2010(平成22)年度事業報告書

2010(平成 22)年度
事 業 報 告 書
学校法人 松山大学
目
次
Ⅰ. 法人の概要
1. 学校法人の沿革
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2. 建学の精神
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
3. 三恩人
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
4. 歴代学長
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
5. 役員・評議員
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
6. 教職員数
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
7. 組織図
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
8. 設置する学校・学部・学科および学生数
・・・・・・・・・
9. 施設
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1
2
2
3
4
5
6
7
8
Ⅱ. 事業の概要
1. 教育活動
2. 研究活動
3. 国際化
4. 学生支援
5. キャリア支援
6. 図書・学術情報
7. 情報化
8. 社会連携・地域貢献
9. 管理運営
10.入試・広報
11.東京オフィス
12.短期大学
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
9
14
16
16
18
21
21
22
24
25
28
29
Ⅲ.財務の概要
1.決算の概要
2.決算の概要
3.経年比較
4.主な財務比率比較
5.参考資料
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
30
31
35
37
38
Ⅰ.法人の概要
松山大学の前身は、1923(大正 12)年、松山高等商業学校として誕生したのがそのはじまりで
ある。
松山に高等教育機関の設置をという郷土の熱い思いから、当時の松山市長・加藤恒忠(号・拓
川)翁の積極的な支援と大阪高等商業学校長であった加藤彰廉先生を初代校長に選任し、郷土の
実業家・新田長次郎翁の全面的な設置資金および運営資金の提供により松山高商が誕生した。
この三人を松山高等商業学校創立の三恩人として連綿として敬慕している。あわせて第 3 代校
長・田中忠夫先生を本学中興の祖として敬慕している。
松山高等商業学校は、1944(昭和 19)年に福知山高等商業学校を吸収合併し、
「松山経済専門
学校」と改称。また、戦後の学制改革により 1949(昭和 24)年に「松山商科大学」が新制大学と
して認可され、大学としてスタートした。1952(昭和 27)年には地域の勤労学生の熱意に応える
ために短期大学部(商科第 2 部)を併設した。1989(平成元)年に名称を「松山大学」に変更し、
文科系総合大学として歩んできたが、2006 (平成 18)年に薬学部を開設し、文理融合型の総合大
学として進展し、大学は 5 学部 6 学科、大学院は 4 研究科を擁する構成で今日に至っている。
1.学校法人の沿革
1923(大正 12)年
松山出身の新田長次郎氏により松山高等商業学校を創立。これが本校の濫
觴である。初代校長には、旧大阪高等商業学校長加藤彰廉氏を選任。
1944(昭和 19)年
松山経済専門学校と改称。
1949(昭和 24)年
学校改革に際し、設立者新田家、温山会及び県官民の協力を得て松山商科
大学に昇格、商経学部を設置。
1952(昭和 27)年
地元勤労学生その他の熱烈な要望に応えて短期大学部商科第 2 部を併設。
1962(昭和 37)年
商経学部を発展的に解消し、経済学部及び経営学部を設置。
1972(昭和 47)年
大学院経済学研究科(修士課程)を開設。
1974(昭和 49)年
人文学部(英語英米文学科、社会学科)を開設。
大学院経済学研究科(博士課程)を開設。
1979(昭和 54)年
大学院経営学研究科(修士課程)を開設。
1981(昭和 56)年
大学院経営学研究科(博士課程)を開設。
1988(昭和 63)年
法学部法学科を開設。
1989(平成元)年
松山大学、松山短期大学と改称。
2006(平成 18)年
薬学部医療薬学科を開設。
大学院社会学研究科(修士課程・博士課程)を開設。
2007(平成 19)年
大学院言語コミュニケーション研究科(修士課程)を開設。
2010(平成 22)年
創立以来 87 年、この間に輩出した卒業生は 64,000 名を超える。
1
2.建学の精神
教育方針・・・目的と使命
松山大学は経済、経営、人文、法律及び薬学を中心とする諸科学の総合的、専門的研究及
び教授を行うことを目的とし、学識深く教養高き人材を養成して、広く社会の発展に寄与す
ることを使命とする。
教育理念・・・校訓
初代校長加藤彰廉は、「校訓」として「真実」・
「実用」・
「忠実」の 3 つを定めた。その後、
第 3 代校長田中忠夫が以下のような解釈をまとめ、1940(昭和 15)年の生徒要覧に掲載し、
全学に周知した。校訓「三実」はそれ以来松山大学に脈々と受け継がれている。
真実とは:真理に対するまことである。皮相な現象に惑溺しないで進んでその奥に真理を探
り、枯死した既成知識に安住しないでたゆまず自ら真知を求める態度である。
実用とは:用に対するまことである。真理を真理のままに終わらせないで、必ずこれを生活
の中に生かし社会に奉仕する積極進取の実践的態度である。
忠実とは:人に対するまことである。人のために図っては己を虚うし、人と交わりを結んで
は終生操を変えず自分の言行に対してはどこまでも責任をとらんとする態度であ
る。
3.三恩人
新田長次郎(温山)翁
1857(安政 4)年~1936(昭和 11)年
本学園三恩人の一人で、松山市山西の出身。20 歳にして志をたて大阪に旅立
ち 10 余年の歳月を経て日本初の動力伝動ベルトの製作に着手し、至難とされ
た帯革製造業の確立を始め、膠・ゼラチン、ベニヤの製造をも手がけるなど、
日本産業の発展に多大な貢献をした。
青少年を愛し学問を愛する温山翁は、高等商業学校設立の提案に賛同し、設
立に際しては、「学校運営に関わらない」ことを条件に、設立資金として巨額
の私財を投じ、我が国の私立高等商業学校では第 3 番目の設置となる松山高等
商業学校(本学の前身)を創設した。
本学園では「学園創設の父」としてその功績が今日に伝承されている。
加藤恒忠(拓川)翁
1859(安政 6)年~1923(大正 12)年
本学園三恩人の一人で、松山藩儒学者大原有恒(観山)の三男として生まれ、
俳人正岡子規の叔父にあたる。幼くして儒学に親しみ、フランス留学を経て外
務省に入り、外務大臣秘書官・大使・公使を歴任後、衆議院議員・貴族院議員
に選任された。
後年、松山市長への就任を要請され、第 5 代市長となり、北予中学校加藤彰
2
廉校長からの高等商業学校設立の提案に理解を示し、文部省との設置折衝を行
うと共に、友人新田長次郎(温山)翁に設立資金の支援を依頼するなど、設立運
動の中心的な推進役として松山高等商業学校創設に多大な貢献をした。
加藤彰廉先生
1861(文久 1)年~1933(昭和 8)年
本学園三恩人の一人で、松山藩士宮城正脩の二男として生まれ、東京大学文
学部に学び西欧の新思潮を身につけた。卒業後は文部省、大蔵省在任の後教育
界に入り、山口高等中学校長を経て大阪高等商業学校長となった。晩年、要請
されて北予中学(現県立松山北高等学校)校長に就任し、高等商業学校設立をい
ちはやく加藤恒忠松山市長に提案するなど設立運動に尽力した。
松山高等商業学校創設に際しては、初代校長に就任し、第一回卒業式におい
て「真実」
・
「実用」
・
「忠実」を説いた訓示は校訓「三実」に確立され、人間形
成の伝統原理として今日に受け継がれている。
4.歴代学長
歴
初代
代
校長
氏
名
在
加 藤 彰 廉
任
期
間
1923(大正 12)年~1933(昭和 8)年
第2代
〃
渡
部
善
次
第3代
〃
田
中
忠
夫
1934(昭和 9)年~1947(昭和 22)年
