1 湯梨浜町国民健康保険運営協議会は

湯梨浜町国民健康保険運営協議会は、国民健康保険法及び国民健康保険法施行令並びに
湯梨浜町国民健康保険条例に定められたもので、国民健康保険事業の運営に関する重要事
項を調査、審議するものです。
■ 委員名簿(敬称略)
氏
被保険者代表
医療機関代表
公益代表
名
清水 勲
岡本 ゆう子
徳井 美和子
谷口 陽子
吉田 明雄
土井 信
蔵本 一幸
山本 武久
立木 てる子
平成22年度第2回湯梨浜町国民健康保険運営協議会
開催日時
開催場所
出席者
会議録
平成22年12月21日(火)13:00∼14:00
湯梨浜町役場別館第五会議室
委員6人
事務局7人(町長、健康福祉課長、町民課長、年金保険係、賦課徴収係)
日程
開会
会長あいさつ
町長あいさつ
会議録署名委員の指名
協議事項
(1) 平成22年度国民健康保険事業の実施状況について
(2) 平成22年度国民健康保険会計の状況について
(3) その他
閉会
■ 議事の経過(要録)
事務局開会のあいさつ
会長あいさつ
町長あいさつ
事務局から出席者の報告
湯梨浜町国民健康保険運営協議会規則第3条第4項規定により、運営協議会は成立。
1
湯梨浜町国民健康保険運営協議会規則第3条第1項により、会長が議長にあたる。
会議録署名委員に、谷口委員、岡本委員を選出。
【協議事項】
議 長
平成22年度国民健康保険事業の実施状況について、事務局から説明をお願いします。
事務局
【平成22年度国民健康保険事業の実施状況について概要説明】
医療給付費は当初予算に比べて約 8,300 万の増額、税額については当初見込より約
5,500 万円の減。他の増減と合わせて基金から約 9,400 万円を繰り入れることとした。
〔歳出〕
医療費が伸びた原因は、まず入院件数が昨年に比べ月平均で 10 件程度増加している。
通院でも高額なものが増えてきており、高額療養費も昨年に比べ月 15 件程度増加して
いる。入院は精神疾患などの長期にわたるものに加え、短期的な入院でも高額なもの
がみられ、当初みなさんに審議していただいたときよりも伸びてきている状況である。
〔歳入〕
当初予算は必要額を計上していたが、実際の税額は約 5,500 万円の減額となった。
国の調整交付金は全国と比較して湯梨浜町の税額が減っていれば多少の増額が見込め
る。共同事業交付金は高額療養費を県内で負担を分け合って調整していく制度だが全
体として他の町が伸びていなければお金が入ってくる見込みはあるが額としては確定
していない。基金の残額は 11 月 26 日現在は約 9,500 万の基金があったが、これをす
べて取り崩して充てるという補正予算になっている。
12 月補正予算について特に大きいのが歳出の一般療養給付費で、約 5,300 万円の増
額で 12 月補正後の額が 10 億円を超える。一般高額療養費が約 2,900 万円の増額で補
正後が 1 億 3,300 万円になる。
高額医療共同安定化事業、保険財政共同安定化事業という高額な医療費を県内で負
担を調整し合う制度について年々増加しており、21 年度と 22 年度を比べて高額共同
事業で月額約 200 万円程度、保険財政共同安定化事業であれば月額約 450 万円程度伸
びており大変急な医療費の伸びとなっている。
療養費の比較については、月平均入院は約 350 万円、高額療養費は約 190 万円、通
院は件数は減っているが高額なものが増え約 180 万円増額となっている。
年度ごとの医療費の比較は 20 年度月平均 7,500 万、21 年度 7,700 万、22 年度途中
までで 8,400 万と急激に伸びている。
補足ですが、22 年度の疾病分類別の高額な医療費について 3 月分から 22 年度分と
なる。恒常的に医療費が高額で件数が多いものはガン・精神疾患などである。
議
長
平成22年度の国保事業について説明がありました。今年は現状維持でいこうと、上げ
ないということであったが、こうやって説明を聞いてみると大変医療費がかかってお金が
要るということだ。これは夏の暑さなどは関係無しにこれからも続いていくのでしょうか。
委
員
2
統合失調症などは人口の何パーセントかはどうしてもあるもの。ただ早めに病院に行く
