福津市に世界遺産を!

沖ノ島祭祀を行った
宗像君一族の古墳群である新原・奴山古墳群
●福津市はなぜ世界遺産登録に
取り組んでいるのか?
−平成18年に文化庁が、世界遺産への登録を目指
す全国の自治体から世界遺産登録推薦候補を公
募しました。
宗像市と福津市は、九州と朝鮮半島の間に位置
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●世界遺産を目指す事が福津にとって
どんな意義があるの?
−地元では、古墳は「塚」として身近な存在ですが、
歴史的にどのような特徴を持ち、日本あるいは世
界の歴史遺産の中でどれくらいの価値があるのか
といった認識がまだ低いようです。世界遺産は世
間の関心度を一気に高めるブランド力があります。
する沖ノ島で行われた祭祀遺跡を中心とした遺産
したがって、新原・奴山古墳群の世界遺産への登
群を世界遺産登録推薦候補として文化庁へ提案し
録活動は、地元の文化財を改めて振り返り、真の
ました。平成18年度は選定から外れましたが、平成
価値を知る良いきっかけになります。
19年度の再提案で暫定リストに記載されました。
また、
「我がまちには世界遺産がある」として、市
その後、県知事を会長に、福津市長と宗像市長
を副会長とする「宗像・沖ノ島と関連遺産群世界遺
産推進会議」を設立し、官民一体で世界遺産登録
へ向けた活動を行っています。
vol.2
民の一人ひとりが福津の歴史や景観に対して「愛
着」と「誇り」を持ち、郷土の文化財を大切にし、さ
らにそれを活かした魅力あるまちづくりを進めてい
く上での大きな効果が期待されます。
●世界遺産になったら新原・奴山古墳群
はどのようになるのか?
●「緩衝地帯(バッファゾーン)」って何?
−福津市では新原・奴山古墳群をはじめとする
景観(ながめ)や環境を保全するために資産の周囲に設定される
「津屋崎古墳群」を古墳公園として整備する計画
−緩衝地帯(バッファゾーン)とは、世界遺産に登録される資産の
区域であり、世界遺産の登録にあたり必要とされるものです。
があります。その中でも新原・奴山古墳群は世界
新原・奴山古墳群から海へのながめが登録において重要視さ
遺産としてふさわしい整備を行い、古墳について学
れています。福津市ではそのながめを守るために、勝浦地区と津
べるガイダンス施設の建設を行い、国内外からの
屋崎地区において、高い建物やはでな色彩の建物の新築や改築
来訪者を迎えられるようにしたいと考えています。
については景観条例により指導を行います。
「宗像・沖ノ島と関連遺産群」が世界文化遺産に登録されるまでの手続き
日本政府
暫定リストを作成し、ユネスコに提出
将来、世界遺産に登録したい候補地のリスト(暫定リスト)を作成し、ユネスコ(国際教育科学文化機関)へ提出しま
す。新原・奴山古墳群を含む「宗像・沖ノ島と関連遺産群」は平成21年に暫定リストに記載されています。
日本政府
登録のための推薦書をユネスコへ提出
日本政府は暫定リストの中から、準備が整った候補地を推薦します。推薦書には候補地の詳しい解説や地図・写真な
どとともに「顕著な普遍的価値」や真実性や完全性の証明、候補地の保存管理するための体制を記載します。
「宗像・沖
ノ島と関連遺産群」は今年9月にユネスコ世界文化文化遺産として推薦書提出を目指しています。
ユネスコ
調査を専門機関に依頼
ユネスコは日本政府から出された推薦書を調べ、専門機関に候補地の調査を依頼します。専門機関は文化遺産につい
てはイコモス(国際記念物遺跡会議)、自然遺産についてはアイユーシーエヌ(国際自然保護連合)が担当します。
イコモス
候補地の調査を行い、報告書をユネスコへ提出
イコモスは、推薦書の内容を検討したり専門家を現地
に派遣して調査を行ったり、その結果を報告書にまと
めユネスコへ提出します。
ユネスコ
世界遺産にふさわしいか審議
ユネスコはイコモスから提出された報告書をもとに、世
界遺産委員会を開催して世界遺産に登録するかどうか
を審議し、決定します。
新原・奴山古墳群を世界遺産に!
第 37 回世界遺産委員会(平成 25 年 6 月プノンペンにて開催)
新原・奴山古墳群は、
古代にこの地を支配した宗像君一族の古墳群です。
宗像君一族は、
娘を天皇のきさきにすること
ができるほどの勢力を誇っていました。
このように日本史上重要な一族の古墳群が福津に造られていたことを、
多くの市民に知っていただきたいと思います。
福津市は、
新原・奴山古墳群をはじめとする津屋崎古墳群を
「人類全体の宝」
として大切に守っていきます。
福津市は福岡県・宗像市と共働して平成28(2016)年の世界遺産登録を目指しています。
お問い合わせ先
福津市役所 総合政策部 世界遺産登録推進室
TEL 0940−43−8134