2010 年 9 月 29 日(水) 開催 特別セミナー 『どう変わる

2010 年 9 月 29 日(水) 開催 特別セミナー
『どう変わる?排出事業者責任強化の「改正廃棄物処理法」』
セミナー当日、ご参加いただいた皆様よりいただいた質問に対する、講師の「回答」を掲載しております。
分類
質問者業種 : 製造業、化学
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)
質問内容
①産業廃棄物の木くずは、業種指定「有」となっていたが、070907 通知で「木製パレット・・・が追加」となっています。この木製パレットについては業種指定「無」でしょうか?
「有」でしょうか?「有」の場合、製造業(化学)から排出される木製パレットは、一般廃棄物でしょうか?産業廃棄物でしょうか?
②有価物としてリサイクル業者(最終処理=中国)に、シリコーンのくず(ゴム、エマルジョン)販売する場合に注意すべきポイントはありますか?産業廃棄物として、収集運搬、
処理業者(但し、海外)や商社に何らかの注意すべき点はありますか?
解答ではなく回答
①070907 通知では「木製パレット」と「木製家具」の記述となっています。そのなかで木製家具については賃貸業と業種指定がありますが、木製パレットについては業種指定が
ないので、全ての産業が範囲となります。ですから製造業(化学)から排出されるものでも産業廃棄物扱いとなります。ただ、木製パレットについては長い期間、一般廃棄物
として処理再生がスムーズに行われていた地域も多く、環境省としては管轄管理する自治体(産廃、一般廃の許可をだしている自治体)の判断を尊重するとスタンスのようで
す。だから、当該製造業(化学)工場の排出場所を管理管轄する自治体に処理業者ともども相談されたらどうでしょうか。講義の中でお話した、廃棄物処理法=廃掃法の第
一条(目的)《生活環境の保全と廃棄物の発生抑制と適正処理及び再生》を担保でき得るスキームであれば、役所の担当官を説得できるものと考えます。
②小職のスタンスは、《有価物であれ廃棄物であれ排出物(アウトプット材)について、排出事業者は最終工程(再資源化もしくは処分)の完了まで注意義務を有する》です。で
すから CSR 企業は産廃マニフェストを発行していない有価物であってもトレーサビリティを確保しておく必要があります。そうでないと環境報告書に環境パフォーマンス(業
績)として記述できませんし。特に有価性が低い(価格が低位な資源)は運賃が売買価格を上回る逆有償疑義をかけれら、ある月は有価物、ある月は廃棄物と猫の目にか
わってしまう可能性が高いです。そうとなると管理もままなりません。具体的手法としては、有価物であっても売買契約書、売買伝票を管理しておくことです。私製で構いませ
んが、お手本になるのは産廃委託契約書と産廃マニフェストです。
分類
質問者業種 : 食品関連業/EMS 審査員
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)
質問内容
①P.27 等、廃掃法の最新版というと、H22.5.19 になりますか。
②A 工場からの廃棄設備→B 鉄工所
・マニフェストは排出事業者が B 鉄工所
・収集・運搬・処理は C 社
・B と C が契約
・A と B の間の契約内容に含むべきことは?
解答ではなく回答
①廃掃法の最新版は今回の改正案で上記日付のものです。いま法律関係の公開整備はインターネット上にてかなりスムーズに行われていますので、肝な部分はその都度、
電子政府で確認する習慣は是非、身に着けてください。
②金属を主体とした廃棄設備を<専ら物=金属>として売買し解体するながれは、<専ら業>として廃掃法制定の前から商習慣としておこなわれています。B 鉄工所にくるま
では産廃マニフェストを必要としない扱いであるのは、その意味かと思います。そこから先の再資源化、処分ルートが専ら業の枠組みから外れていくのであれば産業廃棄物
して、委託処理契約とマニフェストの運用は必要です。産業廃棄物に衣替えするのが B 鉄工所であれば、そこが排出事業者であるわけです。注意点としては、専らであれ、
有価物であれ、契約書と伝票は必要と考えてください。逆有償疑義や偽装リサイクルの疑義をかけられた際に、抗弁として重要ですから。
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分類
質問者業種 : 製造業
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)
質問内容
子会社の事例。事業で発生するプラスチック(塩ビ、ABS)端材を再生業者(廃棄物収集・運搬・処分の許可は持っていない)に渡しているが、売買契約書に「経済情勢により逆
有償となる場合がある」と記されている。
・実際に逆有償で渡した場合は廃掃法に違反するのか?
・法に違反する場合、渡した後で「実は逆有償でした」であったらどうなるのか?警察に捕まるのか?
・同再生業者は再生のため、海外に輸出している。排出事業者はバーゼル法の規制を受けるのか?
売買契約書に経済情勢云々と記載されていても 『〜逆有償になった月は、廃棄物として産廃マニフェストを発行し、契約は廃棄物の委託処理契約に移行します。〜』 とでも
記載していないと廃掃法上の逆有償疑義となります。勿論、その相手業者は、産廃許可を有していないといけませんから、現状業者では不足です。従って違反かどうかといえ
ば違反となります。
余談ですが…小職も実際に経験しましたが、前に荷は逆有償でしたと正直に言いに行ったら、『それは廃棄物なので出荷元に直ちに返送してください。』 つまり、産廃だったか
らと言って、産廃マニの日付を遡って記入しろとも言えないので、モノを戻して無かった事にしろという意味だと思います…。悔しいので 『解りました。どうしても戻せというなら
ば、産廃ですから収集・運搬許可業者に依頼して産廃マニを起票して戻します…。』 と切り替えしたら、それでは無かったことにならないので、何もしなくて良いとなりました。
(地方環境事務所の話ですが)
解答ではなく回答
でも逆有償期間が限定的で(つまり経済情勢が短期に回復する相場周期的なものであれば)一定の期間(例えば一年を通してみれば)の平均でみれば運賃を売買単価が上
回れば、役所の担当官を説得できる可能性はあります。
担当官はどこに境界線を設けるかですが、講義のなかでお話した、廃棄物処理法=廃掃法の第一条(目的)《生活環境の保全と廃棄物の発生抑制と適正処理及び再生》を担
保できないスキームであれば、やはりどんなに説得しても無理でしょう。廃掃法の逆鱗(げきりん)にふれる事案となるわけです。説得の難易度はテキストの《総合判断説》のペ
ージを参考に5つのポイントで自己評価してみてください。
廃棄物となれば、受け入れ国においては国際取り決めであるバーゼル条約、輸出国(日本)であればバーゼル国内法に抵触します。環境省や経済産業省の HP のバーゼル
条約違反のシップバック(要は受け入れ国が通関でつき返した≒その国が考える廃棄物か有価物かの境界線)事例が参考になります。小職の経験では、受け入れ国が使え
ないとつき返した物品については、どんなに総合判断説でポイントが高くても、なかなか通らない事案だと思います。東アジアリサイクル構想で、日本と中国をはじめとした再
資源化国、再資源化商品利用国の役割は重要になってきていますので、廃掃法の目的と総合判断説を自己チエックして、チャレンジし続けることは意義があると考えます。
それから、回答欄を借りて恐縮ですが、せっかくの機会ですので…、『廃プラ輸出の関係者』 に提案です:
有価か否かの質問はよく受けますし、有償の署名意見書もよく発注いただきますが…、コンプライアンスを棚上げして、ビジネスの視点で考えると、経済成長著しい中国では、
劣度の高い(つまり品質感の低い)プラスチックは、国内市場からの廃棄物リサイクルで潤沢に廻りつつあります。原油が一時期のように WTI でバレル147ドルなんて時代なら
ば、いざ知らず、石油製品相場やバルチック海運指数(バラ積み貨物の外洋海上運賃の指標)が乱高下しない現状において、逆有償の疑義があるーつまりは有価性の低い
ー商材を、中国がいつまでも喜んで買い取ってくれるというのは幻想、そんなに長くは続かない、と考えます。コンプライアンスをどう切り抜けるかよりも、劣度の低い(中高品
質)な、めったな事では逆有償にならない商材に、ビジネスの中心をシフトするべきでしょう。商売あっての遵法ですから。
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分類
質問者業種 : ガラス加工業/EMS 審査員
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)
質問内容
①作業着、軍手等、事業活動で使う繊維類は産業廃棄物となるか?例えば、すべり止付き軍手(樹脂付)などはどう分類するか?
