Creativity and Innovation

アニュアルレポート 2011
2011年3月期
Creativity and Innovation
プ ロ フィー ル
暮らしの便利・快適、人々の健康を創造し続けます。
お客さま自身も気づいていない必要なものを発見し、
家庭用品製造販売事業
創造し、提供する─
売上高/営業利益
(億円)
私たち小林製薬グループは、お客さまの あったらいいな をカタチにする、
自社製品を企画・研究開発・製造・販売する
をスローガンに掲げ、暮らしの便利・快適、人々の健康を実現する
事業。芳香消臭剤やOTC医薬品、口腔衛生
品など7つのカテゴリーに約140のブラン
「市場創造型製品」
を次々と送り出してきました。
ドを保有しています。
私たちは、これからも
「創造と革新」
の精神を発揮して、
1,500
1,200
900
600
300
0
お客さまの立場で製品を開発し、期待を裏切らない高品質な
180
165
2007
売上高
1,155
1,126
1,109
1,025
2008
1,107
189
165
159
2009
2010
2011
営業利益
ものづくりを追求することで、新しい市場を創造し続けます。
通信販売事業
売上高/営業利益
(億円)
売上高構成比
100
75
50
25
0
–25
栄養補助食品、スキンケア製品などの通信販
その他
売を行っています。2011年3月期、家庭用品
11億円
製造販売事業から新しいセグメントとして区
医療関連事業
分しました。
121億円
通信販売
事業
98億円
62
55
3
–2
家庭用品
製造販売事業
売上高
医療関連事業
1,076億円
1,308億円
–4
2007
売上高
2011年3月期
98
88
76
2008
–2
–4
2009
2010
2011
営業利益
売上高/営業利益
(億円)
200
国内の大学病院や地域の基幹病院を中心に
50
5
0
ト社、合弁会社の株式会社メディコンの3社が
担っています。
1
–4
–50
2007
売上高
121
121
113
107
100
ている小林メディカル株式会社、米国イーベン
注)
内部売上高は控除しています。
165
150
海外の優れた医療機器を日本に導入・販売し
2008
2
–5
2009
2010
2011
営業利益
2011年3月期の新製品
消臭元アロマ
>> P15
1
お風呂で
ホットチャージ
>> P16
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
シャツクール
>> P16
コムレケア
>> P18
フェミニーナ
腟カンジダ錠
>> P18
セザールおじさんの
赤いプロポリス
>> P21
家 庭 用 品 製 造 販 売 事 業 のビジネ スモデル
目 次
新市場の創造・拡大を通じて、
高シェア・高収益を維持し続けていきます。
プロフィール ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
連結財務ハイライト・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3
株主・投資家の皆さまへ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5
社長インタビュー・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7
特集① 通販ビジネスの伸長 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
特集② 新製品の開発 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
新市場創造
A市場
(旧市場)
市 場と市 場 の 小さなすき間
(ニッチ)で、お 客さまの 潜 在
ニーズ あったらいいな を発
見する。
B市場
(旧市場)
事業の概況
日用品事業 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 15
新市場
C市場
(旧市場)
D市場
(旧市場)
❶新市場創造型製品
1969年
「ブルーレット」
お客さまの あったらいいな
造
をカタチにした
「新市場創造
型製品」
を投入する。
▼
市場投入
新発想の製品
シェア
100%
水洗トイレのタンクに吊り下げる、
新発想の芳香洗浄剤。トイレの水
洗化率が30%に満たない時代に、
需要を見越して発売し、香りのよ
さとブルーの水で話題を集めた。
❷需要拡大型製品
市場の拡大
市場投入
他社
製品
利便性を高める
タンクの蓋を開けて吊り下げる煩わ
しさを解消するために、タンクの上に
置くだけでしっかり汚れが落とせる製
品を投入。一気に家庭の必需品に。
医療関連事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 22
コーポレートガバナンス・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
取締役、
監査役および執行役員・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 28
経営陣による財務分析 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29
会社概要・投資家情報 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
卸売業として創業し
一般用医薬品の開発・製造へ
1886年(明治19年)、雑貨・化粧品・
洋酒の卸売業として創業した当社は、そ
1991年
「ブルーレットドボン」
他社
製品
市場投入
選択肢を広げる
トイレの多様化が進む中、タンク
の中に投げ込むタイプを開発。無
色の水で洗浄するタイプを加える
など、お客さまの選択肢を広げた。
他社
製品
の2年後に薬品卸部門を設立。その6年
後には、人々の健康増進に役に立つ薬
をつくろうと、自家売薬部門を設立し、
「タムシチンキ」
など10種の一般用医薬
品の開発・製造を開始しました。
人と社会に素晴らしい
「快」
を提供する
創業者
小林忠兵衛
ために、絶え間ない挑戦を続ける小林製
薬の
「ものづくり」
が、こうして始まったの
▼
です。
❸ブランド強化・拡大型製品
市場の成熟
成 熟した市 場に、いっそう
付加価値を高めた
「ブランド
強化・拡大型製品」
を次々と
投入。シェア拡大と市場活性
を図る。
通信販売事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 21
1986年
「ブルーレットおくだけ」
▼
他社
製品
海外事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 19
連結財務諸表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36
▼
創造した有望な市場に他社
が参入して市場が拡大する。
このとき、他社製品を引き離
す
「需要拡大型製品」
を投入
し、製品ラインナップを拡充。
市場をさらに拡大する。
薬粧品事業・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
2001年
「液体ブルーレットおくだけ」
他社
製品
市場投入
他社
製品
1894年発売の
10種の医薬品
ラインナップを
さらに拡充
泡立ちがよく洗浄効果をアップ
させた液体タイプを開発。また、
漂白効果の高い製品やさまざま
な香りを楽しめる製品も開発し
てラインナップをいっそう拡充、
お好みに応じてトイレ空間を演
出できるようにした。
創業当時の
合名会社小林盛大堂
将来見通しの記述について
このレポートに記載されている当社の現在の計画、戦略、確信などのうち、過去
「小さな池の大きな魚」
競争相手がひしめく
「大きな池の小さな魚」
になるのではなく、
「小さな池の大きな魚」
として、
「池」
を拡大しながら高シェア・
の事実以外のものは、当社の将来の業績に関する見通しの記述であり、現在入手
可能な情報に基づき、経営陣の仮定と確信に基づくものです。
これらの将来見通しの記述は、すでに知られているリスク、知られていないリス
クの不確かさ、その他の要因などを含み、当社の実際の経営成績、業績などは、
このレポートに記載した見通しとは大きく異なる結果となる可能性があります。
高収益を確保します。
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
2
連 結 財 務 ハ イ ラ イト
3月31日に終了した会計年度
2002
2003
2004
会計年度
2005
2006
単位:百万円
売上高
売上原価
売上総利益
販売費及び一般管理費
営業利益
経常利益
税金等調整前当期純利益
当期純利益
¥204,647
139,404
65,242
51,613
13,629
12,103
10,923
6,595
¥210,922
141,675
69,247
53,394
15,852
12,951
12,839
6,605
¥211,670
141,388
70,282
54,159
16,123
14,127
11,825
6,677
¥215,708
143,912
71,795
56,096
15,698
14,159
12,769
6,730
¥246,852
167,239
79,613
62,734
16,879
15,151
14,009
7,474
4,038
△2,893
12,046
11,770
6,971
4,613
8,364
4,428
13,159
6,745
2,598
4,329
1,778
2,793
2,631
1,785
2,662
2,441
2,010
2,735
5,020
2,115
2,813
2,797
2,377
72,758
48,096
62,644
13,218
44,427
120,855
10,114
9,194
77,315
48,364
65,925
9,936
49,267
125,679
11,390
7,859
86,704
47,924
65,007
8,959
60,116
134,629
21,697
3,033
98,906
53,038
72,040
10,175
66,811
151,945
26,866
1,633
232.64
18.5
1,567.12
231.25
21.0
1,747.98
160.64
33.0
1,443.30
179.17
38.0
1,617.10
31.9
6.7
5.9
3.2
116.1
10.7
15.9
36.8
0.21
32.8
7.5
6.1
3.1
117.3
10.5
14.1
39.2
0.16
33.3
7.3
6.6
3.1
133.4
10.8
11.7
44.7
0.05
32.3
6.8
6.1
3.0
137.3
10.6
営業活動によるキャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フロー※1
減価償却費
設備投資額※2
研究開発費
会計年度末
単位:百万円
流動資産
固定資産
流動負債
固定負債
純資産※3
総資産
運転資本※4
有利子負債
80,030
48,296
64,297
9,093
54,454
128,326
15,733
5,417
1株当たり情報
単位:円
当期純利益
配当金
純資産
157.25
21.0
1,307.16
財務指標
単位:%
売上高売上総利益率
売上高営業利益率
売上高経常利益率
売上高当期純利益率
流動比率
総資産経常利益率
(ROA)
自己資本当期純利益率
(ROE)
自己資本比率
※5
デット・エクイティ・レシオ
(倍)
33.2
7.6
6.7
3.2
124.5
11.1
12.9
42.4
0.10
11.8
44.0
0.02
※1 フリー・キャッシュ・フロー:営業活動によるキャッシュ・フロー+投資活動によるキャッシュ・フロー ※2 設備投資額:セグメント情報の資本的支出
※3 2006年以前の純資産は少数株主持分を含んでいません。
※4 運転資本:流動資産―流動負債 ※5 デット・エクイティ・レシオ:期末有利子負債/自己資本
売上高
営業利益/経常利益/売上高営業利益率
(億円)
3,000
(億円)
200
2,570
2,288
150 156 153 170 190 (%)
180 185 158 170 186
20
12.6
150
2,000
1,256 1,291 1,308
1,000
7.0
8.1
0
2007
2008
2009
2010 2011
2007
2008
2009
注1
注1)2008年1月、株式交換で家庭用品卸事業が連結対象外となった結果、
売上高は大幅に減少しましたが利益に与える影響は軽微でした。
3
14.2
100
50
0
13.2
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
当期純利益/売上高当期純利益率
(億円)
100
15
75
10
50
5
25
0
0
2010 2011
88
85
82
7.0
3.2
経常利益
売上高営業利益率
注2)2009年3月期から
「棚卸資産の評価に関する会計基準」
が適用となり、
たな卸資産の評価および評価・廃棄損を営業外費用および特別損失から
売上原価に計上したことで、営業利益および経常利益が減益となりました。
7.1
7.5
5.0
3.7
2.5
0
2007
2008
2009
2010 2011
注2
営業利益
93
92
7.2
(%)
10.0
当期純利益
売上高当期純利益率
2007
2008
2009
2010
2011
単位:百万円
¥257,022
172,304
84,717
66,688
18,029
15,012
16,038
8,297
¥228,826
147,638
81,187
62,611
18,576
15,687
15,800
8,504
¥125,693
57,013
68,679
52,861
15,818
15,333
16,270
8,853
¥129,184
57,295
71,888
54,847
17,041
17,071
14,553
9,249
¥130,824
56,184
74,640
56,019
18,620
19,010
13,178
9,335
8,833
△2,970
12,192
5,767
12,849
11,467
15,319
10,618
13,168
4,789
2,782
2,229
2,476
2,489
2,895
2,813
2,873
3,468
3,361
2,996
3,562
3,962
2,932
2,346
4,069
102,102
62,453
77,028
10,291
77,236
164,555
25,074
3,413
66,069
56,340
37,940
7,286
77,182
122,409
28,129
726
85,208
46,763
39,024
8,344
84,603
131,972
46,184
1,708
88,837
45,518
34,525
8,488
91,342
134,356
54,312
25
200.77
50.0
1,799.87
205.62
54.0
1,863.24
225.88
62.0
2,061.79
227.98
66.0
2,226.42
33.0
7.0
5.8
3.2
132.6
9.5
11.7
45.2
0.05
35.5
8.1
6.9
3.7
174.1
10.9
11.2
63.0
0.01
55.6
13.2
13.2
7.2
218.3
13.3
11.5
64.0
0.02
57.1
14.2
14.5
7.1
257.3
14.3
10.6
67.9
0.0003
増減率
2011
単位:%
単位:千米ドル
$1,573,349
675,694
897,655
673,710
223,945
228,623
158,485
112,279
1.3
△1.9
3.8
2.1
9.3
11.4
△9.4
0.9
△14.0
158,364
57,595
△54.9
△2.1
35,262
28,214
48,936
△34.1
2.7
単位:%
単位:百万円
73,172
52,037
39,834
9,011
76,364
125,210
33,338
644
単位:千米ドル
1,068,394
547,432
415,213
102,081
1,098,533
1,615,827
653,181
313
4.3
△2.7
△11.5
1.7
8.0
1.8
17.6
△98.5
単位:円
単位:%
215.89
58.0
1,861.14
単位:米ドル
2.74
0.79
26.78
0.9
6.5
8.0
単位:%
54.6
12.6
12.2
7.0
183.7
12.4
11.5
60.9
0.01
総資産/純資産/自己資本比率
1株当たり配当金/配当性向
772 771 763 846 913(%)
(億円)
2,000 1,645 1,224 1,252 1,319 1,343 100
1,500
63.0
60.9
64.0
67.9
1,000
500
45.2
75
2007
総資産
2008
純資産
2009
2010 2011
自己資本比率
24.9
26.3 26.9
27.4
75
50
50
25
25
0
0
(円)
100
50
54
58
62
28.9
66
ROE/ROA
(%)
30.0
(%)
20
22.5
15
15.0
0
2007
2008
1株当たり配当金
2009
配当性向
2010 2011
10
7.5
5
0
0
11.7 11.2
9.5
2007
ROE
