議 事 日 程 (第4号) 平成24年3月7日(水曜日)午前10時 日程第1 会議録署名議員の指名について 日程第2 一般質問 開議 出席議員(21名) 議長 大 前 武 憲 1番 今 井 政 嘉 2番 山 川 博 己 3番 日下部 俊 雄 4番 中 島 博 隆 5番 伊 藤 嚴 悟 6番 松 井 旪 子 7番 一 木 良 一 8番 奥 田 重 後 9番 服 部 秀 洋 10番 吾 郷 孝 枝 11番 二 村 金 吾 12番 中 島 新 吾 13番 中 島 達 也 14番 熊 﨑 兼 治 15番 木 一 良 政 16番 中 野 憲太郎 17番 田 口 幸 雄 18番 山 下 一 彦 19番 二 村 勝 己 21番 宮 川 茂 治 欠席議員(なし) 地方自治法第121条の規定により説明のため会議に出席した者の職・氏名 市 教 育 長 野 村 長 長谷川 誠 副 市 長 中 島 薫 藤 三 会 計 管 理 者 今 井 能 和 総 務 部 長 熊 崎 武 司 経営管理部長 村 山 鏡 子 市 民 部 長 二 村 敏 正 福 祉 部 長 早 兼 高 美 健康医療部長 青 木 進 一 農 林 部 長 田 口 守 彦 観光商工部長 曽 我 満 利 建 設 部 長 二 村 文 裕 上下水道部長 杉 山 裕 環 境 部 長 今 井 弘 司 教 育 部 長 池 戸 昇 消 長 住 金 事 山 務 病 局 院 長 蒲 宜 久 萩 事 原 務 振 所 興 長 中 丸 修 治 小 事 坂 務 振 所 興 長 今 井 隆 夫 下 事 呂 務 振 所 興 長 細 江 義 和 金 事 山 務 振 所 興 長 中 島 俊 則 馬 事 瀬 務 振 所 興 長 川 口 太 三 -239- 防 弥 本会議に職務のため出席した者の職・氏名 議会事務局長 松 村 勝 久 書 松 田 健 司 記 -240- 書 記 中 川 好 美 午前10時00分 開議 ◎開議の宣告 ○議長(大前武憲君) おはようございます。 ただいまの出席議員は21名で定足数に達しております。 直ちに本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。 なお、報道機関、広報「げろ」及び下呂ネットサービスより取材の申し込みがございましたの で、これを許可いたします。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎会議録署名議員の指名について ○議長(大前武憲君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第81条の規定により、9番 服部秀洋君、10番 吾郷孝枝 さんを指名いたします。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――― ◎一般質問 ○議長(大前武憲君) 日程第2、昨日6日に続き一般質問を行います。 持ち時間は、質問、答弁を含めて40分以内とし、簡潔・明瞭にお願いいたします。 それでは、通告書の順位のとおり発言を許可いたします。 8番 奥田重後君。 ○8番(奥田重後君) 8番 奥田重後でございます。 きょうは一般質問の最終日のトップバッターということでちょっと緊張しておりますが、よろ しくお願いいたします。 まず質問に入る前に、やはり昨年は何といっても3・11の東日本大震災を初めとして、台風12 号による紀伊半島に上陸した集中豪雤による豪雤被害、それから昨年の暮れからことしにかけて 北陸を中心に日本の北部に豪雪が降りまして、非常に大きい被害が出たわけでございます。そう いった面で、日本列島全域で昨年からことしにかけて自然災害が非常に多かったということを感 じております。そういった自然の中に住む我々としては、これから本当に災害防止について関心 を持っていかないかんという思いがするわけでございます。 そういった思いで、きょう、こちらへ向かう自動車のラジオを入れておりましたら、新潟の農 家の方の放送がございまして、昨年の暮れに里山へ行ったら、カマキリが泡のような卵をつけて、 秋に冬眠するわけですが、それが非常に高いところについておったということで、それはなぜか -241- というと、高いところへつくと非常に雪が多く降るという伝説があったことで言われました。そ れから、ハチの巣が高いところへかけると台風が来ない。低いところへかけると非常に大きい台 風が来ると、昔からそういう伝説とか迷信というようなことですけど、そういうことを言われま した。 私もことし、下呂市内を回ってみると、イノシシとか猿、鳥、そういうのが非常に尐ないと言 われました。農家にとっては被害が尐なかったでいいわけですが、そういう面で何か異変が起き るんじゃないかというようなことを言われた農家の方も見えますが、迷信ですからそれで終われ ばいいんですが、ことし一年、また自然災害のない平穏な年であることを祈るわけでございます。 私ごとですけど、私はちょうど8年前の平成16年4月、普通ですと現役を引退する年齢でござ います。そういう年で、皆さんの温かい御支援を得て、この議会へ送り出していただきました。 それで、ここへ登壇するのがきょうで23回目だろうと思いますが、皆さんにそういう機会をつく っていただいたこと、本当に感謝をいたします。ありがとうございました。 もう1点、質問に入る前に、私ごとになると思いますけれども、私は6人兄弟でございます。 男は1人でございまして、当然、長男ということで大事に育てられたということだと思いますけ れども、物心ついたころから、長男はとにかく家を守るんだと、ふるさとを守るんだというよう な、先生も親もそういう教えでしたので、私はそれを受けとめて、父が山仕事をしておったとい うこともございまして、本当に春は田んぼへ行けと。夏は下刈り、秋は取り入れ、それから冬は、 ちょうどことしは雪が尐なかったですけど、てんこ引きというか、一本引きをやったことが記憶 に残ります。小斧で引いて、雪で出して使ったと、そういうようなことをしながら、親の背中を 見て育ってきたせいで、この今の事態を見ると、何とか農林業がもう尐し活性化しないか、何か ふるさとを守っていかないかんというような思いがあって、私もばかの一つ覚えということはあ りますけれども、そういうようなことで農林業一筋に一般質問をしてまいりました。今回も1点 目に、タイトルは大きいですけれども、農林業の再生に向けた施策について、市長、担当部長に 伺いたいと思います。 我が国は、いよいよ人口激減時代に入ったわけでございます。わずか20年に1割の1,200万人 もの人間が減ると言われております。現在の日本の人口は1億2,806万人ということで、50年後 には4,000万人も減尐して8,674万人となると。毎年80万人規模の大都市が1つずつ消えていくと いうような計算になるとまで言われております。我が下呂市においても、尐子・高齢化が進みま して、戦後、先人たちが本当に汗を流して植えてきた人工林の資源が今やっと本格的な利用可能 な時期を迎えたのであります。しかし、御承知のように木材価格の下落というか、本当に値段が なくなったような感じなんですが、そういうようなことで皆さんが山離れをしまして、本当に利 用されない、管理をされない山林が拡大をしております。また、農産物にしても、安い輸入品に 押されて価格が非常に不安定で、採算がとれないということで、耕作放棄地が非常に拡大をして おるのが現实でございます。 この实態は、私は単に農林業の衰退というだけでなく、住めない地域をつくっていくんではな -242- いかということで、活気やら、あるいは文化が失われていくじゃないかというような心配を持っ ております。この人口減尐というのは、働く人が減っていくんですから、結果的に内需というも のが非常に減っていくというようなことで、そういった悪循環になるというようなことを考えて おります。 こうした中で、下呂市において、今、どん底だと思うんですが、この農林業を市政のどの中で どう位置づけて、市長は再生に向けて取り組んでいく意気込みがあるのか、まず市長に冒頭お伺 いをしたいと思います。 それから、前にも申し上げましたように、この人工林資源が本格的に利用可能な時期を迎える 中で、これからは木材供給体制を整備して消費拡大を目指していかないと、なかなか林業の再生 は私はできないと、それが不可欠だと思っております。ですが、なかなかそれが思うようにいか ないというのが現状でございます。 我が国は古来から森林資源に恵まれて、木材を適材適所で利用した木の文化が培われておりま す。私はよく言いますけれども、1,000年以上もたった神社・仏閣の木造建築や、あるいは我が 国独自の軸組み工法によって建造されました住宅、あるいは家具、建具等を身近なものとして日 常生活に利用してきました。これからは、人口減尐により世帯数も減り、あるいは住宅着工数も 増加は期待できません。したがって、木材の消費拡大に当たっては、住宅分野のみならず、公共 建物の木造化、木質バイオマスエネルギーの利用等に新たな分野で私は木材利用を進めるべきだ と思います。人と木材との間に新しい関係を生み出すことによって下呂市内のそういったきずな ができてくると思います。ですから、下呂市内の木材産拡大について、再三私は一般質問を提言 してきましたが、市側の答弁は、おっしゃるとおりだとか、あるいはよい提案をいただいて検討 いたしますというような答弁が非常に私は多かったように思います。 そこで、まず下呂市内の民有林約3万3,400ヘクタールあるわけでございますが、今、それに 蓄積する材積が約980万立方という膨大な財産があるわけでございます。今後、この財産を宝の 持ち腐れにしないためにも、私は消費拡大対策について、本当に市長に真剣に取り組んでいただ きたいということをお願いしたいものでございます。 次に、私は野村市政になってから、一般質問で事例等を提示して具体的に提言をしてきた中で、 特に次の2点についてどう検討されたのか、また何が問題があったのか、そういうことを担当部 長にお聞きをしたいと思います。 まず1点は、木造公共施設に地元の木材の発注方法ということで、私は分離発注というような ことを、これは平成22年12月の定例会だと思うんですが、提案をいたしました。 それからもう1点は、3・11の東北被災地へ復旧・復興用木材を供給してはどうかということ で市長にもお尋ねをいたしました。そのときの市長の御答弁を、ちょっとここで読み上げてみま す。 木材を提供したらどうだという提案をしましたら、市長は「大変よい御提案をいただいたと思 います。私ども下呂市からも、先ほど言いましたように、35人が現在のところ派遣を行っており -243- ます。これからの予定にもなっておりますが、そういった中で、私も一度現地へ行きたいと思っ ております。まだどこへ行くかということは決めておりませんが、そういったところへ行きなが ら、今、御提案をいただいたようなことができればと思っております」という答弁でございまし た。 それから、農林部長は「6月29日から2カ月間にわたって、林務課の職員が仙台市へ技術派遣 をしていくわけでございます。この職員からも情報を聞きながら、今後の復興資源に役立てたい と思っています。また、災害復旧・復興に必要な住宅関連の木材資材の安定供給を図ることは重 要と考えておりますので、素材生産業者から住宅関係者までいろいろな団体と協議しながら、ど のような支援ができるか、今後検討していきたいと思っていますので、よろしくお願いいたしま す」ということでございました。それで、そういう住宅関連業者との協議がされたのかどうかお 伺いをいたします。 それから2番目に、不正とされた職員の昇給問題での判断誤りについて伺いたいと思います。 これは、会派の代表質問でも行われましたし、個人質問でもございましたので、市長の答弁は 繰り返しになるかと思いますが、お願いをいたします。 この問題は平成20年4月9日に、市長の決裁なしでの文書を施行して昇給をしたということか ら発覚をしたわけでございますが、我々議会に説明があったのは平成21年9月29日の全協の日で あります。その説明によると、職権を乱用し、不正に給与を昇給したものであったというような 説明でございました。一方的な説明でしたが、その中で一部の議員から、これは選挙絡みだ、買 収行為だ、うみを出せというような発言があったわけですが、本当にそういうことがあったのか どうか、私はお聞きしたいと思います。 また、当事者への事情聴取というのは、私は調査が非常に不十分であったと。全容解明がなさ れないまま、最初から罪ありきというような処分ではなかったかということを感じております。 しかし、結果として、下呂市公平委員会は不服申し立てをした2人の職員に対し、処分が重過ぎ るという裁決を下したわけでございます。私は2月10日の臨時議会でもここで申し上げましたが、 市長はもう尐し内輪のことですので、念には念を入れという言葉を私はちょっと引用しましたが、 そうして対応して判断をしていれば、裁判費用や停職期間中の給与、また遅延損害金を血税から 支払う必要はなかったと私は考えます。この責任は、トップである市長は非常に重いと考えます が、いかがでございましょうか。 以上、2項目について御答弁を願います。個別でお願いします。 ○議長(大前武憲君) それでは、最初の質問の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) 奥田議員の御質問にお答えをいたします。 まず林業からでありますけれども、私は益田の林業の再生ということを申し上げてきておりま -244- す。奥田議員もかつて森林組合の職員をされておりました。私も森林組合の職員をしておりまし て、奥田さんとはかなりの交流をさせていただきました。当時は、材価の一番いい時期だったと 思います。国では、国土緑化ということで、1,000万ヘクタール造林というようなかけ声のもと に造林が盛んに行われました。当時でも、適地適木という言葉がございましたけれども、ヒノキ や杉をどんどん山へ植えました。この状況の中で、やはり林業、木材業の果たした役割は大きか ったと思います。地域経済もかなりの部分で潤したんではないかと思っております。林材業界の みならず、観光にも大いに寄与したという時期があったと思います。ヒノキならば、柱材ならば 石2万円という時代が結構続いたと思います。 しかしながら、ずうっとこの間、昭和50年代の終わりごろからだったと思いますが、右肩下が りになってきた。下呂町内でありましたけれども、3つの木材市場が昭和59年に統合されまして 一本化されたということでありました。議員もおっしゃいましたように、民有林3万3,000ヘク タールの中で、やはり材価の低迷とともに間伐がされなくなってきた。山への意欲が落ちてしま ったという状況になってまいりました。そうしたことから、今の政権において森林林業再生プラ ンというのが打ち出されまして、10年後には木材自給率50%ということを掲げられております。 大変すばらしい政策だと思います。現在、木材自給率は24%ぐらいだと思いますけれども、これ が倍以上になるということですから、我々林業に関心を持つ者は本当にありがたいと思っており ます。 しかしながら、材価がずうっと低迷を続けております。10年前には、ヒノキ柱材立米3万 8,000円であったものが、現在1万8,000円前後ということでありまして、10年たって半分以下に なってしまったということであります。そうしたことを考えると、木材自給率を50%に上げるの は本当にできるのかと、ちょっと不安なところもございます。 今現在、そうしたことに対応するために、集約化協議会というのを立ち上げております。これ は、2つの森林組合と建設業界、そして林業団体等々が集まって協議会ができておりますけれど も、この集約化協議会の仕事を円滑にし、作業路をつけ、木材生産のコストを下げていくという ことが今一番大きな問題ではないかと思っております。この林業の振興を図っていくための牽引 者となるのは森林組合でないかと思います。この森林組合が今2つありますが、これを合併して はどうかという提案を昨年の春からしておりまして、現在も協議が進められております。 さらにできることなら、木材市場も一緒になったほうがいいんじゃないか、そして木材需要に こたえられるような体制にしていくということが急務でないかと思っております。 また、林業、林材業は、やはり観光資源でもあると思っております。先ほど言いましたように、 杉、ヒノキがかなり植えられておりまして、四季感がないということであります。針広混交林を つくっていく、また里山を整備していく中で、きれいな森林をつくり上げて、下呂市の観光にも 寄与できていくということが大切ではないかと思っております。 森林というのは、議員も言われましたように、再生可能な大事な資源であるということは私も そう思っておりますし、この山を生かすことが、この中山間地域での産業の大きな力になってい -245- くのではないかと思います。観光林業という言葉もございますけれども、私も平成9年だったと 思いますけれども、間伐体験ツアーというのを企画しまして、实施しました。前にもお話ししま したが、この实施はいたしましたけれども、採算的には合わなかった。15年前ですから、私も今 の観光と林業を結びつけたいという思いでやりましたけれども、今後、こうしたお実様に山へ入 っていただいて、体験していただくというようなことが温泉プラスアルファの一つではないかと 思っております。 