調査報告書 - 高千穂町

平成 21 年度
高千穂町
長寿命化修繕計画策定事業
橋梁点検委託業務(その2)
調査報告書
平 成 22 年 3 月
高千穂町役場 建設課
フェニックスコンサルタント株式会社
目
次
1.業務概要
1-1 業務目的・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-2 業務名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-3 調査位置・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-4 調査地区・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-5 履行期間・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-6 発注者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-7 受注者・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
1-8 業務内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
1-9 業務組織・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
1-10 成果品の内容、部数 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
1-11 使用する主な図書及び基準、参考資料 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5
2.実施概要
2-1 使用点検マニュアル・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 6
2-2 点検対象橋梁・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
2-3 点検対象橋梁位置図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9
2-4 点検方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・10
2-5 点検内容・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・13
2-6 損傷の評価方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・16
2-7 対策区分の判定・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・17
2-8 概略修繕計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・19
2-9 点検結果のとりまとめ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・23
3.点検結果
3.1 点検結果一覧表・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・24
3.2 位置図・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・25
3.3 点検結果による考察・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・26
(1) 第1草の原橋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・27
(2) 上山橋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・28
(3) 小祝原橋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・29
(4) 田井本橋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・30
(5) 高田橋・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・31
3.4 修繕計画・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・32
4.添付資料
4.1 道路橋に関する基礎データ収集要領(案)・・・・・・・・・・・・・・・・・33
1
1.業務概要
1-1
業務目的
膨大な道路施設を良好な管理の下により長く活用していくためには、道路施設の現状を正確に把
握し、その状況を均一なデータとして記録、蓄積していくことが重要である。
本業務は、点検内容やデータ管理の均一化・標準化を図るため、
「道路橋に関する基礎データ収集
要領(案)(国土交通省 国土技術政策総合研究所:平成 19 年 5 月)」に準じ、橋梁点検を行うもの
である。
1-2
業務名
平成 21 年度 長寿命化修繕計画策定事業 高千穂町 橋梁点検委託業務(その2)
1-3
調査位置
宮崎県高千穂町管内
1-4
調査地区
押方地区、田原地区、河内地区、五ヶ所地区、上野地区、下野地区
1-5
履行期間
自) 平成 21 年 9 月 9 日 至) 平成 22 年 3 月 26 日
1-6
発注者
高千穂町役場 建設課 土木係
1-7
受注者
フェニックスコンサルタント株式会社
2
1-8
業務内容
本業務の業務内容を表-1.1 に示す。
表-1.1 業務内容
業務
工種
名称
細別・規格
単位
数量
橋長 2m 以上 7m 未満
1 径間
橋
27
橋長 7m 以上 15m 未満
1 径間
橋
31
1 径間
橋
10
2 径間
橋
1
1 径間
橋
1
1 径間
橋
1
2 径間以上
橋
1
打ち合わせ協議
橋梁点検業務
業務
1
橋長 2m 以上 15m 未満
部分的に使用
橋
2
橋長 15m 以上 50m 未満
部分的に使用
橋
2
橋長 50m 以上 80m 未満
部分的に使用
橋
2
橋長 15m 以上 30m 未満
橋梁一次点検
目視点検
橋長 30m 以上 50m 未満
橋長 50m 以上 80m 未満
〔使用機器〕
橋梁点検カメラ
3
1-9
業務組織
本業務は、表-1.2,3 に示す組織体制で実施する。
表-1.2 発注者
高千穂町役場
建設課
土木係
〒882-1192 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井 13
TEL:(0982)73-1210 FAX:(0982)73-1226
所属
役職名
氏名
総括調査職員
土木係長
有藤 寿満
主任技師
江藤 武憲
技師
中西 裕一
うとう
ひさみつ
えとう
たけのり
なかにし
ゆういち
E-mail
[email protected]
調査職員
表-1.3 受注者
フェニックスコンサルタント株式会社
〔本社〕〒880-0121 宮崎県宮崎市大字島之内字境田 6652 番地
TEL:(0985)39-2914 FAX:(0985)39-2194
〔西臼杵営業所〕〒882-1101 宮崎県西臼杵郡高千穂町大字三田井 1013
TEL:(0982)72-5055 FAX:(0982)72-5057
業務担当
氏名
管理技術者
益﨑 秀往
照査技術者
川本 大作
ますさき
かわもと
か
い
ひでゆき
だいさく
まさき
甲斐 正樹
担当技術者
ごとう
たかひろ
たなべ
のりひろ
後藤 崇宏
田邊 憲裕
資格等
技術士(建設部門:道路)
RCCM(土質及び基礎)
認定技術管理者(鋼構造及びコンクリート)
RCCM(道路)
E-mail
[email protected]
[email protected]
-
[email protected]
RCCM(鋼構造及びコンクリート)
[email protected]
-
[email protected]
4
1-10
成果品の内容、部数
成果品内容を表-1.4 に示す。
表-1.4 成果品内容
項目
内容
部数
業務概要
調査報告書
調査方法
2部
点検結果総括
打合せ協議記録簿
業務計画書
協議記録
業務計画書(当初、変更)
業務成果
点検計画書
橋梁カルテ(様式-2)
位置図(判定区分記載)
橋梁カルテ(様式-3-1)
橋梁点検調書
概略修繕計画(参考資料)
橋梁台帳
写真台帳
橋梁点検調査表
電子データ
上記書類データ
システムデータ
2部
2部
2部
72 橋
(15m 未満 N=58 橋)
(15m 以上 N=14 橋)
※概略修繕計画は 15m 未満
の 58 橋のみ行う。
DVD-R 1 部
5
1-11
使用する主な図書及び基準、参考資料
本業務において、主に使用する図書及び基準を表-1.5 に示す。
表-1.5 図書及び基準、参考資料
図書、基準等
発行年月
道路橋に関する基礎データ収集要領(案)
平成 19 年 5 月
橋梁点検ハンドブック
平成 18 年 11 月
道路橋マネジメントの手引き
平成 16 年 8 月
道路アセットマネジメントハンドブック
平成 20 年 11 月
道路橋の定期点検に関する参考資料
-橋梁損傷事例写真集-
平成 16 年 12 月
貸与資料
高千穂町管内橋梁台帳
高千穂町管内図、路線図、平面図
発行元
国土交通省
国土技術政策総合研究所
(財)道路保全技術センター