②業者に委託する際に、廃プラスチックにダンボールが混入していても処理可能と言われた場合、それに応じることは適法?できても排出事業者責任として産業廃棄物と一
般廃棄物に分別すべき?
①事業活動に伴って排出される廃棄物は産業廃棄物ですから、その作業着や軍手、(それとズック靴)が事業活動のどまんなかの使用物であれば、産業廃棄物としたほうが
無難です(なぜ無難と書いたかは後述しますね)。括弧書きにズック靴を追記したのは、次のような意味があります。
・ズック靴は工場内だけの使用ではなく、例えば通勤にも使っていないか?
・では、軍手も会社から支給されていても、自宅の庭いじりに使っていないか?
・では作業着は通勤着にしていないか? の境界線によって家庭での使用=私用があるのであれば、その分は応分の負担として、一般家庭のゴミとして一般廃棄物扱い
にしてもよいわけです。実際にはそんな境界線が引きにくいものではありますが。違う見方をすると、工場内でのみ使うもの以外は見解の相違が発生するので、役所から不
適正処理とか不法投棄とは言われない可能性が高いということです。
次に産廃としての仕分けですが、滑り止めつき軍手が繊維か廃プラかについては、委託される産業廃棄物処理業者に分別区分を相談してください。重量比とか体積比とか
でどちらかに分ける方法もありますが、処理の現場の実情からすると現実的ではありません。どちらも可燃物なので混合廃棄物(可燃)での分別になるかと。ここでの注意
点は、許可品目に繊維と廃プラ両方ともある許可業者に排出していないと、『ゴム引き軍手は廃プラだぁ』と言い切る行政官に当った場合は、繊維くずしか持っていない業者
にだしていると無許可業者への委託なんて難癖をつけれらる可能性がありますので管理ポイントです。
解答ではなく回答
ここまで読みすすめて、あれ<繊維くず>って業種指定有りだったはずだ、と疑問に思われた方もあるかと思います。小職もテクノファの事務方から追加で質問を受けまし
た。よいタイミングですので、廃棄物の種類の解説をしましょう。
廃掃法本体で決められている産業廃棄物は「第二条 4−1」に記載の六種類。それ以外は<その他政令で定める廃棄物>となっていますよ。と、テキスト 11 ページを見なが
ら講義中に説明しました。
では、<その他政令で定める…>ってどこに書いてあるかと言うと、
廃掃法施行令の第二条に<法第二条第四項第一号の政令で定める廃棄物は、次の通りとする。>とあり、その後に、一、紙くず。二、木くず。……十三まで列記してあります。
話を戻して<繊維くず>を詳しくみてみましょう。当該施行令では、繊維くずは、<三、繊維くず(建設業に係るもの(工作物の新築、改築又は除去に伴って生じたものに限
る。)、繊維工業(衣類その他の繊維製品製造業を除く)に係るもの及びポリ塩化ビフェニルが染み込んだものに限る)> と極めて限定的に書かれています。軍手がかする
とすれば、工作物の建設工事に従事する作業者が作業で使ったものか、作業中に PCB に汚染されたものが該当しそうですね。
講義中に紙くずに建設業が業種指定として入っている…それで該当する紙ごみってナニかというと<壁紙>と説明しました。飛躍的な発想ではありますが。BSE に汚染され
た牛枝肉のお話もしました。壁紙を紙ごみとして産廃にしようとなったのも、法と施行令で枠組みを決めたものの、建設業から多量に壁紙が廃棄物として排出される…これ
はなんとかしないといけないとなっての措置です。
話を戻して、では建設業で発生する<繊維くず>とはなんでしょう…。まずど真ん中であるのが<畳>です。稲わらを圧縮した本畳であれ、発泡スチロールを芯材につかっ
た化学畳であれ、木くず繊維の圧縮板を芯材に使った繊維板畳であれ、<繊維くず>です。発泡スチロールの比率が高いと<廃プラ>という名札もあわせてついてきま
す。イグサでできた畳表や合成繊維でできた畳縁(ヘリ)があったり、どの材料でも床糸で縦横升目に細かく縫い上げているから繊維くずなのかもしれませんが、それなりに
詳しい小職もハッキリしません。−芯材も発泡スチロール、畳表も耐久性のある合成モノ、縁は PP、床糸も合成繊維となれば、どう考えても<廃プラ>なんですが<繊維く
ず>もしくは<繊維くず>と<廃プラ>の混合という判断の自治体がほとんどです。また、畳についてもっとオカシイのは、新築、増築、解体の建設現場とはいえない、一般
家庭の畳替えについても、畳店が古い畳を回収して、店舗から排出すると産廃に決定され、やはり<繊維くず>もしくは<繊維くず>と<廃プラ>の混合という判断になり
ます。これが畳替えした家庭から排出すると一般廃。まぁ、自治体によっては粗大ゴミでと指導している場合もありますが、畳店からの粗大ゴミは受け取らないので家庭から
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解答ではなく回答
でるものだけです(だから結局これ一般廃です)。建設業の<繊維くず>ど真ん中が畳であるとなると、野球でいえばファールラインスレスレは<軍手>と<作業着>です。
もともと軍手も作業着も拭き取りウエス(汚れ拭き取り手ぬぐいのイメージ)も有害物(例えば PCB)でも付いていない限りは、一般廃棄物ど真ん中だったんです。
しかし、高度成長期に、<紙ごみ>の壁紙と同様に、多量に一気に特定の場所で排出され一般廃を回収する自治体が困り果てて、軍手や作業着を建設工事現場だと多
量に出すだろうから<繊維くず>の工作物からでるモノとして産廃へと指導しよう、となったわけです。そうとは言っても建設現場のみならず、庭いじりや車の運転に使う場
合があるだろう…それでも建設工作物からでたゴミとするのは、いくらなんでもとの声があがって、前出の判断基準となりました。それで、それはそれは便利な解釈だなとい
うことになり、いつの間にか建設現場の建設を勝手にとって<現場>=事業活動のサイト(現場)で発生する軍手、作業着、ズック靴についても、産廃で押し切る自治体が
でてきました。品目の業種指定がどうであれ処理する側はブツの性状で処理方法を決めていきますから、やっぱり<繊維くず>だなとなって、回答前段の風景となったわけ
です。
大きな<ゆらぎ>かもしれませんが、排出側の業種で産廃かどうかを決め、処理側はブツの性状(性質と状態)で処理方法を決めて許可を品目と、処理方法のセットでだし
ているので、こんなわかり難いことになるわけです。
話をおお元に戻しますね。一般廃か産廃か迷ったら、指摘される前に産廃にする−逆は絶対やらない。こんな判断基準が一番悩まなくて済む…少し虚しくもなりますが、軍
手は、家庭からでても企業からでても、PCB とがアスベストとかの特別管理するべき有害物質がついていなければ、全く同じような性状であるのに、排出事業者は悩み、そ
して多量に捨てられていたら目立つ商材として、産廃と一般廃の垣根の矛盾を示すには誰でも知っている使い捨てるモノの代表なのかもしれません(これはこれで説明が
ながくなりました)。