12.4
10.9 11.5
2008
2009
13.3
14.3
11.5 10.6
2010 2011
ROA
KOBAYASHI
KobayashiPharmaceutical
PharmaceuticalCo.,
Co Ltd. Annual Report 2011
2010
4
株 主・投 資 家 の 皆 さ ま へ
コーポレートブランド経営を推進し
「小林製薬」ブランドの価値を最大化していきます。
る」
を実行していくべきと考えています。
今こそ「創造と革新」の精神を奮い立たせる時
2011年3月期
(当期)
の日本経済は、個人消費に持ち直しの兆しが
見られたものの、雇用や所得に関する先行き不透明感が依然として強
2011年3月11日に発生しました東日本大震災によりお亡くなりに
く、厳しい状況のまま推移しました。さらに東日本大震災が、景況にも
なられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。また、被災されました
影響を及ぼしました。当社グループでは、芳香消臭剤やOTC医薬品な
皆さまに心よりお見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復
ど主力製品を製造している仙台小林製薬株式会社が被災して操業を
興をお祈り申し上げます。
停止したほか、一部原資材の入手が困難になりました。しかし、OTC
このような時にこそ、小林製薬グループは創業以来の
「創造と革新」
の
医薬品や日用品を製造販売するメーカーとして安定供給の使命を果
精神を奮い立たせ、経営理念「人と社会に素晴らしい
『快』
を提供す
たすべく、全力で製造ラインの復旧や代替調達先の確保に努めた結果、
代表取締役会長
(CEO)
小林 一雅
5
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
代表取締役社長
(COO)
小林 豊
製造ラインは4月上旬より順次復旧し、6月上旬には通常の生産体
い製薬会社ならではの高品質を訴求し、お客さまから
「小林製薬が
制にまで回復しました。
つくった製品なのだから信頼できる」
という評価を得られたことが大
このような厳しい経営環境にあって、当期の連結売上高は前期比
きな要因となっています。
1.3%増の1,308億円、連結当期純利益は0.9%増の93億円となり、
むろん、さらに成長していくには、海外市場での展開が不可欠です。
13期連続増益を達成しました。
したがって海外事業をもう一つの注力分野として位置づけ、この事業の
拡大にも注力しています。今後、海外においても
「小林製薬がつくった製
品なのだから信頼できる」
という状況をつくっていくなど、コーポレート
ブランド経営をいっそう高度なものへと飛躍させていく必要があります。
国内外で「小林製薬」
ブランドを向上させるために
2003年から推進しているコーポレートブランド経営とは、企業価値
を最大化するために、個々の製品ブランドの向上だけでなく、企業ブラ
「実行結実」のもと真に実行力ある企業へ
ンドの向上、すなわち
「小林製薬」
という会社への 信頼 を高めていくこ
とです。
注力分野である通信販売事業と海外事業を含む各事業において中長
当社グループには多くの高シェア製品があり、それぞれの製品への認
期目標を定め、新たな成長に向けて
「実行結実」
の精神で挑んでいきます。
知度が高いにもかかわらず、
「小林製薬の製品である」
ことが認知されて
「実行結実」
とは、常に到達点を意識し、執念を持って成果を出し続け
いないものも少なくありませんでした。つまり、お客さまの心の中で
「小林
るという決意と、結果を厳密に検証して改善を加えるPDCAサイクルを
製薬」
という企業名と各製品名とが一致しておらず、それが課題となって
回し続けることを表明したものです。この
「実行結実」
を重ねることで、
いました。
真に実行力ある集団となり、成長し続ける企業体質をつくりあげたいと
そこで、新製品や新事業の評価だけでなく、
「あの小林製薬がつくった
考えています。
のだから優れているにちがいない」
という 信頼 によってお客さまに支持
「実行結実」
の基本方針のもと、2012年3月期
(来期)
は
「お客さま品
される状況をつくるために、2003年にコーポレートブランド経営を開始
質の追求」
「計画目標の必達」
「グローバルビジネスの躍進」
「信頼の経
しました。
営」
の4つを経営方針に掲げています。
「お客さま品質の追求」
では、
「品
当期、注力分野である通信販売事業の拡大に成功し、今後の成長
質は命」
を合い言葉に、あらゆる角度から品質向上に取り組み、安心・
への弾みをつけました。これは、国内市場において品質管理に厳し
安全・満足を超えた
「喜び」
を提供できる企業になること。
「計画目標の
必達」
では、明確な目的と目標のもと、確かな実行管理を行い計画目標
第94期小林製薬グループ経営方針
<基本方針>
「実行結実」の精神のもと、常に到達点を意識し、
執念を持って成果を出し続けることで、
真に実行力ある集団へと進化を成し遂げる
を必達すること。
「グローバルビジネスの躍進」
では、イノベーション溢
れる大胆な取り組みを実践し、全社一丸となって飛躍的成長を成し遂
げること。また、企業ブランドを損なうことのないようコンプライアンス
を徹底し
「信頼の経営」
の実践に注力していきます。
株主・投資家の皆さまには、今後とも、当社グループにご理解とご
支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
(2011年8月)
<4つの方針>
1.お客さま品質の追求
代表取締役会長
(CEO)
代表取締役社長
(COO)
2.計画目標の必達
3.グローバルビジネスの躍進
4.信頼の経営
KOBAYASHI
KobayashiPharmaceutical
PharmaceuticalCo.,
Co Ltd. Annual Report 2011
2010
6
社 長 イ ン タ ビュー
2011年3月期の総括と2012年3月期の展望
さらなる成長を続けるために、
通信販売事業と海外事業に注力します。
2011年3月期(当期)の業績は?
事業別の業績は?
厳しい環境下で増収増益を果たし、
当期純利益は過去最高を更新しました。
注力分野である通信販売事業、
海外事業ともに黒字化を達成しました。
当期の業績は、引き続き厳しい経営環境下にあって、増収増益を果たし
主力事業である家庭用品製造販売事業では、新製品や高シェア既存
ました。東日本大震災で被災した仙台小林製薬株式会社の一時的操業
品の多くが好調に推移しましたが、前期に新型インフルエンザ感染の
停止、原資材調達先の代替による原価率上昇などがあったものの、売上
懸念によって大幅に伸長したぬれフィルター付きマスク
「のどぬ∼る
高は前期比1.3%増の1,308億円、営業利益は9.3%増の186億円、経
ぬれマスク」
、額用冷却シート
「熱さまシート」
が反転下落し、さらに当期
常利益は11.4%増の190億円、当期純利益は0.9%増の93億円となり、
から通信販売事業を別セグメントとしたことで、売上高は1,107億円
当期純利益は過去最高額を更新して13期連続増益を記録しました。ま
で前期比4.1%減となりました。一方、広告費投下の効率化などに努
た、1株当たり年間配当は12期連続で実質増配し、66円
(中間配当33
めた結果、営業利益は189億円で14.9%増となりました。なお、前期
円、期末33円)
とさせていただきました。
の業績について通信販売事業を別セグメントにした場合、売上高は
こうして成長を持続できたのは、既存品の拡大、新製品開発によるお
13億円
(前期比1.2%増)
の増収、営業利益は22億円
(13.3%増)
の
客さまニーズの発掘、通信販売事業と海外事業の拡大に成功したこと
増益となります。
が大きな要因です。
医療関連事業では、当社の一事業部であった小林メディカルカンパ
ニーを2010年4月に分社化し、事業領域の選択と集中を進め、国内
で需要拡大が見込まれる手術室関連、整形外科領域に特化すること
としました。その背景には、国による医療費抑制や公定価格引き下げ
などに柔軟に対応していくには、いっそう専門性や生産効率を高めて
競争力を強化することが必須である、との判断があります。これら施策
が功を奏し、売上高は121億円で前期比0.6%増、営業利益は2億円
で75.2%増となり、前期に続いて増収増益となりました。
注力分野である通信販売事業では、2009年にマーケティング、
連結業績の推移
(億円)
2010年3月期
実績
2011年3月期
実績
2012年3月期
見込み
1,291
1,308
1,310
営業利益
170
186
187
経常利益
170
190
191
92
93
100
売上高
代表取締役社長(COO)
7
小林 豊
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
当期純利益
研究開発、技術開発の各機能に加えコールセンターを内包した通販
新製品寄与率を高めるには?
事業部を発足し、事業部内で迅速に新製品開発、投資などを進めて
きました。100億円規模の売上が見込める事業に成長してきたこと
開発テーマの厳選や、
「コンセプト+α」の新しい開発体制を整えます。
から、当期から独立した事業セグメントとしました。通信販売事業の
売上高は98億円で前期比11.8%増、営業利益は3億円となり、黒字
化を達成しました。
当期の新製品寄与率
(全売上高に占める新製品の売上高)
は、5.3%
同じく注力分野である海外事業では、主力製品であるカイロや
「熱
と過去最低となりました。これには、三つの理由があります。
さまシート」、外用消炎鎮痛剤「アンメルツ」
などが好調に推移したこと
一つ目は、既存品を含む全売上高が増加したことによる新製品売上
で、売上高は78億円で前期比19.5%増、営業利益は2億円となり、
高比率の相対的な低下です。
黒字化を達成しました。 二つ目は、消費の高度化・成熟化によって従来の
「コンセプト主導型」
廃棄額および返品率については、新製品の数量や季節品・企画品
の製品開発では新たな市場を創造することが困難になってきていること
などの数量を市場予測や過去実績を緻密に分析し、コントロールし
です。そこで今後は、従来どおりニッチなニーズを探し出すコンセプト
たことで、廃棄額は約9億円削減して20億円、返品率は前期比0.7
ワークを重視しながらも、それに各分野の
「外部専門家のアイデアや
ポイント改善して2.6%となりました。
技術」
を付加することを追求します。例えば、
有力な調達先とのパートナー
当期の総資産経常利益率(ROA)は、在庫の徹底管理により、た
シップや学術研究機関との連携を強化することで、
「コンセプト+α」
の
な卸資産が縮小し、さらに経常利益が11.4%伸長した結果、前期比
強力な製品を開発していきたいと考えています。
1ポイント向上して14.3%となりました。また、自己資本当期純利益率
三つ目は、ヒット率をあげるために開発品目の上市基準を厳しくし
(ROE)は、当期純利益が0.9%増と前年並みのなか、13期連続増
たためです。毎年、カテゴリーごとに向こう3年間の開発テーマと開
益などにより利益剰余金が増加しているため前期比0.9ポイント低
発スケジュールを策定していますが、近年は、実現可能性・成功可能
下して10.6%となりました。
性を厳しく判定し、一定の水準を超えるもの以外は開発しないよう
東日本大震災関連の費用としては、被災にともなう製品などの廃
にしています。今後は3年間の開発テーマを厳選し、スケジュールど
棄や 子会社の復旧支援として2.6億円を、被災地への支援として
おりにヒット率の高い製品を上市していくことで、新製品寄与率の向
2.5億円(義援金1億円と支援物資)
を計上しています。
上を目指していきます。
廃棄額/返品率
新製品寄与率
(億円)
100
(%)
5
3.7
80
4.2
30
3.3
60
2.6
36
42
29
20
20
1
0
0
2007
廃棄額
返品率
2008
2009
2010
29.5
26.7
3
18.0
17.9
2
22
20
29.4
29.3
4
3.2
40
(%)
40
9.0
10
7.4
8.3
5.3
0
2011
2007
初年度
2008
2009
2010
2011
4年間
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
8
社 長 イ ン タ ビュー
2011年3月期の総括と2012年3月期の展望
2012年3月期(来期)の経営環境と業績見込みは?
今後の開発、投資の注力分野は?
不透明な経営環境に果敢に立ち向かい
当期を超える売上高・営業利益を見込んでいます。
注力分野である
通信販売事業、海外事業を成長させます。
来期の経営環境は、東日本大震災の影響など予測困難な部分が多
わが国では社会の高齢化が進み、ますますヘルスケアニーズが高まる
く、極めて不透明ですが、状況を整理し、危機をチャンスとして生かせる
なか、製薬会社としての強みを発揮できるOTC医薬品、特に漢方製剤
よう果敢にチャレンジしていきます。
を成長分野と見なし、その市場性と販売戦略の研究を推進しています。
被災した仙台小林製薬株式会社は、4月上旬から順次復旧し、6月上旬
漢方には、注目すべき効果・効能がありながら、難解な名称や、一般
には全製品を通常どおり製造・出荷できるようになりました。したがって、
向け情報の不足ゆえに埋もれているものが多々あります。症状に応じた
操業停止による売上高減少はわずかなものにとどまります。しかし当
効果・効能をお客さまにわかりやすく、印象深く伝えることができれば、
面、原価率は上昇します。被災した原資材調達先の代替はほぼ完了し
排尿障害改善薬「ユリナール」
や肥満改善薬「ナイシトール85」
のよう
てはいるものの、代替先の多くは従来に比べて受注許容量が小さく、調
に、多くのお客さまから支持を得られるはずです。漢方は体質を改善
達先を増やさざるを得ないためコストが増大するからです。一方で、コ
し、病気になりにくい身体をつくることを目的にしたものですから、医
スト削減のために処方・仕様の見直しが進み、調達先が多様化し、サプ
療費抑制という時勢からも市場拡大が見込めます。こうした認識に立っ
ライチェーンでのリスクが分散されるなど、企業体質の強化につながり
て、引き続き製品開発と販売促進に注力していきます。
ました。
また、通信販売事業と海外事業を引き続き注力分野と位置づけて、
国内事業については、被災地の消費低迷、夏季の電力制限による生
成長を促進していきます。
産量縮小が予測されますが、一方で暑さ対策製品の需要拡大など、売
通信販売事業では、二桁成長を維持し、この数年で売上高を当期比
上拡大につながる要因もあります。海外事業については、後述する売上
2倍の200億円程度にすることを目標とします。これを達成するための
重視政策への転換を行います。
施策は二つあります。一つ目は、会員数の拡大です。これまでは製品と
以上を考慮すると、来期の業績は、上半期は当期を下回り、通期では
お客さまの特性から新聞を主要なメディアとしてきましたが、今後は
わずかではありますが当期を超えると予測できます。通期の売上高は
製品ラインナップとお客さま層の広がりに合わせて、新聞・雑誌・テレ
1,310億円
(当期比0.1%増)
、営業利益187億円
(0.4%増)
、経常利益
ビ・ウェブなど多様なメディアを駆使します。二つ目は、栄養補助食品、
191億円
(0.5%増)
、当期純利益100億円
(7.1%増)
と、14期連続の
スキンケア製品、育毛剤に次ぐ製品として、OTC医薬品に着目し、ヘル
当期純利益増益を見込んでいます。配当については、1株当たり年間
スケアニーズの高まりに応えます。
海外事業では、当期に黒字化したことをもって、これまでの利益重視
70円
(当期66円)
とさせていただく予定です。
から売上重視、すなわち事業規模の拡大へと大きく舵を切り、全事業の
通信販売事業の売上高推移
海外事業の売上高推移
(億円)
100
98
(億円)
80
78
88
76
80
60
55
62
60
62
40
65
65
2009
2010
44
40
20
20
0
0
2007
9
2008
2009
2010
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
2011
2007
2008
2011
売上高に占める割合を早期に現在の約6%から二桁台にまで引き上げる
り込んだ新製品開発などによって増収増益を続け、
「小林製薬」が社
ことを目標とします。これを達成するために、2009年にはグローバル市
会から必要とされていると実感することが、何よりも自信につながると
場を専門とする研究開発やマーケティングを行う部門を備えた国際事業
考えています。2007年からテレビCMの冒頭に
「あっ小林製薬」
という
部を設立し、より現地ニーズに合った製品開発をスピーディにできる
メッセージを添え、お客さまの心の中で
「小林製薬」
という企業名と各製
体制を整えました。この体制のもと、アジア市場の深耕、カイロの販売
品名との一致を促す活動に取り組んでいます。
「小林製薬」
の認知度
エリアの拡大、カイロに次ぐ有力製品の開発・投入、特に現地ニーズに
や信頼感が向上することで、従業員の自信を高めることができると考
合致したOTC医薬品の開発・投入を進めます。OTC医薬品については
えています。
各国の基準や規制に対応する必要があり、M&Aなどの実施も視野に
入れています。資金には内部留保をあてていき、国内外問わず家庭用
株主・投資家の皆さまへのメッセージを。
品製造販売事業拡大のためのM&Aを前向きに検討していきます。
目標とする到達点にたどり着くために
執念をもって成果を出し続けます。
CSRの取り組みは?