林業は、大変長いサイクルでやっていくなりわいでありますから、80年、100年というサイク ルの中で行っていくわけですから気の長い話でありますけれども、今、そういった体制づくりを していくことが大切であると思っております。 ○議長(大前武憲君) 続いて、農林部長。 ○農林部長(田口守彦君) それでは、被災地への復興資材のことについてお答えいたします。 職員を2名、2カ月間にわたって派遣しておったわけなんですが、現地では瓦れきの撤去とい う業務をやっておりました。職員等が帰ってきまして、それから住宅関係者、市場関係者といろ いろと協議やらお話を伺ったところでございますが、東北地方につきましては日本の4分の1ほ どの豊富な森林資源があると。また、東北地方につきましては、杉が主体の住宅になっておると いうことと、また下呂から東北地方までかなりの輸送費がかかるということで、木材の供給とい うのはちょっと無理でないかというような結論も出ております。 しかしながら、合板工場が中津川の加子母にございまして、今、システム販売という形で、杉 材、ヒノキ材もB材に当たるわけですが、それに輸送費を市で補助をしておりまして、それが間 接的になりますが、合板となりまして、震災復興の資材として支援をしておるような状態でござ います。また、システム販売に補助をすることによりまして、安定的に合板工場に木材を提供で きると思っております。 〔8番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 8番 奥田重後君。 ○8番(奥田重後君) 今、いろいろ御答弁いただきましたが、私は市長にもう一遍、前にもこうした集約化の問題等 も出されて、今、協議会ができて、いろんな問題はあろうと思いますが、林業再生に向けて取り 組んでみえることに敬意を表するわけですが、やはり私がいろんな方とお会いしたときに、92% の林業立地の中で、益田林業の復活とか、そういうかけ声だけでなしに、やっぱり实践をやって いけというようなことから、私はここへ上がらせていただいたときから、この山の中で森林組合 が2つあるということはおかしいと常に申し上げてきましたが、やはり今のような答弁でずうっ と8年間来たと。本当にやる気があるのかと言いたいわけですが、特に今ここで森林管理委員会 -246- の提言の中で、小坂町森林組合と南ひだ森林組合の合併は、市長の主導で实現をせよというよう な大きいタイトルで出てきておりますから、ぜひここで、同じような答弁を何回も何回もするん ではなしに、合併検討委員会というのを早急にここで立ち上げる気があるのかないのか、ちょっ とそれをお聞きしたいです。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) この件につきましては、昨年から両森林組合、また木材市場等が入られまして、今検討されて おりますし、2月20日にもそういった会議を持ちまして合併への方向性を出していきたいという ことでありますが、今、議員がおっしゃるように、市としましても、林業行政をやっていく場合 に、やはり1つでないとなかなかやりにくいという現实もございますので、ぜひ合併をしていた だけるような話し合いをさらに持っていきたいと思います。 〔8番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 8番 奥田重後君。 ○8番(奥田重後君) 合併をやっていただけるようなではなしに、その下準備として、検討委員会を市長の主導で立 ち上げるかどうかということをお聞きしたい。 ○議長(大前武憲君) 副市長。 ○副市長(中島 薫君) 奥田議員の質問に御答弁させていただきます。 私も一昨年、こちらへ参りました。やはり下呂市が一つになった、この益田郡の林業を復活す ると。そのためには、川上の一番大きい組織である森林組合が組織を強くすると、これは、当然 私の考え方でございます。これは市長含めてのことでございます。 そんな中で、行政というものは、法律とか規則ということ、あるいは補助金ということで進め ていく、過去はそういうことが多かった。けれども、实際を見てみますと、木は川上から川中、 川下へ動いているということで、材価もあります、需要先の問題もあります。ただ、勝手に切っ て出せばいいという話ではございません。今、このような木が必要だから、こうしたほうがいい と、そういうことでございまして、下呂総合木材市場が積極的に動いていただき、そして行政も 協働で協力する中で、具体的に県のほうもお願いをしております。林政部のほうにもお願いして おります。そして、森林組合の中央機関でございます県森連のほうにも強くお願いをしながら、 三者一体となって、ぜひともこの下呂市の2つの森林組合が合併をし、川上を強化し、そして木 材を計画的に森林所有者に出せる組織にしてもらうことで、今具体的に動きつつありますので、 よろしくお願い申し上げます。その中で、市として強い、指導力という言い方が今の時代ではご -247- ざいませんが、協調性を持ってやっていきたいというふうに思います。 〔8番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 8番 奥田重後君。 ○8番(奥田重後君) どうも私の質問の趣旨がわかっておらんかどうか、私は林業の経緯とか、そういうことは私も よく知り尽くしておるので、そういうくどい説明はいいんですけど、市長の主導で实現という提 言をされておるもんですから、その準備に合併検討委員会というのを早急に立ち上げられるのか どうか、その辺はどうなんですか。 ○議長(大前武憲君) 副市長。 ○副市長(中島 薫君) 下呂の農林部、そして県の農林事務所がお話をしまして、今、事務的に検討委員会を立ち上げ ておりますので、よろしくお願い申し上げます。 〔8番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 8番 奥田重後君。 ○8番(奥田重後君) それでは担当部長さん、今、木材の需要拡大についての答弁がございましたが、私は前にも、 建築法が変わりまして、木造も3階建てができるというようなことで、非常にテレビ、新聞を見 ておりますと、学校、公共の施設ですね。保育園とか、そういうところへ地元の木を使って非常 にコストが安くなったという事例が非常に出ておるわけです。ですから、どうもこの下呂市は、 失礼ですけど、専門職員の方がやる気があるのかどうかということを思いますけれども、コスト が高くなるとか、あるいは耐震性。これは本当に一つの事例ですけど、これはテレビでもやりま したので皆さん見られたと思うんですが、平成21年ですけど、栃木県の茂木町というところがあ るんですが、これは人口1万5,000人足らずの、面積は173、下呂と見比べれば規模は小さいけれ ども、92%が山だというところで、町有林から効率な木材を調達してきてつくったと。業者に丸 投げしたより3分の1経費が節減できた。これは教育委員会も発表していますし、林業白書にも 出ております。テレビでもやりました。そういうような取り組みをしてみえるわけですが、私は こういう事例を見ると、立地条件というのは、副市長あたりも知ってみえる。これは、岐阜県で もトップクラスですよ、この下呂市の益田林業。非常に人工林もいい、道もいい。そういうとこ ろで、なぜその取り組みができないのかということを私は残念に思うわけですが、この事例は、 町有林の杉、ヒノキを活用して、中学校の校舎改築に木材の搬出とか加工、そういうものを地元 の森林組合へ委託をして、町有林から4,800本、1,580立方という材を切り出して、露天で1年乾 燥させた。自然乾燥させた後に、板とか柱に加工して部材を調達して、これを入札で地元の建築 -248- 業者にやらせたと。そうすると、町の教育委員会の発表ですよ、これは。これだけの量をすべて 業者任せにすると仮定した場合に、3分の1の経費で済んだということを発表してみえます。で すから、私は前にも山形県鶴岡市の問題、あるいは長野県の根羽村、これは全部下呂市に当ては まると思います。取り組みはできると思うんです。 ですから、竹原の保育園とかいろいろあります。病院もあります。そういうところで、ぜひこ れから取り組んでいただきたいということ。時間が余りありませんので、これだけはあれですが、 そういう本当に元気なまちづくりの一つの推進です。ですから、くどいようですけれども、これ だけの材積を山にほかってくるんじゃなしに、使って地元へも戻していく。そういうことによっ て雇用も生まれてくるということでございますので、ぜひ取り組みをしていただきたいというこ とを思います。 余り時間がないので、次の2点目の。 ○議長(大前武憲君) 2番目の質問の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) 2番目の御質問にお答えいたします。 平成20年4月9日の市長の決裁のない、また条例等に違反する事例のない昇給があったという ことでございます。この点については、公平委員会も非違行為であるということで裁決をされて おります。その後、21年の9月にこれが発覚しまして、21年の11月に処分を下したということで ございます。この処分につきましては、懲罰委員会等の意見を聞きながら、私が判断したという ことでございます。 そして、私はこの公平委員会の裁決を厳粛に受けとめまして、2名の人には、この2年余りに ついて経済的、精神的な苦痛を与えたことに対しましては謝罪をしたということでございます。 公平委員会の裁決は、懲戒免職が減給6カ月、停職が減給6カ月ということで、重過ぎたという ことで軽減するようにされたということでございます。したがいまして、この処分が軽くされま したけれども、これは懲戒の範囲であるというふうに受けとめております。 したがいまして、そもそもの発端を考えれば、この私が下した判断は重かったと言われており ますけれども、そもそもその20年4月9日のそういった行為がなければ、私も懲戒という重い判 断をする必要はなかったはずであります。そこを、いろいろお話しございますけれども、原点を 論じられない、非常に残念でございます。 また、損害遅延金でありますけれども、これは民法404条に基づいて当然払うべきものは払う ということでございます。また、2年余りの給与についても、復職したということでありますか ら、当時から在職しておったということになるわけでありますから給与も当然払っていくという ことでございまして、そういった2人の職を復職し、払うべきものは払うということで粛々と進 めていくということでございます。 -249- 〔8番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 8番 奥田重後君。 ○8番(奥田重後君) 答弁は前と同じなんですが、私はやはり人道的な問題として、懲戒免職を受けた私の知人の方 から聞いたわけですが、夜しか外へ出られんと。昼間はうちに閉じこもって、彼は自殺するんじ ゃないかというようなことを聞きました。本当にその思いを聞いたときに、それは条例にないこ とを、うっかりミスというか、そういうことでやったわけなんですが、やはりこれは公金横領に 準ずるということで首にしたということは、私はこれは重かったで、だからもとへ戻して、払う もの払ったから私の責任はこれで終わるというような、私はちょっとうまいこと言えませんけど、 そういうような気持ちでは、これから大事な職場の職員のモチベーション等も失われていくんじ ゃないかという心配をするわけですが、今後二度とあってはいかんと思いますし、それから市長 は再選を目指してみえますので、どうかそういうことを肝に銘じてしっかり職場の職場づくり、 やはりこの職場が明るくないと仕事も元気になりませんので、そういうことを考えて第2期目に 向かって頑張ってください。以上で終わります。 ○議長(大前武憲君) 以上で、8番 奥田重後君の一般質問を終わります。 続いて、6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) おはようございます。6番 松井です。 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 まず1点目は、お年寄りの生活支援について伺います。 特に生きていく上で一番重要な食の支援が大切であると思いますので、配食サービスを推進し ます。 配食サービスについては、平成17年8月ごろから、下呂市介護予防地域支え合い支援事業の一 環として、調理が困難な高齢者世帯に業者さんのつくられた弁当を配食することになり、NPO に委託されましたが、残念ながら平成19年4月より中止となりました。その大きな理由の一つと して、調理業者の見込みが立たないということでした。 あれから5年が過ぎようとしている中で、高齢化が進行し、調理が困難なお年寄りがふえてお り、高山のある調理業者さんから宅配弁当を届けてもらっている方が多いことを知りました。こ の業者さんは、3カ月ほど前から萩原に販売所を置き、配食サービスを实施されていると聞き、 一昨日、会って話を聞いてきました。地元の食材を使用し、栄養バランスを考えた、高齢者の方 にも優しい献立がしてあるお弁当でした。 部長は御存じだと思いますが、今度、介護保険の改正で、この4月から生活援助1時間が45分 になり、国は将来的にはヘルパー事業の生活援助は廃止とし、技術を持ったヘルパーさんは増加 -250- するお年寄りの身体介護のみに専念するとの方針です。ですから、ヘルパーさんの生活援助にか わる配食サービスや、ライフサポーターによる掃除、草取り、買い物など、生活支援の事業を早 くつくらないと困るのはお年寄りです。生活援助が廃止になってからでは間に合いません。また、 ボランティアの組織と仕組みづくりの支援を始めようとしている人たちがおられます。こういう 業者さんやボランティアさんのお力をかりながら市がサポートする。これが市長のいつも言われ る地域力だと思いませんか、お考えを伺います。 また、お年寄りの多くは、施設入所を望んではいません。ほとんどの方が自宅で暮らしたいと 言われます。また、家族もできるだけ自宅で世話をしたいと思っている人たちが多いんですけれ ども、家庭の事情で施設入所を余儀なくされている方も多いようです。 自宅で介護している方々は、精神的・経済的負担が大きいようです。先日、ある家へお邪魔し たところ、社会福祉協議会の傾聴ボランティアの講座を受け、現在活動されている方に出会いま した。その方は、介護されるお年寄りだけではなく、介護しておられる方の傾聴ボランティアも 行っていると話されました。私はそういった介護者に対する精神的支援が最も大切だと痛感しま した。尐しでも介護者の負担が軽減できれば、介護もしやすくなると思います。市でもいろいろ 支援しておられますが、もっと介護者の経済的・精神的支援を拡大できないか、伺います。 2点目に、ごみの処理方法についてお伺いします。 不要になった農薬等の回収料金が余りにも高いので、農業を営んでいる人たちにとって負担が 大きいと聞いています。特に細々と農業を営みながら年金暮らしをしているお年寄りにとって、 負担が大きいようです。そのため、処理ができなくて倉庫に置いたままで困っている人たちが多 いことを知りました。私も、古くなった農薬等を尐し持っていったところ、やっぱり高かったの で、もうけの尐ない農家の人たちは本当に大変だなと痛感いたしました。 そこで、昨年12月9日の事件を思い出しました。それは、東海北陸自動車道のサービスエリア のトイレに古い接着のりの入った容器を14カ所、41個も捨てて、逮捕された事件がありました。 物は違うけれども、このように不法投棄をする人がふえるのではないかと危惧されます。農業を 営む人たちや環境保全のためにも、市として何かよい手だてはないか、伺います。 また、ペットボトル専用袋については、中身をきれいに洗って出さなければいけないため、手 間がかかっているのに、燃えるごみ専用袋と同じ65円というのでは納得できない。無料にするか、 もう尐し安くできないかという声が寄せられています。この点についてお考えを伺います。 3点目に、観光に対する取り組みについて伺います。 まず、下呂温泉で毎年实施している冬花火の経済効果について伺います。この点については、 昨日、11番議員も質問されましたが、今、下呂市は財政困難ということで予算を削られたり、さ まざまな要望に対して予算がないなどと言われるために、市民の皆さんの間で花火のことが話題 になっています。特に投票所の再編問題について、1年で300万円の経費削減を図るために、市 民が犠牲になるのは納得できん。花火の数を減らせばいいんやさ、議員は何でそれを言わんのや などと、あちこちでおしかりを受けていますので、市民の皆さんが納得できる説明をもう一度し -251- てください。 ○議長(大前武憲君) それでは、最初の質問の答弁を願います。 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 私のほうからは、お年寄りの生活支援ということでお答えをさせていただきます。 議員御指摘のとおり、昨年の12月でございましたけれども、社会保障審議会の介護給付費分科 会というところが、非常に細かな介護報酬の改定を公表したところでございます。 