第4代
〃
伊
藤
秀
夫
1947(昭和 22)年~1951(昭和 26)年
学長
伊
藤
秀
夫
1949(昭和 24)年~1957(昭和 32)年
第2代
〃
星
野
第3代
〃
増
岡
喜
義
第4代
〃
八
木
亀
太
第5代
〃
太
田
明
二
1974(昭和 49)年~1976(昭和 51)年
第6代
〃
伊
藤
恒
夫
1977(昭和 52)年~1979(昭和 54)年
第7代
〃
稲
生
第8代
〃
越
智
初代
郎
通
1933(昭和 8)年~1934(昭和 9)年
1957(昭和 32)年~1963(昭和 38)年
1964(昭和 39)年~1968(昭和 43)年
郎
晴
1969(昭和 44)年~1974(昭和 49)年
俊
1980(昭和 55)年~1985(昭和 60)年
夫
1986(昭和 61)年~1988(昭和 63)年
第9代 〃
神 森
智
1989(平成元)年~1991(平成 3)年
第 10 代 〃
宮
満
1992(平成 4)年~1997(平成 9)年
第 11 代 〃
比 嘉 清 松
1998(平成 10)年~2000(平成 12)年
第 12 代 〃
青
野
2001(平成 13)年~2003(平成 15)年
第 13 代 〃
神
森
第 14 代 〃
森
本
崎
勝
広
智
三
2004(平成 16)年~2006(平成 18)年
義
2007(平成 19)年~
5.役員・評議員(平成 23 年 1 月 1 日現在)
3
(1)役員
□理事 【定数 12~18 名 現員 9 名】
森
本
三
義(理事長)
西
原
友
昭
田
中
松
浦
一
悦
新
田
今
井
琉璃男
野
本
【定数 3 名
現員 3 名】
□監事
新
田
孝
志
金
哲
葛
谷
昌
之
元
庸
麻
生
俊
介
武
男
島
本
村
毅
武
平成 21 年度決算承認に係る理事会開催日後の退任役員
□理事
安 田 俊 一 (平成 22 年 12 月 31 日付)
岡 村 伸 生 (平成 22 年 12 月 31 日付)
森
林
信
(平成 22 年 12 月 31 日付)
墨
岡
学
(平成 22 年 12 月 31 日付)
一 色 哲 昭 (平成 22 年 12 月 31 日付)
大 塚 潮 治 (平成 22 年 12 月 31 日付)
水 木 儀 三 (平成 22 年 12 月 31 日付)
□監事
矢 野 之 祥 (平成 22 年 12 月 31 日付)
平成 21 年度決算承認に係る理事会開催日後の就任役員
□理事
墨
岡
学
(平成 23 年 1 月 7 日付)
岡 村 伸 生 (平成 23 年 1 月 7 日付)
森
林
信
(平成 23 年 1 月 7 日付)
一 色 哲 昭 (平成 23 年 1 月 7 日付)
大 塚 潮 治 (平成 23 年 1 月 7 日付)
水 木 儀 三 (平成 23 年 1 月 7 日付)
(2)評議員【定数
今
枝
墨
岡
松
尾
森
岡
法
37~45 名
現員 36 名】
之
加
茂
学
増
野
史
間
宮
林
信
岡
田
隆
浜
博
直
樹
河
瀬
雅
美
仁
松
浦
一
悦
賢
一
西
原
友
昭
村
伸
生
藤
田
厚
人
岡
富
雄
鈴
木
4
茂
平
田
桂
一
奥
村
義
博
妹
尾
克
敏
葛
谷
昌
之
清
野
良
榮
青
井
義
幸
池
内
義
直
大
野
明
雄
田
中
野
本
武
男
増
田
育
顕
明
関
大城戸
圭
一
河
田
正
道
興
梠
長
井
明
美
橋
本
尚
増
岡
三
木
吉
治
水
木
三
森
儀
6.教職員数(平成 22 年 5 月 1 日現在)
専任教職員数
非常勤講師数
経済学部
41
43
経営学部
39
50
教
人文学部
35
58
育
法学部
25
19
職
薬学部
49
14
員
短期大学
12
10
その他
0
5
計
201
199
事務職員
126
総
327
計
199
5
哲
和
雄
安
次
郎
雅
明
事
評 議 員 会
監
7.組織図(平成22年4月1日現在)
理
事
会
(理事長)
松 山 大
(学長)
(副学長)
学
松 山 短 期 大 学
(学長)
大学院経済学研究科
(経済学研究科長)
大学院経営学研究科
(経営学研究科長)
大
学
院
言語コミュニケーション研究科
(言語コミュニケーション研究科長)
大学院社会学研究科
(社会学研究科長)
経 済 学 部
(経済学部長)
経 営 学 部
(経営学部長)
局
部
部
人 文 学 部
(人文学部長)
法
学
(法学部長)
務
薬
学
(薬学部長)
事
(事務局長)
キャリアセンター
(キャリアセンター長)
情 報 セ ン タ ー
(情報センター長)
国 際 セ ン タ ー
館
(国際センター長)
図
書
(図書館長)
総 合 研 究 所
(総合研究所長)
コ ミ ュ ニ テ ィ
・ カ レ ッ ジ
(コミュニティ・カレッジ長)
商 科 第 二 部
大学院運営委員会
大学院運営委員会
大学院運営委員会
大学院運営委員会
学 生 委 員 会
教 務 委 員 会
入 試 委 員 会
インターンシップ
教 育 推 進 委 員 会
動 物 実 験 委 員 会
バイオセーフティ
委
員
会
公 正 研 究 委 員 会
キャリアセンター
運 営 委 員 会
情 報 セ ン タ ー
運 営 委 員 会
国 際 セ ン タ ー
運 営 委 員 会
合
営
研
委
究
員
所
会
図書館運営委員会
総
運
コミュニティ・カレッジ
運 営 委 員 会
教 学 委 員 会
インターンシップ
教 育 実 施 委 員 会
内 部 監 査 室
周年事業計画準備室
経 営 企 画 部
経 営 企 画 課
秘 書 室
広
務
報
課
課
薬 学 部 事 務 室
庶
課
部
事
課
務
人
理
課
総
経
理
課
部
部
部
部
管
試
試
務
入
財
入
キャリアセンター課
生
務
保
学
務
健
生
課
室
課
国際センター課
情 報 教 育 課
事務システム課
教
温 山 会
事 務 室
キャリアセンター
事
務
部
学
教
情報システム部
国 際 セ ン タ ー
事
務
部
情報サービス課
総合研究所事務部
東 京 オ フ ィ ス
総合研究所事務室
図 書 館 事 務 部
東 京 オ フ ィ ス
短期大学事務室
情 報 管 理 課
短期大学事務部
6
8.設置する学校・学部・学科および学生数
(平成22年5月1日現在)
学校名
開設
年度
学部・学科等名
年度
松山大学
入学
定員
収容
定員
在学
生数
人
人
人
経済学部経済学科
昭和 37
390
1,560
1,765
経営学部経営学科
〃
390
1,560
1,732
昭和 49
220
880
1,002
英語英米文学科
〃
100
400
464
社会学科
〃
120
480
538
法学部法学科
昭和 63
210
840
952
薬学部医療薬学科
平成 18
160
800
548
1,370
5,640
5,999
人文学部
松山大学
計
大学院
経済学研究科修士課程
昭和 47
10
20
5
経済学研究科博士後期課程
昭和 49
4
12
1
経営学研究科修士課程
昭和 54
10
20
16
経営学研究科博士後期課程
昭和 56
2
6
0
社会学研究科修士課程
平成 18
8
16
6
〃
2
6
6
平成 19
6
12
8
42
92
42
100
200
259
社会学研究科博士後期課程
言語コミュニケーション研究科修士課程
大学院
松山短期大学
計
商科第2部
昭和 27
7
9.施設
(1) 土地
区
文
京
分面
町
敷
地
63,151.87 ㎡
道 後 樋 又 敷 地
5,647.31 ㎡
御
幸
敷
地
久 万 ノ 台 敷 地
寄 宿 舎 敷 地
69,524.13 ㎡
55,666.37 ㎡
1,287.00 ㎡
校
宅
敷
地
墓
地
敷
地
セミナーハウス敷地
その他用地
合
計
所
積
2,187.12 ㎡
別面
清水町3丁目2-2、清水町3丁目21-1他
松山市道後樋又1-1
松山市御幸1丁目320-1、2、513-1、378-1、545他
松山市久万ノ台、西長戸、東山町
松山市清水町3丁目20-1他
松山市清水町2丁目14-26
松山市山越3丁目1100-1、1097-2
338.00 ㎡ 松山市御幸1丁目521
4,315.00 ㎡ 西宮市甲子園口1丁目78
今治市玉川町大字龍岡下字妙見前丁105番1、106番1
887.00 ㎡