このたびの東日本大震災をはじめ、未曾有の円高、過去最低の就職
品質、お客さまとの絆、
従業員の自信を高める活動に取り組んでいます。
内定率、高い失業率など、
いずれも過去のわが国には例のないことであり、
一言で表現すると
「先例なき時代」
が到来したのだと言えます。
当期もステークホルダーとの関係性を重視したCSRの観点から
「製
しかし、そんな時代にも怯むことなく、
「大きな夢を描き、確実な実行
品づくりにおける品質の追求」
「お客さまとの絆を深める」
「従業員の自
によって成果を出す」
という強い決意を込めて、今後3年間の基本方針
信を高める」
の三つの重点課題に取り組みました。
を
「実行結実」
としました。すなわち、常に目標とする到達点を見据え、
「製品づくりにおける品質の追求」
に関しては、全工場で指さし呼称を
必ずやそこにたどり着くという執念を持って成果を出し続ける、真に
実施。これは、労働災害防止だけでなく、お客さまにより良い製品をお
実行力ある集団を目指すということです。
届けするための行為として、従業員たちに定着しつつあります。来期に
私たちは、これからも、お客さまの あったらいいな をカタチにし続
は品質基本方針を策定し、品質管理の仕組みをいっそう明確にします。
けます。そして次々と新しい市場を創造し、成長し続けたいと考えて
「お客さまとの絆を深める」
に関しては、東日本大震災の被災地支援と
います。株主・投資家の皆さまには、当社グループにご期待ください
して、義援金・支援物資を寄付したほか、2011年6月から当社製品を1
ますよう、お願い申し上げます。
個お買い上げいただくごとに1円を寄付する
「1円の想いキャンペーン・
(2011年8月)
ささえよう東日本∼3億個の想いを1つに∼」
を展開しています。
「従業員の自信を高める」
に関しては、成功の可能性の高いものに絞
1株当たり配当金/配当性向
(円)
100
24.9
26.3
26.9
27.4
28.9
(%)
30
24
80
60
50
54
58
62
66
18
40
12
20
6
0
0
2007
1株当たり配当金
2008
2009
2010
2011
配当性向
KOBAYASHI
OBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
10
特 集
1
通販ビジネス
の伸長
躍進を続ける
通信販売事業
お客さまとの新たな接点を求めて
通信販売事業に参入
小林製薬が通信販売事業を立ち上げたの
栄養補助食品を軸に再構築していくに
は1993年。さまざまな分野で 流通革命 が
あたり、事業コンセプトをあらためて明確
進行し、ダイレクトマーケティングへの注目
化しました。それは、製薬会社としての
「強
が高まってきた頃のことでした。より広い層
み」
を、今まで以上に強く打ち出していくこ
のお客さまと新たな接点を構築していくとい
とでした。確かな研究開発力のもと、幅広
うのがこの事業のねらいでした。
いジャンルの製品を自社で研究・開発して
開始当初は、尿失禁パッドのような店頭
いること、原料の安全性を徹底的に評価・
で買いにくい特殊な製品を主軸に展開して
検証していること、OTC医薬品と同等レベ
いました。しかし、より多くのお客さまに快
ルの厳格な品質管理基準で製造している
適と健康を提供することで、この事業を大
こと─ こうした製薬会社ならではの「強
きく飛躍させたいと考え、1999年に事業
み」
を生かした製品・マーケティング戦略を
の再構築を検討。栄養補助食品を主軸に
展開していくことで、数ある他社との差別
立て直しを図ることを決め、販売品目はも
化を図ったのです。
とより、メディア戦略、マーケティング手法
そして1999年5月、栄養補助食品33
などについても刷新を進めていきました。
品目を一気に投入。それらは
「製薬会社な
「お客さまとのダイレクトな接点を構
築できるビジネス」
として、1993年
にスタートした通信販売事業。
「製薬
会社ならではの品質」
を前面にうち出
すことで他社との差別化を図り、現在
も成長を続けています。
11
「製薬会社ならではの品質」を
コンセプトに
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
らではの品質」
のコンセプトどおり、
すべて香
料・着色料・保存料は無添加と、
品質と安全
にこだわったものでした。
さらに、販売後の
サービスにおいても
「製薬会社ならではの
品質」を実現するため、薬剤師に電話で相
談ができる「薬剤師お客様相談室」を設
置、購入いただいたお客さまへのきめ細か
なアドバイスと情報提供によって、満足度
の向上を図りました。
「投資効率の良い広告戦略」
と
「積極的な情報の発信」で、
通信販売事業の躍進を実現しています
「製薬会社ならではの品質」
を打ち出すことで成長を続けている通信販売事業は、今や当
社グループの事業の柱の一つとなっています。この躍進には、
「製品力」
(高品質・高い信頼
性・豊富な品揃え)
に加え、二つの戦略が大きく功を奏したと考えています。
一つは
「投資効率の良い広告戦略」
です。新規のお客さまをどれだけ獲得できるかは、製
品の一つひとつを、どこまで魅力的に訴求できるかにかかっています。このため、一つの製品
をクローズアップし、その特長を分かりやすく伝えることに徹底的にこだわった
「単品新聞広
告」
を中心に展開しています。さらに個々の広告の効果を常に検証することで、より投資効率
に優れた広告展開を実現しています。
もう一つは
「積極的な情報の発信」
です。
「薬剤師お客様相談室」
に加え、2008年には専
門家の監修による
「医薬品飲み合わせデータベース」
を整備し、製薬会社ならではの情報提
供力をさらに強化。また、購入いただいたお客さまへ情報誌やダイレクトメールを通じ、健康
情報や製品情報、購入特典付きキャンペーンのお知らせなどを随時発信しています。これら
の情報発信は新規のお客さまを増やすとともに、既存のお客さまのリピート率の向上や購入
薬剤師お客様相談室
単価のアップにもつながっています。
現 在、栄 養 補 助 食 品 のほ
お客さまニーズをもとに
さらなる成長を
か、スキンケア製 品、育 毛 剤
など120品目にも上る製品を
取り扱っている通 信 販 売 事
通信販売事業における受注方法には、
電話、
ファクス、
インターネットがあります。
現状では電話での受注が最も高い割合を
占めていますが、近年はインターネットか
業。これからもお客さまニー
ズに基づいた製 品の拡 充を
図るとともに、サービス品質
の向上に努めます。
らの受 注も増 加しています。これは中心
ターゲットである50歳代以上の層において
も、インターネットでの購入が徐々に一般
化していることの反映であり、今後は購入
スタイルの変化に対応して、
ウェブ広告の
これからも徹底した「お客さま志向」に
効果的な投入も含めウェブマーケティン
取り組み、二桁成長を継続できるよう努め
グを強化していく方針です。また、
より多く
ます。お客さまニーズに対する感度をさら
のお客さまに
「小林製薬の通信販売」を認
に磨くとともに、感じ取ったニーズを素早く
知させることができ、新規のお客さま獲得
製品化につなげ、お客さまの暮らしを快適
に大きな効果が見込めるテレビ広告の本
にするお手伝いをしていきます。
格展開も検討中です。
もちろんお客さまニーズの変化に応じた
製品ラインナップの拡充にも引き続き注力
していきます。
「アロエ育毛液」のヒットを
機に需要が増えているヘアケア関連製品
の拡充など、当社通信販売事業の強みの
一つである「豊富な品揃え」をさらに強化
していくことで、他社との徹底的な差別化
を図る考えです。将来的には、OTC医薬
品、医薬部外品などの取り扱いも視野に
入れています。
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
12
特 集
2
新製品の
開発
専門性を備えたメンバーが
協働して、わずか5カ月で製品化
です。アイデア提案から新製品として店頭
に並ぶまでの平均期間は約13カ月
(OTC
医薬品を除く)
。開発の初期段階から、専
新製品開発における当社の基本姿勢は
門性を備えたメンバーが協働することで、
「技術(シーズ)
ありき」
ではなく、
「ニーズ
完成度の高い
「新市場創造型製品」
を短期
からスタートする」
こと。それもまだ誰も目
間で創り出すことが可能なのです。
をつけていない、時にはお客さま自身も気
「チンしてこんがり魚焼きパック」も、電
づいていない
「潜在的なニーズ」
の探索か
子レンジで冷凍ピザなどに焦げ目をつけ
ら始まります。その探索で得られたアイデ
アは、経営陣も加わって毎月開催されるア
● 小林製薬の開発体制
イデア会議で審査されます。採用されると
部門横断的なプロジェクトチームで一気に製品化
すぐに、ブランドマネージャー・開 発・研
究 開 発・技 術 開 発の部 門 横 断 的なプロ
新市場を創造した
「チンしてこんがり
ジェクトチームが組まれ、効率的に製品
化を進めていきます。
新市場を創造し、先行者としてのメリット
を獲得するには、何よりもスピードが重要
魚焼きパック」
独創的な発想でお客さまの潜在的な
ニーズを満たし、電子レンジ用調理
用品市場を創造しました。
13
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
ブランドマネージャー
研究開発
開発
技術開発
るアルミニウム蒸着シートを使って魚が焼
けないかという、ある研究開発部員のひら
めきが原点でした。2009年2月、アイデ
アが 採 用されると、すぐにプロジェクト
チームが発足。何十種類もの試作品を作
成し、焼き加減や使いやすさについて検
討を重ねました。こうして5カ月という通
常よりもさらに短い期間で完成させた新
製品は、同年7月の流通向けの新製品商
談会で発表し、9月に全国発売しました。
「チンしてこんがり」ブランドは当社ビジネスモデルに基づき、
電子レンジ用調理用品市場を拡大
「チンしてこんがり魚焼きパック」
は、
「レンジで魚を焼く」
という、それまで誰も思いつか
なかった新たな市場を創出しましたが、当社のビジネス展開はそれだけでは終わりま
せん。自らが創造した市場に
「需要拡大型製品」
を投入して市場を広げ、その中で高シェア
と高収益を確保していくことが、当社のビジネスモデルなのです。
発売後、電子レンジ用調理用品への注目度が増し、新市場は広がりを見せ始めました。
そして次なる戦略は
「チンしてこんがり」
ブランドのラインナップの拡充です。
2010年3月には2つの切り身が同時に焼ける
「大判タイプ」
と、鶏のから揚げが作れる
「から揚げパック」
を同時発売。さらに2010年9月には目玉焼きなど朝食の1品ができる
多様な媒体を活用し
市場拡大を図る
「モ ーニングカップ」
、
2011年3月にはメイン
● ビジネスモデルに照らした市場拡大の進捗
料理やおつまみなども
市場の活性化には、
「 電子レンジで魚が
焼ける」
ことのメリットを多くのお客さまに
認知してもらい、潜在的なニーズを顕在化
させていくことが重要となります。発売後
はテレビCMを大量に放映してコンセプト
の理解浸透を図るとともに、鮮魚売り場で
の陳列など、売り場開拓にも力を入れまし
た。
こうした結果、
「 チンしてこんがり魚焼
きパック」は発売後わずか3ヵ月で100万
❶ 新市場創造型製品
う1品が簡単に作れる
「調理カップ」
を市場に
投入しました。このよ
うにお客さまの新たな
需要を喚起し、市場を
拡 大 す る と と も に、
❷ 需要拡大型製品
「チンしてこんがり」
ブ
ランドの存在感を高め
ていきます。
個を売り上げるヒット製品となりました。
また、電子レンジで調理ができるという
手軽さや、いろいろな料理が作れることな
ど、情報を提供することにも力を入れてい
ます。
ブランドサイト
「クックラボ」
でのレシ
ピ紹介や、売り場に設置しているレシピを
掲載した小冊子など、
さまざまな媒体を活
用して効果的な提案を行い、需要喚起と
市場拡大を図っています。
ブランドサイト
「クックラボ」
http://www.cooklabo.jp/
「チンしてこんがり」
ブランド ラインナップ
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
14
事業の概況
家庭用品製造販売事業
日用品事業(芳香消臭剤/衛生雑貨品/家庭雑貨品)
既存品の販売戦略立案やマーケティングに注力するとともに新しい生活習慣の提案と創造に向けて、
ユニークかつ高付加価値の新製品を開発していきます。
消臭元アロマ
60日間、濃厚な香りオイ
ルが上質な香りを広げ
る部屋用芳香消臭剤。
熱さまシート
冷感ツブ配合の
額用冷却シート。
日用品事業の売上高
(億円)
600
500
483
495
499
512
496
400
300
200
100
0
2007
15
2008
2009
2010
2011
液体ブルーレットおくだけ
チンしてこんがり魚焼きパック
タンクの上に置くだけの、水洗トイレ
用芳香洗浄剤。
電子レンジで切り身魚がこんがり焼ける、便利な
魚焼きパック。
市場の動向
2 0 1 1 年 3 月期(当期)の概況
ユニークさに加えて
付加価値の高さが求められる時代
ユニークな新製品で新市場を創造、
主力ブランドも堅調に推移
わが国経済は個人消費の持ち直しが
当 期 は 、新 市 場を創 造する製 品やユ
見られたものの、先行き不透明感は依然
ニークで新たな価値を付加した新製品を
として続いており、本当に必要なものを厳
発売しました。なかでも、小型で手ごろな
しく選ぶ「選択・比較購買」が定着しつつ
価 格の部 屋用芳 香 消 臭 剤「 天 使の消 臭
あります。
元」
と
「消臭元アロマ」がお客さまのニーズ
日用品においては、特にこの傾向が顕
をとらえ、業績に貢献しました。
さらに、新
著で、
もはや
「少しユニーク」なだけでは販
たに参入した美容マスク分野の新製品、
売に結びつきません。
お客さまの厳しい選
湯船で温めて使う美容液マスク
「お風呂で
択眼に応えるためには、ユニークであるこ
ホットチャージ」が発売から約半年で初年
とはもちろん、当社が追求する
「並外れた
度売上目標の7割を売り上げ、
こちらも業
顧客志向」を徹底することで、
より付加価
績に貢献しました。
値のある製品を開発していくことが求め
カテゴリー別では、芳香消臭剤は売上高
られています。
307億円(前期比0.4%増)
となりました。
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
主な新製品
熱さまひんやりジェルマット
お風呂でホットチャージ
熱くて寝苦しい夜に敷くだけでひんやり気持ちいい
マスクが入ったアルミ袋を湯船に入れて温めて使用
シャツクール
着る前にスプレーするだけで、冷感成分がシャツなど
冷却ジェルマット。冷房に頼らない暑さ対策を求める
する美容液マスク。
「ながら美容」
を求める女性の声に
の衣類をひんやりコートする冷感持続スプレー。
お客さまの声に応えたもので、冷蔵する必要がなく、
応え、新しい
「入浴中のながら美容」
を提案しました。
繰り返し使えることが特徴です。
なかでも、77%以上の市場シェアを持つ
「ブルーレット」がシェアを0.4ポイント伸
ばし、売上、利益に貢献しました。
そのほか
芳香消臭剤「消臭元」
(8.7%増)、部屋用芳
汗をかくたびに心地いい冷感を与えます。
ストロング
ミントに加えて、
女性用マイルドミントも発売しました。
る分野もあり、業績に好影響を与える要因
2 0 1 2 年 3 月期(来期)の見通し
開発力とマーケティング力を強化し
新しい生活習慣の提案と創造へ
もあります。先行き不透明な 今 だからこ
そ、市場環境の変化にスピード感を持って
対応し、お客さまの 今 のニーズを満たす
香消臭剤「世界香路」
(45.7%増)
の売上が
新製品寄与率10%という目標を達成
製品開発、
マーケティング戦略を進めてい
伸長しました。
するべく、来期は日用品事業の成長力の
きます。
一方、衛生雑貨品は、前期に新型インフ
源泉である
「新製品の開発」に注力してい
今後も新しい生活習慣を提案、創造し、
ルエンザ感染対策でぬれフィルター付き
きます。同時に、
「 既存品をしっかり販売す
新市場を拡大するという当社のビジネス
マスク
「のどぬ∼るぬれマスク」、
