「競争力ある製品づくり」へチャレンジ

2008年10月1日
株式会社トキメックは
に
社名変更いたしました。
〒144-8551
東京都大田区南蒲田2-16-46
TEL.03-3732-2111 FAX.03-3736-0261
http://www.tokyo-keiki.co.jp/
2007 No.112
Special Issue
都市型水害に備える新しい情報システム網
Staff & Skills
「競争力ある製品づくり」へ チャレンジ
Manufacture Focus
さまざまな活用が進む暗視カメラ装置
が目立つようになっています。その不幸
な被害状況を目の当たりにするたびに、
日頃からの防災対策を拡充することの重
要性が認識されます。河川の氾濫による
水害もその 1 つです。特に、中小河川の
氾濫によって市街地で広範囲な家屋浸水
が起こったり、地下施設が冠水するとい
内水氾濫の例 ( 写真出典 : 東京都中野区 HP)
った、「都市型水害」が多くの都市部で
深刻になっています。
※ 1「 都 市 型 水 害 」 と い う 括 り は、
1999 年 の 福 岡 水 害、2000 年 の 東 海
■ハード対策重視から、
ソフト対策充実への転換
豪雨等を契機にクローズアップされてき
ました。それまで水害対策は、どちらか
福岡水害、東海豪雨などの経験から、
といえば 1 級河川の大規模な氾濫被害を
01 年「都市型水害対策に関する緊急提
想定していたものと言えます。ところが、
言」において中小河川の洪水予報の必要
都市部での集中豪雨は下水の排水能力を
性が言及されました。翌年、そうした都
超えてしまい、地表に雨水が滞留、また
市型水害への対策を整備した水防法改正
河川自体の氾濫とも相まって、短時間の
が行われています。以降、 ※ 2「豪雨災
うちに低地地域や地下街へ水が流れ込む
害対策緊急アクションプラン」(04 年
という新たな被害の形態を生じさせてい
12 月)、「安全・安心のためのソフト対
ます。先の福岡水害では、不幸にして、
策推進大綱」(06 年 6 月)等が策定され
地下室への浸水による死亡事故が発生し
るなどして、国の防災対策は劇的に転換
ました。
しました。その特徴的な点として、(1)
地下施設への浸水は、尊い人命を危機
ハード対策主体から、ソフト対策の重視
にさらすばかりではありません。電気設
へとシフト(2)
「公助」的対策に加え「共
備が冠水することによって各種ライフラ
助・自助」を充実 などが挙げられます。
イン、鉄道等の交通インフラの稼動がス
従来の水防対策とは、ダム造成、護岸
トップするといった、非常に大きな被害
工事や遊水池の設置といったハード的な
へとつながりかねないものです。こうし
治水対策に重点が置かれてきたものでし
た背景から、「都市型水害」の頻発は国
た。それを、情報ネットワークを活用す
の水防対策を転換させるきっかけとなり
る観測や情報伝達システムの整備など、
ました。
ソフト面を特に充実させ、総合的な防水
対策を目指すものへと転換しています。
大都市部ではヒートアイランド現象などを背景にし
て︑集中豪雨が頻出するようになっています︒ごく
短時間のうちに大規模な浸水へとつながってしまう
こうした災害に対して︑現在︑新しい観測・情報提
供システムが構築・運用され始めています︒
Special Issue
都市型水害に備える新しい情報システム網
近年の日本では、台風や大雨、あるい
は地震など、自然事象による甚大な災害
※ 1 都市型水害と内水氾濫
都市型水害がクローズアップされてきた要因には、
市街化(草地、畑、里山等の消失、道路の舗装化 な
ど)の拡大で地表・地中に一時的に水を蓄える能
力(保水・遊水能力)が低下し、地表にあふれ出し
てしまうこと。また、元来、遊水池のような役割を
していた土地までもが開発されており、そもそも水
害を受けやすい場所が活用されていること、などが
あります。加えて、特に大都市では、ヒートアイラ
ンド現象による局地的豪雨の増加なども指摘されて
います。地表で処理できずに流入する、また直接河
川に注がれる雨水は河川の処理能力を超えて氾濫し
(内水氾濫)、家屋浸水へとつながります。短時間で
大規模な家屋浸水が起こり、その被害額やその他処
理費用は膨大なものになります。
2
東京都の水害
外水等の内水以外
による被害額
億円
約
内水による被害額
約
億円
データ出典 : 国土交通省河川局ホームページ
「災害情報 / 水害対策を考える」から
こうした情報システムは、
(2)の「共
いうのが水防情報の基本的な流れです。
には、個々人が的確に状況を把握して、
助・自助」による避難行動を起こす基盤
ただし、国や県が監視している河川や監
早めに避難行動を起こすことが何より重
ともなるものです。
視地点と、水害情報に対するニーズがあ
要です。つまり、行動を起こすための情
「共助・自助」とは、近隣地域で連携
る地域・地点とが、必ずしも一致してい
報をいかに災害源から取得し、住民に届
したり、あるいは各個人が自律的に防災
るわけではありません。特に都市型水害
けるか。それが被害を最小限にとどめる