ただ終始一貫、この介護給付につきましては、被保険者が要介護状態になった場合におきまし ても、可能な限り、その住居において、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことがで きるよう配慮されなければならないとされておるところでございます。 そういった中で、配食サービスというような御質問でございますけれども、当然長寿化、ある いは高齢者のみの世帯が増加をしたという背景で、全国的に配食産業というのは急成長をしてお るということを聞いてございます。御指摘の事業所につきましては、昨年の秋ごろだったと思い ますけれども、飛騨地域での事業展開を開始したと聞いてございます。下呂市内、高山市内で高 齢者向けの弁当をつくって、下呂市内の配達要員が希望の世帯へ配食するというシステムでござ います。聞くところによりますと、現在、萩原、下呂の地域で20名程度、その段階では利用して いるというようなことを聞いたところでございます。 市内には、この事業所以外に、ハローランチでありますとか仕出し屋さん、それから食品小売 店等によります弁当の宅配があるわけでございますけれども、いずれも利用エリアというものに は制限がございますし、365日どの地域でも可能というわけではございません。市場原理の中で 高齢者向けの配食サービスが充实するということは理想ではございますけれども、利用できない 地域の存在や、経済的な問題で利用できない高齢者につきましては、今度つくっております第5 期の介護保険事業計画の中で、見守り支援も兼ねた配食サービスを計画しております。現在でも、 地域ボランティアによる月数回の弁当慰問サービスというものも各地で行われておるところでご ざいますけれども、議員御指摘のとおり既存の事業者、实際に出てきております新たなNPO法 人に加えまして、ボランティアでのサービスの担い手というものを開拓しながら、市内のどこに 住んでいても常時サービスが利用できるような体制をつくっていきたいと、そういうものを目指 していきたいと考えておるところでございます。 2つ目の介護者への支援でございます。 在宅での介護者の支援、これは社会福祉協議会が介護者の集いというものを開催しておるとこ ろでございますけれども、なかなか参加人数が尐ない。これは、いろんな事情がございますので、 理解できる部分もございます。ただ、日々の介護に対する身体的・精神的な負担というものを受 容、あるいはサポートにつきましては、担当の介護支援専門員が対応しておりますし、地域包括 支援センターでそういった支援について後方支援もしておるということでございます。今後とも、 -252- 要介護者の家族のニーズにこたえられるような課題の整理というものをしながら、支援方法につ いて検討をしていきたいと思いますし、現在も専門医、あるいは課の中で議論をしておるところ でございます。 また、経済的な負担の軽減ということでございますが、現在、要介護3以上の在宅介護者につ きまして、介護用品のクーポン券を支給しておるということでございますけれども、用品がそれ ぞれ限定されておるといったクーポン券であるということがございまして、すぐさま家族の負担 軽減になっているかどうかということも、これも検証しつつあるところでございます。 在宅介護は、施設介護と比較しますと給付額が尐なく、また家族によっては介護のために就労 ができないという人も多くあるわけでございます。慰労のための経済的な支援の必要性、これに つきましては他の自治体でも实施されておるようなものも参考にしながら、第5期の計画の中で、 そういったことについて方向性を定めていきたいという考えでございます。以上でございます。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) 今の答弁で、前向きに体制をつくって目指していきたいということですが、昨日も7番議員が 言われましたけれども、下呂市は過疎地域に指定されているということで切实な話をされました けれども、そういうことも踏まえて、先ほども言いました介護保険の生活援助、食事援助はなく なるわけですから、まだ今すぐではないんですけれども、食ということは大変大事なので、特に 配食サービスは推進していただきたいと思います。 先ほども言いました、ずうっと下呂市内を回ってみますと、ほとんどの皆さんが自宅で暮らし たいし、家族もできれば見たいけれども、やっぱりいろんな事情で仕方がないという人が多いよ うです。今、働かなやっていけないということで、勤めに行くにもやっぱり食事のことが一番心 配だという話をよく聞いております。ほとんどの皆さんが自宅で暮らしたいと望んでみえるので、 できるだけ自宅で暮らせるようなシステムを今からつくっていただきたいと思います。 そういうシステムのためには、やっぱり特に先ほども言いました食べることが一番大切である と思います。食がしっかり満たされていれば、お年寄りじゃなくても私らでもそうですけれども、 心身ともに自立の方向につながると思います。また、利用者さんの安否確認も兼ねてできると思 いますし、特に独居とか高齢者世帯がふえていますので、安否確認も兼ねたり、そして独居老人 の方のセーフティーネットともなると思います。 以前中止になった、先ほどの理由の一つ、ほかにも公平性がないとかいろんな理由があったん ですけれども、その中の一つは、業者さんの確保ができないということでしたので、先ほど言わ れました、まだほかにも下呂にもあるということで、金山のほうにもそういうところがあるそう ですので、これは下呂市全体でみんなで協力してやれば、前回やっていたNPOとかボランティ アさんもまたお願いすればいいと思うので、これは調理業者のことは今クリアできたわけですの -253- で、また先ほど言われたように、NPOとかボランティアさんに協力していただいて配食サービ スをやって、それを市がサポートしていただきたいと思います。 それでは、何かありますか。 ○議長(大前武憲君) 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 私の身近なところにも、新たにこういった配食サービスを始められた。それをよく拝見してお るわけでございますけれども、下呂市は非常に広い地域でございます。高齢者の方もそれぞれ点 在をされておるということでございます。その様子を見ておると、本当に大変な業務であるとい うことも思うわけでございます。そういういった中で、いろんな民間事業者さんが入っていただ けるということは、これはシステムが確立しているということですので、非常にありがたいと思 っておりますが、いわゆるそういったサービスを供給される方の思い、状況というものも十分確 認をしながら支援をしてまいりたいというふうに考えております。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) 今、部長がおっしゃるとおり、範囲が広いので大変だと思います。 各地区に地域ボランティアさんもたくさん見えますので、そういう方にも協力を得てやってい ただければいいと思いますし、私も尾崎ですので、この前、山之口のほうにも独居の方とか見え まして、時々息子さんが御飯をつくりに来てみえるんですけれども、やっぱり大変なので弁当を 配食してもらえるといいなと言われたので、この業者さんにお話ししたころ、人手が足りないの で奥のほうまでは手が回らないということでしたので、また前回やっていたボランティアさんに もお願いしたりして、何とか進めていただきたいと思います。 その次に、先ほど言われました介護者の集いとかは参加者が尐ないということでしたけれども、 そういう参加をするということが、お年寄りを置いてこなならんとか、そういう抵抗があると思 います。先ほど、社会福祉協議会のほうで傾聴ボランティアを養成されているということで、お 年寄りはヘルパーさんたちがお世話をされるんだけれども、介護者に対するケアがないというこ とで、私も若いころ、おばあちゃんの世話をしているときに、ヘルパーさんが近所に行ってしゃ べったりすると、話が伝わってしまったりするんですけれどもヘルパーさんに腹いっぱい愚痴を 言って、それで乗り越えられたという、自分もそういうことがありましたので、そういうことも 社協さんでやってみえるので、そのこともまた進めていただきたいと思います。 それから、先ほど言われた要介護3以上の人に介護用品のクーポン券が発行されているという ことですが、これは所得に応じてということだと思います。これも本当にいい事業だと思います けれども、自宅で介護されている方は仕事にも行けないし、お金もかかるし、本当に経済的にも -254- 大変、精神的にも大変なので、何とか経済的支援というのは難しいかもしれませんけれども、何 かの形でそういう支援をしていただきたいし、まずは精神的支援に力を入れていただきたいと思 います。 ○議長(大前武憲君) 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 私も傾聴ボランティアの研修会にみずから参加をしておりまして、介護者のいろんな事情につ いては、そのたびにお聞きをしておるところでございますけれども、先ほど私、財政的な支援と いうようなことも申し上げました。ただ、今までは給付額の高騰であるとか、財政面、いろいろ 考えますとなかなか難しいという部分がございましたが、ある程度給付の中に入れ込んでいただ けるような制度、マイナス面だけじゃなくて、そういったきめ細かな在宅支援に係るような給付 の改正もされておるということでございますので、そういった部分をよく確認しながら、でき得 る限りのそういった方々に対する支援というものも、きめ細かに対応できるような体制づくり、 あるいは方向性を持っていきたいと考えてございます。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) こういう問題は、ここにいる方もみんな、だれもが年をとっていくわけでして、これは共通の 課題であると思いますので、自分たちももうちょっとしたらそういうときが来る大体年齢なんで すが、私も自分のことだと思って本当に真剣に考えるんですけれども、自分に置きかえて、自分 がもう10年先、15年先、どんなことをしてほしいのかなということを、自分もやっぱり孫ができ ておばあちゃんと言われて、年をとってきてお年寄りの気持ちがだんだんわかるようになってき たんですけれども、どんなことがしてほしいのかなということを、自分は何がしてほしいかとい うことを考えて、やっぱりそういうふうに取り組んでいただきたいと思います。 それでは、ごみの処理問題について。 ○議長(大前武憲君) 2番目の質問の答弁を願います。 環境部長。 ○環境部長(今井弘司君) 不要になった農薬等の処理についてでございますが、廃棄物の処理及び清掃に関する法律では、 農薬の空容器は、材質にもよりますが、産業廃棄物に分類されております。これらは、法律に沿 って環境汚染の原因とならないように適正に処理する義務があり、勝手に投棄したり焼却したり することは禁止されております。農家が廃棄する使用残農薬につきましては、法的には一般廃棄 物に該当しますが、産業廃棄物に準じて回収処理することが妥当と考えられております。よりま -255- して、下呂市では、取り扱い処理できないごみとして、販売店や専門業者に相談していただくよ う案内をしておりますので、よろしくお願いをいたします。 ペットボトル専用袋について、きれいに洗い、手間をかけているので無料にできないかという ことについてでございますが、ペットボトル回収につきましては、容器包装に係る分別収集及び 再商品化の促進等に関する法律によりまして、市町村のみが全面的に容器包装廃棄物の処理の責 任を担うという従来の考え方を改めまして、消費者は分別排出、市町村は分別収集、事業者は再 商品化という新たな役割分担の下でリサイクルを推進しようとするものでございます。再商品化 義務の履行に当たっては、一般的な方法としまして、指定法人日本容器包装リサイクル協会への 委託により再商品化を实施しております。下呂市の回収工程は、一般家庭で洗浄、分別してごみ 収集に出していただき、下呂市委託業者で収集を行い、市のペットボトルリサイクル施設まで運 搬しまして、下呂市クリーンセンター職員により圧縮、こん包した素材を指定リサイクル業者に 引き渡しております。平成22年度の实績では、ペットボトルの市廃棄物処理費用につきまして、 収集、圧縮、こん包処理として1キロ当たり約270円かかっております。 なお、ごみの処理手数料、ペットボトル専用袋代が1袋65円、ペットボトル拠出金制度、これ は業者が市町村に資金を拠出する仕組みになっておりますが、そこより1キロ当たり3円が歳入 として予算に計上されております。 こういったことによりまして、容器包装リサイクル法の趣旨、並びにペットボトル処理費用か ら手数料の歳入を考慮しましても、無料にできる状況ではございませんので、御理解をお願いい たします。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) 今、部長の説明で、いろいろ制度とか法律の問題があるということで難しいということがわか りました。 ただ、さっきの農薬のことですけれども、皆さんから高いので倉庫に眠ったままだとか、よう ほからずにおるとか言われるんですけれども、難しいということもわかりましたけれども、みん なが自分たちで余分なものを買わないようにするしかないと思いますけれども、やっぱり大変高 いという声をいっぱい聞いておりますので、何とか市のほうで助成するとか、そんなことも一度 検討していただきたいと思いますが、いかがですか。 ○議長(大前武憲君) 環境部長。 ○環境部長(今井弘司君) 環境部といたしまして、法律にのっとって農薬の処理はうちではできないということになって おりますので、その辺につきまして、また農務の関係もございます。その辺で一回検討はさせて -256- いただきたいと思いますけれども、法律的なこともありますので、非常に難しいとは思いますが、 またよろしくお願いいたします。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) わかりました。 次、観光のお答えお願いします。 ○議長(大前武憲君) 観光商工部長。 ○観光商工部長(曽我満利君) 観光に対する取り組みについてお答えをいたします。 きのうからも花火のことでいろいろ御質問をいただきました。下呂市全体の予算の総額からし ますと、観光だけの予算を見ますと、2%から3%であるということであります。観光立市でい いのかという思いもありますが、ただ下呂温泉というのは下呂市の産業の核だろうと思います。 年間100万人、元資として170億、2次、3次波及効果として287億円、1,660人という従業員の方 が働いてみえます。この1,660人という方々を我々は守っていかなならんという義務もあります。 ただ、自然だけでお実が呼べるかというと、例えば草津、別府、登別、そういったところは自 然に温泉が噴き出て、においも硫黄のにおいがすると。自然で勝負ができるところだからいいで すが、この下呂温泉というのは単純泉といいまして、無臭ということでにおいもない、色もない という温泉であります。こういった温泉が、たまたま下呂温泉はアルカリ度が高いということで お肌がつるつるするということで100万人来ていただいておるという結果になっております。 これは、日本のどこに行っても、100万人を集めておる単純泉はほかには余りないということ を伺っております。そうした中で、やはり下呂だけの宝ではなくて、日本の宝であろうと。これ をやはり今、下呂だけの事情でつぶしてしまうわけにはいかんと、やっぱり守っていかないかん ということを思っていろいろな取り組みをしておるわけですけど、どこの観光地でも、いろんな 取り組みをしてもなかなか当たるものではないという中で、今まで夏に花火を上げておったもの を、きのうも話しましたけれども、冬に花火を上げて誘実に努めるということで、今若者がふえ てきておると。今は、どこの温泉地でも若者の集実に大変困っておると。前日、京都のほうに車 上セミナーで行ってきたんですが、京都のほうでも、団塊の世代がふえておるけれども、若者は 減ってきておるというお話をされております。そういった中で、若者をターゲットとできるもの は何かということで、今、花火を上げさせていただいておりますので、そこら辺だけはよろしく お願いしたいと思います。 先ほども言いましたけど、どこの観光地も大体9割ということで大変震災後に苦慮をしており ますが、この大変なときに、4月から12月の实績で宿泊実、これは下呂温泉ばかりでなく、下呂 -257- 市全体で2.8%ということで伸びております。中でも、小坂、萩原につきましては7.7%の伸びと いうことで伸びておりますし、下呂市全体の入れ込み実数でも2.3%の伸びということで、金山 地区でも13.7%という数字が伸びておると。なかなか2けたを伸ばすということはできていない 状況下で、下呂市全体の実が相乗効果ということもありまして、全体的に伸びてきておるという ことでありますので、きのうも言いましたけど、決して下呂温泉だけでなく、各地域の単体でと れることができないものを協働でやることによってお実がとれてくるということがありますので、 今後もいろいろなお互いの魅力を十分アピールしていきたいという中で、できれば今定着しつつ ある花火については今後も上げていきたいという考えを持っております。