資料第 4 号 文京区地球温暖化対策地域推進分科会の実施報告について 「文京区地球温暖化対策地域推進分科会」は、主体間における情報交換や協働・連携を深め ることを目的として、開催しています。 今年度は、新たなアクションプランの検討や計画策定後の事業等の参考とするため、区民や 大規模事業者においてワークショップを開催し、意見交換を行いました。 1. 文京区内大規模事業所セミナー ■開催概要 日時 :平成 26 年 9 月 5 日(金) 10 時~11 時 30 分 場所 :文京シビックセンター 21 階 2103・2104 会議室 プログラム : (1)大規模事業者アンケート結果の報告 (2)講演 講師:早稲田大学理工学術院総合研究所 客員准教授 市川 徹氏 (3)協働・連携によるアクション及び今後の大規模事業所セミナーの方向性に関する意見交換 出席事業所 :13 事業所(全 28 事業所中) ※対象事業所は P4 参照 ■記録要旨 1.1 グループ 1(オフィスビル) (1) 協働・連携によるアクション 企業としては災害時における非常用電源や水の確保が何よりも重要であるが、地域における エネルギーシステムを考えるうえで、自社がどこまで取り組むべきかが不明である。行政側 の明確なビジョンを提示していただきたい。 事業所、行政、またはこれらが協働して実施しているエネルギーシステムに関する実例を紹 介していただきたい。 仮に太陽光について考えると、既存の建物に設置すると重量超過になる場合もある。そのよ うな問題をなくすためにも、再生可能エネルギーに関する技術進捗の情報を提示していただ きたい。 市が協働による地球温暖化対策の取組を主導していく場合、そこに至る背景部分を示してい ただきたい。 補助金を得るまでの手続きが大変である。補助金に関する情報を提示していただきたい。 初期費用やランニングコストを考慮していくと、CO2 を削減することにより電気料金が上が る場合もあることを考慮していただきたい。 1 つのビルでエネルギーシステムを考えることは現実的ではない。 合同ポスターや合同イベントを実施する場合、実施にあたっての目的や方向性を示していた だきたい。 具体的な取組としては、節電キャンペーンなどの中小企業も取り組めるものがよい。 1 (2) 今後の大規模事業所セミナーのあり方 ワークショップ形式が意見を出しやすい。 時間に対して講演の内容が多く、追いついていくのが大変だった。 以下の話題をセミナーに盛り込んでいただきたい。 ・温暖化対策等に関する実例紹介 ・温暖化対策等に関して行政側の希望 ・CO2 削減に関して、行政側の支援内容 ・行政と事業所が協働で直ちに取り組める内容やこれに関連する課題などの情報提供 1.2 グループ 2(学校・病院) (1) 協働・連携によるアクション 環境省の節電キャンペーンに参加している。区のキャンペーンにも参加するので、声かけを お願いしたい。 昼間消灯すらやられていない。意識はかなり低い。 工夫すればやれることはある。 省エネ設備改修をタイミングよく行ったため、努力しなくても都条例をクリアできる状態で ある。そのため、組織内に省エネ実践のモチベーションがなく、悩んでいる。区から協働の 取組について声かけしていただけると、組織が動くようになる可能性がある。 区の節電ポスターを掲出している。HP からダウンロードできるようなので、多数掲出した い。 (2) 今後の大規模事業所セミナーのあり方 ワークショップ形式は意見を出しやすい。事業者同士の意見交換の機会となり、良いのでは。 このような形式で行うことを事前に案内いただいていれば、施設担当などよく分かっている 人間を連れてきた。 講演について、次回はガスコジェネレーション(CGS)や設備の効率的な運用方法をテーマ にしてもらえると助かる。 本日の講演はガス会社側のプレゼンであったが、次回は電力側からもお願いしたい。 欠席の事業者が多かったように見受けられる。声かけをもっと行っても良かったのでは。 2 1.3 グループ 3(テナントビル) (1) 協働・連携によるアクション 地域へのエネルギー融通について、テナントビルの管理者(オーナー)側としては、発電設 備を変更して他の事業所に電力を供給する場合、用途の変更に伴う煩雑な手続きが必要とな り、現実的でない。 東日本大震災以降、テナントには専用部分の照明間引き等の省エネに協力いただいている。 また、既にテナント向けに周知ポスターを掲示している。 自家用発電機を所有しているが、現状で他の事業者に供給する予定はない。ただし、周辺に 大規模事業所が多数所在することから、地域におけるエネルギー融通について、自家用発電 機の更新とあわせて、今後検討していく予定である。 イベント開催に関連して、7 月 7 日にライトダウン運動を実施している。さらに、節電を呼 びかける「シール」を作成しており、今後、シールの活用を呼びかける予定である。 (2) 今後の大規模事業所セミナーのあり方 業務ビルの用途別(事務所ビル、テナントビル、教育施設、宿泊施設等)の特徴に合わせた 省エネ対策について、区からの情報提供を期待する。 