科 学 工 夫 作 品 の 部 一 般 公 開 審 査 風 景 表 彰 式 −39− 千葉県知事賞 がんばれあまちゃん! 君津市秋元小学校 4年 佐 藤 柚 花 モーターがプロペラを回転させ 渦巻きを発生させる仕組み。 モーターの回転で タコが回る。 プロペラ モーター ① モーターの振動で カモメが動く。 モーター ② モーター ③ 上部 ①スイッチ 単4 下部 単3 3V 3V 動 機 NHKの朝ドラで「あまちゃん」が海に潜っ てウニを採るシーンを見た時に,海女さんのよ うに水中に潜っては浮く動きが何とか表現でき ないのかと思ってこの作品を作りました。 仕組みと働き スイッチ1を点けると,モーター①②③がそ れぞれ回転する。①はタコが回転し,②はスク リューが回転し水流が起こる。③は,回転する 振動でカゴメが動き始める。スイッチ2を点け ると,4個の青色豆電球が点燈し,ペットボト ルの中の水が海のように青くなる。しばらくす ると,水中の「あまちゃん」が沈んだり浮いた りする。 (指導教諭 篠原 宏美) 審査評 モーターの回転を利用して,うずまきを起こ し,人形が上下する様子は,まさに海女さんそ のものである。装飾も丁寧に仕上げている。 青色豆電球4つ ②スイッチ 千葉県知事賞 太鼓を叩く二足歩行ロボット 我孫子市立白山中学校 1年 清 水 柊 平 LED クランクによって腕が 上下に動く。 太鼓 モーター 腰が左右に動き、 それと同時に 上半身が回転してバランスを取る。 モーター モーター モーター モーター スイッチ 足に付けたスイッチによって 腰と足が連動して動く。 動 機 小さい頃からロボットに興味があり,いつか 二足歩行ロボットを作ってみたいと思っていま した。コンピュータや高価なモーターは使わず, 木材や工作用モーターで作りました。 仕組みと働き 左右の足が交互に動くのに合わせて,腰の重 心も左右に動きます。足の動きにはリンク機構 を使い,腰の動きは,平行四辺形の動きを利用 しました。腰の重心移動と同時に,上半身も回 転して,バランスを取ります。二足歩行をしな がら,左右の腕が交互に上下して,太鼓を叩く 楽しいロボットです。 (指導教諭 堀 晃造) 審査評 材料は,すべて自分で加工してあり,精密に 作られています。片足で立ったときに,倒れな いように腰の重心が移動する工夫が良い。 リンク機構 −40− 千葉県教育長賞 ふり子の力で動くりゅう 松戸市立殿平賀小学校 4年 笹 ふり子スイッチについて スポンジ スポンジ カミナリ 晃 瑶 動 機 前からきょう味をもっていたふり子について 調べたり実験したりしている内に,法そくがあ るのに気づき,それを使いまるで生きているよ うなりゅうを作ってみようと思いました。 仕組みと働き 重さが同じでつるす糸の長さが少しずつちが うふり子をならべると,おうふくする時間が少 しずつ変わり,くねくねとまるで生き物のよう な動きをします。本体をかたむけて,ふり子を 動かすと,後ろにあるふり子スイッチも一緒に 動き,電流が流れたり止まったりして,豆電球 が点めつし,いなずまや,火山が光ります。 (指導教諭 熊井 理惠子) 審査評 ふり子の周期の違いを使って龍があたかも大 空を泳ぐ様に飛ぶ様子がよく出せた。稲妻のス イッチもふり子の動きが活用されている。 アルミホイル 火山 ふり子 アルミホイル同しがふれる ことで、電気が流れます。 千葉県教育長賞 竜巻発生装置 松戸市立河原塚中学校 2年 原 田 輝 上部に換気扇 塩ビパイプ…… 穴があいていてドライヤーから送られた空気が 吹き出しエアカーテンになる 照明用 蛍光灯 支 柱 支柱 塩ビパイプ 穴 パイプから吹き出す 空気の流れ。 外界の空気を 換気扇(上から見た図) さえぎる役目 部分が 竜巻発生部分 水蒸気発生場所 加湿器からの 水蒸気を発生場所に 送るホース 加湿器 スイッチ エアーカーテン送風用 ドライヤー 塩ビパイプに つながっている 動 機 昨年茨城県でおきた竜巻に衝撃を受け,竜巻 発生のしくみを人工的に再現してみようと思い ました。上昇気流を見やすくし,安定した竜巻 が確実に発生する工夫をしました。 仕組みと働き 超音波加湿器から発生した蒸気を上部の換気 扇で引くことにより,上昇気流を発生させます。 