「海外自治体のグローバルPRキャンペーン ~ 豪クイーンズランド州

月曜連載
プロフェッショナルが語る自治体PR戦略⑭
髙木京子
電通パブリックリレーションズ
自治体PRチーム
あり、そこで実際に宿泊することができ、「〝
( サ ン ゴ 礁 の 上 の 生 活 )」 が 楽
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状況であった。
しめるという事実はあまり知られていないという
〟
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とでも有名な人物である。
事例:
「ベスト・ジョブ・イン・ザ・ワールド」
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PR部門が創設された年で、このキャンペーンは
ンプリを受賞した。同年はカンヌ・ライオンズに
2009年のカンヌ・ライオンズPR部門でグラ
な取り組みと、素晴らしい成果を上げたことで、
ルド(世界最高の仕事)
」である。そのユニーク
キャンペーン「ベスト・ジョブ・イン・ザ・ワー
ド 州 政 府 観 光 局 の た め に 行 っ た グ ロ ー バ ルPR
「オーストラリア大陸から日帰りツアーで行く場
とえこういった島々を知っている人であっても、
この地域の島々は比較的無名であった。また、た
バリアリーフは世界自然遺産に登録されていたが、
いう状況であった。世界最大のサンゴ礁グレート
べるのは、ハワイ、モルディブ、カリブの島々と
で海に行く計画を立てる際、まず最初に頭に浮か
の企画と実施を依頼された。当時、旅行者が休暇
知度を高めるための全世界的な観光キャンペーン
2008年1月、サピエント・ニトロは、クイ
ーンズランド州政府観光局から、同州の島々の認
「低予算」
の逆境をビッグアイデアで乗り切る
得られる経験を見せたいと思っていたのである。
ーフの島々の世界に比類のない美しさと、そこで
光局のウェブサイトに誘導し、グレートバリアリ
定されていた。彼らをクイーンズランド州政府観
〝世界を渡り歩き体験を求める人々〟という大
きなターゲット層を取り込むことが目標として設
たのである。
なグローバルキャンペーンを行いたいと考えてい
ランドポジションを実現するため、同州は革新的
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2016 年(平成 28 年)3 月 28 日(月) 地方行政 第 3 種郵便物認可
海外自治体のグローバルPRキャンペーン
ンである。2009年にオーストラリアのブリス
PR部門初のグランプリ受賞作である。
所」という思い込みが定着していたのである。世
(より高
こ う い っ た 課 題 解 決 と「
品質な生活)」という、クイーンズランド州のブ
ちなみに、この年、カンヌ・ライオンズPR部
門の審査員長を務めたのは、ティム・ベル卿とい
ただし、クイーンズランド州政府観光局には、
直面していた課題
う、英国のPR会社チャイム・コミュニケーショ
界的には、グレートバリアリーフに美しい島々が
ベ ン に あ る 広 告 会 社 サ ピ エ ン ト・ ニ ト ロ( 当 時
ン ズ の 会 長 で あ っ た。 ベ ル 卿 は、 故 マ ー ガ レ ッ
の 社 名 は カ ミ ン ズ・ ニ ト ロ ) が ク イ ー ン ズ ラ ン
ト・サッチャー元首相のアドバイザーであったこ
豪クイーンズランド州「ベスト・ジョブ・イン・ザ・ワールド」
第 、 回に引き続き、海外の自治体の受賞事
例を紹介したい。今回は、多くの自治体が取り組
13
むインバウンド観光誘致のためのPRキャンペー
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注したサピエント・ニトロは、クイーンズランド
しかなかった。そのため、このプロジェクトを受
の為替レートで約1億2000万円)という予算
するのに、わずか120万米㌦(2009年年初
グローバルなマーケティングキャンペーンを実施
から多くの応募が来て、ソーシャルメディアなど
である。この求人募集を全世界に出せば、世界中
ド州の魅力を全世界に向けて発信するという仕事
ながら、高額の給料をもらって、クイーンズラン
う仕事である。美しいハミルトン島に6カ月住み
ズランド州政府観光局の海外の事務所にもプロジ
の準備期間が確保される。この期間に、クイーン
年後の1月である。そうすることにより、1年間
た。つまり、クライアントから相談が来てから1
期を、地球の北半球が冬の時期になるよう設定し
て行われた。広告(写真2)の内容は次㌻枠内の
作し、応募サイトでアップロードすることによっ
った。応募は、1分以内の自己PRのビデオを制
どに利用されることが多い)で行われることにな