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) 今、部長の説明で、下呂だけじゃなくて、萩原、小坂、金山すべて伸びているという説明であ りました。それからきのう、市長も言われましたように、よそから見ると下呂が中心になってい るように見えますけれども、きのう言われまして、私はそれは思うんですけれども、萩原の人た ちも下呂の旅館にかなり勤めに来てみえるので、そういう意味では助かっているので、その辺が わからないと、花火だけが目立つので花火ばっかり上げて、本当にあちこちでおしかりを受けて おります。それできょう、そういうわけで質問したんですけれども、説明を市民の皆さんもテレ ビを見ておって納得されたかどうかわかりませんけれども、今聞いてみると、全市大体全体的に 伸びているということなので安心はいたしました。 きのう言われました波及効果ということで、下呂温泉が潤えば、きのう市長が言われましたが、 いろんなほかの業者も飲食業とか建設業とかも潤うんだというような説明をされましたが、市長 もう一度それについて説明してください。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) きのう言いましたように、下呂市全体の産業を6次化していく中で、やはりこの観光立市を標 榜しておりますが、この中心的役割を果たしておるのが下呂温泉ではないかと思っております。 そういった中で、温泉プラスアルファの魅力をつくっていくには、やはり小坂の滝めぐりであ り、馬瀬の美しい村であり、それから萩原の飛騨街道、金山の湖面であり、またパワースポット になりつつある巨石群等々、いろんな資源を観光計画の中で磨き上げていくという、今、そうい った段階に来ておるわけでありますから、そういったものを商品化しながら、これはもちろんエ ージェント等、観光関係の方々の協力を得ながらやらなければなりませんけれども、これが全体 のそういった観光につながっていく。そして、今、岐阜、郡上、下呂の観光協議会、中津川との 協議会、また飛騨3市1村の協議会等々あるわけですから、そういった下呂温泉の魅力をまた広 -258- 域観光につなげていくということでありまして、花火につきましては一つの方法でありますけれ ども、今後、ランドマークになるようなものも必要であると。この中心地でお実さんが減ってい くことは、本当に下呂の経済にも大きな影響を与えますし、また税収にも影響を与えるというこ とでありますので、今後、これは先ほど言いましたように、農業、林業、商工入れましての6次 化を図っていく、そういった中で温泉に来たお実さんが農業体験、林業体験等を通じながら、リ ピーターになっていただけるようなまちづくりが必要であると思っております。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) 今言われたように、花火も一つの方法でありますけれども、19番議員がきのうも言われました が、何回も何回も提案されている小水力発電を利用したイルミネーションを一度考えてみてはど うかと思うんですが、19番議員が馬瀬へ一回見に来てくれと何遍も言われましたので、ちょっと 去年の暮れに孫を連れて見に行ってきたら、馬瀬の静かな暗いところに、ちょっとそこだけ輝い ておってなかなか感動したんですが、部長にも言ってあるそうで、行ってみえましたか。 ○議長(大前武憲君) 観光商工部長。 ○観光商工部長(曽我満利君) 見に行ってきました。どこの水路に発電施設があるかなと思って見ましたら、何かかぶせてあ って、やっと見つけてきました。橋に手づくりでやってあったということであります。 もともと下呂も1度、大橋のところにイルミネーションということで、下流側の歩道なんです が、そこでやってみたこともあります。やはり差別化というわけではないんですが、そういった いいものはよそに、例えばなばなの里とかああいうところに勝てるものがないと。例えば、今、 秋が多尐お実が減っておるので、秋の対策としてどうすればいいかということになると、やはり 自然が大事だということになってくるんですが、その自然に対しても、香嵐渓とか、ああいうと ころには負けると。やはりここの下呂で何が勝っていけるかということも考えると、いろんな施 策をしていかないけませんが、イルミネーションも確かにやっていかなきゃということもありま すけれども、今、若者というものにある程度ターゲットを絞ってやっておる中で、今、コンベン ションのほうも大変若い者が下呂のほうで大会をやっておってくれますので、やはりそういった 関係の方々にもいろんな楽しみ方をしてほしいということも含めて、一番皆さんがお好きなのが 花火だろうという今の結論で上げておりますので、お願いします。 〔6番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 6番 松井旪子さん。 ○6番(松井旬子君) -259- 今、名前が出てきましたけれども、イルミネーションというとなばなの里に勝てるところはな いと思います。あそこなんかはやっぱりいろいろ考えて、春・夏・秋・冬すべてお実さんがいる んですね。きのう言われました花火のほうも、下呂は冬にお実が尐ないということで始められた ということです。よそのまねをしろというんではないですけれども、またいろいろ検討していた だきたいと思います。 最後に市長に伺います。政治というものは、パフォーマンスやきれいごとではできません。市 長は、下呂市の現状を一番把握しておられると思います。高齢化が進んでいる下呂市には今何が 一番問題であって、何が必要かということを考えていただいて、私も今一番問題なのはみんな共 通の高齢化だと思いますので、前向きに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがですか。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) 高齢化ということでございますけれども、確かに33%近くの高齢化率になっております。そこ で、元気なお年寄りが元気な下呂市をつくっていくということではないかと思います。それはき のうもどなたかに答弁しましたけれども、やはりお年寄りというのは長い経験・知識をお持ちで ありますので、そういった能力を発揮していただくことが大切ではないかと思っております。も ちろん健康でなければいけないわけでありまして、医療面の充实も今図っておるところでござい ます。地域力を発揮していくには、やはりお年寄りの力が大切であるということ。もちろん若い 人たちも大事でありますが、そういった方々の識見をいただきながら、先日言いました成長のサ イクルということで、生まれてからお年寄りになるまで、そういったサイクルでもって下呂市が 元気になっていくような方法を考えていきたいということでございまして、お年寄りを大事にす るというのが地域の活力をつけていくためにも、一つの例として言いましたけれども、農地・ 水・環境の保全団体が20ほどあって、下呂市内各地で活躍しておっていただくのも一つの地域力 の発揮であって、子供たちにもいろんな歴史・文化、また伝承芸能等を教えておっていただく、 そして子供たちは下呂市にとって大事な宝でありますから、下呂市に誇りを持っていただけるよ うな子供に育てるにも、やはりお年寄りの力が必要だと思っております。 ○6番(松井旬子君) 終わります。 ○議長(大前武憲君) 以上で、6番 松井旪子さんの一般質問を終わります。 休憩いたします。再開は11時30分といたします。 ○議長(大前武憲君) 休憩前に引き続き一般質問を行います。 -260- 午前11時19分 休憩 午前11時30分 再開 21番 宮川茂治君。 ○21番(宮川茂治君) 21番 宮川でございます。 通告に基づきまして、一般質問をさせていただきます。 今までの一般質問でいろんな議論がされました。ほとんど言うことがないような気もしますけ れども、それでもやっぱりやらなきゃなりませんので、やらせていただきます。 遠くの震災で、11日がちょうどその起きた日ということで、いろんな問題があります。1年た ってもそういう方向がなかなか出てこないという状態がありますので、そうしたことへの支援体 制というのが今でもとられておりますけれども、なかなか大変なことだと思います。災害という のはいつ起きるかわからないわけでありますから、それはそれとして質問に入らせていただきま す。 高齢者の生活を守る施設についてでありますけれども、これは介護保険がことし見直しになっ て高くなるという。既に出ておるわけでありますけれども、お年寄りの人にとってみると、これ は非常に負担が大きくなってくるわけであります。年金生活をしている人たちにとってみれば大 変なことでありますし、またその保険料の引き上げが当然出てくるわけでありますが、その引き 上げについてでも、何らかの形で尐しでも引き下げていくか、上げないようにするかという問題 が大事だというふうに思います。そういう意味からいっても、高齢者がうんとふえてきておるこ とから見たって、そういう人たちが下呂の中でお金を使う状態というのが変わってくるわけです から、下呂の経済の動きも変わってくる可能性を持っておるわけだから、その辺はひとつとらえ ながら考えてもらっていきたいというふうに思います。 また、介護保険の問題でありますけれども、それ以外に今、お年寄りの方の特養ホームの問題、 これは待機者が非常に多くなっております。先ほども在宅介護という問題が一つあるというふう に言われておりますけれども、在宅介護も非常に大事だと思いますし、ただ問題は施設、在宅介 護ができないという人たちも实際にあるわけでありますから、その辺で施設に入りたいという人 たちが非常に多い。400人近いという状態で言われておりますけれども、そういうことを考えて みると、やはり下呂市としてもそうした特養ホームの建設というのは、これは北部のほうにもそ ういう要望が出てきておるわけです。だからそういうところへ入りたい人たちも料金が非常に問 題があってなかなか入れないわけでありますから、その辺の取り組みの問題が一つあると思いま す。その辺についてどういうふうに考えておるか、ちょっと市長に伺っておきたいと思います。 それから、安心して子育てできる環境という問題でありますけれども、これは下呂市では小学 生の外来、それから入院費用が無料となっておりますし、中学生は入院が無料になっておるわけ であります。ただ、外来が無料になっていないわけでありますから、やはり中学生までの医療費 は無料にしていったらどうかということを申し上げたいわけであります。今、県下では下呂市を 含めて3市がそういう取り組みをしていないと。それから、あと1町だけがそういう形をとられ てやっていないわけでありますけれども、やはり下呂市が掲げる「安心・安全なまちづくり」と -261- いうものを考えてみれば、そうした問題も取り組んでいくということも非常に大事だと思います。 子育ての問題からいろいろな問題を含めていくと、その辺も大きな問題になってくると思います ので、その辺の取り組みはどう考えておるか、お伺いをしておきたいというふうに思います。 それから、住宅リフォーム事業についてでありますけれども、これは過去やられて、この前も 補正予算を組んだら、すぐその日、1日で申し込みが予算が終わってしまうというような状態が 实際に出てきておるというふうに聞いております。だから、その辺を考えてみると、リフォーム の問題というのは、業者からいろんな形に立って、また下呂市の経済状態から考えてみると、非 常に大事な問題になってきておる可能性を持っておるわけであります。だから、希望者はまだ現 在あるわけでありますから、それについてどういうふうに取り組んでいく考えでおるか、お伺い をしておきたいと思います。以上でございます。 ○議長(大前武憲君) それでは、順次答弁を願います。 最初に福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 議員お尋ねの介護保険料の問題と、それから特養の待機者の問題でございます。 議員御指摘のとおり、平成24年4月から第5期の介護保険事業計画がスタートをしてまいりま す。保険料につきましては、議員言われましたように、これから今議会で審議をしていただくこ とになってございますけれども、最終的には基準月額というものは4,140円ほどを今計画してお るところでございます。現在よりも1,020円、3,120円でございますので、高くなると。3割を超 えるような増額になるというふうに計画をしておるところでございます。 これにつきましては、介護保険サービスを受ける人が量・質ともに多くなったということがご ざいまして、これは本当に自然に高くなっていくという現状でございます。これは下呂市だけの 問題ではございません。全国的にも非常に介護保険料の高騰というものは進んでおるわけでござ いますけれども、幸いにして、下呂市は非常に低く抑えられておると。県内でも下から8番目、 9番目というような状況でございます。まだ確定しておりませんので、そういったことはござい ますけれども、非常に低く抑えられているということでございます。そういったことも踏まえま して、今後、市民の皆様方にこうした实情を御理解していただくために、今後あらゆる機会を通 じまして、制度の内容も含め説明をしてまいりたいと考えておるところでございます。 また、介護保険を利用される方につきましては、特に85歳以上の高齢者について非常に多くな っていくということでございまして、この5年間で500人ほどふえておるという实情がございま すけれども、何回も申し上げますけれども、全国的に比較すると低く抑えられておるということ でございますが、これから絶対量がふえていくわけでございます。そのために、大規模な施設を つくるということではなくても、現状のままでも介護保険料は上昇してきたということでござい ます。 介護保険制度の仕組み上、介護給付の、来年からでございますけれども、第1号被保険者の割 -262- 合が21%ということで、今まで20%でございましたけれども、1%ふえている。これは、当然高 齢者の人数が多くなる、支える40歳から64歳、第2号の人数が尐なくなっていく、これはやむを 得ない理由であろうというふうに思っておるわけでございます。こういった仕組みのことを考え ますと、なかなか市の裁量で低くするようなことは困難であるということでございます。 施設に関しましても、新たな施設をつくれば、その分高齢者の保険料にも、我々のような第2 号被保険者にも費用負担というものが多くなっていくということでございますけれども、低所得 者世帯につきましては費用負担の減免制度もございますし、今度の第5期におきましても、第3 段階の特例、あるいは第4段階の特例をふやしまして、全部で10段階、よりきめ細かな所得に応 じた介護保険料の標準額というものも設定してございますので、よろしくお願いしたいと思いま す。 なお、待機者の問題でございますけれども、これは自立度、いわゆる介護認定度の低い方々に つきましては、すぐさまこれは特養ということではなくて、いわゆるサービスつきの高専賃、い わゆる高額かどうかはわかりませんけれども、そういった専用の住宅、高齢者専用住宅というも のも、これは市内にも尐数ではございますけれども出てきておる。これからも出てくるようなこ とも、私どもが相談を受けておる事業者さんもあるわけでございます。そういったできる限りの 選択肢をふやしていくということでございます。400人というようなことで、議員御指摘ござい ましたけれども、やはり介護度の低い方もこの中には4割以上お見えになるわけでございまして、 あるいは在宅で何とか支援ができるような、介護ができるような御家庭も中にはあるわけでござ いまして、そういったやはり内容を十分に理解していただくということで、今待っておられる、 これから待っていこうという方について、その辺の实情を十分説明することが、すぐさま保険の ような形で入所申し込みをするというようなことのないように、安心感を与えるような形のもの も説明をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ○議長(大前武憲君) 続いて答弁を願います。 市民部長。 ○市民部長(二村敏正君) 2番目の、安心して子育てできる環境ということでございますが、中学生の外来医療費助成は、 議員の言われるとおり3市と1町が实施しておりません。24年度は各務原市と北方町、そして下 呂市は今のところ实施予定はありません。多治見市は、小学校6年生までにするという情報を得 ております。今後、他の自治体の動向も見ながら、前向きに検討していきたいと思っております。 ただ、下呂市では、尐しずれますが市単独の医療費助成としまして、身体障害者4級の方、こ れは岐阜県内で9市2町が实施しております。また、精神障害者の3級の方、これは県下4市1 町だけが实施しております。それで、子供の予防接種といたしまして、水痘、流行性耳下腺炎、 インフルエンザ等、特に水痘と流行性耳下腺炎に関しましては、現在、飛騨市と下呂市のみが予 防接種の一部助成を行っているのが現状でございます。また、難聴の早期発見・早期治療の目的 -263- で、新生児聴覚検査の費用助成も先駆けて行う等、あすの下呂市を担う大切な子供たちを病気か ら守る予防という観点からも、子育て支援に力を入れております。 