【 保安3法事務連携機構おおさか】からの お知らせ 作業部会での議事の紹介 「保安3法事務連携機構おおさか」では、保安3法(高圧ガス保安法、液化石油ガス法及び火薬類 取締法)の運用について疑義が生じた場合等に、全消防本部の事務担当者が出席する「作業部会」を 開催し、消防本部間での運用の統一化や情報の共有を図っています。 これまでに開催された作業部会から、高圧ガス保安法に関する主なものを紹介していきます。 ※保安3法事務連携機構おおさかホームページに「これまでの取組み」として各作業部会で検討し た事項をアップしていますので参考にご覧ください。 URL http://www.city.osaka.lg.jp/shobo/page/0000163242.html ナイトロックスガスは酸素と同様に規制されます 現在、スクーバダイビング呼吸用として普及 ※ しているナイトロックスガス を製造及び貯蔵 する場合の取扱いについて疑義が生じたため、 関係機関への照会や作業部会での検討を重ねま した。 その結果、販売にあっては酸素と同様に規制 するという経済産業省の見解を鑑み、製造及び 貯蔵にあっても酸素と同様に規制することとし て、府内統一で運用しています。 ※ナイトロックスガスとは、空気中の酸素濃度を高めた 「混合ガス」で、酸素濃度は 32%前後のものが主流と なっています。 ≪参考≫ 酸素の販売業者は、製造保安責任者免状又は販売主任者 免状の交付を受けており、かつ、6月以上の酸素の販売経 験を有する者のうちから、高圧ガス販売主任者を選任しな ければなりません。 一方、空気の販売業者はその必要がないため、ナイトロッ クスガスを販売する場合に販売主任者を選任しなければなら ないかどうか疑義が生じます。 これに対し、経済産業省から 「通常の空気は酸素濃度が 21%であることから、酸素濃度が 21%超であるスクーバ ダイビング呼吸用ナイトロックスガスを販売する場合は、 販売主任者の選任が必要である」との見解が示されていま す。つまり、酸素と同様に規制するということです。 貯槽と容器の場合も貯蔵量は合算されます ある消防本部から、高圧ガス貯蔵量の合算方 法について情報提供がありました。 【内容】 運用統一 情報提供 るいは貯槽と貯槽という場合は合算しないもの と思っていました。しかし、実際のところこの 表現は「容器も含む(もちろん貯槽も含む)ので、 経済産業省の「高圧ガス保安法及び関係政省 注意してくださいね」という意味だそうです。 令の運用及び解釈について(平成 19・06・18原 したがって、貯槽と容器が 30メートル以内 院第2号、以下「基本通達」といいます。)」に 又は同一構築物内にあれば合算されますし、貯 高圧ガス貯蔵量の合算方法が示されています。 槽と貯槽も同様に合算されるということですの その中にある「設備(容器)」という表現を「容 で、ご注意ください。 器のみ」と解釈していたため、貯槽と容器、あ 保安3法事務連携機構おおさかからのお知らせ vol.265 9 ≪参考≫ 基本通達 法第16条関係より 設備 (容器) が2個以上ある場合の貯蔵量の算出については、 次の (1) 及び (2) の方法により合算して行うものとする。 (1) 消火設備内高圧ガスについては、 設備 (容器) が配管によって接続されている場合のみ合算する。 (2) 消火設備内高圧ガス以外の高圧ガスについては、 次の場合に合算する。 ・設備 (容器) が配管によって接続されている場合 ・設備 (容器) が配管によって接続されていないときであって次の場合 ⅰ)設備 (容器) と設備 (容器) との間が30メートル以下である場合 ⅱ)設備 (容器) が同一構築物内にある場合 各消防本部での最近の指導事例 些細なことでも一報を! ある消防本部あてに事業者から「酸素容器を ②火災③噴出・漏えい④破裂・破損等⑤喪失・ 盗まれたんやけど、どうしたらええの?」との 盗難⑥施設又は容器が危険な状態となったとき 電話がありました。詳細をお伺いし、盗難現場 ⑦その他、と定められています。 (酸素の消費現場)を調査するとともに、当該 事業者に事故届の提出を指導しました。 高圧ガス保安法第 63条には事故届を提出 す べ き場合として、①高圧ガスについて災害 が発生したとき②高圧ガス又は容器を喪失し、 又は盗まれたとき、と定められています。 また、経済産業省の「高圧ガス保安法事故措 事故届が必要かどうか、事故としての対応が 必要かどうか、行政機関でも判断が難しい場合 もありますので、些細なことでもまずは一報を いただきたいと思います。 事業者と行政機関が情報を共有して今後の事 故防止に役立てるためにも、是非ともよろしく お願いします。 置マニュアル」には事故の定義として、①爆発 その高圧ガスローリー、 「高圧ガスの貯蔵」です ある消防本部が運送事業所に立入検査に入っ 所又は第1種製造者の容器置場としての許可を たとき、高圧ガス保安法対象施設として把握し 受け又は届け出た場所において貯蔵しない限り ていない高圧ガスローリー数台が駐車されてい 貯蔵の方法に係る技術上の基準違反(基本通達 ました。 一般則第 18 条関係より)」となりますので、 事情をお伺いすると、「ポンプが付いていな いので製造には当たらないし、宵積みしてい ない※ので貯蔵にも当たらないと思っていた。」 とのことでした。 確かに、このケースでは製造の手続きは不要 でしたが、貯蔵については、「充てん容器又は 残ガス容器を固定し、又は積載した車両を長期 間常時おくことは、第1種貯蔵所、第2種貯蔵 10 vol.265 保安3法事務連携機構おおさかからのお知らせ 当該運送事業所には早急に貯蔵許可を申請する よう指導しました。 もし、同様の事案がございましたら、所管行 政庁(府内消防本部又は大阪府)に連絡をよろ しくお願いします。 ※通常、高圧ガスローリーは、払い出し済み後も圧力 がかかっていますので、残ガス容器として取り扱われ ます。
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