や避難行動に取り組むもので、住民にと
で言えば、氾濫するのは市街地を流れる
ことが出来るかどうかの、命運を分ける
って最も身近な自治体(市区町村)が主
中小河川であり、監視したい地点に国や
体となってその支援を行います。こうし
県による観測点が無いケースも多い。そ
「災害源となる河川の現在の状態、既に
た前提から、国や県とは別に自治体が独
のため、元来が内水氾濫を起こしやすい
浸水等の被害が生じている地域の状況な
自の水防システムを拡充する取り組みが
ような都市部では、当該の自治体が、そ
どを、複数地点、リアルタイムで観測で
現れていきました。
ものとなってくるのです。
の区域に起こり得る水害状況に最適化さ
きる態勢がまず必要です。加えて、そう
こうした自治体の防災情報システム構
せた水防システムを構築し、運用してい
したデータを集約し、情報利用者に即時
築、運用サポートを行っているのが(財)
くことが効果的だと考えています。現在、
的に提供する仕組みや、自分がとるべき
日本気象協会殿です。首都圏支社防災プ
福岡、横浜、東京 23 区などのいくつか
行動が判断しやすい情報の出し方・見せ
ロジェクトリーダー 原田恒夫さんは、
の市区では、自治体による河川の監視と
方などがポイントになります」(原田さ
現在、その中心となって活躍されている
住民への情報提供が始まっています。福
ん)。
お一人です。
岡市はそうした独自の観測と情報伝達シ
こうした情報システムの充実、つまり
ステムを構築した最初の自治体ですね」
ソフト対策への転換が、日本の都市部各
「気象庁や国・都道府県による警報(洪
水予報等)を自治体が適切に判断し、必
地で進められています。
(原田さん)
。
要に応じて住民に避難等の情報を出すと
水害の危険から身体の安全を守るため
※2
「豪雨災害対策緊急アクションプラン」「安全・安心のためのソフト対策推進大綱」「受け手の立場に立った情報発信」「平時における広報活動」「地域
の防災力の再構築」等の改善取り組みが盛り込まれています。
■減災のため、ハード偏重からソフト対策重視へ
中小河川の洪水予報の実施
(水防法等改正/2001年)
防災情報の伝達・提供の
迅速化・確実化に関する
方針(04年3月)等
▲
公助 +(自助、
共助)の強化
豪雨災害対策緊急アクシ
ョンプラン(04年12月)等
▲
浸水想定域の対象を拡大、
特別警戒水位、水防協力団
(水防法等改正/05年)
国土交通省安全・安心の
ためのソフト対策推進大
綱(06年6月)等
▲
2005
関東豪雨
▲
2004
新潟・福島豪雨、福井豪雨、
円山川氾濫
都市型水害対策に関する
緊急提言(2001年)等
▲
2003
水俣土砂災害、福岡水害、
北海道大雨
ポイント
▲
'99〜'00
福岡水害(1999 年 )、東
海豪雨(2000年)
委員会の提言等
▲
害
▲
水
浸水のリアルタイム把握
と情報提供
●(財)日本気象協会殿
日本全国における気象情報の提供のほか、気象や海象、環境、防災、河川・砂防などに係る調査コンサルティング、システムソリューションの開発、
提供、運用等の事業活動を行っています。1950 年設立、603 名(2007 年 1 月 1 日現在)が就業されています。
3
板橋区における水防情報システムの運用例
観測システムの
整備
区役所
携帯電話メールへ情報提供
庁舎内端末
インターネット
区内部 コンテンツの閲覧
各種公開 HP の閲覧
気象ホームページの閲覧
お知らせの入力・更新
ライブカメラ
ADSL
庁舎内
LAN
お知らせの入力
ホームページの
閲覧
管理者端末
雨量計
ホームページ
携帯電話
PC 版ホームページでの情報提供
緊急情報の配信、
携帯版HPでの情報提供
一般気象、地震、観測データ等からなる
防災気象情報提供ページ
(板橋区 HP のトップページからリンク)
気象情報端末
(マイコス)
水位計
(レベル計)
ホームページの閲覧
Web サーバー
日本気象協会
気象情報の配信
雨量・水位データ収集・処理
画像データ収集・処理
コンテンツ生成
24 時間 365 日気象
とシステムを監視
ホームページの
サーバーへ情報転送
DoPa 網
浸水情報
観測データ
収集・処理装置
コンテンツ
作業端末
気象システム
配信システム
「板橋区気象情報」
http://micos-sb008.on.arena.ne.jp/itabashi/index.html
●板橋区のシステム
板橋区独自の情報システムとしては、現在 3 つの河川 ( 石神井川、新河岸川、白子川 ) の各 1 地点で観測を行っており、近い将来にお
いて観測地点を増やしていく予定となっています。このうち、雨量、水位、カメラの 3 点観測を行っているのは石神井川のみ。雨量、
水位データはDoPa網で、カメラデータはADSL 網で日本気象協会殿に設置された情報処理装置に一元的に集約され、加工された情報
をホームページにアップロード、また、ユーザの携帯電話に緊急情報メールとして配信されます。国や都のデータも日本気象協会殿
へ集約されますが、今回の板橋区のシステムで住民の方々に提供されるのは、同区取得のデータを中心としたものです。
