田舎館村教育大綱 第1章 はじめに 教育のグローバル化が進み、地球環境や社会情勢の課題が増加するにつれて、その影響 を受ける村では、教育の重要性がますます高まりつつある。 その対策としては、このような時代に対応できる村の人財を育成するため、情報教育の 推進や国際化に伴う英語教育、ふるさと学習などを積極的に取り入れていく必要がある。 そこで、村内のすべての保育園(所)と協力しながら、小学校と中学校による9年間の 一貫教育を目指し、本村の学校教育や社会教育の推進、生涯スポーツの振興、芸術文化の 振興と文化財の保護・活用、教育施設の充実について総合的な施策の体系を示すため、 「田 舎館村教育大綱」を定めるものである。 1 田舎館村教育大綱の位置づけ 田舎館村教育大綱(以下「大綱」という。)は、「地方教育行政の組織及び運営に関する 法律」第1条の3に基づき、本村の教育行政を推進するための指針として、 「田舎館村民憲 章」及び地域の活性化や教育振興に関する基本的な方針と施策を示した「田舎館村の教育」 をもとにして位置づける。 この大綱は、村長と教育委員会で構成する「総合教育会議」において協議し、調整した 上で策定するものである。 2 大綱の実施期間 大綱の実施期間は、平成27年度から31年度までの5年間とするが、今後の社会情勢 や教育改革等を踏まえ、適宜改定するものである。 3 田舎館村が目指す教育 (1)グローバル教育 田舎館村が「田んぼアート」の村として世界的にも知られ、本村を訪れる観光客は国内 外を問わず年々多くなっている。本村は農村地帯であるにもかかわらず「田んぼアート」 によってグローバル化が進み、国際色豊かとなり、現在では、村内の保育園が英語指導を 取り入れ、小学校では全学年が国際科を設定し、 「国際交流」と「英語学習」に力を入れて いる。このことで中学校での英語学習が以前よりも活性化され、今では村内の子ども達が 小さい頃から英語に慣れ親しんでいる。 これらのことを、村の教育の一環として位置づけていき、将来的には社会教育も含めた 「グローバル教育」を目指し小中学校一貫教育につないでいきたい。 (2)基本的生活習慣と学習意欲の向上 家庭学習が十分に定着していないために、基礎的基本的な知識が身に付いていない子ど もが多い。そこで、家庭教育にも積極的に力を入れ、幼児期から基本的生活習慣を身に付 けさせる意識を家庭に持たせるとともに、学習意欲を持てるよう毎日の家庭学習の大切さ 4 を保育園(所)と協力しながら村全体の教育を向上させていく。 第2章 教育の基本理念 「輝かしい歴史と伝統に誇りを持ち、主体的に対応できる村民の育成」 1 村の活性化は、生涯学習を通して「人づくり」から始める。 2 村の「夢」実現を目指し、社会で「生き抜く力」を身に付けさせる。 3 歴史ある田舎館村を誇りとし、社会に貢献できる人財育成を目指す。 第3章 田舎館村の教育像(田舎館村教育方針から) 1 学校教育 (1) 豊かな心を育てる道徳教育を重視し、正しい判断力と公徳心を育てる。 (2) 基礎的・基本的学習力を身に付けさせ、健康を意識した生きる力を育成する。 (3) 基本的生活習慣を身に付けさせ、一人一人を大切にした生徒指導を行う。 (4) 将来、どんな社会人になりたいのか、目的意識をもったキャリア教育を行う。 (5) 障害をもつ子どもたちが、自立し社会参加ができるような人間に育てる。 (6) 自然環境と人間のかかわりについて理解と関心を深める環境教育を推進する。 (7) 伝統や文化を大切にする心を育て、国際コミュニケーション能力を育成する。 (8) ICTを教育に適切に活用するとともに、情報モラル教育を推進する。 (9) 学校と家庭と地域が連携した特色ある教育活動の実践的研究を行う。 (10) 学校経営に村民憲章を生かした教育活動を実践する。 2 社会教育 (1) 幼児から高齢者まで生涯学習の機会を充実させ、社会参加活動を促進させる。 (2) 保護者を対象にした家庭教育を充実させ、青少年育成活動を推進する。 (3) 生涯学習と社会教育の基盤整備を行い、社会教育団体の連携を活性化する。 (4) 学校と家庭、地域の連携を強化し、人財・グループの育成を行う。 3 生涯スポーツ (1) スポーツ指導者の養成を行うとともに、スポーツ指導者の資質を向上させる。 (2) 社会教育施設を積極的に開放するとともに、学校教育施設の活用を促進させる。 (3) スポーツ・レクリエーション活動を普及させ、健康づくりを推進する。 5 4 芸術文化と文化財 (1) 芸術文化への意識の高揚と活動を推進し、伝統芸能後継者の育成をする。 (2) 文化団体、サークル等の組織を充実させ、各団体の連携を図る。 (3) 文化財施設を積極的に利活用させ、指定文化財や無形文化財を保護・啓発を行う。 (4) 田舎館村誌の啓蒙を図るため、学校教育や社会教育に積極的に利活用する。 5 教育環境づくり 学校教育施設と社会教育施設の機能を充実させ、施設の活用を促進させる。 6 4章 「教育の基本理念」と「田舎館村村民憲章」の相互性 教育の基本理念 田舎館村村民憲章 「輝かしい歴史と伝統に誇りを持ち、主体 的に対応できる村民の育成」 「1」 村の活性化は、 生涯学習を通して 「人づくり」から始める。 「い」 命を大切にし、水と緑を愛し、 健康で活力のある村づくりに つとめます。 「2」 村の「夢」実現を目指し、 社会で「生き抜く力」を 身に付けさせる。 「な」 何事にも協力しあい、 人の和をはかり、 明るい村づくりにつと 「3」 歴史ある田舎館村を誇りとし、 社会に貢献できる人財育成を 目指す。 「か」 考えを深め、学ぶ態度を養い、 創意に満ちた村づくりに つとめます。 めます。 「だ」 誰とでもふれあう心を持ち、 思いやりのある村づくりに つとめます。 「て」 天と地の恵みに感謝し、 働くことを尊び、豊かな住みよい 村づく りにつとめます。 7 第5章 教育大綱イメージ化 田舎館村教育大綱 教育の基本理念 田舎館村の教育像 (田舎館村教育方針) 【田舎館村民憲章】 田舎館村の生涯学習 学校教育 ≪小学校・中学校≫ 社会教育 ≪公民館・社会教育施設等≫ (PTA・文化団体・サークル等) 乳幼児教育 ≪保育園・所≫ (家庭教育等) 生涯スポーツ 【社会スポーツ】 ≪村民体育館・克雪センター等≫ (レクリエーション活動等) 地域活動 ≪公民館・各地区施設等≫ (子ども会・婦人会等) 文化活動と文化財 ≪公民館・文化財施設≫ (文化団体・サークル等) (指定文化財・無形文化財等) 村内の教育施設 ≪学校教育施設・社会教育施設等≫ 8
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