字明見前甲139番地1、甲139番地2
203,003.80 ㎡
積
文 京 キ ャ ン パ ス
78,539.90 ㎡
御 幸 キ ャ ン パ ス
13,582.09 ㎡
久万ノ台グラウンド
925.57 ㎡
寄
宿
校
梅
西
玉
合
津
宮
川
寺
地
地
地
地
松山市文京町4-2、4-10、松山市清水町2丁目14-13
(2) 建物
種
在
舎
2,415.08 ㎡
宅
1,231.99 ㎡
区
110.74 ㎡
区
区
646.00 ㎡
298.00 ㎡
計
97,749.37 ㎡
8
Ⅱ.事業の概要
事業の概要をお示しする前に、平成 23 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災(東北地方太平洋
沖地震)は、人々に脅威と試練を与えた自然災害として長く歴史に残るものであり、この震災で
被害に遭われた皆様に心からお見舞い申し上げると共に、お亡くなりになられた方々に心より哀
悼の意を表する。また、今も所在不明の皆様の一時も早い発見を心からお祈り申し上げる。併せ
て、この震災で被害を受けた各地区の大学や短期大学の一日も早い復興を願うものである。
さて、大学を取り巻く経営環境は年々厳しくなっているが、18 歳人口の減少が停滞しているこ
とと進学率の向上、そして経済環境の回復速度が遅いことから「地元」
「安全」意識が強まり、地
方の大学にとっては定員充足率の高まりが期待できる状況になっている。これを受け、文系学部
の入学生は定員の確保を続けている。一方、5 年目を迎えた薬学部では、6 年制薬学部の最大の特
徴である病院・調剤薬局での長期実務実習を乗り切った 5 年次生には逞しさと自信が見受けられ、
次年度に挑戦する薬剤師国家試験へ向け期待を抱かせるものであるが、入学者数の低下傾向に歯
止めがかからず、西四国地区で唯一の 6 年制薬学部であることを活かしきれていない状況である。
しかし、歴史と実績のある文系学部と薬学部との融合が本学の目指す「西日本屈指の私立総合大
学」に繋がると確信し、今後も様々な取り組みに挑戦して行きたいと考えている。
平成 22 年度も限られた予算の中で様々な事業を展開したが、学生達の頑張りは特筆すべきもの
があり、国家公務員採用Ⅰ種試験の合格者輩出、ユニバーシアード冬季大会におけるスノーボー
ド男子ハーフパイプ競技での金・銀メダルの獲得やスポーツスカラシップを導入した女子駅伝部
の全国大会での 4 位入賞など記録にも記憶にも残る活躍が、文武にわたって示された。
また、大学と地域との連携にも新たな懸け橋ができたことも挙げられる。県都松山市と連携協
定の締結、愛媛大学との連携事業も軌道に乗り共同研究がスタートし、社会人基礎力育成事業に
おける様々な取り組みは、学生達の活躍の範囲を大きく広げたものである。
今後も経費の節減に努める一方で、事業計画に基づいた事業の推進を各方面において実施し、
教育研究活動の充実や地域連携の強化等、時代に合った施策の推進を求めていかなければならな
いと考えている。
以下に、平成 22 年度各部署・分野の事業計画に基づいて実施された事業について報告する。
1.教育活動
(1)学部教育
①経済学部
(ⅰ)国際交流・国際化教育の一層の推進
上海にて「東アジア経済論」を実施し 13 名が参加した。参加学生の意欲が非常に高く充実し
た研修となり、国際化に向けて海外の実情を学ぶ授業として非常に優れたものであると言える。
また、「東アジア経済論」は平成 21 年度に 10 周年を迎えたため、明治大学の童教授、伊予銀行
国際部の竹内氏を講師として講演会を開催した。その他にも本学に対外経済貿易大学の西村氏を
お招きして研究会を開催し、また本学から同大学に表敬訪問を行い、平成 23 年度の交流協定の
締結と今後の協力について話し合いの場を持った。さらに、英語圏と関連した国際化の活動を模
索すべく、人文学部のプログラムに同行するなど調査を行った。
(ⅱ)授業関係の充実
毎年開催しているゼミナール大会を実施した。平成 22 年度
より表彰制度を設け、優秀ゼミに賞を与える仕組みを作り、
また従来の討論会形式だけでなく報告会形式での参加も可能
とした。表彰制度の効果もあり、47 グループ、合計 383 名の
参加があり、愛媛大学からも 1 ゼミが参加した。特殊講義「ベ
ンチャービジネスと市場」
「国際観光論」ではそれぞれ 13 名、
9
121 名の受講者があり、カリキュラムの充実に一定の効果をもたらしたと考えられる。
(ⅲ)学生表彰制度
書評賞、学部長賞(学業成績優秀者と TOEIC 成績優秀者)は一つの到達目標として学生の意欲
の向上に役立っており、平成 22 年度は書評賞 3 名、学部長賞が学業成績優秀者 30 名、TOEIC 成
績優秀者 8 名について表彰した。
(ⅳ)教学関係等の調査
教学関係について国内では創価大学、国際教養大学の 2 校、国外ではハワイへの調査を行った。
教学関係以外では入試に関して、北京での留学生フェアに参加、また、スポーツ推薦入試に関連
し関西、宮崎、新潟にて調査を行った。今後も継続的に情報を収集、蓄積していき、学部の戦略
やカリキュラムマップの作製などに生かしたい。
(ⅴ)松大 GP による大学における学習のスタートラインに立つ新入生の指導
松大 GP を利用し初年次教育に重点を置いたプログラムとして、自己の探求、社会人セミナー、
キャリアカウンセラーセミナーを行った。ほとんどの学生が松大 GP で実施したセミナーに参加
し、基礎教育科目特殊講義「キャリアマインド養成セミナー」によって 318 名が単位認定を受け、
アンケート調査によると 70%以上の学生が松大 GP のプログラムで身に付けたことが役に立って
いると回答している。
②経営学部
(ⅰ)経営学基本用語テスト
学位授与方針のもと、経営学部生として必要な専門知識の習得を確かなものとするための取り
組みを進めている。1~3 年次生まで、毎年、経営学基本用語テスト(共通問題)を実施しており、
また、1 年次生と編入生には「経営学検定試験公式テキスト」を学部で購入して提供した。
(ⅱ)学部ガイドブック
学部ガイドブック 2 種類を発行した。従来の学部発行の「経営学部ガイドブック」と経営学部
生の目線から企画編集した「ようこそ経営学部」は新入生のみならず、高校の入試説明会、オー
プンキャンパスにおいても配布した。「ようこそ経営学部」の編集学生メンバーは 9 人であった
が、責任をもって企画・取材・編集作業、印刷会社との交渉に当たるという自覚を持たせ、数ヶ
月間の作業を通して自主性、協調性、コミュニケーション能力などを培うのに役立った。
(ⅲ)高大連携授業
経営学部教員による高大連携サマーセミナーを毎年開催している。今回は平成 22 年 8 月 3 日
~6 日の日程で「高校生のための経営学入門:37 名参加」、
「流通・マーケティング・リスクと保
険(新規開講):12 名参加」を開講(15 回・90 分授業)した。全員がサマーセミナーを修了し、修
了証を授与した。参加者からは大学生活の疑似体験ができ、経営学部ではどのような授業がおこ
なわれているのかが理解できたなど、非常に好評であり、高大連携の目的は達成された。
(ⅳ)経営学検定試験対策講座
経営学部教員による初級受験コースと中級受験コースの 2 種類を開講した。初級受験コース
20 名、中級受験コースに 4 名が受講し、検定試験の初級試験には 20 名が受験し、14 名が合格し
た。
(ⅴ)経営学部表彰制度
2 年次生から 4 年次生を対象に学業成績上位 10 位ま
での者を表彰した。また、毎年開催するゼミナール大
会での優秀発表者に対しては 5 位(グループ)までを
表彰した。なお、第 10 回ゼミナール大会報告書 250
冊を印刷製本し、参加学生、指導教授に配布した。い
ずれの制度も学士力の向上に役立つものである。
(ⅵ)キャリア教育・産学連携授業
就業意識や正しい進路選択などができるようにキ
ャリア教育科目として「産業研究とキャリアプランニ
ング」、野村證券㈱の提供講座「資本市場の役割と証券投資」を開講した。前者は造船、運輸・
10
物流、金融・保険、流通などの各産業分野から講師を招聘し、産業界の動向、求める人材等、第
一線の動きを学び、後者は野村證券から講師を招き講義を行うもので、学生にとって資本市場の
今を学ぶ良い機会となった。
③人文学部
(ⅰ)授業充実補助費