②ダンボールは古紙回収資源として<専ら物>。緩衝材としてついている発泡スチロールは<廃プラ>です。排出企業側で、それぞれを分別して、ダンボールは古紙回収業
者、発泡緩衝材は産廃廃プラ許可業者もしくは廃プラ有価買取業者に分離排出する方法もあります。またその両方をもつ業者であれば、分離しないで排出する方法もあり
ます。きれいに分別されたダンボールが一定以上の分量があれば、事業系一般廃棄物として自治体に排出するよりも古紙回収に廻したほうがコストを抑えられるといえま
す(様々な自治体で事業系一般廃棄物は有料化の流れですし、古紙回収は市況にもよりますが基本的に買取ですので)。
注意点は、排出側の分別がどうであれ、構成部材ごとの許可を委託先がもっていること。部材ごとに分ければ、処理再生コストがさがるかどうかを判断基準にすすめられれ
ばよいかと思います。産業廃棄物の仕分けに<混合廃棄物>かと<可燃物>という品目許可の枠組みはないので、混ぜこぜで可燃物で処理しますというような説明には
要注意です。当該業者はツヅメテ言っているだけかも知れませんが、説明責任を果たすべきです。(テキスト 11 ページ参照)
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分類 質問
質問者業種 : 会社員
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)
措置命令を受けないようにするためには、排出事業者として、契約書、マニフェスト等、どこまで管理をしていけばよいか、アドバイスをお願いします。
解答ではなく回答
テキスト 12 ページの記載のように、措置命令の対象拡大、報告の聴取と立ち入り検査の対象拡大が排出事業者にまで、及んでくるのかどうかは行政官次第です。ただ<対
象の拡大>で理論武装はできたわけですので、後は(執行するかどうか)あちら次第です。では行政官の怒りを買わないためには何ができるでしょうか?小職はこれを<廃掃
法の逆鱗(げきりん)に触れないこと>が大事としています。小職が担当官であったら廃棄物処理法=廃掃法の第一条(目的)テキスト8ページを担保できないスキームであれ
ば、少しお灸をすえてやろうと思います。それは処理にとどまらず再生リサイクルであっても同様ですし、有価物であってもナンダカンダ言って廃掃法の枠組みに持ち込んで、
懲らしめてやろうと考えます。だからコンサルタントしての小職のスタンスは、《有価物であれ廃棄物であれ排出物(アウトプット材)について、排出事業者は最終工程(再資源
化もしくは処分)の完了まで注意義務を怠るな!》です。
具体的に管理手法を考えましょう。松竹梅で −並、上、特上でもよいですがショウチクバイで−。社会的責任を問われる企業は、産廃マニフェストを発行していない有価物で
あってもトレーサビリティを確保しておく必要があります。
産廃扱いのモノは、1)委託契約書、2)産廃マニフェストは勿論ですが、これでは普通平均並(松竹梅の梅)
これに 0)契約前視察社内報告チエックシート、3)価格に関する覚書、4)自社廃棄物の処理方法を現地確認した社内報告書。これで(松竹梅の竹)
最高位のマツになるためには、3)と 4)の頻度アップ。
分類
あと忘れがちなのが、排出側の保管基準違反です。掲示をはって区別してです。今回の改正で行政が排出事業者になんだかんだと善意の視察をして指摘されると言い訳で
きませんから。業者には厳しく、自社には穏便。灯台下暗し、マズイです。
質問
質問者業種 : 製造業
質問分類 : 多量排出事業者
多量排出事業者について、
①具体的に「多量」とは?定義を教えてください。
②該当した場合の実務上のアドバイスをお願いします。
解答ではなく回答
多量排出事業者の基準については、当該排出場所の管轄自治体にお問い合わせください。リーフレットなどが用意されており、丁寧に教えてくれます。なぜ丁寧に教えてくれるかと言うと…
理由は、国からみると自治体は産廃の発生抑制についても、重要な役目をこなさなければならないからです。よく一般廃棄物の処理責任は自治体、産業廃棄物の処理責任は企
業、とブッタ切りの説明がありますが、実は自治体は管轄内(自区内)の廃棄物全般について、コントロールする役割を国から担っています。小職流に言えば、『一般廃棄物の処
理責任は国民にあり、自治体はそれを管理監督し必要な支援をおこなう処理の責務がある。産業廃棄物の処理責任は事業活動に伴って発生したものなのだから、その便益をう
ける企業にあり、自治体はその産業廃棄物に関しても動向や減量加減を把握して自区内全体の廃棄物減量と適正処理をおこなわなければならない』なのです。
従って、産業廃棄物を多量に排出する企業(産廃なので自治体の住民税は使わないけれども)に対して、『おいどうなっている?!』と聞いてくるわけです。多量排出事業者の
届出とマニフェスト集計の年度報告はこの意味です。あんなの実際には提出しても、見もしない…意味無し…、という声も聞こえてきそうですが、循環型&低炭素型社会を目
指す今後の社会においては、もっと指導や管理をしてくる可能性は十分ありますから、まじめに取り組みましょう。
多量排出事業者は、「産業廃棄物処理計画」と「産業廃棄物処理計画実施報告」を提出しなければなりませんが、これまでは、これらの提出を怠った場合の罰則はありません
でした。しかし、法改正によりこれらの提出をしない多量排出事業者には、「20 万円以下の過科」が科されることになりました。また、政省令の改正により、計画の様式や、記載
事項が変更される予定です。
ちなみに環境省が定める多量排出事業者とは、その事業活動に伴って多量の産業廃棄物を生ずる事業場を設置している事業者で、産廃物の前年度の発生量が合計 1,000
トン以上、または、特別管理産廃物の前年度の発生量が 50 トン以上の事業場を設置している事業者となります。自治体によって条例にて、これ以下の数字にしていたり、届
出た計画や実施状況の算定の際の数量(嵩・重さ)などが微妙に異なる場合があります。届出用紙も、全国統一とまでは至っていません。また電子マニフェストを採用して、や
っと紙と縁が切れたと思っていても、この届出は別にしなければなりません。こんな統一からはじめないととは思います。議論には上がっているのですが…。
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分類
質問者業種 : EMS 審査員
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)
①テナントビルでは、ビル管理会社が産業廃棄物を集積して(一箇所に集中)、処理業者にマニフェストと共に処理を委託しています。このとき、契約(処理業者)はテナントで
ある排出事業者ですか?ビル管理会社ですか?
質問
②有価物を処理業者に委託処理してもらうにおいて、法の要求は?
・マニフェスト不要?
・中間処理業者までマニフェスト不要?
・リサイクル出来るが有価物でないものは?