右上のタンク状のものが雨量計
石神井川「板橋」に設置され
ている観測システムの外観
水位センサとして設置され
ている電波レベル計MRG-10
ライブカメラ。ADSL で常時接続され
ている
電波レベル計「レベルショット」MRG-10
MRG-10 は、小形・軽量ボディと最新のマイクロ波インパルス技術を用いて開発された2線式
の電波レベル計です。微弱電波機器認定済みのためオープンエリアでの使用制限が無く、河
川やダム湖などの水位計測に最適です。また、機械的可動部が無く、測定する液体との接触
を持たない構造であるためメンテナンスフリーで長期間に亘って安定した計測を行います。
4
■気象協会による
情報システムの構築・運用支援
「板橋区など自治体に向けて我々がご提
案するシステムでは、観測体制の充実と
利用者(住民)本位の情報提供システム
の 2 つを大きな柱としています。まず観
測では雨量計、水位計、及びライブカメ
ラを使用してそれぞれのデータや映像を
取得します。ライブカメラを併用するの
急激な水位変化の例
4.00
(
m)
3.50
3.00
3mも上昇
2.50
2.00
1.50
1.00
0.50
0.00
18 : 00
19 : 00
20 : 00
21 : 00
22 : 00
23 : 00
0 : 00
1 : 00
2 : 00
3 : 00
4 : 00
5 : 00
(time)
グラフは東京で発生した集中豪雨の際、ある河川地点での水位の変化を示しています。わずか20分間で1.4 メート
ルも水位があがり、都内の小さな河川が2時間で3メートルも上昇しています。このことから、中小河川ではより
短い間隔での観測と、そのデータの迅速な提供が必要となることがわかります。
は、水害情報に実感を持ってもらうため
です。リアルな映像は緊迫感を伝えます
河川という厳しい環境で使用するには、
が望ましいのは言うまでもありません。
し、水防担当が危険を冒して氾濫河川の
工場のパイプやタンクといった設備での
その点で、どのような伝達方法が有効と
実地観測をしなくてすむという利点もあ
計測とは異なる要素が多々あります。
考えられるのでしょうか。
ります。また、ライブ映像だけでなく、
「水圧式は安定した水位計測ができるの
水位計のデータも川の断面図を使って、
がメリットですが、導水管と呼ばれる器
合、人的な被害が非常に懸念されます。
水面がどれくらいのレベルに来ているか
具にゴミが詰まりやすいため定期的に清
自治体の避難命令を待っているだけでな
を図示するようにしています。住民が取
掃する必要が生じます。超音波式は川の
く、早い段階からこの先の災害の展開を
るべき行動を判断しやすいように、緊急
水に直接触れないためにこうした清掃の
想定し、家族や近隣と共に準備・行動を
情報はできるだけ直観的につかめる表現
手間がかからない反面、超音波式特有の
起こせることが大事になりますね。その
することが大事だと思います。危険性を
温度補償センサが必要であったり、雨や
ためには、まず川の状態がリアルタイム
実感できるからこそ、準備行動を起こす
風などの外乱ノイズを受けやすいという
に近い状態で監視できている必要があり
ことにつながります」(原田さん)
。
部分もあります。それぞれの方式に良さ
ます。リアルタイムでの計測データから、
日本気象協会殿が新しい水防指針に沿
はあるのですが、やはりメンテナンスが
その数分後の状態を想定することが可能
ったシステム開発を始められた当初、水
容易な非接触式にメリットを感じまし
になります。
位計測に使用するデバイスの選択に悩ま
た。そこで他に最適な水位計がないか調
れたそうです。産業用として活用されて
べてみたところ、電波式の水位計がある
気象協会では
いる水位計(レベル計)は計測精度が高
ことを知ったのです。電波式は超音波式
する仕組みであること
く、河川氾濫警戒のための水位計測とい
と同様に非接触計測が可能なためメンテ
構築の根本的なポリシーとしています。
う用途では、どれもが十分以上の機能と
ナンス性に優れており、電波は気温の変
夜中、あるいは外出中であるということ
スペックを有しています。そうした中か
動や雨風による外乱ノイズの影響を受け
も考えると、まず携帯メールによる情報
らまず、原田さんは水圧式と超音波式の
ないので、信頼性の高い測定を実現でき
提供がベースになります。配信の遅延が
水位計を検討されました。しかし、自然
ることがわかりました。しかし、問題は
ない限り、ほぼ即時的に情報を配信でき
コストです。水位の観測点をできるだけ
ます。携帯端末で重要ポイントを確認し、
多くして水害情報の量と精度を向上させ
そばに PC などがあればホームページ上
たいので、高価な水位計ではニーズに合
で詳細情報を確認できます」
(原田さん)。
いません」
(原田さん)。
「もし真夜中の就寝時に床上浸水した場
そうした情報の伝達方法ですが、日本
ユーザに直接情報を提供
を防災システム
こうしたシステムは、現在では自治体
そこでご注目いただいたのがトキメッ
側の強いニーズになっているそうです。