「 熱さま
る」
ことにも注力していきます。
モデルを強力に推し進めていきます。
シート」が売 上 好 調だったことの反 動な
また、東日本大震災の影響により、主力
どで、前期比11.4%減の140億円となり
製品に生産を集中したほか、春の新製品
ました。
の発売を3月から4月に延期するなどの措
東日本大震災では、
「ブルーレット」
などを
置をとりました。今回の経験をもとに、安
生産する仙台小林製薬株式会社が被災し、
定供給体制の構築を目指すため、海外を
一時期操業停止となりましたが、復旧に全
含めた調達ルートも検討していきます。
力をあげて取り組み、4月よりラインが順次
夏の電力不足による生産縮小、出荷制
復旧し、6月からはすべてのラインでの生産
限、消費マインドの低迷なども予想され、
が可能となりました。
予断を許さない状況が続きます。その一
この結果、当期の事業全体の売上高は
方で、
「 熱さま」
ブランドや「シャツクール」
496億円
(3.1%減)
となりました。
といった暑さ対策製品などの需要が高ま
主な市場シェア(当社調べ)
水洗トイレ用芳香洗浄剤
芳香消臭剤
35.3%
額用冷却シート
53.6%
77.4%
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
16
事業の概況
家庭用品製造販売事業
薬粧品事業(OTC医薬品/口腔衛生品/食品)
QOL向上を目指して、漢方製剤をはじめとした新製品の開発、
さらにはお客さま志向に基づいたマーケティング戦略を推進していきます。
ブレスケア
お腹の中から息を
リフレッシュする
口中清涼剤。
アイボン
目の汚れをスッキリ
洗い流す洗眼薬。
薬粧品事業の売上高
(億円)
500
400
373
399
400
418
432
ナイシトール85
生葉
脂肪の分解・燃焼を促す漢方処方の
肥満改善薬。
5種類の天然植物由来の成分配合の
歯槽膿漏を防ぐ薬用ハミガキ。
市場の動向
2 0 1 1 年 3 月期(当期)の概況
有病率、総医療費の上昇にともない
セルフメディケーション意識が向上
健康志向の高まりを受け
口腔衛生品を中心に売上が伸長
高齢化によって有病率は高まり、わが
これまで漢方製剤や外用薬など第2類、
国の総医療費は40兆円に届こうとしてい
第3類医薬品を展開してきましたが、2010
ます。こうした状況下において、セルフメ
年9月に、初の第1類医薬品となる
「フェミ
ディケーション意識はいっそう高まってお
ニーナ腟カンジダ錠」
を発売しました。
り、
ヘルスケア領域の市場は、
今後ますます
カテゴリー別では、OTC医薬品は売上
拡大すると思われます。
高219億円(前期比1.7%増)
と堅調に推
200
なかでも、病気を未然に防ぐ効果が期
移しました。主力製 品である「アイボン」
待できる漢方製剤は、健康志向の高まり
( 9 . 0 % 増 )、女 性 保 健 薬「 命 の 母 A 」
100
のみならず、医療費の抑制という時勢から
(14.5%増)
などが伸長し、売上に貢献しま
300
も、
さらなる市場拡大が期待できます。
した。
一方、発売から5年が経つ
「ナイシトー
ル85」
は売上、
シェアともに低下しました。
肥
0
2007
2008
2009
2010
2011
満改善薬市場は、
メタボリックシンドローム
への注目とともに拡大を続けてきましたが、
17
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
主な新製品
第1類医薬品「フェミニーナ腟カンジダ錠」を発売
2010年7月に、田辺三菱製薬株式会社が製造販売承認を取得した
「フェミニーナ腟カンジ
ダ錠」
の販売権を取得しました。
当社にとっては初めて販売する第1類医薬品です。
女性の5人に1人が罹患し、約70%が再発するといわれる腟
カンジダ。
「自分の症状に合っているかわからない」
「 購入する
のが恥ずかしい」
という声に応えて、セルフチェックシートや
バーコードを使ってお客さま自身で症状をチェックし、店頭の
コムレケア
足がつったときの痛み、
こわばりを治すこむらがえり
改善内服薬。漢方処方「芍薬甘草湯」が筋肉の痛み、
薬剤師にその内容を提示するだけで購入できる新しい仕組み
を提案しています。
こわばりをしっかり鎮めます。
競争の激化や単価ダウンなどにより市場
が一時的に減少しました。
とはいえ、まだ
需要が見込まれる市場であることから、今
後も継続して新規需要の開拓、情報提供
また、
「 病気」
というほどではない不快や
2 0 1 2 年 3 月期(来期)の見通し
気になる状態を取り除き、
より快適な状態に
漢方製剤などをはじめとした
新製品開発に注力
改善したいというニーズが高まっています。
2011年3月に発売した傷あと改善外用薬
に努めていきたいと考えています。
メタボリックシンドロームへの注目を契
「アットノン」
は、
多くの女性による
「身体にあ
口腔衛生品は、近年のオーラルケアへ
機にセルフメディケーションや未病という
る傷あとが気になりストレスを感じているの
の意 識 向 上を背 景に、1 5 5 億円( 5 . 6%
考え方は広く浸透してきており、今後もよ
で治したい」
というニーズから生まれた製
増)と好調に推移しました。なかでも「生
り質の高い健康的な生活に対する志向は
品です。
このようなお客さまのQOL向上に
葉」
(8.5%増)、歯間清掃具「やわらか歯間
高まっていくものと予測されます。
こうした
貢献できる当社ならではの製品開発に努
ブラシ」
(17.9%増)
が大きく伸長しました。
需要に応えるべく、QOL向上を目指して
めていきます。
ドラッグストアを中心に栄養補助食品
「並外れた顧客志向」のもと、製薬会社な
や特定保健用食品を販売している食品の
らではの品質を強みとした新製品の開発
分野は、新製品を積極的に導入し、57億
に注力していきます。
円(2.2%増)
と順調に推移しました。
特に、西洋薬と差別化された効果や効
この結果、当期の事業全体の売上高は、
能がありながら、
まだ充分に知られていな
432億円(3.3%増)
となりました。
い漢方製剤は多く、その発掘と製品化に
注力していきます。必要に応じ漢方製剤
メーカーとの連携も視野に入れ、
お客さま
への新しい提案を実施していきます。
主な市場シェア(当社調べ)
肥満改善薬
洗眼薬
口中清涼剤
37.2%
58.9%
80.1%
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
18
事業の概況
家庭用品製造販売事業
海外事業
各国のニーズに合った製品をスピーディに開発し、売上拡大を目指します。
事業の概略
2 0 1 1 年 3 月期(当期)の概況
2 0 1 2 年 3 月期(来期)の見通し
カイロを中心に世界各国に展開
米国、中国の売上拡大で
黒字化を達成
アジアでのさらなる拡大を目指し
投資を加速
海外事業を始め、現在では米国、英国、中
米国と中国を重点戦略エリアと位置づけ
市場成長が期待されている中国をはじ
国、
シンガポール、香港の4カ国1地域に現
て、売上拡大に取り組んだ結果、当期の海
めアジアの各国において、画一的戦略から
地法人を設立して事業を展開しています。
1970年代に、東南アジアへの輸出から
外事業の売上高は78億円(前期比19.5%
エリアマーケティングを開始し、広告など
加えて、輸出事業も積極的に推進し、現在
増)
と大幅に伸長しました。営業利益につい
の投資を加速することで、アジアにおける
は20カ国を超える国々に販売しています。
ては2.5億円(前期は1.4億円の営業損失)
売上拡大を図っていきます。
また、現地法人
各国では、
カイロや衛生雑貨品、OTC医
と黒字化を達成しました。
の設立や現地企業のM&Aあるいは資本参
薬品、芳香消臭剤などを販売し、なかでも
米国では、
2006年に子会社化したヒート
加も視野に入れ、
カイロに次ぐ柱となる製
カイロは、海外事業の売上の6割強を占め
マックス社が新規取引先を獲得したことな
品の導入を目指します。特にOTC医薬品
ています。
どから、
売上高が33億円
(27.1%増)
と大き
や口腔衛生品に注力します。
く拡大しました。
米国では、
コンビニエンスストアやペット
また、中国ではカイロの売上高が8億円
ショップなど新規取引先の開拓を進めてい
(34.6%増)
と大きく躍進しました。新規
取引先の開拓や販売エリアの拡大に加え、
カイロの認知度が上がったことから、売り
場が定着してきたことによるものです。
海外事業の売上高
(億円)
80
78
62
60
65
65
2009
2010
44
40
20
0
2007
19
2008
2011
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
きます。
Column
海外のお客さまに“あったらいいな”を提供
海外事業では、これまで国内向けに開発した製品を海外市場で
真に必要とされる製品をスピーディに開発、投入できる体制が必
販売していましたが、国や地域、ターゲットとする層によって、ニー
要です。
ズはさまざまです。
そこで2009年、海外市場を専門に研究開発する組織を内包
例えば額用冷却シート
「熱さまシート」
を日本と同じ規格から、1
した国際事業部を設立しました。これによって、各国のニーズに
枚単位へと仕様を変更したところ、東南アジア各国での売上が伸
合った製品をスピーディに開発し、市場導入することができるよ
びました。海外事業のさらなる躍進には、現地の声に耳を傾け、
うになりました。
中国で
香港で
上海で「 (タフデント)」を
発売
米国で
「退熱貼(熱さまシート)」の
用途拡大
カイロ「HOT HANDS」
ブランドの強化
中国が高齢化社会に突入しつつあること、
香港では、以前から外用消炎鎮痛剤「安美
ヒートマックス社が 販 売しているカイロ
人口に対して歯科医が少なく、入れ歯のメ
露(アンメルツ)」、額用冷却シート
「退熱貼
「HOT HANDS」
は、ハンティングをはじめ
ンテナンスも不十分なことから、市場性が
(熱さまシート)
」
を販売しており、特に
「退
とするアウトドアで使用されることが多く、
あると見込み、数年前から入れ歯洗浄剤
熱貼(熱さまシート)」
は約80%のシェアを
お客さまのほとんどは男性でした。2010
「タフデント」
をテスト販売してきました。そ
獲得しています。現在、風邪対策以外での
年秋、ブランドの強化を目的に、パッケージ
して2010年6月から、製品名「 」
で、
用途を拡大するために、暑さ対策製品とし
のリニューアルを行いました。また、防寒用
上海の薬局を中心に販売を開始。
「入れ歯
ての
「退熱貼(熱さまシート)
」
の使用をア
カイロとしての認知を高め、用途を広げる
を発泡剤で洗う」
という新習慣の定着を目
ピールするテレビCMを導入しています。
ために、レジ前の売り場に置くなど、店頭で
指し、店頭や屋外でのデモンストレーショ
の露出を高めるとともに、広告も実験的に
ンやサンプリングなどを実施し、認知度を
実施しています。
高めています。
額用冷却シート
「退熱貼(熱さまシート)
」
カイロ
「HOT HANDS」
入れ歯洗浄剤
「 (タフデント)
」
テレビCMの一場面
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
20
事業の概況
通信販売事業
「製薬会社ならではの品質」のもと、栄養補助食品、スキンケア製品に次ぐ新製品の開発に努めます。
市場の動向
2 0 1 1 年 3 月期(当期)の概 況
2 0 1 2 年 3 月期(来期)の見通し
さまざまな業種が新規参入し
競争は激化の一途
売上高二桁成長で黒字化を達成
OTC医薬品などの新製品開発に注力し
さらなる売上拡大を目指す
通信販売業界は年々拡大しており、従
ポリス」
や
「セサミンGOLD」などの新 製
当社の通信販売のお客さまは40∼60
来の通販専業メーカー、流通業に加えて、
品を発売したほか、新規のお客さまの開
歳代が中心で、健康志向が高いことから、
さまざまな業種が新規参入し、競争が激
拓、既存のお客さまへの継続購入促進に
OTC医薬品、医薬部外品における新製品
化しています。
よる売上の拡大に努めました。東日本大
開発に注力していきます。
また、
お客さま層
そうしたなか、当社は1993年に参入
震災の影響を受けて、目標としていた売上
の広がりに合わせて、新聞だけでなく、さ
し、独自のノウハウの取得と事業拡大に
高100億円には届かなかったものの、当
まざまな媒体を使った広告も検討してい
努めてきました。
「製薬会社ならではの品
期の売上高は98億円(前期比11.8%増)
きます。
質」
を前面にうち出し、栄養補助食品、スキ
と前期に続き二桁成長を達成しました。
ホームページの整備、購入いただいた
ンケア製品、育毛剤などを販売しています。
また、営業利益は3億円
(前期は2億円
お客さま向けの情報誌やダイレクトメール
の営業損失)
と黒字化を達成しました。
による情報発信、薬剤師によるアドバイス
当期は、
「セザールおじさんの赤いプロ
などを通じて、お客さまの信頼と満足度を
高めていきます。これにより、二桁成長を
維持し、さらなる売上拡大を目指します。
通信販売事業の売上高
(億円)
100
98
88
主な新製品
76
75
55
62
50
25
セザールおじさんの赤いプロポリス
0
2007
21
2008
2009
2010
2011
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
セサミンGOLD
プロポリスを超えるプロポリス と称される希少な
通常の黒ゴマの約3倍のセサミンを含有する セサ
赤いプロポリスを配合した栄養補助食品。
ブラジル
ミン高含有黒ゴマ を丸ごと搾って作り上げた、健康
の養蜂家であるセザール氏の協力のもと、安定的に
成分セサミン配合の栄養補助食品。
いつまでも若々し
採取できる養蜂体制を整えました。
くありたい方、
美容を心掛けている方におすすめです。
医療関連事業
医療関連事業は、国内の大学病院や地域の基幹病院を中心に海外の優れた医療機器を日本に導入・
販売している小林メディカル株式会社、米国イーベント社、合弁会社の株式会社メディコンの3社が担っています。
小林メディカルは、主に整形外科領域、手術室関連領域を注力領域としてシェア拡大を目指しています。
市場の動向
2 0 1 1 年 3 月期(当期)の概況
2 0 1 2 年 3 月期(来期)の見通し
高齢化を背景に拡大を続ける
医療機器市場
注力領域への選択と集中により
増収増益を達成
品質の向上と
収益性の向上に取り組む
わが国の医療業界は、政権交代を引き金
2010年4月に分社化した小林メディカ
小林メディカル株式会社は
「患者さまに
として、医療政策に対する行政の取り組み
ル株式会社は、市場拡大が見込まれる整
安全・安心の医療機器をお届けする」
という
が大きく方向転換し、2010年の医療報酬
形外科、手術室を注力領域とし、専門性と
企業理念の原点に立ち返り、品質の向上に
改定では10年ぶりとなる診療報酬
(本体部
生産効率を高めた競争力の強化により、
取り組みます。また、参入している領域での
分)
のネットプラス改定が実施されました。
シェア拡大とブランド認知の向上を目指し
選択と集中を引き続き推し進め、地域での
また、医療費の抑制による企業間の競争
た活動を展開しました。
密着した販売活動を行うことで競争力の強
激化、
DPC
(包括医療制度)
導入による基
また人 工 呼 吸 器の開 発・製 造・販 売を
化を図り、いっそうの効率化と高収益体質
幹病院への手術の一極集中、流通の再編、
行っているイーベント社は、高い機動性とコ
への変革に努めていきます。
病院の購買形態の変革、患者さま自身によ
ストパフォーマンスを有する新製品を発売
一方、2006年11月に子会社化したイー
る医療施設選択など、さまざまな変化が起
し、新興国への販売を強化しました。
ベント社は、現在の市場環境においては
こっています。
この結果、当期の売上高は121億円
(前
当社グループから独立した経営体制に移行
期比0.6%増)
となり、営業利益は2.5億円
させることが有益であると判断し、2011年
そのような環境の中、医療分野は高齢化な
どを背景に加速的に拡大することが予想され、
(75.2%増)
