ものづくり創成センター年報Vol. 2(閲覧用)

Vol.2
平成16年度
山口大学工学部
附属ものづくり創成センター年報
MONO
〔表紙の説明〕
チェス盤上にチェスの駒が置いてある CG 画像は,粘土で製作したチェスの
駒をセンター保有の3次元デジタイザーによって電子データ化したものを使用
しています.レンダリングについては,
「多視点画像生成法」と呼ばれる新開発
のレンダリング手法により,2つのチェスの駒をそれぞれ別々の視点で捉え,異
なるパースペクティブ(遠近感)で見た画像を1つの画面の中で画像生成させる
ことを実現させています(作品概要は巻末)
.
目 次
1. はじめに
2. ものづくり関連授業報告
1
2.1 デザイン工学入門.............................................. 3
2.2 授業状況画像.................................................. 4
2.3 ものづくり創成実習報告
機械工学科 ................................................... 6
社会建設工学科................................................ 16
応用化学工学科................................................ 17
電気電子工学科................................................ 18
知能情報システム工学科........................................ 21
機能材料工学科................................................ 22
感性デザイン工学科............................................ 24
2.4 その他の授業と課外授業
機械情報工学演習.............................................. 31
機械航空工学演習.............................................. 32
応用化学工学演習Ⅰ............................................ 33
電気電子応用実験Ⅱ............................................ 36
造形実習 ..................................................... 37
ベーシックデザイン............................................ 38
3. 行事
3.1 講演会
ものづくり創成教育講演会 ...................................... 39
3.2 講習会
3次元デジタル処理講習会 ...................................... 43
プリント基板加工システム講習会 ................................ 44
工作ガイダンス ................................................ 45
3.3 協賛した講習会
サイエンス・パートナーシップ・プログラム....................... 46
3.4 講演.......................................................... 47
3.5 講習会参加.................................................... 48
3.6 施設訪問者.................................................... 49
4. 広報活動
4.1 ロゴマーク.................................................... 50
4.2 Web サイト .................................................... 51
4.3 パンフレット.................................................. 52
4.4 メールマガジン................................................ 53
5. 施設,設備等,設備利用実績
6. 運営組織
7. 規則
54
57
58
1.はじめに
1. はじめに
「ものづくり創成教育」の発展・充実に期待して
工学部長 三木 俊克
最近、
「分数の計算ができない大学生」などと若者の能力低下が叫ばれることが多い。そうし
た傾向が一部で生まれていることを敢えて否定はしないが、世の中、悪いことがあれば良いこと
もある。例えば、スポーツ界をはじめとする各分野での若い世代の海外進出など、いまの若い世
代には「慣習に縛られず新たな道にチャレンジする」
、
「物怖じせずに本音を語る」
、
「積極的かつ
気軽に海外に出かける」など、経済力の高い国の若者とも共通する新たな気質の芽生えが感じら
れる。物流、ヒトの流れ、情報の流れ、お金の流れなど、20 年前と比べると大きく変わっている。
時代変化に敏感に生きている若者は、いつの時代も社会変化の原動力の1つであったし、建前と
しがらみの中でリスクテイクをしがたい古い気質の人々とは常に対極に位置していると言って
よいだろう。
.........................
筆者は、創成教育とは総合的なエンジニアリング・デザイン教育であると理解している。ここ
でいうデザインとは、対象を総合的に捉えて目的とするものを設計するということであり、狭義
のデザインとは一線を画する。創成教育の目的の一つは「創造的な理工系人材育成によって将来
の技術創造に繋ぐこと」にあり、
「エンジニアリング・デザイン系科目」とか「PBL 系科目」とか
が各大学で次々と導入されている。
「自主学習力育成」
、
「創造思考トレーニング」
、
「チームによ
る問題発見と問題解決の実施」
、
「討議・プレゼンテーション能力育成」など、創成教育が最近の
若い世代の新たな気質にマッチする面もあって、工科系学生の教育にさまざまなプラス効果をも
たらし始めている。本学の工学教育の課程でも創成教育の視点はますます高まっていくだろう。
ところで、創造性や推論能力といくら叫んでも「無から有は生まれない」
。アイデアにも何ら
かのタネが必要でああって、
「創造する頭脳集団」にとっても個々人の「知識・知恵」が必須条件
となる。その上に「問題意識」
、
「体験」
、
「不安」
、
「不満」
、
「希望」などの「思い」
、さらに「そ
れらを引き出す手法」を理解しておくことが創造的な人材育成では必要となる。大学で行うプロ
ジェクト型創成教育プログラムの多くは、実社会とは違って現実感がやや希薄になりやすい。し
かし、別の面から見ると、より自由度が高い(リスクが高いとも言える)教育プロジェクトを展
開することも可能であって、そうしたハイリスク性が教育効果を生み出す可能性も秘めている。
.....
本学の「ものづくり創成センター」は、ものづくりをベースに据えて創成教育を企画・実施す
る役割を担っている。平成 17 年度は文部科学省からの経済的支援も得て、
「ものづくり」の基盤
設備を一層増強し、新たな創成教育プロジェクトを展開し始めている。そうした活動は工科系学
生の導入教育や発展ステージでの創成教育、さらには大学院レベルの創成教育など、本学の創成
教育の強化につながるものでもある。本年報に記載されている「ものづくり創成センター」の昨
年度の活動は、創成教育の遠大なゴールを考えるとまだエントリーポイントの段階ではあるが、
今後のセンターの努力によって、創造性と推論能力などを兼ね備えた工科系人材の教育が一層強
化されることを期待している。
1
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
1. はじめに
ものづくり創成センターの本格始動
工学部附属ものづくり創成センター長 南 和幸
平成 15 年度 4 月に発足した本センターも、平成 16 年 4 月より工学部内総合研究棟2階にセンター
施設を構えることができ、基本的なサービスの提供の体制も整ってまいりました。
「創成工学教育」に
対する本格的支援や、センターから発信する情報、
「デザイン工学教育」や講習会などの教育プログラ
ムの提供も徐々に行えるようになり、ご活用いただいている学科、研究室も増えております。
現在、工学教育においては日本の産業が得意とする「ものづくり」
、人や環境と調和した新しい商品
価値やソリューションを生み出す「デザイン」
、および知的財産立国に転換するための「創造性」に関
する能力の育成が使命となっています。山口大学では地域共同研究開発センター、知的財産本部、技
術経営研究科(MOT)などが、産学連携や教員および大学院生への教育・研究支援によりこれらの
課題に直接的、間接的に取り組んでいますが、学部学生に対しての教育、とりわけ「デザイン」と「創
造性」の教育に関しては学部全体で取りくむべき共通課題です。しかしながら、各分野の専門教育を
使命とする各学科でこの課題に本格的に取り組むことは困難な点も多いため、本センターがその役割
を担うことが重要と考えています。本センターを受け皿にして、各学科のエッセンスを持ち寄ること
により新しいカリキュラムを開発して試行し、その成果をセンターから各学科に新しいカリキュラム
として、あるいは各学科のカリキュラムに組み入れられるような要素として提供できれば、カリキュ
ラムの改善も効率良く進むと思われます。そのためには現センター組織だけではまだまだ不十分です
ので、各学科の知恵を試す場所としてご利用いただくことにより、学科からの間接的な知的、人的な
サポートをいただいて、活動の原動力としたいと考えております。
本年報でも報告されていますように、幸いなことに本センターが提供している「デザイン工学入門」
や、平成15年度より正式科目として開講が許可されて各学科で創意工夫して取り組まれている「も
のづくり創成実習」は、学生のデザインやものづくりに対する興味を喚起し、創造性を育成するため
のカリキュラムとして開発・実施され、発展してきております。今後は、
(1)これらの「デザイン工学教育」や各学科の「創成工学教育」のさらなる充実・発展を支援して
いくこと
(2)各学科の「創成工学教育」で得られた成果を学科だけではなく学部教育のシーズとして集積し
て、より大きな教育プログラムを形成していくこと
(3)平成 18 年度に開講予定の「グローバルデザイン工学」において「デザイン」と「創造性」を取
り込んだ挑戦的な工学教育カリキュラムを提供すること
を目標に取り組んでいくことを計画しております。
今後とも本センターの活動にご理解、ご支援、ご要望等をお寄せいただき、また今後ますます教育
研究に本センターをご活用いただくことを願うと共に、各学科の教職員の方々と協働することにより
工学部の教育研究の発展に寄与することに努めたいと思います。
2
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.1 デザイン工学入門
2. ものづくり関連授業報告
2.1 デザイン工学入門
担当:木下武志(附属ものづくり創成センター)
授業内容や目標などはシラバスに詳しく記述してあり,重複しても仕方が無いということで,背景
や状況,意図などについてお知らせしたいと思います.
この授業は共通教育の応用科学分野の科目として 1 年生を対象に,
後期の水曜日に開講しました
(し
ています)
.私が担当したのは,今から約 10 年前,山口大学に着任以前に一般教養の「美術」という
科目名の非常勤講師を担当してからです.美術大学出身の私の専門が「デザイン」ということもあっ
て,授業内容は「美術」というよりは,一般向けの「デザインの基礎教育」という方向性で展開しま
した.受講した学生達には,ローカルでは余り触れることのない珍しい内容と映ったようで,工学部
(特に感性デザイン工学科)
,教育学部,人文学部,医学部などを中心に多くの学生が受講していまし
た(120∼130 名程度)
.そして,科目名も「美術」から「美術(デザイン)
」
,
「デザイン科学」と変
わり,私が工学部附属ものづくり創成センターへ移動したことから,センターが開講する科目として
「デザイン工学入門」という名称となりました.
現在,
「デザイン」という語句の拡大解釈によってその本質を見失いつつある中,デザイン専門教
育を受け実践・研究している者による,美術(アート)的なものや計画・設計と混同されない「リア
ル・デザイン」が学べる「場」として,学生を刺激することを目指しています.加えて,産業技術と
してのデザインを捉える場合の「デザイン工学」への導入を計っています.