ク の 電 波 レ ベ ル 計「 レ ベ ル シ ョ ッ ト 」
実際、ホームページのトップページで目
MRG-10 でした。MRG-10 は、電波式
立つように、防災情報へのリンクを配し
ならではの特徴を備えながら、コストパ
ている自治体のホームページも目立つよ
フォーマンスにも優れていることが評価
うになってきました。
され、水位情報システムのセンサとして
数多くご利用いただいております。
今後は、こうした防災情報の活用を積
極的に PR していくこと、そして「共助
・自助」体制を拡充していくことなどが、
■都市型災害から安全を
確保するために
ていく上で重要になるものと思われま
す。
防災プロジェクトリーダー
原田 恒夫 さん
より実効ある都市型水害対策を作り上げ
災害情報の提供は、即時的であること
関連情報 本ページの関連情報をホームページで公開しています。併せてご覧下さい。
5
→ www.tokimec.co.jp/report/no112/t10.html
生産技術と現場改善力
̶̶
國井孝次
佐野工場 生産部製造課 生産技術
ここで重要となるのが、検査をいかに短
時間で行えるか、検査結果を効率的に管
器は、常に多品種少量生産に対応してい
理できるか、といった点です」。
く生産体制が求められます。そうした、
検査工程は、テストスタンドへの製品
フレキシブルな体制を維持していく原動
装着 ( 油圧ホース等の取り付けを含む )、
力となるのが「現場改善力」です。コス
検査装置の設定 ( 条件入力 )、検査実施、
トダウン・納期短縮などにより油圧製品
製品の取り外し、の大きく 4 工程があり
の競争力を高めていくためには、工場レ
ます。従来、これらすべては熟練者によ
イアウトをはじめ、生産工程、装置や治
る手作業で行われてきました。特に検査
具 1 つに至るまで、日々、改善を積み重
装置の設定は対象製品の仕様ごとに複雑
ねていくことが必要です。改善力の源泉
なものとなっており、テストスタンドの
はまさにマンパワーであるため、佐野工
仕様に通じた検査員でもある程度の時間
場では、ものづくりの基本を人づくりと
位置づけた、「ものづくりの革新活動」
を展開しています。
を要してしまいます。
「まず検査を自動化することによって『適
正な判定結果を短時間で得る』ことを実
その大きな柱となっているのが「サー
現させる。それが自分が取り組むべき課
クル活動」( 小集団活動 ) と「改善マン活
題であると、比較的早い段階から意識し
動」です。現在、22 のサークル、12 名
ていました。
が「改善マン活動」を進めています。「改
トキメックの特徴的な製品であるマニ
善マン活動」とは、個々の改善スキル向
ホールドブロックは、1 つ 1 つのカスタ
上を目的とする佐野工場独特の取り組み
マイズ性が非常に高い。検査する際には、
です。各職場から選抜された若手・中堅
例えば油圧ホースの取り付けがそれぞれ
メンバーが、工場長をトップとする「改
異なり、段取りに時間を要します。こう
善委員会」と連携しながら自身の手で問
したケースでは、取り付け用の特殊なプ
題を解決し、その過程から改善能力を磨
レート治具を使うことで段取り時間を短
いていきます。同制度を通して、最終的
縮させます。検査自体を自動化すること
には「全員が改善マン」となることを目
に加え、こうした治具製作も生産技術の
標としています。
業務です」。
生産技術から改善マンに選抜された國
こうした自動化を進める上では、現状
井孝次は、5 年に及ぶ活動を通し、組立
のムダによるロスと自動化の効果を比
検査における改善の第 1 人者となってい
べ、メリットが大きくなることが必要で
ます。業務である生産技術担当としては、
す。一品物 ( いっぴんもの ) を検査するた
入社以来、組立検査を受け持ち、検査装
めに、大掛かりな自動装置を作ることが
置・治具の製作、現場では手に負えない
適正でないのは自明です。
補修業務を担ってきました。中でも、一
貫して「検査の自動化」を手掛けてきた
佐野工場では︑モノづくりの基盤を﹁改善力﹂に置い
ています︒生産技術担当の國井孝次は︑この﹁改善力﹂
を業務に最大限に活かし︑高品質・高効率を実現する
生産ライン作りを担っています︒
﹁常に現場に出て︑問
題点を探すようにしています︒改善を続ける限りもの
づくりは進化する﹂と語る國井︒検査の自動化を軸と
した國井の取り組みをご紹介します
Staff & Skills
﹁競争力ある製品づくり﹂へチャレンジ
佐野工場は油圧機器製造の主力工場で
す。お客様ごとの注文仕様が多い油圧機
ことが國井の活動を特徴づけています。
■入社以来、一貫して検査の
自動化に取り組む
「入社して自分の仕事となったのが、製
品検査設備や治具の設計・製造です。例
えば油圧機器の検査装置 ( テストスタン
ド ) ですが、お客様の現場 ( 使用環境 ) を
想定した油圧ユニットの一部を疑似的に
組み上げたもので、ここに検査対象の油
圧製品を取り付け、流量・圧力・作動応
答性などにおいて要求仕様を満たしてい
るか、その他の品質も含めて検査します。
6