と大幅増益を達成しました。
医療機器市場も大きな成長が期待できます。
7月に同社経営陣によるMBO方式にて全株
式の譲渡を行いました。これにより同社は
連結対象から除外となります。
医療関連事業の売上高
(億円)
200
165
150
107
100
113
121
121
小林メディカル株式会社の主な取り扱い製品
50
アキュロック
(アキュメッド社製)
0
2007
2008
2009
2010
2011
Kobamed
アクロフィックス
コンメドシステム
5000 (小林メディカル社製)
(コンメド社製)
パーカー
気管チューブ
(パーカー・メディカル社製)
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
22
コ ー ポ レ ート ガ バ ナ ン ス
「企業価値の最大化」の実現に向けて
ステークホルダーからの信頼の確保に努めています。
コーポレートガバナンス体制
経営に外部識者と従業員の声を反映
小林製薬グループは「企業価値の最大化」
を経営の基本方針として
取締役会やGOMを補佐する機関として、
外部識者、
取締役
(社外)およ
います。それを実現するには、株主・投資家の皆さまをはじめ、さまざま
び会長、社長、担当役員を構成員とするアドバイザリーボードを半年に
なステークホルダーから信頼いただける企業であることが大前提と
1回開催。社外の方々から経営方針や経営の重要課題についての助
考え、経営の透明性を確保する体制構築や迅速かつ正確な情報開示
言をいただいて、
日々の経営に反映しています。
など、コーポレートガバナンスの充実に努めています。
また、主要役員と弁護士(社外)を構成員とし、
コンプライアンス問
題および内部統制管理体制構築に関する基本問題を中心に審議す
る内部統制委員会
(P24で詳述)
を設置し、
基本方針案の立案、
構築され
経営の透明性の確保
た管理体制の監視にあたっています。
外部視点による牽制機能を強化
さらに、経営陣に現場従業員の生の声を直接伝える機会「LA&LA
(Looking Around & Listening Around)
」
を設けるなどして、誰もが
当社では、
経営と業務執行の分離を目的に執行役員制を導入しており、
執行役員と監査役(常勤)などで構成されるグループ執行審議会(通
意見を言いやすい風土の醸成に努めています。こうした風土もまた、
称「GOM」)
を月2回開催し、業務執行に関する重要な案件を審議し
コーポレートガバナンスを有効に機能させるうえで重要であると考えて
ています。なかでも重要な経営課題に関するものは、適時顧問弁護士
います。
などの専門家からの助言を受け、適切かつスピーディな判断が下せる
ようにしています。
情報開示
また、
当社は監査役会設置会社であり、
監査役4名中2名を当社との
資本関係および取引関係のない監査役(社外)
とすることで経営の
適時性とわかりやすさを追求
透明性を確保しています。
監査役
(常勤)は、
経営リスクの早期発見のた
株主や投資家の皆さまに的確な評価・判断を下していただくために、
め、
当社の主要会議への出席、
必要な記録へのアクセス、
各事業部への
各種ディスクロージャー文書の適時開示に努めています。
また、
ホームペー
ヒアリングなどを実施し、経営を監視しています。
ジでは、決算情報など重要情報を適時開示するとともに、事業戦略
さらに、取締役会への監督機能の強化を目的に、2008年から取締
や製品などをわかりやすく解説し、
ニュースメールなどで最新情報を発
役(社外)を選任しています。取締役(社外)1名を含む7名の取締役で
信しています。
構成される取締役会は、
月1回の定例会のほか、必要に応じて臨時取
さらに、毎年6月
(株主総会終了後)
と、12月に株主通信「青い鳥レ
締役会を開催し、経営に関する重要事項の決定、
GOMで審議された
ポート」
を送付し、事業概況や各種活動をわかりやすく報告するなど、
内容のチェックなど、業務執行の状況を逐次監督しています。
有効な情報開示に努めています。
この取締役会には、監査役(社外)
2名を含む監査役も出席し、外部
視点による牽制機能を十分に生かしています。
コーポレートガバナンス体制
株 主 総 会
監査役会
監査
会計監査人
取締役会
監査
監査
監査
グループ執行審議会
執行役員
各事業部など
23
報酬諮問委員会
外部職者および取締役
(社外)
監査
内部監査
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
アドバイザリーボード
外部職者および取締役
(社外)
助言
内部統制委員会
社外弁護士参加
助言
社外弁護士などの専門家
助言
内部統制システムとコンプライアンス
また、子会社の小林メディカル株式会社で医療機関向け自社開発
製品(2製品)
の承認申請資料の一部に開発担当者が実際の試験データ
当社グループは、会社法・金融商品取引法が求める業務と財務諸表
と異なるデータを記載していた事実が判明し、承認および承認申請の
の適正性の確保など、各種法令を遵守するための仕組みを構築して
取り下げを行うべく、
関係省庁に自主的に申告しました。
同社は、
当該事実
います。また、すべての役員・従業員が、法令を遵守するだけでなく、
判明後すぐに、調査委員会を発足し、原因究明および再発防止策の検
企業倫理に則って行動できるよう、各種教育を実施しています。
討を実施しました。経営陣をはじめ全管理職へのコンプライアンス教育
の実施、設計開発から薬事承認取得までのフローと組織体制の見直
内部統制
業務、財務諸表の適正性の確保や
リスク低減に向けて
2003年4月、法令遵守を徹底させるために、取締役会の直轄組織と
しを行い、
再発防止に努めています。
なお、
当該2製品は未発売であり、
健康被害などは発生しません。
「従業員相談室」
の設置
して
「コンプライアンス委員会」
を設置しました。
また同年9月には、遵法
従業員からコンプライアンスにかかわる通
意識と企業倫理の向上を目指して
「企業行動の基本方針」
「役員及び従
報や相談を受けつける専用窓口として、
2003
業員の行動基準」
を制定しました。
年1月に、
「従業員相談室」
を社内と社外(弁
さらに2006年には、会社法などが要求する業務の適正性を確保す
護士事務所)
に設置。
電話やメールで相談を受
※を制定し、
るために
「内部統制システムの基本方針」
それに基づき経営
け付け、
情報や事態の早期把握、
問題解決につ
リスクの再考や社内規程の見直しなど、内部統制の基盤を整備してき
なげています。フリーダイヤルを設置し、
ポス
ました。
また2007年には、
「コンプライアンス委員会」
を
「内部統制委員
ターなどにより認知度向上を目指しています。
会」へと改め、金融商品取引法が要求する財務諸表の適正性の確保と
これは、公益通報者保護法に基づいて運
いった有効性検討を業務範囲に含めました。
営しています。
従業員相談室啓発ポスター
内部統制委員会は、社長自らが委員長となって運営しており、個人情
報保護委員会、
グループ安全衛生委員会、薬事部会、労務部会という4
リスクマネジメント体制
つの下部組織を擁しています。
また、社外弁護士をアドバイザーとして
加え、外部の客観的な視点から助言をいただくことで、透明性を高め、
会社経営においては、リスクを洗い出し、それらを継続的に管理し、
リスクを低減しています。
対策を講じていくことが不可欠です。当社グループでは、経営上のリス
当期は、下部組織からの問題提起を受けて、経営リスクマネジメント
クを13のテーマに絞り込み、これらについてのアクションプラン
に関する課題や取り組みなどについて検討しました。
を設定・実行し、その結果を監査する体制を構築しています。
※「内部統制システムの基本方針」
http://www.kobayashi.co.jp/corporate/governance/policy/index.html
経営リスクの調査と管理
コンプライアンス
階層に応じた教育で意識を向上
役員を含めた全従業員を対象に、階層に応じた各種のコンプライ
13のテーマでアクションプランを設定・実行
2007年秋に総務部が主管となって、各部署がそれぞれ把握してい
るリスクと潜在しているリスクを調査しました。
その後、
この調査結果を
アンス教育を継続的に実施しています。
検証して、2008年4月に経営上のリスクを13のテーマに絞り込み、
当期は、役員には社内講師のほか、
税理士、
弁護士などの社外講師が
これらに対処していくアクションプランを設定・実行する体制を構築し
ハラスメントやクライシス時の情報伝達など、
6つのテーマで、
3回にわ
ました。以降、
アクションプランを毎年見直し、確実に実行することで、
たって研修を実施しました。管理職には、
コンプライアンス概論や労務
経営リスクの低減に努めています。 管理、
インサイダー取引などをテーマに研修を実施。
さらに新任管理職と
また、
「 経営リスクマネジメント規程」
を制定し、
リスク情報の集約と
新入社員には、例年どおり集合教育を実施し、
コンプライアンス意識を
取扱方法などについて定めました。
さらに、会計監査人と情報を共有
高めました。また、2010年3月期(前期)から開始した全従業員を対
し、顧問弁護士などの専門家からアドバイスを受けるなどして、
さまざま
象とした、イントラネット利用のコンプライアンステストを関連法規やハ
な経営リスクへの適切な対応に努めています。
ラスメントなど幅広いテーマで4回実施し、
実施率は各回とも100%でし
来期は経営リスクの優先順位を考慮して、
管理すべきリスクを再検討
た。
そのほか、
コンプライアンス意識調査も前期に続いて実施しました。
していきます。
2012年3月期(来期)は、全従業員を対象としたコンプライアンス
今後は内部監査室と協働して、
各テーマの進捗状況のチェックをさら
に関するe-ラーニングを実施していきます。
に強化していく予定です。
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
24
コ ー ポ レ ート ガ バ ナ ン ス
CSRの取り組み
開発(製品設計)段階
当社グループは、短期的ではなく長期的な視点で
「企業価値の最大化」
機能や効果、安全性から表示までを多角的に検証
を目指しています。そのためには、すべてのステークホルダーからの信
開発(製品設計)段階では、製品そのものはもちろん、
パフォーマンス
頼を確保することが重要だと考え、環境負荷の低減や社会貢献活動
評価、
ネーミング、
パッケージデザイン開発、容器設計、
コスト試算など
などを推進しています。しかし、根幹となるのは
「並外れた顧客志向」
についても、開発担当者や品質保証室が中心になって協議、審査して
であり、その中心にある
「安全」
と
「高品質」
を追求していくこと、これこそ
います。例えば、
「 表示審査会議」では、パッケージに記載する内容の
が当社グループが果たすべき最大のCSRであると考えています。
裏付けデータを事実や法令をもとに協議。
「パフォーマンス審査会議」
では、
お客さまに約束する機能や効果について、
試験方法を協議しています。
また、製品の安全性・有用性などについても各専門組織で評価して
家庭用品製造販売事業における品質の維持・向上
います。例えば、
「安全性試験検討会」
では、安全性に関する評価項目や
お客さま視点で品質の安全確保を徹底
評価方法を決定し、
「治験審査委員会」
では、
ヒトを対象とする医学研
製品開発において最も重視すべきは、
「 安心・安全な品質の確保」
究の倫理的原則である
「ヘルシンキ宣言」
(1964年に世界医師会が採択)
であると考えています。2010年6月には品質保証室を社長直下の組織
に基づいて、
倫理と科学の両面から治験計画を審査しています。
として、品質保証体制の監査機能を強化し、また来期の経営方針に
「お客さま品質の追求」
を掲げました。
こうした方針・体制のもとで、
従業
量産化・生産段階
員一人ひとりが
「品質は命」
と肝に銘じて、
開発
(製品設計)
段階から、
量産
化・生産段階、
販売・フォロー段階にいたるまで、
一貫して品質の維持・向
安定した品質で生産するために何度も試験・チェックを実施
上に努めています。
開発(製品設計)段階で各審査を通過すると、量産化段階に入り
それでも万一、製品に対するご不満やご指摘があった場合は、品質
ます。
この段階では、安定した品質で生産を続けるための条件を整えて
改善や正しい使用方法に関する情報発信など、状況に応じた適切な
いきます。
措置をとっています。
従来から
「成分が均一に分散しているか」
「充填精度は高いか」
「容器
今後も、
すべての従業員が日々、お客さま視点に立った品質向上の
が密閉されているか」
などを個々に試験することで、量産できる条件を
ために万全の努力をしていきます。
導き出していました。
近年は、
品質上の不具合の発見や製品の完成度の
確認を目的とした
「ゼロバッチ生産」
も実施しています。
ゼロバッチ生産
とは、
本番と同じ原料・資材・設備・規模で実施するテスト生産のことで、
机上では想定できない生産時の問題をあらかじめ知ることができます。
家庭用品製造販売事業の品質保証体制
開発テーマ化段階
開発
(製品設計)
段階
食品原料安全性検討会
監査
監査
品質保証室
25
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
監査
製品改良
動物実験委員会
既存品品質審査会議︵お客さま評価︶
治験審査委員会
販売・フォロー段階
販売
安全性試験検討会
初回出荷認証
防腐設計審査会議
生産段階
本生産
パフォーマンス審査会議
上市会議
テーマ設定
アイデアの創出
設計審査会議
ゼロバッチ生産︵量産化前評価︶
表示審査会議
品質審査会議︵新製品総合品質評価︶
表示検討会議
量産化段階
監査・提言
量産化段階を終えると生産段階に入ります。
この段階では、作業手順
書の整備や機器・機械の調整、従業員への教育、環境美化などを実施
します。
さらに、初回ロット出荷前には、開発(製品設計)段階から生産
段階までに実施すべきチェック項目のすべてについて再度チェックする
「初回出荷認証」
も実施しています。
このダブルチェックを問題なくクリ
アした製品だけをお客さまにお届けしています。
社会貢献活動
「小学校のトイレぴかぴか計画」キャンペーン実施
「小学校のトイレの実態調査」を実施したところ、学校のトイレで排
便をしない子どもが半数もいることや学校のトイレ改修の遅れ、
といっ
た問題が浮かび上がりました。
そこで、
子どもたちにもっと快適なトイレ環
境を届けようと、
2010年6月∼7月に
「小学校のトイレぴかぴか計画」
キャ
ンペーンを実施しました。期間中、
当社のトイレ関連製品の売上の一部
販売・フォロー段階
お客さまの「思い」
を製品・サービスの品質向上に反映
を、
NPO法人
「日本トイレ研究所」
を通じて全国12の小学校にトイレ改修
費として寄付し、
和式トイレを洋式トイレに交換し、
臭気・衛生対策として
製品発売後、
お客さまからのお問い合わせやご指摘は
「お客様相談
床面を張り替えるなどの改修をしました。
2019年の当社創立100周年ま
室」
で受け付けています。
相談内容が複雑化、
高度化してきていることか
でに100校で実施することを目指して、
今後も活動を継続していきます。
ら、
じっくりと対話できるよう、相談員から電話をかけ直す体制も整えて
なお、
この活動は、
優れたPR活動を表彰する2010年度
「PRアワード
います。
このお客様相談室では
「思い」
に共感することを重視しています。
グランプリ」
(社団法人日本パブリックリレーションズ協会主催)
で、
NPO
お一人おひとりのご使用状況だけでなく、
お気持ちまで知ることで初めて
法人・行政との協働を通じて排泄行為の啓発活動を進めるとともに、販
真意を理解することができ、製品やサービスの品質向上につなげる
売に関しても出荷前年比105%などの実績をあげて社会性と経済性
ことができるからです。
の両立を実現したとして、
最高賞のグランプリを受賞しました。
寄せられたお問い合わせやご指摘は開発・製造部門に伝え、新製品
開発や製品改善に反映させています。
改善した製品の試作時には、
お客
さまの声にお応えできているかを検証し、
さらに改善した製品を発売し
た後も、
