協会ニュース12月号 - 日本パブリックリレーションズ協会

日本パブリックリレーションズ協会会員誌
2015 年 12 月
NO.269
T
O
P
I
C
S
「「手紙」 ~親愛なる子供たちへ~」
(公社)日本パブリックリレーションズ協会 理事 杉山順子
MESSAGE P3
「「新春PRフェスタ 2016」を
来年 1 月 25 日(月)に開催します!」
ATTENTION
P5
「広報PRアカデミー2015
「PRプランナー3 次試験対応講座」12 月 8 日開講」
ATTENTION
P6
「広報PRアカデミー2015
「CSRコミュニケーション講座」を 12 月 16 日開講」
ATTENTION
P7
「第 18 回「PRプランナー資格認定検定試験」
1 月 22 日(金)まで 1 次試験受験予約受付中!」
ATTENTION
公益社団法人日本パブリックリレーションズ協会
〒106-0032 東京都港区六本木 6 丁目 2 番 31 号
六本木ヒルズノースタワー5F
電話(03)5413-6760 ファックス(03)5413-2147
URL http://www.prsj.or.jp/
関西支部 〒530-0003 大阪市北区堂島 2-1-27 桜橋千代田ビル 3F
電話(06)6344-3002 ファックス(06)6344-3005
発行人:近見 竹彦
P8
12月~1月のスケジュール
1
MESSAGE(メッセージ)
「「手紙」 ~親愛なる子供たちへ~」
3
ATTENTION((お知らせ)
「予告:「新春PRフェスタ2016」を来年1月25日(月)に開催します!」
5
〃
「広報PRアカデミー2015「PRプランナー3次試験対応講座」を12月8日開講」
6
〃
「広報PRアカデミー2015「CSRコミュニケーション講座」」を12月6日開講」
7
〃
「第18回「PRプランナー資格認定検定試験 1月22日(金)まで1次試験受験予約受付中!」」
8
「第17回PRプランナー資格認定検定試験 2次試験を11月15日に実施」
10
〃
「2015年度第1回「なでしこカウンシル」開催報告」
12
〃
「第44回親睦ゴルフ会開催 ㈱スパイスコミニケーションズ 大石哲也氏が優勝」
12
〃
「第20回広報ゼミ開催報告 「進化するインターナルコミュニケーション」」
12
REPORT(講演レポート)
「第169回定例研究会 『Nikkei Asian Review』にみる日本経済新聞社のメディア戦略」
13
VOICE of PR Planner
「メーカー“非”広報職社員が、PRプランナーになる意義」
14
PR TREND(PRトレンド(関西)
「関西の風:居心地のいい広場」
16
BOOKS(書評・参考文献)
「誤解だらけの遺伝子組み換え作物」
18
「協創力が稼ぐ時代 ~ビジネス思考の日本創生・地方創生~」
19
「PRSJ in Media 11 月」
20
BULLETIN(活動報告)
〃
協会掲載記事
広報PRアカデミー2015
3 次試験対応講座
日 時 : 12 月 8 日(火)、15 日(火)、22 日(火) 2016 年 1 月 6 日(水)、
12 日(火)、18 日(月) いずれも 19:00~21:30
会 場 : 六本木アカデミーヒルズ 49
2015 年度PRアワードグランプリ
最終審査会
日 時 : 12 月 9 日(水) 13:30~18:30
会 場 : 富士ソフトアキバプラザ 「アキバホール」
第 171 回定例研究会
日 時 : 12 月 11 日(金) 12:00~
会 場 : 六本木アカデミーヒルズ 49
講 師 : 内閣府大臣官房政府広報室長兼内閣審議官
(内閣官房内閣広報室担当) 別府充彦氏
テーマ : 「日本政府の重要施策の理解促進と日本のブランディングに邁進する
政府広報 ~知られざる政府広報の全体像を学ぶ~」
広報PRアカデミー2015
プロフェッショナル広報・PR実務
シリーズ(第 3 回)
日 時
会 場
講 師
テーマ
:
:
:
:
12 月 16 日(水) 19:00~21:00
六本木アカデミーヒルズ 49
㈱電通パブリックリレーションズ 大川陽子氏/細川一成氏
「CSRコミュニケーション講座」
第 17 回PRプランナー資格認定
検定 3 次試験
日 時 : 2016 年 1 月 23 日(土) 12:00~16:00
会 場 : 富士通ラーニングメディア品川ラーニングセンター
新春PRフェスタ 2016
日 時 : 2016 年 1 月 25 日(月) 16:30~20:30
会 場 : グランド ハイアット 東京
※
来年 1 月 25 日(月)に「新春PRフェスタ 2016」を開催いたします。
(詳細はP5 をご参照ください)
-1-
定例理事会
幹部会
教育委員会
資格委員会
国際・交流委員会
広報委員会
顕彰委員会
企業部会幹事会
PR業部会幹事会
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
(12 月度)
(1月度)
PRプランナー部会 (12 月度)
幹事会
(1月度)
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
日
時
会
場
: 12 月 10 日 (木)
12:00~14:00
1月 14 日 (木)
12:00~14:00(予定)
: 六本木ヒルズクラブ(1 月度は予定)
: 12 月 10 日 (木)
1月 14 日 (木)
: 協会会議室
10:30~11:45
10:30~11:45(予定)
: 12 月
7 日 (月)
1 月 20 日 (水)
: 協会会議室
12:00~13:30
12:00~13:30
: 12 月 17 日 (木)
1月 21 日 (木)
: 協会会議室
16:00~18:00
16:00~18:00
: 12 月 14 日 (月)
1月 21 日 (木)
: 協会会議室
17:00~18:30
12:00~13:30
: 12 月
7 日 (月)
8
日 (金)
1月
: 協会会議室
10:00~12:00
12:00~14:00
: 12 月 16 日 (水)
17:00~18:00
1月 20 日 (水)
13:30~15:30
