平成23年度 計画訪問Ⅰ 指導案 国語科学習指導案 平成23年6月23日(木)第2校時 神流町立中里中学校1年1組 指導者 関根 かすみ 授業改善の視点 説明文を要約して新聞のリード文を作成する学習において、説明文全体が見通せるワークシートを取り入 れたり、根拠を基に他者と意見の比較、交流をする話し合いを取り入れたりすれば、段落相互の関係や文末 表現に注目するようになり、文章の中心的な部分と付加的な部分、事実と意見を読み分けることができるよ うになるであろう。 1 2 単元名 「論理的に思考する」 教材名 「動物の睡眠と暮らし」 考察 (1)生徒の実態 [ 男子○名 ・ 計○名 ] 女子○名 本単元の学習にあたり、事前調査及び観察から次のように実態を捉えた。 <国語への関心・意欲・態度> 本校で実施している週4回の朝読書(15 分)を全員が「好き」 「どちらかと言えば好き」と答えており、 昼休みや10分休みなどにも朝読書の続きを読む姿が見られ、読書を楽しんでいる。女子はケータイ小説 やブラックジャックなどの漫画、男子はゲームを小説化したものを好んで読んでいる。 教科書教材の「読む単元」においては、中学校に入学してからは、まだ詩しか扱っていないため、小学 校6年時の「読む単元」について調査した。すると、一番興味を持った教材として、75%の生徒が「平 和のとりでを築く」 (説明文)を挙げた。一番苦手と感じた教材として、 「やまなし」 (物語)や「海の命」 (物語)を挙げる生徒が多く、理由として「話が奥深くて難しかったから」と述べていた。また「平和の とりでを築く」を挙げた生徒は、理由として、 「内容が難しかったから」と述べていた。 漫画やケータイ小説など、手軽に読めるものを好んで読んでいる本学級の生徒は、複雑な描写や難しい 語句が出てくるものに対する苦手意識があるようだ。また、授業中、辞書を使いながら学習することに、 まだ慣れていないようなので、本単元では、難しい語句は辞書で調べさせ別の語に置き換える練習をした り、動物の暮らしと自分の生活とを照らし合わせたりするなどし、内容理解を深めさせたい。そして、読 書に対する関心の高さを生かし、単元の最後には「睡眠」に関する本を読み、 「睡眠新聞」を作る活動を 取り入れ、本単元の学習に意欲を持たせたい。 また、話し合い活動に対する意識を調査したところ、話し合いが「どちらかといえばきらい」 「きらい」 と答えた生徒は 75%で、理由として、 「話し合いが苦手」 、 「自分が分からないことや間違っていることが、 仲間に知られるのが嫌」と答えた生徒が多かった。話し合い活動が「どちらかといえば好き」と答えた生 徒も、 「分からないことが人に知られるのは嫌」と述べていた。4月からの授業では、話し合い活動を意 識的に取り入れてきたが、「自分から考えを言う生徒がいないこと」や、「極端に間違いを恐れること」、 「発言がうまく交わっていかずすぐに停滞すること」が現時点での課題である。そこで、本単元では、仲 間と意見を交流することの意義(思考が深まる、考えが広がる)を繰り返し伝えたり、感じさせたりしな がら、話し合いをしてよかったと思えるような授業をしていく必要があると考えている。また、その際、 自分の考えを仲間に伝えやすくし、発言が交わっていくような「話型」を取り入れていきたい。 -国1- <読む能力> 中学校入学後に学習した読む単元は、金子みすゞの詩「ふしぎ」と草野心平の詩「河童と蛙」の二つで ある。 「ふしぎ」では、言葉を手がかりにしながら情景を理解することができた。また、日常にあふれる 「あたりまえ」なことを「不思議」と捉える金子みすゞの感性に共感し、詩作を楽しんで行うことができ た。しかし、 「河童と蛙」では、現実には存在しない世界を比喩的に表している箇所が多いため、情景を 読み取ることができなかった。そこで、個人個人で描写を根拠に考える時間をとった後、話し合いを複数 回行ったが、理解の深まりが見られなかった。