引き続きお客さまの声を分析し、改善が十分であったかどうか、
さらなる改善が必要か否かを検討しています。
年間受付件数
キャンペーンキャラクター
「ぴかぴかベンキィーくん」
岐阜県高山市立久々野小学校での寄贈式
(件)
80,000
70,000
60,000
改修前
改修後
50,000
2007
2008
2009
2010
2011
東日本大震災支援活動
1億円の義援金と約92万個の製品を被災地に提供
カテゴリー別ご相談(2011年3月期)
東日本大震災により被災された皆さまの救援や被災地の復興に役
廃番品その他
9%
OTC医薬品
芳香消臭剤
32%
7%
立てていただくため、
1億円の義援金を宮城県に寄付しました。
また、宮城県、岩手県、福島
県に向けて、支援物資として
当社製品約92万個を提供し
洗浄・
家庭用品
ました。
14%
衛生・
スキンケア
食品・
オーラルケア
15%
23%
宮城県知事へ義援金目録を贈呈
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
26
コ ー ポ レ ート ガ バ ナ ン ス
量(最終処分量)
を1%未満にすることであり、生産効率の向上、資源
環境負荷低減の取り組み
容器・包装の減量や再生原料採用を推進
の有効活用と廃棄物の徹底した分別による再資源化、
リサイクルに
取り組んでいます。当期は、生 産 量 増 加にともなって総 排出量が
容器・包装は、製品の一部・使用時の情報提供・輸送時における
3,762tと前期比2.6%増となりました。一方、
リサイクル量は3,756t
保護材として、重要な機能・役割を担っています。当社グループでは、
となり、
リサイクル率は前期と同様99.8%となり、ゼロエミッションを
これらの機能・役割を最小限の資源で満たせる容器・包装の開発、
容器・
達成しました。
包装の減量、再生原料の採用などによって資源の3R
(リデュース、
リユース、
リサイクル)
を推進しています。
リサイクル量とリサイクル率
CO2排出量
(製造部門)
2011年4月現在、
20品目66アイテムのつめ替・つけ替製品を用意し、
(t-CO2)
15,000
12,803 13,127
容器を繰り返しご使用いただけるようにしています。
13,888 13,689 14,061
12,000
(t)
4,000
2,000
0
2007 2008 2009 2010 2011
3,023
100
3,660 3,756
75
2,074 2,059
50
0
25
2007 2008 2009 2010 2011
リサイクル量
でも減らすことが望まれています。当期は
さまからの「開けにくい」
「詰替えの際にこ
85.5
99.8 (%)
1,000
3,000
プラスチック容器は製品の品質を保つの
題に取り組みました。従来品に対するお客
99.8
6,000
に重宝しますが、地球環境を考えると少し
「ブレスケア」
のリニューアルに際してこの問
99.8
3,000
9,000
「ブレスケア」の容器・包装を見直し
プラスチック樹脂量を削減
98.7
製品事業統括本部
薬粧品事業部 技術開発部
オーラルケア技術開発グループ
ぼれる」
というご指摘にも対応するため、デ
佐々野 淳一
0
リサイクル率
動物実験の削減に向けて
動物実験代替法による製品安全性評価の推進
ザインを向上させたうえでプラスチック樹脂量を削減。課題をすべて
製品の安全性を確認するために行ってきた動物実験について2007
解決し、従来品から約11%の樹脂量削減を達成しました。樹脂量削
年ごろから動物実験代替法研究に取り組み、
「動物を使用しない実験
減の効果として、CO2 排出量も約66.5t-CO2 削減しました。
への置き換え」
「 動物使用数の削減」
「 動物の苦痛軽減」を目指してい
今後も、製品の使いやすさや機能を向上させながら、原料・容器
の減量という課題に積極的に取り組んでいきます。
リニューアル前
ます。
その結果、今では皮膚刺激性試験、
口腔粘膜試験など4つの試験
について動物を使用しない試験へ置き換えることができています。
リニューアル後
一方、欧州を中心として動物実験反対運動が高まり、EUでは化粧品
とその原料について動物実験が完全に禁止される法律が2009年から
施行され、国内でも動物実験削減に向けた法改正が進んでいます。
当社はこの世の中の流れに遅れることなく、動物実験代替法に取り組
み、研究成果について日本動物実験代替法学会や国際代替法学会な
どで広く発表しています。
樹脂量 11% CO2 排出量 66.5t-CO2
削減
代替法の例
皮膚刺激性試験
CO2と廃棄物の排出量削減に注力
すべてのステークホルダーが懸念している環境問題に対処するた
代替
めに、国際標準規格ISO14001に準じた環境マネジメントシステム
を構築し、環境負荷低減に取り組んでいます。
地球温暖化対策としては、製造部門での省エネルギー化による
培養皮膚(細胞試験)
(実験動物)
口腔粘膜試験
CO2排出量の削減を推進しています。当期のCO 2 排出量は、製造部
門全体で14,061t-CO2となり、前年比102.7%と372t-CO 2 増加
代替
しました。
これは猛暑とエネルギー使用量の多い製品の生産が増加
したためです。
廃棄物削減対策としては、
「ゼロエミッション」
活動を推進しています。
ゼロエミッションとは、廃棄物のうち最終処分地で処理する廃棄物
27
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
(実験動物)
培養細胞
取締役、監査役および執行役員
代表取締役会長
最高経営責任者
(CEO)
代表取締役社長
最高執行責任者
(COO)
小林 一雅
小林 豊
専務取締役
製品事業統括本部長
専務取締役
製品事業統括本部
薬粧品事業部長
常務取締役
国際事業部長
常務取締役
グループ統括本社本部長
取締役
(社外)
シャープ株式会社相談役
小林 章浩
辻野
田中 正昭
山根 聡
辻 晴雄
監査役
(常勤)
監査役
(常勤)
監査役
(社外)
林税理士事務所 代表
監査役
(社外)
長島・大野・常松法律事務所
パートナー弁護士
平岡 正啓
後藤 寛
林 浩志
酒井 竜児
志
常務執行役員
執行役員
製品事業統括本部 営業本部長
グループ統括本社 ビジネスシステムセンター長
中央研究所長
品質保証室長
堀内 晋
山本 英嗣
難波 俊夫
香月 一幸
製品事業統括本部 日用品事業部長
製品事業統括本部 営業本部
副本部長 兼 首都圏統括営業部長
製品事業統括本部
製造本部長
製品事業統括本部 営業本部
統括営業部長
森谷 邦男
西岡 哲志
田中 健一郎
野本 宏
※ 当社は執行役員制度を導入しており、取締役の
小林豊、小林章浩、辻野
志、田中正昭、山根聡
の5名は執行役員を兼務しています。
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
28
経営陣による財務分析
コーポレートブランド経営を推進し、すべてのステークホルダーの満足度を向上
小林製薬グループの経営理念は
「絶えざる創造と革新によって新しいものを求め続け、人と社会に素晴
らしい
『快』
を提供する」
というものです。この理念に基づいて、
「健康」
「快適」
「便利」
であるためにお客さま
自身も気づいていない必要なものを発見・創造・提供すること、すなわち
「 あったらいいな をカタチに
する」
ことを事業活動の中核としています。
変 化 のスピードが 速く、競 争 がますます 激 化 するなか、当 社 グル ープの 成 長 の 源 泉 は、常 に
Something New, Something Different を追い求め、お客さまニーズを満たす新しい製品やサー
ビスを開発し続けることです。さらに、すべての製品・サービスについて
「小林製薬だから満足できる」
という 信頼 を獲得するためコーポレートブランド経営を推進しています。これによって、企業価値を
向上させて、すべてのステークホルダーの満足度を高めていきます。
連結および持分法適用の範囲
2011年3月期(当期)の当社の連結子会社数は27社(国内13社、海外14社)、持分法適用関連
売上総利益・
売上高総利益率
会社数は国内に1社です。
事業内容別では、家庭用品製造販売事業(連結子会社15社)、医療関連事業(連結子会社5社、持分
法適用関連会社1社)、その他事業(連結子会社7社)です。
(百万円)
(%)
100,000
100
80,000
84,717
81,187
60,000
連結業績について
当期の世界経済は、欧米での失業率の高止まりや欧州の金融システム不安など景気下振れのリスクが
懸念されたものの、中国など新興国の内需拡大を背景に緩やかながら回復基調で推移しました。一方、
33.0
40,000
35.5
80
74,640
68,679 71,888
54.6
55.6
60
40
57.1
20,000
20
0
0
2007 2008 2009 2010 2011
日本経済は、個人消費の持ち直しの兆しが見られたものの、雇用環境や所得に対する先行き不透明感を
売上総利益
売上高総利益率
背景に、消費者の節約志向は変わらず、依然として、厳しい経営環境が続きました。このような中、2011年
販売費及び一般管理費・
売上高販管費率
3月11日に発生した東日本大震災は甚大な被害をもたらし、わが国経済に深刻な影響を及ぼしました。
そうした状況下で当社グループは経営理念である
「創造と革新」
の精神を発揮し、新市場を創造する製品
やサービスの提供によってお客さまの潜在ニーズを開拓し、また既存市場に対しても新たな付加価値を付
(百万円)
けた製品やサービスの提供によって市場の活性化に努めてきました。東日本大震災後は、被災した当社グ
80,000
ループの製造拠点である仙台小林製薬株式会社の復旧に全力をあげるとともに、OTC医薬品や日用品など
60,000
を製造販売するメーカーとして、製品の安定供給に最大限努めてきました。
40,000
売上高
(%)
100,000
42.1
42.5
50
42.8
40
66,688 62,611
25.9
56,019 30
52,861 54,847
20
27.4
20,000
10
0
0
家庭用品製造販売事業は、新製品の上市に加え、既存の主力ブランドを拡販したほか、通信販売事業
2007 2008 2009 2010 2011
が大きく伸長、医療機器関連事業は堅調に推移し、売上高は増加しました。
販売費及び一般管理費
売上高販管費率
以上の結果、当期の売上高は前期比1.3%増加し、130,824百万円となりました。
営業利益・
売上高営業利益率
売上総利益および営業利益
当期の売上原価は、前期比1.9%減少して56,184百万円となり、売上総利益(返品調整引当後)は
売上高増加によって前期比3.8%増加して74,640百万円となりました。販売費及び一般管理費は販売
(百万円)
促進費、給料手当及び賞与などの増加によって前期比2.1%増加し56,019百万円となりました。これ
20,000
らの結果、営業利益は前期比9.3%増加し18,620百万円となりました。
15,000
なお、売上高総利益率は前期の55.6%から1.5ポイント向上して57.1%に、売上高販管費率は、前
10,000
期の42.5%から0.3ポイント向上して42.8%に、売上高営業利益率は前期の13.2%から1ポイント向上
して14.2%になっています。
(%)
25,000
5,000
12.6
18,029
15,818
7.0
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
17,041
14.2
18,620
15
12
9
6
8.1
3
0
0
2007 2008 2009 2010 2011
営業利益
29
18,576
13.2
売上高営業利益率
営業外損益および経常利益
営業外収益は、持分法適用関連会社の株式会社メディコンの利益の増加によって前期比27.5%増加し
て1,991百万円となりました。営業外費用は、為替差損によって前期比4.6%増加して1,602百万円と
なりました。これらの結果、経常利益は前期比11.4%増加して19,010百万円となりました。
特別損益および当期純利益
特別利益は、医療関連事業における受取補償金の増加などによって、前期比132.6%増加して430百
当期純利益・
1株当たり当期純利益
万円となりました。
(百万円)
(円)
特別損失は前期比131.6%増加して6,263 百万円となりました。これは主に、保有有価証券の減損
10,000
処理に伴う投資有価証券評価損の計上です。特別利益と特別損失を加算した特別損益は、前期の
8,000 8,297
2,518百万円の損失から5,832百万円の損失となりました。
6,000
これらの結果、税金等調整前当期純利益は前期比9.4%減少して13,178百万円となりましたが、過去
4,000
に有税処理した子会社の株式減損が税務上損金処理できたため、当期純利益は前期比0.9%増加して
2,000 200.77 205.62
9,335百万円となりました。
0
8,504
8,853
9,249
9,335
500
400
300
200
215.89
225.88
227.98
100
0
2007 2008 2009 2010 2011
1株当たり当期純利益は、前期の225円88銭から0.9%増加して227円98銭となりました。
当期純利益
1株当たり当期純利益
セグメント別の概況
当社グループでは、事業セグメントを家庭用品製造販売事業、通信販売事業、医療関連事業、その他事
業の4つに区分しています。
また、各セグメント別売上高には、セグメント間の内部売上高または振替高を含んでおり、その金額は
前期は5,522百万円、当期は8,285百万円となっています。
セグメント別売上高および営業利益
売上高
(百万円)
2007
2008
2009
2010
2011
71,717
30,785
102,503
84,707
26,213
110,920
112,594
26
112,620
115,477
37
115,514
107,656
3,136
110,792
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
9,872
164,838
1
164,840
131,602
359
131,962
―
―
―
―
―
―
―
―
―
16,496
10,728
11,325
12,111
12,183
3,969
9,142
13,112
1,788
6,306
8,094
1,773
5,507
7,281
1,595
5,484
7,080
1,111
5,149
6,260
2007
16,560
2008
18,005
2009
15,910
2010
16,507
―
―
△131
△418
―
―
―
―
2011
18,966
311
△554
431
473
143
400
家庭用品製造販売事業
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高又は振替高
計
通信販売事業
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高又は振替高
計
家庭用品卸事業
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高又は振替高
計
医療関連事業
外部顧客に対する売上高
その他事業
外部顧客に対する売上高
セグメント間の内部売上高又は振替高
計
営業利益
家庭用品製造販売事業
通信販売事業
家庭用品卸事業
医療関連事業
その他事業
―
9,872
(百万円)
323
561
390
―
251
171
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
30
経営陣による財務分析
家庭用品製造販売事業
2011年3月期の売上高および営業利益
当期、当事業では新市場を創造する製品やユニークで新たな価値を付加した製品を21品目発売し
ました。なかでも、小型で手ごろな価格の部屋用芳香消臭剤「天使の消臭元」、上質な香りの部屋用芳
香消臭剤「消臭元アロマ」、湯船で温めて使う美容液マスク
「お風呂でホットチャージ」
が業績に貢献し
ました。
既存品では、水洗トイレ用芳香洗浄剤