: ㈱NTTデータ(12 月度)/協会会議室(1 月度)
: 12 月
2 日 (水)
1月 12 日 (火)
: 協会会議室
17:00~18:00
17:00~18:00
: 12 月 15 日 (火)
1月 19 日 (火)
: 協会会議室
16:00~18:00
16:00~18:00
: 12 月
7日 (月)
19:00~21:00
未定
: ㈱電通パブリックリレーションズ 会議室
-2-
「手紙」 ~親愛なる子供たちへ~
公益社団法人 日本パブリックリレーションズ協会
理事
年老いた私がある日今までの私と違っていたとしても
どうかそのままの私のことを理解して欲しい
私が服の上に食べ物をこぼしても靴ひもを結び忘れていても
あなたに色んなことを教えたように見守って欲しい
あなたと話す時同じ話を何度も何度も繰り返しても
その結末をどうかさえぎらずにうなずいて欲しい
あなたにせがまれて繰り返し読んだ絵本のあたたかな結末は
いつも同じでも私の心を平和にしてくれた
悲しい事ではないんだ 消え去ってゆくように見える私の心へと
励ましのまなざしを向けて欲しい
楽しいひと時に私が思わず下着を濡らしてしまったり
お風呂に入るのをいやがるときには思い出して欲しい
あなたを追い回し何度も着替えさせたり
様々な理由をつけていやがるあなたとお風呂に入った懐かしい日のことを
悲しいことではないんだ
旅立ちの前の準備をしている私に
祝福の祈りを捧げて欲しい
いずれ歯も弱り飲み込む事さえ出来なくなるかも知れない
足も衰えて立ち上がる事すら出来なくなったなら
あなたがか弱い足で立ち上がろうと私に助けを求めたように
よろめく私にどうかあなたの手を握らせて欲しい
私の姿を見て悲しんだり自分が無力だと思わないで欲しい
あなたを抱きしめる力がないのを知るのはつらい事だけど
私を理解して支えてくれる心だけを持っていて欲しい
きっとそれだけでそれだけで私には勇気がわいてくるのです
あなたの人生の始まりに私がしっかりと付き添ったように
私の人生の終わりに少しだけ付き添って欲しい
あなたが生まれてくれたことで 私が受けた多くの喜びと
あなたに対する変わらぬ愛を持って笑顔で答えたい
私の子供たちへ
愛する子供たちへ
-3-
杉山順子
●メッセージ
つい先日、一人でふらっと入ったカウンターだけの小さな居酒屋で、それまでママと親しげに
話をしていた年配の男性が、突然私に、あの壁の紙を見てごらん、と声をかけてくれた。それま
での時間、まったく気づかなかったその紙は、店の隅の壁の高いところに目立たぬように貼って
あった。
立ち上がって目で文章を追っているうちに、突然涙が込み上げてきた。
本や映画、ドラマでじわーっということはあっても、たった一枚の紙で、しかも、ほんの 2~3 分
で泣かせられたことは人生初めてと言ってもよいかもしれない。
ママに聞いても、お客さんが貼っていった、というだけ。
さっそくアマゾンで本を探した。
ポルトガル語原詩・作者不詳だという。
昨年の 24 時間テレビで「パーキンソン病の歌手」として紹介された樋口了一が武道館で弾き語
りをしたというので、ご覧になった方も多いかもしれない。
樋口了一は、
「この歌は求められる人に自分から歩いていくような曲」と言っている由。
まさに絶妙のタイミングで私の目にふれた「手紙」。
高齢化社会の今、多くの人の心に寄り添うバイブルになるかもしれない……。
-4-
予
告
「新春PRフェスタ 2016」を
2016 年 1 月 25 日(月)に開催します!
すでにご案内のとおり、新年 1 月 25 日(月)に「新春PRフェスタ 2016」(「新春PRフォー
ラム」「賀詞交歓会」)をグランド ハイアット 東京 2 階において開催いたします。
当日は「第 7 回新春PRフォーラム」を午後 4 時 00 分(予定)から、「賀詞交歓会」を午後 6
時 30 分(予定)より開催いたします。
「第7回新春PRフォーラム」では、第1部に「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」
及び「日本PR大賞 シチズン・オブ・ザ・イヤー」の表彰式を執り行います。
当日は両賞とも、表彰式にご出席いただき、受賞記念のスピーチをしていただく予定です。
第 2 部は新年特別講演会として、東京大学大学院 経済学研究科 教授の伊藤元重先生に、
「2016
年景気と経済を展望する」(仮題)をテーマにご講演いただきます。
「新春PRフォーラム」終了後、賀詞交歓会を行います。昨年同様、今年も一般(非会員)の
方にもご参加いただき、また日頃お世話になっている報道関係の方々もご招待いたします。
ご多忙とは存じますが、万障お繰り合わせのうえ、より多くの皆様にご参加いただきますよう、
お願い申し上げます。
【新春PRフェスタ 2016】
参加費:会員社・一般(非会員) 1名 10,000円
※参加費は会員(会員社)・一般(非会員)を問わず10,000円
(新春PRフォーラムまたは賀詞交歓会のどちらかのご参加の場合でも 10,000
円です。一般(非会員)の方も賀詞交歓会にご参加いただけます。)
【第 7 回新春PRフォーラム】
開催日時:
第 1 部 2016 年 1 月 25 日(月)16:00~16:30(予定)
2015 年度「日本PR大賞 パーソン・オブ・ザ・イヤー」及び
「日本PR大賞 シチズン・オブ・ザ・イヤー」表彰式と受賞記念スピーチ
第 2 部 2016 年 1 月 25 日(月)16:30~18:00(予定)
新春特別講演
講師:東京大学大学院 経済学研究科 教授 伊藤元重氏
会
場:グランド ハイアット 東京 2F 「アニス」
【賀詞交歓会】
開催日時 : 2016年1月25日(月)18:30~20:30(予定)
□受付開始(18:00~) □開場(18:30~) □開演(18:40~)
会
場 : グランド ハイアット 東京 2F 「バジル」
-5-
●お知らせ
広報PRアカデミー2015
「PRプランナー3 次試験対応講座」12月 8 日開講
3 次試験合格に向けた最短コース
来る 12 月 8 日より六本木アカデミーヒルズにて、「PRプランナー3 次試験対応講座(冬期)」
を 6 回にわたって開講いたします。
本講座は、PRSJ 認定PRプランナー資格取得の最難関で