また、育児相談、健康相談を初め、乳児学級、幼児学級等、年齢層に分けたきめ細やかな養育 環境の確保、親子の触れ合いと交流等々のいろいろな子育て支援を行っていますので、御理解の ほどをよろしくお願いいたします。 それで、1年間の中学生の外来で負担すべき医療費を試算しますと、約1,600万必要じゃない かという試算をしております。以上でございます。 ○議長(大前武憲君) 続いて3番目、住宅リフォームの答弁を願います。 建設部長。 ○建設部長(二村文裕君) 昨年の予算委員会等で、このリフォーム事業につきましては、総額の決定根拠から、ある程度 の平等化にこたえるための配当の平準化などについて御説明を申し上げております。 もう一度簡潔にお話をいたしますと、当時、市内には1万2,800世帯ほどございまして、その すべての世帯を対象といたしますと、約20億円ほどの単独費が財源として必要になります。これ を単独費で支出することはちょっと困難でございますので、いいかどうかはちょっとわかりませ んけれども、1割程度と想定をいたしまして、このリフォーム事業をスタートしております。 そして次に、一度にこの事業を行うと、経済的に余力のある方とか、今できない方もお見えに なりますし、また大量に発注された場合に特定の業者に流れるとか、補助終了後に事業者さんへ の反動が大きくなると思われることから、事業期間を25年までの3年間といたしまして、この事 業を实施しております。 そして、今年度につきましては、両方の総額でございますけれども、これもまた今度の予算委 員会等で説明はいたしますけれども、7,300万ほどを計上しておるところでございます。以上で ございます。 ○議長(大前武憲君) 続いて答弁願います。 経営管理部長。 ○経営管理部長(村山鏡子君) 財政のほうから尐し補足をいたしたいと思いますけれども、この緊急経済対策住宅リフォーム の助成事業補助金でございますけれども、3カ年ということで、25年度までの残額が1億500万 あるものの、高齢者の生きがい住宅リフォームの助成事業補助金につきましては、平成25年度ま での残高が2,000万円となっております。23年度の高齢者からの要望状況からしても、できる限 り24年度予算に反映したいということを考えておりました。 このような中で、さきの補正予算で説明いたしましたけれども、元気な高齢者世帯がより快適 に生活を送ってもらえるという目的に対しまして、市町村振興協会から658万3,000円の交付金が -264- いただけましたし、中小企業の事業者の緊急経済対策としてという目的に対しましても、県の市 町村振興補助金450万円の助成を受けることができております。この交付金、補助金につきまし ては、当該事業に係るものとして最終年度まで保留して対応したいと考えてございます。以上で ございます。 〔21番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 21番 宮川茂治君。 ○21番(宮川茂治君) 高齢者の介護保険の関係で言いますと、当然引き合いのあれが出てきておるわけでありますが、 今年度、これはあなたたちが知っておるかどうか知らんけれども、国のほうで12年度に限って財 政安定化基金の取り崩しをしてもいいという方針を出しておるんですね。これは各県が積んでお るわけだけれども、地方もこれを出しておるわけです。だから、そういうのを取り崩して値下げ を抑えていくというところも出てきておる。だから、その辺はどういうふうに思っているのか。 ○議長(大前武憲君) 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 今の財政安定化基金の取り崩しにつきましては、これは市・県・国で一緒にためてきた基金で あるということで、いわゆる緊急の場合に取り崩しをするということで、今まで取り崩しをして こなかった。最近の会計検査の関係でその指摘がございまして、今度の第5期の介護保険料につ いては反映させるということで、私どももその指針にのっとって、基金の取り崩しを県のほうか ら数字をいただいた金額をもとに軽減措置をとっておるところでございます。ただ、金額のほう は、今まで積んできた我々が負担してきた金額の率全部が切り崩せるということではなくて、部 分的な切り崩し、これは国の基準、県の基準に従っておるわけでございますけど、金額にします と66円ほどというような試算になってございます。それぐらいしかなかなか軽減ができないとい うことでございます。十分そういうことを承知しながら、きちっとした計算のもとに月額の介護 保険料を計算しておるということでございますので、よろしくお願いいたします。 〔21番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 21番 宮川茂治君。 ○21番(宮川茂治君) これはどちらにしても取り崩しの問題はあるわけだけれども、そういうことを取り組みながら 値上げを抑えていくというか、それは大事なことだと思うんですよ。今度でもかなり値上げが出 てきておる。今、全国的に見ておって、大体1,000円ぐらいずつの値上がりが出てきておるとい うふうに言われておるんだけれども、年金生活をしておる人にとってみると負担が大きいことに なるわけだから、その辺もよく考えてやっていってもらいたい。だから結局、1年で1万2,000 -265- 円上がるということになるわけだな。 取り崩しの問題も、今六十何円だと言いおったけれども、基金の問題。だけど、その辺ももっ と県とよく打ち合わせをしながら値下げを抑えるような体制をひとつやってもらいたいというこ とをお願いをしておきたいし、そういう取り組みをしてもらいたい。 それから特養ホームの問題。これは下呂北部のほうでもやっぱりそういう要望が出てきておる ということを聞いておるわけでありますけれども、年金生活をしておったり、ひとり暮らしの人 たちにとってみると、非常に大事な施設になってきておる。今、年金が尐ないと入れないという のが实際にあるわけだ、金額的な問題があって。だから、そういう施設を市としても考えてやっ ていくと。これは、前に下呂温泉病院のリハビリ病棟が今度はあくことになるわけだけど、そこ が使えんかということを言ったことがあるんだけれども、それはやれるかやれんかは別として、 市としてもその辺の取り組みを、金山と萩原にリハビリがあるけれども、それでは足らんのでそ ういう要望が出てきておるわけです。ただ特養だけでなくて、そういう関係の施設を考えていく ということはこれは大事なことだと思う。 だから、先ほども配食の問題が出たけれども、それはお年寄りの方やひとり暮らしの人たちは なかなか食事がとれないということがあって、そういう配食問題が出たんだと思うんだけれども、 それと同じように、ひとり暮らしでは自分でほかのことは何もできないという問題があって苦し んでおられる人もあるし、中には、私はこれから年をとってひとり暮らしになったらどうしよう というような人もおるわけだから、その辺もきちんと取り上げて取り組んでいくというのが大事 なことだと思うんです。 考えてみると、下呂市というのは人がおるから成り立つわけだ、人口があって。今まで下呂市 を守ってきた人たちが年をとっていくわけだもんで、实際の話がね。下呂市を支えてきた人たち が年をとって、おまえたちは要らんというようなことになっては大変なことになるわけだ。だか ら、そういう意味からいったって、その辺を市としても考えて取り組んでいくというのは大事な ことだと思うんですが、ちょっとお願いします。 ○議長(大前武憲君) 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) まず介護保険料の負担の関係でございますけれども、私が先ほど申し上げましたとおり、でき るだけ所得段階に応じた10段階の特例を設けて、所得に応じた段階別の軽減策を図っておるとい うことが1点ございますし、議員御存じだと思いますけれども、所得の低い方に対しましては所 得に応じた自己負担の限度額が設けられておりまして、これを超える利用負担を軽減するために 特定入所者介護サービス費というものもあるわけでございます。そういったものも私どもも十分 PRしながら、そういった方については軽減できるような措置をとっていきたいというふうに考 えてございます。 それから、特養にかわるような施設を下呂市北部にということでございますけれども、これも -266- 当然第5期の介護保険事業計画の中で考えてございまして、萩原地域に、これはグループホーム という考え方でございますけれども、1ユニット9床、これが2ユニット、それから小坂圏域に は、これも同じ2ユニットということで考えております。これは、アンケートによりますと、や はり認知症対応の方が非常にこういった地域に多い、もちろん下呂市全体に多いわけでございま すけれども、特に介護認定者における認知症の割合というのが7割ぐらいあるんではないかと言 われておりますので、こういった方面にも力を入れた計画だと。ただ、それを担っていただける 事業さんに十分PRをする、そして担っていただけるように何か誘致をするようなことも、これ は積極的にやっていかなければならないと思っております。 介護保険制度は本当に社会全体で支える仕組みになっております。先ほどの率の問題もそうだ と思いますが、これは家族でも担い手がおって、負担があるわけでございます。社会でも同じこ とで、やはりきちっとした担い手がなければ介護保険制度を担っていけない、制度を維持してい けないということもございますし、それなりの担い手に対するお金も必要になってくるというこ とでございますので、そういった仕組みの中できちんと市町村が対応していくということが必要 であろうと考えております。 〔21番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 21番 宮川茂治君。 ○21番(宮川茂治君) この辺、今どうこうといって返事もできないと思うけれども、やっぱりその辺の取り組みをし っかりと考えてやっていってもらいたい。实際にそういうことになってみると、お年寄りはかわ いそうな人たちも实際にあるわけだから、よろしくその辺をお願いしておきたい。 それから、医療費の問題ですけれども、これは实際に財政的な問題とかいろんなことがあると 思うんだけれども、だけど岐阜県内で下呂を含めて3市しかないというのが实際があるわけで、 だからその辺も考えて取り組んでいってもらいたい。これは、子供を持った人たちにしてみると、 医療費という大きな問題があるし、子供の健康を考えたって、安心して医療にかかれるというの は大事なことですから、その辺を取り上げていって、何としてでも、それをやってもらいたいと いうふうにお願いをしたいんですが、市長どうやな。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) 先ほど、市民部長が説明しましたように、子育て支援につきましては力を入れておると思って おりますが、よそがやっておるからどうかという問題は別としましても、やはり子供の健康を守 っていくためにも、24年度予算化しておりませんが、そういった方向を目指していきたいと考え ております。 〔21番議員挙手〕 -267- ○議長(大前武憲君) 21番 宮川茂治君。 ○21番(宮川茂治君) そういう方向を目指して、期待をしておりますので、よろしくお願いをしておきたいと。 それからリフォーム問題だけれども、これはやっぱり業者の方からも非常に好評を得ておるこ とは事实なんです。だから、そういう意味からいっても、これはちゃんと続けていってもらいた いというふうに思うんだけれども、その取り組みはどうやな、もう一回ちょっとお聞きをしたい。 ○議長(大前武憲君) 建設部長。 ○建設部長(二村文裕君) このリフォームにつきましては、先ほども御答弁を申し上げましたように、すべての世帯を対 象にできれば一番いいんですけれども、やっぱり20億ほどの金がかかるということで、どこの区 域が1割がいいか、2割がいいか、3割がいいか、そこら辺はわかりませんけど、私どもの財政 事情といたしまして、現在は1割程度ということで発注をしております。これをさらに青天井で ずうっと将来にわたって続けるということは、これもまた困難なことでございますので、そこら 辺は理解をしていただきたいと思います。 また、このリフォーム事業の受け付け状況等々でございますけれども、大体地区割りですね、 平等に受け付けをすることはちょっと不可能でございますので、私どものほうで統計をとってい る関係で話をいたしますと、大体地区の世帯数を総世帯数で割ったものがあるんですけれども、 それを割りますと、私どもが今発注する件数の割合が、下呂と萩原はちょっと別といたしまして、 あと3地区につきましては5%内外でいっておるものですから、ある程度の平等性は保たれてお るというふうに思っております。以上でございます。 〔21番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 21番 宮川茂治君。 ○21番(宮川茂治君) 財政事情やらいろんな問題もあるだろうと思うけれども、その辺はいろんな業種に影響するわ けなんで、積極的に取り組んでもらいたい。それをお願いして、終わります。 ○議長(大前武憲君) 以上で、21番 宮川茂治君の一般質問を終わります。 休憩いたします。再開は午後1時といたします。 ○議長(大前武憲君) 休憩前に引き続き一般質問を行います。 -268- 午後0時01分 休憩 午後1時00分 再開 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) 17番 田口幸雄です。 ただいま、議長から発言の許可をいただきましたので、大きく分けて畜産振興関係と下呂市の 介護保険計画について、2つのことについて質問をさせていただきます。御答弁は個別に、時間 は十分ありますので、ゆっくりとお願いしたい。 まず畜産振興関係でありますが、飛騨牛がブランド化し、その名も、全国はもとより、今や国 外にも進出する計画がなされております。このことは、畜産を経営されております農家の皆様に 対して、今さらながら努力されている功績に対し、敬意と感謝を申し上げるものであります。私 も飛騨牛の一ファンでございます。 それでは、最初の質問に入ります。 新年度予算における畜産振興対策についてであります。 市長が提案説明で述べられております、ことし10月に開催される第10回全国和牛能力共進会長 崎大会での上位入賞を目指し取り組んでおみえになりますが、下呂市出品対策委員会の活動を重 点的に支援するとありますが、この内容をお尋ねします。後でお答えください。 次に、依然として続いている県内肥育牛の枝肉販売価格の下落により経営が悪化している肥育 農家の支援に対し、飛騨3市1村で連携して取り組んでいますとありますが、具体的にはどうな のか、お伺いします。 2番目ですが、畜産農家の経営安定化支援について、現在の飛騨牛市場の状況はどうなのか。 これは、一般消費者の方々にもわかるように、簡単でよろしいですからお願いいたします。 それから、2つ目としまして、畜産農家の経営安定を図るために、支援としてはどのような施 策がとられているか。 3番目、経営安定のために、行政、農協、畜産農家の協働、特に畜産農家の御努力により、飛 騨牛ブランドが守られているが、先般、補助金で建設された牛舎の使用に関し補助金の返還が懸 念されることについて、一部畜産農家から下呂市議会議長あてに要望書が出されました。解決に 向けて、市としてどういう対応をとられるのか、考えをお聞きします。その前に、同じ要望書が 市長あてにも出されているか、確認したいと思います。 下呂市有牛舎の敷地問題についての要望書は、下呂市議会議長あてに、ことし2月4日付で提 出され、第2回建設経済常任委員会に協議案件として説明され、経過報告から始まり、要望書の 内容について協議が取りざたされました。結果的には結論が出ないまま、委員長が、この件につ いてはいい方向に進めていただきたい。これで打ち切りますと、常任委員会ではこういうことで 終了しております。その後に、要望書の写しが私たち議員全員に配付されました。私は、この問 題は平成20年2月にまでさかのぼって、その経緯と経過を報告したいのですが、時間の関係上、 相当かかりますので、要望書のみをここで読み上げます。 この要望書としましては、下呂市議会議長 大前武憲様、2012年2月4日。 -269- 下呂市有牛舎の敷地問題についての要望書。貴職におかれましては、日ごろ、正常な市政の発 展のために御尽力いただいていることに感謝を申し上げます。 さて、私は、下呂市萩原町尾崎の下呂市有牛舎についての建設に当たり、当時の萩原町と契約 して敷地を提供しました。それは、私も参加する萩原牛生産組合 ―― これは任意組合ですが ―― に、市有牛舎を貸すという前提で敷地を貸したものでした。この市有牛舎は、萩原牛生産 組合に貸すものでなければ、私はこのことに全くの無関係の者であり、この土地を萩原町に貸す ことはありませんでした。ところが、私が全く知らないうちに株式会社飛騨萩原畜産なるものが 設立され、また全く知らないうちに、飛騨萩原牛生産組合が使用している市有牛舎を、いつの間 にか株式会社飛騨萩原畜産が使用していることに平成20年10月ごろに気づきました。 