「ブルーレット」
、口中清涼剤
「ブレスケア」
といった主力ブランドが
堅調に推移したうえ、洗眼薬
「アイボン」
、女性保健薬
「命の母A」
、薬用ハミガキ
「生葉」
が伸長し売上に貢
献しました。一方、前期の新型インフルエンザ感染懸念によるぬれフィルター付きマスク
「のどぬ∼るぬれマ
スク」
、額用冷却シート
「熱さまシート」
の売上好調の反動などにより、衛生雑貨品の売上は減少しました。
また、マーケティング活動にあたって、広告や販売促進費の効率的運用に努め、利益に貢献しました。
その結果、当事業の売上高は前期比4.1%減少して110,792百万円、営業利益は前期比14.9%増加
して18,966百万円となりました。
カテゴリー別売上高
(百万円)
2010
金額
2011
構成比(%)
金額
増減
構成比(%)
金額
増減率(%)
医薬品
21,567
18.7
21,941
19.8
374
1.7
口腔衛生品
14,687
12.7
15,510
14.0
823
5.6
衛生雑貨品
15,852
13.7
14,042
12.7
△1,810
△11.4
芳香消臭剤
30,604
26.5
30,733
27.8
129
0.4
家庭雑貨品
4,812
4.2
4,791
4.3
△20
△0.4
食品
14,453
12.5
8,881
8.0
△5,572
△38.6
カイロ
13,536
11.7
14,890
13.4
1,353
10.0
115,514
100
110,792
100
△4,722
△4.1
合計
黒字・赤字ブランド数の推移
100
黒字・赤字ブランド数の推移
ヒット率向上を目的としたテストマーケティングを実施し、新製品の上市基準を厳格にしました。
また、既存ブランドの利益管理を徹底し、不採算ブランドの撤退などを実施しました。
黒字・赤字ブランド数の推移
94
95
89
80
66
60
黒字
2008
89
2009
95
2010
94
2011
96
赤字
66
80
62
49
50
96
62
49
40
2007
94
94
80
50
20
0
2007 2008 2009 2010 2011
黒字
赤字
※ 赤字ブランド数には一部新製品を含みます。
新製品の売上高に占める割合
「新製品寄与率」
として、新製品の初年度売上高が全売上高に占める割合を10%以上にすることと、
直近4年間に発売した新製品の売上高が全売上高に占める割合を35%以上にすることを目標としてい
(%)
新製品の売上高に
占める割合
40
30
29.3
20
17.9
29.4
29.5
ます。当期は21品目の新製品を発売し、初年度の新製品寄与率は5.3%、4年間の新製品寄与率は
18.0%となりました。
新製品の売上高に占める割合
31
(%)
初年度
2007
17.9
2008
9.0
2009
7.4
2010
8.3
2011
5.3
4年間
29.3
29.4
29.5
26.7
18.0
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
26.7
18.0
10
7.4
8.3
5.3
9.0
0
2007 2008 2009 2010 2011
初年度
4年間
通信販売事業
2011年3月期の売上高および営業利益
当事業では、栄養補助食品、スキンケア製品などの通信販売を行っており、当期は新製品の発売や、新
規のお客さまの開拓、既存のお客さまへの継続購入促進に努めました。
その結果、当事業の売上高は前期比11.8%増加して9,872百万円、営業利益は黒字化して311百万
円となりました。
医療関連事業
2011年3月期の売上高および営業利益
当事業では、国内で市場の拡大が見込まれる整形外科領域、手術室関連領域を注力領域とし、シェア
拡大に取り組みました。
当事業の売上高は前期比0.6%増加して12,183百万円となりました。カテゴリー別売上高では、注力
領域に集中する戦略をとった小林メディカル株式会社が、前期比0.5%増加しました。一方、イーベント社
は導入を予定していた新製品の承認の遅れなどが影響し、前期比4.3%減少しました。
なお営業利益は、コスト削減を推し進めたことなどによって、前期比75.2%増加して251百万円となり
ました。
カテゴリー別売上高
(百万円)
2010
金額
小林メディカル株式会社
イーベント社
その他
合計
2011
構成比(%)
金額
構成比(%)
増減
金額
増減率(%)
10,160
83.9
10,213
83.8
52
0.5
956
7.9
915
7.5
△41
△4.3
993
8.2
1,055
8.7
61
6.2
12,111
100
12,183
100.0
72
0.6
その他事業
上記の3事業をサポートする当事業(運送業、合成樹脂容器の製造販売、保険代理業、不動産管理、
広告企画制作など)
では、各社が独立採算で経営をしているものの、主要3事業の利益に貢献することも
目的としており、
資材やサービス提供について、
その納入価格を適宜見直しました。
当期の売上高は前期比11.6%減少して6,260百万円、営業利益は前期比57.2%減少して171百万円
となりました。
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
32
経営陣による財務分析
財務状況の分析
資産
当期末の総資産は、前期比1.8%増加して134,356百万円となりました。
流動資産は前期比4.3%増加して88,837百万円となりました。この主な要因は受取手形及び売掛金が
3,482百万円増加したことによるものです。
有形固定資産は、前期比4.2%減少して14,156百万円となりました。この主な要因はリース資産
(純額)
が388百万円減少したことによるものです。
無形固定資産は、前期比29.9%減少して5,922百万円となりました。この主な要因は、のれん償却
費が2,295百万円減少したことによるものです。
投資その他の資産は、前期比8.1%増加して25,440百万円となりました。この主な要因は、投資有価
証券が2,291百万円増加したことによるものです。
有利子負債
負債
当期末の負債合計は、前期比9.2%減少して43,013百万円となりました。
流動負債は前期比11.5%減少して34,525百万円となりました。この主な要因は、前期に小林メディカル
株式会社の分社化によって増加した短期借入金が1,683百万円減少したこと、支払手形及び買掛金が
1,690百万円減少したことなどです。これらの結果、流動比率は前期末より39.0ポイント向上し、
(百万円)
4,000
3,413
3,000
2,000
1,708
257.3%となりました。
固定負債は、前期比1.7%増加して8,488百万円になりました。
1,000
726
644
25
0
2007 2008 2009 2010 2011
自己資本当期純利益率(ROE)
純資産
当期末の少数株主持分を加算した純資産は、前期比8.0%増加して91,342百万円になりました。この
主な要因は、利益剰余金が6,633百万円、その他有価証券評価差額金が1,451百万円増加した一方で、
為替換算調整勘定が1,066百万円減少したことなどです。
(%)
16
12
11.7
11.2
11.5
11.5
10.6
8
その結果、自己資本比率は前期末の64.0%から3.9ポイント向上して67.9%となりました。自己資本当
期純利益率
(ROE)
は前期末と比較して0.9ポイント低下して10.6%となっています。総資産経常利益率
(ROA)
は前期末の13.3%から1ポイント向上して14.3%となりました。
4
0
2007 2008 2009 2010 2011
総資産経常利益率(ROA)
(%)
16
12
9.5
10.9
12.4
13.3
14.3
8
4
0
2007 2008 2009 2010 2011
33
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
キャッシュ・フローの分析
営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果得られた資金は、13,168百万円
(前期比14.0%減少)
となりました。これは主に、税金
等調整前当期純利益13,178百万円、減価償却費2,932百万円、のれん償却額1,223百万円、投資有価
証券評価損5,142百万円、売上債権の増加額3,715百万円、仕入債務の減少額1,598百万円、法人税等
の支払額6,142百万円によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果使用した資金は8,378百万円
(前期比78.2%増加)
となりました。これは主に、有価証
券の取得による支出36,989百万円、有価証券の売却及び償還による収入37,000百万円、有形固定資産
の取得による支出1,867百万円、投資有価証券の取得による支出6,083百万円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果使用した資金は5,154百万円
(前期比184.0%増加)
となりました。これは主に、短期
借入金の純減による支出1,673百万円、配当金の支払額2,703百万円、リース債務の返済による支出
601百万円によるものです。
以上の結果、現金及び現金同等物の期末残高は、前期に比べて660百万円減少して、31,963百万円
となりました。
キャッシュ・フローの推移
2011
金額
金額
増減
金額
増減率(%)
15,319
△4,701
13,168
△2,151
△14.0
△8,378
△3,677
78.2
10,618
4,789
△5,829
△54.9
財務活動によるキャッシュ・フロー
△1,815
△5,154
△3,339
184.0
現金及び現金同等物の期末残高
32,623
31,963
△660
△2.0
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
フリー・キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物の
期末残高
(百万円)
2010
(百万円)
40,000
32,623 31,963
30,000
23,813
20,000
19,090
17,164
10,000
0
2007 2008 2009 2010 2011
研究開発費
研究開発費
研究開発は当社グループの強みである製品開発力の重要な源であると認識しています。
(百万円)
その結果、販売費及び一般管理費のうち研究開発費は前期比2.7%増加し、4,069百万円となりま
した。
3,962 4,069
4,000
当期、
家庭用品製造販売事業では、
21品目の新製品を開発しました。
3,361
3,000
2,813
2,476
2,000
1,000
0
2007 2008 2009 2010 2011
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
34
経営陣による財務分析
事業などのリスク
(1)
競争の激しい環境
(7)天候不順による影響
当社グループの主要製品は、一般消費者向けの製品であるため、
当社グループの製品の中には、カイロ、花粉症関連製品、風邪関連
お客さまニーズを満たす新製品やサービスの開発による他社との差別
製品など季節性が強いものがあり、気温や花粉の飛散状況などによ
化を目指しています。しかしながら、他社からも競合品が発売されると
り販売に大きな影響を受ける可能性があります。これらの製品の販売
ともに、厳しい価格競争にさらされています。そのため、今後、新製
状況が当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能
品の開発費用や需要喚起のための広告宣伝、販売促進費用が増加
性があります。
する可能性があります。これらの要因が当社グループの経営成績お
よび財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)自然災害による影響
当社グループは全国各地に製造拠点があり、これらの製造拠点が
(2)新製品の販売状況による影響
所在する地域で地震や大規模な台風などの自然災害が発生した場
当社グループでは、成長戦略として積極的な新製品開発を進めてお
合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性
り、毎期春と秋に新製品を発売しています。この新製品の開発および
があります。
投入時期が競合他社より遅れた場合や競合品の販売状況などが自
社新製品の販売に影響し、当社グループの経営成績および財政状態
に影響を及ぼす可能性があります。
(9)海外事業のリスク
主として医療機器輸入の貿易取引については為替相場の変動による
影響を受けますが、為替予約取引などにより為替変動リスクをヘッジ
(3)M&A・提携の効果が当初の見込みどおりいかない場合のリスク
することにしており、業績に与える影響を軽減しています。また、投機的
当社グループでは、M&Aや業務提携による品揃えの強化と合わせ
なデリバティブ取引は行っていません。しかしながら、在外連結子会社
て広く国内外に市場を求めて展開地域の拡大を図っています。これ
の売上、費用、資産および負債を含む現地通貨建ての項目は、連結財務
らM&Aや業務提携については、不確実な要素を含んでおり、事後的
諸表の作成のために円換算しますが、換算時の為替レートが大幅に
に発生した想定外の事象や環境変化によって、当初意図した成果が
変動した場合、円換算後の数値が大幅に変動します。
得られない場合や、事業戦略の変更を行わざるを得なくなる場合な
また、外国政府による規制や経済環境の変化などのリスクがあります。
どがあり、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす
これらの要因が当社グループの経営成績および財政状態に影響を
可能性があります。
及ぼす可能性があります。
(4)法的規制など
(10)情報管理・システムのリスク
当社グループの事業は、薬事法など関連法規の規制の影響を受けます。
当社グループでは、通信販売を中心に個人情報を含め多くの情報を
特に医療関連事業は公定価格の引下げなどが行われた場合、当社
保有しているため、社内管理体制を整備し、社内教育の徹底、情報管理
グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
の充実を図っていますが、万一情報漏洩が発生した場合には、信用
の失墜により、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼ
(5)品質のリスク
す可能性があります。
当社グループの製品の中には、OTC医薬品、医薬部外品、化粧品、
食品、医療機器などがあり、品質不良などによりお客さま、患者さまに
(11)知的財産に関連するリスク
健康被害を与えるようなことが生じた場合には多大な損害が発生し、
当社グループのブランドおよび関連する商標権などの知的財産権に
当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があ
関して第三者による侵害が生じた場合には、多大な損害を被る恐れが
ります。
あります。また、当社グループが認識の範囲外で第三者の知的財産権を
侵害し、
トラブルに発展する可能性もあります。このような場合、当社
(6)原材料価格の変動
グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの家庭用品製造販売事業、通信販売事業においては、
原材料価格の変動リスクに直面しています。現在、継続的なコスト
(12)株価の変動
ダウンを図っていますが、原油価格の急騰などにより原材料価格が
当社グループ所有の投資有価証券の多くが上場株式であるため、
急騰した場合、当社グループの経営成績および財政状態に影響を及ぼす
株価変動のリスクがあります。各期末日の市場価額により、有価証券
可能性があります。
に係る評価差益の減少や損失が発生した場合、当社グループの経営
成績および財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