道路構造物保全研究会
(財)海洋架橋・橋梁調査会
(財)道路保全技術センター
道路構造物保全研究会
国土交通省
国土技術政策総合研究所
6
2.実施概要
2-1 使用点検マニュアル
本業務は、「道路橋に関する基礎データ収集要領(案)(国土交通省 国土技術政策総合研究所:
平成 19 年 5 月)」に基づき、点検を実施する。
7
2-2 点検対象橋梁
本業務において、点検を実施する対象橋梁を表-2.1 に示す。
表-2.1 点検対象橋梁一覧表
集計番号
橋梁名
橋長 2m 以上 7m 未満
橋梁管理番号
橋長
上部工
径間数
橋種
構造形式
(27 橋)
2
小谷内橋
45441100020
5.0
1
RC 橋
床版橋(その他)
20
山の神橋
45441100200
4.6
1
RC 橋
BOX カルバート
23
板伏陸橋
45441100230
4.6
1
RC 橋
床版橋(その他)
26
藤の木橋
45441100260
5.2
1
RC 橋
床版橋(その他)
27
今村谷橋
45441100270
4.6
1
RC 橋
床版橋(その他)
28
三神群橋
45441100280
4.7
1
RC 橋
床版橋(その他)
31
南谷橋
45441100310
4.6
1
RC 橋
床版橋(その他)
33
迎町橋
45441100330
3.9
1
RC 橋
床版橋(その他)
37
第2県界橋(針の耳橋)
45441100370
5.2
1
鋼橋
H 形橋
39
第1吐の瀬橋
45441100390
6.3
1
PC 橋
プレテン床版橋
81
第1草の原橋
45441100810
5.0
1
鋼橋
H 形橋
82
第2草の原橋
45441100820
3.0
1
RC 橋
床版橋(その他)
83
境の谷橋
45441100830
6.0
1
RC 橋
床版橋(その他)
88
大地ヶ谷橋
45441100880
6.5
1
RC 橋
床版橋(その他)
89
上山橋
45441100890
6.5
1
鋼橋
H 形橋
98
祝原2号橋
45441100980
4.2
1
RC 橋
床版橋(その他)
103
八幡橋
45441101030
6.2
1
石造
アーチ橋
104
漆野橋
45441101040
5.0
1
RC 橋
床版橋(その他)
105
中島橋
45441101050
4.0
1
RC 橋
床版橋(その他)
106
大神野橋
45441101060
4.5
1
RC 橋
床版橋(その他)
112
祝原小橋
45441101120
2.3
1
RC 橋
BOX カルバート
117
中の瀬橋
45441101170
5.85
1
RC 橋
床版橋(その他)
118
石原橋
45441101180
4.55
1
RC 橋
床版橋(その他)
126
向園橋
45441101260
3.6
1
RC 橋
床版橋(その他)
127
薑谷橋
45441101270
3.2
1
RC 橋
床版橋(その他)
128
渡瀬橋
45441101280
4.2
1
RC 橋
床版橋(その他)
135
竹の下橋
45441101350
2.6
1
RC 橋
床版橋(その他)
緒橋
45441100070
14.0
1
鋼橋
H 形橋
13
小渕橋
45441100130
11.4
1
鋼橋
H 形橋
17
市渡瀬橋
45441100170
10.44
1
鋼橋
H 形橋
22
山室橋
45441100220
7.0
1
RC 橋
床版橋(その他)
24
第2橋詰橋
45441100240
7.4
1
鋼橋
H 形橋
25
第1橋詰橋
45441100250
10.3
1
鋼橋
H 形橋
29
今狩橋
橋長 7m 以上 15m 未満
7
(31 橋)
45441100291
8.3
1
PC 橋
プレテン床版橋
45441100292
8.3
1
鋼橋
H 形橋
30
谷下橋
45441100300
14.4
1
鋼橋
H 形橋
32
第2河内橋
45441100320
13.5
1
PC 橋
プレテン床版橋
34
聖川橋
45441100340
9.4
1
RC 橋
T 桁橋
35
川久保橋
45441100350
11.9
1
PC 橋
プレテン床版橋
36
下畑橋
45441100360
7.4
1
鋼橋
H 形橋
8
38
40
笹ノ原橋
第2吐の瀬橋
45441100380
45441100400
13.5
8.4
1
1
PC 橋
鋼橋
プレテン床版橋
H 形橋
78
国見橋
45441100780
9.5
1
鋼橋
H 形橋
84
奥畑橋
45441100840
13.0
1
PC 橋
プレテン床版橋
85
中奥畑橋
45441100850
12.5
1
PC 橋
プレテン床版橋
87
椿土橋
45441100870
13.4
1
鋼橋
H 形橋
92
陣内橋
45441100920
9.0
1
石造
アーチ橋
94
上野立体橋
45441100940
12.0
1
PC 橋
プレテン床版橋
95
栗原橋
45441100950
13.0
1
石造
アーチ橋
96
小祝原橋
45441100960
9.0
1
石造
アーチ橋
100
田井本橋
45441101000
12.6
1
RC 橋
T 桁橋
101
広木野橋
45441101010
7.0
1
石造
アーチ橋
107
赤川浦橋
45441101070
7.6
1
PC 橋
プレテン床版橋
111
堺野橋
45441101110
14.0
1
PC 橋
プレテン床版橋
113
川久保橋
45441101130
12.7
1
PC 橋
プレテン床版橋
136
花の群橋
45441101360
9.4
1
RC 橋
T 桁橋
137
第1轟山橋
45441101370
9.4
1
RC 橋
T 桁橋
138
第2轟山橋
45441101380
9.0
1
RC 橋
T 桁橋
142
田原橋
45441101420
7.0
1
RC 橋
T 桁橋
橋長 15m 以上 30m 未満
(11 橋)
18
鬼切石橋
45441100180
19.6
1
鋼橋
H 形橋
19
北川橋
45441100190
15.5
1
鋼橋
H 形橋
21
枳原橋
45441100210
23.0
1
鋼橋
H 形橋
86
三原尾野橋
45441100861
16.0
1
RC 橋
T 桁橋
45441100862
14.8
1
PC 橋
プレテン床版橋
93
帝釈橋
45441100930
15.0
1
鋼橋
H 形橋
99
久兵衛橋
45441100990
20.0
1
石造
アーチ橋
102
鶴の平橋
45441101020
16.8
1
鋼橋
H 形橋
108
天神橋
45441101080
16.2
1
鋼橋
H 形橋
109
寺の下橋
45441101090
18.0
1
鋼橋
H 形橋
119
竜泉寺橋
45441101190
18.0
2
RC 橋
T 桁橋
139
第4県界橋
45441101390
15.84
1
PC 橋
プレテン床版橋
45441100060
30.0
1
RC 橋
箱桁橋
橋長 30m 以上 50m 未満
6
(1 橋)
仏谷橋
橋長 50m 以上 80m 未満
(2 橋)
143
西河内橋
45441101430
58.1
1
鋼橋
トラス橋
114
高田橋
45441101140
60.0
3
RC 橋
T 桁橋
合
計
72 橋
9
2-3 点検対象橋梁位置図
図-2.1 調査箇所位置図
10
2-4 点検方法
(1) 点検の流れ
点検は、図-2.2 に示す手順に沿って実施する。
事前準備
机上調査、現地踏査、関係機関との協議、道路使用許可
点検要領、手段の確認、人員、機材、装置の手配
準拠する基準の確認
点検作業
机上調査、現地踏査、関係機関との協議、道路使用許可
点検要領、手段の確認、人員、機材、装置の手配
準拠する基準の確認
点検結果の整理
報告書の作成
損傷度の判定、損傷図の作成、写真の整理
点検結果の照査、確認、健全度の判定
損傷に対する所見
図-2.2 点検の流れ(橋梁点検ハンドブック P162 より)
11
(2) 点検方法
点検は、地上から目視できる範囲での望遠目視を基本とするが、特に損傷の発生の多い桁端部
や支承部及びその周辺部などは、可能な限り近接目視にて行うものとする。
図-2.3 に点検方法例を示す。
図-2.3 現地踏査の例(道路橋に関する基礎データ収集要領(案)P16 より)
なお、桁下へのアクセスが困難で上部工の点検が不可能な橋梁については、ポールカメラシス
テムを使用し点検を行う。
表-2.2 にポールカメラ使用橋梁の踏査結果を示す。
表-2.2 ポールカメラ使用橋梁
集計番号
橋梁名
目視の可否確認結果
上部工
下部工
37
第2県界橋
桁下面が見えにくい
支承部が見えにくい
142
田原橋
目視可能
支承部が見えにくい
18
鬼切石橋
目視可能
支承部が見えにくい
119
竜泉寺橋
目視可能
橋脚支承部が不可
143
西河内橋
桁下中央部が見えにくい
目視可能
114
高田橋
目視可能
橋脚支承部が不可
12
(3) 関係機関との協議
高所作業車、橋梁点検車の導入及び足場設置は行わないことから、道路使用許可の申請及び交差
物管理者との協議は実施しない。
(4) 点検携行具
点検時の携行具の一覧表を表-2.3 に示す。
表-2.3 携行具一覧表
種類
備考
資料
橋梁台帳
基本諸元表、一般図、位置図等
橋梁点検記録表
基礎データ収集要領(案)の示す記録表
筆記具
デジタルカメラ
ポールカメラシステム
点検器具等
双眼鏡
遠望からの目視観察
懐中電灯
桁下及び支承部観察用
点検ハンマー
コンクリートの浮きや空洞点検
クラックスケール コンクリートのひびわれ幅調査
