
注)工具鋼の
の特性には,焼入れ速度は
はできる限り速
速い
方が好ましい
いですが,焼 入れ速度が速
速すぎると,変
変形
50
や焼割れの問題が起こります。
1050℃
55
1020℃
1025℃
45
焼入れ温度に
による硬さ,結 晶粒サイズ,残
残留オーステナ
ナイト
40
6
残留オーステナイト
量への影響
結晶粒度
硬さ HRC
C
ASTM
10
60
残留オーステナイイト %
結
結晶粒度
硬
さ
52
50
48
46
残留オーステナイト
6
44
4
42
2
1020
焼入れ
れ温度
6
2
200
300
400
度
焼戻し温度
54
40
1000
30
100
56
6
4
25
58
8
35
1040
1060
℃
500
600
700 ℃
UDDEHOLLM ORVAR SUPREME
S
焼戻し温度に
によるシャルピー
ー衝撃試験の吸
吸収エネルギー
ー
への影響(厚さ
さ方向より採取
取した V ノッチ試
試験片,室温)
窒化
化および軟窒
窒化処理
窒化処理およ
窒
よび軟窒化処 理により表面
面に硬化層が
が
得ら
られ耐摩耗性
性や耐溶損性
性が改善されま
ます。白層は
は
吸収エネルギー
KV J
脆弱
弱なため,表面
面に過大な機
機械応力や熱
熱応力が加わ
わ
100
ると
と,割れや剥離
離が発生する
る可能性があります。窒化
化
処理
理は焼戻し温度の 25~50℃
℃以下で行っ
って下さい。
80
アンモニアガ
ア
ス窒化(5100℃)またはプ
プラズマ窒化
化
60
(48
80℃)での表面
面硬さはいずれ
れも約 1100H
HV0.2 です。
一般的にプラ
一
ズマ窒化処理
理は,窒素ポテンシャルを
を
40
コン
ントロールし易く,理想的な処
処理方法です
す。ただしガス
ス
20
窒化
化でも注意深く処理を行え
えば,同様な結
結果が得られ
れ
ます
す。
100
200
300
400
500
600
℃
ガス軟窒化(5
ガ
580℃),塩浴
浴軟窒化(580℃)での表面
面
硬さ
さはいずれも約
約 1100HV0.2 で
です。
熱処理変寸
寸
焼入れ時
イズ:100 x1000 x25
サンプルサイ
幅 %
長 さ %
厚 さ %
油焼入れ
最小
-00.08
-0.06
±0
1020℃
最大
-00.15
-0.16
+0.30
空気焼入れ
最小
-00.02
-0.05
±0
1020℃
最大
+00.03
+0.02
+0.05
真空焼入れ
最小
+00.01
-0.02
+0.08
1020℃
最大
+00.02
-0.04
+0.12
処理方法
処
処理時間
硬化層深
深さ
ガス窒化
ガ
10h
0.12 mm
510℃
5
30h
0.20 mm
プラズマ窒化
プ
10h
0.12 mm
480℃
4
30h
0.18 mm
ガス(580℃)
ガ
2.5h
0.11 mm
塩浴(580℃)
塩
1h
0.06 mm
軟窒化
軟
焼戻し時
変寸率 %
+0.12
+0.08
+0.04
0
-0.04
-0.08
-0.12
100
200
300
400
500
600
700 ℃
焼戻
戻し温度
7
UDDEHOLM
M ORVAR SU
UPREME
ミー
ーリング加工
切削加
加工推奨
奨条件
正面
面削りと直角肩削り
超 硬
下表は軟化
化焼鈍材を切
切削する場合の目安であり
り,実
際の条件に合
合わせて調整
整する必要があ
あります。
切削速度(vc)
m/
/min
旋
削
送り
送 (fz)
超 硬
切削速度
(vc) m/min
送り (fz)
mm/rev
切込深さ
(ap) mm
高速度 鋼
粗加工
仕上げ加工
工
仕上げ加
加工
200-250
250-300
25-300
180-2600
260-300
0.2-0.4
0.1-0.2
2-5
-2
P20-P400
P10-P20
被覆超硬
硬
被覆超硬
被
または
サーメット
サ
切込深さ(ap)
mm
m
0.2-0.4
0.05-0.2
2-4
ISO
0.05-0 .3
0.5-2
0.5-22
エン
ンドミル加工
P20-P30
P10
被覆超硬
被覆超硬
硬
または
サーメット
ト
-
超
切削速度(vc)
m/
/min
ドリル加工
送り
送 (fz)
高速度鋼ツイ
イストドリル加工
工
mm
m/tooth
ドリル径
切削速度
度 (vc)
送り (f)
超硬の種類
超
mm
m/m
min
mm/rev
ISO
硬
高速度鋼
一体型
挿入型
160-200
170-230
35-401)
0.03-0.202)
0.08-0.202)
0.05-0.352)
-
P20-P30
-
16-18
*
0.05-0.15
1)
被覆高速度鋼の
被
のエンドミルでは
は Vc =55-60 m/min
m
5-10
16-18
*
0.15-0.20
2)
径方向の切込深
径
深さやカッタ-の 径によって異な
なります。
10-15
16-18*
0.20-025
15-20
16-18*
0.25-0.35
-5
※
仕上げ加工
仕
超硬の種類
超
超硬の種類
類
ISO
mm
m/tooth
粗加工
被覆高速
速度鋼ドリルの場
場合は vc=28-3
30m/min
超硬ドリル加工
工
切削速度 (vvc)
m/min
送 り (f)
mm/rev
研削
削加工
挿入型
一体型
型
ろう付型
型 1)
220-2240
130-16
60
80-1100
0.03-0.122)
0.08-0.2
203)
0.15-0.2254)