・契約(処理業者との)
解答ではなく回答
①ビル管理会社が各テナントのゴミを一箇所に集積して、ビル管理会社のゴミとして排出する場合は、もちろんビル管理会社が排出事業者でないとマズイデス。テナントが排
出事業者であるならば、ビル管理会社は他人のゴミを取り扱うのであるから収集運搬許可をもってないとマズイデス…。禅問答はこの辺にして、実際にはテナントが自社か
ら出たゴミの排出事業者ですから、ビル管理会社が集積しての排出は不適正となります。事業系一般廃棄物や専ら物であれば、まだしも、質問に記入のある産業廃棄物で
あった場合は、マニフェストの起票によって、排出事業者が明確になってしまうので、証拠が残る意味でもっとまずいとなります(前段の禅問答で産廃と書かずにゴミと表記
したのはその意味です)。
ただ小規模のテナントビルにおいては、これまでの習慣として一般廃であっても専らであっても産廃であっても①のような手順がよーく行われているのも事実です。小職が
行政官であったらどうするでしょう!?。『どうもあのテナントビルは産廃物を一般廃として事業系収集にだしているらしい。』となったら、とことんやってやるかになります。よく
賃貸契約書にゴミの収集についてきちんと記述しておけばよいのではとの質問も頂きますが、蛇足で墓穴を掘る記述は要注意ですね。なんでもそうですが実際のオペレー
ションと後から出来た法律では、こんな齟齬がよくあるわけです。だからオオデを振って権利主張とはいきませんが、なによりも、そのテナントビルにおいて、ゴミがもとでトラ
ブル≒周辺の生活環境保全を確保できない=汚染。不法投棄への関与など、廃掃法の逆鱗(げきりん)に触れないようにしていればいまは大丈夫でしょう。
将来的には、排出事業者が建設系以外でもどんどん明確に規定されていくので、テナントごみとメンテナンスごみは、次のターゲットになり得ると予想しています。少しずつ
でよいのでより遵法化をはかりましょう。余談ですが大事な追記です。CSR 企業といわれる社会的に責任を問われる可能性のある大手企業は、グループ会社に、テナント
入居の場合であっても自社が排出事業者として産廃マニを起票し、ゴミの処理経路を確認できるように、ビル管理会社と交渉しなさいと全国拠点に指示をだしている例があ
ります。テナント入居企業がリーガルマインドをたかめて遵法性を追求してきた場合に、ビル管理会社やビルオーナーがチンプンカンプンでは、やはりテナントが逃げるでし
ょう。コンプライアンスよりもある意味切実なビジネスの視点で、現状のスキームがどの程度遵法性が高いか自己確認は必須です。
②有価物とはなにか?講義のなかでお話した<ゆらぎ>です。もっと明確にしないとみんなが困りますし、排出事業者が産廃物を有価物として産廃以外の処理経路に乗せて
しまう(つまりは産廃許可以外の処理経路)と無許可業者への委託で罰せられるので、ゆらいでいる場合ではありません。ご質問の通り、有価物であったら産廃マニフェスト
は不要です。委託契約も不要です。現地確認の注意義務もありません。毎年の報告の義務もありません…。でも有価物の有価性が運賃で相殺させたり。ご質問に記された
有価ではないがリサイクルできるもの無価物だったり、境界線を揺れ動いていると形勢逆転でマズイですね。
資源有効利用促進法と循環型社会推進基本法のなかに、つぎの記述があります。『有価、無価を問わず廃棄物のうち循環利用できるものを循環資源という』、循環資源=
つまりリサイクル目的で、有価であっても、それがアウトプット材(製品以外の副産物)であれば<廃棄物のうち>側にあるぞと言っている訳で、廃棄物の内側であるというこ
とは廃掃法の範疇で管理されるというこです。境界線が揺れ動く資材については、有価物であっても 1)有価物取引の品質基準、2)有価物売買基本契約、3)市況変動によ
り価格に関する覚書、4)回収方法と運賃に関する覚書、5)当該商品を由来原料とした再資源化商品の市場性報告書などを揃えて、役所からの指摘に対して毅然として説
明する準備を怠らないことが大事です。ここまでやっておけば、イザ産廃物になったときも、スムーズに移行できますから。あぁそうそう。1)有価物取引の品質基準あるとい
うことは、アウトプット材ならナンデモカンデモ有価物になるということではないと言っているのと同意ですから、基準に満たない品質劣度の高いモノの処理ルートとして、産
廃経路を準備していないと説得力が激減です。基準があってもすべてクリアする前提の再生経路…嘘っぽいですもんね、ご準備を。
余談ですが、排出事業者のなかには、境界線のゆらぎを嫌い、いっそのことすべて産廃扱いで、産廃マニ起票としている企業もあります。ひとつの手法ではありますが、何
でも産廃マニと言う運用は、かえって本来の産廃ど真ん中=不適正処理が怖いブツについての注意が散漫になってしまう可能性があるので、小職のおすすめは、専ら。有
価物。事業系一般廃棄物。産廃。の区分けです。
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分類
質問者業種 : ビル管理業
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)(改正)、政省令素案(建廃の下請例外規定)
①産業廃棄物の業種指定について、「紙くず」でいうと、新聞業者の事務所の事務作業で出た紙くず(メモ紙、コピー用紙等)は一般廃棄物か、産業廃棄物か?
質問
②「排出事業者」の定義がないと認識しているが正しいか?一般的にはどう考えればよいか?
ごみの持ち主なのか?処理費を支払う人なのか?
③テキスト 12 ページ上段「④不法投棄対策の強化・徹底」、下段「①土地所有者等の通知努力義務」に関して、通知はどこにするのか?通知したら片付けてくれるのか?
④マニフェストに関して、処理業者はマニフェストを排出事業者に渡してくれない時は廃棄物を受け取ってはいけないということになると聞いているが、詳しく知りたい。
⑤建設廃棄物の下請例外規定で具体的に請負契約に何をどう書くのか例が知りたい。
①新聞業者とは、エリア取次ぎ宅配店ですか?まぁ新聞発行会社でも一緒ですが…。テキストの 11 ページに産業廃棄物の種類の一覧表を載せていますが、この表の<紙く
ず>にある新聞業というのは新聞発行会社を指します。いずれにしろ、本業がなんであれ、その事務所つまりオフィスからでるコピー用紙、封筒、はがき、書類、ダンボー
ルなどは事業系一般廃棄物です。まちがいなくそうです。『おたくは製本業だから事務所からでるダンボールやミスコピーも産廃でだしなさい!』なんていっているコンサルタ
ントや行政官がいるのも事実ですが…。たぶんそれは、これまで製本業からでる紙ごみ(本来は産廃)を一般廃棄物に混ぜられて排出された苦い経験があるー羹に懲りて
膾を吹くー人々だと思います(まさか知識がないはずはないので)…。それと事業系一般廃棄物については自治体が処理の責務(責任ではない)を負っているので、有料で
あれ無料であれ公共事業としてなされているわけです。だから、あまりに多量に紙ごみを排出する場合には、『事業系一般廃棄物として公共サービスを受ける権利があ
る!』なんて気張らずに、自治体に相談して産廃扱いで処理することも地域社会の一員として必要な時代だと思います。事業系一般廃棄物を産廃にだしたら違法?そんな
ことはありません。事象者が率先して自己負担で産業廃棄物ルートに乗せることは、地域自治体としては歓迎のハズですから。
解答ではなく回答
②<排出事業者の定義>ありません。今回の改正で建設系については元請に対する枠組みで、はじめて(やっと)定義されたともいえます。講義のなかでお話ししたように、
産廃構造改革のためには、<排出事業者の責務>を強化ですから、今後も通知や法改正などで、各業界ごとに、より具体的に排出事業者が定義されることでしょう(判断
基準の内容は別にしてゆらぎのひとつが明確になるならば小職は賛成です)。
ご指摘の定義の考え方ですが、日報アイビー社発行の<季刊誌 産廃ネクスト>に小職の連載コラムがあります。その中で小職が提案しているのは、
1)そのモノが廃棄物となったと判断できて決定する人、2)その廃棄物の処理費用を負担し支払う人、3)そのモノを廃棄物にする行為を管理している人、
これらの三つのポイントを 2 ないし 3 該当させ排出事業者と定義することが、排出事業者責任を担保できうる排出事業者の確定定義と主張しています。賛同いただける方も
多いかと思いますが。
③通知先は<都道府県知事又は市町村長に>となっています、具体的に言えば所管する廃棄物の管理自治体でしょう。通知しないとお灸をすえられます。通知すると『わか
りました…、ではご自分の費用でまず(早急に)片付けてください。不法投棄で訴える(立て替えた費用を誰かに請求するために行為者を限定するならば)場合は警察にどう
ぞ!』といわれるのではないかと予想しています。もちろん、土地の所有者が善意の第三者ではなく、関与者ではないかと入念に調べてもらえるオマケつきです…。冗談で
はナイですよね。例えば<車を運転していて、後ろから追突されて、相手は当て逃げして、傷みたらそんなに凹んでいないので、そのままでいたら…。ある日突然こ、交通巡
査がきて自動車免許取得者は、交通事故が起きた場合は速やかに警察に届出るというルール違反であなたの免許から点数を引きます…。>と言われるようなものです。
しかしながら土地所有者が、よっぽど不法投棄に関与している筈だとのイメージは違和感があります。何でしょう?