の広告と共に掲載されるもの。通常求人・求職な
人材募集の告知は、小さなクラシファイド・ア
ド(新聞または雑誌の短い広告で、同じ種類の他
いうぐらい、十分な準備がされたのであった。
に用意していった。これ以上、準備ができないと
サピエント・ニトロは、期待通りにキャンペー
ンが展開できなかったときのために、別案も周到
的に会い、準備を進めていった。
ロのクリエーティブチームはクライアントと定期
である。1年間、毎週3日間、サピエント・ニト
ト(写真1)が開設され、すべてが整えられたの
また、報道用資料も用意され、専用のウェブサイ
ェクトの概要説明が行われ、協力要請がされた。
取り上げられるであろうと期待したのである。
に関するニュース価値の高い〝何か〟を生み出し、 でバズ(口コミ)を生み、ニュースメディアでも
広告ではなく、マスメディアの報道やソーシャル
メディアに頼るしかないと考えた。
周到な準備を経て実施へ
サピエント・ニトロは、キャンペーンの開始時
写真1 募集とコンテンツを提供するためのキャンペーンのウェブサイト
写真提供:サピエント・ニトロ
全世界がターゲットであったが、PRチームは、
中でも八つの地域をキーマーケットとして設定し
た。八つのキーマーケットとは、英国、米国、欧
州、日本、ニュージーランド、インド、中国、韓
国である。これらの地域にいる人々は、他の地域
に比べ、オーストラリアに旅行する志向が高いこ
とが分かっていたからである。PRチームは、ク
イーンズランド州政府観光局とオーストラリア政
府観光局が行った調査と、キーとなる国際市場か
ら得た情報を基に、ターゲット層、戦略、戦術を
定義していったのである。
全世
サピエント・ニトロは、限られた予算で、
界 の 人 々 に エ ン ゲ ー ジ す る( 共 感 を 持 っ て も ら
回
う)には「ビッグアイデア」が必要であると考え
た。
(
「ビッグアイデア」については、連載第
で解説したので、詳細はそちらを見ていただきた
い)彼らは、全世界の多くの人々が抱くであろう
望みについてまず考えた。そして、
〝世界で最高
の仕事〟を考え付いたのである。具体的には、グ
レートバリアリーフのハミルトン島の管理人とい
2016 年(平成 28 年)3 月 28 日(月) 地方行政 第 3 種郵便物認可
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通りである。
ここに書かれている以外には、 歳以上という
応募条件があった。また、メディアの取材を受け、
である。単なる懸賞とは違い、実際に給料をもら
クイーンズランド州の島々の認知度向上の成果
は、キャンペーン終了後、次の測定基準で判断さ
リシティーを展開していった。
ストーリー、写真、ク
イーンズランドの動画
へのアクセス方法もそ
れぞれの国で提供され
た。当然、各国でメデ
ィア事情が異なるので、
それぞれの国では、国
ごとに独自のアイデア
やメディアへの働き掛
けが考えられた。
また、 カ月のプロ
ジェクトのそれぞれの
段階で、さらなるPR
やメディア活動が展開
人の応募者
されるよう計画した。
募集は2009年1月 日から 日にかけてス
タートした。グレートバリアリーフのハミルトン
キャンペーンの展開
も中身は随時変更された。
の時点におけるプロジェクトの達成具合によって
いたが、国に合わせて内容は調整され、それぞれ
いて提供するコンテンツがあらかじめ計画されて
出を増やす機会を提供した。それぞれの段階にお
の発表は、より認知を高め、メディアを通して露
例えば、1次審査によって選ばれた
オーストラリア クイーンズランド州グレートバリアリーフの島々
職種:島の管理人
給与:15万オーストラリアドル (約1,000万円) <6カ月契約>
仕事の内容:プールの清掃、魚の餌付け、郵便物の集荷、探検と
全世界への情報発信
応募の締め切り:2009年2月22日
面接:2009年5月4日
採用通知:2009年5月8日
仕事開始日:2009年7月1日
誰でも応募可
www.islandreefjob.com
島から八つのマーケットに向けて報道資料が配布
され、クイーンズランド州で記者会見が行われた。
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2016 年(平成 28 年)3 月 28 日(月) 地方行政 第 3 種郵便物認可
英語でブログを更新せねばならないため、英語力
と高いコミュニケーション能力も要求された。ア
ウトドアが好きであることも応募条件である。砂
浜を巡回し、サンゴ礁をシュノーケリングで見て
回ることも仕事に含まれるので、泳げなくてはな
らない。採用されれば、応募者の国からハミルト
ン島までの無料航空券が与えられ、三つの寝室が
付いたビーチ沿いの家が無料で貸し出される。プ