そこで、飛騨萩原牛生産組合の組合長にどうなっているかを尋ねましたが、一方的な主張をす るだけで、いまだに納得のいく説明がないまま現在に至っております。はっきりしていることは、 私は一組合員として一度もこのようなことに同意していないことです。また、組合においても、 正式に財産の移譲について諮られたことがなく、同意したこともありません。県からは、補助金 の交付目的に合った正常な財産(市有牛舎地)の運営がなされなければ、補助金の返還をしなけ ればならないんだ。資料を渡されましたが、この資料はここでは省略します。このようなことに なれば、到底私どもはそんなお金はありません。市議会におかれましては、もとの正常な組合経 営に戻していただく、またどうかこのことをしっかり調査して、補助金返還にならないようにし ていただくことを要望します。下呂市萩原町尾崎3235番地、青木孝雄。 これが、議会のほうへ出されたものでございます。 そこで、この問題は、県から補助金の交付目的に合った正常な財産運営がなされなければ補助 金の返還をしなければならないという心配をされて、組合員がこの要望書を出されたんでありま して、このことについて、市としての提案があればお伺いをしたいということでございます。 それから3つ目ですが、これは下呂市介護保険計画について、介護保険事業の現状と今後の取 り組みについてお伺いをしたい。 今回の市長提案説明の中にありました介護保険事業では、第5期介護保険事業計画の初年度に 当たり、地域包括ケア体制の整備に向けてのスケジュールづくり、介護予防、日常生活支援のた めに総合事業を具体的に实施していると。その具体的とは何か、後ほどお答えください。 また、すべての高齢者の自立した生活支援のために、地域支援事業の中でサービスのメニュー 立てとして、实施機関の創設を検討し、同時にNPO等民間サービス事業と連携をとりながら、 包括的なケア体制を整備していますと。この实施機関の創設とは何か、この説明をしていただき たいと思います。 次に、介護保険事業の現状。 介護保険サービス全体では、利用者は増加の傾向にあり、受給率も年々増加して、認定者の 90%の人がサービスを利用している状況であります。サービスの利用が増加しているということ は、私たちが掛けている介護保険料も増加していることにつながってきます。 -270- 私が今回特に訴えたいことは、特養への申し込みが依然として多い。今日現在では、438人待 機者がお見えになるということでございます。入所希望をしている人たちの中のためにも、介護 保険料値上がりを防ぐためにも、サービスの方法を考える時期に来ているのではないかと私は思 っております。 そこで、施設に入居する前に、在宅サービスの向上、訪問介護、訪問入浴介護、訪問看護、訪 問リハビリテーション、それから通所介護とかずっとありますが、こういうものをひとつ充实さ せてはどうかということでございます。 サービスの計画としては、私なりに申し上げますと、居宅サービスに重点を置くということで、 お世話をするヘルパーさんの増員、賃金の見直し。それから訪問介護、訪問滞在時間の見直し、 回数をふやすと。それから訪問看護、常にケアプランの見直しと、こういう変更等の相談をしに 行くと、こういうことを今度の第5次計画の中にも織り込んでいただいて、こういうサービスに 徹していただきたい、そういうふうに思っております。 施設のサービスとしては、介護老人保健施設、今のいう特養ですね。これが現在229床ありま して、この入所待機者が、先ほど言ったように438名お見えになるということを聞いております が、この待機者の实態を調査して、实際の待機者というのはどれだけあるか、ダブっている人が ありますので、それを一遍調査していただきたい。それから介護老人保健施設、これも111床あ りますが、これも待機者があるのかどうか、この辺もひとつ調査していただきたい、そんなふう に思っております。ほかにもまだ地域密着型サービス、これは痴呆症対処型通所介護とかいろい ろありますが、この辺についても、まだまだ改良すべき点があるのではないかと私は思っており ます。 先ほど申し上げましたように、介護サービスの費用をここでちょっと申し上げますと、生活介 護中心の施設で一番人気のある介護老人福祉施設、これは特養ですね。これは私なりにちょっと 計算をしてみました。一番軽い人は要介護1と言っております。一番重い人は要介護5というこ とですが、ここで申し上げますのは、その中間の要介護3と認定された方の1カ月の標準サービ ス費用を計算してみますと、ちょっと金額であらわしてみます。特養老人福祉施設料金、これが 21万9,000円かかります。それで、入所の方はこの1割を払うわけですね。そうすると2万1,900 円、そのほかに居住費といって、これは1日に1,150円、30日掛けますと3万4,500円かかると。 それから食費、これが1,380円ですから、30日掛けますと4万1,400円、そのほかに床屋とか歯磨 きとか下着類をかえなならんとか、これは日常生活の費用ですが2万円から3万円ぐらいかかる んではなかろうかと。これは人によって違いますが、平均的にいって特養へ入りますと、大体12 万7,800円ぐらい必要という計算になりますので、これは後で福祉部長、この金額が合っている かどうか確認します。 それから先ほど言ったように、介護サービス、居宅の場合の費用をちょっと計算してみますと、 居宅介護の支援というのは、自己負担は1割ということで、1時間までが291円から402円で終わ っております。それから訪問入浴介護というのは、この自己負担で1割払うということで、1回 -271- につき1,250円が大体決まっております。それから訪問リハビリテーション、これは専門家のリ ハビリを受けるんですが、これも自己負担で1割を払って305円、そのほかに訪問看護、これは 看護師さんが訪問するんですが、1時間当たり大体550円から830円、これも1割払っておると。 こういうようなことで、私は施設の入所も必要ですが、在宅看護を重点的に考えてはどうかとい うことで、ただいまの問題について個別に回答をいただきたいと思います。 ○議長(大前武憲君) それでは、1番目の質問の答弁を願います。 農林部長。 ○農林部長(田口守彦君) それでは、重点施策に上げております第10回全国和牛能力共進会から回答をさせていただきま す。 全国和牛能力共進会は、和牛のオリンピックと呼ばれまして、5年ごとに開催される和牛の全 国大会でございます。本年度はその開催年に当たっております。10月25日から5日間、長崎で開 催されます。この大会は、飛騨牛ブランドを全国にアピールする絶好の機会ととらえております。 この全共の出品につきましては、現在、下呂市内の候補牛としまして、繁殖牛の部で6軒で9 頭、肥育牛の部で3軒で16頭が飼育されております。最終選抜が8月になるわけですが、それに 向けて各農家、日々飼育管理や調教訓練に励んでいただいておるところでございます。 新年度予算では、この候補牛の飼育農家の負担軽減を図ることと、出品対策の母体で取り組ん でおります第10回長崎全共下呂市出品対策委員会の活動を支援するため、予算を計上しておると ころでございます。下呂市の候補牛が最終選考に残りまして、長崎全共で上位入賞を目指し、関 係者一丸となって取り組んでいるところでございます。 次に、経営安定について、最近の飛騨牛の状況について回答させていただきますが、最近の飛 騨牛の販売状況でございますが、年末・年始には前年並みまで上昇しましたが、その後は引き続 き下落ということで、全国的な景気の低迷に伴う消費の伸び悩みや、牛肉の生食による食中每問 題の影響がありまして、また震災等で飛騨地域で観光実の減尐による高級肉の消費減退のあらわ れということを感じております。 現在、飛騨ミートにおけます去勢牛の平均売上金額は90万ほどでございます。導入子牛価格と 飼料代がほとんどを占めておりますが、統計数字では86万円ほどかかるという結果が出ておりま す。ということで、十分な労賃も出ないというようなことで、依然として肥育系農家にとっては 厳しい状況であるということが言えます。 また、畜産農家の経営安定を図るための支援についてでございますが、肥育農家の経営を支援 するため、JAと3市で融資事業、融資事業における信用保証料の補助、それから利子補給等を 一緒に取り組んでおるところでございます。また、消費拡大につきましては、これも3市1村が 一緒になってイベントでのPRとか、濃飛バスと契約しましてラッピングバスを運行しておると か、そのように消費拡大に取り組んでおるところでございます。 -272- 〔17番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) やっぱり畜産農家を回ってみますと、大変苦労されております。価格が低迷しておるというこ とでございますので、ぜひひとつ、これは3市1村でと今言われましたけど、下呂市だけでもこ ういうふうにしたら売れるというような格好で取り組んでいただきたいと思いますが、いかがで しょうか。 ○議長(大前武憲君) 農林部長。 ○農林部長(田口守彦君) 下呂市には、下呂温泉という観光実が集まる旅館等がございます。とにかく旅館でたくさん飛 騨牛を消費していただくことが消費拡大につながって、また肥育農家の経営向上につながってい くと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(大前武憲君) 次の質問の答弁を願います。 農林部長。 ○農林部長(田口守彦君) それでは、農家から出された要望書ということですが、これは市長あてにも提出されておりま す。 市としましては、補助金に係る予算の執行の適正化ということで、適正な手続がとられるよう、 組合に対しまして名称変更の手続、または無償譲渡の手続などの幾つかの具体的な手続方法を示 しながら、県とともに指導を行ってきておるところでございます。 また、どの方法をとるかによりましては、組合等で決定してもらうことですので、内部におい て十分な話し合いをしていただきたいと働きかけておるところでございます。また、双方の意見 が食い違っておるところもございますので、それもあわせて十分話し合いが必要かなと思ってお りますので、よろしくお願いいたします。 〔17番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) この問題は、早期に解決するというものではございませんので、先ほど言われましたように、 県と関係者と十分な協議をしていただきたい。そうでないと、これも過去をさかのぼると、いろ んな条件がついておりますので、その辺をひとつ、市のほうもこれは当事者同士でやれとか、そ ういうふうに逃げないように、検討していただきたいが、その辺は大丈夫かどうか、ちょっと確 -273- 認します。 ○議長(大前武憲君) 農林部長。 ○農林部長(田口守彦君) 県とともに指導等をやっていきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 〔17番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) この下呂市有牛舎の敷地問題については、議長あてにも出ておりますので、私もしっかり調査 し、補助金の返還にならないようにというふうに最終的な目的が書いてありますので、努力して まいりたいと思いますし、市当局としっかりとした回答を出せるように協議をしていただきたい。 私も、次回にこういう機会を与えていただければ、引き続いてこの件に関して努力してまいり たいというふうに思っておりますが、この件に関しては、いつまでも放置しておくべきではない と思っておりますので、関係者の協力、解決に向けての努力をし続けたいというふうに思ってお ります。 ○議長(大前武憲君) 3番目の質問に対する答弁を願います。 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 3つ目の介護保険事業の現状と今後の取り組みということでございますが、非常に議員のほう から多種にわたりまして御質問がございますので、できるだけ簡潔にお答えをさせていただきた いというふうに思っております。 まず、介護保険制度ができまして12年ほど経過をいたしました。認定を受けている方は1.9倍 にふえておりますし、その給付額につきましても2.5倍、保険料については、きょう説明させて いただいたように、1.5倍ほどに増加をしておるところでございます。 今回の第5期の介護保険事業計画の基本的な考え方でございますけれども、何度も申し上げま す、高齢者が要介護状態になっても可能な限り住みなれた地域で自立した日常生活を営むことが できるよう、議員おっしゃったように、在宅介護というものを中心的に考えた計画にしておりま す。 そういったことで一番に介護と予防と医療、それから生活支援、そして住まいという、その5 つのサービスを一体化して提供していくというのが、議員言われました地域包括ケアという基本 的な考え方でございます。下呂市のようにやっぱり人口規模が小さく、面積が大きいということ になりますと、公的のサービスだけではなかなか担っていけないということでございますので、 ぜひとも地域自治会等における自助、あるいは互助の仕組みを再確認しながら、新たなシステム -274- の構築を目指していくことが必要であろうというふうに思っております。 そういう中で、議員聞かれました個別の今考えておる計画の柱でございますけれども、まず高 齢者の住まいというようなものに視点を置きたいと思っております。また、何度も言われており ます医療との連携、それから多くなってきております認知症支援の拡充、それから最後に言われ ました生活支援のサービスということでございます。具体的な施策ということでございますので、 まず1つ目に認知症の支援策の充实ということでございますけれども、市民の認知症に対する正 しい知識、あるいは普及・啓発と地域全体の支え合いと、それから見守りといった体制を構築し ていきたいということで、これからは出前講座等で市民の方への啓発活動を重点的にやっていき たいと思っております。最終的には、認知症サポーターというものをこの計画の中で1,000人ほ ど養成をしてまいりたいというふうに考えておりますし、先ほど答弁させていただいたとおり、 グループホームの充实も図ってまいりたいと。当然、訪問系のデイサービスもそういうことでご ざいます。また、介護者の心身のリフレッシュというようなことも機能を高めていきたいという ことでございます。 また、24時間訪問介護・看護というようなことでございますけれども、これも今北部のほうに そういったサービスがなかったということで、今の小坂老健をサブセンター的な形にして、そう いった看護師さんのステーションを仮に設けていただいて、そこにサービスをちょっと拡充でき たというような实例もございますけれども、できる限り今回の第5期の柱である24時間の定期巡 回、あるいは随時対応のサービスが提供できるような体制をつくってまいりたいと思っておりま す。そのためには、やはりそういった事業者さんに十分お話をし、相談をしながら、あるいは介 護支援員とともに、そういったことをつくっていくように努力していかなければならないと思っ ております。 また、高齢者の住まいの施策でございますけれども、これも例えば空き家であるとか集合住宅 というようなものについて、ヘルパーステーション的な対応ができるような部署を設けて、一緒 に入っていただいて、いろんなサービスが効率的に提供できるようなということも具体的に考え ていきたいなと。市内のどこかでモデル地域を考えていきたいなというふうに思っております。 それから、生活支援ということでございますけれども、先ほども申し上げました配食サービス 等でございますけれども、先ほど申し上げましたとおり、そうしたサービスの事業さんを誘致し ていくということも大切なことでございますけれども、大変広い地域でございます。24時間、 365日、食というものは必要になってくるわけでございますので、そういったことに対応できる ようなやっぱりNPO、今も立ち上がろうとしておりますけれども、そういったところに相談を していく、あるいはボランティアにもかかわっていただく、地区の方にもかかわっていただくと いうようなことを進めていかなければならないというふうに思っております。 それからいろんな施設、いわゆる介護給付の基本的な金額でございます。サービス利用者の負 担のことでございますけれども、議員のほうが12万幾らというようなことを申しされましたけれ ども、ぜひ承知をしておいていただきたいのは、これは当然介護度によって変わってまいります。 -275- 市内でも、いわゆるあさぎりだとかかなやまのサニーランド系でありますと、多床审でありまし たら10万円そこそこと、もう尐しかかるかもわかりませんが、そういったこともございますけれ ども、やはり最近始めております地域密着型でありますと、13万とかというようなことで、实際 その率からいいますと、訪問系、通所系に比べて施設系というのは2.5倍ぐらいかかってござい ます。その分サービスが充实しておるということでございますけれども、第1期から始まる介護 保険事業計画がだんだん充实してきておりますけれども、ずうっと通して基本的なことは在宅サ ービスを充实するということでございますので、その辺のところはよろしくお願いしたいと思い ます。