土地所有者に対する管理責任をどう追求するのかは、自治体条例でも行き過ぎ感があるものが多いです。実際の運用面でどう解釈されるか土地持ちはハラハラドキドキです。
④今回の改正で処理業者が排出事業者から排出事業者が起票した産廃マニフェストを、受け取らずに、産廃物を受け取った場合はお灸をすえられるながれとなりました。対
処法として、処理側はマニを持ち込まないお客がきたらマニを、その場で書いてもらう(書いてあげる?!)なんていう説明もいろいろなコンサルタントが言っています。
小職は、ではその行き場のない(せめて許可業者に持ちこもうとされた)産廃物は、不法投棄に一直線となるのはまずいと考えています。受け皿側を締め付けてもうまくはい
かないと思っています。
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産廃マニフェストを起票するのは排出事業者の責務であり、本来、処理側が罰則を受けるものではない道理ですから、その場で書いてもらう場合は、マニだけではなく、委
託契約書も取り交わさなければなりません…。排出事業者の社長みずから運搬車両の運転を印鑑持参でしてきてくれればよいのですが…。望み薄ですね。この件が実際
の運用面でどうなるか微妙です。
詳しくお知りになりたいとはいえ、参考になる条文は第十二条の四第一項への追記で、すべてです。
処理業者の業団体からも、受け皿の締め上げはあんまりだとの声も上がっていますので、今後軌道修正があるかもしれません。
第十二条の四第一項の次に次の一項を加える。
2 前条第一項の規定により管理票を交付しなければならないこととされている場合において、運搬受託者又は処分受託者は、同項の規定による管理票の交付を受けて
いないにもかかわらず、当該委託に係る産業廃棄物の引渡しを受けてはならない。
解答ではなく回答
⑤下請け例外規定…。現場毎に次の契約を結ばなければなりません。講義の中で、該当範囲も狭いので、そんな努力をするならば、いっそのこと収集運搬の許可をとること
をおすすめした所以です。
項目としては下記のような項目です。
政省令が正式決定しましたら、標準様式を有償提供させていただく予定です。
【タイトル】下請工事契約書
【甲契約者】元請住所社名
【乙契約者】下請住所社名
【元請工事と下請け契約に関する条文】
【工事中に発生する廃棄物の管理手順に関する条文】
【該当する廃棄物に関する項目】
【廃棄物の種類/廃棄物の性状/廃棄物其々の量および総量】
【排出場所(廃棄物の発生現場)】
【廃棄物の運搬先】
【廃棄物運送の期間】
それに添付書類として、以下が必要です。
【当該運搬先が規定に合致することを証明する関係書類】
もちろん現場毎、下請け毎です。
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分類
質問者業種 : 化学関連メーカー
質問分類 : 廃棄物処理法(全般)(改正)
質問
産廃業者に産業廃棄物処分を委託しているメーカーです。産廃業者に契約書で不法投棄などに対する損害賠償責任などを負わせていますが、法律改正により、その契約条
項に影響を与えるような事例などあるでしょうか?(排出事業者責任の強化などがうたわれていますが・・・)契約書でリスクヘッジできない部分が出てくるのでしょうか?(マニ
フェストの保管、などは法律に則り行っています)
講義中にもお話しましたが、排出事業者は本来、自らの廃棄物を処理する責任があります。でも自分では、その能力も施設もないので、誰かに自分に代わって処理してもらう
こととなります。誰と言っても誰でもよいわけではなく、他人の廃棄物を処理できる特別な許可(本来の意味はやってはいけないことを特別にさせてあげるのが許可。認可とは
違う)をもった業許可業者に頼まなければならないわけです。自分の代わりにやってもらうので委託契約となるし、その廃棄物の最終工程(埋立処分や再資源化)までの注意
義務は排出側に残ったままです。契約書に不法投棄の損害賠償項目をいれていることは、民法上のお金の解決ですから廃掃法でいう排出事業者責任を転嫁できるもので
はありません。
解答ではなく回答
排出事業者責任は、今回の法改正前から、極論すれば昭和45年の制定時からピクリとも移動していません。今回の改正で、その原則をより明確にするために、元請とか自ら
保管とか自ら処理に駒が動いているだけです。だから、当該損害賠償契約書について、今回の法改正で効力が増減するものではなく、そもそも効力は(言い過ぎですが)気休
めです。企業の社会的責任が問われている、または消費行動にとって評価される現在においては、不法投棄の原状回復費用を誰が負担したかではなく、その企業が当該事案
に係わったか否かで、消費者やマスコミのヒステリー曲線が上昇してしまいますから。そもそも常態的に不法投棄している業者と契約を結ぶ(言い換えれば事前調査を全然して
いない…。単に安い値段だけで業者選定している)状態であれば、排出事業者として責任を問われますし、きちんと適正処理していた(つまり契約時は適正業者だった)ところ
が、経済的困窮で不法投棄に手をだしてしまった場合―原状回復費用払えない。賠償金なんて勿論払えないー、損害賠償請求しても無い袖は触れないとなるでしょう。
ご質問の文面では産廃マニ管理など現状でも OK とのことですが、行政から関係者として措置命令や立ち入り検査、報告の聴取をされない…またはされても実害がない。(つ
まり、行政官に『この排出事業者はよく管理しているぞ!よほど運悪く処理業者にやられちゃったんだな。社名公表とかは勘弁したろぅ』と言わせるためには…?。『えぇー弊
社では委託契約書に不法投棄の際の損害賠償項目をいれておりまして〜』といってもマズ効果なしでしょう。それでは、(他の質問でも同様に記述しましたので、Q&A 全部を
読んでいる方には重複ですが)具体的に管理手法を考えましょう。松竹梅で。社会的責任を問われる企業は、産廃マニフェストを発行していない有価物であってもトレーサビ
リティを確保しておく必要があります。産廃扱いのモノは、1)委託契約書、2)産廃マニフェストは勿論ですが、これでは普通平均並(松竹梅の梅)、これに 0)契約前視察社内
報告チエックシート、3)価格に関する覚書、4)自社廃棄物の処理方法を現地確認した社内報告書。これで(松竹梅の竹)。最高位のマツになるためには、3)と 4)の頻度アッ
プ。そうです 0)、3)、4)は法律に規定されていません。(今回の改正で 4)は少し要求されていきます)法律に則り≒順法ではなく、法律を乗っ取るぐらい遵法(駄洒落です)が
<あるべき姿>だと考えます。情状酌量されますよ…松までやってたら。小職が行政官で、とある排出事業者に視察とか査察に行って、処理業者別の分厚ファイルに 1)、
3)、0)、4)の順で綴じてあって、その後ろに 2)がきちんとファイリングしてあったら舌を巻きます。裏表紙に 3)と 4)頻度管理用の予定計画と実績カレンダーが貼り付けてあっ
たらオソレイリマスと頭下げます。
あと書類管理で忙殺され忘れがちなのが、(紺屋の白袴)排出側の保管基準違反です。掲示をはって区別して。今回の改正で行政が排出事業者になんだかんだと善意の視
察をして指摘されると言い訳できません。
分類 質問
質問者業種 : 処理業
質問分類 : 廃棄物処理法(改正)
収集・処分の委託基本契約書の内容について、今回の廃掃法改正に伴い、追記事項又は注意しなくてはならない事項等、関連がありましたら、教えてください。
回答
契約書の追記については、政省令が確定した後に、有償ですがひな型を提供させていただきます。
他のご質問に対する小職の回答で、大筋はご理解いただけるかとは存じます。
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分類
質問者業種 : EMS 審査員
質問分類 : 廃棄物処理法(改正)
質問
①海外で購入した、国内では一般産業廃棄物に該当する物を、家庭/事業所で廃棄する場合は、産業廃棄物、一般産業廃棄物、どちらになるか?