ある 3 次試験合格の実力養成を目的としており、試験課題と
なるニュースリリース作成及び広報・PR計画の立案に関し
て合格に必要な知識やスキルを確実に身に付けることができ
ます。かねてより本講座の受講者は、3 次試験において高い
合格率を誇っています。
講座は、「ニュースリリースの作成」
、マーケティング及び
コーポレートの各分野に関する「広報・PR計画の立案作成」
について、それぞれ 2 週にわたる講義と演習で構成されており、専門的な実務スキルを問われる
3 次試験の合格に向けた最も効果的な受験対策となります。
また、本講座では、インターネット回線を利用することにより、会場外から任意の時間に受講
できる Web 受講サービスを提供いたします。本サービスにより、遠隔地に居住の方、仕事に追わ
れご多忙な方もパソコンやスマホなどから都合のよい時間に、また理解できるまで何度でも学習
することが可能です。
本講座の受講は 3 次試験合格に向けた最短コース。PRSJ 認定PRプランナー資格の取得をめざ
す皆様の受講をお待ちいたします。
講座の詳細と受講申込みは協会Webサイトの「PRプランナー3 次試験対応講座 (冬期)」
のページをご参照ください(以下URL)。
http://event.prsj.or.jp/prp/3rd_2015winter
■PRプランナー3 次試験対応コースの概要
日
程
12 月 8 日・
12 月 15 日
12 月 22 日・
1月6日
1 月 12 日・
1 月 18 日
講座テーマ
講 座 概 要
講 師
「合格する
ニュースリ
リースの作
成法」
課題に基づくニュースリリー
スの作成に必要な知識、ス
キルを講義と演習で学ぶ
田代 順 氏
(㈱スペインクラブ/
取締役社長)
「広報・PR
企画の立案
作成(マー
ケティング
課題)」
マーケティング課題に基づく
広報・PR計画の計画立案に
必要な知識、スキルを講義と
演習を通じて学ぶ
「広報・PR
企画の立案
作成(コー
ポレート課
題)」
コーポレート課題に基づく広
報・PR計画の計画立案に必
要な知識、スキルを講義と演
習を通じて学ぶ
赤坂幸正 氏
(㈱インテグレート/
CCRマネージャー
兼シニアプロデュー
サー)
許 光英 氏
(㈱電通パブリック
リレーションズ/プロ
ジェクトマネージャ
ー)
受講料
申込締切
会場受講+Web 受
講
日本PR協会会員
社員 32,400 円
PRプランナー(准・
補)取得者 43,200
円
一般 48,600 円
会場受講+
Web 受講
12 月 4 日
(金)まで
Web 受講
講座開講後
も受付いたし
ます。なお、
Web 講座の
受講は、1 月
29 日までとな
ります。
Web 受講
会員・PRプランナ
ー・一般とも
32,400 円
日本PR協会会員社員の受講料は、法人正会員社員、もしくは個人正会員ご本人様のみとなります。
-6-
●お知らせ
広報PRアカデミー2015
「CSRコミュニケーション講座」を 12 月 16 日開講
今年度のプロフェッショナル広報・PR実務シリーズ 第3 回講座
教 育 委 員 会
来る 12 月 16 日、今年度の「プロフェッショナル広報・PR実務シリーズ」第 3 回として、
「C
SRコミュニケーション講座」を、六本木アカデミーヒルズ 49 にて開講いたします。
グローバリゼーションの急速な進展とともに企業を取り巻く経営環境は激変し、人権や環境問
題をはじめCSR(企業の社会的責任)に関連する様々な問題が、企業経営にも多大な影響をも
たらす時代を迎えました。海外拠点やサプライチェーンにおける雇用や労働条件をはじめ様々な
問題がリスクとして顕在化し対応に腐心する企業も少なくはありません。 一方、これらの問題へ
の前向きな対応を通して競合優位の確保をめざす取組みもみられるなど、CSRにかかわる課
題・リスクに関する積極的な対応が、将来に向けた存続・成長に不可避となってきました。
近年、CSRは経営の基軸として認識され、その本質的な背景、企業と社会の新たな関係に関
する認識と、その形成をめざす取組みは経営戦略において不可欠となりました。また、マイケル・
ポーター氏が「CSV(Creating Shared Value: 共通価値の創造)」を提唱するなど社会的な事業
の取組みを戦略的に進める動きも生まれています。 今や「グローバル社会におけるバランスのと
れたより良い社会の持続的発展」への寄与という視点から経営戦略におけるCSRの重要性は高
まり、ステークホルダーとの良好かつ新たな関係づくりを実現する双方向のコミュニケーション
の戦略的な推進が、企業にとって大きな課題となっています。
本講座の講師は、株式会社電通パブリックリレーションズ シニア・コンサルタントの大川陽
子氏、細川一成氏が担当、「CSR推進=パブリックリレーションズ(PR)」としての視点に基
づくその位置付けやPRの役割、ステークホルダーと共創したストーリーやコンテンツの開発か
ら、コンテンツを伝える要素として今や欠かせないソーシャルメディアが果たす役割とその可能
性などについて、企業の実例を交えながら解説します。多くの皆様のご参加をお待ちします。
講座の詳細ならびに申込みについては、協会Web「広報PRアカデミー2015」(以下URL)
の講座案内ページをご参照ください。
http://event.prsj.or.jp/pr-academy-2015/pro-csr
「クライシス・コミュニケーション講座」を 11 月18日に開講
11 月 18 日、「プロフェッショナル広報・PR実務シリーズ」第 3 回の「ク
ライシス・コミュニケーション講座」が開講されました。
講師は、危機管理の専門家として知られる㈱田中危機管理広報事
務所 代表の田中正博氏が担当、危機発生時における心構えや基本
的な対応の心得、緊急記者会見におけるQ&A作成のポイントなどが
解説されました。特に、グループワークのテーマとなった、刑事事件と
なる危機事例への対応については、多くの受講者より”たいへんに参
考になった”との感想が寄せられています。
-7-
●お知らせ
PRプランナー資格認定制度
第 18 回「PRプランナー資格認定検定試験」
1 月 22 日(金)まで 1 次試験受験予約受付中!
