第4回:一瞬で伝える!魅力的なメインビジュアルの選び方 一瞬で何の

Jimdoで魅せる日本語Webデザイン(全12回)
第4回:一瞬で伝える!魅力的なメインビジュアルの選び方
執筆:服部 雄樹(服部制作室)
JimdoExpertとしてこれまで100件以上のJimdoサイトに携わってきた筆者が、Jimdoを使用して日本語のWebサイト
をデザインするポイントについて解説する本コラム。
前回のコラムでは詳細ページ作成のコツについて解説しました。第4回目となる今回は、メインビジュアルを選ぶ際のポ
イントを見ていきましょう。
一瞬で何のWebサイトか分かる画像を
何事もスピードが重視される現代では、ユーザーがWebサイトを訪れて「何が載っているか」を判断するまでの時間は、
5秒とも10秒とも言われています。その数秒の間に「欲しい情報が載っていない」と判断するとユーザーはページから離
脱してしまいます。
この極めて短い時間の中で「何が載っているか」を効果的に伝えるのが、メインビジュアルです。つまり、まずは大きな画
像で「何が載っているか」を直感的に伝え、それがユーザーの求めるものと一致すれば、続きを読んでもらえる可能性が
高くなります。
デザインとはコミュニケーションの手段です。Webサイトを訪れる人に自社の商品やサービスを知ってもらう、伝える、と
いうことが何よりも重要で、ただかっこ良ければいいというものではないのです。
花屋さんであれば花の画像を使う
ここで1つ例を出します。数年前、ある友人からWebサイトのリニューアルを依頼されました。プリザーブドフラワー教室
を運営する彼女が、Jimdoを使い自分で作ったというそのサイトはとても良くできていましたが、問い合わせは全くありま
せんでした。
私はすぐにその原因に思い当たります。サイトを開くとウェディングドレスを着た新婦が砂浜でブーケを持っている画像
が大きく掲載されていたからです。つまり、メインビジュアルが「花ではなかった」のです。
花の教室の情報を探しているユーザーが訪れても、ウェディングの画像を見て「ああ、結婚式のサイトか」と勘違いし、
「自分の知りたい情報は載っていない」と判断したかもしれません。「いや、でも文章を読んでもらえば…」という思いも
ありますが、5秒から10秒では読めるのは見出しぐらいです。
これを改善するため、まずメインビジュアルに花の画像を使用することを提案し、全体のカラーリングも花の色に合った
ものに調整しました。すると彼女のサイトの離脱率は大幅に改善し、リニューアル直後から3ヶ月間ほぼ毎日問い合わせ
が来るようになりました。このように、メインビジュアルの持つ力は非常に大きいのです。
花のWebサイトであることを直感的に分かるようにした結果、離脱率が大幅に改善
画像はプロのカメラマンに依頼するのがベスト
では、画像はどのように入手すれば良いのでしょうか。
画像には著作権があります。検索で見つけた画像などを無許可で使ってはいけません。そのため自前で用意する必要
がありますが、予算の都合が付けばプロのカメラマンに依頼することをオススメします。
数万円の費用はかかるものの、その画像によって得られる効果を考えれば決して高くはない金額です。もしそれが難しく
自分で撮るという場合は、こちらのコラムなど参考にできるだけクオリティの高い画像を用意するようにしてください。
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写真撮影入門 第1回:写真撮影の予備知識
他には、画像素材サイトなどを利用するのも良いでしょう。有料/無料を問わず様々な素材サイトがありますが、オススメ
はPixabay(https://pixabay.com/)です。このサイトで配布されている画像は全て「Creative Commons
CC0」のもとで公開されており、個人・商用問わず無料で自由に使用することができます。
※ライセンスに関する詳しい情報は各素材の詳細をご確認の上、自己責任にてご使用ください。
【番外編】Jimdoなら動画を使った表現も簡単
また最近では、メインビジュアルに動画を使用した表現もよく見られます。動画は静止画に比べ多くの情報を伝達するこ
とができ、見る人に臨場感や驚きを与えられるので、業種によっては動画を使用するのも面白いのではないでしょうか。
JimdoならYouTubeやVimeoのURLを入力するだけで、背景に動画を配置することができます。私の運営しているWeb
サイト(http://www.template-labo.com/)でもメインビジュアルに動画を使用していますが、とてもいいアクセントに
なっており、これからは動画を使った表現がさらに多用されていくと予想しています。もちろん動画を使用する際にも、画
像と同じく著作権に注意して使用するのは言うまでもありません。
メインビジュアルに動画を使うといいアクセントになる
まとめ
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サイトを訪れた人が一瞬で「何が載っているか」分かること
内容を端的に表す画像であること
画像のクオリティにこだわること
この3つを意識してメインビジュアルを選定すると、より魅力的で分かりやすいWebサイトになるでしょう。次回は、テーマ
カラーの選び方や配色などの「色」をテーマに解説します。
次回のコラムを見る »
服部 雄樹(はっとり・ゆうき)
服部制作室 代表/JimdoExpert
http://www.hattori-studio.jp/
http://www.template-labo.com/
愛知県名古屋市出身。2014年までインドネシア・バリ島で活動し、世界各国のクリエイターと交流。多くの海外
案件に携わる。帰国後、服部制作室を設立。Webサイトの制作だけでなく、各種Webサービスのテンプレートデ
ザインやUI設計、セミナー登壇、コラムへの寄稿など精力的に活動中。"かっこいいを簡単に"をモットーに、海外
のWebデザインを日本向けにローカライズした新しいデザインを提案している。
著書に『いちばんやさしいHTML5&CSS3の教本 人気講師が教える本格Webサイトの書き方』など。
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