次の
のような研削砥石
石が推奨されま
ます。
研削の種類
研
焼
焼鈍材
焼入れ材
正面研削(平形砥
砥石)
A 446 HV
A 46 HV
正面研削(セグメ
メント)
A 224 GV
A 36 GV
円筒研削
A 446 LV
A 60 KV
1)
ろう付チップ
プを有するドリル
ル
内面研削
A 446 JV
A 60 IV
2)
φ20-φ40 のドリル
輪郭研削
A 1100 LV
A 120 KV
3)
φ5-φ20 の
のドリル
4)
φ10-φ20 のドリル
8
UDDEHOLLM ORVAR SUPREME
S
溶
放電加工
放
工 – ED
DM -
接
接合部の前
前処理,溶加
加材の選択,工
工具の予熱,冷
冷却
速度の管理
理,溶接後の熱
熱処理が適切
切に行われれ
れば,
良好な溶接 結果が得られ
れます。以下には溶接工程
程で
なるパラメータ
タの概略を示し
します。
特に重要とな
溶接方法
T
TIG
MMA
予熱温度
325-375℃
325-375℃
QRO90 TIG-WELD
T
DIEVAR TIG-WELD
T
QRO 90 WELLD
50-555 HRC
50-55 HRC
C
溶加材
溶接後硬さ
溶接後冷却
後熱処理
機械加工仕上
機
上げ後,直近の
の焼戻し温度よ
よりも約 25℃
℃
低い
い温度で,焼戻
戻しを行なうこ
ことが必要です
す。
硬質クロ
硬
ロムメッキ
キ
硬質
質クロムメッキ
キ後の工具は
は,水素脆性を
を避けるため
め
に 180℃,4
1
時間
間の焼戻しを行
行なって下さい
い。
磨き
磨
Udd
deholm ORVA
AR Supreme は
は焼入れ・焼戻
戻し状態での
の
焼戻し温度
度より 10-20℃
℃低い温度で焼
焼戻し
を行います
す。
軟化焼鈍材
材
を機
機械的に完全に取り除く必要
要があります
す。
最初の 2--3 時間を 20-4
40 ℃/h で冷却
却し,
その後は大気放冷
焼入れ材
放電加工を行
放
行った場合には
は,研削や磨きにより白層
層
磨き
き特性に優れています。ア ルミナやダイ
イヤモンドペー
ー
スト
トを使って研削
削や磨きを行い
います。
表面を保 護し,850℃に
に加熱します。そ
その
後 600℃ま
まで毎時 10℃の冷却速度で炉
炉内
冷却し,そ
その後,大気放冷します。
シボ加工
シ
工
Uddeholm
U
OR
RVAR Suprem
me はシボ加工
工に適した材
材
料で
です。硫黄の含有量が低く
く,均一な組織
織のため,正
正
確で
で安定したシボ
ボパターンが得
得られます。
9
アーク溶解
ESRプラント
アップヒル鋳造
熱処理
圧 延
鍛 造
機械加工
在 庫
ESR鋼の製造工程
原材料は厳選された高品位再使用地金で,合
金鉄,スラグと共に,アーク溶解炉で溶解されま
す,その後,取鍋炉に注入されます。
取鍋炉中で,スラグの除去,脱酸処理,成分調
整が行われます。真空脱ガス処理により,水素,
窒素といった元素が取り除かれます
ESRプラント
取鍋炉から溶湯を鋳型に湯流れを制御しながら
注入しアップヒル鋳造を行います。
この後,圧延・鍛造工程に直接進む材料もあり
ますが,高品位鋼については,ESR炉で再溶解さ
れます。ESRは加熱したスラグ浴内で,消耗電極
を溶解する方法で,凝固を制御することにより,
均一性が高く,マクロ偏析が少ない鋳塊を製造で
きます。この工程を無酸素雰囲気で行えば,鋼材
の清浄度はより向上します。
熱間加工
鋳塊はESRプラントを出た後,圧延もしくは鍛造
工場にて丸棒や角棒となります。
全ての丸材・角材は出荷前に,焼鈍もしくは調
質(焼入れ-焼戻し)の熱処理が行われます。こ
れら一連の工程により,鋼材に硬さと靭性がバラ
ンス良く付与されます。
機械加工
材料を指定のサイズ・公差とするために,機械
加工を行います。太径棒の旋盤加工では,切削
工具は固定で材料が回転します。太径棒の旋盤
加工では,切削工具は固定で材料が回転しま
す。小径棒のピーリング加工では,切削工具が材
料の外周を回転します。
材料の品質確保のため,表面検査と超音波検
査を実施します。検査で不具合が認められた部
分と,材料の端部は取り除かれます。
世界に広がるUDDEHOLMの販売網
UDDEHOLMのネットワークは世界中に広がっており,高品位
なスウェーデン工具鋼を世界各国で入手できるとともに,鋼材
に関するサポートを受けられます。ASSABはUDDEHOLMの
完全子会社で,アジア太平洋地域におけるUDDEHOLM材料
の販売会社です。両社が一体となって世界における工具鋼の
リーディングカンパニーの地位を築いております。
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UDDEHOLMは,世界をリードする工具鋼メーカーです。UDDEHOLMは,
長年培った技術開発力と商品開発力により,お客様の金型・工具に関する
問題の解決に貢献します。進む道は険しいですが,目指す所は明確で,お
客様にとって,No.1のパートナーであり,工具鋼メーカーになることです。
我々は世界中どこへでも,変わらぬ高品質をお届けします。ASSABはアジ
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具鋼のリーディングカンパニーとしの地位を築いてまいりました。我々は世
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