②対事業者の排出責任と共に、家庭系の廃棄物排出責任に関する改正の視点はあるか?
③石綿含有物の運搬可に、数量的範囲はあるか?
④自ら保管となる保管期間は?
①グローバルな課題として拡大生産者責任やメーカー製造元のリサイクル義務が多国間にて行われる時代も、そう遠くないかと思います。でも現時点では購入が国内であれ
海外であれ、捨てるときに家庭から排出されるものは一般廃棄物、事業活動に伴って排出される廃棄物は産業廃棄物、その事業活動に伴うごみのうち一部については事
業系一般廃棄物とかあわせ産廃みなし一廃で自治体回収のゴミとなりますので、製造国や購入国で扱いに差はありません。ただあれですよ。<海外で購入した(もしくは
手に入れた)廃棄物まがいのモノを国内に輸入して、使用共用せずに廃棄する場合は、テキストの 11 ページにあるように業種指定無しで品目性状に係わらず輸入した廃
棄物にあたりますから、産業廃棄物ですし、その処理費用負担(処理責任)は、輸入した商社などになります。
ちょっと難しい例を考えてみましょう。輸入雑貨を 1000 個輸入して、検品したところ 100 個が不良品だった。これを使用共用せずに、捨てるときは…?。まぁ品目に従って産
廃か事業系一廃です。でも、1000 個輸入して 950 個が不良品だった…・結果として 50 個しか販売できなかった…。となるとそれは雑貨品の輸入ではなくて、廃棄物まがい
のモノを輸入したんだろうにとなるでしょう。そしたら産業廃棄物ですねすべて。なおかつ、バーゼル法違反の疑義で調査してもらえるオマケつきです。
そんな事がバレルのかという方もおられるかと思います…どんなところから足がつくのかはまたセミナーでお話しましょう。ちょっと質問と話が逸れました。
解答ではなく回答
②家庭が排出場所となる一般廃棄物ですが総量が 5000 万トンで、産業廃棄物の八分の一ということもあり、その排出者責任強化が現時点では水面上にあがってきていませ
ん。ただ次の見方は必要です。あわせ産廃、みなし一廃を自治体はことごとく産廃に差し戻そうとしています。言ってみれば、これは地方自治体財政の支出となる一般廃棄
物の減量化の動きですので、その意味では一廃の規制強化といえます。また、民主党政権は、政権獲得前の政策インデックス 2009 で家庭版食品リサイクル法の提案をお
こなっています。家庭の厨芥くず生ゴミに対して費用負担や堆肥などの再資源化を促進する狙いでしょうが、小職は大反対と意見書を提出しました。理由は、まったく体制
が整っていない状態で、経済的負担をかけると小規模不法投棄や下水への流し込み、妙なディスポーサー破砕が横行したら、それこそ生活環境の保全がはかれなくなるから
です。話が逸れました。
③下請け例外規定のなかでの石綿含有建材の数量のことですね。その商材としての総量規定はありません。では、一回当り明確に 1 立米だったよな。それならば石綿含有
建材を下請け例外規定で運べるのかとなります。そうですねできます。何かとても得した気がする方もいるかもしれませんが、元請の代わりに下請けが<自ら運搬>できる
例外規定です。<自ら処理>ができる意味ではありませんので、自社にて石綿含有建材の処理施設をお持ちで無い場合は、運搬先からは仕分けして石綿含有建材に適
合する中間処理もしくは積み替え保管(自治体によって条件が異なります)に運んで適正に処理することには変わりはありません。あっそうそう…例外規定に合致する工事
で、石綿含有建材が一立米でる工事があればの話ですよ。
④自ら保管の期間についてですね。自ら保管については、これまでグレーゾーン(というか外から良くわからないの意味ではブラックボックス)をなんとかしたいとの意向があり
ます。小職が大臣辞令を頂き参画した建設リサイクル法見直しの審議会でも議題として議論しました。今回の法改正で敷地外保管については届出となったわけです。本当
は敷地内もすべて把握したいというのが政府と有識者の意見と考えてください。で排出事業者の保管基準ですが、テキスト 30 ページ上のスライド―(ごめんなさいミスタイ
プが判明しました第十二条第二項事業者の処理の当該スライドのタイトルは×(委託基準)ではなく○(保管基準)です。ー話を元に戻します。現在、保管基準については
排出事業者用とか中間処理業者用とかの区別はなく、一本です。そうかその基準を排出事業者も準拠するのかとなるとなかなか現状とあわないので、政省令発行前後に
排出事業者向けの通知とかがでるかもしれません。中央環境審議会の法制度委員会では、中間処理前物と処理後物、それに再資源化原料それぞれの保管期間等の保
管基準を制定するべきとの議論がありました。今後の法改正の留意点になる可能性大です。(意地悪ではないのですが、意味がないのであえて保管基準についてはここに
記述しません。中間処理施設に行ったらよく見るあれが重要ですー看板)
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分類
質問者業種 : 静脈産業、物質循環ビジネス研究者
質問分類 : 廃棄物処理法(改正)、政省令素案(建廃の下請例外規定)(優良評価制度)
質問
①廃棄物処理業者の優良化を推進するためにも、排出事業者責任強化などを盛り込まれたのだろうが、この程度の改正では現実的に加速する悪循環は止められないどころ
か、まじめで地道に取り組む優良処理業者に残された時間は長くないと思われる。もっと大胆な改正案(対策案)はないのか?ご見解をお願いします。
②この例外規定では、維持修繕工事及び瑕疵補修工事(500 万円以下)のみとか、運搬量(回)が 1 ㎥以下とか・・・適用されるケースはかなり限定されていると思われるが、
それでも盛り込まれた理由(ねらい)は?ご見解を。
③財務体質健全性の基準について。各地方自治体の処理業許可基準と異なっているが、優良性評価基準に適合していても、業許可が得られないということもありえるの
か?ご見解を。
解答ではなく回答
①の小職意見の開陳については、別の機会に講演の場を与えてください。大胆ではないですが…ヒントとしてテキストの 10 ページと25、26ページをご覧ください。
②狙いは狙ったひとに聞いてみたい部分ですね。この例に限らずですが、登山口の入り口では、きちんと頂上を目指していたのに、八合目で視界がひらけたら、稜線続きの
隣りの山に登っていた…登り直す時間もないし、これまでの苦労もモッタイナイので、とりあえずこの山の頂上を目指すぞ!ってことは、会社経営でもよくあることです。見解
…にはなっていませんが。
③地方自治体と環境省の経営的基盤(経理的基礎)条件については、すり合わせしてほしいものですが、いまだ至っていません。―千葉県が敗訴して環境省に見解を詰問して
いましたね−いうまでもなく、業許可をだすのは、管理自治体ですので。今回の議論のなかでも、<行き過ぎた自治体条例の是正を環境省ができるように>したいとか、<あ
またある書類だけでも統一感>をだせないかとか、<許可発出の透明性を確保>とか議論はされていましたので、次回以降期待です…。これも見解になっていませんね。
分類
質問者業種 : 計量証明事業
質問分類 : 政省令素案(帳簿)
質問
事業所内に産業廃棄物を保管し、処理を委託している。
・改正に伴い、帳簿が必要となるか?→管理票は?