昨年度の1年生では、描写を根拠にして話し合うことで、 一人、二人のつぶやきが糸口となり、 「河童が踊っているから、その皿に映っている月がすべっているよ うに見えるのではないか?」などと徐々に情景が明らかになっていったが、今年度は、同様にはいかず、 教員が説明してしまうことが多くなってしまった。そこで、本単元では、少人数のよさを生かして、一人 一人のつまずきを予想しておき、話し合いが停滞した際には、教員も話し合いに参加し、生徒の気付かな かった視点や切り口を示唆することで、理解を深めさせたい。 説明的文章は、本単元が中学校で初めて学習することになるが、先月「少年の主張」を書くにあたり、 過去の西部地区大会優秀作品を読み、説得力のある「主張」にするためには、 「主張」 (中心的な部分)の 他に、 「体験」や「資料、調査結果」 「社会の様子」などの構成要素(付加的な部分)が必要であることを 学習している。本単元では、説明文の筆者の「主張」は何かという視点で、 「少年の主張」で学習したこ とと照らし合わせながら学習していきたい。また、過去の優秀作品について書かせた感想では、主張した いこと(中心的な部分)をおおまかにとらえて感想を書けた生徒は半数であり、残り半数の生徒は、付加 的な部分に対して感想を書いていた。5月17日に実施したNRTでも、 「要旨をとらえる」設問におい て、全国正答率を下回る生徒が多かった。これらのことから、文章の中心的な部分と付加的な部分、事実 と意見を読み分けていく学習を丁寧に行っていく必要があると考えている。 <言語についての知識・理解・技能> 語句や語彙については、先にも述べたとおり、辞書を使いながら読み進めることに慣れることから始め る必要がある。また、辞書にある様々な意味の中から、文脈上の意味を考えさせることを習慣化させ、違 う言葉で置き換えて読ませる練習を繰り返していきたい。 表現の特徴については、詩の学習において、反復法や擬人法、リズミカルな点などに、全員の生徒が気 づくことができた。本学級の生徒は、文章を解釈することに課題はあるが、文章上に明確に表れている表 現の工夫や特徴には気づくことができることから、文末表現や接続詞に注目させることで、内容理解が深 められるのではないかと考えている。 (2)教材観 本単元は学習指導要領第1学年の『読むこと』の指導事項「ア 文脈の中における語句の意味を的確に とらえ、理解すること。 」 「イ 文章の中心的な部分と付加的な部分、事実と意見などとを読み分け、目的 や必要に応じて要約したり要旨をとらえたりすること。 」及び、 『伝統的な言語文化と国語の特質に関する 事項』の(イ) 「イ 語句の辞書的な意味と文脈上の意味との関係に注意し、語感を磨くこと。 」にあたる ものである。 本教材は、生徒にとって大変身近な「睡眠」について書かれた説明文であり、自分の生活と照らし合わ せながら、関心を持って読むことができる教材である。また、抽象的な表現の理解を苦手とする本学級の 生徒にとって、本教材は、意味段落ごとに具体例を伴って説明してあるので、比較的理解しやすい。さら に、難しい語句もそれほど多くは出てこないので、辞書を使いながら読むことに慣れていない本学級の生 -国2- 徒が、辞書を使って丁寧に読み進められ、辞書を使う習慣づけとして適していると言える。 そして、意味段落2、3、4は、 「睡眠量」と「睡眠時間帯」 、 「寝方」について中心的な部分と付加的 な部分(具体例)という同じパターンで分かりやすく書かれているため、要約のパターンを繰り返し練習 でき、指導事項イを学習するのに適している。また、本教材は、意味段落5で初めて筆者の考え(主張) が書かれており、その考え(主張)を裏付けるために、2、3、4が書かれているという構成は分かり やすく、先月に学習した少年の主張の構成要素と照らし合わせながら考えることができる。さらに、意味 段落2、3、4、5の頭には、接続詞が分かりやすく使われており、段落相互の関係が理解しやすく、 接続詞に注目し文章の構成をつかむ力も養える。 