第7 地域のパパ・ジイ仲間が子どもを幸せに導く! ○子育て家庭が暮らしやすいまちとは, 子育てへのパパの関わりも少なく,ママが一人で子育ての悩みを抱え,ストレスをためています。男性 は仕事中心にならざるを得ない社会環境があり,共働きが増えても依然として家事・育児に関わる時 間が短く,さらに子育て世代においては,趣味や生涯学習,地域コミュニティでの活動に関われていま せん。 男性は家事・育児への参画が共に家庭を作ること,仕事にも活かせて自分を成長させてくれることを 知り,地域との関わりにどんな意味があるのかを理解することが必要です。男性は仕事以外でコミュニ ケーションをとるのが苦手なため,そのきっかけと楽しみをどう作っていくかがポイントとなります。 理想とする子育て家庭が暮らしやすいまちは,男性の個々の家庭における家事・育児を推進し,パパ が子育てに関する情報交換を行い,仕事や家庭の悩みを出し合って困った時に支え合える関係があり ます。また,高齢者から子育て世代が一緒に活動をすることによって,お互いが刺激しあい,地域で支 え合い,わがまちが大好きだと思えるようになります。 ○私たちが提言する活動は, 男性が家事・育児,地域に関わることで,生きがいや仕事以外の楽しみを見つけ,そして,一歩踏 み込んで主体的に関わる活動をつくることにより,子育て家庭が地域の人と暮らしやすいまちづくりを 進めます。次の活動は,人とおつきあいすることが苦手な男性が,地域のつながりに希望を持ち,家 事・育児へ積極的に関わり,困った時に地域で支え合える関係のきっかけとなります。 【講座を企画・実施】 ・子どもと一緒に参加して,子どもとの楽しい関わり方を学ぶ。子どもが喜び,それを創るパパ・ジイが 「すごい」と言われながら自尊心をくすぐられ,ゲーム性があり,帰ってからも楽しみながら関われる もの。 ・家事の段取り力・自活力が,どのように仕事や人生に役立つかを学びつつ,スキルアップできて家 庭で楽しめるもの。 ・地域のジイに,自分の孫や地域の子どもに関わろう!と啓発する。並行して,ジイが持つアナログで のものづくり・工作,伝承あそび,野外活動を楽しむスキルをパパと子どもに伝える場をつくり,異世 代交流につなげる。 ・携帯電話やインターネットの正しい使い方について,詳しい人が地域で子どもにレクチャーする。 【趣味を通じたコミュニティづくり】 <チイキメンズバンド> バンドに夢中だった人,音楽に興味がある人などがゆるやかに集まり,音楽を楽しむことから始 める。次に子どもを対象にしたイベントでの出演機会をつくり,子ども・家庭の話題づくりのきっかけ をつくる。さらに地域・子育てをテーマにしたオリジナル曲を作り,区民まつりなどの地域イベントで 披露する。 -16- <チイキメンズ絵本プロジェクト> 絵本が好きな人,美術鑑賞,絵画に興味がある人などがゆるやかに集まり,絵本を楽しむこと から始める。次に子どもを対象にしたイベントで絵本の読み聞かせ(絵本ライブ)の出番をつくり, 家庭や地域で絵本を読む機会をつくる。さらに地域・子育てをテーマにしたオリジナル絵本を作 り,区民まつりなどの地域イベントで披露する。 【おとこのしゃべり場】 <居酒屋交流会> ・子育てや夫婦関係だけでなく,仕事や人生の悩みを打ち明けることができ,寄り添い,サポート し合える雰囲気づくりをする。 ・セミナーやイベント後はできるだけ居酒屋で交流会をする。 ○こんな効果が期待できます。 パパママにとって,子育ての孤立化が抑えられ,子育ては男性や地域も含めて支え合うことで安 心できる。さらに,趣味を子育て・地域と結びつけることによって,家事・育児が楽しいものになるなど の良いことがある。 子どもにとって,子育てを一人で抱えてきたママからの愛情を充分に受けることができ,さらに パパやジイバア,地域の人に育ててもらうことで,生きる力,社会性が身につき,わがまちへの愛 着が深くるなどの良いことがある。 地域の人にとって,仕事や趣味・特技を地域での子育てに活かすことにより,自分の自尊心や 自己肯定感が育まれ,やりがいと生きがいを実感できるなどの良いことがある。また,地域で活躍 してくれる人材を増やすことができる。 自治体・関係団体にとって,限られた予算の範囲内で,かつ,地域で完結し,様々な行政・団 体とのネットワークが形成されながら,使命が達成されるなどの良いことがある。 -17-
© Copyright 2024 Paperzz