・帳簿備付対象事業者の「事業場の外において自ら当該産業廃棄物の処分を行う事業者」の「事業場の外」とは、「委託」のことですか?
解答ではなく回答
この規定の底流にあるのは、小職が大臣辞令を拝命していた中央環境審議会でも議題になっていたグレーゾーン(というか外から実態が全く把握できないのでブラックボック
ス)的な排出事業者<自らの保管>と<排出事業者自ら処理>になんとかメスを入れなければという有識者の概念があります。―(小職も同感)―そんな前提条件で考えて
みましょう。
自ら保管は別の項目ですので、ここで自ら処理についてです。講義の中でもお話したように、(テキスト 37 ページ参照)、すべての廃棄物とすべての処理方法について、事業
場(所)内外を問わず規定したかったんですが…そこまではちょっとということになって(たぶん)、事業場の中は、置いといて、少なくとも公道を通して移動する事業場の外に
ついては規定しようとなった。公道を通るので本来は、排出事業者の敷地間移動であっても収集・運搬許可業者に運ばせる案もありました(もちろん委託契約と産廃マニを収
集・運搬分だけ使って)。それもあんまりかなとなって、落ち着いたのが現案であると考えてください。だから、この自ら処理の帳簿について事業場の外とは、排出する現場が
ある場所が事業所(場)内ですので、排出する現場ではないが自社有の土地にての作業を事業所(場)外と考えます。
また規定は<自ら処理>することですから、他人に委託する(ここ言う他人とは業許可をもった処理業ですね)場合の<委託処理>とはまったく違います。
追加でいえば、お目こぼししようとした事業場内についても、二酸化炭素排出抑制もあるし熱回収認定もあるし、自ら焼却物の自ら焼却行為については、把握できるように帳
簿対象としようとなったわけです。たたき台素案ではもっと踏み込んで<破砕・焼却等>と広い範囲であったことは講義でお話しましたね。ここまでやるのは帳簿をつける事業
者の負担になる…『もっと範囲を狭めて緩和を』との意見を言う論調もありますが、こんな背景(歴史観≒議事の経緯)を知ってみると、『環境省たぶん引かねぇなぁ〜』と想像
できるかと存じます。
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分類
質問者業種 : 研究機関
質問分類 : 政省令素案(事業場外保管)
質問
①実験で使用した、脱硫廃液をタンクに貯留し、外部業者に定期的にタンクの清掃と廃液の処理を委託し、当該外部業者を排出事業者とすることは問題ないか?
②事業場外保管は、建設廃棄物に限定されていることから、請負先が排出事業者として行うこととなりますが、本件について発注先が注意すべきことは何かありますか?
①のようなメンテナンスで発生する廃棄物を、どう管理するのか?現時点では<ゆらぎ>になってしまっています。ご質問の廃油タンクは一般的でないので、厨房などによく
あるグリストラップ(正確には油分グリースをせき止める罠として意味ですからグリース・トラップですね)で考えてみましょう。レストランなどが厨房のメンテナンスを業者に依
頼してグリストラップの清掃をする場合においても、その沈殿物は持ち主(つまり清掃発注者であるレストラン)のモノです。でもそんなモノを置いてからても困るので、業者に処
理を依頼するわけです。業者も発注者と違い自分には、そういうモノを処理する処理経路があるので、引受けましょうとなるわけです。リーガル・マインドという遵法思想で
いくと、排出事業者はレストランです。その厄介モノが産業廃棄物にあたる性状であれば、産廃マニフェストを切らねばならないし、処理先と収集・運搬先とも委託契約を結
ばなければなりません…。となると処理を引き受けて沈殿物を受け取り、レストランに代わって処理拠点まで運ぶ(または処理する)メンテナンス業者は、他人の廃棄物に手を
つけるので業許可をとらなければなりません。
うーぅん。道理はあっているのですが…。
気を取り直して…従来からの商習慣でいくと、当たり前のようにおこなわれている行為があります。
解答ではなく回答
その商習慣を確認していきましょう。これまでの解決策は単純で、『そうだメンテナンス業者を排出事業者にしよう!』です。そうとなれば、自らの廃棄物である厄介モノの沈殿
物を、どこに持って行こうが、<排出事業者の自ら運搬>ですし、処理までやってしまっても<排出事業者の自ら処理>。―あ、そうそう<自ら>といった場合には、それは排
出者のことを指しますので、自分は俺、おれは自らだから俺が運んだから自ら運搬とかは言えないですー話を戻します。便利ですよねメンテナンス業者を排出事業者にすれ
ば。でも、不適正な処理や不法投棄となれば、本来の排出事業者であるレストランのソシリは免れません。
自分は建築系ではないので、講義中の<下請け例外規定>はあんまり関係ないと思っていた方々は、もう一度テキストを読み返してみてください。また、この Q&A を一通り読
んでみてください。上記のグリストラップの例でメンテナンス業者=下請けがおおでを振って排出事業者となれれば、レストラン=いってみれば元請も安心となるのです。
これまで、小職は、有害性の低いグリストラップでも、本来のカタチ、つまりレストランが排出事業者でメンテナンス業者はできれば(ここはタメライ傷的ですが)収集・運搬許
可をとるべし、と助言指導してきました。ご質問のように廃酸や廃アルカリにあたるより厄介なモノだったら、より強く改善をお願いしています。だって、特別管理産業廃棄物
にあたる薬剤の貯蔵タンクがあるのに、自らが排出事業者としての委託契約や特管産廃マニが全くないなんてサイトに、ちょっと詳しい ISO 審査が入ったら一発で指摘され
てしまいますから予防策としてです。で、助言指導に従わない、もしくは助言指導前の状態というのは、すべて下請けメンテナンス業者が排出事業者としてチャンチャンと解決と
なっていたわけです。
廃掃法の逆鱗(げきりん)の話は、他の回答を読んでいただきたいですが…小職は、こういう微妙な案件については、<それが不法投棄につながるか?>、<行方知れず
で不適正が発覚しなくなる恐れがあるか?>、<生活環境の保全に影響をおよぼす恐れはないか?>で判断します。小職が判断しても違反疑義に引っかからないとは保
証できませんが、少なくともより遵法を目指すためです。
で、講義の建築系下請け例外規定の成立要素をみてみると、ちょっとした補修営繕&瑕疵担保工事で、ちょっとした廃棄物が、例外なんだと判りますよね。建築工事では
いろいろ諸条件がついてしまい、例外が使えない規定ですと講義中にお話ししましたが…まさに、このグリストラップメンテナンス廃棄物なんかは、ちょっとした工事(作業・
施工)で、ちょっとした廃棄物なんで、<下請け例外規定>がど真ん中で生かせるセグメント分類です。といっても現時点の下請け例外規定は、建築系に限るとなっている
ので、これをもってグリストラップメンテナンス廃棄物の下請け運用を可能とするものではありません。でもこれからは、この建築系からはじまった排出事業者とは?下請け
とは?の定義を他のセグメントでも、それぞれに規定する流れになると思いますので、是非ゆらぎの解消をしていただきたいなと考えます。
では現時点ではどうするのか?メンテナンス廃棄物の下請けを排出事業者にする習慣を追認するような、<下請け例外規定>があるからグレーゾーンのままにしておくの
か、メンテナンス廃棄物の下請け例外規定が早くでるように朝夕お祈りするか、小職が指導助言させて頂いたようにするのかは、企業姿勢ってとこでしょうか?追認する規
定がでるまでは、枕を高くして眠られるかどうかの違いでしょう。枕はなくとも眠れますが…。
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分類
質問者業種 : 会社員
質問分類 : 政省令素案(事業場外保管)(優良評価制度)、現地確認
質問
①事業場外の保管届出
「廃棄物」でなく「有価物」であれば届出はしなくてもよいのか?