3
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.2 授業状況画像
2.2 授業状況画像
機械工学科
感性デザイン工学科
電気電子工学科
応用化学工学科
機能材料工学科
造形実習(感性デザイン工学科)
4
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.2 授業状況画像
機能材料工学科
機械航空工学演習
電気電子応用実験Ⅱ
ベーシックデザイン(課外)
応用化学工学演習Ⅰ
電気電子応用実験Ⅱ
ベーシックデザイン(課外)
5
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
前期
ものづくり創成実習Ⅰ
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
19
容
テーマ名:模型グライダーの製作と競技
規定に従って模型グライダーの設計・製作および競技と改良に3∼4人のグループで取り組んだ。
規定は製作する材料により与えた。バルサ材の量を制限し、その中で目的とする機体を製作すること
を行った。
それぞれのグループには、代表、設計主任、製作主任、実地責任者という役割を持たせることで、
チームワークを学んでもらった。
報告会は、仕様報告と競技会の報告 2 回の合計 3 回行い、全体のまとめを報告書にして提出しても
らう形式とした。評価は、以下の3つの観点について行った。
(1) 報告書に基づき、機械工学専門技術のうち、グライダー製作に関する実験実習を通して計画の遂
行、結果の解析と考察を行う能力はどの程度か
(2) プレゼンテーションや製作した作品に基づき、グライダー製作に関する設計コンセプトおよび設
計仕様を決定し、これを説明でき、課題と関連する物理現象の基礎的事項を理解できているか
(3) 授業態度やチームワークの結果に基づいて、グループ作業を通じてコミュニケーションやチーム
ワークの重要性をどの程度学ぶことができたか。
それぞれ、40%、40%、20%として評価した。
授業風景、製作物等
6
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
機 械 工 学 科
科目名
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
前期
ものづくり創成実習Ⅰ
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
28
容
テーマ名:グライダー搭載ロケットの設計製作
ものづくりを通して,ものづくりの面白さおよび課題と関連する物理現象を体感し,工学との結び
つきを考えることを目的とした.また,課題解決のためのデザイン能力,コミュニケーション能力,
自主的・継続的学習能力および計画的作業遂行能力を身につけることも目的とした.まず,ペーパー
グライダーの製作,競技会を行い,飛行するグライダーの安定・不安定について体感・検討した.次
に,3人程度のグループをつくり,グループ毎に設計するグライダー搭載ロケットのコンセプトを提
案し,グライダー搭載機構・飛行安定性・グライダー放出機構・回収機構の設計および軌道シミュレ
ーションなどを行った.各グループが独自のコンセプトおよび設計結果を発表し,質疑・討論を行い,
製作したグライダー搭載ロケットは地上において燃焼試験を行い,グライダー放出機構の作動確認を
行った.各機構の修正を行った後,1 回目の競技会を行った.その結果を発表し,質疑・討論を行い,
それに基づいて再設計を行い,2回目の競技会を行った.最後に最終報告書をまとめた.
授業風景、製作物等
40
ロケットグライダーの外形図
ブ(ースト時 )
30
わりばし
20
10
精密ネジ
0
0.00 0.42 0.84 1.26 1.68 2.10 2.52 2.94 3.36 3.78 4.20 4.62
-10
輪ゴム
-20
A8-3エンジン
糸
速
高
-30
時 間(
バルサ材
最高速度 33.95 m/s
最高高度 34.68 m
コンセプト図
シミュレーション結果
グライダー搭載ロケット
競技会
7
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
機 械 工 学 科
科目名
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
後期
ものづくり創成実習Ⅰ
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
21
容
テーマ名:ものを壊してみよう!!
紙というシンプルな材料を用いて,課題でだされた作品をできるだけ重量が軽く,なおかつ丈夫に
なるように設計・製作させ,課題に対するものづくりを通して,ものづくりの面白さ,および課題と
関連する物理現象を体感し,工学との結びつきを考える.また,グループ作業を通してコミュニケー
ションやチームワークの重要性を学ばせることを目的としている.
実習では,以下の項目について実施させた.
(1)課題に対するアイデア,コンセプト設計
(2)3D レンダリングソフト Shade を用いて CG による作品設計
(3)紙を用いて作品製作
このテーマの特徴は,複数回競技会を行い,学生に作品の問題点を検討させ,問題点を克服する過程
を体験させていることである.
授業風景、製作物等
制作風景
競技会の様子
CG 制作例
報告会の様子
8
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
1
開講年次 開講時期
2
備考
後期
ものづくり創成実習Ⅰ
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
21
容
テーマ名:移動ロボット
教育用ロボットとして,メカトロニクス研究室において開発されたロボットキッドを用いて,触覚セ
ンサ作成および,プログラム作成などを通し,機械工学に関連した課題解決のためのデザイン能力,計
画の遂行,結果の解析と考察を行う能力,日本語の論述力,研究発表やグループ討論のコミュニケーシ
ョン能力,自己成長意欲を持ち自主的・継続的に学習する能力,時間的効率と期限を考えて計画的に仕
事を進める能力を養うことを目的とした授業である.
具体的には以下の通りである.
3人1班で実施し,1班につき1台のロボットキッドを使用する.授業後半において,ロボットに搭
載された赤外線センサと製作する触覚センサを用いて,乱立する障害物をどのくらい長い時間回避でき
るかを競う競技会を開催する.この競技会に向け,班毎に触覚センサに関して,デザインコンセプトを
考え,それに基づく,触覚センサの設計・製作を行う.また,センサをもとに,障害物回避用のロボッ
ト動作を考え,それを実行する駆動用プログラムの作成を行う.
授業風景、製作物等
使用ロボットキッド
作品例
授業風景
9
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
1
開講年次 開講時期
2
備考
通年
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
100
容
テーマ名:旋盤加工(ペーパーウェイトの作製1)
工作実習の流れを説明します。
1.学生の出席確認を行うとともに支給材料の真鍮の丸棒を手渡し、文鎮の図面を学生へ返却する。
2.旋盤を囲んで旋盤の概要説明、基本操作説明を行う。
3.文鎮図面を元に学生が旋盤を操作しながら、旋盤加工を行う。
以下に文鎮の本体、つまみ部の加工手順を示します。
a.片刃バイトで、図面に従って、つまみ部の段差を加工する。
b.図面に従って、つまみ部分のローレット加工を行う。
c.ダイスを用いて、つまみ部にM8のおねじをきる。
d.突切り(ステッキ)バイトを用いて、文鎮本体とつまみ部を切り離す。
e.図面に従って、文鎮本体の両端面とつまみ部端面を片刃バイトで仕上げる。
授業風景、製作物等
上側が支給材料
下側が旋盤加工後の文鎮本体とつまみ部
10
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
1
開講年次 開講時期
2
備考
通年
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
100
容
テーマ名:フライス盤(ペーパーウェイトの作製2)
フライス盤による文鎮製作
① 作業内容及び安全確認方法説明
② 機器操作説明
③ 旋盤加工により仕上がった真鍮円柱材料の底面を図面寸法に基づきフルバックを用いてフライ
ス加工し寸法に仕上げる
④ ③で仕上がった底面を基準に図面寸法に基づきつまみ取り付け部分をエンドミルを用いて溝入
れ加工し寸法に仕上げる
⑤ 加工終了品の寸法及び仕上がり確認
⑥ レポート作成内容説明
⑦ 掃除
授業風景、製作物等
11
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
通年
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
100
容
テーマ名:手仕上げ(ペーパーウェイトの作製3)
目的
ペーパーウエイト本体のタップ加工および端面仕上げ加工を行う。
手順
①つまみ部を結合させるためのタップ穴の位置をハイトゲージ等を用いてけがく。
②M8 のタップを立てるための下穴(φ6.8mm ドリル)をボール盤を用いてあける。
③タッピングボール盤を用いて M8 のめねじを本体に斬る。
④めねじの深さが足りない場合は、ハンドタップを用いねじ長さを深くする。
⑤加工段階で発生したバリ等をヤスリを用いて仕上げる。研磨剤を用いて表面等を研磨する。
説明内容
・ハイトゲージの使い方について
・ドリルの種類とボール盤の使い方及び安全な作業方法について
・刃物の切削速度選定について
・ねじの下穴とめねじ、おねじの関連について
授業風景、製作物等
本体とつまみ
完成品
12
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
通年
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
100
容
テーマ名:溶断・溶接
工作実習の流れを説明します。
1.学生の出席確認後、作業上の安全確保についての説明を行う。
2.シャーリング、高速切断機、グラインダー等の操作説明後、学生に操作させる。
3.アセチレンガス・酸素用のガス溶接を用いて、厚さ9mm鋼板を学生がガス切断を行う。
4.アセチレンガス・酸素用のガス溶接を用いて、厚さ 2.3mm鋼板をガス溶接及びプラズマ切断機
を用いて、厚さ6mm鋼板のプラズマ切断の手本を見せる。また、ステンレス鋼やアルミの交直
イナートガスアーク溶接法による溶接の手本を見せる。
5.アーク溶接機を用いて、厚さ6mm鋼板2枚を学生が付け合わせ溶接を行う。
6.プレスブレーキを用いて、曲げ加工の手本を見せる。
授業風景、製作物等
左側が指導者の付け合わせ溶接
右側が学生の付け合わせ溶接
13
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
通年
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
4×4 週
内
受講人数
100
容
テーマ名:CG 演習
三次元 CG ソフトを用いて、コンピュータグラフィックを体験することを目的とした。また、与えら
れた課題に沿った作品(コンテスト作品)を創作し CG ソフトでそれを表現することにより、創造性を
養うとともに物体の三次元性と図面における二次元性の関係を体感させた。この演習は、1 グループ
あたり 4 週間で行った。まず、第 1 週目は、CG ソフトの基本操作を習得させた。加えて、簡単なサン
プル(ポット)を作成させた。第 2 週目は、ペンを作成させた。この時間の最後に学生に課題を伝え
た(機械情報コース:
「人を助ける機械」
、航空宇宙コース:
「飛ぶ機械」
)
。第 3 週目の開始までに、CG
コンテスト作品の構想図を手書きで描かせた。そして、第 3 週目と第 4 週目で、コンテスト作品を作
成させた。
全ての学生が作品を提出した後、ものづくり創成実習の担当者を中心に作品の審査を行った。審査
では「発想」
、
「テクニック」
、
「デザイン」を総合的に評価した。そして、優秀な作品には学科長賞(賞
状)を与えた。
(平成 16 年度、最優秀賞 1 名、優秀賞 5 名)
授業風景、製作物等
サンプル(ポット)
サンプル(ペン)
平成 16 年度最優秀作品
手書き構想図の一例
14
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
開講年次 開講時期
1
2
備考
通年
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
100
容
テーマ名:NC旋盤(Numerical Control)
NC旋盤を例として用いてNC工作機械による加工方法を習得する。
1.NC旋盤の概要説明
2.ビデオ教材を用いたNC旋盤による加工実例の学習
3.NC言語のコマンド、プログラミング説明
4.プログラミング演習
5.NC旋盤による加工
授業風景、製作物等
実習用NC旋盤
加工例
15
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
社 会 建 設 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
2
開講年次 開講時期
2
前期
備考
(未開講)
ものづくり創成実習Ⅰ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
80
容
社会建設工学科では,平成17年度からのものづくり創生実習開始に当たり,WG を結成し議論を行
ってきた.その結果,下記のとおりブリッジコンテストを実施することとした.