資
格 委
員 会
第 18 回となるPRプランナー資格認定検定試験 1 次試験(実施:3 月 6 日(日))を、東京・大
阪、福岡会場にて実施します。
日本PR協会が認定する「PRプランナー資格認定制度」は、広報・PRの業務に求められる
専門的な知識やスキル、職能意識等を検定し資格として認定する、公益法人としてわが国唯一の
資格制度です。検定試験は 1 次から 3 次にわたり、さらに書類審査を経て、広報・PRに関する
高い専門能力の保有を認定する「PRプランナー」資格を取得することができます。本制度は 2007
年より発足しすでに 16 回の試験を実施、難関を突破し資格を取得した 1,928 名のPRプランナー
が一般企業、PR会社、政府機関や自治体等で活躍しています。
受験予約申込は、1 月 22 日(金)までとなっておりますが、定員に達し次第締め切らせていた
だきますので、予めご了承くださいますようお願い申し上げます。
<PRプランナー資格認定制度/検定第 1 次試験 実施概要>
試
験
日 2016 年 3 月 6 日(日)
試験は東京・大阪・福岡会場ともに 3 月 6 日(日)午前中に同時実施・終了
する予定です。
募 集 定 員 東京:400 名・大阪会場:80 名・福岡会場:60 名
受験応募・申込方 資格制度Webサイトで受験予約を行った上で申込書を郵送
法
受 験 予 約 期 間 2015 年 11 月 30 日(月)~2016 年 1 月 22 日(金)
申 込 書 送 付 期 間 2015 年 12 月 1 日(火)~2016 年 1 月 29 日(金)<必着>
受 験 票 送 付 2016 年 2 月 19 日(金)発送
合 否 通 知 送 付 2016 年 3 月 18 日(金)発送
・受験申込書にご記入いただいたご住所に、合否通知を発送いたします。
・合格された方には、2 次試験ならびにPRプランナー補認定申請のご案内
を、メールでも 3 月 22 日(月)にお送りします。
<試験時間>
0 9 時 3 0
1 0 時 2 0
1 0 時 2 5
1 0 時 4 0
1 2 時 0 0
分
分
分
分
分
各試験会場に入館できます
指定の教室・座席にご着席ください
注意事項伝達・試験問題配布
試験開始
試験終了
※資格検定試験の詳細は、以下 URL の協会PRプランナー資格 Web サイトをご覧ください。
http://pr-shikaku.prsj.or.jp/
-8-
●お知らせ
受験会場
第 18 回PRプランナー資格認定検定試験(1 次試験)の験会場は、東京・大阪・福岡の下記会場と
なります。試験開始時刻の「20 分前」までにお越しになり、指定の座席にご着席ください。
※車での来場はお控えください。公共の交通機関をご利用ください。
※一部の公共交通機関に乱れが生じた場合も、原則として予定通りの時間に試験を開始します。
時間に余裕を持ってお越しください。
-9-
第 17 回PRプランナー資格認定検定試験
2 次試験を 11 月 15 日に実施
東京・大阪・名古屋で、264 名の受験者が挑戦!
資
格 委
員 会
11 月 15 日(日)、第 17 回PRプランナー資格検定 2 次試験が東京(東京富士大学)、大阪(毎
日インテシオ)、名古屋(AP名古屋)で行われました。今回の 2 次試験では、東京会場:248 名、
大阪会場:40 名、名古屋:10 名の合計 298 名が受験申込をされ、当日は 264 名(東京会場:217
名、大阪会場:37 名、名古屋:10 名)の受験者が受験し、そのうち 176 名(東京会場:146 名、
大阪会場:23 名、名古屋:7 名)が合格されました。
今回も無事終了することができました。ご協力いただきました関係者の皆様には、厚くお礼申
し上げます。
なお、今回の 2 次試験の受験者および合格者・合格率は以下の通りです。
<
第 17 回 科目別 正答率 65%以上 >
科目A:CSR、IR、危機管理等、企業経営とコミュニケーションに関する知識
受験者 264 名、正答率 65%以上 168 名、達成率 63.6%
科目B:マーケティング、ブランドマネジメントに関する知識
受験者 264 名、正答率 65%以上 173 名、達成率 65.5%
科目C:広報・PR実務に関する知識
受験者 264 名、正答率 65%以上 207 名、達成率 78.4%
科目D:時事知識
受験者 264 名、正答率 65%以上 118 名、達成率 44.7%
<
第 17 回 2 次試験合格率>
受験者 264 名、合格者 176 名、合格率 66.7%
※上記「科目別 正答率 65%以上」の人数は、2 次試験合格基準となる「全出題数に対して正
答率 65%以上、かつ各科目の正答率がいずれも 50%以上で合格」を満たした人数となり、達
成率は、全体での割合として記載しております。
<東京富士大学 5 号館>
<東京富士大学 5 号館 教室>
- 10 -
●活動報告
