亜女子アンケート #4 「アジアの女子力」 2016年1月 株式会社博報堂 Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 1. 調査概要 ■調査対象者: 亜女子メンバー20代〜30代前半女性 回収人数:15名 ■調査国: 中国(上海)1名、ミャンマー(ヤンゴン)1名、ベトナム(ホーチミン)1名、インドネシア(ジャカルタ)7名 タイ(バンコク)1名、マレーシア(クアラルンプール)1名、韓国(ソウル)1名、フィリピン(マニラ)1名 シンガポール(シンガポール)1名 ■調査時期: 2015年10月19日〜10月23日 ■調査方法: メール文通法 および 現地インタビュー(ジャカルタ) ■調査企画/実施: 博報堂亜女子会議 Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 2. 質問内容 【質問1】 あなたの国では、女性が働く上で、男女の力関係はどちらが強いですか。 男尊女卑はありますか。 給料の面では、男性の方が高いとか、能力給だから平等だとか・・・あなたの国の実態を教えてください。 【質問2】 では、恋愛ではどうですか。恋愛においては女性がリードしますか、それとも男性がリードしますか。 女性から告白なんてあるのでしょうか。 恋愛には、みんな積極的、情熱的なのでしょうか。 (日本では、車で送ってもらう“アッシー君”とかご飯をおごってくれる“メッシー君”とかそんな言葉があるのですが、あなたの国にはありますか。 たしかベトナムは、彼が会社まで彼女を迎えにいくのが当たり前だったような記憶があります。そんなことはあなたの国にはあるでしょうか。) 【質問3】 男女は、どうやって出会うことが多いのですか。 合コンとかはしますか。 【質問4】 男性にモテるために、女子は、どんな自分磨きをしているのでしょうか(内面と外見のいずれについても)。 日本では、女の魅力を武器にする力を“女子力”と言いますが、いい意味で使う事もあるし、ちょっと嫌みに使う事もあります。 “女子力が高い女の子”はあなたの国にたくさんいますか。どんな時にそれを感じますか。 【質問5】 お洒落をするときは、誰を意識しますか。 男性ですか。同性ですか。 【質問6】 日本の女子たちは、男性とわいわい過ごすより、女子だけが集まって気兼ねなく過ごせる「女子会」が流行っています。あなたの国ではどうですか。 この日本の現象についてはどう思いますか。 Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス①:男女平等について ■亜女子達の国々では、男女平等が日本以上に浸透しており、仕事上で差別を感じている人はいない ・亜女子の国は、日本よりも男女差別が少ないようだ。少なくとも亜女子レポーター達は、男女差別を感じていない。 仕事や給与の面でも、性別に関係なく、「能力次第」との回答が目立っている ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・皆平等で能力給。同じ職場、同じ役職で働いている男女とも頑張れば頑張るほど昇進する。男性だから給与高くするということはない ■マレーシア(クアラルンプール)25歳: ・男女不平等はあるが、個人的には身体的能力以外は大きな違いはありません。私の仕事の分野(フィナンシャルコンサルティング)では 男尊女卑はありません ・一般的にはどこの会社もその人の能力と直属の上司にはよるものの、平等だと思います ■タイ(バンコク)24歳: ・男女差はないと私は思います。CA(キャビン・アテンダント)にも男性と女性の両方がいます。例え、男性の方が強くても、男女を問わず全て のCAはできる限り乗客の命を守らなければなりません。この点から、CAは男女ともに同額の賃金を払われます ■インドネシア(ジャカルタ)25歳: ・女性は男性と対等だと思います。仕事は能力給で、男女で給与差もありません。男女差別を感じたことがないです ・フィリピンは、女性の方が上との回答 ■フィリピン(マニラ)23歳: ・フィリピンはどちらかというと女が上の社会。どの国よりもフィリピンが1番女性がリーダーやボスとして活躍しているのではないでしょうか ・中国は、男尊女卑の考えはないとの回答(男尊女卑は憲法違反) ■中国(上海)34歳: ・今の中国で、生活上でも、仕事上でも、「男尊女卑」という考えがありません。 ・仕事場で、能力で昇進と給与を決めます。大手企業でも女性の社長もいっぱいいます ■中国(上海)26歳: ・中国の仕事場は基本能力主義です。「男尊女卑」という考え方は中国では憲法違反です Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス①:男女平等について(つづき) ・ベトナムでは「女性の日」が制定されており、男女平等を意識的に推進している表れか? ・シンガポールも社会への女性進出をサポートする国の姿勢がうかがえる回答であった ■ベトナム(ホーチミン)25歳: ・ベトナムでは1年に2回「女性の日」がある。3月8日「国際女性の日」、10月20日「女性の日」 ・最近ベトナムでは男女ともに多くの職種ができました。会社の代表、上司、エンジニアや電気技師などのように男性向きかと思われる職種 にも女性が進出してきています。ベトナムでは男女不平等は見られないと思います。また、最近では女性の方が男性より多く稼ぐことが できます。今の時代は誰がどれほど儲けるかは関係がない、家族がよりよい生活を営むことができるようになることが関心事なのです ■シンガポール(シンガポール)28歳: ・私の会社ではほとんどの役付(マネージメント)は男性です。