テーマ名:ブリッジコンテスト(平成17年度実施予定)
2年生で学習する構造力学の知識をもとに、与えられた条件内で最大限の性能を有する橋梁模型の製
作をおこなう。これにより、計画立案能力・デザイン能力・問題解決能力の育成を図ると共に、チー
ムワークの必要性の認識を図る。
授業風景、製作物等
16
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
応 用 化 学 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
2
開講年次 開講時期
2
備考
前期
ものづくり創成実習Ⅰ・Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
90
容
テーマ名:混合アルカリの分別定量(中和滴定)
金属イオンの定量(錯滴定)
金属の当量の決定
液体の吸着現象
せっけんと洗剤の合成
染料の合成と染色
ヨウ素・でんぷん時計反応の反応速度と高分子合成 液体の密度と粘度の測定
生物工学実験 −微生物の観察とスクリーニング
分子モデリング
反応速度と活性化エネルギー
昨年度は従来の応用化学工学実験Ⅰ∼Ⅳのうち、ものづくりに関連するテーマを2つづつ取り上げ
て、各実験で実施してきたが、本年はこれらを当該実習に集め、
『ものづくり』に必要な基礎を学習し
ながら実習で体験する形態とした。内容としては化学、化学工学、生物工学と広範囲の分野を含むため、
ものづくりという観点ではさわりを体験するに留まるものであるが、レポート作成も含めて基礎の習得
に重きをおいた本来の目的が達成できたと考えている。
授業風景、製作物等
授業風景
17
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
電 気 電 子 工 学 科
科目名
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
1
開講年次 開講時期
2
備考
前期
ものづくり創成実習Ⅰ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
85
容
テーマ名:手作りインダクタの特性評価
内容:以下に示す流れによって各自がインダクタを作製し、自作したインダクタの特性評価を行う。
インダクタの構造とインダク
タンスの大きさの関係の調査
設計方針の立案
作製
特性評価(設計値と実測値の比較)
インダクタ作製に関する規定
・使用できる被覆導線(外径 1.6mm、導線径 1mm、長さ 3000mm)
・中空インダクタ(芯材は学生実験で準備するアクリルパイプ(外
径、20、30、40mm)
)
・インダクタンスはできるだけ大きくなるよう設計
・製作に当てる時間は 30 分以内
・自作インダクタを用いた RL 回路に正弦波を加え、オシロスコ−
プにより電圧・電流の位相差を観測
・LCR メ−タを用いて自作インダクタのインダクタンスおよび RC
回路の定数(抵抗、インダクタンス)の値を確認
授業風景、製作物等
作製したインダクタ
図2 測定中の概観
図1 自作インダクタと抵抗回路
の概観
18
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
電 気 電 子 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
1
開講年次 開講時期
2
備考
後期
ものづくり創成実習 II
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
85
容
テーマ名:電子回路の製作(2石トランジスタラジオ)
本テーマの目的は、半田ごてを用いて電子回路を製作する過程を通して、電気電子工学に対する興
味や関心を育てることにある。
近年、電気電子工学科においても、入学前に電子回路を組み立てた経験を持たない学生が増えてい
る。このような学生は電気回路や電子回路に関する自分なりのイメージを持つことができないために、
講義で得た専門知識を咀嚼することが困難な場合が多く、専門科目に対する「取っつきにくさ」を抱
く原因にもなっている。この状況を改善するためには、学生が講義で得た知識を、具体的な実体験と
リンクさせることが重要である。本テーマは、i) 電子回路に関する緻密な知識を習得する前に、電子
回路の製作を体験させる、ii) 電気電子工学についての学生の興味や関心を育成することを目的とす
る。製作する電子回路は完成時に学生が達成感を得やすいものであることが望ましく、ここでは 2 石
式トランジスタラジオを取り上げている。共振回路、高周波増幅回路、検波回路、低周波増幅回路か
ら構成されており、トランジスタやダイオードの極性、抵抗やコンデンサの素子値の読み方を習得で
きる(図1)
。さらに、回路レイアウトの設計から、半田ごてを含めた一般工具(図2)の使用法につ
いても学習する。
授業風景、製作物等
実験は2週に分けて構成されている。1週目はブレッドボード上に回路配置(図3)を行い、構成回路の
機能を学習する。2週目はユニバーサル基盤上に半田ごてを用いた回路作成を行う(図4)
。
図1.動作説明用回路
図2.使用工具
図3.ブレッドボード上の実装回路
図4.ユニバーサル基板上の実装回路
19
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
電 気 電 子 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
2
開講年次 開講時期
2
備考
後期
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×15 週
内
受講人数
85
容
テーマ名:ワンチップマイコンの実験
【目的と位置づけ】
ワンチップマイコンの機能を理解し、本的な使用方法を習得する.なお,この実験は 3 年後期に
実施する応用実験Ⅱテーマのための基礎習得を目的とした(注:写真は応用実験Ⅱで作成された製
作物)
。
【実験内容】
汎用的なワンチップマイコン PIC(米マイクロチップ社製,PIC16F84)を用いて次の課題を達成
する。①ブレッドボード上に配線した 1 個の LED を点滅するためのプログラミング、②8 個の LED
を順に点灯させる回路作製とプログラミング。③1 個の LED を 3-3-7 拍子で繰り返し点滅させるシ
ステムの作製(回路作製とプログラミング)
。これらがこなせれば、応用実験にて行うライントレ
ースロボット(写真1)用の PIC プログラミングに対応できる。
【検討項目と調査】
システム動作、すなわち回路とプログラムの連携について文章で具体的に説明させるとともに、
PIC を用いたシステム設計を行わせた。提出された設計例は、AD 変換装置、ステッピングモータ制
御装置、温度制御装置、LED イルミネーション・表示板などであった。
授業風景、製作物等
写真 ワンチップマイコン PIC を用いたライントレースロボットの走行風景
(応用実験Ⅱにて実施)
20
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
知 能 情 報 シ ス テ ム 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
情報工学実験及び演習Ⅲ
(来年度よりものづくり
創成実習Ⅰ・Ⅱに変更)
実験
授業コマ数
必修
2
3×15 週
内
テーマ名:創造的コマンドウェアの作成
開講年次 開講時期
3
受講人数
備考
後期
70
容
※
1.課題の目的
自ら設計したソフトウェアの実現を通して、自主的に学習する能力と計画的に仕事を進める能力を
養う
2.実施方法
1週目 利用者の立場からソフトを設計、計画表を作成
2週目 開発者の立場からソフトを設計、テスト仕様書を作成
3週目 プログラミング
4週目 プログラミング
5週目 テスト
6週目 プレゼンテーション、グループ討議
3.今年度の特徴
・ 毎週、各グループ(5∼6人)に成果物と実績表を説明させた。
・ 開発したソフトウェアをテストすることにより、
作成したソフトウェアを客観的に評価させ、
ソフトウェアの開発目的の到達度を自己点検させた。
※本科目では他に「画像処理」
、
「ハードウェア記述言語によるマイクロプロセッサ設計及びアセンブ
ラプログラミング」
、ならびに「デジタル信号処理」を課している(選択性)
。
授業風景、製作物等
創造的コマンドウェアの作成において各グループが作成したソフトウェアのリスト
•
タイピングゲーム:タイピング上達のためのソフトウェア。文字の並びを逆にすることにより
ゲーム性を持たせている。
•
レシピデータベース:多くのレシピの中から条件を満たすレシピを自動的に選んでくれるソフ
トウェア。
•
勤務表の自動作成を行うソフト:労働者のスケジュール管理などの作業を自動化することによ
り、間違いや時間の無駄を省くソフトウェア。
•
カロリー計算ソフト:一日の行動を入力することにより、消費および摂取カロリーを自動で計
算し 自分の健康状態の把握に役立てるソフトウェア。
•
基本情報技術者試験(午前)学習確認ソフト:基本情報技術者試験の学習を一通り済ませた使用
者が学習内容を再確認するためのソフトウェア。
•
大学ゲーム:模擬的な大学生活を体験することによって、大学がどういうものか、また大学生
活になったらどういう生活をするのかを知ることができるソフトウェア。
•
普通自動車免許ソフト:普通自動車免許試験の仮免許試験と本免許試験を学習するためのソフ
トウェア。
21
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 能 材 料 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
1
開講年次 開講時期
2
ものづくり創成実習 1
授業コマ数
3×13 週
内
受講人数
備考
前期
80 名
1 回 40 名
容
テーマ名:ミョウバンの結晶成長および研究発表会
本実習においては、従来の「機能材料工学実験 1」で実施していた、ミョウバンの結晶成長をテー
マとしてとりあげている。結晶成長の様相が、様々な因子によって支配されており、必ずしも理論ど
おりには進行しないことは、材料科学の分野では周知の事実である。広く一般科学のデモンストレー
ションに用いられている、比較的容易なミョウバンの結晶成長においても、良質な結晶を育成するた
めには、熟練と注意深い操作、条件のきめ細やかな設定などが必要である。学生の個性に応じて、様々
な観点から、工夫をさせ、結晶の育成に取り組ませている。16 年度は、従来行っていたカリウムミ
ョウバンに加えて、鉄ミョウバンの育成も試みさせた。物質が異なれば、条件設定の変更が必要な点
などを、学ばせた。17 年度からは、前期全期間を通じて、他の実験の合間にも取り組ませる計画で
ある。本実習では、他に、酸塩基滴定・沈殿滴定・キレート滴定・酸化還元滴定も実習させているが、
16 年度から、結晶成長の実習も含めて、パソコン・スライドソフトを用いた研究発表会を始めた。
デザイン性の高いプレゼンテーション資料を作成することも、現代の技術者として要求される資質で
あることは言うまでもない。なお、発表会はものづくり創成センター実習室において実施した。
授業風景、製作物等
本実習の内容を紹介するスライドショームービー(QuickTime 形式)、および、結晶成長の実習風景の
ビデオ映像(mpg 形式)が、学内専用サイトからダウンロード可能である。 以下は、発表会のスナッ
プ写真と、学生が育成した結晶の例である。
22
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
機 能 材 料 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実験