■第 17 回2次試験(2015 年 11 月 15 日)
PR業/
PR関連業
男性
女性
全体
男性
女性
全体
受験者
合格者
受験者
合格者
受験者
(全体比)
合格者
(全体比)
合格率
受験者
合格者
受験者
合格者
受験者
(全体比)
合格者
(全体比)
合格率
33 名
20 名
40 名
24 名
73 名
(27.7%)
44 名
(25.0%)
60.3%
20 代
31 名
19 名
57 名
32 名
88 名
(33.3%)
51 名
(29.0%)
58.0%
一般企業
(広報・PR関
連)
PR関連業
男性
女性
全体
男性
女性
全体
受験者
合格者
受験者
合格者
受験者
(全体比)
合格者
(全体比)
合格率
各種団
(その他)
体
14 名
8名
10 名
8名
24 名
(9.1%)
16 名
(9.1%)
66.7%
43 名
32 名
37 名
26 名
80 名
(30.3%)
58 名
(33.0%)
72.5%
自治体
2名
2名
1名
1名
3名
(1.1%)
3名
(1.7%)
100.0%
学生
6名
6名
3名
3名
9名
(3.4%)
9名
(5.1%)
100.0%
6名
2名
9名
4名
15 名
(5.7%)
6名
(3.4%)
40.0%
受験者
その他
8名
6名
8名
5名
16 名
(6.1%)
11 名
(6.3%)
68.8%
合格者
264 名 176 名
全体
119 名
80 名
145 名
96 名
264 名
(100.0%)
176 名
(100.0%)
66.7%
合格率
66.7%
合格率・受験者プロフィール
一般企業
一般企
(広報・PR関
業
連)
(その他)
646 名
502 名
483 名
335 名
1129 名
(30.2%)
837 名
(30.3%)
74.1%
0名
0名
3名
1名
3名
(1.1%)
1名
(0.6%)
33.3%
教育機関
全体
119 名
80 名
145 名
96 名
264 名
(100.0%)
176 名
(100.0%)
66.7%
40 代以上
■2次試験累計(第1回~第 17 回)
PR業/
一般企業
50 名
36 名
71 名
50 名
121 名
(45.8%)
86 名
(48.6%)
75.0%
30 代
45 名
29 名
51 名
38 名
96 名
(36.4%)
67 名
(38.1%)
64.8%
合格率・受験者プロフィール
717 名
594 名
793 名
557 名
1510 名
(40.3%)
1151 名
(41.7%)
76.2%
各種団
体
213 名
162 名
169 名
113 名
382 名
(10.2%)
275 名
(10.0%)
72.0%
40 代以
29 名
23 名
40 名
25 名
69 名
(1.8%)
48 名
(1.7%)
69.6%
20 代
30 代
受験者
514 名
852 名
568 名
1934 名
合格者
361 名
683 名
481 名
1525 名
受験者
695 名
794 名
321 名
1810 名
合格者
438 名
568 名
232 名
1238 名
受験者
(全体比)
1209 名
(32.3%)
1646 名
(44.0%)
889 名
(23.7%)
3744 名
(100.0%)
合格者
(全体比)
799 名
(28.9%)
1251 名
(45.3%)
713 名
(25.8%)
2763 名
(100.0%)
合格率
66.1%
76.0%
80.2%
73.8%
上
教育機関
53 名
44 名
42 名
35 名
95 名
(2.5%)
79 名
(2.9%)
83.2%
自治体
56 名
47 名
35 名
30 名
91 名
(2.4%)
77 名
(2.8%)
83.3%
学生
その他
100 名
56 名
112 名
52 名
212 名
(5.7%)
108 名
(3.9%)
50.9%
120 名
97 名
136 名
91 名
256 名
(6.8%)
188 名
(6.8%)
73.4%
全体
1934 名
1525 名
1810 名
1238 名
3744 名
(100.0%)
2763 名
(100.0%)
73.8%
全体
- 11 -
受験者
合格者
3744 名 2763 名
合格率
73.8%
●活動報告
会 員 限 定
2015 年度 第 1 回「なでしこカウンシル」開催報告
国際・交流委員会
10 月 22 日(木)、ブラッスリー ポール・ボキュー
ズ銀座にて「2015 年度 第 1 回 なでしこカウンシル」
が開催されました。当日は 44 名の女性たちが参加しま
した。
今回は毎日新聞デジタル報道センター 編集委員 元
村有希子氏を講師にお招きし、「女性記者の目」をテー
マにお話いただきました。
第 44 回親睦ゴルフ会 開催
㈱スパイスコミニケーションズ 大石哲也氏が優勝
通算優勝回数 5 回は新記録!