英語英米文学科では 1・2 年次生全員に GTEC を大学負担で 3 回受験を行い、英語コミュニケー
ション能力を測定した。また、GTEC のスコアによって、単位認定を行っているが、平成 22 年度
よりオンライン方式に変わったことで、従来のスコアと整合性が保てなくなったため、新たな基
準を検討している。また、成績優秀者表彰関係では、他学部と同様に成績優秀者 37 名の表彰を
行った。さらに、社会調査士認定審査手数料補助費として、
在学中の認定審査を申請した 21 名の手続き費用の補助を行
った。在学中に認定申請をすることにより「社会調査士(取
得見込)認定書」が発行され、就職活動に活用された。
(ⅱ)フレッシュマンキャンプ
英語英米文学科の新入生を対象として 4 月 17(土)・18 日
(日)に 1 泊 2 日の合宿を行った。初日は㈱ラーニングバリ
ューによる「自己の探求(短縮版)
」、2 日目は学生リーダー
(上級生)による企画をメインに行い、新入生の勉学意欲の喚起と、学生間や教員とのコミュニ
ケーション作りの場として欠かせぬ事業であった。
(ⅲ)社会調査室関係費
5 年ごとに機器備品の買い替えを行なっているが、平成 22 年度は 3 台のパソコンを新規に購
入し、また、既存パソコンの統計ソフトのバージョンアップを行い、社会調査実習などの授業環
境を充実させた。
(ⅳ)社会福祉士課程関係費
社会福祉士国家試験の合格者および合格率の向上のため、4 名の外部講師を招き、受験対策講
座を行った。受験結果は平成 21 年度の 55.3%を下回る 33.3%の合格率となり残念な結果となっ
た。平成 23 年度に向けて更なる受験対策の支援を検討したい。
④法学部
(ⅰ)法学部学術講演会
法学部学術講演会を 6 月 21 日(月)と 9 月 29 日(水)の 2 回にわたって実施した。6 月 21 日開
催の公開講演会は、西北政法学院経済法学院院長の強力教授をお招きし、その返礼も兼ねて 3 月
7 日~10 日には法学部長以下法学部教員合計 5 名で西安に赴き、「中日法学学術検討会」に参加し、
交流を深めた。また、9 月 29 日に北海道大学大学院法学研究科の山口二郎教授による「政権交代
とは何だったのか?―日本の民主政治の可能性を考える」と題して公開講演会を開催し、カルフ
ールホールがほぼ満席になる約 500 名の来場者を得た。
(ⅱ)ホームページの充実
法学部の広報手段としてのホームページの更新を行った。「ゆとり教育世代」ないし「ビジュ
アル世代」に対して有効な PR の方策を模索しながら、情報が陳腐化しないように配慮してきた
が、今後はなお一層のコンテンツ等の充実を図ることとする。また、ガイドブックとホームペー
ジは今後一体的な PR 手法を用いることによって一層効果的な成果が得られるよう大学全体の広
報戦略を勘案しながら積極的に学外(地域社会)にアピールしていくこととしたい。
⑤薬学部
(ⅰ)病院・薬局実務実習の実施
5 年次生 128 名が第Ⅰ~Ⅲ期の間で 5 ヶ月の病院・薬局実務実習を行った(病院:18 施設、
薬局:64 施設)。基礎系と実務家教員が 1 名ずつ組となり、実習前および実習期間の中期と後
期の計 3 回、実習施設を訪問し、学生の面談、指導に当たった(基礎系教員 23 名と実務家教
11
員 7 名が担当)。その他、薬学実務実習実行委員会で学内の運営・協議を行い、また、
「大学と
実習施設との連携体制」に基づき、愛媛県薬剤師会、愛媛県病院薬剤師会と本学で薬学実務実
習検討委員会を開催し、実務実習に関する情報交換、伝達を行った。その他、2 年次生には早
期体験学習として病院、薬局、製薬会社などを見学させ、将来医療に携わる者としての社会的
使命を認識し、高いモチベーションをもって薬学の学修に取り組むことを喚起した。
(ⅱ)RI 実験施設の稼動に伴う維持管理
平成 21 年 3 月 19 日、平成 23 年 3 月 4 日に教育訓練を実施し、職員と学生が参加した。この
参加者が平成 23 年度も放射線業務従事者となる。また、放射線障害防止法および電離放射線障
害防止規則に従って、管理区域に入る前および立ち入った後は 6 ヶ月に1度の健康診断の実施が
義務付けられているため、法令通り健康診断を実施した。その他、月1回の環境測定および汚染
検査の実施、最低年 2 回の自己点検が義務づけられている放射線施設自己点検(平成 22 年度は、
8 月 20 日、2 月 9 日に実施)、排気ガスの放射能濃度測定、放射線取扱主任者定期講習会への出
席など法令で定められている業務を行い、特に大きな問題はなかった。
(ⅲ) 薬学共用試験(OSCE、CBT)対策及び実施
薬学共用試験は全国共通の試験であり、薬学共用試験セン
ターにより定められている実施要項に従い、本学の施設環境
を考慮しながら取り組んだ。CBT 本試験は 126 名が受験、CBT
再試験は 10 名、OSCE 本試験は 126 名、OSCE 再試験は 1 名が
受験した。また、CBT 体験受験を実施し、121 名が受験した。
すでに、本学部の設置年度(平成 18 年度)から、共用試験の
実施に向けて着実に準備を進めてきたこと、および、実施 2
年目であったこともあり、滞りなく終えることができた。
(ⅳ)薬剤師国家試験対策
薬剤師国家試験対策として模擬試験、講習会を行った。模擬試験については、学生毎に科目の
到達度、学内での順位、また、他大学の学生の平均点などを比較した成績一覧表を、3 年次生は
アドバイザー教員から、4、5 年次生は配属研究室の指導教授から配布し、成績カウンセリング
を実施した。4、5 年次生に実施した外部講師による講習会については、模擬試験等で本学部の
苦手な科目(物理化学、有機化学、生化学、薬理学)を中心に行い、4 年次生の 12 月の CBT 模
試では、薬理学、衛生環境分野の得点が若干伸びた。また、3 年次生には、4 月の CBT 科目別模
擬試験の成績下位者(50 名前後)につき、科目毎に 1 コマの補講を行った。また、4 年次生は
CBT 試験に向けて、前期、後期とも卒論基礎演習として、前期 13 週、後期 8 週に講義、試験、
補講を組み入れ全教員で分担担当した。また、1 月には、成績下位者 35 名を対象に、4 年次生直
前対策教室を開き 6 日間 30 コマの自主学習を行わせた。なお、平成 22 年度の共用試験(126 名
受験)では、平成 21 年度の CBT 試験不合者のうち 5 名を除いて新 5 年次生は全て合格した(合
格者:121 名、合格率:96%)。
(2)大学院教育
①経済学研究科
(ⅰ)海外協定、ダブルディグリー協定
ダブルディグリー協議のため、仁川大学、建国大学を訪問した。仁川大学においてはダブルデ
ィグリー協定の締結・調印を行った。仁川大学は北海道から九州までの日本の多くの大学と交流
協定を締結しているが、ダブルディグリーに関する協定書を締結するのは本学が初めてであり、
大変意義深いとの歓迎を受けた。建国大学とのダブルディグリー協議に関しては、当初は合意が
得られるものと考えられたが、単位認定に関して最終的に合意には現在至っていない。
(ⅱ)経済学研究科特殊講義 観光経済論特講の開設
市民のニーズに応える科目として、経済学研究科特殊講義「観光経済論特講」を開設し、観光
関係の行政・企業から科目等履修生として 11 名の受講者があった。
(ⅲ)論文博士の学位授与
学外から論文博士の申請が 1 名あり、審査委員会を構成し、審査の結果、論文博士の学位を授
12
与した。
(ⅳ)授業評価
前期と後期に授業評価アンケートを実施した。対象院生数は、前期 6 名、後期 5 名、延べ科目
数は、前期 29 科目、後期 19 科目であり、アンケート結果から、教員の懇切丁寧な授業に対する
院生の満足度は高いと判断できる内容だった。
②経営学研究科
(ⅰ)院生の演習に関する補助
院生の研究を支援するために税法・会計関係の文献・資料の充実に力を入れ、図書等を購入し
た。その他、演習の補助として学外調査や企業活動の動向を探るための計画を予定していたが、
院生の日程調整がつかず、調査、視察の実現に至らなかった。
(ⅱ)ホームページ管理
大学院の受験生確保のために、経営学研究科の大学院情報を更新した。
(ⅲ)他大学院調査
他大学院調査を実施する予定にしていたが、平成 22 年度は実施できなかった。平成 23 年度は
他大学院調査を行って、その結果を大学院活性化のために役立てていくこととする。