必修
1
開講年次 開講時期
2
備考
後期
ものづくり創成実習Ⅱ
授業コマ数
3×8 週
内
受講人数
73
容
テーマ名:ガラス細工
沸騰石や融点測定用細管などを作成し,次項目以降の実験に使用するガラス器具を準備するとともに,
ガラス細工に必要な基礎的な技術を修得する。
テーマ名:有機化合物の構造決定(未知試料の同定)
分子構造未知の二種類の有機化合物について,2週にわたる実験操作,解析により分子構造を同定す
る。
元素の定性分析・溶解度テストを通して,化学反応を基盤とした有機化合物の定性的な分析方法と官
能基の性質を理解する。
テーマ名:機能性有機化合物の合成(機能性色素の合成)
有機合成反応と分離・精製を行い,定量的な物質の取り扱い方を修得し,合成反応を行う上で必要な
準備,操作,観察力を養う。さらに,化合物の同定と物性評価を通して,分子構造に由来する物質の
機能について理解する。
授業風景、製作物等
ガラス細工の実験風景
23
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
感
科目名
実験/実 必修・選
習
択
感性工学実習Ⅰ
(実験 A)
実習
性
単位数
選択必修
授業コマ数
デ
イ
ン
工
学
開講年次 開講時期
2
3×15 週
内
ザ
2
受講人数
前期
科
備考
酒井教授・山本助手指
導
29
容
テーマ名:タウンウォッチング
東京商工会議所 NPO 法人生活福祉環境づくり 21 が新宿での福祉のモデル地域づくり
を目指して実施した「タウンウォッチング」の手法の面白さを知り、それに加えて感性
デザイン工学的な視点がどのようにこの手法のなかに導入できるかを模索する。
具体的には、工学部構内の屋外施設について、通行する上での好都合・不都合な点、
美観、安全性、さらに毎日この構内で長い時間を過ごす私たちにとっての望ましい環境
(福祉的な視点を中心に)についてこまやかな観察力をもってつぶさに観察し、現状を
報告するとともに、よりよい工学部構内構築のための提案について検討する。観察メモ
と撮影したデジカメの画像を用いて、現状における問題点と改善案を班で協力し一枚の
模造紙にまとめる。
今年度の実験では、車椅子に乗った状態で学内を散策し、その現状を調査する、とい
う意欲的な試みに取り組む学生たちも現れた。
授業風景、製作物等
学生のプレゼンテーションより
24
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
感
科目名
実験/実 必修・選
習
択
感性工学実習Ⅰ
(実験 B)
実習
授業コマ数
性
デ
単位数
必修
ザ
内
ン
工
学
科
開講年次 開講時期
2
3×15 週
イ
2
受講人数
前期
備考
宗近助手指導
29
容
テーマ名:WEB 作成の基礎
基礎的な HTML によるホームページを作成することによって、HTML 言語およびイン
ターネットの仕組みを理解する。
発展的学習として文字、画像、音声、映像のデータの取り扱い方を習得し、さらに、
情報発信の注意点、ルール、マナーについて反省しつつ、そもそも良い Web
Page とは
どのようなものなのかについても考察する。
授業風景、製作物等
省略
25
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
感
科目名
実験/実 必修・選
習
択
感性工学実習Ⅰ
(実験 C)
実習
授業コマ数
性
デ
単位数
必修
ザ
内
ン
工
学
開講年次 開講時期
2
3×15 週
イ
2
受講人数
前期
科
備考
三池教授指導
29
容
テーマ名:ディジタル画像処理(画像のディジタル化と静止画像処理)
本実験は、ディジタルデータとして画像情報を扱う第一歩として、ディジタル画像と
は何か(ディジタル画像と画像ファイルフォーマットの仕組み、およびコントラスト変
換、フィルタリングなどの静止画像処理の原理等)について体験的に学習することを目
的とする。また PhotoShop などのフォトレタッチソフトの仕組みや、ディジタル画像処
理と人間の視覚系との関係についての理解を深めることも期待する。
授業風景、製作物等
学生のプレゼンテーションより
AGC 処理とヒストグラム・イコライゼーション処理の比較
26
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
感
科目名
実験/実 必修・選
習
択
感性工学実習Ⅰ
(実験 D)
実習
授業コマ数
性
デ
単位数
必修
ザ
内
ン
工
学
開講年次 開講時期
2
3×15 週
イ
2
受講人数
前期
科
備考
多田村教授指導
29
容
テーマ名:コンピュータグラフィックスの基礎と光学測定技術
本実験は、以下の四項目を、データ計測からその可視化に至るまでの一連の作業のな
かで理解し、体系づけて習得することを目的とする。
照度計測実験を通した照明基礎理論の理解。
ディジタル画像の特性を理解。
離散データの可視化に関する基礎手法の理解。
シミュレーションを通した現実空間と仮想空間との比較による相違点の理解。
授業風景、製作物等
学生のプレゼンテーションより抜粋
配光分布グラフと可視化システムグラフの比較
27
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
感
科目名
性 デ ザ
実験/実習必修・選択 単位数
感性工学実習Ⅰ
(実験 E)
実習
授業コマ数
必修
2
3×15 週
内
イ ン 工
学 科
開講年次 開講時期
2
受講人数
前期
備考
長助手指導
29
容
テーマ名:色彩計測
本実験は、色彩の世界共通ルールとしての表色系(マンセル表色系、RGB 表色系、XYZ
表色系、L*a*b*表色系)の基礎を学ぶとともに、色彩を計測する測色計の原理を学ぶ。また、
コンピュータグラフィックスで色を表すことにより、実物を目で見たときの色と、ディスプ
レイ上で再現した色、ならびにカラープリンタで印刷した色の違いについて考察する。
授業風景、製作物等(学生のプレゼンテーションから抜粋)
例のような試料の色を測定、各表色系で記録したうえで、測定した RGB 値に従って Pov-Ray
で球と立方体を描画。さらにその CG をプリンタで印刷する。元の試料・ディスプレイに表
示された CG・印刷された画像のそれぞれをデジカメで撮影し、比較した。
入出力デバイスによる色の差を補正し、同一のデータならば同一の色が再現されるようにす
るためのシステム(=カラーマネージメントシステム)において、デバイス・インディペン
デント・カラー(装置に依存しない色)とカラー・ポータビリティ(同一色情報の交換)を
実現することが重要であることが分かる。
28
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
感
科目名
性 デ ザ
実験/実習必修・選択 単位数
感性工学実習Ⅰ
(実験 F)
実習
授業コマ数
必修
内
学 科
開講年次 開講時期
2
3×15 週
イ ン 工
2
受講人数
前期
備考
一川助教授指導
29
容
テーマ名:ミュラー・リヤーの錯視
本実験は、錯視における体験と物理的実在物とのあいだの不一致の程度(錯視量)の測定
を行い、錯視の現れ方を規定する諸要因や測定法に関する諸条件について検討することを目
的とする。そのために、ミュラー・リヤーの錯視図形を用い、心理物理学的測定方法の一つ
である調整法(method of adjustment)によって錯視量を測定する。
授業風景、製作物等(学生のプレゼンテーションより抜粋)
錯視量I
14
12
10
8
A
D
6
4
2
0
-2
60°
120°
180°
240°
300°
角度
上昇・下降系列による錯視量
29
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.3 ものづくり創成実習報告
学科名
科目名
感性工学実習Ⅰ
(実験 G)
感
性 デ ザ
実験/実習必修・選択 単位数
実習
授業コマ数
必修
内
学 科
開講年次 開講時期
2
3×15 週
イ ン 工
2
受講人数
前期
備考
福代講師・山下技官指
導
29
容
テーマ名:温熱環境の計測と評価
室内環境の快適性に関わる要因としては美的要因、心理的要因、生理的要因、機能的要因
などがあるが、建築設備的な観点からは、生理的要因である温熱環境が重要な意味を持つ。
人が涼しいあるいは温かいと感じるのは単に室温のみによって決まるのではなく、室温以外
に湿度、気流速、平均放射温度の影響を受けこれらの総合作用として決まる。
本実験では、1.人体の温感に影響を及ぼすこれら四物理因子の計測法について学び、2.
これら物理因子の計測値を用いて人体の温感指標の一つである PMV(Predicted Mean Vote)
を求め、3.実際の温冷感との比較を行い、温感指標 PMV の有効性について検討する。
授業風景、製作物等
省略
30
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
2
開講年次 開講時期
3
備考
後期
機械情報工学演習
授業コマ数
1×15 週
内
受講人数
23
容
テーマ名:移動ロボット
教育用ロボットとして,メカトロニクス研究室において開発されたロボットキッドを用いて,外装
やモーター選定などハードウェアに関わる設計および,プログラム作成などソフトウェアに関わる設
計を通し,機械工学に関連した課題解決のためのデザイン能力,計画の遂行,結果の解析と考察を行
う能力,日本語の論述力,研究発表やグループ討論のコミュニケーション能力,自己成長意欲を持ち
自主的・継続的に学習する能力,時間的効率と期限を考えて計画的に仕事を進める能力を養うことを
目的とした授業である.
具体的には以下の通りである.
3人1班で実施し,1班につき1台のロボットキッドを使用する.授業後半において,ロボットの
外装及び,その動きにより,美しさや技術力を競う競技会を開催する.この競技会に向け,班毎にデ
ザインコンセプトを考え,それに基づく,外装ボディの設計を行う.その外装ボディに合わせた駆動
系の設計を行う.また,外装に合わせたロボット動作を考え,それを実行する駆動用プログラムの作
成を行う.
授業風景、製作物等
使用ロボットキッド
作品例
授業風景
31
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
科目名
機 械 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
必修
2
開講年次 開講時期
3
備考
後期
機械航空工学演習
授業コマ数
1×15 週
内
受講人数
48
容
ものづくりの基本となる機械システムの設計プロセスへの理解を深めるため,本演習では航空機を
取り上げ,製品設計開発の基本的考え方とそのプロセスを習得することを目的とした.また,課題解
決のためのデザイン能力,コミュニケーション能力,自主的・継続的学習能力および計画的作業遂行
能力を身につけることも目的とした.3人程度のグループをつくり,グループ毎に設計する航空機の
コンセプトを提案し,航空機の空力設計,安定性設計などを行った.各グループがこれらのコンセプ
トおよび設計結果を発表し,質疑・討論を行った.各グループの設定したコンセプトは,
「自分たちの
車 2 台を乗せ北海道旅行するための中型輸送機」
,
「新幹線に翼をつけて飛ばすには」
,
「ナウシカのメ
ーベは安定して飛べる?」など多種多様であった.発表会での議論に基づき,再設計を行い,それに
基づいてモデル航空機の製作を行った.製作した航空機は風洞において空力性能・安定性能試験を行
い,試験結果と計算による予測との比較をもとに再設計を行った.最後に再度風洞試験を行い,性能
確認を行った.最後に,コンセプト設定から設計,性能予測,製作,風洞試験,再設計・製作,最終
性能のすべてをまとめた最終報告会を行った.