国際・交流委員会
11 月 26 日(木)に日本カントリー倶楽部にて第 44 回親睦ゴルフ会が開催されました。
当日の早朝は雨模様となり雨中でのラウンドが心配されましたが、スタート時刻が近付くにつ
れ雨も弱まり、4 組 13 名が参加しました。
第 20 回広報ゼミ(9 月 29 日開催)報告
「進化するインターナルコミュニケーション
~社員との情報共有から社員の行動変革へ」
企 業 部 会
企業部会の「広報ゼミ」は広報部門の共通課題やニーズに基づきテーマを設定し、会員相互で
意見交換を行うゼミナール形式の勉強会です。
第 20 回広報ゼミでは、9 月 29 日(火)、松山大学 東京オフィス 会議室にて、
「進化するイン
ターナルコミュニケーション ~社員との情報共有から社員の行動変革へ」をテーマに実施いた
しました。参加者は 27 社 35 名でした。
- 12 -
会 員 限 定
第 169 回定例研究会
『Nikkei Asian Review』にみる
日本経済新聞社のメディア戦略
~グローバル化とデジタル化に邁進する日経の新展開~
講師: 日本経済新聞社 編集局次長
兼 Nikkei Asian Review 編集長
藤井彰夫 氏
第 169 回(10 月度)は 10 月 21 日(水)日本記者クラブ「会見場」で開催しました。
講師は日本経済新聞社 編集局次長 兼 『Nikkei Asian Review』編集長 藤井彰夫氏。
テーマは「『Nikkei Asian Review』にみる日本経済新聞社のメディア戦略--グローバル化とデジ
タル化に邁進する日経の新展開--」。
参加者は 48 名でした。
- 13 -
メーカー“非”広報職社員が、PRプランナーになる意義
東芝メディカルシステムズ株式会社
石田隆雄
ミネベア株式会社広報室の柴田亜里沙さんからご紹介いただきました、東芝メディカルシステ
ムズ株式会社の石田と申します。柴田さんは、北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院の
後輩で、同窓会で会った際に PR プランナーの事を教えてくれ、その時初めて資格の存在を知った
のが始まりでした。いわば私をこの道に引き入れてくれた(引き戻してくれた?)PR プランナー
の先輩で、他にもゼミでお世話になった先生も受験を応援してくださったりと、資格取得を後押
ししてくれた皆さんに本当に感謝しています。
私の経歴は他の方と少し異なっているかもしれませんが、まず入社時より企画部に配属されそ
こで広報業務に携わりましたが、その後、海外営業統括部、業務部を経て、1 年ほど前より、カ
テーテル治療の際に利用される ”アンギオ” と呼ばれるX線循環器診断システムを専門に取り
扱う事業部に移り、現在は同部門で業務系全般の仕事に携わっています。
では、そうした職種にあっては広報・PRの事を考える必要は全くないか? というと、決して
そんなことはなく、現在の業務に移ってからはむしろ、その重要性、広報・PRマインドの深化
の必要性をさらに強く実感していました。加えて、自身が今まで興味・関心を持っていた分野か
ら離れてしまうのではなく、引き続き関わりを持ち続けたい、理解を深めて行きたいという思い
もありましたので、一念発起をしてPRプランナー資格の受験を決め勉強を始めた経緯がありま
す。
弊社のように、コンシューマ向けではなく、B to D (=Doctor )向けの製品・設備を扱う医療
機器メーカーでは、医師の専門的知見からの要望が強く、そのため製品開発もいわゆる “技術オ
リエンテッド(志向)” に陥ってしまう問題を常に抱えています。日々の膨大な開発業務に追わ
れるエンジニアは、細かい仕様や技術的な観点に視線が集中してしまいがちですので、気づけば
顧客・実社会の想いとの間に距離感ができてしまうことも少なくありません。
とある商品企画に携わっていた際、会議において営業関係者から「製品が世に出る際に、どん
なカタログを用意するか、どんなニュースリリースを書くか、イメージしながら開発を進めて欲
しい」という要望が出たのは、まさにそのような傾向を懸念してのことだったのだと思います。
場合によっては数年先に世に出る製品のニュースリリースのことまで考えるのは容易ではありま
せんが、今一度ふっと視線を引いてみて、顧客や社会と「会話する」ことに立ち返ってもらうと
いう意味で、広報・PR の視点を各人に持ってもらうよう働きかけることは、とても大切なことと
思っています。
実業務レベルでも、たとえ開発が完了したとしても、臨床試験で得られたデータによって裏付
けられたエビデンスがなければ、社会に向けてコミュニケーションが始められないのも業界の特
殊性で、広報メンバーの業務を正しく理解し、早い段階で密に連携することも求められています。
自身としてもPRプランナーとして研鑽を積み、その橋渡し役を果たせればと思っています。
- 14 -
●Voice of PR Planner
また個人的な事情ですが、都心部からやや離れたメーカー本社、開発・製造拠点での勤務とあ
り、どうしても社内だけで業務をしがちになってしまいますので、他業種にわたる方々と交流が
出来る場が定期的にあることを、何より有り難く思っています。協会主催の講演会や勉強会のお
誘いのメールはいつも心待ちにしていて、時間が許す限り参加をして、様々な方と交流を深めた
いと思っていますので、皆さんと会場でお会いできることを楽しみにしています。
次は、同じく北海道大学大学院国際広報メディア・観光学院の後輩で、同じくPRプランナー
の先輩、徳田裕子さんにバトンタッチします!