②優良評価制度
国と地方自治体の制度同士のすり合わせはどうなっているのか?評価基準は統一されるのか?
③現地確認はコンサルなどに任せてもよいのか?
①有価物であれば届出不要です。有価物かどうかの判断は<ゆらぎ>のひとつです。
解答ではなく回答
②国と地方自治体のすり合わせは、優良評価制度のみならず必要なものと小職も考えますが、まだそこまでは至っていません。官僚に聞いたら『地方自治の観点から・・・は難
しいですね』なんて回答が返ってきそうです。世の中、いろいろな認証ラベルが流行ですが、あんまり種類が多いと消費者は戸惑いますね。企業の排出者責任を担う処理業
の選定ならば、なお更です。その意味でも統一しないと使えない(使いヅライではなく)との声を排出事業者側の団体から、どんどんあげていただきたいと願ってやみません。
③現地確認は努力義務的なものに収まりましたが、義務化を願う(狙うか)有識者も少なくありません。イザ義務化となったら、すべての排出事業者がのべつ幕無しに訪問し
てたら、処理業者もたまったものではありません。コンサルタントというか第三者に排出事業者が業務を委託するには、どんな方法があるのか、考えてみましょう。例えばマ
ニフェストの記入…これを第三者に委ねるのは排出者責任のオオモトをゆだねることと同意ですので即刻!止めるべきです。(法的には黒に近いグレーです)ナゼなら、こ
れまでならばイザ知らず、こんなに排出事業者責任が強化された時代において、排出事業者責任の根幹(スタートの意味も含め)をゆだねて、ヘマされて罰則がきて三億
円払えになっても、その罰則と懲役は、ゆだねた第三者に代わってもらえないのですから。話が逸れましたか…。では本題に戻って、現地確認の第三者委託ですが、排出
事業者の意識(ゴミをだしている&委託している気分)が維持できるならば、専門性のある第三者に代行させることは悪くないと思います。例えば A)契約前視察は排出事
業者と第三者コンサルが同行、B)契約後初回視察はやはり同行。それから C)自主基準の三ヶ月とか六ヶ月毎は委託先第三者コンサル単独。D)排出される廃棄物の品目
や性状が変化した場合や処理業の許可が更新されたり内容が追加された場合には、もちろん排出事業者と第三者コンサルが同行。なんてどうでしょうか?ただ義務化さ
れていない現時点で、監督官庁や行政官がどう判断するかは微妙ですね。また同じ行為でも行政官への相談の仕方で随分違うと思います。例えば、上記の A)から D)の
スキームだって、説明の冒頭に『弊社は排出事業者であるが人員も限られているし、専門性もないので、義務化(いまは努力義務)になった現地確認は○×コンサルタント
に委託しようと思いますがどうですか?』と聞いたらどうでしょう!?。私が行政官なら、『駄目、排出事業者としての自覚無さ過ぎ…』と A)から D)までの説明を聞く前に追
い返してしまうでしょう。相手も人間ですから。話が逸れました。
分類
質問者業種 : 廃棄物処理業
質問分類 : 政省令素案(事業場外保管)
質問
事業場外保管は、あくまで建設工事に伴い生ずる廃棄物で、いわゆるそれ以外の産業廃棄物には該当しないのでしょうか?
解答では
なく回答
ご指摘の通りです。
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分類
質問者業種 : 会社員
質問分類 : 政省令素案(優良評価制度)
質問
優良評価制度で認定された産廃業者を排出事業者が選定すること 、といった義務規定が今回の改正に追加されそうですか?
(理由)コスト面だけで安い産廃業者を選ぶ悪習慣をなくすには、政省令でこの義務規定が有効。自治体条例に於いて、排出事業者の優良評価が明確になり、公開や CSR
につながる。例:東京都の産廃エキスパート業者など。
解答ではなく回答
優良評価制度の誉れを取得した処理業は、まだまだ数百です。それも 500 より下の数字です。処理業は 3 万とも 5 万とも(収集運搬も含む)いわれる企業数なので、たとえ、
条例や通達で義務規定が盛り込まれても、排出事業者からみると選ぶほど母数がない…状態です。また地方ごとの評価基準に差があって、A 県と B 府の業者の比較対象が
できないことも、排出事業者から見て業者の対比選択基準となり難い部分です。おまけに大手の排出事業者は、独自の選定基準を設けていますからメジャー(物差し)が沢
山ある状態です。
また、優良性合致業者であっても、その業者が不適正不法行為を行った場合に、それを認めた自治体が、何か手を差し伸べてくれる(認定の責任とまでは言いませんが)とか、
そんな金バッチ(例えです:東京都の制度のマークの色を揶揄したわけではありません)に騙された排出事業者に、あなたのところは十分に業者選定に知恵を働かしたから、関
係者としてのお灸はおおめにみてあげましょう…なんて言わない訳です。ですから、大手排出事業者は独自の選定基準を設けて、自己責任でリスク管理する流れができている
ともいえます。
小職はこう考えます。『隗より始めよ(かいよりはじめよ)』…。業者の数は勿論、全体数の二割とか三割(だからオーダーとしては数千企業)をひとつの目処として、次に国、地
方自治体、独立行政法人など公の機関が、積極的に発注する、もしくは入札条件にいれる…です。ただ、この逆は駄目ですよ。実質が伴わないナンチャッテ優良基準合格業
者がわんさかでは困りますから。まだまだ時間がかかりそうですね。
ですから、現時点でのポイントは、廃棄物の品目と性状は排出事業者よって千差万別。クローズドリサイクル(自社廃棄物の自社再資源化採用)となれば万差億別?です。
だから責任もとってくれない第三者認証の優良評価制度に寄りかかることなく、独自の基準を設けて、優良評価制度はほんのほんの参考程度にしておく。処理業者は、『そう
なんだよな優良評価制度なんて意味ない!関係ない!』なんて小職の論調に付和雷同していない?で、もし排出事業者の選定義務に追加となったら、わが社はとれるのだ
ろうかの疑問と準備を怠らず、イザとなったらスグにでも各自治体毎に取得する心づもりでいることが大事でしょう。
分類
質問者業種 : 建設業
質問分類 : プラスチックリサイクルについて
質問
解答ではなく回答
プラスチックのリサイクルの実態について。
①プラスチックのリサイクル率(原料に戻し製品を作る事)は、何%?位でしょうか?
②プラスチックのサーマルリサイクル率(発電用)は、何%位でしょうか?
③プラスチックは、約 20 種あると聞いていますが、リサイクルするのは、混合集積されたプラスチックを、どうやって分類するのでしょうか?現実は、不可能?
④ペットボトルのリサイクルは、リサイクル製品が思うように売れず、回収ペットボトルの在庫が増加していると聞いています。この様な場合は、サーマルリサイクルにまわす
のでしょうか?
⑤再生プラスチックには、「にせ」リサイクル品が多いと聞きます。なぜでしょうか?そもそも燃やすことがなぜ「サーマルリサイクル」と言う、和製英語を作ったのでしょうか?
本件は、当該セミナーの内容と異なりますので、またプラスチックの専門セミナーにてお会いしましょう。お待ちしております。
とはいえこれではぶっきらぼうなので、エコシスのホームページに委員会審議会の項目があります。そのページに経済産業省所管の委員会にての小職執筆報告書の抜粋と
してプラスチック関連の解説リーフレットが三種類ダウンロードできますので、専門セミナーの開催までは、こちらを参考にしてください。
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