勾配計(スラント)
擁壁、橋台の傾き等
下げ振り
2m ポール
50m テープ
5.5m コンベックス
チョーク
脚立・椅子
ヘルメット
蛍光チョッキ
安全器具
胴長・長靴
ロープ・軍手
安全靴(スパイク付)
安全帯
伐採用鎌
河川横断用
13
2-5 点検内容
(1) 点検範囲
できるだけ簡易的に道路橋の健全度に関して概略が把握できることを意図し、一般的な道路橋に
おいて、主要な部材のみに着目し、かつ損傷発生頻度が高い箇所や同じ部材の中でも劣化が先行的
に進行する箇所のみに着目するなどにより省力化を図るものとする。図-2.4 に点検範囲の概念図を
示す。
図-2.4 点検範囲(道路橋に関する基礎データ収集要領(案)P14 より)
(2) 点検項目
道路橋の損傷を把握する点検項目は、道路橋に関する基礎データ収集要領(案)P1 より下記の 12
項目とする。
① 鋼部材における腐食状況
② 鋼部材における亀裂の有無
③ 鋼部材におけるボルトの脱落の有無
④ 鋼部材における破断の有無
⑤ コンクリート橋におけるひび割れ・漏水・遊離石灰の発生状況
⑥ コンクリート橋における鉄筋露出の有無
⑦ コンクリート橋における抜け落ちの有無
⑧ 床版のひび割れの発生状況
⑨ プレストレストコンクリートにおける PC ケーブルの定着部の損傷の有無
⑩ 橋梁の路面凹凸の有無
⑪ 支承の機能障害の有無
⑫ 下部工の変状の有無
14
(3) 点検結果の記録
点検結果は、径間ごとに損傷の位置が特定できる点検結果記録シート(道路橋に関する基礎デー
タ収集要領(案)P5~P11 参照)を作成し記入する。収集整理した情報及び点検結果で得られた情報
をもとに、損傷図の作成、損傷状況等の写真整理を行い、点検結果を「地方管理橋梁
基礎データ
入力システム」へ記録する。点検結果は1径間ごとに図-2.5,2-6 に従い記録する。
図-2.5 点検結果の記録(道路橋に関する基礎データ収集要領(案)P34 より)
15
図-2.6 点検結果の記録(道路橋に関する基礎データ収集要領(案)P35 より)
16
2-6 損傷の評価方法
損傷の評価は、「道路橋に関する基礎データ収集要領(案)(国土交通省 国土技術政策総合研究
所:平成 19 年 5 月)」に基づき、各損傷の進行状況を判断する。損傷項目の評価要領を表-2.4 に示
す。
表-2.4 評価要領(案) (道路橋に関する基礎データ収集要領(案)P16 より)
鋼部材の損傷
コンクリートの損傷
共通・
その他
損傷の種類
評価方法
①
腐食
a~e
②
亀裂
有無
③
ボルトの脱落
有無
④
破断
有無
⑤
ひびわれ・漏水・遊離石灰
a~e
⑥
鉄筋露出
有無
⑦
抜け落ち
有無
⑧
床版ひびわれ
a~e
⑨
PC 定着部の異常
有無
⑩
路面の凹凸
有無
⑪
支承の機能障害
有無
⑫
下部工の変状
有無
17
2-7 対策区分の判定
(1) 判定の流れ
対策区分判定の基本的な流れを図-2.7 に示す。
図-2.7 対策区分判定の流れ(橋梁定期点検要領(案)付録-2 対策区分判定要領 P2 より)
18
(2) 判定区分
今回の点検では、橋梁の損傷状況を把握したうえで、対策区分について表-2.5 の判定区分による
判定を行う。
表-2.5 判定区分(橋梁定期点検要領(案)P20 より)
判定区分
判定の内容
A
損傷が認められないか、損傷が軽微で補修を行う必要がない。
B
状況に応じて補修を行う必要がある。
C
速やかに補修等を行う必要がある。
E1
橋梁構造の安全性の観点から、緊急対応の必要がある。
E2
その他、緊急対応の必要がある。
M
維持工事で対応する必要がある。
S
詳細調査の必要がある。
※表-2.5 の判定の基本的な考え方は以下の通り。
判定区分A・・・少なくとも今回の点検で知りうる範囲では、損傷が認められないか、損傷が
軽微で補修の必要がない状態。
判定区分B・・・損傷があり補修の必要があるが、損傷の原因、規模が明確であり、直ちに補
修するほどの緊急性はなく、放置しても少なくとも次回の点検までに構造物
の安全性が著しく損なわれることはないと判断できる状態。
判定区分C・・・損傷が相当程度進行し、当該部位、部材の機能や安全率の低下が著しく少な
くとも次回の点検までには補修等される必要があると判断できる状態。
判定区分E1・・橋梁構造の安全性が著しく損なわれており、緊急に処置されることが必要と
判断できる状態。
判定区分E2・・自動車、歩行者の交通障害や第三者等への被害の恐れが懸念され、緊急に処
置されることが必要と判断できる状態。
判定区分M・・・損傷があり、当該部位、部材の機能を良好な状態に保つために日常の維持工
事で早急に処置されることが必要と判断できる状態。
判定区分S・・・損傷があり、補修等の必要性の判定を行うにあたって原因の特定など詳細な
調査が必要と判断できる状態。
23
2-9 点検結果のとりまとめ
点検結果は、2.5(3)点検結果の記録で記録した内容を「地方管理橋梁基礎データ入力システム」
より出力した調査票にとりまとめるものとする。
橋梁の基本写真については、橋梁写真台帳に整理する。その他、「道路橋マネジメントの手引き
((財)海洋架橋・橋梁調査会:平成 16 年 8 月)」Ⅱ-P20,21 様式-2 及び様式 3-1 を引用して、調査
橋梁の損傷一覧と各橋の損傷・補修状況を整理する。
また、15m 以下の橋梁は、橋ごとに概略修繕計画を行い参考資料として添付する。内容について
は、損傷程度に対する対策区分・対策の優先度・補修・補強概算工事費の算出とする。
点検結果のとりまとめ内容を表-2.8 に示す。
表-2.8 点検結果のとりまとめ内容
資料名
数量
橋梁別一覧
1式
調査橋梁の損傷一覧(橋梁管理カルテ様式-2)
位置図
1式
対策区分を示した高千穂町管内図
管理上の主要課題
72 橋
各橋の損傷・補修状況(橋梁管理カルテ様式-3.1)
概略修繕計画
58 橋
損傷程度に対する対策区分、詳細点検の必要性、対策の
優先度、補修・補強概算工事費の算出
橋梁台帳
72 橋
橋梁台帳
橋梁写真台帳
72 橋
調査票
72 橋
内容
橋梁基本写真(橋面、側面、橋台、橋脚、桁下面、伸縮
装置、支承、落橋防止装置、橋名板、河川名、カナ板、
施工年月日、橋歴板、塗歴板)
橋梁諸元、上部工諸元、下部工諸元、補修履歴、各径間
の点検結果、部材番号図、損傷写真台帳、損傷図
様式-2
表-3.1 点検結果一覧表
石原橋
竜泉寺橋
45441101180
45441101190
5.9
第2轟山橋
第4県界橋
田原橋
西河内橋
45441101380
45441101390
45441101420
45441101430
58.1
7.0
15.8
9.0
9.4
9.4
3.2
3.6
18.0
4.6
第1轟山橋
中の瀬橋
45441101170
60.0
45441101370
高田橋
45441101140
2.3
12.7
2.6
川久保橋
45441101130
花の群橋
祝原小橋
45441101120
18.0
14.0
竹の下橋
堺野橋
45441101110
45441101350
寺の下橋
45441101090
16.2
45441101360
天神橋
45441101080
7.6
4.5
4.2
赤川浦橋
45441101070
渡瀬橋
大神野橋
45441101060
4.0
45441101280
中島橋
45441101050
5.0
6.2
向園橋
漆野橋
45441101040
薑谷橋
八幡橋
45441101030
16.8
45441101270
鶴の平橋
45441101020
7.0
12.6
20.0
4.2
9.0
13.0
12.0
15.0
9.0
6.5
6.5
13.4
14.8
16.0
6.0
3.0
5.0
9.5
8.4
6.3
13.5
11.9
9.4
3.9
13.5
4.6
14.4
8.3
8.3
4.7
4.6
5.2
10.3
7.4
45441101260
田井本橋
広木野橋
45441101010
久兵衛橋
45441100990
45441101000
祝原2号橋
45441100980
奥畑橋
45441100840
小祝原橋
境の谷橋
45441100830
45441100960
第2草の原橋
45441100820
栗原橋
第1草の原橋
45441100810
上野立体橋
国見橋
45441100780
45441100950
第2吐の瀬橋
45441100400
45441100940
第1吐の瀬橋
45441100390
帝釈橋
笹ノ原橋
45441100380
45441100930
第2県界橋
(針の耳橋)
45441100370
陣内橋
下畑橋
45441100360
上山橋
川久保橋
45441100350
45441100920
聖川橋
45441100340
45441100890
迎町橋
45441100330
大地ヶ谷橋
第2河内橋
45441100320
45441100880
南谷橋
45441100310
椿土橋
谷下橋
45441100300
45441100870
今狩橋
45441100292
三原尾野橋
今狩橋
45441100291
45441100862
12.5
三神群橋
45441100280
中奥畑橋
今村谷橋
45441100270
三原尾野橋
13.0
藤の木橋
45441100260
45441100850
5.2
第1橋詰橋
45441100250
45441100861
7.4
第2橋詰橋
4.6
7.0
23.0
45441100240
枳原橋
45441100210
4.6
山室橋
山の神橋
45441100200