③言語コミュニケーション研究科
(ⅰ)アクション・リサーチ研究会
本研究会は、アクション・リサーチに関する講義や演習を通して、授業改善のためのアクショ
ン・リサーチの手法を知ると同時に、実践を通して、これからの英語教師に必要な知識、技能、
姿勢や認識を身につけること、また、小・中・高等学校の教員の交流、情報交換を進め、学校や
地域の英語教育の推進者の育成を目的としている。研究会は計 8 回開催し、11 月には研究大会
を開催した。研究会活動の記録・成果の報告書については、研究会が 3 月まで継続して行われた
ため、平成 22 年度内の出版ができなかった。
(ⅱ)英語圏文化・文学研究会
イギリス、アメリカをはじめ広く英語圏の文学作品を取
り上げ、その社会的・文化的意義を研究することを目的と
して、平成 22 年 4 月より「英語圏文化・文学研究会」を発
足させた。平成 22 年度は学内外の大学教員、高校教員、大
学院生、学部学生、英語圏文化・文学に高い関心を抱いて
いる一般社会人の方々の参加を得て、研究会を計 5 回、ま
た、11 月には研究大会を開催した。平成 22 年度は 15 名か
ら 30 名の参加者であったが、平成 23 年度は広報活動に力
を入れ、本研究科の文化・文学研究の質の高さを広くアピ
ールしていきたい。
(ⅲ)修士論文・特定課題研究レポート集
平成 21 年と同様に修士論文集を発行した。平成 22 年度は修士論文が 1 本であったため、抜き
刷りの作成はなかった。修士論文を製本することで過去の修士論文が閲覧しやすく、院生に有効
活用されている。
④社会学研究科
(ⅰ)社会調査補助
大学院生が研究を進める上で、学外の社会調査が重要となるため、社会調査実施のための東京
旅費等の 8 件の補助を行った。平成 22 年度においてはインタビュー調査を主たる調査方法とす
るテープ起こしは実施されなかった。
(ⅱ)博士課程学会参加援助
博士後期課程在籍学生のコースワークとして年 2 回の学会発表を必須とするなど、学会の参加
を勧めており、平成 22 年度は関西社会学会に参加した 1 名に対し旅費の援助を行った。
13
(ⅲ)講演会とシンポジウム
11 月 26 日に宮城教育大学の菅野仁教授による講演会「コミュニケーション能力過剰重視社会
を生き抜く」を開催した。現代の「つながり依存」と「つながり恐怖」という二つのキーワード
から、若者と社会のコミュニケーション能力に対する過剰な要求について、掘り下げて考える内
容の講演がなされ、引き続き、教員対象の研究会も開催した。
(ⅳ)論文関係費
毎年、修士課程修了者の修士論文合冊本と抜き刷りを作成し公開することで、より質の高い修
士論文作成のための動機付けを院生に与えることができている。さらに、過去の修士論文が修士
課程の院生にとって容易に参照可能となり、修士論文指導によい影響をもたらしている。なお、
研究科教員への配布だけでなく、本学図書館、国立国会図書館、愛媛県立図書館にも納本してい
る。また、博士後期課程においては、博士論文学外審査委員を依頼し、博士論文審査の結果、社
会学研究科開設後初となる博士の学位取得者を輩出した。
(ⅴ)合宿研究会
学外での合宿研究会を予定していたが、社会人の院生が多いため日程調整が難しく、また、移
動や宿泊など負担が大きいため、学内会議室にて中間報告会を開催した。その結果、院生のほぼ
全員が出席し有意義なものとなった。
(3)新たな教育プログラム
①寄附講座・経済学部専門共通科目特殊講義「サービス産業論」
地元企 業か らの寄 附に より、 サー ビス産 業研 究とサ ービス
産業を担う人材育成に資する目的で開講された。5 月 29 日(土)
には開講記念シンポジウムが行われ、学生や一般市民など 259 名の
参加があった。
【4 月 7 日(水)~7 月 21 日(水)全 15 回講義】
②初年次教育への取り組み
これまでの初年次教育への取り組みを発展させて「学生の意欲を引き出す」プログラムを全
学的に展開するために経済学部の松大 GP「大学生活への意欲を高める導入教育プログラム」の
一環であった「自己の探求」を学内で実施できるよう、講師養成を行い、8 名の教職員ファシ
リテーターを養成した。ただし、このプログラムの全学的な展開に対しては、教学会議をはじ
めとして全学的な教学組織での合意形成が必要であるとの結論に達し、予定していた平成 23 年
度以降の講師養成は行わない。今後、現在の 8 名の講師が学内で同プログラムを実施できるの
で、部分的な実施を行いながら成果検証を続け、学生の意欲を引き出すためのプログラムを開
発する。
2.研究活動
(1)学会等の開催
①日本生物物理学会中国四国支部総会(中四国)
5 月 8 日(土)~9 日(日)
②日本細菌学会中国四国支部総会(中四国)
10 月 16 日(土)~17 日(日)
③標準処方フォーラム(全国)
11 月 19 日(金)
④市民フォーラム
12 月 4 日(土)
松山というまちの魅力の再発見のため、写真・電子メディア・演劇の活用による相乗効果をテ
ーマとして行われた。日本大学文理学部の後藤範章教授に
よる「その『まち』らしさを新/再発見するビジュアル調査
法の可能性」と題された基調講演が行われた。また、フォ
ーラム・ディスカッションでは、電子メディアや演劇の専
門家等の立場から、基調講演の内容を踏まえて松山という
まちの再発見のための地域把握や情報発信方法が議論され、
市民や学生など約 100 名が参加した。
14
(2)出版、刊行物
①松山大学論集(第 22 巻第 1 号~第 6 号)
②言語文化研究(第 30 巻第 1 号~第 2 号)
③研究叢書
巻
64
66
67
68
最新解説
書 名
地方自治法
フィールドワークのアポリア
-エスノメソドロジーとライフストーリー-
近代日本の外交論壇と外交史学
-戦前期の『外交時報』と外交史教育-
在宅福祉政策と住民参加型サービス団体
-横浜市ホームヘルプ協会と調布ゆうあい福
祉公社の設立過程-
著者名
妹尾克敏
発行所
ぎょうせい
発行年月日
2011.3
山田富秋
せりか書房
2011.3
伊藤信哉
日本経済評論社
2011.3
松原日出子
御茶の水書房
2011.3
著者名
川東竫弘
発行所
佐川印刷
発行年月日
2010.10
東渕則之
セキ印刷
2010.7
村田毅之
セキ印刷
2010.12
岡野憲治
明星印刷
2011.3
苅谷寿夫
辻泉
原印刷
2011.3
鳥居鉱太郎
樗木武治
原印刷
2011.3
発行所
明星印刷
発行年月日
2011.3
発行所
セキ印刷
発行年月日
2010.4
④総合研究所所報
号
64
65
66
67
68
69
書 名
帝国農会幹事 岡田温日記 第五巻 大正十
年~十二年
成長ドライバ理論による中小建設業の再生と
成長のための実践研究
雇用機会均等法に基づく機会均等調停会議に
よる調停の実際
ライフサイクル・コスティング研究の現状と
課題
-ライフサイクル・コスティング研究におけ
る理論および実務の展開を中心として-
オンライン・ファンコミュニティの実態に関
する研究
-鉄道フォーラム・ウェブ・アンケート調査
の結果から-
科学的なスポーツトレーニングの試みについ
て
⑤地域研究センター叢書
巻
8
書 名
著者名
地域産業・企業との産学協同プラットホーム作 吉岡洋一
りの調査研究
檀裕也
-全国のまちの活性化のあり方と戦略につい
ての考察-
⑥教科書
№
8
書 名
大学生のための英語ハンドブック
-単語・文法・表現-
著者名
新井英夫
⑦地域研究ジャーナル(第 21 号)
⑧知果楽 Vo.9
⑨学生懸賞論文集(第 33 号)
⑩地域調査報告書-学生参加型地域調査-2010
⑪産官学連携観光産業振興協議会報告書 2010(平成 22)年
15
3.国際化
(1)海外研修等への派遣
①短期英語研修講座(カンタベリー8 名、ビクトリア 6 名、バーモント 0 名)
②短期ドイツ語研修講座(フライブルク 17 名)
③短期中国語研修講座(上海 9 名)
④短期ハングル語研修講座(ソウル 16 名)
⑤長期海外研修講座(カンタベリー1 名、グリフィス 0 名)
⑥学生海外語学研修助成制度 29 名
⑦交換留学制度(フライブルク大学 1 名、復旦大学 1 名、上海師範大学 1 名、青島大学 1 名、
建国大学校 2 名、平澤大学校 0 名)