授業風景、製作物等
航空機設計発表会
風洞を利用した空力性能試験
中型輸送機
ナウシカのメーべの空力性能調査
32
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
応 用 化 学 工 学 科
科目名
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
選択
2
開講年次 開講時期
2
後期
応用化学工学演習Ⅰ
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
備考
担当教員:応用化学工学科
上村明男教授・中山雅晴助
教授・吉本誠助教授
93
容
テーマ名:
「活性炭による色素の吸着」
応用化学工学演習 I の「4章 固体表面への吸着現象」において講義・演習につづく実習として本
テーマを実施した。受講者は、応用化学工学科1年生約45名であった。2名1組で実験を行い、各
組にビーカー、試験管5本、試験管立て、ストップウオッチなどを配布した。吸着剤として顆粒状お
よび粉末状の活性炭を使用した。吸着質となる色素溶液としてメチレンブルー溶液を採用した。実験
では色素溶液に所定量の顆粒状活性炭を入れ、断続的に振とう攪拌しながら色素による青色の経過時
間を追跡した。試料中の色素濃度は比色セットを用いて決定した。30分吸着操作を継続した。同様
の実験を、吸着剤として粉末状活性炭を用いて行った。得られた結果は、活性炭比表面積、フロイン
トリッヒ式の適用性の観点から考察、解析した。実験終了後、色素廃液はバケツに回収した。吸着現
象を説明するための理論は、物質移動や平衡など化学において重要な概念を含んでいることから、本
実習が日常生活において意識することが少ないそれらの概念をイメージするきっかけになったと期
待される。
授業風景、製作物等
顆粒状活性炭(左)と粉末状活性炭
(右)
色素(メチレンブルー)溶液
比色セット(色素濃度を決定)
活性炭処理後(右)
33
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
科目名
応 用 化 学 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
選択
2
開講年次 開講時期
2
後期
応用化学工学演習Ⅰ
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
備考
担当教員:応用化学工学科
上村明男教授・中山雅晴助
教授・吉本誠助教授
93
容
テーマ名:
「落球法による糖溶液の粘度測定」
応用化学工学科1年生を対象とした「応用化学工学演習 I」では、1テーマにつき講義→演習→
実習を実施している。実習は講義で得た基礎的事項を現象と結び付けて考える能力を養うためのも
のである。
「1章 物質の性質」の講義・演習に対応する実習として本テーマを実施した。1 回の受
講者は、応用化学工学科1年生約45名であった。実習に必要な器具類(平底ガラス管、ゲル粒子、
ビーカー、ストップウオッチなど)は2名に対して1セット用意して行った。粘度測定のための試
料として、片栗粉溶液を使用した。試料を平底ガラス管に入れ、密度が水より若干大きく直径が 2 mm
の粒子を試料中で沈降させ、10 cm の標線間を粒子が沈降する時間を精密に測定した。得られたデ
ータをストークスの沈降法則に適用して流体の粘度を決定した。さらに、糖溶液に胃腸薬を添加し、
胃腸薬が含有する酵素アミラーゼにより糖を加水分解分解した後、試料の粘度低下を同様の方法で
決定した。実験は 1 時間∼1.5 時間で終了して、残りの時間はデータ解析、レポートの作成や追加
実験の時間とした。本実習は、理論と現象(液体中の物質の沈降現象)を結び付けて考える訓練に
なったことが期待される。
授業風景、製作物等
片栗粉で糖溶液を調
製
ゲル粒子(直径 2 mm)
胃腸薬で糖を分解して粘度を
測定
糖(片栗粉)溶液中のゲル粒子の沈
降時間を計測
34
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
科目名
応用化学工学
演習Ⅰ
応 用 化 学 工 学 科
実験/実習
必修・選択
単位数
開講年次
開講時期
備考
実習
選択
2
2
後期
担当教員:応用化学工学科 中
山雅晴助教授・吉本誠助教授・
上村明男教授
授業コマ数
2×15 週
受講人数
内
93
容
テーマ名:応用化学工学演習(ガラス細工)
表記授業(対象学年:応用化学工学科1年生、後期、月曜日5−8時限目)を行った。93名の学
生を2グループに分け、それぞれのグループに対して2回ずつガラス細工の実習を行った。課題は、
ガラスの切断、毛細管の作り方、ガラスの封入法、L字管の製作、同径ガラス管の接続、などである。
ほとんどの学生が初めてのガラス細工であったので、非常に楽しく実習していた。12基のバーナー
に対して45人前後の受講者であったので、少々過密気味であったものの、満足のいくレベルでガラ
ス細工を行っていた。作った作品は記念に持ち帰らせたが、それは好評であった。また、ガラス細工
では不可避の怪我も、毎回数人程度軽微な火傷や切り傷を負っていたが、いずれも保健管理センター
の処置で済む程度のものであった。
授業風景、製作物等
ガラス細工風景
うまく加熱できるかな
できたぁ♪
ちょっと受講生が多かったかも
完成品(自分の名前を書いた紙片を封
入しました)
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
電 気 電 子 工 学 科
科目名
実験/実習 必修・選択 単位数
実験
必修
2
開講年次 開講時期
3
備考
後期
電気電子応用実験Ⅱ
授業コマ数
6×15 週
内
受講人数
42
容
テーマ名:高温超伝導体の試作と超伝導性の評価
内容:高温超伝導体の試作と評価を行い、超伝導体の原理の理解と、その応用に接することを目的と
し、次に示す流れによって 3 週で実験を行う。
超伝導 ビデオ鑑賞(超伝導全般の理解)
性能評価(理論値と実測値の比較)
超伝導体の試料作製
・マイスナ−効果の確認:試作した試料を液体
窒素温度まで低下し、永久磁石での反発の様
子を確認
・液体窒素中での浮上力の測定:試作した試料
と永久磁石との間の反発力(浮上力)を測定
・超伝導原料粉末の秤量:反応式を基に各種原料粉末を天秤で秤量
・混合プロセス:秤量した各種粉末を乳鉢及び乳棒で混合
・仮焼プロセス:混合粉末を焼成し、炭酸塩の分解と原料粉末の反応
のための仮焼
・成型プロセス:仮焼後の試料を粉砕し、金型に充填後圧縮プレス
・焼結プロセス:電気炉により、大気中で熱処理
授業風景、製作物等
写真1 原料粉末と天秤
写真2 秤量
写真3 混合
写真4 マイスナ−効果の確認
写真5 浮上力の測定風景
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2.4 その他の授業と課外授業
学科名
科目名
感 性 デ ザ イ ン 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
その他
2
開講年次 開講時期
2
備考
後期
造形実習
授業コマ数
2×15 週
内
受講人数
40
容
テーマ名:
ベーシックデザイン教育の一環として「立体構成」
,基礎描写力を養う「鉛筆デッサン」の実習
概要は,鉛筆デッサンと立体造形(油土)による制作体験を通して,モチーフ(表現対象となるオ
ブジェクトとなる石膏の幾何学的形態)や道具・材料と作品の関係を見出し,デザイン造形に対する
基本的姿勢を学習すること.
教育目標は,静物モチーフを対象として鉛筆デッサン,および油土を用いた立体造形(模刻,立体
構成)の課題制作を行うことにより,デザイン造形に必要な 3 次元空間(形態)把握,遠近法の理解,
質感表現,描写表現能力等を習得すること.
センターのデザイン実習室では,専ら,静物モチーフを対象として鉛筆デッサンのみを行った(油
土は作業環境が汚れやすいので,感性デザイン工学科の実習棟で行った)
.
授業風景、製作物等
指導教員による鉛筆デッサンの講評風景
優秀作品例
(静物デッサン―幾何石膏+布)
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
2.4 その他の授業と課外授業
学科名
科目名
感 性 デ ザ イ ン 工 学 科
実験/実習 必修・選択 単位数
実習
その他
ベーシックデザイン
授業コマ数
0
約 3×70 日
(350 時間/年)
内
開講年次 開講時期
B2-D3
受講人数
通年
備考
課外授業
20
容
テーマ名: デザイナー養成特別課外授業
概要は,正課の授業内容と比較し,更に高いレベルと多くの課題制作を行い,より高次のベーシッ
クデザイン教育や応用デザイン教育内容を受講すること.これにより,美術系大学のデザイン学習者
に近い表現能力を身に着けることを目的としている.
・場所は,感性デザイン工学科の実習棟とセンターのデザイン実習室を使用した.
・内容は,平面構成,鉛筆デッサン,応用課題のプレゼンテーションの実習.
・日程は毎週土曜日(夏季休業中は 10 日程度連続で実施)
・作業時間は 3∼6 時間.
・講評時間は 1 時間程度
授業風景、製作物等
平面構成制作状況
平面構成作品作例
デッサン講評風景
デッサン作品作例
デッサン制作状況
プレゼンテーション状況
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
3.1 講演会
3. 行事
3.1講演会
ものづくり創成教育講演会
工学部附属ものづくり創成センター (報告者) 宗近孝吉
題目
ものづくりに挑む
― 成功に至る過程 ―
山下浩之氏 〔(株)神戸製鋼所・長府製造所 主任研究員〕
講演者
山本貴士氏 〔(株)エムビーエス 代表取締役〕
武市通文氏 〔(株)日立製作所・電機グループ笠戸事業所 主任技師〕
田中正吾氏 〔 山口大学工学部・電気電子工学科 教授〕
開催期日 平成 16 年 10 月 28 日(金) 13:00∼17:00
会場
山口大学工学部 D11 教室
13:00−13:10 三浦副工学部長挨拶
13:10−14:00 題目「自動車用アルミ製部品の設計・開発∼素材メーカー側からの
アプローチ」
講師:山下浩之氏
(要旨)現在、自動車の軽量化は地球環境問題への対応を目的とし
た大きな社会的テーマとなっています。本講演では、その有効な手
段の一つであるアルミニウムを使った自動車部品の軽量化に関し
て、素材メーカーのモノ作りの観点から紹介して頂いた。
14:00−14:50 題目「ベンチャー企業の実状と必要性」
講師:山本貴士氏
(要旨)ベンチャー企業は人知れず誕生し、育ち、大施術が行われ、
そこで耐え得る者と絶えるものとの分岐点となります。ベンチャー
企業が必要とする「経験・知識・人脈」を持った栄養素と社会的必
要性について講演して頂いた。
プ ロ グ ラ ム 14:50−15:10 コーヒーブレーク
15:10−16:00 題目「最近の鉄道車両技術の動向(車体の軽量化設計技術につい
て)」
講師:武市通文氏
(要旨)車体構造の変遷と、最近の新幹線電車用車体の軽量化に関
する開発事例を述べて頂いた。
16:00−17:00 題目「電磁波レーダを用いた先進的トンネル非破壊検査システムの
開発」
講師:田中正吾氏
[平成16 年度文部科学大臣賞及び平成 15 年度中国文化賞を受賞]
(要旨)受賞の産学連携・社会的還元としての開発製品について、
「発見し、育み、形にする」 ものづくり創成の観点から、その成
功の秘訣を語って頂いた。
報告
参加者90名余名で、講演後はいくつかの質疑応答がなされ、ものづくり創成教
育にとって充実した講演であった。アンケート調査からも講演にほぼ満足の結果が
示された。
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
3.1 講演会
講演抜粋
講演Ⅰ「自動車用アルミ製部品の設計・開発∼素材メーカー側からのアプローチ」
従来の素材メーカーの役割は、ユーザーが決定する性
能・品質の素材をリーズナブルな価格で安定的に供給する
ことであり、それは不変的な取り組み事項ではあるが、近
年自動車メーカー側の要請に応え、部品性能へより踏み込
んで逆提案を行うケースが増えてきた。 すなわち、ユー
ザー側で決められた仕様の材料や加工製品を単に供給す
るだけでなく、部品の機能・コストを考慮し、素材メーカ
ーからの逆提案を行うことである。
例えば、バンパービームの場合、法規で細かく定められて
いる要件に対して、実験やコンピュータシミュレーションな
どを駆使して、最適な提案を行っている。
[今後の展望]
90 年代からの自動車軽量化ブームにのり開発を加速させつつも、景気後退の中で必ずしも右肩
上がりの成長ではなかったこれら部材も、現在では、当製造所の主力メニューとなってきており、
今後の成長が期待されるところである。
ただし、自動車は常にその時点での先端技術に基づき開発が継続される構造体であるとともに、
これらの開発は、自動車メーカーのみならず関連する部品メーカーや素材メーカーを巻き込み、
世界レベルで熾烈な競争が展開されている。
その中で、我々アルミニウムメーカーの目指すべき方向を考えたとき、
1.その業界の中でナンバーワン、オンリーワンの存在となること
2.他競合材料(鉄、樹脂等)との競争の中で、勝ち残れる価値をもった商品群をつくること
3.それらを生み出す【モノ作り技術】を作り上げる R&D を展開すること
をキーワードに、今後とも継続的な研究開発およびモノ作りに推進していく次第である。
講演Ⅱ 「ベンチャー企業の実状と必要性」
先ず、ベンチヤー企業を語る上で、一番最初に思う
ことは「ひと・もの・かね」の不足である.既存企業
ないしオールド企業との比較をする際、不足部分を補
う為に必要とされることは、オールド企業が業を企て
ることに対して先ず、希な業を発想する事がベンチャ
ーにおいて、成功するまた、勝負できる策と言える.