15.5
板伏陸橋
北川橋
45441100190
19.6
45441100230
鬼切石橋
45441100180
10.4
11.4
14.0
30.0
5.0
延長
(m)
45441100220
小渕橋
緒橋
45441100070
市渡瀬橋
仏谷橋
45441100060
45441100170
小谷内橋
45441100020
45441100130
橋梁名
橋梁管理番号
橋梁別一覧
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交通量
(台/12h)
-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
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-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
大型車
混入率
(%)
鋼橋
RC橋
PC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
RC橋
PC橋
RC橋
PC橋
鋼橋
鋼橋
PC橋
RC橋
RC橋
RC橋
石造
鋼橋
石造
RC橋
石造
RC橋
石造
石造
PC橋
鋼橋
石造
鋼橋
RC橋
鋼橋
PC橋
RC橋
PC橋
PC橋
RC橋
RC橋
鋼橋
鋼橋
鋼橋
PC橋
PC橋
鋼橋
鋼橋
PC橋
RC橋
RC橋
PC橋
RC橋
鋼橋
鋼橋
PC橋
RC橋
RC橋
RC橋
鋼橋
鋼橋
RC橋
RC橋
鋼橋
RC橋
鋼橋
鋼橋
鋼橋
鋼橋
鋼橋
RC橋
RC橋
橋種
トラス橋
T桁橋
プレテン床版橋
T桁橋
T桁橋
T桁橋
床版橋(その他)
床版橋(その他)
床版橋(その他)
床版橋(その他)
T桁橋
床版橋(その他)
床版橋(その他)
T桁橋
プレテン床版橋
BOXカルバート
プレテン床版橋
H形橋
H形橋
プレテン床版橋
床版橋(その他)
床版橋(その他)
床版橋(その他)
アーチ橋
H形橋
アーチ橋
T桁橋
アーチ橋
床版橋(その他)
アーチ橋
アーチ橋
プレテン床版橋
H形橋
アーチ橋
H形橋
床版橋(その他)
H形橋
プレテン床版橋
T桁橋
プレテン床版橋
プレテン床版橋
床版橋(その他)
床版橋(その他)
H形橋
H形橋
H形橋
プレテン床版橋
プレテン床版橋
H形橋
H形橋
プレテン床版橋
T桁橋
床版橋(その他)
プレテン床版橋
床版橋(その他)
H形橋
H形橋
プレテン床版橋
床版橋(その他)
床版橋(その他)
床版橋(その他)
H形橋
H形橋
床版橋(その他)
床版橋(その他)
H形橋
BOXカルバート
H形橋
H形橋
H形橋
H形橋
H形橋
箱桁橋
床版橋(その他)
形式
1961
1964
1981
1970
1969
1970
不明
不明
不明
1975
1950
不明
1968
1960
1994
不明
1999
1973
1965
1989
1968
不明
1955
不明
1981
1950
1955
1909
1958
1951
1951
1976
1972
1961
1967
1971
1970
2008
1965
1981
1977
1973
不明
1963
1974
1967
1989
1985
1967
不明
1973
1972
1955
1975
1958
1979
1988
1988
不明
1970
1955
1973
1973
不明
1955
2006
1955
1974
1984
1970
1963
1988
1982
1980
完成
年度
主桁
橋台
B
A
A
B
B
C
B
無
無
無
無
無
主桁
橋台
A
A
B
C
無
無
無
B
A
A
A
A
B
無
無
無
無
無
無
B
A
C
無
無
A
無
B
A
無
無
A
無
B
B
A
無
無
B
無
A
A
無
無
A
無
B
橋台
A
無
無
主桁
A
無
A
橋台
-
B
無
無
主桁
B
無
A
支承
-
B
A
無
無
主桁
C
無
主桁
-
-
-
-
橋台
-
橋台
橋台
-
主桁
-
-
-
-
-
-
-
-
-
橋台
主桁
-
A
無
-
A
無
-
-
主桁
B
無
主桁
B
無
橋台
主桁
-
-
橋台
-
無
-
-
A
A
無
主桁
無
C
無
-
A
A
無
主桁
-
主桁
支承
-
-
-
橋台
主桁
主桁
無
B
B
B
無
無
B
無
A
橋台
A
無
無
主桁
A
無
B
A
無
A
-
主桁
無
A
無
主桁
無
B
無
主桁
B
B
無
-
無
A
無
-
-
B
A
無
無
A
無
-
-
B
A
無
無
A
無
-
A
A
無
-
無
A
無
主桁
A
B
無
橋台
B
B
無
-
-
無
A
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
、
横桁
横桁
横桁
横桁
橋台
横桁
横桁
横桁
横桁
横桁
横桁
横桁
横桁
横桁
左記対策区分の
部位・部材区分
材料劣化
-
-
-
-
その他
-
その他
その他
-
材料劣化
-
-
その他
材料劣化
-
-
-
その他
-
材料劣化
-
-
-
-
その他
材料劣化
その他
-
その他
-
-
その他
その他
-
-
材料劣化
その他
その他
材料劣化
その他
材料劣化
-
-
その他
-
-
-
材料劣化
-
材料劣化
-
その他
その他
材料劣化
材料劣化
-
-
-
その他
材料劣化
材料劣化
材料劣化
-
材料劣化
材料劣化
-
-
-
-
-
-
-
材料劣化
その他
-
-
損傷原因 注)
(1)緊急性が高い対策区分等の主要部材
無
A
無
対策
区分
無
補修等
履歴の
有無
0
0
0
1
0
1
1
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
8
0
4
0
0
2
5
1
2
1
0
0
0
4
0
2
0
1
2
1
0
0
0
0
1
2
2
0
1
0
0
2
2
0
0
0
0
2
1
0
優先度
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
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-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
(2)速やかに
補修が必要な
その他の部材
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
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-
-
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-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
対象
橋脚数
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
完了橋脚数
完了
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
進捗率%
(3)耐震補強の実施状況
注) 重大損傷原因については具体名を記入し、その他原因及び原因が不明なものについては、「その他」、「不明」と記入する。
-
-
-
-
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-
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-
-
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-
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-
-
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-
-
-
残橋脚数
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-
-
-
-
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-
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-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
対象上部
構造連数
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
完了連数
完了
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
進捗率%
(4)落橋防止装置の実施状況
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
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-
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-
-
-
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-
-
-
-
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-