ようにすればおさまる人も中にはある。精神疾患の治療に対する抵抗性がまだある。泊地
区しか知らないが、これは統合失調症だろうと思われてもなかなか医者に連れて行かない。
どうにもならなくなってから連れていく。早めに薬を飲んで抑えられる人をピックアップ
するというこれからの予防としてガンなどの検診のキャンペーンもいいが、統合失調症に
対する理解というものも深めないといけない。本人がどうしても行きたくない、保健所の
立会いで鑑定医が行って直接するということもできて、ある程度の機能は発揮する。こち
らが明らかにおかしいと思っても難しい面がある。行ったときだけいい顔ができる人もあ
る。コレステロールとかガンなどのキャンペーンに比べれば、統合失調症に理解を深めよ
うということから漏れていた気はする。
ガンは早く見つけて早く治療するしかない。腎不全は、これから先どんどん増えていく
と思う。糖尿病・動脈硬化が増えてしかも長生きするようになり、腎臓がボロボロになっ
て、昔は透析までせずに亡くなられる方が多かったが、最近は透析が多くなっている。こ
れに対する予防は生活習慣病をコントロールする。保健指導に行くと糖尿病性腎症の検査
がしてないところが結構ある。腎臓についても早く悪いところを見つけていくのもいまい
ち生活習慣病に対してキャンペーンが足りない。
統合失調症と腎不全が一番医療費を押し上げているのなら、これに対しての予防キャン
ペーンをもっとやるべきだ。昔からではあるが、腎不全は最近透析が増えてきている。腎
臓は移植をすれば安くなる。そのときは金がかかるが、腎移植というものにも啓蒙活動を
して・・・。泊でも2∼3人腎移植をしてその後透析の必要がなくなった人がいる。腎移
植というものの理解を深める。これくらいでしょう。医療費を安くするのは。
町
長
今聞いていて季節的な特殊な要素とかあるいは高齢者が増えてきて構造的にではないよ
うだ。この中で子宮頚ガンの方があるが、湯梨浜町では、ヒブ・子宮頸ガン・小児の肺炎
球菌ワクチンを全額公費でやる予定で、そういうことをやれば出てこなくなる。それもひ
とつの対策。今おっしゃった統合失調症と腎不全、腎バンクの取組みもずっと前からある
がなかなか。今3人ほどあると聞いてびっくりした。
委
員
腎移植はそう問題なくできる。50歳前後であれば。本人がよければ体験談を話しても
らうような会が開けるといい。海に出て漁をしている人もいる。
大人の肺炎球菌ワクチンは泊時代からやってもらっていて、とてもいいことではないか
と思う。ただ肺炎球菌ワクチンは 100%の予防ではなくて肺炎球菌だけの予防である。
子宮頸ガンのワクチンは何歳から始めればいいかこの前まで知らなかった人がほとんど
だ。鳥取県内の女子高校生は約7割が性交渉の経験がある。一回でも性交渉があると感染
する確立が高い。性交渉が始まる前に接種しなくてはいけない。11歳くらいか。親への
啓発、本人への性教育をどうするかということ。本人は何も知らないうちに子宮ガンの予
防だというのも悪くないかもしれないが、積極的に性教育を行なって接種するか教育委員
会がよく考えないといけない。
教育委員会は何をするところか。
町
長
子宮頸ガンワクチンについては今年の当初予算であげようかと思っていたが、性教育を
きちんとやらないといけない。これが定期の予防接種であれば一斉に実施することもでき
3
るが、正しい知識を持ってからでないといけないので当初予算ではつけず、教育委員会を
通じて学校教育の現場の方で調整して保護者に話を聞いてもらうようにと・・たまたま今
日から学校ごとの一回目の説明会をやります。
委
員
今何をしているかと訊いたのは、学校の保健委員会というのがあって、年一回PTAの
代表、私も出るし歯科の先生や薬剤師も出る学校の保健の先生も出る。その委員の中に教
育委員会と載っているが一回も出てきたことがない。忙しいようだ。今年の夏に教育委員
会はもうはずしてもらったらどうかと言った。何かあったら言ってきてくださいとのこと
だった。現場の健康の会に出て意見を聞いたらどうか。教育委員会は子どもの健康を考え
て現場の声を聞くものではないか。
子どものワクチンは日本が一番遅れている。アメリカの子どもは一気に7本から8本の