本単元では、構成が分かりやすいことを生かし、説明文全体を一つの新聞に見立て、生徒が意味段落ご とに要約したものを、各記事のリード文になるようにする。このように「要約」が「要約」で終わるので はなく、 「要約」が使われる場面を示すことで、目的意識を持って「要約」の学習に取り組ませることが できると考える。また、新聞の最後に、各自が教材を読んで疑問に感じたことやさらに調べたいと思った ことを、それまでと同様の構成(「見出し」 、 「リード文」 、 「本文」 )で記事を書かせる。それまで練習して きた要約の力を活用させることで、達成感を味わわせることができると考える。 また、本教材は、写真が豊富に使われており、生徒の関心を高めるのに役立っている。そこで、教員が 写真をランダムに並べかえたものを、生徒が意味段落ごとの記事に合う写真を選び、キャプション(写真 のタイトル)をつける活動も取り入れる。このようにすることで、新聞づくりに、より関心を持って取り 組めると考える。 (3)教材の系統 1年 『動物の睡眠と暮らし』 ・文章の展開に即して内容を要約する。 ・段落と段落との関係をとらえる。 ・動物としての習性と暮らし方とのかかわりに気づく。 ↓ 2年 『知ることの魅力』 ・論理の展開を正確にとらえる。 ・それぞれの章段の核となる言葉の意味を、文脈にそって正確にとらえる。 ・学びの意義について考え、自分の考えをもつ。 ↓ 3年 『言葉の力』 ・筆者の論理の展開についての意図をとらえる。 ・抽象的な意味を表す言葉の意味を、正確にとらえながら読む。 ・「言葉」のもつ力について見つめ直し、 「言葉」への自分のかかわり方を考える。 3、目標 接続詞や文末表現に着目し、段落相互の関係を考えながら、文章の中心的な部分と付加的な部分や事 実と意見などを読み分け、内容を的確にとらえて要約することができる。 -国3- 4、評価規準 おおむね満足できる状況 国 語 へ の関 心 ・ 意 欲・態度 読む能力 ・接続詞や文末表現、段落相互の関係に着目しながら要約し、分かりやすい新 聞をつくろうとする。 ・語句の辞書的な意味の中から、文脈上の意味をとらえることができる。 ・文章の中心的な部分と付加的な部分、事実と意見などを読み分け、新聞の「見 出し」や「リード」の役割を考えて要約することができる。 言 語 に つい て の 知 識・理解・技能 ・語句の辞書的な意味の中から、文脈上の意味として適切なものを選び、置き 換えながら読むことができる。 5、指導方針(◎は「活用」を意識した場面) ○単元導入の場面において、単元末に「睡眠」についての疑問や調べてみたいことを新聞記事にすることを 伝え、本単元での「要約」の学習に目的意識を持たせると共に、 「新聞づくり」への意欲を高める。 ○本教材初見の段階で、5つの意味段落(*)ごとに切り分けた教材文を並べかえさせることで、接続詞や キーワードに気づかせる。 (*)要約しやすいように、具体例の大段落「2」を以下のように分けておく。 意味段落2=形式段落②③④・・・睡眠量 意味段落3=形式段落⑤⑥⑦・・・睡眠時間帯 意味段落4=形式段落⑧⑨⑩⑪・・・寝方 ○要約の学習に入る前に、朝日新聞の「新聞でまなぶ」 (2011/04/18 付)を用いて、新聞の「見出し」や「リ ード」の役割( 「見出し」と「リード」だけで記事の要点が分かるようになっている)を考えさせ、要約 の必要性、有用性に気づかせる。また、要約には、中心的な部分のみ取り上げ、付加的な部分は本文に書 けばよいことに気づかせる。 ○意味段落ごとに内容理解をする場面において、各段落で意味の分からない言葉を辞書で調べさせ、辞書の 中の最も適切な意味を選び、置き換えて読ませることで、難しい語句が出てきた時の思考の仕方を習慣づ ける。 ○意味段落ごとに要約をする場面では、段落相互の関係に注目できるよう、説明文全体が見通せるワークシ ートを用いる。 ○意味段落ごとに要約をする場面では、まず本文に各自で要約に必要な部分にサイドラインを引かせ、次に 他者と比較、交流させ、根拠を話し合わせることで、意味段落ごとに、「中心的な事柄」とそれを裏付け る「具体例」とが書かれていることに気づかせる。