ールやゴルフ用のバギー車も付いている。
この小さな広告で特に重要なのは「給与が 万
オーストラリア㌦(当時のレートで約1000万
え る 正 真 正 銘 の 仕 事 で あ る こ と、 そ し て〝 誰 で
円)
」ということと「誰でも応募可」という部分
も〟ハミルトン島の管理人という「世界最高の仕
れることになっていた。
仕事に応募するために送られてくるビデ
(3) オの数の目標:1万4000件
ウェブサイトのトラフィック(アクセス
数や閲覧ページ数などの量)
事」を勝ち取れる可能性があるというメッセージ
ある。
サピエント・ニトロは、こういったビッグアイ
デアを実現するため、総合的なPR戦略を使い、
採用キャンペーンを行いながら、
〝世界を渡り歩
応募要項はクラシファイド・アド以外にもバナ
ー広告などで、戦略的にキーマーケットにおいて
き体験を求める人々〟に対し、グレートバリアリ
の採用活動は、幾つかの段階を経て行われたが、
ーフの島々の魅力を伝えていくことにした。人材
(2)
で多くの人に「自分ゴト化」を促していることで
世界最高の仕事
全世界での報道件数
(1) 写真2 各国で掲出されたクラシファイド・アド
写真提供:サピエント・ニトロ
発表することにした。プレスリリース、関連する
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それぞれの段階ごとに国際的なメディアでのパブ
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マーケットに配布され、それぞれのマーケットご
応募期間は、2009年1月 日から2月 日
であった。応募要項を記したビデオと資料がキー
インタビューが行われた。その後、主催者とイン
それぞれの国で勝ち残っている応募者のメディア
人が発表された。そして、キーマーケットでは、
から来たものはないであろう。世界のメディアの
取り上げられ、多くの熱烈な反応が全世界の人々
これほどまでに世界全体のさまざまなメディアに
(恐らく観光以外も含め全てのキャンペーン)も、
報 道 に は、 米CNNテ レ ビ の 特 集、 英BBC放
の
の国と地域とは、イン
人が
ターネットでの一般投票で最終候補者
送 の ド キ ュ メ ン タ リ ー、 米 誌「 タ イ ム 」 の 記 事
国と地域から選ばれた。
との国内メディア、あるいは国際的なメディアで
インタビューも行われた。また、写真やビデオコ
ド、フランス、英国、米国、台湾、ニュージーラ
な ど を 含 む。201カ 国 か ら 応 募 し て き た3万
オコンテンツが、クイーンズランドの観光資源を
4684人が制作した、合計610時間ものビデ
は、 一 般 投 票 も 行 わ れ た が、 素 晴 ら し い 職 業 の
ンド、カナダ、アイルランド、シンガポール、地
イツ、日本、中国であった。
応募のために
元 オ ー ス ト ラ リ ア(2人 )、 韓 国、 オ ラ ン ダ、 ド
5月3日、この 人はハミルトン島に招待され
た。その後、5月6日までの間、面接と水泳のテ
万 件 以 上 の 投 票 が 行 わ れ た。 ま
日間で、「
」のサイトに
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あった。グーグルによる「
ぺージビューがあり、平均滞在時間は8・
分で
は、約685万件のアクセス、約4750万もの
た、
情熱をもって販促してくれることになった。選考
ストが行われた。また候補者が島に到着してから
書いた島に関するブログとビデオコンテンツも審
歳(当時)の英国人男
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査され、メディアにも提供された。その結果、ベ
ン・サウスオールという
性 が、 最 終 的 に 島 の 管 理 人 に 選 ば れ た の で あ る
(写真3)。
5月6日、再び、ハミルトン島での記者会見と
プレスリリースによって採用者の発表が行われた。
そしていよいよ、7月1日から記者会見とともに
仕事が始まった。その後、雇用期間の6カ月の間、
プレスリリースが配布されることになった。
前例のない大きな反響は、事前の予測を上回る
ものであったが、戦略とコミュニケーションプラ
ンはその後も展開されていった。
成果
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ンテンツが提供された。
第1次審査の発表は4月2日に行われ、上位
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それまで行われたいかなる観光キャンペーン