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-
-
-
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-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
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-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
残連数
備考
24
3.点検結果
3.1 点検結果一覧表
※「道路橋マネジメントの手引き((財)海洋架橋・橋梁調査会:平成 16 年 8 月)」Ⅱ-P20 様式-2 を引用して作成、__部は C 判定以上の橋梁
25
3.2 位置図
※判定区分を明記した高千穂町管内図
図-3.1 高千穂町管内図
26
3.3 点検結果による考察
本業務において、高千穂町が管理する既設橋梁 72 橋について、橋梁点検を行って損傷状況を把握
した。点検の結果、損傷が相当程度進行した橋梁※1 や維持工事や第三者のための緊急補修等、対策
が必要となる橋梁※2 を表-3.2 に示す。
※1 相当程度進行した橋梁:
【判定区分】C,E1、S
※2 維持工事や第三者のための緊急補修等、対策が必要となる橋梁:
【判定区分】E2、M
表-3.2 点検結果の内容
橋梁管理番号
代表的な損傷
橋梁名
判定区分
部材
損傷
45441100810
第1草の原橋
C
主桁
腐食
45441100890
上山橋
C
主桁
腐食
45441100960
小祝原橋
C
基礎
洗掘
45441101000
田井本橋
C
主桁
鉄筋露出
45441101140
高田橋
C
主桁
鉄筋露出
27
(1) 第1草の原橋
橋梁諸元
全景写真
橋梁管理番号
45441100810
橋長
5.0m
橋種
鋼橋
形式
H 形橋
完成年度
1963 年
鋼桁全体において、防食機能が低下し、錆が発生している(写真-3.1)。特に支点部付近において
鋼材表面に著しい膨張が見られ板厚減少が確認された(写真-3.2)
。損傷原因としては、メンテナン
ス不足の他、桁下と橋座面に隙間がないことから構造的欠陥による排水不良が考えられる。今後、
板厚減少部には充板補修を行い塗装の塗り替えを行う必要がある。ただし、抜本的な対策は構造的
欠陥の解消(主桁のジャッキアップまたは橋座の切上げ)である。
また、コンクリート床版下面において、コンクリートが剥離し鉄筋が露出している(写真-3.3)、
施工不良やかぶり不足が原因と考えらる。現在は部分的であるが、鉄筋は腐食しており損傷の進行
が懸念されるため、今後定期的な点検を行い対策を講じることが望ましい。
写真-3.1
全体的な防食機能の劣化
写真-3.2
写真-3.3 剥離、鉄筋露出部
桁端部における板厚減少
28
(2) 上山橋
橋梁諸元
全景写真
橋梁管理番号
45441100890
橋長
6.5m
橋種
鋼橋
形式
H 形橋
完成年度
1967 年
鋼桁全体において、防食機能の低下がみられる(下塗の露出)
(写真-3.4)。桁端部やフランジ下
面には錆が発生しているが板厚減少までは至っていない(写真-3.5)。損傷原因としては、メンテナ
ンス不足の他、桁下と橋座面に隙間がないことから構造的欠陥による排水不良が考えられる。今後、
塗装の塗り替えを行う必要がある。ただし、抜本的な対策は構造的欠陥の解消(主桁のジャッキア
ップまたは橋座の切上げ)である。
また、コンクリート床版下面において、コンクリートが剥離し鉄筋が露出している(写真-3.6)。
施工不良やかぶり不足が原因と考えらる。現在は部分的であるが、鉄筋は腐食しており損傷の進行
が懸念されるため、今後定期的な点検を行い対策を講じることが望ましい。
写真-3.4
防食皮膜のはがれ
写真-3.5
写真-3.6 部分的な鉄筋露出
桁端部における腐食
29
(3) 小祝原橋
橋梁諸元
全景写真
橋梁管理番号
45441100960
橋長
9.0m
橋種
石造
形式
アーチ橋
完成年度
1951 年
本橋は架設年度が古く、橋面に関しては、舗装やガードレール設置等の改修工事が実施されてい
る。また、基礎部には、コンクリートによる補修・補強工事の形跡がある。
損傷については、両橋台の上流側基礎部に洗掘が見られる。損傷原因としては、想定外の河床低
下または当初からの根入れ不足が考えられる。特に A2 橋台の損傷が著しく、深く洗掘を受け基礎上
部の石桁間にゆるみが生じている(写真-3.8)。
また、A2 橋台は基礎の 50%程度が洗掘されており、洗掘箇所に根固め工を施す等、早急な対策を
行う必要がある。
写真-3.7
A1 橋台上流側洗掘部
写真-3.8
A2 橋台上流側洗掘部
30
(4) 田井本橋
橋梁諸元
全景写真
橋梁管理番号
45441101000
橋長
12.6m
橋種
RC 橋
形式
T 桁橋
完成年度
1955 年
伸縮装置部分は舗装により確認できなかったが、伸縮装置部からの漏水が原因と考えられる支承
部の腐食が進行していた(写真-3.9)
。腐食により支承機能に障害を生じている可能性があり、支承
取り替え等の対策を行うことが望ましい。
また、橋体全体に鉄筋露出が見られた(写真-3.10,11)。原因としては、施工不良やかぶり不足が
考えられるが、損傷が部位を限定せず広範囲に及ぶことから、コンクリート材料そのものの不良も
考えられる。現状では、表面部の露出程度であるが、いずれの鉄筋も腐食が進行しており、鉄筋の
膨張からコンクリートの剥離へと損傷の進行が懸念されるため、断面修復等、対策を講じることが
必要である。場合によっては架替えの必要もある。
写真-3.9 鋼支承の腐食
写真-3.10
主桁の鉄筋露出
写真-3.11
主桁の鉄筋露出
31
(5) 高田橋
橋梁諸元
全景写真
橋梁管理番号
45441101140
橋長
60.0m
橋種
RC 橋
形式
T 桁橋
完成年度
1960 年
本橋は、ゲルバー構造の 3 径間橋で中央径間が吊桁である。なお、ヒンジ部に関しては、特記す
べき損傷はみうけられない(写真-3.12)
。
損傷については、全径間において主桁に広範囲で鉄筋露出が見られた(写真-3.13,14)。露出した
鉄筋はいずれも腐食しており、露出部の周囲のコンクリートはういている。露出した鉄筋の間隔が
狭いことから施工不良やかぶり不足が考えられる。鉄筋の膨張からコンクリートの剥離へと損傷が
進行しているため、断面修復などの対策が必要である。
写真-3.12 吊桁(中央径間)
写真-3.13 主桁の鉄筋露出
写真-3.14
主桁の鉄筋露出
33
4.添付資料
4.1 道路橋に関する基礎データ収集要領(案)
道路橋に関する基礎データ収集要領(案)
平成19年5月
国土交通省 国土技術政策総合研究所
目
次
1.目的
・・・
1
2.適用の範囲
・・・
1
3.調査項目
・・・
1
4.調査方法
・・・
1
5.調査結果の記録
・・・
5
損傷評価の手引き
・・・
13
1.目的
道路橋に関する基礎データ収集要領(案)
(以下「本要領(案)」という。)は、
著しい劣化の有無など道路橋の健全度に着目した調査時点の状況についての概
略をできるだけ簡易に把握することを目的とする。
2.適用の範囲
本要領(案)は、できるだけ簡易に道路橋の健全度に関して概略が把握できることを意
図し、一般的な構造形式の道路橋において、主要な部材のみに着目し、かつ損傷発生頻
度が高い箇所や同じ部材の中でも劣化が先行的に進行する箇所のみに着目するなどによ
り省力化を図ったものである。
また、トラス・アーチ等の特殊な形式の橋梁については、本要領(案)を参考
にそれぞれの橋梁形式に応じて調査方法の詳細を決定する必要がある。
3.調査項目
道路橋の損傷を把握する調査項目は、下記の12項目とする。
①鋼部材における腐食状況
②鋼部材における亀裂の有無
③鋼部材におけるボルトの脱落の有無
④鋼部材における破断の有無
⑤コンクリート橋におけるひび割れ・漏水・遊離石灰の発生状況
⑥コンクリート橋における鉄筋露出の有無
⑦コンクリート橋における抜け落ちの有無
⑧床版のひび割れの発生状況
⑨プレストレストコンクリートにおけるPCケーブルの定着部の損傷の有無
⑩橋梁の路面凹凸の有無
⑪支承の機能障害の有無
⑫下部工の変状の有無
4.調査方法
調査項目の損傷の評価(状況把握)にあたっては「損傷評価の手引き」を活用し、評
価する。なお、調査にあたっては以下に留意する。
①目視によることを基本とする。
②桁端部や支承部およびその近傍の部材は、直近の橋台や橋脚からできるだけ近接し
て調査する。
③近接が著しく困難な調査箇所は、遠望目視と周辺の部材等の状況から推定する。
なお、本要領(案)による調査において、火災痕などの特異な変状や供用の安全性や
第三者被害か懸念されるような異常を確認した場合には、別途、点検や詳細調査が実施
されるよう適切な対応を行うことが必要である。
-1-
1)調査の対象と名称
損傷調査の部位は、下図を参照し、調査を実施する。
Ⅰ.鋼橋の場合
1.鋼鈑桁橋
2.鋼箱桁橋
3.鋼トラス橋
-2-
4.鋼アーチ橋(上路式アーチ橋)
Ⅱ.コンクリート橋
5.PC 床版橋
6.プレストレストコンクリート T 桁橋
-3-
7.PC 箱桁橋
-4-
5.調査結果の記録
調査結果は、径間ごとに損傷の位置が特定できるように記録する。損傷の状
況の記入にあたっては、調査の手引きを参照にすること。また、記録が困難な
特殊形式の橋梁の場合には、専門家や最寄りの国土交通省や都道府県の出先の