また、予め字数を設定することで、付加的な部分は意 識的に削らせ、中心的な部分のみ書けるようにする。 ○個人で要約をした後には、他者の要約と比較、交流する活動を入れることで、新聞には読み手がいること を意識させ、分かりやすい要約を考えられるようにする。また、個人で考えた要約、交流後に推敲した要 約の両方を段階的に残させることで、生徒の目で、思考の流れが分かるようにする。 ◎要約を推敲した後には、各段落の要約ごとに、要約する時のポイントを、自分のワークシートに言語化し ていくことで、次時の要約、その他の場面での要約にも生かせるようにする。 ○予めレイアウトした新聞の空欄に「リード」や「見出し」を書かせることで新聞作成の時間を短縮し、要 約の学習に時間をかけられるようにする。 ○生徒に配布する教材文から写真を除いておき、 「見出し」や「リード」を書きこんだ後に、教科書やワー -国4- クの複数の写真(ランダムに並び替えておく)の中から、生徒自身に、記事に合うと思う写真を選ばせ、 キャプションを付けさせることで、内容をより的確に読み取らせる。 ◎各自で本などから情報収集し、新聞の続きを書く場面では、 「見出し」 「リード」 「本文」という同じ形式 で書かせることで、今までの学習で学んだ要約の仕方を活用できるようにする。 ○本単元で話し合いをする場面では、話型を用いることにより、本文に根拠を求めさせ、接続詞やキーワー ドに気づかせる。また、根拠が明確になるような話型だけでなく、発言が交わっていくように、「なるほ どと思ったこと」や「質問」なども言えるような話型も取り入れる。 ○本単元で話し合いをする場面において、話し合いが停滞した際には、教員が生徒の一人となって話し合い に参加し、生徒の気付かなかった視点や切り口を示唆することで、理解を深めさせる。 6、指導と評価の計画(6時間予定) 時 ねらい 学習活動 本時は5時間目 支援及び留意点(●努力を要する生徒への支援) 評価項目(方法) ○おおむね満足 ◎十分満足 1 ・睡眠について ・睡眠について知って の新聞づくり いること、疑問に思 をすることへ っていること、知り 段落の並べ替えをしたの の意欲を高め たいことをノートに か、その理由が言える。 る。 書き出し発表し合 ◎接続詞とキーワードの う。 両方に着目して段落の並 ・文章のおおま かな構成をつ ・段落の並べ替えをす る。 かむことがで きる。 ○教材文や関連の本を読みたいと思えるよう、睡眠に関する 読む:○接続詞とキーワ 知識や疑問を取り上げ、新聞づくりへの意欲を高める。 ードのどちらに着目して ○接続詞やキーワードに気づかせる。個→話し合い べ替えをした理由が言え ●接続詞の役割やキーワードの見つけ方について、確認す る。 (話し合い観察) る。 ・意味段落ごとに書か ○「少年の主張」の学習での構成を思い出させ、「主張」の れている内容をおお 他にも「具体例」や「体験」などの構成要素があることを まかにつかむ。 おおまかにつかませる。 ○筆者の「主張」はどの意味段落に書かれているか、予想さ せておくことで、各段落を読む際に、筆者の考えを見落と さないようにさせる。個→話し合い ・新聞の見出し ・朝日新聞の「新聞で ○見出しとリードだけで、記事の要点が分かるようになって やリードの役 まなぶ」 (2011/04/18 いることを理解させることで、要約には、中心的な部分の 割を知り、要 付)を用いて、 「見出 み取り上げ、付加的な部分は本文に書けばよいことに気づ 約の必要性、 し」、「リード」、「本 かせる。 有用性を考え 文」の違いや役割に ることができ ついて理解する。 る。 -国5- 2 リードの役割 を理解して、意 ・意味調べをし、内容 を理解する。 ○辞書の中の最も適切な言葉を選び、置き換えて読ませ、難 しい語句が出てきた時の思考の仕方を習慣づける。 