- 15 -
<コラム関西の風>
居心地のいい広場
学校法人大阪国際学園
企画・広報課
小林
禎
「G・・・studio OIU」
全人教育をグローバルに展開する「拠点(スタジオ)」をコンセプトに、今年 4 月、本学守口キ
ャンパス(大阪府守口市)に新たな校舎が誕生しました。地下 1 階から地上 6 階まで、それぞれ
のフロアコンセプトに基づいて造られており、
「OIU」学園のロゴマークをモチーフとしたイン
テリアパネルや家具などが、随所に展開され「OIU」で学ぶことが誇りとなるような環境を整
備しました。
メイン広場としての「ラーニングコモンズ」は、居
心地のいい広場となるよう様々な仕掛け作りがされて
おり、学生たちにとって学びのホームベース的な役割
を担っています。単なるノウハウではなく内面の在り
方に着目し、若い学生たちが本物に触れ肌で直に感じ
ることで、
「なんとなくいい感じ」とか「質の高い直感」
を磨いていける、そんな素敵な校舎です。
そこで、もし私が本学の学生だったら、ここでどん
な学生生活を送るのだろうかとある一日の過ごし方を
考えてみました。
新校舎のエントランス
まず、朝は早めに登校してラーニン
グコモンズで「世界で一番美しい猫の
図鑑」をパラパラめくりながら、友達
と待ち合わせをします。そして授業に
出て、その後は学内のイタリアンカフ
ェで美味しいランチを食べ、次の授業
までの間、ラーニングコモンズで行わ
れている英会話レッスンに参加します。
その後は再び授業に。
授業後はリサーチコモンズで先生に
いろいろ質問してみます。すると別の
研究室にいた先生がいつの間にか現れてそこへ参加し、そのうち誰かがコーヒーを淹れていて、
それを飲みながらディスカッションする。その後はまたラーニングコモンズで猫図鑑をぱらぱら
しながら友達と待ち合わせをして帰宅する……。
居心地の良さを追求したラーニングコモンズ
- 16 -
●PRトレンド(関西)
まあこれは理想的な話ですが、実際に
は、朝の授業はぎりぎりに教室へ飛び込
み、その後、学内のカフェでランチ。授
業の合間に何とかコモンズとか何とか
ラウンジで、友達と他愛もないことをお
しゃべりしたりして自然と女子会にな
り、そしてまた次の授業に出て、終わっ
たらすぐ遊びに行くと思います。
何てことのない、ごく普通の学生生活
ですが、それでも素敵な家具やソファー
に囲まれて友達と毎日を楽しく過ごす
ことができれば、それだけでハッピーな
気分になれます。
曲線美が特徴の椅子を配したラウンジ
例えば、曲線の家具類が先生や友達と
のコミュニケーションをとりやすくさせたり、くつろいだ姿勢ができる面白い椅子が新たな発見
や閃きを助けたり、そうして磨かれた感性が、これから社会へ出ていく学生たちにとって、いつ
かきっと他とは違う価値を生み出していき、センスの良い社会人になっていくのだと思います。
本学園の知名度はまだまだ足りませんが、それでも心に留まる大学として、卒業生にも地域に
も愛され続けるよう努めていきたいと思います。
ちなみにこの校舎は、今年 8 月、第 28 回日経ニューオフィス賞で「近畿ニューオフィス 奨励
賞」を受賞することができました。
- 17 -
『誤解だらけの遺伝子組み換え作物』
小島正美
著
エネルギーフォーラム
1,400 円(+税)
16~17 世紀におけるイギリスの経験哲学の祖フランシス・ベーコン
は、主著『ノヴム・オルガヌム』の中で、真理への到達を妨げる要因と
して「4つのイドラ」を説き、人々の思い込み、偏見や先入観の弊害を
戒めた。ベーコンの経験哲学は合理論との統合により近代科学の源流と
なり、現代に連なる人類の知的進化に偉大なる貢献を遂げた。しかし、
400 年に及ぶ歳月の経過にもかかわらず、人類は未だ「4つのイドラ」
の呪縛より解放されず、巨大な思い込みや偏見は人々の性に生き続けて
いる。
スーパーマーケットの食品売場で納豆のパッケージを手にとる時、材料が遺伝子組み換え大豆
であることを否定する表示を多くの商品から目にする。大豆に限ることなく、わが国で表示義務
のあるトウモロコシや菜種等の 8 種の農産物をはじめとして、すでに日本は約 100 種もの「遺伝
子組み換え作物(GMO=Genetically Modified Organism)
」の輸入大国となっているようだ。
ただ、GMOはまだ日本の消費者に受け入れられたとは言い難い。評者自身でさえ、”遺伝子
組み換え作物”と聞くと、なんとなく危険そうで気持ち悪いという気持ちを払拭しきれていない
のが事実である。
本書『誤解だらけの遺伝子組み換え作物』を著した著者(小島正美氏)は、かつてGMOに批
判的な記事を書いた記者として自身をふり返り、
「左派的な市民団体に共感し、市民団体が用意し
た資料やデータをもとに記事を書いていたわけだ」と自省する。ある時点で、米国への視察ツア
ーを契機として取材を積み重ねるにつれGMOに関する評価を大きく変えたことを強調する。
約 300 ページに及ぶ本書の第Ⅰ部では著者の体験、考えを変えた経緯、GMOをめぐる日本と
世界の現状が「遺伝子組み換え作物に関する論争」として題して叙述されている。さらに、第Ⅱ
部、第Ⅲ部のページでは内外の約 30 人に及ぶ学者、教師、ジャーナリスト、市民活動家、農業生
産者、市民活動家、消費生活アドバイザー等の見解を通じて、収量の増加、害虫への抵抗性と使
用農薬量の低減、安全性等に関するGMOの利点が述べられる。本書は全編を通じて反GMO主
義への強烈な反論として構成されている。
数年前、著者は、『誤解だらけの放射能ニュース』『メディアを読み解く力』を著し、人々の共
感を集める報道が必ずしも科学的根拠に裏付けられた合理的な認識をともなわないことを示しメ
ディアのあり方に警鐘を鳴らした。そして『メディアを読み解く力』では、メディア報道の問題
点を次の 3 つに集約した。
① 報道には、大きなバイアス(偏り)に満ちたものがある。
②「ニュース」とは、そもそも報道する側の主観に基づくものである。
③世の中の動きは、
「記者も、政治家も、官僚も、国民も、みな主観的なリスク観に左右される」。
本書『誤解だらけの遺伝子組み換え作物』においてもGMOへの誤解が消滅しない理由として、
各種メディアによる報道を指摘する。その底流には、著者が鳴らした警鐘が変わることなく一貫
して流れ続ける。