長期海外研修講座はカンタベリーに 1 名参加したのみで参加
人数が少ない。しかし、参加した学生の渡航前・渡航後の TOEIC
スコアを比較したところ、50 ポイントの増加があり、本研修が
参加者の英語力向上に効果があったと言える。就職においても、
英語力を評価され企業に採用されたことからも本研修が本人の
卒業後の進路選択に関してプラスの影響を与えたとも考えられ
る。短期英語研修講座は定員の充足率が 50%程度と低率である
が、参加者の満足度や成績については、概ね良好な結果となっ
ている。学生海外語学研修助成制度(英語圏、非英語圏)は平
成 21 年度より定員を増やしたにもかかわらず、応募者は平成 21 年より 4 名減って、30 名となり
定員充足率は低下したため、平成 23 年度に向けて対策を検討する。単位認定の成績は全体的に向
上しており、ガイダンス等を利用して重要性をさらに認識させたい。
(2)外国人留学生等の受入
優秀な外国人留学生を確保することにより、本学のグローバル化に繋げることを目的とし、経
済的事由により、修学が困難な私費外国人留学生の学部学生には納付金、大学院生にあっては在
学料を減免した。
(3)留学生交流事業
日本人学生と留学生相互の国際理解を深めるため、留学生交流
バスツアーを実施した。特に新入生が交流を深める絶好の機会と
なり、留学生 25 名、日本人学生 29 名、教職員 10 名の合計 64 名
が広島県福山市(鞆の浦、みろくの里)に行き交流を深めた。ま
た、留学生交流スポーツ大会を開催し、留学生 21 名、日本人学
生 26 名、教職員 5 名 合計 52 名が参加した。その他、多国籍食
事会を開催し中国、韓国、ドイツ、日本の伝統的な料理を調理し、
互いに試食し、食を通じて異文化交流を図った。
4.学生支援
(1) 主な課外活動報告
①女子駅伝部
第 28 回全日本大学女子駅伝対校選手権大会 4 位入賞
「杜の都」仙台を舞台に第 28 回全日本大学女子駅伝対校選手権大会が開催
され、3 年連続 3 回目の出場となった女子駅伝部が 2 時間 8 分 55 秒で、
前回 11 位を大きく上回る 4 位入賞を果たし、中四国勢としては初のシー
ド権を獲得した。
16
②スキー競技部
国際大学スポーツ連盟主催第 25 回ユニバーシアード冬季競技大会(トルコ・エルズルム)
スノーボード男子ハーフパイプ競技
青野 令(経営学部 2 年)金メダル、藤田一海(経営学部 1 年)銀メダル
(平成 23 年 2 月 2 日現在)
サークル名
大
会
名
種
目
名
氏
名
成
績
弓道部
第 54 回西日本学生弓道選手権大会
男子個人
西峯
秋平
2位
柔道部(男子)
平成 22 年度中国四国学生柔道体重別選手権大会
66kg 級
藤田 哲也
優勝
女子駅伝部
水泳部(男子)
第 15 回中国四国学生女子駅伝大会兼第 28 回全日本女子駅伝
対校選手権大会中国四国地区代表選考会
優勝
第 28 回全日本大学女子駅伝対校選手権大会
4位
第 26 回 日本ジュニア陸上競技選手権大会
800m
菊地
里江
7位
第 64 回中国四国学生陸上競技対校選手権大会
800m
菊地 里江
1位
天皇賜盃第 79 回日本学生陸上競技対校選手権大会
800m
菊地 里江
6位
第 28 回ニューカレドニア国際マラソン
ハーフマラソン
矢野麻利亜
2位
天皇賜盃第 79 回日本学生陸上競技対校選手権大会
10000m
矢野麻利亜
2位
秩父宮賜盃 第 63 回西日本学生陸上競技対校選手権大会
10000m
矢野麻利亜
優勝
第 64 回中国四国学生陸上競技対校選手権大会
10000m
矢野麻利亜
1位
第 64 回中国四国学生陸上競技対校選手権大会
5000m
矢野麻利亜
1位
2010 日本学生陸上競技個人選手権大会
5000m
矢野麻利亜
2位
第 64 回中国四国学生陸上競技対校選手権大会
1500m
田村 紀薫
1位
第 65 回国民体育大会
成年女子 1500m
田村
紀薫
8位
2010 日本学生陸上競技個人選手権大会
1500m
山岡 礼奈
6位
第 45 回中国四国学生選手権大会
800m フリーリレー
第 41 回中国四国学生選手権水泳競技大会
400m 自由形
大西 卓哉
1位
第 45 回中国四国学生選手権大会
200m 自由形
大西 卓哉
優勝
第 45 回中国四国学生選手権大会
400m 自由形
大西 卓哉
優勝
第 45 回中国四国学生選手権大会
800m フリーリレー
竹林
駿
優勝
第 45 回中国四国学生選手権大会
800m フリーリレー
百合田大介
優勝
第 45 回中国四国学生選手権大会
800m フリーリレー
松下
優勝
平成 22 年度全日本大学対抗テニス王座決定試合中国四国地区大会
男子団体
平成 21 年度冬季中国四国学生テニス選手権大会
男子シングルス
中村
信太
優勝
平成 21 年度冬季中国四国学生テニス選手権大会
女子ダブルス
二條
真実
優勝
平成 21 年度冬季中国四国学生テニス選手権大会
女子ダブルス
幸島
千尋
優勝
西日本地区学生軟式野球春季一部リーグ戦
1 部リーグ
優勝
昂介
優勝
テニス部(男子)
テニス部(女子)
2位
軟式野球部
第 33 回全日本学生軟式野球選手権大会
4位
バドミントン部(男子)
第 30 回 中・四国学生バドミントンリーグ戦大会
男子団体
優勝
ボート部
第 57 回九州朝日レガッタ
一般ナックルフォア
優勝
ボクシング部
第 37 回中国大学ボクシング選手権大会
ライトウェルター級
17
曽我部慶樹
優勝
(2)奨学金
①松山大学奨学金【経済・経営・人文・法学部】(4 万円×12 ヶ月=48 万円) 66 件
②松山大学奨学金【薬学部】(4 万円×12 ヶ月=48 万円) 22 件
③松山大学特別奨学金
(4 万円×12 ヶ月=48 万円) 32 件
④スカラシップ制度奨学金【経済・経営・人文学部】(授業料 61 万円) 12 件
⑤スカラシップ制度奨学金【薬学部】(授業料 160 万円) 14 件
⑥スポーツスカラシップ制度奨学金【経済・経営学部】(授業料 61 万円) 5 件
⑦指定校(KCC)推薦編入学奨学金【人文学部英語英米文学科】(後期授業料 305,000 円) 2 件
⑧薬学部利子給付奨学金 (5,202,461 円) 271 件
⑨資格・能力取得奨励金 (2,460,000 円) 62 件
(3) リーダーズトレーニング
平成 22 年度より、課外活動の活性化、リーダーの資質向上の
ために、リーダーズトレーニング(自己の探求)プログラムを導入
することとし、「国立大洲青少年交流の家」にて、1 泊 2 日の合
宿形式で行った。学生 140 人、関係者(指導者等)10 人が参加し、
個々のリーダーとしての資質向上を図る研修効果を感じること
ができた。今後の課外活動の活性化、活躍に活かせることを期待
し、平成 23 年度以降についても継続的に実施することとした。
(4)健康診断・メディカルチェック・カウンセリング
学生健康診断は 5,772 人が受診し、薬学部においては、4 抗体(麻しん・風しん・水痘・ムン
プス)の検査が必要とされ、4 年次生 137 人に 4 抗体を、5 年次生 114 人には麻しん以外の 3 抗体
の検査を実施した。また、平成 22 年度から初めて放射線業務が入り、放射線業務に従事する学生
7 名を対象に電離放射線健康診断を通常の健康診断に併せて実施し、効率化が図れた。また、就
職用の健康診断書についても 4 月 20 日に約 1,300 件を発行し、就職活動の早期化に対応できた。
メディカルチェックについては海外研修に行く学生 124 名、体育系運動部員 1,020 名に実施した。
平成 22 年度のカウンセリング受付件数は 55 件で、受付後 1 週間程度でカウンセリングを行うこ
とができた。また、保健室職員においても、初級カウンセラー研修を受講し学生応対に備えた。
その他としては、保健室入口を自動ドアに取り替え、傷病者等の搬送も円滑に行えるようになっ
た。
5.キャリア支援
(1)文部科学省補助金事業「大学教育・学生支援推進事業」学生支援推進プログラム
「内定獲得のための学生支援プログラム」が、学生支援推進プログラムに採択され、3 ヶ年計
画の 2 年目として以下の各事業を実施した。
①3 年次生対象
(ⅰ)エントリーシート攻略テストを実施し、エントリーシート
の位置付けや重要性の理解を図り、併せてフォローアップセミ