しかし、そのことが不平等だとは思いません。会社は平等に扱ってくれますし、 女性の意見の聞き入れることを保証しています Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス②:恋愛について ■男性が女性をリードするのが一般的(男性から女性に告白する)なようだが、 女性側が男性の愛情を見極めるための習慣がある国もあり、そのようにして男女のバランスを取っているのかもしれない ・基本、男性から女性に告白するのが一般的なようだ ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・ミャンマーの女性は自分から告白なんて絶対しません。女性の方から告白すると恥ずかしいし、下品な女性と見られてしまう ■マレーシア(クアラルンプール)25歳: ・ほとんどの場合、マレーシアの女子は男性から先に告白してもらう方がいいのですが、たまに例外もあり、女の子が主導権を握っている場合 もあります ■タイ(バンコク)24歳: ・私の経験からは通常は男性から告白をすると思います ■ベトナム(ホーチミン)25歳: ・恋愛に関しては男性が実権を握っていることが多い。我々はアジア人なので、いつでも男性から告白します ・ベトナムの女性は気にしてもらい、面倒を見てもらうことを期待しています。結婚すると女性は我慢強く、自己犠牲を払います ・ミャンマー、フィリピン、中国などでは、彼氏が彼女を会社に送り迎えするのが当然らしく、恐らく、愛情の見極め手段として定着している 面もあるのだろう ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・彼女を会社まで送ったり、会社帰りに迎えに来てその後喫茶店に寄って話すとか、一般的な行為です ■フィリピン(マニラ)23歳: ・フィリピン文化では、”リーガウ”という求愛期間があって、付きあう前にどのくらい男の人が自分に真剣なのかをみるお試し期間があります。 その間、彼氏は家族に手土産を持っていったり、女の子に花束やプレゼントを渡したり、もちろん家の送り迎えは絶対です。彼女を家まで 送らないのは彼氏として失格。そのために相手の仕事や用事が終わるまで待つ人がほとんどです ■中国(上海)34歳: ・デートする時、男性が払うことが常識。そして、よく車で会社まで迎えに来る Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス②:恋愛について(つづき) ■シンガポールや中国の亜女子は変化を感じており、女性から告白するのも自然になってきているようだ ■シンガポール(シンガポール)28歳: ・今は時代が変わりました。恋愛において女性が主導権をとってもよいと私は思います ・私は彼氏に食べさせてもらったり、運転をしてもらうタイプでは絶対ありませんし、そのような女性もそうはいないと思います ■中国(上海)34歳: ・恋愛においては、割と女性がリードすることが多いように思います ■中国(上海)26歳: ・私のような80、90年世代はテレビドラマで育てられた世代。台湾や韓国ドラマの主人公の女性は自由奔放で、自分から告白するキャラクター が多いので、そういうのを見て、女性から告白するのが自然です ・付きあう関係になると、ご飯をおごってくれるのが基本で、車で会社まで迎えにいくのも普通だと思います ■宗教、階層といったその国特有の状況が恋愛に及ぼす影響も見受けられた ■タイ(バンコク)24歳: ・私の女の子の友達の一人で、とても裕福な家庭に育っているのですが、その彼氏は裕福ではありません。その代わりに、聡明で彼女をとても 愛しています。彼女の父親が彼氏を好きではないのですが、それでも彼女はその彼氏を愛しています。ですから、男性が女の子の望みを すべて叶えることが大事なのではありません ■インドネシア(ジャカルタ)25歳: ・宗教に保守的な男性が自分にアプローチしてくれるように、私はヒジャブ(頭髪を覆うスカーフ)をかぶっています。ヒジャブをかぶり始めるか どうかは自分で決めてよいのですが、一度かぶりはじめたらずっとかぶっていないと、周囲から”不安定な女性”だと思われてしまいます。 ヒジャブをかぶり始めてからお付きあいした彼は、結婚後にはじめて、彼女の髪型を知ることになります Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス③:男女の出会いの機会について ■合コンの習慣は中国以外では聞かれず、友達の紹介、パーティなど昔ながらの出会いの機会が基本だが、 facebookなどSNSを通じた出会いも積極的に活用されており(ミャンマー、タイ、ベトナム、シンガポール)、 亜女子の中にも結婚まで至ったケースが見られる ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・ミャンマーでは合コンなんてないし、見合いの会社もありません ■フィリピン(マニラ)23歳: ・合コンみたいに知らない人同士が出会いの場を設けて集まることはしませんが、友達が友達を紹介したりというのはあります ■中国(上海)26歳: ・大学時代からの付き合いとか、食事会、宴会パーティ、カラオケ会など ・ミャンマー、タイ、ベトナム、シンガポールでは、SNSによる出会いが最近の傾向との回答 ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・facebookで友達申請し、メールで話をして、外で2~3回会ってつきあっているというのも最近よく耳にします ■タイ(バンコク)24歳: ・SNS、大学での活動やブラインドデートなどで知り合う人もいます ■ベトナム(ホーチミン)25歳: ・最近は様々な知り合える環境があります。