市内にも、訪問介護、あるいは通所介護、デイサービス、あるいは通所リハビリ、訪問リ ハビリ、いろんなところでございますけれども、それぞれ事業者も段階的にふえてきております が、まだまだ足りないという状況がございます。そういった状況も事業者さんと十分相談をしな がら充实に努めてまいりたいと考えております。 〔17番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) 今お答えをいただきましたが、もう一度私はお願いというか、確認をとりたいと思いますが、 在宅サービスの向上を図るというのは、やはりお世話をするヘルパーさんの増員が絶対必要だ。 それから、ヘルパーさんを募集しようと思うと、賃金が安いとなかなかやってこないの。賃金の 見直し、この辺がどうなのか、もう一遍お答えください。 ○議長(大前武憲君) 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 尐し答弁をしていなかった部分でございます。 当然、こういった場に立たせていただくたびに申し上げておりますのは、介護保険サービスを 充实するためには、担い手の育成といいますか、これはマンパワーということで申し上げてきて おるところでございます。市内の例えば益田清風高校が、これはちょっと制度がカリキュラムの 関係でできなくなってしまったということで、介護福祉士というような免許を取られて、そして 市内にも6割ぐらい資格を取られた卒業生の方が就職された。あるいは、最近でもホームヘルパ ーも8人の方が全員合格をされて、市内にも勤められたというようなことでございます。これは、 当然料金についても、事業者さんがそれぞれ設定をされて、担い手を確保されている。これは、 業者さんが一番苦労されているところでございます。そういったものについては、いわゆる給付 額だとか、今回も介護報酬について改定がされたところでございます。 ただ、介護改定についての基本的な考え方というのは、やっぱり在宅介護、いわゆる時間を長 くやっていただけば、点数が高くなる。今までだと1割ぐらいの減額になってしまうということ で、これも本当に今回の改定で苦労されておるところでございますので、よろしくお願いいたし -276- ます。 〔17番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) これは、今後の5年間の計画の中にぜひとも織り込んでいただきたいし、先ほども最初に述べ たように、訪問介護、滞在時間を長くするとか、それから1日に1回を2回、3回にふやすとか、 こういうふうにして、施設待機者が大勢見えるということは、そっちのほうは施設をふやすわけ にはいかないの。ですから、この在宅のサービスを十分にやっていただかないと、いつまでたっ たって438人の待機者がずうっとそのままになっておるもんで、先ほどちょっと述べましたが、 施設の待機者、内容はちょっと調査されますかどうか、この辺も一遍聞きます。 ○議長(大前武憲君) 福祉部長。 ○福祉部長(早兼高美君) 今438人ということで、皆様にも一度御説明させていただいたところでございますけれども、 これは重複して申し込みをされておるとか、そういうものはすべてクリアされておりますけれど も、その内訳は調査をいたしております。 まず介護度が低い方、高い方ということで2つに分けますと、438人のうち200名近くが介護度 が低い方、その残りが介護度の高い方というようなことでございます。そういう中に、例えばそ ういった施設には介護度が高い方に入っていただくわけでございますけれども、今すぐ入所した いというふうにアンケートに答えられている方、そうでなくとりあえず申し込んだという方が 半々ぐらい、これはまたあるわけでございます。そうすると、100人弱になってしまうというこ と。それから、その100人の内訳を見ますと、独居、あるいは介護が困難、本当にこれは困難だ という方と、それから介護可能な家族と、いろんな事情がございますけれども、同居しておると 分けると、またこれも半分になるということでございます。そういった中で、在宅で介護は本当 に厳しいと、今すぐにでも入っていただかなければならないというような方については20名程度 というような形になってしまいます。ただ、それはいろんな事情があるわけでございますけど、 単純にアンケートの集計をしますと、そういった形になってございます。 〔17番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 17番 田口幸雄君。 ○17番(田口幸雄君) 私は最初から言っていますように、とにかく施設を増設するよりも、在宅に力を入れなさいと。 高齢者の方々に聞きますと、住みなれた地域の中で、在宅での介護を受けながら暮らし続けるこ とが、高齢者の皆さんが安心感を持ちながら日常生活を送ってみえるということでございますの -277- で、施設に入所することによって家族の負担をかけないようにという気を使ってみえる方もお見 えになります。しかし、こうした現状を踏まえて、先ほどもいいましたように、在宅サービスの 充实を図っていただくためにも、具体的に取り組んでいただきたい。在宅サービスの充实を図る には、当然、先ほど福祉部長が言ってみえたように、24時間の介護となりますが、家族の協力な くしては絶対できないことでございます。昼間は訪問介護でしっかり見て、夜間は家族に見てい ただくというような格好で、今までの計画はどういうふうになっておるかはまだわかりませんが、 そういう在宅サービスによって、お金がかかる施設入所を回避できるのではないかと思っており ますので、この点について御努力をしていただきたいと、そんなふうに思っております。以上で 終わります。 ○議長(大前武憲君) 以上で、17番 田口幸雄君の一般質問を終わります。 続いて、5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) 私は、この4年間の総仕上げといいますか、最後の一般質問者とならせていただきました。 あと4日で、昨年の悪夢のような3・11の東日本大震災、2時46分、たしか予算特別委員会を やっておった最中だったかと思います。早いもので1年が過ぎようとしておりますけれども、本 当に被災をされた皆様方、さらにいまだにおいて亡くなられた人を探してみえる家族の皆さん、 そして復興に向けて一生懸命力を合わせてやってみえる皆様方の姿を毎日のようにテレビで拝見 をいたします。その姿を見るたびに、私どもは何の力も差し出すことはできませんけれども、し かし思うことは、一日でも早く復興していただきたい、落ちついた生活をしていただきたい、そ んなことを思いながら祈るばかりであります。 今の日本は、大変厳しい曲がり角に来ておるというふうに私は位置づけております。それは何 かといいますと、今、国会を見ましても、税と社会福祉の両立した改革案が出ておりますけれど も、社会保障の問題を含め、大変な金額的な数字もありまして、尐子・高齢化社会をこれからさ らに日本は強くその实態を踏んでいかなければならない、そのときにどうするんかという議論が されております。その縮図が、やはり下呂市にも私はあるというふうに思っております。 先ほどの3月1日、下呂市は合併をいたしまして丸8年が経過をいたしました。その折に、合 併協議会を通じていろんな議論がされましたけれども、要するに国の方針、県の指導、当時の4 町1村の首長さん、さらには強い県の担当者、そういう強い要請があって、いろいろな地域自治 体での悩みを持ちながら、強行採決によって合併をしたという歴史があります。私は、この8年 間を振り返ってみますと、その合併協議におけるまでの多くの積み残した問題がまだまだ解決さ れないまま合併したことによりまして、今日いろいろな問題に下呂市は直面しておると、このよ うに位置づけております。 そこで、日本の国民は1億2,800万人と言われます。しかしながら、昨日来、質問が出ており ましたけれども、50年先には8,000万台に落ち込むと、こんな予測も立っております。じゃあ、 -278- 我々のこの下呂市は、それに置きかえるとどういうことになるんであろうかなというようなこと を思うわけであります。今生まれた1歳の方が50歳になるとき、50年といいましても決して長い 時間ではないなという位置づけで、我々今責任を与えられておる者は考えていく必要があろうと、 そんなふうに思います。仮に国の基準でいきますと、そのときになると下呂市は恐らく2万数千 人という人口になるんではないかなと思っております。 そして、合併特例債196億という数字が出ました。そして、その歳月も余すところ2年、さら に5年たちますと、この間、16番議員も言っておられましたけれども、一本算定になると、こと しの一般会計の総予算は202億3,000万という数字が出ておりました。そして、地方交付金を見ま すと82億という数字が出ておりました。前年は78億だったというふうに記憶をしております。4 億円ふえております。したがって、私が4年前に、これからの財政シミュレーション、財政の見 通しを言ったときは、合併特例債が消えて5年たちますと20億円弱の交付金が減りますよという 質問をしたことがあります。しかし、今現在の数字を見ますと、国は中央集権から地方分権、地 域主権へとかじを変えてきましたので、要するにおとといの話ですと、31年には50億7,000万ぐ らいの交付金になろうという予測が出ておりました。そうしますと30億減るわけであります。私 はそういうことを前提に置き、予測しながら、我々執行部と議会は将来に向かっての下呂市の姿 を見据えていかなければならない責任があるというふうに思っております。 そこで、質問をさせていただきます。 野村市政が誕生して、4年が経過をいたしました。その間に随分社会情勢も変わってまいりま した。しかし、当時、野村市長は、要するに今で言うマニフェストでありますけれども、元気な 下呂市づくりという大きな題目のもとに、そして就任のあいさつの折には、クリーンセンターを この4年間に建設するというあいさつをされた記憶がございます。もう1つは、150万人の観光 実の誘致と、これも言われました。そして、それにはいろいろな社会資本を充实されるに当たっ ては、国と県とのパイプを生かして实現をさせていきたいという話もございました。 そこで、私は執行部に今質問を5つ出しておりますけれども、この問題について、5つそれぞ れ個別に答弁をしていただきたいと思います。 一番の問題は、これから先、30億円交付金が減るということは、簡単に申しますと15%減ると いうことです、今の下呂市の総予算に対して。これは、かなりのいろいろな分野での見直しをし っかりしていかないと、それから先のツケが膨大なことになると思っております。したがって、 市長はこの4年間、この实態を踏まえながら、選挙公約をもとにどのように取り組んでこられた か、思いのほどを述べていただき、個々についての答弁をいただきたいと思います。 ○議長(大前武憲君) それでは、1番目の質問の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) それでは、通告の順番で答弁させていただきます。 -279- クリーンセンター建設でありますけれども、確かに公約で申し上げたと思います。 このクリーンセンター建設につきましては、平成18年9月でございますけれども、ごみ処理の 広域化を断念されております。その後、私が就任したときには4カ所に絞られておりました。昨 日も申し上げましたけれども、4地区へ訪れまして区長さんに説明会をさせていただきたいとい うことを申し上げましたが、説明会を開く用意はないとおっしゃいまして、そこで終わっており ます。その後、西上田地区へ願いをし、説明会も開かせていただきましたけれども、これも断念 せざるを得なかったということでございます。それから、筑後地区へ行きまして、これも説明会 ということは一度やらせていただきましたが、その後、反対運動と署名活動とが多々ありまして、 これも次の段階へ進むことができなかったということでございます。 それから、昨年でありますけれども、森地区へお話ししまして、説明会の準備段階の説明会を させていただきましたが、またその説明会への段階へ進めなかったということでございます。 それから、昨年からことしにかけましての上村地区でございますが、この説明会は4カ所に分 けてさせていただきましたが、結局は断念せざるを得ない状況になったということでございます。 どこの地区へ行きましても、このクリーンセンターの必要性は市民の皆さん、御理解いただけ ますけれども、予定地にはしてくれるなということでございました。これは本当に喫緊の課題で ございますので、さらに検討委員会と協議をしながら、今後の対応について考えたいということ を思っております。4年間で候補地を決定できなかったということは、非常に遺憾でありますし、 残念に思っております。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) ここで私が申し上げたいのは、要するに196億で、約90億かけてクリーンセンターをこの合併 特例債を主軸に建設するんだ、これが4年前の決意表明だったというふうに思います。しかしな がら、今報告があったように、各地域でも理解が得られなくて今日に至った。私は、じゃあこれ からどう進めていくのかということに当たって、私の思いは、この4年間の経緯の反省にしっか り立って、なぜこうなったのか。そしてまずは、今白紙の状態であると思いますので、この4年 間のことを市民にしっかりと、約束は守れなんだと。申しわけなかったが、これから今までの経 緯も踏まえ、今までの反省も踏まえて、しっかりと建設をしていかなならんと、その方向に進む。 やっぱりこの一つの誠意ある皆さんに対するわびの言葉が私は必要ではないかと、こういうふう に思うわけでありますが、市長のお考えはいかがですか。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) 市民の皆さんの御理解が得られなかったということは、まことに残念だと思いますし、この4 -280- 年間に建設できなかったということは、公約は守れなかったということだろうと思いますが、こ のクリーンセンターそのものの理解ということをもう尐し丁寧に説明してくるべきであったと思 いますし、私どもの手法を反省しながら、これが絶対クリーンセンターができる道筋だという絶 対的なものはないと思っております。したがいまして、今後、市民の皆様の御理解を得られるべ く努力していくことで責任を全うしていきたいと思っております。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) この件について私が思いますことは、よく反省をしていただかなければならないということは、 候補地として選ばれた地域、そこには必ず賛成派と反対派があって、そして地域にそのことでい ろいろな人間感情があったり、いろいろなつらい思いが幾つも幾つも輪が広がってきたという現 实があるということを踏まえていただかないと、今後、この失敗を繰り返しては絶対だめなんで、 それこそ下呂市民のきずなとよく言われますけれども、その本来のことまで崩れていくと。 今、上村の例でありましたけれども、上村の中でも、一生懸命必要な施設だから、何としても 建設をしたいという方々と、今までのほかの地域の前例を踏まえてだめだという方々、けれども 結果的にはだめになった。しかし、その中に今残っておるのは、ある意味での意見の対立構図が 残っておるということを最近聞きまして、これは罪つくりなことだなあと、こういうことではい かんなということを思いましたので、こういうことに対してしっかりと取り組んでいただきたい。 お願いしておきます。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) 上村地区のみならず、他の候補地になったところも、住民の皆さんの感情的な対立があったこ とも事实であろうかと思っておりますし、こういった対立が生まれないような方法というのはあ るのか、わかりませんけれども、やはりこの点を十分検証しながら、今後に進めていくというこ とが大切ではないかと思っております。 ○議長(大前武憲君) ②の質問の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) 2番目の御質問でありますけれども、これまでに下呂市が関係した裁判は7件ございました。 うち5件が被告となったものでありまして、これまで被告となった5件について、現在までに支 払った弁護士費用額は411万3,900円であります。また、公平委員会の裁決によりまして支払いま す職員の給与等については、給与、手当、共済費の合計額で2,542万577円、遅延損害金が141万 -281- 1,977円であります。 これらは、やはり法律を正しく理解することが大切であるということを今感じておりますし、 今後とも法令や条例、すなわちコンプライアンス(法令遵守)を徹底しまして、当たり前の行政 運営、これは行政全般でありますけれども、そういった方向に持っていくことで責任を果たして いきたいと思っております。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) 私も、まちが大きくなるといろいろな問題が出てくるんだなということを、4年間つくづく思 ってきました。