1.4 グループ 4(宿泊・娯楽・エネルギー供給事業者) (1) 協働・連携によるアクション 後楽一丁目の熱供給事業について、今後供給対象を拡大することは難しい。 東日本大震災以降、企業の節電などへの意識が高まり、熱需要も減少傾向にある。後楽一丁 目においても、熱供給システムの老朽化や熱需要減少などを踏まえて、システムを再構築す る予定である。 熱供給事業は、需要側の負荷を想定し、特定の時間に偏りすぎないようにバランスをとるこ とが非常に難しい。 同一敷地内の建物間で熱を融通していたこともあったが、負荷のピークが重なりバランスの 調整が難しかったため、最終的には個々に熱源を保有することになった。 地域熱供給をはじめとした地域でのエネルギー確保は、地域での再開発などがなければ新規 に実施することは難しい。そのため、現状では民間同士による事業が多いが、今後は行政に も仕組みづくりや補助金支援などで関わっていただきたい。 (2) 今後の大規模事業所セミナーのあり方 区の特色などを出しながら、今後も事業所間で情報交換ができればよい。 3 ≪区内大規模事業所一覧≫ 1 共同印刷株式会社 本社事業所 2 国立大学法人 東京大学 本郷地区キャンパス 3 東京ドームシティ 4 国立大学法人 東京医科歯科大学 5 順天堂大学、順天堂医院 6 ホテル椿山荘東京 7 文京グリーンコート 8 東京都立駒込病院 9 日本医科大学付属病院 10 住友不動産 11 中央大学 後楽園キャンパス 12 講談社 新館・本館 13 東京都水道局 本郷給水所 14 トッパン小石川ビル・厚生棟 15 学校法人東洋大学 16 日本私立学校振興・共済事業団 湯島会館 17 日土地原町ビル 18 国立大学法人 お茶の水女子大学 19 後楽森ビル・東京都下水道局後楽ポンプ所 20 学校法人 日本女子大学 21 日中友好会館(後楽国際ビルディング) 22 東京都下水道局 湯島ポンプ所 23 文京シビックセンター 24 東京下水道エネルギー株式会社後楽事業所 25 本駒込2丁目地区熱供給センター 26 日本医科大学大学院 27 T・BIビル 28 住友不動産 飯田橋ファーストビル 白山校舎 飯田橋ファーストタワー ※数字が網掛けの事業所は欠席。 4 2. 区民ワークショップ ■開催概要 日時 場所 出席者 :平成 26 年 10 月 18 日(土) 14 時~15 時 30 分 :文京区民センター 2B 会議室 :平成 24・25 年度環境学習リーダー育成講座受講生及びその活動をサポートさ れている方々14 名 ■記録要旨 2.1 区に対してさらに望む地球温暖化対策 区庁舎などにおける照明の LED 化、電気自動車への更新などを進めるべきである。 特に職員は、区庁舎などにおける「2 アップ 3 ダウン」を徹底するべきである。 区庁舎などにおける電気使用量・料金などを公開することで、職員などの節電意識を高める べきである。 再開発におけるエコタウン化を積極的に進めるべきである。 電気節約大会、環境大会などを開催して区民を取り込むべきである。 区民のアイデアでの報奨金制度(商品券)をつくるべきである。 スマートフォンを活用したエコに関するアプリを開発するべきである。 他区や他県などの良い事例を参考にするべきである。 区民の見本となるエコライフモデルを設定するべきである。 B-ぐるの路線を拡大すべきである。 活用できるリサイクルの拠点をつくるべきである。 雨水利用を推進するべきである。 区内の大きな建物については、屋上緑化を進めるべきである。 屋上緑化、温暖化ペイント塗装に補助金を出すべきである。 ヒートアイランド対策としても、道路の土の部分に植栽するべきである。 道路整備の際は、透水性舗装をするべきである。 自転車利用促進のための自転車専用道路を整備するべきである。 自動車のアイドリングを規制するべきである。 マンションなどにおける共有部分の節電を推進するべきである。 区民が生ごみを乾燥させてから出すように指導するべきである。 ごみを減量する具体的な方法を情報提供するべきである。 5 2.2 計画の実行性を高めるため自分たちにできること 贅沢な生活をしない。 厚着をしてエアコンの使用を減らす。 断熱シート(アルミシート)を積極的に利用する。 住宅のリフォームの際は、断熱化を行う。 電気契約(アンペア)の見直しをする。 公共交通機関を利用して、自家用車の利用を減らす。 移動の際はカーシェアリングを利用する。 自動車をエコカーに買い替える。 徒歩を選択する。 雨水をバケツやじょうろにためて、有効利用する。 緑のカーテンを庭やベランダにつくる。 花壇や植木鉢、プランタを利用して緑化を行う。 自家菜園を楽しむ。 食品を無駄にしないようにする。 調理の際は電子レンジや圧力鍋を利用する。 レジ袋・包装紙を使わずに、マイバッグを利用する。 ごみの出し方を研究する。 ごみを出さないように資源の有効活用に努める。 6
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