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写真3 島の管理人となったベン・サウスオール氏
写真提供:サピエント・ニトロ
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部門でグランプリを受賞しただけではなく、サイ
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バー部門、ダイレクト部門でもグランプリを受賞
」という検索は、5250万にも及び、
した。
でも、その成果の持続性が見られ、さらにPRの
万件のブログが書かれ、4300以上の報道がさ
さ ら に、 こ の キ ャ ン ペ ー ン は カ ン ヌ・ ラ イ オ
ン ズ 以 外 で も 国 際 賞 を 多 数 受 賞 し て い る。 特 に
付加価値を高めた。
日付の数字で、実
2010年にエントリーされた、国際PR協会の
される直前の2009年3月
際には、その後もどんどん伸びていった。
ゴールデン・ワールド・アワード(GWA)では、
%上がったとい
ルのオンライン予約サイトでは、1月から4月の
ったろう。
り強化されており、それも評価されての結果であ
半たってエントリーされたので、成果の部分がよ
る。カンヌ・ライオンズへのエントリーから1年
企業などがPRキャンペーンを行うと、その直
後は大抵の場合、売り上げが伸びるといった手応
でも、高く評価されたのである。
このキャンペーンはメッセージのインパクトが
強いこと、そして成果が長く持続したという意味
カンヌ・ライオンズ同様グランプリを受賞してい
う記録が出ている。金融危機で、世界的に経済情
続させることはなかなか難しいのが現実である。
%増え、Wotifというホテ
勢が悪化していた時期であるから、この予約の伸
GWAの審査員長を務めたフランスのPR会社
i&eの社長ジャンピエール・ボードワン氏は次
ハミルトン島のリゾート予約が
びはなおさら価値のあるものである。クイーンズ
そ う い っ た 意 味 で も こ の「 ベ ス ト・ ジ ョ ブ・ イ
光地としての魅力を発信していったのであった。
ながら、全世界の人々に、クイーンズランドの観
ブログを更新し、自身の経験について日記に綴り
島の管理人となったサウスオール氏は、ハミル
トン島に6カ月住みながら、写真やビデオ付きの
いる。
クイーンズランドの観光促進を行った。よくある
給料をもらおう」というパワフルな魅力とともに
いう環境目的と結び付け、「カメと一緒に泳いで
となっている若者の就職問題を、サンゴの保護と
ンペーンである。そして多くの国々で共通の課題
インターネットを駆使した真にグローバルなキャ
この「ベスト・ジョブ・イン・ザ・ワールド」
は、トラディショナルなメディアのインパクトと
◇ ◇
ことになる。
じキャンペーンを別の二つのアワードで審査した
まな国際賞の審査員になることがある。彼は、同
ではよくあることだが、同じ人が、世界のさまざ
PR部門でも審査員の一人に入っている。業界賞
余談になるが、GWAの審査員長を務めたボー
ド ワ ン 氏 は、2009年 の カ ン ヌ・ ラ イ オ ン ズ
ン・ザ・ワールド」は素晴らしいキャンペーンで
彼はまた、6カ月の間に数多くのメディアからイ
「白い砂浜・青い海、太陽の下でヤシの木が並ぶ
いよいよ次回は最終回となる。これまでの記事
を振り返り、昨今のメディア環境の変化や、情報
ており、番組は世界140カ国で放送された。
また、キャンペーンが始まって1年半たった時点
に効果的なメッセージで、成功に導いたのである。
流通構造について解説し、総まとめを行いたい。
あったと言えよう。
ンタビューを受けたが、その中には米国のトーク
ビーチ」といった従来のメッセージよりもはるか
このキャンペーンはカンヌ・ライオンズのPR
つづ
番組「オプラ・ウィンフリー・ショー」も含まれ
にあるのか説明しなくてもよくなった」と語って
えがある。しかし、その成果を長期にわたって持
ランド州にあるウィットサンデー諸島ツーリズム
のように述べている。
の問い合わせは
こういったニュース報道や情報の拡散は、実際
のビジネス上の成果ももたらした。ハミルトン島
れた。これは、カンヌ・ライオンズにエントリー
23
後、
「われわれはもはや、われわれの島々がどこ
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2016 年(平成 28 年)3 月 28 日(月) 地方行政 第 3 種郵便物認可
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の最高経営責任者(CEO)はキャンペーン開始
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