したがって、合併はしたけれども、最近ですけれども、一般市民の方々がなぜ合 併したんだろうなという意見を随分端々で聞きます。 私は、实はおとといだったと思うんですけれども、2番議員の質問の折に懲戒免職の件で、市 長がその答弁の中で、これは前の市長が、早いこと言えば一番最初の原因をつくっておったんだ からこうなったんだというお話がございました。それで、夜いろいろ考えました。それは人間だ れしも完璧ではありませんので、いろいろなことでの欠点はあろうかと思いますけれども、前に も言ってきましたけど、私が言いたいことは、その傷をなるべく小さくおさめていくことが大事 であろうというのが私の考えであります。したがって、市長にも全員協議会があった折に、もっ と強く打診をして、とめればよかったということをつくづく思っておるんですけど、個人的には。 執行者側と議会側だったもんですから、意見だけは述べました。内部でもっと調査をし、聞き取 り調査もして、そして悪いものは悪いんだけれども、悪いところの中でどういうことだというこ とを冷静に判断して、決断を下されるべきではないですかと。 私は今日ここへ来て思いますことは、公平委員会で20%6カ月の減給と15%6カ月の減給、こ ういうふうになりましたね。私が思いますことは、あの時点で20%の減給6カ月、15%の減給6 カ月、こういうものに内部でたどり着いておれば、何にもこういう問題が後追い2年間引かなん だと私は思うんです。したがって、今述べられた二千五百数万と百四十何万ですか、それがこの ことで、今のお2人の名誉もそのときに回復しておって、そういう意味で、もうちょっと僕自身 はこんなことが起こっておってはいかんのではないかということをもっと強く言うべきだったと 思いますし、残念でなりません。 したがって、これはそうすると、先ほどもだれか言われておりましたけれども、夜でなければ 家からはよう出んとか、家族の方々も隣近所との話もできないとか、子供たちは萎縮しておると かというような話も聞こえてきましたが、こういう心の傷が小さくて済んだんではないかという ことを、これを契機に私は思います。したがって、今後、そういうことのないようにこういう反 省に立って事を判断していっていただきたいということを、まずお願いをしておきます。これに ついて、市長のお考えをいただきたいと思います。 -282- ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) 見解の相違があろうかと思いますが、伊藤議員は私の処分の時点でのやり方に問題があったと おっしゃいました。私はおとつい、山川議員にお答えしましたように、原点は平成20年4月9日 ではないかと思っております。それが、21年9月に発覚・発見したわけでありますが、そうすれ ば、発見しなかった方がよかったのかなあということも出てくるわけでありますけれども、これ は公平委員会の裁決が出たことでありますが、先ほども言いましたように、私の判断で行ったこ とでありますけれども、法とか条例とか、そういうものをもう尐し深く理解をすることが大切だ なということは、別の裁判を通じましても感じております。 また、懲戒免職になった方に対しましては、公平委員会の裁決が出た後に、今言われたように、 精神的に、また経済的に本当に2年余り悩まれたことにについては謝罪したということでござい ます。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) 1つ、市長に誤解をしていただいてはいかんということは、どんな小さなことでも、発見はし ないかんと思うんです。発見は、お互いどんなことでもして、その後の処理をどうするかという ことだということをつけ加えて言っておきますので、お間違えのないようにお願いをいたします。 ○議長(大前武憲君) 続いて、3番目の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) これも公約で申しました。150万人誘致、これは下呂市全体のことでありまして、下呂温泉の みのことではございません。しかしながら、これは人のせいにしちゃいけませんけど、社会的な、 経済的な、本当に世界的な経済的な落ち込みがあって、150万はいまだ達成されておりません。 逆に、下呂温泉については、昭和47年から100万人を超えておりました宿泊実が、22年度におい ては100万を割ってしまった。しかしながら、昨年、震災がありながらも、本当に関係者の皆様 方の努力もあって、23年度は100万を超える状況となってまいりました。 22年度に観光計画を策定し、今2年を過ぎるところでございますけれども、今までに小坂の滝 めぐりにつきましては、ボランティア団体、NPOが一生懸命頑張っておられまして、年間5万 人を超えるお実様が見えるようになったということでございますし、やはり温泉プラスアルファ の魅力をつくっていかないかんということであります。今、観光計画をつくったことによりまし て基盤ができた。そして、今磨きをかけておる段階であります。そうした中で、国と県とのパイ -283- プのこともちょっと関連してまいりますけれども、やはり中部運輸局、また岐阜県の東京事務所 へ職員を派遣いたしまして、下呂市の観光計画も提案しながら進めてまいりました。 そして、県におきましては、海外との交流ということで、一昨年になりますか、上海万博の折 にも私も行かせていただきまして、マスコミ、またエージェント等にも下呂温泉を宠伝してきた ということもございます。 また、国関係におきましては、そういった今言いましたような職員を派遣しながら、中部運輸 局へ下呂市の観光計画等を提案しながら、ヘルスケア事業とか、そういったものをやってまいり ましたし、県関係におきましては、先ほど言いました東京事務所へ派遣しながら岐阜県人会、東 京飛騨会、益田会などの人事交流をしてきたということでございますし、またモニターツアー等 を实施してきたということでございます。 まさに今、基盤ができつつあるんではないか、職員を東京事務所とか中部運輸局へ派遣しまし たことによりまして、今、観光計画とあわせてそういったパイプをつなぎながら進めていくとい うことでございます。 また、さらに北陸新幹線が2年後に富山、高岡あたりが開業するということでございますし、 ちょっと先でありますが、15年先にはリニア新幹線ができるということでございますから、道路 アクセス、国道41号の強化、また濃飛横断と257の強化ということが今後大切になってくるんで はないかということを思っておりまして、この国道、また濃飛横断等の事業推進について、今後 とも強力に進めていきたいと思っております。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) 私が思うには、150万という大きな数字を掲げることもいいんですけれども、5年先には現实 的な实現可能な数字を上げて、それに向かって私は努力することが大事であろうと。例えば昨年 は96万人だったと、ことしは100万人を超すだろうということです。じゃあ来年はどうするんか、 せめて105万人にするんか。じゃあそのためには政策として何を打つんだと。そして3年先には 110万人、3年前に戻すんだと。やっぱり私はこういう具体的な細かな政策を打っていかないと、 ただ世の中の景気とか流れとか、そういうものだけで数字が上がったり下がったりするというこ とは、下呂市としての観光戦略ではないと思う。そういうことが大事ではないかと思うんですが、 いかがですか。 ○議長(大前武憲君) 観光商工部長。 ○観光商工部長(曽我満利君) 議員さんのおっしゃるとおりであろうかと思います。来年度の目標を今立てておりますけれど も、100万人を尐し上回ると。毎月の数字を上回った数字で上げておりますし、やはり5年後の -284- 目標を立ててやるためにも、来年、再来年というもので、目標を立ててやっていくべきであろう と思います。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) ずうっと3日間の一般質問の中でも、基幹産業は観光だという認識の議員さんが多いと思いま す。核になるものを育ててこそ波及効果が出て下呂市全体が潤う、この原則は変わらないと思い ます。しかし、今の下呂市の3万6,800人の人たちが、本当にそういうことを理解してみえるの か、これにも私は一抹の不安がある。こういうふうに今は受けとめておりますので、どうか市民 挙げて、こういう理解ができるような内向きのPRもしっかりしていただきたい。そういうこと を申し上げておきます。 ○議長(大前武憲君) 次の質問の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) 財政シミュレーションについては、十分御承知なので説明しません。 それで、基金が平成19年度で75億であったものが、平成28年度には27億になってしまうという 大変な状況。このままの調子でいけば、基金が底をつくということになります。そしてまた、先 ほどお話があったように、交付税も下がってくる中でどうするんかということでありますが、特 に300を超える公の施設がございます。これをどうするのか、今後、維持していくのか、廃止す るのか、指定管理にしていくかというような選択をしていかなければならない。特に指定管理に しておるものにつきましては、24年度で今後の方向を、今言ったような維持、廃止、民間という ような形の方向を24年度で決めるという方針を立てて指示しております。 また、補助金につきましても、厳しいことでありますけれども、市民の皆さんにわかってもら わんといかんということで、補助金のカットも、それぞれの団体との話をしながら徐々に削って いかないかんということでございます。 それから、話はちょっと変わりますけれども、今、金山でまちづくり協議会というのが行われ ております。これは大分前、全協で御説明したことがあるかと思いますけれども、恵那市で实際 やられております地域自治区というものを目指していきたいということでございまして、この中 で、行政がやるべきもの、地域で担っていただくものをはっきりさせながら、やはり地域を活性 化していくためにはそういったことが大切であると思っておりまして、何とか26年度をめどに、 5地域での地域自治区というものを目指していきたいと考えております。 それから、先般も答弁いたしましたけれども、庁舎の一本化。やはり効率が悪い、コミュニケ ーションが図れないということで、また防災面からも、災害対策本部、指令塔としての役割が担 -285- えるかどうか、それが心配でございますので、そういったこともあわせて庁舎の一本化を進めて いくことで、また経費の節減にもなっていくだろうということを思っております。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) これは、財政が一番私は下呂市にとって重大な案件だろうと思っております。と申しますのは、 人は減っていく、今のままで手を打たないと。そして交付税は減ってくる、市民からの税収は減 る。もう八方ふさがりで、そしてなおかつ働く人が尐なくて扶助費がふえる。こういうことを見 ていくと、目先のきれいごとだけを言っておれる、幾ら言おうと思っても言えない環境下に今あ るということをまず頭に置いて、この予算編成というものはしていかないかんのではないかとい うことを思います。 かといって、主要施策がまだクリーンセンターを含めてあります。じゃあその問題、庁舎の一 本化の問題、これも金の要ることです、端的には。しっかりとした見通しの中でやっていかない と、今言われるように、三百何十の公的な施設がある。これはやっぱり見直しをかけて、整理を して、経費をかけんようにしていかないと、箱物というものはずうっと維持費がかかりますので、 このことも含めて、私は抜本的な一つの財政運営の基本を見直す時期が今来ておると、こういう ふうに申し上げたいと思います。そのことについての御所見をいただきたいと思います。 ○議長(大前武憲君) 市長。 ○市長(野村 誠君) 公の施設が、本当に維持管理費に多くの費用を要するということでございまして、先ほど言い ましたように、まずは指定管理のものをどうするんかということをやっていく。そして、その他 のものにつきましても、やはり維持すべきか、今にも廃止すべきか、存続すべきかということを 早急に検討に入るということでございます。 ○議長(大前武憲君) 5番目の質問の答弁を願います。 市長。 ○市長(野村 誠君) 人口減尐というのは大変頭の痛い、全国的にもそうでありますが、この下呂市、中山間地域に あって、名前は売れていますけれども、实態は人口が減っていく、過疎化しておる、高齢化して おるというような状況は、本当に憂うものであります。 そういった中で、子育て支援がやはり私は大事だと思っておりまして、各種のワクチンとか、 保育料の無料化とかをやってきたわけであります。そして、妊婦健診等もやってまいりましたが、 やはり今後、こうした子供たちの生活環境、教育環境もあります。そういったものを充实してい -286- くということが大事でありますし、地域で育つ子供、昨日来言っておりますけれども、地域で育 てていただく。そうした先輩、親含めて、それこそ地域のきずなの中で子供を育てていただける ようなまちづくりをする必要があるんじゃないかということを思っておりますし、また企業誘致 がなかなか難しい。道路アクセスから見ましても、製造業の皆さんが今よく下呂市の中で頑張っ ておっていただけると思っておりますけれども、新たな企業誘致ということはなかなか考えられ ませんので、工場拡張とか、また雇用をふやしていただける方には厚い支援をしていくというこ とが大切だろうと思っておりますし、それから融資制度、現在もやっておりますが、小口融資制 度、中小企業の制度もございまして、これも来年度維持するということで予算化しておりますが、 そういうことの中で、人口をできるだけ減らさない政策をやっていく必要があると思っておりま す。 〔5番議員挙手〕 ○議長(大前武憲君) 5番 伊藤嚴悟君。 ○5番(伊藤嚴悟君) 時間がだんだん迫ってきました。私が一つ提案というか、現实を認識していただきたいと思い ますけれども、实は7番議員がきのうでしたか、過疎の問題を取り上げられました。これは、今、 全国の中山間地と言われておるところが70%あって、人口は15%の1,800万人で70%の国土を守 っておるという現实です。そして、平成の大合併が行われました。下呂を見ても4町1村が1つ になった。今度は過疎の中でまた過疎ができよる。これは高山市を見てもそうです。高根村も、 朝日村も、荘川村もどんどんと高山市周辺へ人が寄ってくる。過疎地の中で過疎ができる、下呂 も全くそういう状況が今後想定されます。しっかりと政策の中で、それが人口減尐の一つの面に つながるという可能性も大でありますので、これは市外へ行こうかとか、そういうことも踏まえ ながら、地元に残ってもらう施策を打っていただきたいということを強くお願いをしておきます。 それで、最後にまとめになると思いますけれども、本当に大変な4年間でした。私どもも含め て、本当に下呂市のために何ができるんかということを真剣にいま一度考え直さなければいけな い、こういう思いでがあります。 今回、4月8日告示、そして15日が選挙、こういう日程が組まれております。議会においても、 これはようやく合併して、初めての大選挙区制になりました。議員も5人に減って16人になりま す。市長も選挙になります、対立候補も出ましたので。この選挙が、私は一番これから4年先を 選択する大事な大事な選挙だというふうに位置づけたいと思います。 それで、その選挙はやっぱり政策論争で、そして本当にきれいな選挙にしてもらいたい、こう いう思いです。ところが3日前に、实はこういうチラシがポストにいっぱい入っておると。小坂 も入っておるし、下呂も入っておる。きのう、萩原にも入っておったと。こういう誹謗中傷とい うか、混乱をさせるような中身だと思うんですけれども、本当にとうとい大事な我々の身近な代 表者を選ぶ選挙の前にこういうようなものが出回るなんていうことは、下呂市民としても恥ずか -287- しいし、そして本当の意味での清い選挙になるはずのものの前例としてこんなものが出回って、 これに有権者が惑わされることも非常に残念なことだもんで、どうかこういうことのないように お互いに気をつけ合って、本当に公明公正な大事な選挙になるように心からお願いをして、質問 を終わります。 ○議長(大前武憲君) 以上で、5番 伊藤嚴悟君の一般質問を終わります。 これで一般質問を終わります。 ───────────────────────────────────────────── ◎散会の宣告 ○議長(大前武憲君) 以上で本日の日程はすべて終了いたしました。 明日8日から21日までは、委員会等開催のために休会といたします。次の会議は、3月22日午 前10時から本会議となります。 本日は、これにて散会いたします。御苦労さまでした。 午後2時20分 -288- 散会 以上会議の次第を記載し、その相違ないことを証するためここに署名する。 平成24年3月7日 議 長 署名議員 9番 署名議員 10番 -289- -290-
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