同時に,穴の開いた塩ビパイプにドライヤーか らの空気を送風し,エアカーテンを作ることで 周囲からの風の抵抗を遮り,かつエアカーテン の空気が一方向に吹き出し,上方に引かれるこ とで,竜巻の発生が確実におこるようになって います。 (指導教諭 亀山 京子) 審査評 加湿器,ドライヤー,小型ファンなど身近に ある物を利用して,コンパクトで開放系で竜巻 の再現性が良く視覚的にも工夫されたすばらし い装置である。 −41− 千葉市教育長賞 未来のぼくの町 船橋市立行田西小学校 3年 高 橋 諒 動 機 学校で自分の住む市や町について学習し,自 分の町の未来の姿を想像した作品を作ろうと思 いました。大きな公園やビルの屋上に緑の庭園 を作り,発展しつつも緑豊かな町にしました。 仕組みと働き モーターに取り付けたファンで,透明なチュ ーブの中に空気を送りこみ列車を走らせたり, 道路にたくさんあけた穴から空気を吹き出して バスを浮かせて走らせています。さらに天候に 左右されない地下農場で作業するロボットや, 気軽に海の中を探険できる水中カーをギヤボッ クスに取り付けた針金で動かしています。 (指導教諭 石川 一真) チューブトレイン 空気浮上バス 審査評 ファンで送りこまれた空気で動くチューブト レインや空気浮上バスなど,未来を想像した夢 の町の様子がわかりやすく再現されている。 農業ロボット 水中カー 千葉市教育長賞 ピッタンコ 茂原市立東中学校 2年 藍 柚 佳 動 機 束になった紙は,紙が重なっていて1枚ずつ 取り出しづらいことがあります。このような紙 に素早く連続して押印することができるように と考えて作りました。 仕組みと働き 連続して押印できるように,浸透印と粘着性 のエラストマー樹脂製の衝撃吸収パッド,ペッ トボトルのキャップ,パテを使って組み立てま した。押印すると,紙はエラストマー樹脂に付 着するので,押印と同時に紙めくりができるよ うになっています。埃などが付いて粘着力が落 ちたときは,水洗いで元に戻すことができます。 (指導教諭 佐藤 洋光) 審査評 身近に入手できる衝撃吸収パッドを使って, めくる,押印する2つの作業を同時に能率よく 行えるよう工夫した点で優れた作品です。 浸透印 ペットボトルの キャップ パテ パテ エラストマー 樹脂 エラストマー 樹脂 エラストマー樹脂 −42− 千葉県教育研究会理科教育部会長賞 空気砲であてるストラックアウト 市川市立富美浜小学校 1年 中 村 浩 人 〈空気砲の仕組み〉 〈的の仕組み〉 的につけた針 金が磁石に引 きつけられ、的 が自立する。 磁石 引っ張る 風 船 針金 爪楊枝を固定 したストローに 通し、的を支え ている。 動 機 風船から勢いよく空気や音が出ることをヒン トにして,空気砲と的を作りました。最初は倒 れた的を元に戻すのが大変だったので,簡単に 繰り返し遊べるような仕組みに作り変えていき ました。 仕組みと働き <空気砲>底を切ったペットボトルに取り付け た風船の膜を引っ張って放すと,ボトル内の 空気が勢いよく押し出され,遠くの的を倒し ます。 <的>的の上部に針金が取り付けてあり,壁に 取り付けた磁石に引きつけられ,的が自立固 定されます。的が倒れると,後方に張ったゴ ムが他の的に干渉することを防ぎ,容易に元 に戻せます。 (指導教諭 大 澄子) ウレタンボード 審査評 ペットボトルの底にゴム風船の膜を付けた空 気砲で的を倒すゲームである。遊びやすいよう 的の磁石の強さ,場所等を工夫している。 千葉県高等学校教育研究会理科部会長賞 水素でポン 千葉県立安房高等学校 2年 寺 嶋 唯 人 動 機 某科学の講演会で水素と酸素でシャボン玉を 膨らませ爆発させる実験を見てとてもおもしろ い実験だなと思いました。そこで,もっと簡単 にこの実験をできないかと考えこの作品を作り ました。 仕組みと働き この装置はホフマン型電気分解装置と原理 的には一緒で水素と酸素を発生させるのです が,より多く発生させるために,導線で二つ のアクリルチューブをつなぐことで短時間に 大量のシャボン玉を作ることができます。発 生した気体で手のひらの上にシャボン玉を作 り爆発させることで安全かつ迫力のある水の 合成実験をする事ができます。 (指導教諭 両角 治)) シリコンチューブ 三方活栓 漏斗 水素でポン本体 気体放出口 電極 電源装置 シャボン液 審査評 アクリル管を使った演示用電解装置である。 水の合成時のエネルギーを体感できる。演示に 適したサイズで丈夫なつくりとなっている。 スタンド −43− 発明協会会長奨励賞 プロジェクターⅩ50 君津市立中小学校 6年 前 田 朝 陽 2本の棒で レンズの位置を 調節する レンズ スクリーン 動 機 顕微鏡で観察した時に,1人だけではなく多 くの人が同時に見られる顕微鏡があれば便利だ と思いました。そこで,スクリーンや壁などに 拡大して映せるものを作りました。 仕組みと働き 箱をスクリーンとして使用します。スクリー ンまでの距離を1mにすると約50倍の倍率にな り距離を離すほど大きく映すことができます。 ピントは2枚のレンズの距離を調節して合わせ ます。光源はLED懐中電灯なので,細かい部 分も,はっきりと見えます。また,プレパラー トは試料をラミネートするだけで簡単に作るこ とができます。 (指導教諭 菅野 雄太) LED懐中電灯 審査評 全ての部品をコンパクトに収納した箱は,広 げるとスクリーンになる。二つの棒でピントを 調節し,トンボの羽等を鮮明に投影可能である。 千葉県発明協会会長賞 どこでも水平三脚 千葉市立磯辺第三小学校 5年 石 原 忠 幸 動 機 段差のある場所や急な斜面でも,平らな場所 で写すときと同じように苦労しないで写真がと れたらいいな!と考え,重力に合わせてカメラ が常に水平になるようなしくみの三脚を作りま した。 仕組みと働き カメラの底に球体とおもりをネジで固定し, その球体がスムーズに動く大きさの穴をあけた 2枚の板で球体を包み込むようにして三脚とつ なげました。階段や坂道などに三脚を置いても, 重力に合わせておもりが動くため,カメラは傾 くことなく水平を保つことができます。カメラ より重いビンをおもりに使用したことで安定感 もあります。 (指導教諭 熊代 雅野) 三脚を傾けても… 上下の板で 球体を包み 込むように固定 カメラは いつでも 水平になる ・大きすぎず 小さすぎない 大きさの穴 ・スムーズに 球体が動く ようにカーブ させた穴 カメラが安定する ような重量のビン 重力 重力 審査評 斜面等でもカメラが水平を保持できる三脚で ある。球体とおもりの工夫で,傾斜に合わせカ メラがスムーズに水平位置を求める。 球体のついたおもりのビンが、重力に合わせて自由自在に動く −44− 千葉県総合教育センター所長賞 未来の銚子 銚子市立清水小学校 5年 白 石 和 輝 動 機 車輪が見えず,レールが一本のモノレールは 未来的な乗り物のように感じ,興味を持ってい ました。モノレールがいつか地元銚子で走れば いいなと思い,銚子の未来を想像して作りまし た。 仕組みと働き 手回し発電機のハンドルを回すと,作られた 電気がレールのアルミ箔からモノレール電車に 伝わり電車が走ります。モノレールが取り囲む 灯台には明かりが灯り,ファンが回転して風を 起こし周囲の風車が回ります。手回し発電機を 速く回すほど電車は速く進み,灯台は明るく, 風が強くなり反対方向に回すと電車は逆方向に 進み,風も逆方向に吹きます。 (指導教諭 森嵜 正幸) 審査評 1つの自家発電で3つの動きを作り出してい る。しかも地元銚子の観光地をあますことなく 表わしている。 千葉県総合教育センター所長賞 らくらくプッシュ消毒液 白井市立南山中学校 3年 本 多 貴 博 アクリル定規の 2カ所をヒーター棒で 曲げる 耐震マットを 内側に 取り付ける 動 機 消毒液を使う際に,片手にしかかからず,指 の隙間からこぼれてしまうことがありました。 高齢者や小さな子どもが少しの力で簡単に使う ことができ,消毒液の無駄をなくそうと考え作 成しました。 仕組みと働き 手の甲で前面のレバーを押し,両手で消毒液 を受け止められるようになっています。手の甲 で押した時に消毒液がよく出るように,中心よ り手前に容器をセットし,後ろ側におもりを多 くつけることでバランスをとっています。ポン プ上部を耐震マットで固定することで,安定し た状態で押すことができるようになっていま す。 (指導教諭 伊東 由美) おもり14枚 消毒液 おもり6枚 バルサ材を 加工 Push 審査評 両手を一度に消毒できるように,工夫した作 品である。高齢者が少しの力で押すことができ, おもりによって安定感もある。 −45− 毎日新聞社千葉支局長賞 まほうのえにっき 四街道市立吉岡小学校 2年 安藤 彩乃 動 機 夏休みの宿題で絵日記を書いているときに、 絵が動けば楽しいかなと思いました。そこで、 絵日記を置くと自動的に絵が動く魔法のような 本台を作ろうと思いました。 仕組みと働き 絵日記の中には動くことが出来るパーツがあ りパーツの裏には磁石が付いています。本台の 中にはパーツを動かす為のメカと絵日記を置い たとき自動的にメカの電気が入るスイッチが入 っています。メカが動き出すとメカに付いてい る磁石と絵日記の中にあるパーツの磁石が引き 合い絵日記の中にあるパーツが動き出します。 (指導教諭 氏家 美紀) 磁石が左右に動く 磁石が回転する パーツ モーター モーター パーツ ・パーツは、 バドミントンの羽と ・パーツは、 ピアノを弾く手の2種類 流れるプールと バドミントンのシャトル 磁石 絵日記を置くと鉄板が スイッチの磁石に付く 鉄板 磁石 電源スイッチ モーター 磁石 絵日記 モーター (台本側) メカ部 電池 審査評 台に絵日記を置くとモーターが回り,磁石で 絵の一部が動く,日常生活からの発想と絵が動 く仕組みに楽しさがあり,夢を感じる。 パーツ モーター (絵日記) (台本側) 側面図 側面図 千葉県教職員組合中央執行委員長賞 ちょうせんれんぞくさか上がり 流山市立江戸川台小学校 3年 古 山 航 輝 鉄棒 テコを真っ直ぐに振り下ろすための枠 反発しあうように 取り付けた磁石 テコの支点 動 機 くるくると回る動きが楽しいおもちゃを誰に でも遊んでもらえるような簡単な仕組みで作り たいと思い,電池やモーターを使わずに磁石の 力で回転させる方法を考えて作りました。 仕組みと働き テコを下げて板につけ,人形のゆれが止まる まで待ち,テコを放すと人形がくるくると連続 してさかあがりをします。鉄棒につかまった人 形の頭部とテコの先には,磁石が反発しあうよ うに取り付けてあり,テコを振り下ろすことに より,磁石の反発する力を回転の動力に変える 仕組みになっています。 (指導教諭 山田 恵子) 審査評 磁石の反発する力を利用したアイデア作品で ある。シンプルなつくりだが,さか上がりの様 子が表現されている。 テコを振り下ろした際の衝撃と 音を和らげるためのゴムマット −46− 千葉県商工会議所連合会会長賞 およそ30秒の中に地震のようすを再現 市原市立辰巳台中学校 2年 藤 亜 美 齋 藤 亜 美 S1∼S9はマイクロスイッチ、 回転するドラムにセットされた マップピンがスイッチを 入れる。 およそ30秒で バネ 1回転する。 1.5 ボ ル ト S8 電 球 7 個 並 列 S7 S6 L E D 6 個 並 列 S5 電 球 7 個 並 列 L E D 6 個 並 列 S4 動 機 地震の学習をしていたとき,教科書に載って いた震源や震央などの図を見ました。図を見て 地震の模型を作り,震源から地表までの地震の 伝わり方を表してみたいと思いました。 仕組みと働き 震源から地表までの地震の伝わり方を電球 で,地震の揺れを模型の家の動きで表現しまし た。P波が届いたら縦揺れを,S波が届いたら 横揺れの様子を模型の家の動きで表しました。 スイッチの入るところをオルゴールの回転の仕 組みを使って順番にスイッチが入るようにしま した。 (指導教諭 渡邉 しのぶ) ブザー モーター たてゆれ モーター 電 球 10 個 並 列 よこゆれ L E D 10 個 並 列 S3 抵抗 L 5Ω E D 赤 1 個 3 S2 ボ ル ト ス タ S1 ー ト 1.5 ボ ル ト S9 9 ボ ル ト マップピン モ ー タ ー 審査評 オルゴール式のスイッチを使い,地震波(P 波・S波)の伝わり方を2色の光で,初期微動 と主要動の動きの違いを上手に再現している。 −47−
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