読む:○話し合いに参加 することで中心的な部分 味段落 □ 2 を要 ・意味段落□ 2 の中で、 ○各自で引いたサイドラインを他者と比較、交流させ、根拠 約することが 中心的な部分にサイ を話し合うことで、 「中心的な事柄」とそれを裏付ける「具 け、要約している。 できる。 ドラインを引く。 体例」とが書かれていることに気づかせる。個→話し合い ◎根拠を明確にして話し ●サイドラインが引けない生徒には、話し合いで理解したこ 合いに参加し、中心的な とを話型を用いてほかの生徒に伝えさせ、話し合いに主体 部分と付加的な部分を読 的に参加できるようにする。 み分け、要約している。 ・要約する。 ○字数を予め制限することで、付加的な部分は意識的に削ら せ、中心的な部分のみ書けるようにする。 ・他者と比較、交流し、 ○交流前の要約と交流後の要約、両方を段階的に残させるこ 新聞にした時に読み とで、思考の流れが生徒自身に分かるようにする。 手に分かりやすい か、話し合う。 ・要約するときのポイ ントを言語化する。 (教材文への書き込み、 話し合い観察、要約) 言語:○語句の辞書的な 意味の中から、文脈上の 意味として適切なものを ◎要約する時のポイントを、自分のワークシートに言語化し 選び置き換えて読むこと ていくことで、次時の要約、その他の場面での要約にも生 ができる。 かせるようにする。 ◎置き換えて読む習慣を ○上位の生徒は、読み手を惹きつける見出しを考えられるよ ・リードと本文にあっ と付加的な部分を読み分 う実際の新聞を例にいくつか紹介する。 た見出しを考える。 身に付け、自ら置き換え て読んだり、説明したり している。 ( 教材文への書 き込み、観察) 3 リードの役割 を理解して、意 ・意味調べをし、内容 を理解する。 味段落 □ 3 を要 ・意味段落□ 3 の中で、 約することが 中心的な部分にサイ できる。 ドラインを引く。 ○辞書の中の最も適切な言葉を選び、置き換えて読ませ、難 しい語句が出てきた時の思考の仕方を習慣づける。 ○ネズミの具体例しか書かれていないことに気付かせ、どの ◎根拠を明確にして話し を話し合うことで、 「中心的な事柄」とそれを裏付ける「具 合いに参加し、中心的な 体例」とが書かれていることに気づかせる。個→話し合い 部分と付加的な部分を読 (教材文への書き込み、 的に参加できるようにする。 話し合い観察、要約) ●第2時に友達が言語化した要約のポイントを参考にさせ 手に分かりやすい か、話し合う。 ・要約するときのポイ ントを言語化する。 ・リードと本文にあっ た見出しを考える。 み分け、要約している。 とを話型を用いてほかの生徒に伝えさせ、話し合いに主体 せ、中心的な部分のみ書けるようにする。 新聞にした時に読み と付加的な部分を読み分 ○各自で引いたサイドラインを他者と比較、交流させ、根拠 ○字数を予め制限することで、付加的な部分は意識的に削ら ・他者と比較、交流し、 することで中心的な部分 動物でもあてはまる部分(一般的なこと)を見つけさせる。 け、要約している。 ●サイドラインが引けない生徒には、話し合いで理解したこ ・要約する。 読む:○話し合いに参加 る。 言語:○語句の辞書的な 意味の中から、文脈上の 意味として適切なものを 選び置き換えて読むこと ○交流前の要約と交流後の要約、両方を段階的に残させるこ とで、思考の流れが生徒自身に分かるようにする。 ができる。 ◎置き換えて読む習慣を ◎要約する時のポイントを、自分のワークシートに言語化し 身に付け、自ら置き換え ていくことで、次時の要約、その他の場面での要約にも生 て読んだり、説明したり かせるようにする。 している。 ( 教材文への書 ○上位の生徒は、読み手を惹きつける見出しを考えられるよ う実際の新聞を例にいくつか紹介する。 -国6- き込み、観察) 4 リードの役割 を理解して、意 ・意味調べをし、内容 を理解する。 ○辞書の中の最も適切な言葉を選び、置き換えて読ませ、難 しい語句が出てきた時の思考の仕方を習慣づける。 