「自動設備の設計では、できるだけフレ
アイデアがストックされているんです
ね。生産技術の自分が、全体最適化とい
う視点からトータルな改善プランをまと
めていくにしても、個々のアイデアは常
に現場にあるものです。だから、いかに
現場の人たちの中にある素晴らしいアイ
デアを引き出したり、こちらに投げても
自動検査装置の条件設定をする國井と検査判定画面(右)
。國井はコンピュータ制御の自動テストスタン
ドのほか、着脱装置・治具・作業工具など多数を自作、組立から検査までの一気通貫ラインを稼動させた。
キシブルな設備にすることが重要です。
らえるか、そうした活動が改善のベース
にあると思っています。
人間関係をきちんとつくることで、そ
うしたアイデアがたくさん集積されま
製作を担当しました。
油圧製品は元来が多品種少量生産であ
「工程改善の基本は、そこに潜むムダを
す。より良い改善プランは、『こうした
り、かつ製品は代替わりしていきます。
解消していくことにあります。ムダの代
らどうか』というアイデアを一緒に揉ん
自動化を進めるためにはそれを前提に
表には「動作や運搬のムダ」と「仕掛品
でいく中から生まれてくるという感じで
し、治具や検査装置も改良に対応できる
等が停滞するムダ」があり、劇的な効果
す。生産技術の担当者というのは改善の
ように予め設計しておく必要がありま
を生むためには、まずこの根本部分を改
プランニング力も大事ですが、現場との
す。こうしたことが、自動化を進める判
善しないといけません。例えばコムニカ
信頼関係や人間関係を構築できるように
断基準と言えます」。
弁の組立検査では、「組立」「検査」の両
努力することが併せて重要だと感じてい
工程を同期化させ、検査仕掛品数を従来
ます。特にキーとなる職場リーダーとは、
より 20 分の 1 に、同時に検査の自動化
意識してコミュニケーションを取るよう
を導入して検査工数を 2 分の 1 にそれぞ
に心がけています」。
■改善の実例̶̶
一気通貫ラインと自動検査
れ低減させ、
「停滞のムダ」を大きく改
國井が生産技術の業務と「改善」をリ
善させるように狙いました。併せて組立
ンクして考えるようになったのは、佐野
検査ワークショップのレイアウトも変更
工場の「改善マン」になったことがきっ
し、
「動作や運搬のムダ」も同時に解消
かけです。
させています」。
■「生産技術」における
モノづくりの力とは ?
油圧機器は成熟した市場の製品群であ
油圧機器生産は、加工・部品集結・組
検査の自動化では、検査員の習熟度に
り、新機能を搭載した新製品が続々と出
立・検査といった主要工程に分かれます
左右されない客観的な判定が得られ、万
るという状況にはありません。お客様の
が、佐野工場では、これらの工程間がス
全な品質管理へつながっています。検査
仕様に合わせたカスタマイズ製品を、競
ムーズに流れるような一気通貫ライン作
記録も電子データとして取得・管理され
争力ある価格でいち早く出荷できる能力
りを急ピッチで進めています。このうち、
るため、入力や検索の効率も同時に高め
がメーカのアドバンテージになります。
國井が積極的に取り組んでいるのが、組
ることができました。こうした、現場の
それを推し進める強力な手法が『改善』
立・検査の工程改善です。
負担減に寄与できることも、「現場改善」
従来は、製品組立と検査が別工程に
の喜びと國井は言います。
と言えます。
「佐野工場ではこれまで、TPM や改善活
なっており、組立を終えた製品が順次検
「改善マンとしての活動では、改善の成
動を通して、全ての工程でのスピード
査工程に送られるという流れになってい
果を数値として評価していますから、自
アップを図ってきました。しかし、まだ
ました。ところが製品 1 つに対し、組立
分の取り組みが十分であるか否かは明瞭
まだムダは排除できるし、リードタイム
よりも検査に要する時間の方が長いた
になります。目標とする数値を達成でき
も短縮できるはずです。生産技術の仕事
め、検査装置前には検査待ち製品が常に
たときはやはりうれしいですね。もちろ
というのは、そこにダイレクトに寄与す
滞留している状態でした。このことが、
ん数値だけでなく、改善を行った結果、
るものだと日々実感しますね。言い換え
仕掛品を増大させる大きな要因になって
現場の人から「前より作業し易くなった」
れば、生産技術にとっての『ものづくり
いたのです。そこで、(1) 組立と検査の工
と言ってもらえることは大きな励みで
力』とは、よりスピーディーな改善を行
程を 1 ケ流しとして同期化させる (1 つ
す。人の手による生産ラインでは「いか
える技能でしょう。お客様により良い商
の工程とする )、(2) 検査を自動化するこ
に仕事がしやすいか」は重要なファク
品をお届けするためにも、改善に終わり
とで検査時間を短縮し、組立時間とのラ
ターです。そこへの配慮を欠く、生産技
はありません。そのために自分は何をす
インバランスを図る、という、2 つの大
術担当者の独りよがりな改善であっては
べきか、何が出来るのか、それを常に考
きな改善方策が導入されました。國井は、
