デジタル写真の加工知識

デジタル写真の加工知識
330-A 地区 I T 委員会
STEP 1:解像度
デジタル画像の綺麗さは「解像度」で決まります。「解像度」は簡単にいうと画像の滑らか
さや再現性を示す用語です。その画像の解像度が高ければ滑らかできれいに見えますし、低
ければざらざらとモザイクがかかったように見えます。通常「dpi(ドット・パー・インチ)」
という単位で表示されます。コンピュータでは文字から絵まで画像はすべて点(画素)の集
まりで表現されていて、この点をドットと呼び、dpi は、そのドットが 1 インチ(2.54 セン
チ)あたりいくつ入るかを示す単位です。
DPI
dpi(ディーピーアイ、DPI とも表記)とは、dots per inch の略で、ドット密度の単位です。1 インチ(1
平方インチではない)の幅の中にどれだけのドットを表現できるかを表します。
プリンターやスキャナの性能表示として用いられる。また、コンピュータ上で用いる画像データの精
度を表す単位としても用いられます。
通常、良好な視認結果を得られるドット密度としては、CRT や LCD においては 72~96 程度、印刷
物においては最低でも 300~350dpi ほどが必要であるとされます。
印刷物に用いるデータの dpi が低い場合は、実際に印刷した場合にジャギー・ないしはボケとなっ
て現れるため、「コンピュータの画面で見た場合はちょうどよく見えても、印刷してみるとボケて見
える」といった事態を招くことになります。
インクジェットプリンターの性能表示は、あくまでもインクを噴射する間隔を表した数字に過ぎませ
ん。紙の上ではインク滴の大きさや滲みなどによって少なからずドット同士が重なり合います。
ピクセル
ピクセル (pixel、画素) とは、コンピュータで画像を扱うときの、色情報(色調や階調)を持つ最小単
位、最小要素です。しばしばピクセルと同一の言葉として使われるドットとは、後者が単なる物理
的な点情報であることで区別されます。例えばディスプレイにおいて 320×240 ピクセルの画像を
100%表示すれば 320×240 ドットとなるが、200%表示ならば 640×480 ドットとなります。
ピクセルは、一般的に picture element (picture=写真・画像の意、element=要素、PEL)からの造語、
または picture cell (picture=写真・画像、cell=細胞・記憶素子)からの造語[1]とされます。なお、特
に動画の用語としてはペル (pel) と呼ばれることもあります。
コンピュータでは連続的な値を扱えない為、画像を扱うにも量子化する必要があります。量子化の
際、分割して出来る一点を、日本語では「画素」(JIS, JIS B 3401, JIS X 0013)、英語では「pixel」(ピ
クセル)と呼びます。例えば、640×480 ピクセルの画像は、横 640 個、縦 480 個の点を並べて表現
されていることを示します。表示装置(ディスプレイ)などのデバイスにおいては、一般的なラスタデ
ィスプレイでは、ピクセルを単位として画像を表示します。
STEP 2:保存形式
デジタル画像は、
「絵はがきをつくる」
「作品をプリントする」
「ホームページをつくる」
「商
業印刷をする」などさまざまな目的に応じて保存形式(画像フォーマット)を変えますが、
ここではインクジェットプリンターで印刷したり、メールに添付して送るなど、ウインドウ
ズでもマッキントッシュでも扱える、家庭で楽しむための基本的な保存形式の説明をします。
■TIFF(ティフ)と JPEG(ジェイペグ)
TIFF と JPEG はどちらもパソコンの OS にかかわらず特別なソフトなしで表示される代標的
な保存形式で、レタッチをするような場合でも、フォトショップなどほとんどの画像加工ソ
フトに対応しています。モニターで見る事はもちろん、プリントしたり、メールなどでお友
達と気軽に交換したりできるので、覚えておきましょう。
TIFF(ティフ)
TIFF は非圧縮方式の保存形式です。データー量は大きくなりますが、画質の損失はありま
せんので、何度もレタッチをチャレンジしたいような元の写真の保存や、これぞ傑作という
ような作品、大きなサイズでプリントをしたい場合の保存に適しているといえるでしょう。
JPEG(ジェイペグ)
JPEG は圧縮方式の保存形式です。圧縮の段階には(低圧縮=高画質)から(高圧縮=低画
質)まで何段階かあります。圧縮しているから悪いというわけではなく(低圧縮=高画質)
は日常のプリント観賞に充分な品質があります。(高圧縮=低画質)はモニターで見る場合
やメールに添付して送るなどに適しているでしょう。ただし、何度も圧縮をくり返すとどん
どん画質は悪くなりますし、一度圧縮すると元には戻りません。
STEP 3:カラーの原理
デジタル写真加工するにあたって、色の原理を理解していると、直感的にどうすればきれい
に見えるのかというイメージが涌きやすくなります。特にデジタルカメラ画像のレタッチに
はとても役に立つ場合があります。レタッチの方向性とは、本来ある色を理解し、イメージ
通りの作品に仕上げるために、どのような色を加えたり引いたりすればいいのか、またその
機能は何かということです。ここでは色の仕組みと三要素、そして補色などについて説明し
ます。
■色の仕組みと三要素 ■色相 ■彩度 ■明度 ■補色(色補正のポイント!)
●色の仕組みと三要素
太陽光はプリズムで分解して見ると下図のレインボーカラーのようなあらゆる色を含んで
います。デジタルカメラやスキャナーで取り込んだデジタル画像はこのレインボーカラーを
単純化して、すべての色を最も効率良く再現できるよう 3 色に分解されています。いわゆる
「光の 3 原色」です。この 3 色は RGB(アールジービー)とよばれ、R(赤)G(緑)B(青)
の電気信号を複雑な比率でかけ合わせる事によって、あらゆる色を再現してモニターに表示
しています。さらに印刷する場合は「色の三原色」C(シアン=青)M(マゼンダ=赤)Y(イ
エロー=黄)を基本としたインクの掛け合せで、表現されています。ただし、印刷はインク
や紙などに依存するため、モニターで見る色表現とまったく同じにはなりません。
モニターで見る場合は一度 3 色に単純化され、それを合成して再現させています。3 色すべ
てをかけ合わせると白になるという特徴があります。
印刷する場合の「色の 3 原色」(通常「黒」も使用します)
近年、通常インクジェットプリンターなどで印刷する場合は「色の三原色」CMY というイン
クをかけ合わせて表現します。この3色はすべてをかけ合わせると黒として表現されますが、
より色の再現性を高めるため、他に K(黒)や特別な色のインクの掛け合せで、印刷する場
合が多くなっています。
●色相
色相とは(色合い)の事で、おおまかに図に見られるように 12 の異なる色を基準に「少し
赤っぽい」とか「青に近い緑」とか私達が一般的に見ている感覚的なイメージをとらえやす
いように構成されたものと考えれば、理解しやすいでしょう。
●彩度
彩度は 色のあざやかさです。もとの色に対して彩度が高ければ華やかに見え、一番低い状
態が無彩色(モノクロ)です。
●明度
明度はその名称通り、明るいか暗いかという事です。
●補色 -補色のポイント!!-
補色とは、ある2色を混ぜ合わせると無彩色になる色の相関関係の事です。この色を知って
いると写真の色補正がすごくやりやすくなります。たとえば青かぶりしている(青っぽい)
画像は、黄色を加える事で、青色がおさえられます。赤っぽい画像は緑色を加えるというよ
うな感じです。この補色の相互関係図を見ながら、画像レタッチソフトの色調調整機能を使
うとイメージに近い色が表現しやすでしょう。