当然希な業を、発想することは至難の業であることは
言うまでもないが、希とは何も今まで無い新しいこと
だけを指すのではなく、今では珍しくなったことも希
なことと言っていいと思います。即ち、企業の前に希
業であることを前提とされる.
40
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
3.1 講演会
しかしながら、ベンチャー企業に於いて一番の障壁と言えるのは「歴史・履歴・実績」を問われ
ることであろう.成功及び成長しているベンチャー企業において、共通していることはその 3 点
セットを「センス・ビジョン・バイタリティー」でカバーしていることが挙げられる.
それを実際に言葉で説明するとすればこの 3 点セットであろう。
■センスとは?自分に(会社・組織)出来ることとしたいことが一致しているかどうか想定した
巻き戻し機能.
■ビジョンとは?成りたい自分の(会社・組織)その状況を頭でイメージ出来其れを如何なる状
況でも自然イメージ出来る再生機能。
■バイタリティーとは?自分の(会社・組織)頭の中でイメージしたことに基づいて勇気を持っ
て動き働きかける早送り機能。
簡単に言うと、ビデオデッキのようなものかもしれない。ビデオデッキといえば録画機能も見
逃せないことは言うまでも無くこのことは所謂、これからの情報の蓄積技術(財産)である。ひ
ょっとしたらこのことだけは、オールド企業とベンチャー企業が互角に法り合える技術かもしれ
ないと考えられる。
講演Ⅲ 「最近の鉄道車両技術の動向(車体の軽量化設計技術について)」
近年、世界の鉄道車両は、他の交通機関との激しい競
争状態にあり、到達時間の短縮による輸送サービス向上
を目指して車両の高速化が推進されている。 国内でも
鉄道車両の高速化が推進され、速度 270∼300km/h の営
業運転が行われているが、このような鉄道車両の高速化
は、機械、電気、土木など各分野の先端技術が広範囲、
多角的に導入されていることによる。 本講演では、多
岐にわたる鉄道技術各分野の内容のうち、車体の軽量化
設計技術に焦点をあて、特に最近の新幹線電車用車体の
軽量化について紹介する.
[車体の軽量化]
鉄道車両の高速化においては、車両システム全体の軽量化を図る必要があり、車体においても
軽量化を図るとともに、安全性、居住性および経済性の優れた構造を開発する必要がある.最近
では、アルミニウム合金製中空押出形材(以下、中空形材と記す)が注目され、本材料を主構造
材に使用した車体の実用化が行われている。中空形材は、2 枚板および斜材で構成された一種の
サンドイッチ構造であり、従来の外板が 1 枚板で構成されるものをシングルスキン構造と呼ぶの
に対しダブルスキン構造と呼ぶ。ダブルスキン構造は、面外曲げ剛性が高いため、トンネル内高
速走行時の圧力荷重が作用する車体の軽量化および高剛性化を図る上で有利である.
本講演では、ダブルスキン構造の一例として、軽量で面外曲げ剛性の高いアルミニウム合金製
ろう付ハニカムサンドイッチパネルを世界で初めて構造材として適用した車体を開発した内容
を紹介するとともに、車体の軽量化設計技術に関して、開発・設計・試験法・製作法の最近の動
向について述べる。
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
3.1 講演会
講演Ⅳ 「電磁波レーダを用いた先進的トンネル非破壊検査システムの開発」
まず、私がこれまで研究して来た過程を振り返ると、
以下のようなことを、常に念頭においてきたような気
がします。
①高い志、②集中力、③忍耐力、④(やれば必ず成就
するという)自信、⑤謙虚さ、⑥観察力(洞察力)な
ど、皆様も賛同して下さるものばかりです。ただ、大
事なのはレベルの問題です。いずれの項目も、頭に 真
に という接頭語を付けて欲しいと思います。
また、従来の方式に捕らわれず常に新しい発想を大事にすることも重要です。従って、
⑦チャレンジ性⑧好奇心⑨積極的に人脈を作る(企業は研究テーマの宝庫)も付け加えたいと
思います。また、個人的には、 人生、意気に感ず の単純な性格も良い方向に働くものと思い
ます。
学術レベル(論文を投稿あるいは学会発表)では、例えば方式の提示だけで済むものも、実用
化に際しては完全に解明し、精度・信頼度を極限にまで高める努力が要求されます。この過程が
泥臭く、かつ労力・時間がかかり、③の忍耐力が否応なく試されます.大学に籍を置く者もこの
気概を持って欲しいと思います。
[研究の心構え]
アンテナを張りめぐらし、人の行っている研究を全て学習するのは不可能であるし、また量が多す
ぎて追いつけない。そのため、小生は、ある時期までは先達の研究を参考にしながら知識を貯えたが、
ある時期からできるだけ自分の頭を使うことに専念した。これは、一見同じことをやっていても、人
間には個性があるため、必然的に方法論が異なってくるからである。そこに オリジナリティ が醸
成されると思う。計測工学は、(他の学問も同じであるが)正に プラトンの洞窟の成め そのもの
である。つまり、「洞窟の前を歩いている(太陽から照らされた)事物の洞窟内の影を洞窟の中の 拘
束された 住人がみて、その影を実体と勘違いする(プラトンの洞宕)」ことに対する戒めである。
計測においては、センサ出力は正に洞窟内で観察される 影 に相当する。洞窟の外の 実体 を正
しく理解・把握するには、知能と想像力をたくましくして、影を作っているおおもとの 実体 に近
づかなくてはならない。そのときに物理現象を理解する知識が助けとなる。今後、独創的な ものづ
くり を志す人が、この戒めを真剣に受け止め、「継続は力なり」をモットーに発奮されることを祈
念する次第である。本稿が ものづくり に関心をもっている若い方に少しでも役に立ったのであれ
ば、望外の幸せである。
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
3.2 講習会
3.2 講習会
3次元デジタル処理講習会
概要:
本講習会は,3 次元デジタイザを用いて 3 次元デジタル処理行う方法について説明する内容で
ある.具体的には,受講生 2 人に対して,3 次元デジタイザの簡単な使用方法とともに取り込ん
だ 3 次元形状データを CAD により整形する方法までを実習を交えて説明する.今年度は,12 月
22 日(水)に一組の方に講習会を実施した.
【使用機材】
(1)3 次元デジタイザ Vivid700 (株)コニカミノルタホールディングス(株)
(2)ポリゴン編集ソフト Polygon Editing Tool コニカミノルタホールディングス(株)
(3)3DCAD SolidWorks ソリッドワークス(株)
【講習内容】
1.処理の概要説明
2.3 次元デジタイザの概要説明
3.実演指導
3-1 3 次元形状の取込み方法
3-2 形状データの修正方法
3-3 形状データの CAD データへの変換方法
4.実習
1 人 30 分の割り当て実施
講習会風景
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3.2 講習会
プリント基板加工システム講習会
2005年1月20日(木)13:00∼16:00にて受講者2名で講習会を行った。
場所 :ものづくり創世センター工作室(総合研究棟2F 215室)
概要: プリント基板加工システムFPZ−73AT(MIT)および加工機用のソフトウェア
(FLASH FOR WINDOWS)の操作方法の説明とそれらを用いた簡単な回路基板の作成を行っ
た.
使用機材: プリント基板加工システムFPZ−73AT(MIT)
講習内容:
1.プリント基盤加工機について
2. 加工用ソフトフラッシュウィンドウの操作ついて
2-1 CAD(EASYCAD)
2-2 CAM(CAM−Z)
2-3 ファイルコンバーター
3. 加工機のセットアップ
3-1 切削工具
3-2 切削工具の取り付け
3-3 その他
4. 加工機の操作方法について
5. 加工実習
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3.2 講習会
工作ガイダンス(機械工場共催)
2004年8月9日(月)∼12日(木)9:30∼15:30より工学部機械工場にて参加
者32名(機械16名、社会建設1名、電気電子15名)で工作ガイダンスが行われました。
講習内容
1.安全教育について
・服装(作業着)
、靴(安全靴)
、帽子、その他
2.工作機械別講習内容
①旋盤
②ボール盤
・主要部の名称と機能説明
・主要部の名称と機能説明
・バイトの選択とその取付作業
・ドリルの研ぎ方
・工作物の取付作業
・テーパードリル,ローソクドリ
・外径削り、端面削り
・材料別による加工方法
・切削条件の説明
・作業上の注意事項
・作業上の注意事項
③フライス盤
④鋸盤・その他
・フライス盤の選択
・鋸盤の取扱方法
・刃物の選択とその取付作業
・プレス加工方法と取扱方法
・工作物の取付作業
・ラクソーの取扱方法
・フルバックでの品物の削り方
・木工用機械の取扱方法
・エンドミルによる溝入れ加工
・シャーリングによる切断
・作業上の注意事項
・高速切断機他
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3.3 協賛した講習会
3.3 協賛した講習会
サイエンス・パートナーシップ・プログラム
最先端科学技術に夢を託す理科教育研修講座
∼新エネルギーと理科教育∼
主催 山口県教育研修所
文部科学省科学技術・学術政策局基盤政策課支援事業
日時:平成16年10月9日(火)∼11日(木)
場所:山口県教育研修所,山口大学工学部・同ものづくり創成センター,ほか
参加者:24名(山口県内,中・高等学校及び盲・聾・養護学校の理科担当教員)
研修目的:環境に負荷の少ない,太陽光・風力・バイオマス・燃料電池などのいわゆる新エネルギー
にみる最先端科学技術に関する講義や実習を通して,教師が得た知見をもとに授業の活性化を図り科
学技術創造立国日本のこれからを担う生徒の育成に資する。
第2日目(10月10日)研修プログラム
1.講義:
「燃料電池の未来」 担当 森田昌行(山口大学工学部)
2.実習:燃料電池の活用
担当 江頭 港,吉本信子(山口大学工学部)
吉見守一,米崎昌良(山口大学理工学研究科院生)
3.研究協議:
「燃料電池を取り入れた授業づくり」
担当 椎木正信, ほか(山口県教育研修所)
<研修プログラム内容>
・燃料電池技術の現状と開発動向について講義:最先端技術における理科・工学の役割認識,実用化
のための技術課題と環境問題との関係把握
・ペットボトルと鉛筆の芯を使った燃料電池のモデル実験:教室でできる安全な演示実験,学習レベ
ルに応じて現象説明を工夫,小型燃料電池を使った玩具の紹介,
・理科(化学)教育への応用についての協議,授業における「電池」関連事項の学習状況報告,授業
導入に対するレポート
ペットボトルと鉛筆の芯を使った
Sir W. R. Grove(英)の実験を説明する模式図:
燃料電池のモデル実験
燃料電池の原理発見(1839 年)
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3.4 講演
3.4 講演
第2回 ものづくり・創造性工学教育
事例発表&総合討論
昨年,宇都宮大学にて第1回「ものづくり・創造性教育に関する先進大学での取り組みに関するシ
ンポジウム」が開催され,これに続き第2回の集いが千葉大学工学部で開催されました.