その本質を探れば、ベーコンが示した人間の性としての「4つのイドラ」による呪縛にゆきつ
く。人類は、如何に「4 つのイドラ」を克服しうるのか? 本書は科学的根拠に裏付けられた合
理的な認識を重視する立場から、ジャーナリストのみならず現代に生きるすべての人々に向けて、
あらためて問題を提起しているといえよう。
- 18 -
●書評・参考文献
『協創力が稼ぐ時代』―ビジネス思考の日本創生・地方創生ー
笹谷秀光
著
ウィズワークス社
1,500 円(+税)
・本書の特色―執筆の背景
31 年の行政経験(農林水産省・外務省・環境省)と 7 年の企業ビジ
ネス現場の経験を有する著者独自の視点で、新たな企業戦略を体系化
しました。
社会や消費者の共感を得て成功している企業事例を分析すると、本
業を生かして利益と社会価値の同時実現を目指す競争戦略(CSV)
が功を奏しています。複雑化する社会課題に真摯に向き合い、社内・
社外のさまざまな関係者との連携で気づきを得て、イノベーションに
つなげています。
今や企業は本業を通じて関係者との「協創」により商機につなげる、
正に「協創力が稼ぐ時代」だといえます。本書はこれを身近な事例を
通じて分析しました。
・本書は「共有価値創造」がわかる「ビジネス書」
「協創力」とは、みんなで連携・協力して新たな価値を生み出すことです。
テーマは、新グローバル時代の「インバウンド消費」
「クールジャパン」
「情報通信技術活用」
「国
際都市東京」そして「地方創生」と幅広く、東京を始め全国の企業人に新たなビジネスチャンス
につなげる手掛かりを示した「ビジネス書」です。
三方よしに発信性を加えた、協働で革新を呼び利益を生み出す、
「発信型三方よし」を日本型の
共有価値創造戦略(CSV)として提唱しています。
・豊富な企業事例
このため、グローバル企業から身近な地場企業、全国の都市とローカルエリアの「まち・ひと・
しごと」創生のさまざまな事例を紹介。企業事例としては、パイロットの「消せるぺん・フリク
ション」、東京海上日動保険の「グリーンギフト」プロジェクト、JR東日本の東京駅プロジェク
トにも触れています。多様な分野の企業事例が満載で、B to CもB to Bも含まれ、身近な事
例を「協創力」、「共有価値創造(CSV)」という体系で整理しています。
トヨタ自動車、パナソニック、セブン&アイ、三菱地所、ローソン、イオン、森永製菓、東武鉄
道、京王電鉄、鹿島建設、日本郵便、シダックス、ANA、JAL、住友化学、森ビル、大建工業、多
摩信用金庫、アデランス、サンリオ、大林組、ALSOK、コニカミノルタ、ヤマト運輸、タリ
ーズコーヒー、伊藤園……(順不同、敬称略)
。
・日本創生と地方創生へのヒントを提示
地方創生についても、「まち・ひと・しごと」創生をわかるわかりやすく分析。企業人には、
新たなビジネスチャンスをつかむ手掛かりとして、幅広い創生ビジネス事例を挙げています。富
士山(世界文化遺産)から始まり、北海道ニセコスキー場のホテル、岩手県生産のトヨタ自動車
のアクア、長野県の山岳関連ビジネス、兵庫県淡路市のローソンでのおむすび発売、香川県丸亀
市の骨付鳥飲食店、愛媛県今治市のタオル企業、福井県鯖江市の眼鏡企業、広島県の熊野筆、高
知県の「高知家」プロモーション、JR九州の電車「ななつ星」など、数多くの創生ビジネス事
例があります。地方創生については、産業界、行政、教育、金融、労働、メディアの「産官学金
労言」すべての関係者の連携のコツをずばり示しています。
地方創生の石破茂大臣から「創生ビジネスを育てる芽を示した」との推薦の言葉が寄せられてい
ます。地方創生では、自治体・政府関係者には、企業の力を引き出し勝機につなげるヒントが得
られます。
- 19 -
●書評・参考文献
【筆者紹介】
笹谷秀光
株式会社伊藤園 常務執行役員 CSR推進部長
東京大学法学部卒業。1977年農林省(現農林水産)入省。人事院研修で1981-1983年フランス留
学、外務省出向(1987-1990年在米国日本大使館一等書記官)。農林水産省にて、中山間地域活
性化対策、食品流通対策、国際経済交渉等を担当。2005年環境省大臣官房審議官、2006年農林
水産省大臣官房審議官、2007年関東森林管理局長を経て、2008年退官。
同年株式会社伊藤園入社、知的財産部長、経営企画部長等を経て2010年~2014年取締役。
2014年7月25日より現職(CSR・環境を担当)
。
様々なテーマで、多数の講演やシンポジウムに登壇。
著書「CSR新時代の競争戦略-ISO26000活用術」(日本評論社・2013年12月刊)
他 幅広く連載。
【問い合わせ先】
笹谷秀光
株式会社伊藤園 CSR推進部
〒151-8550 東京都渋谷区本町3丁目47番10号
TEL:03-5371-7213
MAIL: [email protected]
※ 書籍についての問い合わせは、ウィズワークス株式会社
〒160-0022 東京都新宿区新宿1-26-6 新宿加藤ビルディング 5F
TEL:03-5312-7473
- 20 -
●協会掲載記事
PRSJ in Media
● 11 月 1 日(日)
『月刊広報会議』 12 月号
『月刊広報会議』12 月号における当協会の連載コラムで、当協会の「広報マスコミハンドブッ
ク 2016 年度版」の刊行について掲載されました。
コラムではまず、当協会が毎年「広報マスコミハンドブック」を刊行していることに触れ、さ
らに 2016 年度版では新たに“「今」を読み解く Keyword”のページが設けられたことを紹介して
います。
そのキーワードの例として、
「ソーシャルリスニング」
「ブランドジャーナリズム」
「オムニチャ
ネル」
「コーポレートガバナンス・コード」を取り上げて要約を掲載しており、時代を表現する新
語への関心を喚起しています。
編集担当より
会員のみなさんの情報をお寄せください!!
本誌では会員の動向・消息や、会員から会員へのお知らせなどを積極的に掲載いたします。
ビジネスに直結する情報に限らず、会員交流に関するものでも結構ですので是非ご一報くだ
さい。
- 21 -
編集担当より
本誌の内容に関するご意見・ご希望をお寄せください。
中身の濃い会員誌に育てていきたいと思いますので、
よろしくお願い致します。
広報委員会
Eメール
FAX
[email protected]
03-5413-2147
※
禁転載