事務所に相談し、橋梁の構造に応じて適切に部材区分と部材番号等を設定し記
録する。
1)損傷の調査結果様式
損傷の番号は、「損傷評価の手引き」の損傷の評価の番号と合致する。
1.鋼鈑桁橋
損傷の
項目等
主桁
横桁
対傾構
横構
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
2
径間番号
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
01
02
03
04
05
01
02
03
02
01
02
03
04
01
02
03
04
05
06
01
02
101
102
103
104
105
201
202
203
204
205
路面
その他
-5-
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
2.鋼箱桁橋
損傷の
項目等
主桁
縦桁
横桁
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
1
径間番号
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
01
02
91
92
01
02
03
01
02
03
01
02
03
04
05
06
07
08
01
02
101
102
103
104
201
202
203
204
路面
その他
-6-
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
3.鋼トラス橋
損傷の
項目等
主構
トラス
縦桁
横桁
横支材
横構
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
1
径間番号
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
01
02
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
01
02
03
01
02
03
101
201
01
02
03
04
05
06
07
08
09
10
11
01
02
101
102
201
202
路面
その他
-7-
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
4.鋼アーチ橋(上路式アーチ橋)
損傷の
項目等
アーチリブ
・
補剛桁
垂直材
縦桁
横桁
対傾構
横構
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
1
径間番号
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
101
102
201
202
101
102
103
201
202
203
01
02
03
01
02
03
01
02
03
101
201
202
01
02
03
04
05
06
01
02
101
102
201
202
路面
その他
-8-
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
5.PC 床版橋
損傷の
項目等
主桁
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
径間番号
1
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
01
02
03
04
・
・
31
32
01
02
03
04
・
・
30
31
01
02
101
102
103
104
・
・
231
232
路面
その他
-9-
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
6.プレストレストコンクリート T 桁橋
損傷の
項目等
主桁
横桁
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
径間番号
1
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
01
02
03
04
・
・
13
14
01
02
03
01
02
03
・
・
12
13
01
02
101
102
103
104
・
・
213
214
路面
その他
- 10 -
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
7.PC 箱桁橋
損傷の
項目等
主桁
横桁
床版
下部工
支承
亀
裂
ボ
ル
ト
の
脱
落
破
断
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
鉄
筋
露
出
番
号
抜
け
落
ち
)
腐
食
コ ン ク リ ー ト 部 材 の 損 傷
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
(
径間番号
1
鋼 部 材 の 損 傷
①
②
③
④
調査結果
01
02
03
01
02
03
01
02
03
04
05
01
02
101
102
103
104
201
202
203
204
路面
その他
- 11 -
床
版
ひ
び
わ
れ
P
C
定
着
部
の
異
常
そ
⑩
の
⑪
他
⑫
路
面
の
凹
凸
支
承
の
機
能
障
害
下
部
工
の
変
状
備
考
2)調査橋梁の記録
【様式】
橋梁諸元と総合検査結果
橋梁名
所在地
路線名
自
距離標
至
管轄
自
至
供用開始日
活荷重・等級
適用示方書
m 総径間数
橋長
上部構造形式
径間
下部構造形式
調査年
基礎形式
大型車混入率
交通条件
交通量
幅 全幅員
員 有効幅員
海岸からの距離
路下条件
台(昼間12時間) 荷重制限
m 地覆幅 歩道幅 車道幅・車線
m
m
m
m
km 緊急輸送路の指定
0~10 ・ 10~20 ・ 20~30 ・ 30~
有( t ) ・ 無
車道幅・車線 歩道幅
m
有 ・無
地覆幅 中央帯
m
m
優先確保ルートの指定
m
有 ・無
河川 ・ 湖沼 ・ 海洋 ・ 道路 ・ 鉄道 ・ その他( ) 全
体
図
径
間
別
一
般
図
- 12 -
損傷評価の手引き
目
次
1.橋梁の調査範囲と部材の名称
P.14
2.調査方法
P.16
3.損傷の評価
P.18
4.調査結果の記録
P.34
【記入の例】
P.36
- 13 -
1.橋梁の調査範囲と部材の名称
本要領(案)による調査の範囲を概念的に示す。
図1
鋼橋の近接して調査する範囲の概念図
図 2 鋼橋の代表的な部材名称
図 2 に鋼橋の代表的な部材名称を示す。一概に損傷部位の限定はできないが、単純桁では桁端部
に損傷が顕著に表れる傾向がある。また支点となる桁端部の変状はその程度や内容によっては橋の健
- 14 -
全性が大きく左右される。したがって、桁端部の状況は近接して確認しなければならない。
伸縮装置等からの漏水や土砂の影響を受けやすい支点補剛材と主桁下フランジの交差部、ガセット
プレート取り付け部等は局部的な腐食やきれつ損傷が生じる可能性が高い一方で、漏水や土砂・塵埃
の堆積等によって部材の状態を容易に視認することが困難な場合があるので注意が必要である。
図3
コンクリート橋の代表的な部材名称
図 3 にコンクリート橋の代表的な部材名称を示す。コンクリート桁の損傷は、ひびわれの原因に
よって方向、性状が様々であり、その発生部位も異なる。その一方でせん断ひび割れなどひびわれに
よっては橋の健全性を著しく阻害している場合があるため、可能な範囲で近接し、全体のひびわれを
確認することとした。
PC桁の場合、プレストレス状態が橋の健全性に大きく影響することから、横桁横締め定着部、床
版横締め定着部など、PC 鋼材が損傷していることを示す場合がある定着部の異常については、概略
的に健全性を把握する目的であっても全箇所を対象に確認することが必要である。
- 15 -
2.調査方法
● 調査は目視によることを基本とする。
● 調査は足場仮設・橋梁点検車等を必要とするものではない (写真 1 参照)。
● 調査項目と評価方法は表 1 による。
● 図 4 に現地調査の例を示す。
表1
本要領(案)による評価要領
共通・その他
コンクリートの損傷
鋼部材の損傷
損傷の種類
評価方法
① 腐食
a~e
② 亀裂
有無
③ ボルトの脱落
有無
④ 破断
有無
⑤ ひびわれ・漏水・遊離石灰
a~e
⑥ 鉄筋露出
有無
⑦ 抜け落ち
有無
⑧ 床版ひびわれ
a~e
⑨ PC定着部の異常
有無
⑩ 路面の凹凸
有無
⑪ 支承の機能障害
有無
⑫ 下部工の変状
有無
図4
写真 1 橋梁点検車による調査状況
(ここまでは、求めていない。
)
現地における近接・遠望調査例
【 図 4 の解説 (調査概要) 】
○ 近接による調査(1)
① 支承位置に登り (梯子使用程度)、⑪支承の機能障害を近接調査する。
② 同時に、主桁端部周辺の近接調査を行う。
鋼橋 : 主桁・端対傾構等の①腐食、②亀裂、⑧床版ひびわれ、他。
コンクリート橋 : 主桁・端横桁等の⑤ひびわれ・漏水・遊離石灰、⑧床版ひびわれ、他。
③ この近接調査により確認できる例を、写真 2 ~写真 5 に示す。
○ 近接による調査(2)
① 道路上から、⑩路面の凹凸を近接調査する。
○ 遠望による調査
① 遠望(例えば、橋の下の河原、堤防の上)から、双眼鏡程度を用いて、目視調査する。な
お、近接可能な箇所(河原の下部工の下側、検査路から見える床版下面、等)については、