■主催:千葉大学工学部 宇都宮大学工学部
■ 後援:日本工学教育協会 千葉県産業技術振興センター
■日時:平成 16 年 11 月 6 日(土)10:30∼受付開始
■会場:千葉大学工学部 17 号棟 2 階 特別講義室
■ 内容:
11:00 開会
千葉大学工学部附属創造工学副センター長
渡部武弘
11:05 挨拶
千葉大学工学部長・附属創造工学センター長
宮崎 清
11:15 講演Ⅰ 「ものづくり・創造性工学教育への挑戦」事例発表
1) 現場から発想するデザイン
千葉大学 清水忠男
2) 工学基礎科目の「造形演習」におけるものづくり
千葉大学 植田 憲
3) 宇都宮大学における創造性教育・ものづくり教育のカリキュラム 宇都宮大学 横田和隆
4) 創造性、主体性、積極性、問題解決能力を育成する ものづくり 教育プログラム
茨城大学 大島郁也
12:15 休憩 (昼食)
13:15 見学会
・千葉大学工学部附属創造工学センター
・各大学における「ものづくり・創造性工学教育」パネル展示
14:30 講演Ⅱ 「ものづくり・創造性工学教育への挑戦」事例発表
5) 工学部におけるベーシックデザイン教育の実践
山口大学 木下武志
6) 鳥取大学工学部におけるものづくり教育への取組̶実践教育プロジェクトー
鳥取大学 長島正明
7) 大学1,2年生のための創造実習:やじろべ製作
名古屋大学 千田進幸
8) 福井大学における創造的ものづくり(仮題)
福井大学 後藤善弘
9) 秋田大学工学資源学部におけるものづくり教育について
秋田大学 土岐 仁
10) デジタルエンジニアリングを活用した創造工学教育
東北大学 山中 将
11) 千葉大学工学部附属創造工学センターにおけるものづくりⅠ
千葉大学 久保光徳
12) 千葉大学工学部附属創造工学センターにおけるものづくりⅡ
千葉大学 渡部武弘
16:30 総合討論 「これからのものづくり・創造性工学教育をめぐって」
司会 千葉大学工学部副学部長
野波健蔵
17:00 閉会
千葉大学工学部附属創造工学センター運営委員
市川 薫
17:15 懇親会 会場:千葉大学松韻会館
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3.5 講習会参加
3.5 講習会参加
技術セミナー「九州3D デジタルデザイン・セミナー(北九州)
」報告
2004年7月20日(火)に4月に小倉にできたばかりの西日本工業大学の小倉サテライ
トキャンパスで行われた九州3D デジタルデザイン・セミナー(北九州)に参加した。このセミ
ナーは光造形を中心とした、ラピッドプロトタイピング(RP)についての講演でした。このセミ
ナーの目的は九州にデジタルデザインを導入しようという試みのもとに(株)デンケンの日浦氏
が中心となって無料で開催されているものあり、今回が8回目であった。以下このセミナーで行
われた講演の概要と展示内容について簡単に紹介する。
◎ 講演
① 「IT 活用によるデジタルデザイン、デジタルモックアップ」
九州 RP 技術研究会事務局 日浦昭二氏
概要:最初に九州 RP 技術研究会についての紹介があり、続いて RP 技術の開発と現状につ
いて紹介があった。最後に(株)デンケンで扱われている商品などについて簡単な紹介が
あった。
② 「3次元データを利用した試作内省化の効果」
ローランドディ・ジー(株)福岡営業所所長 徳増敏氏
概要:3D 導入による効果について紹介があり、そのデータをもとにしてマニュアルを用
いずに CAD データをモニター越しに見ながら行う製造方式( デジタル屋台と命名されて
いる )の紹介があった。また、光造形でないラピッドプロトタイピングの方法として、
切削ラピッドプロトタイピング(SRP)の紹介があった。
③ 「光造形の技術・市場−最近の話題−」
(株)ディーメック モデリングセンター 寺本俊夫氏
概要:RP 技術における光造形手法、粉末造形手法、溶融樹脂押し出し法の紹介があった。
光造形は表現力が高く、解像度が高い。粉末造形は材料の自由度が高い。樹脂はランニン
グコストが安いという各特長があり、用途に合わせて扱うことが望ましいのではないかと
感じた。
④ 「水洗商品開発におけるデジタルエンジニアリングの推進」
東陶機器(株) 利光賢士氏
概要:水洗商品を開発する際に、デザインを3D で行い、それを企画、開発、デザイン、
技術製造、マニュアルというすべてのおいて用いる実例の紹介があった。こうすることに
より、問題点の早期抽出、業務のスピードアップ、情報共有による意思疎通、無駄の削除
が図れているという紹介があった。
⑤ 「モノづくりロマン−デジタルエンジニアリング考−」
(独)情報通信研究機構九州 IT 研究開発支援センター長 住本正氏
概要:安川電機に30年以上在籍されて、制御と電気、材料を統合したシステムの研究に
従事されてきて、それをふまえたこれまでの研究の考え方や紹介があった。
⑥ 「ラピッドプロトタイピングの最近の話題と展望」
(独)九州工業大学情報工学部機械情報工学科 楢原弘之氏
概要:4つの内容について紹介があった。1つ目は RP(ピッドプロトタイピング)の応用
48
山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
3.5 講習会参加
と歴史と概要について。2つ目は RP の研究の動向について。3つ目は最近の装置開発の
動向について。最後は RP の今後も向かう道とその将来についての紹介があった。
◎展示会・デモ
① ローランドディ・ジー(株)
SRP を行うことが可能な3DPlotter の展示があった。SRP とは CAD などをもとにして作成
した3D データをもとにして、切削加工を行う方法であり、作成のデモもあった。
② (株)デンケン
光造形装置 SolidJet の展示があった。また、作成のデモについてもあった。
③ クボタシステム開発(株)
触覚 CAD システム「Digital Clay Studio」を展示。触覚感覚を持った棒を用いてものを
作成していくシステムであり、操作することができた。
④ (株)アスペクト
粉末造形装置を用いた製品の展示物があった。
他5件
図 1:九州 RP 技術研究会事務局の日
図 2:3D デジタル機器、ソフトウ
浦氏(株式会社デンケン)の講演
ェアの展示会場
3.6 施設訪問者
日付 平成 16 年 11 月 29 日 13 時∼15 時
見学者,来訪者 鳥取大学工学部ものづくり教育実践センター 早川元造 氏(センター長)
,
田中久隆 氏,長島正明 氏(教務職員)
内容 センターの運営内容,施設内の各教室,機材の説明.授業(機械工学科の実習)の見学.
ベーシックデザイン教育の説明(木下武志)
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
4.1 ロゴマーク
4.広報活動
4.1 ロゴマーク
このロゴマークは,センターの活動ポリシーとも関連
するドイツの総合造形教育機関にあった「バウハウス」
のデザインスタイルをイメージし,シンプルな比率の異
なる矩形3個とアウトラインによる色面分割を使用し
ています.
「附属ものづくりセンター」の名称を特徴的
に示す「もの」を「MONO」と英語表記し,センターの英
語表記のそれぞれを色面内に収め,マークとしての纏ま
り感を出しています.イメージカラーの「白,黄.群青,
黒」は明度バランスによる高い視認性と補色関係による
明瞭さを考慮しました.
指定色
C100%, M50%, Y25%, K7%
C0%, M0%, Y100%, K0%
C0%, M0%, Y0%, K0%
C96%, M34%, Y0%, K8%
C0%, M0%, Y0%, K100%
保護エリア
点線内を「保護エリア」と呼びます.このエリア内に他
のデザイン要素が入るとマークの独自性や視認性の妨げ
となりますので,保護エリア内には図形やマーク類などの
他のデザイン要素が入らないようにして下さい.
使用サイズの制限
視認性を保つために,文字入りで使用する場合の最小使
用サイズの縦幅は 1.8 ㎝として下さい.これ以下のサイズ
で使用する場合は,文字を抜いたロゴマークを使用してく
ださい.
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
4.2 Web サイト
4.2 Web サイト
1.はじめに
本 Web サイトは、センターの紹介、本施設利用などに関
する情報発信の拠点とすることを目的として 2004 年 8 月に
公開しました。
URLはhttp://www.mono.eng.yamaguchi-u.ac.jpでトップ
ページを図 1 に示します。
2.掲載コンテンツ
本 Web サイトで掲載しているコンテンツは次の4つの内
容で構成されています。その内容を順次紹介します。
図 1:トップページ
① センター紹介
センター紹介では、センターの構成と機能(図 2 参照)などにを紹介しています。
② 利用案内
利用案内では、センターを利用するための情報について紹介している。表 1 に内容について
記す。
表 1 利用案内
使用細則
センターを使用するための規則を掲載
施設案内
センター施設の配置図と機器配置について紹介
利用申請書
センター施設を利用するための手続きと申請書を紹介
利用心得
センターを利用するための心得について紹介
利用機器
センターに設置している機材について紹介
施設利用状況
センター施設の各時間ごとの利用状況を紹介
時間割表
センター施設の利用申請状況について紹介
③ 活動内容
活動内容では、センターが開催しているシンポジウム、講演会(図 3 参照)や講習会と、セン
ターが関連する工学部で開講しているものづくり創成実習を紹介している。
④ その他
その他では、センターの問合せ先、センターまでのアクセス方法や関連リンクについて掲載し
ている。
図 22:構成と機能
図
構成と機能
図 3:講演会
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
4.3 パンフレット
4.3 パンフレット
発行年:2004 年 10 月
表紙(表側,裏側)
内側
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
4.4 メールマガジン
4.4 メールマガジン
平成 16 年度に発行したものづくり創成センターメールマガジンの発行日および内容は以下の
とおりである.