読む:○話し合いに参加 することで中心的な部分 味段落4を 要 ・要約された中心的な ○前時に学習した「一般的な部分を探す」を生かし、意味段 約することが 一文にサイドライン 落4をまとめている一文を見つけさせ、それをそのまま け、要約している。 できる。 を引く。 要約文とさせる。 ◎根拠を明確にして話し ●サイドラインが引けない生徒には、ワークシート等を見直 させ、前時までの学習を思い出させる。 ○各自で引いたサイドラインを他者と比較、交流させ、根拠 ・要約する。 ・要約するときのポイ ントを言語化する。 ・リードと本文にあっ た見出しを考える。 と付加的な部分を読み分 合いに参加し、中心的な 部分と付加的な部分を読 み分け、要約している。 を話し合うことで、 「中心的な事柄」とそれを裏付ける「具 (教材文への書き込み、 体例」とが書かれていることに気づかせる。個→話し合い 話し合い観察、要約) ◎要約する時のポイントを、自分のワークシートに言語化し 言語:○語句の辞書的な ていくことで、次時の要約、その他の場面での要約にも生 意味の中から、文脈上の かせるようにする。 意味として適切なものを ○上位の生徒は、読み手を惹きつける見出しを考えられるよ う実際の新聞を例にいくつか紹介する。 選び置き換えて読むこと ができる。 ・複数の写真の中から、 ◎置き換えて読む習慣を 記事にあう写真を選 身に付け、自ら置き換え び、キャプションを て読んだり、説明したり 付ける。 している。 (教材文へ の書き込み、観察) 5 文末表現や形 ・筆者の主張がある形 本 式段落のつな 式段落を見つける。 時 がりに注目し ・意味段落2,3,4をま て、筆者の主張 とめている一文を 5 をとらえ、意味 の中から探し、波線 段落 □ 5 (形式 を引く。 段落⑫~⑯)を ・要約する。 要約すること ・他者の要約と比較、 ができる。 ントを言語化する。 ード」、 「本文」 の構成で「睡 眠」に関する新 ・意味段落□ 5 に見出し を付ける。 ・本文を3つのまとま りに分ける。 聞を作ること ができる。 読む:○他者との交流を はいけない」などの筆者の考えが込められた文末に気づけ 通して文末表現や形式段 るようにする。 落のつながりに気づき、 ●筆者の主張が入った形式段落が見つけられない生徒には、 筆者の主張をとらえ要約 交流活動を通して見つけられるようにする。 ・新聞づくりに必要な 情報を本から収集す る。 ○要約の文末を「~大切だ」にすることで、筆者の主張が入 った段落を要約していることを意識させる。 ◎文末表 を根拠にし、自分の考え を他者に伝え、筆者の主 張をとらえ要約してい ○要約のポイントを押さえ、新聞づくりやその他の場面での 要約に役立てられるようにする。 ○前時の学習を振り返ることで、筆者の主張が書かれている 段落であることを意識した見出しになるようにする。 ○作成してきた新聞を見返したり、ワークで復習したりする る。(教材文への書き込 み・話し合い観察・要約) 関心:○興味のあること について進んで調べ、要 約、引用をして新聞を作 ことで、「話題の投げかけ」 「具体例」「主張」の構成に気 ろうとしている。 付かせる。 ◎興味のあることについ ○図書室にある関連した本をいくつか紹介し、情報収集への 意欲を高める。 ○新聞の空欄に入るよう、要約、引用を工夫させる。 ・ 「見出し」、 「リード」、 ●工夫できない生徒には、作成してきた新聞や要約のポイン 「本文」を工夫する。 している。 現や形式段落のつながり 交流する。 ・要約するときのポイ 6 「見出し」、 「リ ○個で考え、その後他者と比較、交流することで、 「忘れて トを見返させることで、工夫できるようにする。 -国7- て進んで調べ、要約、引 用を工夫して、読み手を 意識した新聞を作ろうと している。(観察、新聞) 7、本時の学習 (1)ねらい 文末表現や形式段落のつながりに注目して、筆者の主張をとらえ、意味段落5(形式段落⑫~⑯) を要約することができる。 (2)準備 指導者 生徒 教材文(拡大) 、要約する時のポイント(生徒ワークシートより) 教材文・話し合い術・作成中の新聞・要約のためのワークシート・辞書・ノート (3)展開 ○:予想される生徒の発言・記述 ☆:生徒に発言・記述させたい内容(発言・記述できるよう支援する。) 学習活動 時 ・本時のめあてを確認 5 する。 分 活動への支援 ●:努力を要する生徒への支援 評価項目(方法) 意味段落2、3、4との関係を考えながら、筆者の主張を とらえて意味段落5を要約しよう。 ・5で筆者が一番伝え ・なぜその段落を選んだのか、理由を本文に書き込ませる。 読む: たかったこと(主 ○文末に「忘れてはいけない」とあるので筆者の思いが入っ [おおむね満足] 張)が書かれている ていると思ったから⑯段落だ。 段落を見つける。 ○少年の主張の時もそうだったように、文章の最後に一番伝 えたいことを書くと思ったので⑯段落だ。 ☆主張なら「~は大切だ」を入れて文が成り立たないといけ ない。それが成り立つのは⑯段落だ ・仲間と意見を交流す ・なぜその段落を選んだのか理由を伝え合うことで、各自の る。 考えが確かなものになるようにする。 他者との交流を 通して文末表現 や形式段落のつ ながりに気づ き、筆者の主張 をとらえ要約し ている。 ●⑯段落が選べなかった生徒は、交流により気づかせる。 [十分満足] ・根拠をもって交流ができるよう話型を使う。 文末表現や形式 ・意見が一方通行にならないよう、「なるほどと思ったこと」 段落のつながり や「質問」なども言うようにさせる。 ・☆は出てこなければ、教員が投げかける。 を根拠にし、自 分の考えを他者 に伝え、筆者の ・意味段落2 , 3 , ・前時までに作成した新聞の「見出し」や、2、3、4の本 主張をとらえ要 4 を ま とめ てい る 文につけておいた印を手がかりに、まとめている一文を探 約している。 一文(※)を5の中 させる。 (教材文への書 から探し、波線を引 4 ・なぜその一文を選んだのか理由を本文に書き込ませる。 き込み・話し合 く。 0 ○「いつ、どのくらい、どのように」というのが2の動物の い観察・要約の 分 睡眠量、3の動物の睡眠時間帯、4の動物の寝方のことを ためのワークシ 言っていると思ったから。 ート) (※)『睡眠が、動物 としての習性であ る以上、「いつ、ど のくらい、どのよう に」 ・・・』 ・仲間と意見を交流す ・なぜその一文を選んだのか理由を伝え合うことで、意味段 -国8- る。 落2、3、4と5の関係への理解を深める。 ●交流により気づかせる。 ・⑯段落と波線を引い ・要約の文末を「~が大切だ。 」にすることで、筆者の考え、 た一文を入れて要 主張が入った段落を要約していることを意識させる。 約する。 ・字数を考えながら要約させることで、同じような意味の部 分は省略させ、簡潔にまとめられるようにする。 ・他者の要約と比較、 ・要約を交流させることで、読み手に分かりやすく伝わる新 交流する。 聞のリードになるようにする。 ・交流後、仲間の要約のよいと思ったところを取り入れ、よ りよい要約にさせる。 ●要約が自分ではまとめられなかった生徒は、交流によって、 納得、共感した考えをもとに、付け足しや書き直しをさせ る。 ・他者の考えを聞いて、付け足しや書き直しをする際には、 初めの要約とは別の箇所に書かせ、思考の流れが明らかに なるようにする。 ・要約するときのポイ 5 ・要約をする時のポイントを各自で言語化し、次時からの新 ントを言語化する。 分 聞づくりやその他の場面での要約に役立てられるようにす ・次時の予定を聞く。 る。 ☆筆者の主張をとらえて要約するには、 「~が大切だ」をあて はめられる文や段落を探すといいんだな。 ・次時は、5に見出しを付けること、睡眠に関する情報を収 集し、記事を書くことを伝え、意欲を持たせる。 -国9-
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