友達の結婚披露宴での出会い、同僚、友達や家族からの紹介、あるいはfacebookを通して知り合い チャットをしているうちに実際に会ってみて結婚するというのもあります(私の場合がそうです) ■シンガポール(シンガポール)28歳: ・パーティ、友達からの紹介、同僚などで知り合うことが多いです。最近はSNSを通して知り合う人々も増え、これは最近の流行だと思います ・中国の亜女子からは、合コンが増えているとの回答も ■中国(上海)34歳: ・近年、合コンも増えました Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス④:モテるためにしていること ■日本人に比べて、「モテる(=多数の男性の気を引く)ため」という意識はさほど強くない印象を受ける。 付きあう前より、付き合いはじめた後の方が大切であり、“特定の男性のため”の身だしなみを心がけている (ミャンマー、ベトナム) ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・シングルの時はすっぴん。恋人ができてから急に変わります。愛が冷めないように化粧を試したり、彼の気に入ったヘアスタイルに変えたり、 服を着たりします ■ベトナム(ホーチミン)25歳: ・結婚前は女性はきれいに着飾り男性を魅了します。彼氏ができたら、その男性の好みのものを身につけます。結婚後は夫が好きなものや、 彼が選んだものを着ます ■ドレスアップは自分のため、自信を持つためとの回答も ■マレーシア(クアラルンプール)25歳: ・私がドレスアップする時は、誰かに見せようという意図はなく、私自身をハッピーにするためにです ■シンガポール(シンガポール)28歳: ・私がドレスアップするのは皆に対してです。自分自身でも気持ちがよく、自信を持てるためです ■フィリピン、中国の亜女子からは、女子力を高める動きが聞かれた ■フィリピン(マニラ)23歳: ・女子力が高いと思うのは、汗や臭いに敏感でベビーパウダーやコロンを持ち歩く人がほとんどで、(フィリピンの女性は)そういうところは、 気を使っているなと思います ■中国(上海)26歳: ・最近、中国の女性でも、女子力磨きに投資するようになってきた雰囲気をすごく感じ取ります。日本へ旅行に行くと、一番買うのは化粧品です。 海外の化粧品、服のブランドや雑誌、ウェブサイトの情報をチェックするようになってきました Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL 3. ファインディングス⑤:女子会について ■多くの国で、女性同士で集まる「女子会」的なことは行われているが、例えば、マレーシア、ベトナムの 亜女子からは「自分自身でいられる」、「お互いを理解しあえる」といった回答が得られ、もしかしたら、 日本の女子会とはその意味合いが少し異なるのかもしれない ■ミャンマー(ヤンゴン)23歳: ・女子会っていいと思う。やっぱり、女子だけの方がいろんな話ができるし、自由 ■インドネシア(ジャカルタ)25歳: ・イスラムの教えでは飲酒はしないのですが、インドネシアでも女子会は欠かせないものです。しかし、”女子会サービス”などというものは 聞いたことがありません ■シンガポール(シンガポール)28歳: ・この現象(女子会)は日本よりシンガポールの方がより強いかと思います。シンガポールでの女子会の飲み会やランチをしている人は大体 彼氏がいますが、たまには女性で集まるために彼氏とはちょっとお休みをするのです ■中国(上海)34歳: ・今中国でも流行っています。「闺蜜」(gui-mi:とても仲の良い女子の仲間の意。女子会は「闺蜜团」)という、仲がいい女性の友達と一緒に わいわいすることを楽しんでいます ■中国(上海)26歳: ・中国でももちろん女子会が流行っています。女性だけの世界の方が、よりリラックスでき、思う存分に盛り上がり、楽しめるのです ■マレーシア(クアラルンプール)25歳: ・マレーシアでも日本と同様な傾向にあります。たぶん、女子は男子と交流を持つことを少しやめて、自分自身でいられる仲の良い女友達と いるのが好きだからだと思います ■ベトナム(ホーチミン)25歳: ・ベトナムも同じような現象だと思います。夫や彼氏は一緒にいる人ですが、親友ほど明確に私たちを理解し得ないのです。女友達はお互い を理解しあえるのです。なので、1週間に1度か2度は女友達に会わないといけないのです ■タイ、フィリピンの亜女子は、意識して女子だけで集まるということはないと答えている。特に、タイではゲイも含めて 性別を意識していないところはお国柄といえる ■タイ(バンコク)24歳: ・私は女の子や男の子の友達もゲイの友達とも過ごすのは好きです。タイではどの性別の友達を持っているかによるのだと思います ・日本人はだいたい他人にあまり開放的ではないと思います。なので、男の子と過ごすより女の子同士で過ごす方が楽なのだと思います ■フィリピン(マニラ)23歳: ・意識して女子だけで集まろうっていうことはないです。基本、男子がいても気兼ねなく過ごせるので、なんでそんなに男の子に気を使っている のかが不思議です Ⓒ 2014 HAKUHODO Inc., All Rights Reserved. CONFIDENTIAL
© Copyright 2024 Paperzz