発行日 8/26 夏号
内容
・ センターHP 開設案内
・ センター利用申請案内
・ センター施設案内
・ センター備品紹介:
『3D デジタイザー』コニカミノルタ(株)製
発行日 9/1 臨時夏号
内容
・ センター利用申請案内
発行日 10/22 秋号
内容
・ ものづくり創成教育講演会 2004 の案内
・ センター備品紹介:
『プリント基板加工機』ミッツ株式会社製
発行日 1/12 冬号
内容
・ センター機器講習会の案内
・ センター備品紹介:
『3DCAD SolidWorks』ソリッドワークス株式会社製
発行日 3/7 春号
内容
・ センター施設利用申請案内
・ センター機器講習会のお知らせ
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
5. 施設,設備等,設備利用実績
5. 施設,設備等,設備利用実績
ものづくり創成センター施設
センターは山口大学工学部.総合研
究棟2Fに所在しています。下図に各
部屋の配置等を示します。
・211室 事務室、CAD室
・212室 リフレッシュルーム
・213室 デザイン実習室
・214室 創成工学実習室
・215室 工作室
ものづくり創成センターの設備
ものづくり創成センターには下記の装置、ソフト、工具等備品が設備されています。御利用方
法についてはセンターのHPをご参照ください。
1.装置
・プリント基板加工機(ミッツ) 1 台
・3次元デジタイザーVIVID700(コニカミノルタ) 1 台
3次元デジタイザー
プリント基板加工機
2.ソフト
・OrCAD シリーズ(サイバネットシステム株式会社) 1 ヶ
・3次元 CAD SolidWorks(ソリッドワークス) 9 ヶ
3.工具等
・電気工具セット 20 ヶ,ワイヤーストリッパー 20 ヶ,六角レンチセット 5 ヶ
・圧着ペンチ 2 ヶ,カッティングマット 13 枚
・ガスバーナー 10 台
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
5. 施設,設備等,設備利用実績
4.測定器等
・オシロスコープ TDS32012(テクトロニクス) 1 台
・テスター (三和電器計器) 20 台
・直流電源 LX018-2(高砂製作所) 2 台
オシロスコープ
直流電源
5.デザイン実習
・デザイン実習用パネル B3 50 ヶ B4 60 ヶ ,筆洗 50 ヶ
6.映像設備等
・プロジェクタ ELP−820(エプソン) 1 台
・スクリーン 971-23FSM-80(ライオン事務器) 1 台
・デジタルビデオカメラ DCRPC300K(ソニー) 1 台
プロジェクタ
スクリーン
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
5. 施設,設備等,設備利用実績
設備利用実績
1.はじめに
ものづくり創成センターには、ものづくり教育を行うために使用できる施設 3 部屋用意されて
おり、その名称と用途を表 1 に示します。
表 1:施設と用途
施設名
用途
デザイン工学実習室
デザイン工学に関わる実習、課外活動のために使用する施設
創成工学実習室
創成工学に関わる実験・実習、課外活動のために使用する施設
工作室
回路作成機など大型機器の運用室として使用する施設
2.利用実績
施設の利用状況を表 2、表3に示します。表 2 はデザイン工学実習室、表 3 は創成工学実習室
に関するものです。また、学科ごとの利用状況を時間をもとにしてグラフ化したものを図 1 に示
します。この表とグラフより、デザイン工学実習室は、感性デザイン工学科の利用が大半を占め
ていることがわかります。これは、表 1 に示すようにデザインに関する教育の利用ということに
関係しているためです。また、創成工学実習室においては、機械工学科の利用実績が多いことが
わかります。これは、ものづくりと機械の関係がよく結びつきやすく利用しやすいためであると
思われます。そして、全体的に利用時間が少ないという問題も挙げられます。これについては、
アピール不足が多く起因していると思われ、今後、利用してもらうためにアピールを増やすこと
を検討しています。
表2:学科デザイン工学実習室の利用状況
学科名
利用時間
主な利用状況
38 時間
12 日
ものづくり創成実習(模型製作)
313 時間 30 分
43 日
デッサン教育など
機械工学科
感性デザイン工学科
日数
表 2:学科別創成工学実習室の利用状況
学科名
利用時間
日数
主な利用状況
機械工学科
12 時間 40 分
44 日 ものづくり創成実習(グライダー作成)
応用科学工学科
29 時間 31 分
15 日 ガラス細工
機能材料工学科
9 時間 40 分
山口県教育研修所
5 時間
2 日 ものづくり創成実習Ⅰ(発表会)
1 日 サイエンスパートナーシップ
機械
応化
機能
山口県
機械
感性
(B)
:創成工学実習室
(B)
:創成工学実習室
(A)
:デザイン工学実習室
図 1:学科ごとの利用状況
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
6. 運営組織
6. 運営組織
(1)ものづくり創成センター教職員
センター長(併任)
南
和幸 教授
副センター長
木下 武志 講師
スタッフ
木下 勝之 助手
宗近 孝吉 助手
糸井
茂 技術専門職員
西村 世志人 技術専門職員
(2)ものづくり創成センター運営委員会
委員長
南
和幸 教授(センター長(併任)
、機械工学科)
木下 武志 講師(副センター長)
木下 勝之 助手(専任教官)
宗近 孝吉 助手(専任教官)
専徳 博文 助教授(機械工学科)
佐伯
隆 助教授(応用化学工学科)
進士 正人 助教授(社会建設工学科)
大崎
堅 助教授(電気電子工学科)
伊藤
暁 助教授(知能情報システム工学科)
栗巣 普揮 助教授(機能材料工学科)
古荘 真敬 助教授(感性デザイン工学科)
柳原
堀
宏 助教授(共通講座)
憲次 教授(教務委員長)
崎里 節子 専門員
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
7. 規則
7. 規則
施設の運用開始に当たり、使用細則と使用心得を決定した。
1.山口大学工学部附属ものづくり創成センター使用細則
(目的)
第1条 この細則は,山口大学工学部附属ものづくり創成センター規則第 9 条の規定に基づき,山口
大学工学部附属ものづくり創成センター(以下「センター」という。
)の使用に関し必要な事項を定め
る。
(使用者)
第2条 センターを使用することができる者は,次に掲げる者とする。
(1) 本学部の教職員
(2) 本学部の学生,ただし指導教員を必要とする。
(3) その他センター長が許可した者
(使用できる施設と用途)
第3条 使用できる施設とその用途は,原則として次に掲げるものとする。
(1) 工作室 回路製作器等大型機器の運用室として使用する。
(2) 創成工学実習室 創成工学に関わる実験・実習・演習,課外活動としてのものづくりに関する
教育に使用する。
(3) デザイン工学実習室 デザイン工学に関わる実習,課外活動としてのものづくりに関する教育
に使用する。
(施設の使用手続)
第4条 センターを使用する場合は,使用責任者が施設使用願(別紙第1号様式)をセンター長に提
出し,許可を受けなければならない。使用責任者が学生等の場合は,別に指導教員の承認を必要とす
る。
2 センター長は,施設の使用の許可にあたっては,人数,使用期間及び使用施設等について必要な調
整を行うことができる。
3 センター長は,施設の使用を許可したときは,施設使用許可証(別紙第1号様式)を交付するもの
とする。
4 施設を使用する者は,別に定める使用心得を遵守しなければならない。
(使用日時等)
第5条 センターを使用できる日時は,月曜日から金曜日の午前 8 時 30 分から午後 5 時 30 分までと
する。ただし,センター長が特に必要と認めた場合は,この限りでない。
2 学則第 29 条に定める休業日は,原則としてセンターの使用を許可しないものとする。
なお,休業日に使用できる日を設ける場合は,センター長が別に定める。
(遵守事項)
第6条 センターを使用する者は,次に掲げる事項を遵守しなければならない。
(1) 使用責任者は,施設類の正常な利用と使用する者の監督に務めること。
(2) 許可された内容以外に使用しないこと。
(3) 使用時間を厳守すること。
(4) 施設・設備又は備品を破損又は滅失,汚染した場合には,直ちに,センター長に報告し,その
指示に従うこと。また,備付けの物品を許可無く持ち出さないこと。
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
7. 規則
(5) 使用後は,清掃及び整理整頓すること。
(6) その他使用に際しては,職員の指示に従うこと。
(損害賠償)
第7条 使用責任者は,施設・設備又は備品を破損又は滅失した場合は,これらを原状に復し,又は
その損害を弁償しなければならない。
(許可の取消等)
第8条 使用責任者及び使用する者がこの細則に違反し,又はセンターの運営に重大な支障を生じさ
せたときには,センター長はその許可を取消,又はその使用を停止することができる。
(雑則)
第9条 この細則に定めるもののほか,センターの使用に関し必要な事項は,センター長が別に定め
る。
附則
この細則は,平成 16 年 7 月 15 日から施行する。
2.創成センター利用の心得
創成センターの使用方法について
■ 創成センターの使用に際しては施設使用願を提出しセンター長の許可を得る.申請できる使用期
間は最長で半期(半年)とする.通年使用の場合は再申請が必要である.
■ 使用に際しては,申請者が創成センター事務室にある使用簿に使用時間を記入し,鍵を借りる.
終ったら窓などの戸締りをし,
エアコンのスイッチを切り,
消灯してから施錠して鍵を返却する.
鍵の受け渡しの際には身分証明書を提示してもらうことがある.
■ 使用時間は平日の 8:30 から 17:30 までとする.
■ 保管庫を使用する場合には,施設使用願の保管庫使用欄に記入してセンター長の許可を得る.原
則,保管期間は半期とする.
■ 使用後,作成物および使用物品は必ず整理整頓し,保管庫以外の場所に残さないこと.
使用時の注意事項
■ 創成センターの各実習室での飲食は禁止する.
■ 水以外のものを流しに流さない.
■ 安全な服装で作業する.
■ 整理整頓をする.
使用後は必ず清掃をして,ゴミは持ち帰ることとする.
■ センター備品を使用する場合には,使用願で申請してセンター長の許可を得る.使用後は紛失物
が無いか確認をして返却する.
■ 備品の損壊や事故など起きた場合は直ちに指導教官およびセンター職員に連絡すること.
* なお,上記項目に違反した場合には部屋の使用を禁止する場合があります.
けがや事故があった際の緊急連絡先
(使用時間内)
(8:30∼17:30)
・ものづくり創成センター事務室(0836−85−9814)
・事務室不在の場合は工学部総務係(0836−85−9005)
(使用時間外) 平日(17:30∼8:30) 土日、祝日、年末・年始
・工学部守衛所(0836−85−9023)
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山口大学工学部附属ものづくり創成センター年報 Vol.2(平成16年度)
山口大学
工学部附属ものづくり創成センター年報 VoL.2(平成 16 年度)
発行日
平成 17 年 9 月 30 日
編集・発行 山口大学工学部附属ものづくり創成センター
〒755-8611 山口県宇部市常盤台 2−16−1
TEL 0836-85-9814
FAX 0836-85-9815
E-mail: [email protected]
監修・表紙デザイン:木下武志
レイアウト・DTP オペレーション:篠原久美子 岡本英孝
表紙の画像 (制作年月日 2005 年7 月25 日)
監修・デザイン:木下武志
レンダリング:長篤志
モデリング:岡本英孝 前中康秀
大きさ:640×480 ピクセル
3 次元スキャナ:VIVD-700(コニカミノルタホールディングス株式会社,工学部附属ものづくり創成センター所有)
CG モデラー:LightWave3D Ver.6.5(株式会社ディ・ストーム,NewTekInc.)
CG レンダラー:POV-Ray Ver.3.6 改―多視点投影法・逆遠近投影法対応版―(Persistence of Vision Raytracer Pty. Ltd.,改造 長篤志)