ナーにより、疑問点の解消や質の高いエントリーシート作成方
法を学び今後の就職活動への準備に役立てた。
(ⅱ)全国約 7,000 社で採用選考に使用している SPI テストの模
擬テストを実施し、問題構成・質問形式・学力レベルの把握を
図った。
(ⅲ)面接トレーニングセミナーを実施し、表現力やコミュニ
ケーション力の向上を図った。
(ⅳ)グループディスカッションセミナーを実施し、グループディスカッションの実施形式・求
められる能力の把握を早期に図った。
18
(ⅴ)就職事前マナー講座を実施し、就職活動向けのマナーの修得を図り、基本的態度やマナー
の育成を行った。
②4 年次生以上対象
4 月に内定が採れなかった学生を対象に 5 月 13 日にフォローアップガイダンスを行い、10 月、
2 月にはキャリアカウンセラーを配置し、就職活動の進め方や面接対策などのアドバイスを行っ
た。
(2)「父母の会」支援事業
(ⅰ)就職支援無料バス
平成 23 年 2 月 3 日から 4 月 28 日まで、大阪は毎週月・木曜日、 岡山は毎週月曜日に運行し
た。
(ⅱ)宿泊所の提供
平成 23 年 2 月 1 日から 4 月 30 日まで、大阪は学生寮を 3 ヶ月間男女各 3 部屋借り上げ、
東京は都内の 1 ホテルを法人契約料金で利用可能とし、利用料金のほぼ全額を補助した。(宿泊
数の上限あり)
(ⅲ)適性検査の実施
1 年次生対象の「自己発見レポート」は、授業に組み込む形で実施することができ、ほぼ全員
が受検した。2 年次生対象の「自己プログレスレポート」は、経営学部は全員受検、経営学部以
外は約 70%の学生が受検した。
(ⅳ)薬学部の就職支援
薬学部の就職支援においては、6 年次生で迎える本格的な就職活動期の準備段階として、就職
手帳の作成、全国企業・病院・薬局等への求人依頼、5 年次生の保護者向け就職活動ハンドブッ
クの作成を行った。
(3)就職状況(平成 23 年 3 月 31 日現在)
①学科別
区分
経
経
人
英
人
社
済
営
文
語
文
会
法
合
計
男
卒 業 者 数
女
計
就職希望者数
女
計
男
就 職 者 数
男
女
計
就
男
職 率
女
計
進学者数
男 女 計
248
200
149
177
397
377
205
174
141
162
346
336
186
161
127
155
313
316
90.7
92.5
90.1
95.7
90.5
94.0
4
3
1
1
5
4
21
85
106
17
68
85
15
65
80
88.2
95.6
94.1
0
2
2
57
87
144
46
79
125
42
73
115
91.3
92.4
92.0
0
1
1
117
643
90
588
207
1,231
87
529
84
534
171
1,063
79
483
79
499
158
982
90.8
91.3
94.0
93.4
92.4
92.4
4
11
0
5
4
16
②地域別
区
分
求人会社
社数
東
京
愛
知
京
都
大
阪
兵
庫
岡
山
広
島
山
口
140
12
4
47
13
61
54
20
経済
%
男
20.0
1.7
0.6
6.7
1.9
8.7
7.7
2.9
23
2
0
7
3
10
5
4
経営
女
7
0
0
6
2
0
4
0
男
15
0
0
7
1
12
4
5
人文英語
女
8
1
0
3
2
3
4
1
男
1
0
0
1
2
0
0
0
19
女
4
1
1
2
0
4
0
1
就
職
人文社会
男
8
0
0
0
0
1
2
0
女
6
0
0
2
1
0
0
0
者
法
男
8
0
0
3
1
2
2
3
女
8
0
0
3
1
2
1
0
男計
女計
総計
55
2
0
18
7
25
13
12
33
2
1
16
6
9
9
2
88
4
1
34
13
34
22
14
%
9.0
0.4
0.1
3.5
1.3
3.5
2.2
1.4
区
求人会社
分
社数
徳
島
香
川
愛
媛
高
知
福
岡
大
分
8
46
217
22
14
3
39
700
その他
合
計
経済
経営
人文英語
%
男
女
男
女
1.1
6.6
31.0
3.1
2.0
0.4
5.6
100.0
6
26
85
6
3
2
4
186
0
5
97
4
0
0
2
127
7
17
84
0
5
1
3
161
1
10
119
1
0
0
2
155
就
職
人文社会
者
法
男
女
男
女
男
女
0
2
8
0
1
0
0
15
0
5
45
2
0
0
0
65
3
7
16
4
1
0
0
42
1
6
54
1
0
0
2
73
1
7
45
1
2
0
4
79
1
2
56
2
0
0
3
79
男計
女計
総計
17
59
238
11
12
3
11
483
3
28
371
10
0
0
9
499
20
87
609
21
12
3
20
982
%
2.0
8.9
62.0
2.1
1.2
0.3
2.0
100.0
③業種別
就
求人会社
区
分
社
数
農業、林業
漁業
鉱業、採石業、
砂利採取業
建設業
製造業
電気・ガス・熱
供給・水道業
情報通信業
運輸業、郵便業
卸売業、小売業
金融業、保険業
不動産業、物品
賃貸業
学術研究、専
門・技術サービ
ス業
宿泊業、飲食サ
ービス業
生活関連サー
ビス業、娯楽業
教育、学習支援
業
医療、福祉
複合サービス
業
サービス業
公
合
務
計
%
経
男
済
経
女
男
人文
英語
営
女
男
職
者
人文
社会
女
男
法
女
男
女
男
計
女
計
総
計
%
0
0
0.0
0.0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
1
0
0
0
1
0
1
0
0.1
0.0
0
0.0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0
0.0
35
140
5.0
20.0
9
33
1
13
5
26
1
16
0
2
0
8
0
4
0
3
3
13
2
9
17
78
4
49
21
127
2.1
12.9
0
0.0
1
1
0
1
0
0
0
0
0
0
1
2
3
0.3
69
32
192
73
9.9
4.6
27.4
10.4
7
10
38
31
15
4
27
27
9
5
52
24
13
4
29
43
2
0
4
2
7
4
11
11
3
1
12
6
10
1
13
18
4
3
22
7
2
0
14
19
25
19
128
70
47
13
94
118
72
32
222
188
7.3
3.3
22.6
19.1
29
4.1
4
4
6
6
1
3
2
0
3
3
16
16
32
3.3
13
1.9
2
4
2
5
0
1
1
0
1
1
6
11
17
1.7
25
3.6
6
6
6
4
1
4
0
3
0
2
13
19
32
3.3
15
2.1
5
5
2
6
0
2
1
6
3
3
11
22
33
3.4
18
2.6
4
3
4
6
1
3
0
1
3
2
12
15
27
2.7
31
4.4
5
6
4
3
0
4
2
10
0
4
11
27
38
3.9
5
0.7
3
1
0
2
0
1
0
1
2
1
5
6
11
1.1
23
0
700
3.3
0.0
100.0
2
26
186
3
7
127
9
7
161
3
13
155
0
2
15
3
3
65
2
8
42
2
5
73
0
15
79
4
12
79
13
58
483
15
40
499
28
98
982
2.9
10.0
100.0
(*教員はサービス業に含む)
20
(4)インターンシップ
インターンシップ実施状況
受入可能企業数
研修生派遣企業数
研修参加学生数
4大学連協経由
松山大学単独
合計
4大学連協経由
松山大学単独
合計
4大学連協経由
松山大学単独
合計
平成 19 年度
79
0
79
40
0
40
91
0
91
平成 20 年度
76
2
78
44
2
46
97
2
99
平成 21 年度
81
4
85
46
4
50
168
4
172
平成 22 年度
84
2
86
53
2
55
137
2
139
平成 22 年度は人文学部、法学部の受講生数が過去最高となったが、経済学部、経営学部が減少
したため、トータルでは平成 21 年より減少した。これは、受