35
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
連結財務諸表
連結損益計算書
(単位:百万円)
(
売上高
売上原価
売上総利益
返品調整引当金繰入額
返品調整引当金取崩額
差引売上総利益
販売費及び一般管理費
販売促進費
運賃保管料
広告宣伝費
貸倒引当金繰入額
給料手当及び賞与
退職給付費用
役員退職慰労引当金繰入額
租税公課
減価償却費
のれん償却額
賃借料
支払手数料
研究開発費
その他
販売費及び一般管理費合計
営業利益
営業外収益
受取利息
受取配当金
受取ロイヤリティー
不動産賃貸料
持分法による投資利益
その他
営業外収益合計
営業外費用
支払利息
売上割引
不動産賃貸原価
為替差損
その他
営業外費用合計
経常利益
特別利益
固定資産売却益
貸倒引当金戻入額
投資有価証券売却益
受取補償金
その他
特別利益合計
特別損失
固定資産処分損
投資有価証券評価損
投資有価証券売却損
関係会社株式評価損
関係会社株式売却損
減損損失
資産除去債務会計基準の適用に伴う影響額
災害による損失
その他
特別損失合計
税金等調整前当期純利益
法人税、住民税及び事業税
法人税等調整額
法人税等合計
少数株主損益調整前当期純利益
少数株主利益
当期純利益
前連結会計年度
自 2009年4月 1 日
至 2010年3月31日
)
(
当連結会計年度
自 2010年4月 1 日
至 2011年3月31日
129,184
57,193
71,990
1,365
1,263
71,888
130,824
55,889
74,935
1,661
1,365
74,640
6,366
4,740
13,949
−
9,161
850
4
258
835
1,260
1,560
5,216
3,962
6,679
54,847
17,041
6,991
5,134
13,489
341
9,950
837
3
230
822
1,223
1,633
4,776
4,069
6,516
56,019
18,620
71
257
627
257
78
268
1,562
81
254
659
274
382
338
1,991
88
1,203
76
72
90
1,531
17,071
60
1,157
79
173
131
1,602
19,010
46
3
0
125
9
185
0
−
53
333
44
430
252
15
0
93
1,456
322
−
−
563
2,703
14,553
5,718
△415
5,303
−
0
9,249
75
5,142
−
36
−
636
25
259
86
6,263
13,178
4,916
△1,074
3,842
9,335
0
9,335
)
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
36
連結財務諸表
連結貸借対照表
(単位:百万円)
資産の部
流動資産
現金及び預金
受取手形及び売掛金
有価証券
商品及び製品
仕掛品
原材料及び貯蔵品
繰延税金資産
その他
貸倒引当金
流動資産合計
固定資産
有形固定資産
建物及び構築物(純額)
機械装置及び運搬具(純額)
土地
リース資産(純額)
建設仮勘定
その他(純額)
有形固定資産合計
無形固定資産
のれん
商標権
ソフトウエア
リース資産
その他
無形固定資産合計
投資その他の資産
投資有価証券
長期貸付金
繰延税金資産
投資不動産(純額)
その他
貸倒引当金
投資その他の資産合計
固定資産合計
資産合計
37
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
前連結会計年度
当連結会計年度
(2010年3月31日)
(2011年3月31日)
32,670
26,397
10,006
8,965
548
1,933
3,639
1,130
31,963
29,879
11,005
8,402
477
2,015
4,170
1,284
△83
85,208
△361
88,837
6,281
2,225
3,471
1,601
69
1,129
14,779
6,042
2,306
3,471
1,213
107
1,016
14,156
6,316
846
937
95
251
8,447
4,021
677
897
74
250
5,922
14,959
410
2,725
3,149
2,424
17,251
500
2,334
3,113
2,431
△131
23,536
46,763
131,972
△191
25,440
45,518
134,356
(単位:百万円)
負債の部
流動負債
支払手形及び買掛金
短期借入金
1 年内返済予定の長期借入金
未払金
リース債務
未払法人税等
未払消費税等
返品調整引当金
賞与引当金
資産除去債務
その他
流動負債合計
固定負債
リース債務
退職給付引当金
役員退職慰労引当金
資産除去債務
その他
固定負債合計
負債合計
純資産の部
株主資本
資本金
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
株主資本合計
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
為替換算調整勘定
その他の包括利益累計額合計
新株予約権
少数株主持分
純資産合計
負債純資産合計
前連結会計年度
当連結会計年度
(2010年3月31日)
(2011年3月31日)
14,570
1,708
184
12,747
580
3,451
602
1,365
2,024
−
1,788
39,024
12,880
25
−
12,859
462
2,177
567
1,661
2,086
13
1,790
34,525
1,149
4,814
36
−
2,344
8,344
47,368
874
5,159
14
73
2,366
8,488
43,013
3,450
4,219
85,552
3,450
4,219
92,185
△4,700
88,521
△4,701
95,154
△961
△322
△2,808
△4,093
162
12
84,603
131,972
489
△599
△3,874
△3,984
160
12
91,342
134,356
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
38
連結財務諸表
連結株主資本等変動計算書
(単位:百万円)
(
株主資本
資本金
前期末残高
当期変動額
当期変動額合計
当期末残高
資本剰余金
前期末残高
当期変動額
当期変動額合計
当期末残高
利益剰余金
前期末残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
当期変動額合計
当期末残高
自己株式
前期末残高
当期変動額
自己株式の取得
自己株式の処分
当期変動額合計
当期末残高
株主資本合計
前期末残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
自己株式の取得
自己株式の処分
当期変動額合計
当期末残高
その他の包括利益累計額
その他有価証券評価差額金
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
39
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
前連結会計年度
自 2009年4月 1 日
至 2010年3月31日
)
(
当連結会計年度
自 2010年4月 1 日
至 2011年3月31日
3,450
3,450
−
3,450
−
3,450
4,219
4,219
−
4,219
−
4,219
78,678
85,552
△2,375
△2,702
9,249
6,874
85,552
9,335
6,633
92,185
△4,706
△4,700
△1
△0
7
5
△4,700
−
△0
△4,701
81,641
88,521
△2,375
△2,702
9,249
△1
7
6,880
88,521
9,335
△0
−
6,632
95,154
△1,725
△961
764
764
△961
1,451
1,451
489
)
(単位:百万円)
(
繰延ヘッジ損益
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
為替換算調整勘定
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
その他の包括利益累計額合計
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
新株予約権
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
少数株主持分
前期末残高
当期変動額
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
純資産合計
前期末残高
当期変動額
剰余金の配当
当期純利益
自己株式の取得
自己株式の処分
株主資本以外の項目の当期変動額(純額)
当期変動額合計
当期末残高
前連結会計年度
自 2009年4月 1 日
至 2010年3月31日
)
(
当連結会計年度
自 2010年4月 1 日
至 2011年3月31日
△728
△322
405
405
△322
△276
△276
△599
△2,978
△2,808
169
169
△2,808
△1,066
△1,066
△3,874
△5,432
△4,093
1,339
1,339
△4,093
108
108
△3,984
142
162
19
19
162
△2
△2
160
12
12
0
0
12
0
0
12
76,364
84,603
△2,375
△2,702
9,249
△1
7
1,358
8,239
84,603
9,335
△0
−
106
6,739
91,342
)
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
40
連結財務諸表
連結キャッシュ・フロー計算書
(単位:百万円)
(
営業活動によるキャッシュ・フロー
税金等調整前当期純利益
減価償却費
関係会社株式評価損
減損損失
のれん償却額
貸倒引当金の増減額(△は減少)
退職給付引当金の増減額(△は減少)
受取利息及び受取配当金
支払利息
持分法による投資損益(△は益)
関係会社株式売却損益(△は益)
投資有価証券評価損益(△は益)
固定資産除売却損益(△は益)
売上債権の増減額(△は増加)
たな卸資産の増減額(△は増加)
仕入債務の増減額(△は減少)
未払金の増減額(△は減少)
未払消費税等の増減額(△は減少)
その他
小計
利息及び配当金の受取額
利息の支払額
法人税等の支払額
営業活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー
定期預金の預入による支出
定期預金の払戻による収入
有価証券の取得による支出
有価証券の売却及び償還による収入
有形固定資産の取得による支出
有形固定資産の売却による収入
無形固定資産の取得による支出
投資有価証券の取得による支出
投資有価証券の売却による収入
投資その他の資産の取得による支出
投資その他の資産の売却による収入
関係会社株式の売却による収入
長期貸付けによる支出
長期貸付金の回収による収入
その他
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
短期借入金の純増減額(△は減少)
長期借入金の返済による支出
自己株式の取得による支出
配当金の支払額
リース債務の返済による支出
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物に係る換算差額
現金及び現金同等物の増減額(△は減少)
現金及び現金同等物の期首残高
現金及び現金同等物の期末残高
41
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
前連結会計年度
自 2009年4月 1 日
至 2010年3月31日
)
(
当連結会計年度
自 2010年4月 1 日
至 2011年3月31日
14,553
2,996
93
322
1,260
57
137
△329
88
△78
1,456
−
206
1,070
1,389
△922
△875
101
142
21,671
470
△83
△6,738
15,319
13,178
2,932
36
636
1,223
345
342
△336
60
△382
−
5,142
75
△3,715
430
△1,598
251
△17
274
18,879
479
△47
△6,142
13,168
△46
−
44
△36,989
37,000
△1,867
2
△298
△6,083
52
△225
102
−
△134
18
△1
△8,378
−
△26,989
23,000
△2,624
144
△361
△1,084
1
△288
165
3,500
△129
22
△10
△4,701
1,236
−
△1
△2,374
△675
△1,815
6
8,810
23,813
32,623
△1,673
△175
△0
△2,703
△601
△5,154
△295
△660
32,623
31,963
)
会社概要・投資家情報
2011年3月31日現在
会社概要
投資家情報
会社名
小林製薬株式会社
資本金
34億5,000万円
創立
1919年(大正8年)8月22日
発行可能株式総数
170,100,000株
本社所在地
大阪市中央区道修町4-4-10
KDX小林道修町ビル
発行済株式総数
42,525,000株
株主数
11,888名
代表者
代表取締役社長 小林 豊
上場市場
従業員数
2,390名(連結) 1,040名(単体)
東京証券取引所第一部、
大阪証券取引所第一部
連結子会社
27社
非連結子会社
3社
株主名簿管理人/
特定口座の口座管理機関
三菱UFJ信託銀行株式会社
持分法適用会社
1社
定時株主総会
6月中
問い合わせ先 小林製薬株式会社
広報部
大株主
T E L
06-6222-0142
F A X
06-6222-4261
E-mail
[email protected]
U R L
http://www.kobayashi.co.jp
株式数比率
持株比率(%)
株主名
3.71%
自己株式
10.89
7.05
井植 由佳子
6.10
日本マスタートラスト信託銀行(株)
(信託口)
3.40
渡部 育子
3.22
宮田 彰久
3.08
ステート ストリート バンク アンド トラスト カンパニー(常任代理人 香港上海銀行東京支店) 2.57
(有)鵬
2.56
(株)フォーラム
2.43
日本トラスティ・サービス信託銀行(株)
(信託口)
2.08
小林 章浩
(財)小林国際奨学財団
1.13%
銀行
10.96%
信託銀行
(信託口を含む)
2.24%
その他金融機関
16.72%
43.58%
その他の法人
個人・その他
自己株式を1,575,987株保有しておりますが、
上記大株主からは除外しています。
注)1. 当社は、
2. 持株比率は自己株式を控除して計算しています。
21.66%
外国法人など
株価・出来高
(株)
(円)
12,500,000
5,000
11,250,000
4,500
10,000,000
4,000
8,750,000
3,500
株 価
(右目盛)
7,500,000
3,000
出来高
(左目盛)
6,250,000
2,500
5,000,000
2,000
3,750,000
1,500
2,500,000
1,000
1,250,000
500
0
2
4
6
2009 年
8
10
12
2
4
6
2010 年
8
10
12
2
4
2011 年
0
6(月)
KOBAYASHI Pharmaceutical Co., Ltd. Annual Report 2011
42
本社:〒541-0045 大阪市中央区道修町4-4-10 KDX小林道修町ビル
Tel:06-6222-0142
URL:http://www.kobayashi.co.jp
Printed in Japan