予防注射を打つ。とりあえずのところはヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンを積極的に打っ
て欲しい。
町
長
75歳以上の老人の肺炎球菌ワクチンは今年4月から実施した。結構接種される方が多
い。16%程度の方が既に接種され、予算不足でこの度補正している。それだけ病気にかか
りたくないということで関心が高い。今日はたまたま知事に要望する会があって、子ども
のワクチンの話が出ていたが湯梨浜は全額助成すると決めたので、老人の分についても県
でも助成してもらえないかお願いしてきた。県も以前はやっていたがやめてしまったよう
だ。
議
長
健康福祉課の方でも保健師が中心になって町民へ向けて予防など一生懸命されていると
みているが、やはりこうやって高額医療の方が多いということで体に気をつけないといけ
ない。では2番に入ります。平成22年度国民健康保険事業会計について説明お願いし
ます。
事務局
平成22年度予算12月補正予算後です。
〔歳入〕
総額 18 億 4,739 万円余りとなる。先ほど説明した税の減額、交付金の増額などを反
映している。
〔歳出〕
医療費の部分で大幅に増額ということで、取り崩し後の基金残高が約 83 万円で計上
している。
22年度会計という訳ではないが、県が広域化等支援基金という資金が不足した場
合に保険者に貸付をする基金を持っている。今年度は既に他の保険者が 1 億円借り入
れしている。今後さらに医療費が急激な伸びを示した場合に運営協議会にお謀りしな
ければならない可能性もあるので紹介させていただいた。
議
長
22年度の国民健康保険事業会計について説明がありましたが、何しろ苦しい状況
です。何かご質問等はございませんか。
4
町
長
今年の足りない分を来年の税に転嫁しようと思えば、何パーセントくらいのアップ
になりますか。
事務局
足りない分というのはどの範囲でしょうか。
町
長
今年の不足した基金から取り崩した部分です。
事務局
今年取り崩す約 9,400 万ということですね。
事務局
今年度も必要額に満たないが、基金があるからこの税率でいこうということだった。
ですが、次年度はその基金に頼ることができないということでその年度の分の国保税
必要額をもし丸々税でいこうと思ったら、今所得割の医療分は 6%だがこれを 8%以上
に持っていかないといけない。均等割も 3 万くらいにしないといけない。そうしない
ととでもではないが、今年度の医療費を賄うほどの国保税の収入は得られない。まだ
これから医療費の必要額の確認や、次年度の所得がまだわかっていない状況である。
町
長
あまり所得のアップは期待できないだろう。
事務局
あまり期待できないと思われる。所得がアップしない分税率を上げなければならな
い。中部では一番の税率になるくらいを見越しておかないととても会計をまわしてい
けない状態である。
議
長
基金も何もなければ、みんなで負担していかなくてはならないとは思う。
事務局
基金がゼロということは、逆にこれから基金を積んでいかなくてはならないので、
そうするとその年度をまわすプラスアルファで税率設定していかないと、国保会計は
続くのでこれからのことを考えて税率設定する必要があると思う。
議
長
これは大変なことだが、仕方ない。その他ありませんか。
町
長
今年の特定健診の実施状況はどうですか。
事務局
5
21年度の受診率は 25.3%、20年度は 26.5%程度であった。今年も躍起になって
広報したりしているが、従来 850 人程度受診している。町の集団検診・医療機関から
請求があった分で今現在把握しているのが 620∼630。昨年より約 200 少ない。率か
らいくとまだ 20%に届かない状況である。2月に補足の集団検診を予定している。
委
員
募集は健診をしましょうと募集している。うちに来るときに健診の案内が来ている
がどうしましょうと相談を受けるが、受診率が低いとペナルティがあることを知らな
い。国保税が上がるということを知らない。国保税に直接影響するとか説明するとほ
とんどの人が受ける。
事務局
制度が始まった20年度とその前年度、後期高齢者医療発足と併せて特定健診も反