ならない。改善は現場と協力して行うこ
えて仕事をするようにしています。これ
組立から検査へとスムーズに流れる手
とが前提だと思っています。
からも弛まず改善を続けていくこと、そ
順・装置レイアウトを構築しつつ、その
ものづくりの現場は、実際的な手法で
ラインに合った検査装置、検査用治具の
日々改善に取り組んでいますから、良い
れが自分のミッションですね」。
関連情報 本ページの関連情報をホームページで公開しています。併せてご覧下さい。
7
→ www.tokimec.co.jp/report/no112/t20.html
さまざまな活用が進む暗視カメラ装置
最近、エンターテイメントな演出 ( 展示
も、パソコンの前にいながら動物たちの姿
方法やふれあい体験など ) を施した動物園、
を楽しむことができる。そればかりでなく、
水族館が大変な人気となっています。馴染
ふだんは見ることができない動物達の夜の
みの動物や魚でも、今まで見たことがない
姿も観察することが可能となります。例え
ような位置から眺めたり、知らなかった生
ば、須坂市動物園 ( 長野県 ) では、人気者・
態を目の当たりにすると新鮮な驚きや興味
アカカンガルーのハッチの映像を無料で公
が起こります。
開しています。昼にはサンドバックと戯れ
園舎の動物たちを 24 時間ライブカメラ
で撮影し、その映像をホームページで見る
ことができるようにした
園
バーチャル動物
もその 1 つです。実際に出かけなくて
る姿が、夜中には親子 3 匹の意外な寝姿を
目にすることができます。
こうした夜の映像を映し出すデバイスが
暗視カメラです。
赤外線を利用し、完全な闇でも対象を映し出す
暗視カメラと言われる製品は、撮像の原
もすべて、自然に遠赤外線を発しています
理から大きく 3 つほどに分類することがで
が、3 つ目の方式はこれを利用するために、
きます。1 つは、微弱な光をとらえ、それ
いずれの光源も必要としないわけです。
を増幅させて判別可能な像にする方式。2
遠赤外線は温度が高いほど放射量が多
つ目は、赤外線を照射し、その反射を捕ら
く、赤外線カメラで撮影するとくっきりと
えて像を作るもの。そして 3 つ目が、物体
した白い像として表現されます。約 36°
C
が発する遠赤外線を捕らえて像にする方式
の体温を持つ人間は一般的な環境の中では
です。
遠赤外線の放射量が多く、撮像は真っ白に
最初の方式は可視光をターゲットにして
なり人相を識別することは出来ません。こ
おり、完全な闇の中では活用することがで
のことは、プライバシーに配慮した撮影が
きません。ほか 2 つの方式は赤外線によっ
可能であることを意味します。「誰が」よ
て撮像するため、まったくの闇でも撮影が
りも、不法な行動がないかを常時監視する
可能です。地上にある物体は人間も無機物
用途に適しているものといえます。
防犯だけでなく、防災や研究など幅広い用途で活用される
暗視カメラの活用は、防犯監視だけでは
トキメック子会社のテクノポートでは︑防災・
防犯機器販売の一環として︑暗視カメラを扱っ
ています︒現在︑暗視カメラは赤外線の利用を
中心に︑さまざまな活用例が広がっています︒
Manufacture Focus
真夜中の動物を観察できるデバイス̶̶暗視カメラ
の暗視カメラを販売しております。警察、
ありません。自動車会社が開発を進めるナ
防衛、税関向けとしては、熱感知式暗視カ
イトビジョンは、夜間の安全運転をサポー
メラ ( サーマルイメージャー )、微光増幅式
トするための暗視装置として普及が期待さ
暗視ビデオカメラ、近赤外線照射式暗視ビ
れているものの 1 つです。また、赤外線が
デオカメラなどをご採用いただいていま
霧や煙を障害としない特質からは、濃霧の
す。
海上における船舶の衝突予防や、火災現場
での探索装置としての活用も可能です。
また研究等の用途では、テレビ番組で夜
行性動物を撮影する、野鳥の生態を 24 時
トキメックの子会社である株式会社テク
間観察するなどの装置・設備として活用さ
ノポートでは、監視用 CCD カメラ各種お
れています。現在、北海道の農業研究機関
よび周辺装置、近赤外線投光器、熱感知式
が進める次世代農場経営システムの研究で
暗視カメラ、微光増幅式暗視カメラ、検索
は、24 時間稼動する無人農業機械の夜間
用棒状暗視ビデオカメラ、暗視鏡、水中カ
モニター用としても導入いただきました。
メラ、ビデオマイクロスコープ、遠距離観
測用超望遠レンズなど、さまざまなタイプ
8
テクノポートでは活用の用途に応じ、最
適な暗視カメラ装置をご提供致します。
●須坂動物園 /ライブ映像「ハッチのおうち」
●可視光と赤外線
インターネット技術を活用した日本初のバーチャル動物
園「デジタルアニマルパーク」は、ケーブルテレビインタ
ーネットの契約世帯に配信されるコンテンツ。特に暗視カ
メラを用いて、夜の生態を配信するなど画期的な取り組み
が人気となっています。
「ハッチのおうち」はそれらの一
部で、
須坂動物園のホームページで一般公開されています。
ライブカメラをカンガルー舎の庭と舎内に設置し、24時