近接による調査が望ましい。
② 遠望調査により確認できる例を、写真 6 ~写真 9 に示す。
- 16 -
写真 2
支承の機能障害
写真 3
主桁の亀裂
写真 4 床版ひびわれ
写真 5 横桁のひびわれ
近接調査により確認できる例(橋台、橋脚の支承から近接)
写真 6 主桁の腐食
(河原から橋の下面を見上げる)
写真 7 主桁のボルト脱落
(河原から橋の下面を見上げる)
写真 8 PC 定着部の損傷
写真 9 下部工のひびわれ
(堤防から橋桁の側面を見る)
(河原から下部工を見上げる)
遠望調査により確認できる例(可能な限り、近接して)
- 17 -
3.損傷の評価
①腐食
(1)調査箇所
桁端部から主たる部材(主げた、横構、端対傾構、端横げた等)の、腐食状況を確認す
る。ここで、桁端部の範囲は主げたの1パネル(桁端部から次の対傾構や横げたなどで区
切られた範囲)か、桁端部より 5m 程度までの区間としてよい。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
錆の有無
なし
あり
価
の
目
安
区分
錆の深さ
錆の広がり
-
-
表面のみ
板厚減少、鋼材表面の著しい膨張
a
局部的
b
広範囲
c
局部的
d
広範囲
e
(例)
損傷区分 b
損傷区分 c
主桁の一部に表面的な錆が発生している
主桁下フランジ全体に表面的な錆が発生し
ている
損傷区分 d
損傷区分 e
主桁端部に局所的だが板厚減少を伴う錆が 主桁全体に板厚減少を伴う著しい錆が発生
発生している
している
- 18 -
耐候性鋼材の橋梁については、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
区分
錆の状態
錆の広がり
一様な錆が発生している
-
a
うろこ状の錆が発生している
-
c
局部的
d
広範囲
e
層状剥離、板厚減少等が発生している
(例)
損傷区分 a
損傷区分 c
全体的に一様な錆が発生している
うろこ状の錆が発生している
損傷区分 d
損傷区分 e
局部的に異常な錆が発生している
全体的に層状剥離している
- 19 -
②亀裂
(1)調査箇所
桁端部への近接によって、視認できる範囲の全ての部材の亀裂の有無を確認する。
支点部近傍の部材溶接部やゲルバー桁の架け違い部のきれつは橋の健全性に大きく影響
する場合があるので調査にあたっては注意が必要である。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
損傷なし
区分
無
塗膜割れ程度(長さが短く、錆が出ていない)
明らかな亀裂を生じている
有
亀裂の疑いのある塗膜割れが生じている(長さが長く、錆が出ている)
(例)
損傷区分 無
損傷区分 無
極めて短い亀裂
塗膜割れと考えられるもの
損傷区分 有
損傷区分 有
明らかな線状の亀裂
亀裂の疑いが否定できない塗膜割れ
損傷区分 有
損傷区分 有
ゲルバー桁掛け違い部に発生した亀裂
ゲルバー桁掛け違い部に発生した亀裂
- 20 -
③ボルトの脱落
(1)調査箇所
橋梁の全ての主たる部材について、ボルトの脱落の有無を確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
区分
損傷なし
無
ボルトの脱落がある(本数の多寡によらない)
有
(例)
損傷区分 有
損傷区分 有
ボルトが脱落している
ボルトが破断し脱落している
④破断
(1)調査箇所
橋梁の全ての主たる部材について、破断を確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
区分
損傷なし
無
破断している(部材がつながっている場合は亀裂)
有
(例)
損傷区分 有
損傷区分 有
対傾構のガセットプレートが破断している 横構のガセットプレートが破断している
- 21 -
⑤ひびわれ・漏水・遊離石灰
(1)調査箇所
主桁、下部工等の主たる部材について、外観の状態を確認する
なお、評価にあたっては、以下の「構造物に与える影響が大きいひびわれ」については
それ以外と区別して評価する。
構造物に与える影響が大きいひびわれ(主桁)
番号
①
位
置
ひ
支間中央部
び
わ
れ
パ
タ
ー
ン
主桁直角方向の桁下面および側面の鉛直ひびわれ
②
主桁下面縦方向ひびわれ
③
支間 1/4 部
主桁直角方向の桁下面および側面の鉛直ひびわれ
④
支点部
支点付近の腹部に斜めに発生しているひびわれ
⑤
支承上桁下面・側面に鉛直に発生しているひびわれ
⑥
支承上から斜めに側面に発生しているひびわれ
⑦
掛け違い部
掛け違い部のひびわれ
⑧
PC 桁全体
シースに沿って生じるひびわれ
<PC・RC 共通>
支点部
④
支間1/4部
①
③
支点部
②
支間中央部
支間1/4部
⑥
⑤
支点部
⑦
<PC 桁>
⑧
- 22 -
掛け違い部
構造物に与える影響が大きいひびわれ(橋脚)
番号
位
置
ひ
①
T 型橋脚
張り出し部の付け根側のひびわれ
②
共通
広範囲に及ぶ多数のひびわれ
③
び
わ
れ
パ
タ
ー
ン
軸方向に複数の大きなひびわれ
④
支承下部
支承下面付近のひびわれ
⑤
ラーメン橋脚
はり中央部下側のひびわれ
⑥
柱全周にわたるひびわれ
<橋脚>
①
②
③
④
⑤
②
③
⑥
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
ひびわれの有無
の
目
ひびわれ位置
ひびわれ幅
-
-
なし
あり
価
安
※
漏水・遊離石灰
-
a
( 1)に 示 す 「 構 0.2mm 未満(小)
有無を問わない
c
造物に及ぼす影 0.2mm 以上(大)
ひびわれのみ
c
響が大きいひび
漏水のみ
d
われ」
軽微な遊離石灰
d
著しい遊離石灰・錆汁
e
有無を問わない
b
ひびわれのみ
b
漏水のみ
c
軽微な遊離石灰
c
著しい遊離石灰・錆汁
d
上記以外
0.2mm 未満(小)
(影響が小さい) 0.2mm 以上(大)
※
区分
ひびわれ幅の評価にあたっては近接が容易でないなどにより計測を行えないものにつ
いては、遠望から容易に分かるひびわれを、ひびわれ幅が大きいと判断する。
- 23 -
(例
上部工)
損傷区分 b
影響の小さいひびわれが発生している(ひびわれはチョ
ークでマーキングしてある)
損傷区分 c
損傷区分 c
影響の大きいひびわれが発生している(ひびわれはチョ 影響の小さいひびわれが漏水を伴っている
ークでマーキングしてある)
損傷区分 d
損傷区分 d
影響の小さいひびわれひびわれが著しい漏水・遊離石 影響の大きいひびわれがあるが、軽微な漏水・遊離石灰
灰を伴っている状態
を伴っている状態
損傷区分 e
影響の大きいひびわれが、錆汁を伴っている状態
- 24 -
(例
下部工)
損傷区分 b
影響の小さいひびわれが発生している(ひびわれはチョ
ークでマーキングしてある)
損傷区分 c
損傷区分 c
影響の大きいひびわれが発生している(ひびわれはチョ 影響の小さいひびわれが漏水を伴っている
ークでマーキングしてある)
損傷区分 d
損傷区分 d
影響の大きいひびわれひびわれが漏水・遊離石灰を伴 影響の小さいひびわれが錆汁を伴っている状態
っている状態
損傷区分 e
影響の大きいひびわれが、著しい遊離石灰を伴ってい
る状態
- 25 -
⑥鉄筋露出
(1)調査箇所
橋梁の全ての主たる部材について、鉄筋露出を確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
鉄筋露出の有無 腐食の広がり
なし
あり
区分
腐食の程度
-
部分的
安
-
無
表面のみ
鋼材断面の減少、鋼材の著しい膨張
広範囲
表面のみ
鋼材断面の減少、鋼材の著しい膨張
有
(例)
損傷区分 無
損傷区分 無
部分的な鉄筋露出
広範囲に表面的な鉄筋露出
損傷区分 有
損傷区分 有
広範囲にわたり鉄筋腐食しているもの
広範囲にわたり鉄筋腐食しているもの
- 26 -
⑦抜け落ち
(1)調査箇所
橋梁の全ての床版について、抜け落ちの有無を確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
区分
損傷なし
無
コンクリート塊の抜け落ちがある
有
(例)
損傷区分 無
損傷区分 無
著しいひびわれが生じているので「床版ひ 著しい鉄筋露出が生じているので「鉄筋露
びわれ」で評価する
出」で評価する
損傷区分 有
損傷区分 有
抜け落ちた事例
抜け落ちた事例
- 27 -
⑧床版ひびわれ
(1)調査箇所
桁端部から 2 パネルについて、近接目視にて確認する。
橋軸方向に横げたや横構など床版を区分する適当な部材がない場合や、その距離が著し
く離れている場合には、支点から10m程度の範囲を調査する。
(2)損傷程度の評価区分
損傷程度の評価は,次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
概
ひびわれは発生していないか、幅の小さい(0.2mm
念
図
区分
a
未満)ひびわれで、ひびわれ間隔は 1.0m 程度と非
常に離れている状態。
漏水跡・遊離石灰は確認できない
幅の小さい( 0.2mm 未満)一方向のひびわれが主
b
であり、ひびわれ間隔が 0.5m 程度と比較的大き
い状態。
漏水跡・遊離石灰は確認できない
0.2mm 程度の格子状のひびわれが発生している
c
状態で漏水跡・遊離石灰は確認できない。
または、一方向ひびわれであるが、漏水跡・遊離
石灰が確認できる状態
0.2mm 程度の格子状のひびわれが発生しており
d
漏水跡・遊離石灰は確認できる状態。
または、 0.2mm 以上のひびわれが目立ち、部分