則金があるということを集落に出て説明をした。今年も健診の受け方説明会の中で説
明している。
委
員
知らない人が多い。
事務局
健診で受付していても、普段から医者にかかっているからいいと言われる。
委
員
封筒がくるけどどうしましょうと、封筒をそのまま持ってこられる。耳で聴くのが
一番だったら放送したらよい。実情で説明できる。何%にいかなければみなさんの国
保税がどれくらい高くなりますというような・・・。ケーブルテレビなども利用して、
誰もが知っているという状態に持っていかないといけない。
事務局
広報のやり方も今年で 3 年目になるので、ちょうど予算編成の時期でもあり変えて
いくことも協議しているところ。毎年毎年少しでも率が上がればいいが、逆に下がっ
ているので、原因究明の作業をいまやっている。
事務局
来月号の町報で、医療費が伸びていることとがん検診・健診を受けましょうという
広報をしている。広報の内容も検討したい。
議
長
その他ありませんか。
ではその他にうつります。
事務局
昨晩厚生労働省の方から公式発表があったようで、25年を目途に後期高齢者医療
制度を改革するということで、最終案が決定したということです。後期高齢者医療制
度を廃止して、原則国保に加入してもらうというものです。該当者は約 1,400 万人あ
6
りそのうち約 1,200 万人が国保に加入、残りの 200 万人は社会保険またはその扶養に
入ることになる。公式発表はされたが、法案として国会を通るかどうかはまだ不透明
である。
前回の運営協議会の際に25年度から反則金が後期高齢支援金に上乗せというもの
を行なわないという発表があったとお伝えした。しかし秋くらいから状況が変わって
きて反則金は生かさないといけないという協議に入ったようで、二転三転している。
動向をみていく必要がある。国のいうところでは国保も段階を踏んで県の方で一括安
定した運営を行なうようにと答申したようだ。知事会では難色を示しているようだ。
大きな版の資料は保健師からのもので、生活習慣病も多い。この度出させていただ
いた高額医療の内訳表は費用額 30 万以上のものをピックアップした。それ以下で通院
でも 5 万から 10 万近く払われている方も多い。昨年度より月に 1,000 万近く医療費が
高くなっている状況である。
パンフレットは、生活習慣病のメタボリックや高コレステロール、高血圧なり糖尿
病などが早めにかかれば何かと自分にも家庭にもお金にも有利ですよとわかりやすく
書いてある。これが今後保健師の指導なり各地区や集落に出たときの資料になる。
委
員
この中で「腎移植しかありません。」というのはちょっとえらい。「透析に代わる治
療法は腎移植しかありません。」というよりは「透析に代わる治療法には腎移植もあり
ます。」という方がいいのではないか。
事務局
もう少し柔らかい表現がよいということか。パンフレットなのであえて極端にわか
りやすく書いてある面がある。
事務局
今は透析する方も多い。
町
長
腎移植の成功率はどれくらいでしょうか。
委
員
結構高い。ほとんどうまくいっていると思う。
事務局
最後の最後に透析するイメージがあったが、最近は早い。若いうちから透析して悪
くならないようにするようで、医療費も上がってくる。
委
員
透析が必要な人など弱者に対して心配りのあるパンフレットがよい。
事務局
パンフレットを出すときには十分に配慮して出したい。
議
長
7
みなさんの方で何かありませんか。ないようでしたら閉会します。今回の協議会で
は国保の実施状況や会計状況を説明していただいたが、3年ほど据え置きということ
で町民も税が上がらないので町報などで国保の状況が説明されているが関心が薄くな
っているようだ。来年度は当然値上げしなければならないということなので、そうな
ると体にも気をつけないといけないという気がする。出来れば安い方がいいです。担
当課においては広報なりいろんなことで体に気をつけるよう、健診を受診されますよ
うに説明していただきたい。みなさんも体に気をつけられて、しっかりやっていただ
きますようお願いして今日の会合を終わります。どうもありがとうございました。
ありがとうございました。
8