間、リアルタイムの映像を目にすることができます。
人間が関知できる光(可視光)とは、簡単に言えば虹の7色̶̶赤・
橙・黄・緑・青・藍・紫です。赤外線とは、文字通り赤の外側にある
光。つまり、見えない光です。
「赤外線カメラ」とはこの赤外線をと
らえるために、暗闇での撮影が可能となっています。ちなみに光とは
電磁波でもあります。波長の長い方から電波、マイクロ波、赤外線、
可視光、紫外線、
X線、γ線と並びます。
波長(ミクロンμm)
0.01
1
3
10
100
1mm(1,000)
1m(1,000,000)
電 波
マイクロ波
遠赤外線
中赤外線
近赤外線
可視光線
紫外線
線
γ 線
X
0.1
「ハッチのおうち」
http://www.city.suzaka.nagano.jp/city/garyu/dobutsu/webcam.php
画像提供:須高ケーブルテレビ株式会社 ©SukohCableTV Co.,Ltd
●暗視機能付き高所カメラ「PVM-1.5×3」
●暗視カメラの撮像サンプル
暗視機能付き高所カメラは、高所、狭小空間や構造物の中など、人
が容易に近寄れない場所の様子を確認するために開発した新商品で
す。明るい場所ではカラー撮像、暗い場所では近赤外線の照射によ
って暗視ビデオ映像を取得できます。また、カメラは手元で上下旋
回操作ができるので、広範囲を視認することが可能です。ロッドは
パイプ構造のカーボンファイバー製のため、全長4.65メートルであ
りながら3キログラム(モニター付き録画装置、電源操作器を含む)
と軽量で、長時間にわたる作業も苦になりません。工具要らずで現
場で簡単に分解・組立てができるので大変便利です。
赤外線サーチライト「IR-150」による撮像イメージ
非冷却赤外線暗視カメラ「ナイトサイト 4000B」による撮像イ
メージ
【お問い合わせ】 株式会社テクノポート
機器営業部
電話:03-3732-3721
関連情報 本ページの関連情報をホームページで公開しています。併せてご覧下さい。
9
→ www.tokimec.co.jp/report/no112/t30.html
8チャンネルで多用途に特定小電力スーパーポケットラジコン
PRC3-380
PRC3-380は各種産業機械を無線遠隔操縦するために
開発したラジコンユニットです。
姉妹機種「PRC3-340/360」の操作チャンネル数が4チ
ャンネル/6チャンネルであるのに対して、本商品は最大
8チャンネルまでのON/OFF操作ができるのが特徴です。
また、お客様からのニーズにお応えするために受信機
を防水構造にしましたので、屋外に設置できるようにな
りました。受信機アンテナを受信機本体に内蔵しました
ので、アンテナ設置工事も不要です。送信機は手になじ
みやすくて使いやすい新デザインを採用し、ゴム材との
一体成形により落下などの衝撃にも強い構造となってい
ます。妨害電波や強いノイズを受けた時に全出力を停止
させる機能を搭載するなど、安全対策も充実しています。
特殊車両の各種油圧機器の制御、各種土木機械のON/OFF制御、福祉車両、農業機械の遠隔操作などにお役
立て下さい。
お問い合わせ:第 2 制御事業部
油空圧事業
電話:03-3737-8616
お陰さまで創立10周年 ̶̶ 株式会社トキメックレールテクノ
トキメックレールテクノは鉄道軌道の検測サービス専門のユニークな企業として1997年9月11日に設立いたし
ました。2001年にはトキメックから超音波レール探傷車をはじめとする鉄道関連機器製造事業の移管を受け、各種
検測機器の製造・販売、軌道検測サービスをトータルパッケージとして鉄道保線の現場にお届けしてまいりました。
そして本年9月、お陰さまでトキメックレールテクノは創立満10周年を迎えることができました。これもひと
えに皆様方のご支援とご指導の賜物と厚く御礼申し上げます。10年間の感謝を込めて、これからも鉄道保線事業
に更なる貢献を果たしてまいります。なにとぞ倍旧のご高配を賜りますようお願い申
し上げます。
ホーム離れ検測役務
データ・デポシステム【地上子】
超音波レール探傷車
データ・デポシステム
韓国に釜山連絡事務所がオープン
トキメックは7月1日、韓国の釜山市に「釜山連絡事務所」を開設いたしました。
釜山市は韓国の南の玄関口であり、躍進を続ける韓国造船業界の中心地でもありま
す。お客様のニーズをいち早くキャッチし、船舶港湾機器の主力製品であるジャイ
ロコンパス、オートパイロット、マリンレーダ、
ECDIS、無線機などを中心に、より
ご満足いただける価値の高い提案を心がけてまいります。
トキメック 釜山連絡事務所( Busan Liaison Office )
905, lndustry building, 578, Kaebub-dong, Sasang-gu,Busan, KOREA
Phone : +82-51-319-4990 Fax : +82-51-319-2186
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釜山連絡事務所が入居して
いるインダストリービル
いよいよサンプル出荷開始!