的な角落ちが見られるが漏水跡・遊離石灰は確認
できない状態
連続的な角落ちが見られ、漏水跡・遊離石灰が確
e
認できる状態
※
ひびわれ幅や間隔は必ずしも計測を要しない。遠望から容易に分かるひびわれについ
て、0.2mm 以上のひびわれとする。
- 28 -
(例)
損傷区分 b
一方向ひびわれが主である状態(ひびわれはチョークで
マーキングしてある)
損傷区分 c
損傷区分 c
二方向ひびわれが発生している状態(ひびわれはチョー 一方向ひびわれだが、遊離石灰が発生している状態
クでマーキングしてある)
損傷区分 d
損傷区分 d
二方向ひびわれに遊離石灰が発生している状態
二方向ひびわれが密で部分的な角落ちを生じている状
態(ひびわれはチョークでマーキングしてある)
損傷区分 e
連続的な角落ちが確認され、遊離石灰が発生している
状態
- 29 -
⑨PC定着部の異常
(1)調査箇所
橋梁の全ての PC 鋼材定着部について、確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
区分
損傷なし
無
PC ケーブル定着部の損傷(程度によらない)
有
PC ケーブルの損傷
(例)
損傷区分 有
損傷区分 有
定着部のコンクリートの錆汁
定着部のコンクリートの錆汁
損傷区分 有
損傷区分 有
定着コンクリートが剥離し、鋼材が腐食し 定着コンクリートが剥離し、 PC 鋼材が抜
ている
け出している
- 30 -
⑩路面の凹凸
(1)調査箇所
橋梁の全ての路面の凹凸や段差について、確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
損傷なし
区分
無
20mm 程度未満(走行に支障がない程度)の段差がある
20mm 程度以上(走行に支障があり明らかな分かる程度)の段差がある
(例)
損傷区分 無
損傷区分 有
20mm 未満の段差がある
20mm 以上の段差がある
- 31 -
有
⑪支承の機能障害
(1)調査箇所
橋梁の全ての支承について、確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
安
区分
損傷なし
無
支承の機能が損なわれている
有
支承の機能が著しく阻害されている
(例)
損傷区分 無
損傷区分 無
支承のアンカーボルトがゆるんでいる
沓座モルタルのみに損傷が見られる
損傷区分 無
損傷区分 有
支承が腐食しているが著しい機能障害とは言えない
土砂が堆積し移動機能が損なわれている
損傷区分 有
損傷区分 有
支承が浮き上がっている
支承が壊れている
- 32 -
⑫下部工の変状
(1)調査箇所
橋梁の全ての下部工について、沈下・移動・傾斜・洗掘を確認する。
(2)損傷程度の評価区分
確認の結果は、次の区分によるものとする。
評
価
の
目
沈下・移動・傾斜
安
区分
洗掘
沈下・移動・傾斜のいずれもない
洗掘はない
無
軽微な洗掘がある
無
著しく洗掘されている
有
沈下・移動・傾斜のいずれかが有る 洗掘はない
有
軽微な洗掘がある
有
著しく洗掘されている
有
(例)
損傷区分 無
損傷区分 有
下部工が洗掘されている
下部工が著しく洗掘されている
損傷区分 有
損傷区分 有
下部工が沈下・傾斜している
下部工が移動・傾斜している
- 33 -
4.調査結果の記録
調査結果は、1 径間ごとに下図に従い記録する。下記の要領に従って記録することが困
難な特殊形式の橋梁の場合には、橋梁の構造に応じて適切に部材区分と部材番号等を設定
し記録する。
①主桁・縦桁
原則として、一主桁ごとに区分する
1)鋼鈑桁、コンクリート T 桁等
2)箱桁等
床版橋等で 1 主桁ごとに区分ができないものについては、全体で主桁 01 として評価す
る。
②横桁・対傾構
端部と中間部に区分する。
なお、横桁と対傾構の両方を有する橋梁については、端部を 01 と 03、中間部を 02 と
して評価する(下右図参照)。
- 34 -
③横構・床版
主桁で区切られたラインごとに区分する
1)鋼鈑桁、コンクリート T 桁等
プレストレストコンクリート T 桁については、原則として間詰め部のみ、コンクリー
ト T 桁については、ハンチ以外を床版とし、上フランジ、ハンチは主桁として評価する。
2)箱桁等
床版橋等は、張出床版、間詰め床版についてのみ床版として評価し、その他は主桁とし
て評価する。
④下部工(橋脚・橋台)・支承
1 基ごととする
⑤路面
一面で評価する。
- 35 -
- 36 -
【記入の例】
- 37 -
【様式記入例(鋼橋)】
橋梁諸元と総合検査結果
橋梁名
所在地
○○橋
自 ○○県○○市○○町
路線名 一般国道○○○号
○○県
自 ○○km+○○m
管轄 ○○○
至 ○○km+○○m
○○○
距離標
至 ○○県○○市○○町
供用開始日
1966年1月
活荷重・等級
TL-20 1等橋
橋長
30.7m
総径間数
1径間
上部構造形式 鋼鈑桁
調査年
下部構造形式 L型橋台
基礎形式
平成6年
0~10 ・ 10~20 ・ 20~30 ・ 30~
大型車混入率
交通条件
交通量
幅 全幅員
員 有効幅員
海岸からの距離
路下条件
10,080
台(昼間12時間) 荷重制限
8.7m 地覆幅 歩道幅 車道幅・車線
7.5m
50
0.6m
適用示方書 S39.8鋼道路橋示方書
0.0m
3.25m 1
km 緊急輸送路の指定
有( t ) ・ 無
車道幅・車線 歩道幅
3.25m 1
有 ・無
直接基礎
0.0m
地覆幅 中央帯
0.6m
優先確保ルートの指定
有 ・無
河川 ・ 湖沼 ・ 海洋 ・ 道路 ・ 鉄道 ・ その他( ) 全
体
図
径
間
別
一
般
図
- 38 -
径間番号
1
鋼 部 材 の 損 傷 コンクリート部材の損傷
②
亀
裂
損傷の
項目等
主桁
縦桁
横桁
横構
対傾構
床版
下部工
支承
01
02
03
04
01
01
02
03
01
02
03
02
01
02
03
04
05
01
02
101
102
103
104
201
202
203
204
e
e
e
e
e
e
a
e
e
a
e
a
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
③
ボ
ル
ト
の
脱
落
④
破
断
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
⑤
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
b
d
番
号
⑥
鉄
筋
露
出
⑦
抜
け
落
ち
⑧
床
版
ひ
び
わ
れ
⑨
P
C
定
着
部
の
異
常
無
無
無
無
無
無
無
無
有
無
無
無
a
a
a
a
a
無
無
無
無
無
無
無
)
①
腐
食
(
調査結果
-
-
(鋼橋)
そ の 他
⑩
路
面
の
凹
凸
⑪
支
承
の
機
能
障
害
無
無
有
無
無
有
無
有
無
無
路面
無
その他
- 39 -
⑫
下
部
工
の
変
状
備
考
【様式記入例(コンクリート橋)】
橋梁諸元と総合検査結果
橋梁名
所在地
○○橋
自 ○○県○○市○○町
路線名 一般国道○○○号
○○県
自 ○○km+○○m
管轄 ○○○
至 ○○km+○○m
○○○
距離標
至 ○○県○○市○○町
供用開始日
1966年1月
活荷重・等級
TL-20 1等橋
橋長
22.30m
総径間数
1径間
上部構造形式 ポステンT桁
下部構造形式 逆T式橋台
調査年
H6年
基礎形式
大型車混入率
交通条件
交通量
7,318
台(昼間12時間) 荷重制限
幅 全幅員
員 有効幅員
9.2m 地覆幅 歩道幅 車道幅・車線
海岸からの距離
○○
路下条件
8.5m
0.35m
0.0m
3.50m 1
km 緊急輸送路の指定
適用示方書 S39.8鋼道路橋示方書
0~10 ・ 10~20 ・ 20~30 ・ 30~
有( t ) ・ 無
車道幅・車線 歩道幅
3.50m 1
有 ・無
直接基礎、既製鋼ぐい
2.00m
地覆幅 中央帯
0.35m
優先確保ルートの指定
有 ・無
河川 ・ 湖沼 ・ 海洋 ・ 道路 ・ 鉄道 ・ その他( ) 全
体
図
径
間
別
一
般
図
- 40 -
径間番号
1
鋼 部 材 の 損 傷 コンクリート部材の損傷
損傷の
項目等
主桁
横桁
床版
下部工
支承
01
02
03
04
05
06
01
02
03
01
02
03
04
05
06
07
01
02
101
102
103
104
105
106
201
202
203
204
205
206
②
亀
裂
③
ボ
ル
ト
の
脱
落
④
破
断
⑥
鉄
筋
露
出
⑤
ひ
び
わ
れ
・
漏
水
・
遊
離
石
灰
a
e
a
c
e
a
c
a
c
d
d
番
号
⑦
抜
け
落
ち
⑧
床
版
ひ
び
わ
れ
)
①
腐
食
(
調査結果
⑧
⑧
⑧
-
-
-
-
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
a
c
c
c
c
a
a
⑨
P
C
定
着
部
の
異
常
(コンクリート橋)
そ の 他
⑩
路
面
の
凹
凸
⑪
支
承
の
機
能
障
害
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
無
路面
無
その他
- 41 -
⑫
下
部
工
の
変
状
備
考
調査結果(2)
桁下面
01
02
ひびわれ⑧
03
写真1
04
05
06
A1
ひびわれ⑧
ひびわれ⑧
写真2
写真3
- 42 -
A2