マルチ出力マイクロ慣性センサ「MESAG −100」
MESAG−100は、最先端のMEMS(マイクロマシニング)技術を用いて開発された、世界初の回転型のマルチ出力マイクロ慣性セ
ンサです。シリコンから形成された直径1.5mmのリング状の回転体を静電力で浮上・高速回転させることにより、1つのセンサで3
方向の加速度と2つの軸回りの角速度を同時に計測することができます。この画期的なセンサの性能をご評価いただくためのサンプ
ル出荷が、いよいよスタートいたしました。
自動車の車両制御やロールオーバー検出用のセンサとして、船舶、鉄道車両、土木・建設機械、携帯情報端末、福祉機器などの各
種移動体の姿勢検出・制御用として、ぜひご検討いただきますようご案内申し上げます。
評価キット本体
(サイズ:W100 × D70 × H30mm)
お問い合わせ:研究開発センター
心臓部となるセンサ。ここには最先端のMEMS技術が活かされています。
MESAG 事業推進部
電話:03−3739 − 6995
【展示会出展のお知らせ】
トキメックでは下記の日程で展示会に出展を予定しております。ぜひお立ち寄りいただきますようご案内申し上げます。
● Automotive Testing Expo 2007
会期:10月24〜26日(米国:デトロイト)
http://www.testing-expo.com/usa/
出展品目:振動ジャイロ姿勢センサ
お問い合わせ:電子事業部 営業部
電話:03-3737-8641
● KORMARINE 2007
● INCHEM TOKYO 2007
会期:11月6〜9日(東京ビッグサイト)
http://www.jma.or.jp/inchem/ja/index.html
出展品目:超音波流量計,電波レベル計
お問い合わせ:第1制御事業部 流体管理事業
電話:03-3737-8621
●マイクロウエーブ展2007
会期:10月24〜27日(韓国:釜山)
http://www.kormarine.net/eng/index.asp
出展品目:ECDIS, レーダ, オートパイロット,
ジャイロコンパス, 無線機器
お問い合わせ:第1制御事業部 船舶港湾事業
電話:03-3737-8631
会期:11月28〜30日(パシフィコ横浜)
http://www.apmc-mwe.org/
出展品目:マイクロ波デバイス全般 VCO, LNA, HPA 等
お問い合わせ:電子事業部 通信機器事業
電話:03-3732-2072
■配送先変更・配信停止に関するお知らせ
Tokimec Report Views は、当社とお取り引きのあるお客様、資料請求をいただいたお客様、およびご講読を申し込まれたお
客様にお送りさせていただいております。配送先変更・配信停止をご希望のお客様はお手数ですが 下記にご連絡いただきます
株式会社トキメック 社長室
ようお願い申し上げます。
電話:03-3730-7013
関連情報 本ページの関連情報をホームページで公開しています。併せてご覧下さい。
11
FAX:03-3733-3690
→ www.tokimec.co.jp/report/no112/t40.html
「黄色い線までお下がりください。
」
いつもの駅、いつものホームから電車に乗る。このありふれ
が開発した「ホーム離れ測定装置」です。この装置は光切断
た生活のワンシーンにも安全を守る保線の目が光っています。 法と呼ばれる最新のレーザ技術によってホームと車両との距
電車とホームとの隙間や乗車口との段差のメンテナンスもそ
離を計測し、軌道面の傾きを傾斜センサで補正することで高
の1つ。これらの距離は線路(軌道)を支えている路盤(道床)
さとその距離をスピーディに計測します。従来は直角定規の
を整備することで適正値に管理されていますが、長期間にわ
ような治具を用いて保線員が1箇所づつ手で計測していました
たる電車の通過に伴って次第にズレが生じてきます。
が、
「ホーム離れ測定装置」
隙間が大きくなれば乗り降りの際に危険ですし、逆に狭くな
の登場によって客観的な数
れば車両がホームに接触してしまう可能性も出てきます。乗
値データが迅速に得られる
車口とホームとの段差もできるだけフラットな方が乗客に優
ようになりました。
しいのは言うまでもありません。安全確保はもちろんのこと、 鉄道の安全と安心、信頼を
駅のバリアフリー化を推進している鉄道各社においてはホー
守るため、今夜もどこかで
ムと車両との隙間・段差の最適化にも注力しています。
「ホーム離れ測定装置」が活
「ホーム離れ測定装置」
そこでご利用いただいているのが、トキメックレールテクノ
躍していることでしょう。
商 品 の 詳 細 情 報・お 問 い 合 わ せ
株式会社トキメックレールテクノ
本社・東京営業所/〒144-8551東京都大田区南蒲田2-16-46
電話:03-3732-7061
札幌事務所
〒 003-0802 北海道札幌市菊水二条 2-2-12( 藤井ビル菊水 IV)
電話:011-816-6291
名古屋事務所
〒 460-0003 愛知県名古屋市中区錦 1-20-19( 名神ビル )
電話:052-232-8512
大阪事務所
〒 532-0004 大阪府大阪市淀川区西宮原 1-7-26
電話:06-6150-6604
お陰さまでトキメックレールテクノは 創立満10周年
TOKIMEC Report Views(通巻 112 号) 平成 19 年 9 月発行
●本誌に対するご意見、お問い合わせは下記までお願い致します。
社長室
電話(03)3730-7013
FAX(03)3733-3690