講申込締め切りを従来の当年度 4 月から前年度 12 月に変更し
たことによるものと思われ、平成 23 年度はホームページ上や
学校内の掲示板での周知を徹底し、受講生を増やしたい。
6.図書・学術情報
(1)利用環境の整備
利用者のサービスを向上のため、老朽化した AV 室の机、椅子の取替、薬学部分室閲覧室北側を
外部の視線から遮断し、集中して学習できるためのガラスフィルムの貼り付け、図書館地下電動
書庫の頻繁に起こる故障に伴う総点検などを行った。特に AV 室は昭和 51 年に購入した机付パイ
プ椅子であったため、利用が増加しているゼミ活動・グループ学習など多様な授業形式に対応で
きなかったが、机などを取替えたことにより、図書資料を活用した授業やグループワーク等の利
便性が向上し、学習活動の促進や教育の充実および学生の図書館利用促進を図ることができた。
(2)資料保存環境の整備
平成 20 年度より貴重資料保存環境整備事業として、稀覯書の修復及び稀覯書専用の保存環境保
全装置付書棚の設置を行ってきたが、平成 22 年度は保存環境保全装置付書棚を平成 21 年度に引
き続き設置すると共に稀覯書室内のカーペット張替え工事を実施した。室内カーペットは長年の
使用により汚れ、毛羽立ちがひどい状況で擦り切れた繊維が多分に蔵書へ悪影響を与えていたが、
張替え工事により埃等も大幅に減少し改善がされた。また、稀覯書専用の保存環境保全装置付書
棚を設置して、修復後保存年限が大幅に長くなった稀覯書を書棚内に保管することにより保存環
境が劇的に改善され、貴重資料である稀覯書を末永く後世に残す環境を作ることができた。
(3)図書館書評賞表彰
第 10 回を迎えた図書館書評賞は教育活動の一環として、①学
生の読書活動の促進、②大学での教育活動の質的向上、③文化・
知的活動空間として大学の活性化を目標に平成 13 年度から始
まった制度である。平成 22 年度は 42 作品の応募があり、最優
秀書評賞 1 名、優秀書評賞 2 名、佳作 3 名が受賞した。
7.情報化
(1)事務システムの安定稼働
現行システムの Microsoft 社新製品での動作確認、対応のための改修事業規模の把握、現行シ
ステムの維持管理・改修等の事業を実施した。現行システムのベースとなる Microsoft 社の
Office2003 サポート終了に向けての方針を決める上で必要不可欠な事業であった。また、現行シ
21
ステムの維持管理・改修等の事業についても、法改正・制度改正・時流等やむを得ないものに限
定して実施し、最低限の投資に抑えた効果的な事業であった。また、図書館システムが平成 23 年
3 月 31 日で業者サポート終了となるため、情報センター課でサポートを引き継ぎ、次期システム
の導入まで自力運用するための準備を行った。
(2)ネットワーク機器の更新
セキュリティおよびシステム運用の中枢的機器である NOKIA IP740(事務系 2 台、教育系 1 台)、
IP350(事務系 1 台)、Cisco3620(1 台)、BIG-IP2400(事務系 2 台)のメーカーサポート終了に伴う
ネットワーク機器(ファイヤーウォール、ルーター等)の更新を行った。これにより、運用の信
頼性が確保された。
(3)本館 2 階サーバー室内の空調設備更新
サーバー室内の機器の発熱量が空冷機器の能力を上回り、室温の上昇によるサーバー室全体の
ダウンを危惧しての実施である。平成 22 年 8 月にも、空調機の故障のためサーバー室内の温度が
上昇し、サーバーがダウンする事態が発生した。エアコン増設後は室温の上昇は見られず、効果
を上げている。
(4)地上デジタル放送移行に伴う教育設備の整備
文部科学省の補助対象事業として実施したもので、AV ライブラリーのアンテナ引き込み工事・
録画設備の拡充・再生設備の導入(AV 化している全教室、AV ライブラリー等)等を行った。また、
対応要望が多く寄せられていた CPRM(著作権保護のための技術)メディアに対応した。
(5)日本商工会議所主催の日商 PC 検定 3 級の実施
学生支援のひとつとして日本商工会議所主催の日商 PC 検定 3 級を実施し、延べ 56 名が受験し
た。この事業は MOS 検定のレベル別受験制度(一般/上級)が廃止されることを受けてのことで、
従来の MOS 検定一般を受験する層をターゲットにしている。当初予定していた動員数(60 名×5
回)は確保できなかったが、3 回実施の換算では 37%の受験者を確保し、検定自体や受験者のレベ
ル把握ができたことなど、今後も一定の効果が見込めることから引き続き実施したい。
(6)地域 WiMAX を利用した公衆無線 LAN の設置
愛媛 CATV の地域 WiMAX を利用した Wi-Fi アクセスポイントを文京キャンパス内に 21 箇所設置
し、その内の 7 号館の 8 箇所については教育基盤整備補助金で整備し、残りの 13 箇所と未設置の
3 基の機器については、社会実験も兼ねて愛媛 CATV より貸与していただいている。この公衆無線
LAN は学内ネットワーク利用のアカウントでの認証を実現し、学生・教職員にとって利便性の高
いシステムとしてサービス向上を目指した。なお、未設置の 3 基については、持ち運び可能なア
クセスポイントとして運用できるように愛媛 CATV と協議調整したい。
8.社会連携・地域貢献
(1)産官学の社会連携事業として、主に①MSPO、②愛媛大学との
連携事業、③社会人基礎力育成事業、④NPO 法人 Muse への委託事
業を行った。
①「MSPO」の事業としては 6 月 15 日(火)に松山市と連携協定を
結び、今後の連携協力を円滑かつ効果的に推進するための「連携
推進会議」が設置された。これにより、産業の活性化、地域文化
の振興・発展、人材の交流と育成、環境の諸問題、教育の振興な
どの諸問題に取り組み、(i)俳句甲子園の協賛ならびに学生によ
るボランティア活動(国際文化振興課)、
(ⅱ)中心市街地活性化のための大学生消費者行動アン
ケート、Invite 松山に参加(地域経済課)、(ⅲ)松山サンシャインプロジェクト・パートナー
22
シップの参加(環境事業推進課)などを行った。また、内子町との連携事業として、7 月 10 日
(土)に連携協定先である内子町と日経連携講座を内子座で行い、本学学生ならびに一般の方
を含めて 130 名が参加した。その他、提案型パートナーシップ推進事業として、愛媛県・NPO
(日本ガーディアン・エンジェルス)・本学が、11 月 25 日(木)に本学でセーフティスクール
を開催し、教職員・学生含めて 30 名の参加があった。また、えひめスイーツの協賛ならびに、
えひめスイーツストリートマップの作成(えひめ愛フード推進機構)
、講師派遣依頼(愛媛県商
工会議所連合会)、あいしんビジネスマッチングフェアへの出展(愛媛信用金庫)
、MSPO リーフ
レットの作成、地域連携シンポジウム等に参加など、MSPO 事業として多岐に亘り社会連携を行
った。
②「愛媛大学との連携事業」に関しては連携協定に基づき、連携推進会議を発足し、学生の交
流に関すること、学生の単位互換に関すること、教員・職員の交流に関すること、共同研究
の推進に関すること、その他教育・研究の発展に関することについて協議し、両大学におけ
る教育・研究等の特色を尊重した交流と協力の推進、社会貢献を目的とした連携事業を募集
したところ、両大学から 16 件の応募があり、5 件を採択し、各事業が実施された。
(ⅰ)「新規神経特異的ガン抑制遺伝子ファミリー,BRINP のタンパク質機能解明」
松山大学薬学部教授 松岡 一郎
(ⅱ)「オルトキノン類の抗癌作用発現構造の探索による新規抗癌剤の創生」
松山大学薬学部准教授 波多江 典之
(ⅲ)「リーダーシップ・チャレンジ in 韓国」
愛媛大学教育・学生支援機構教育企画室副室長 秦 敬治
(ⅳ)「共同フィールドワークの実践」
愛媛大学法文学部総合政策系担当学部長 赤間 道夫
(ⅴ)「両大学における学生のキャリアに対する意識調査とキャ
リア教育の構築」
愛媛大学法文学部准教授 曽我 亘由
③「社会人基礎力育成事業」としては学生・教員が地域産業・企業と連携して、地域ならびに地
域産業の活性化を推進すると同時に実践プロセスを通して、学生の実用的知識の習得、社会人
に向けての成長を生きた形で推進するプロジェクトを 8 つ実施した(のうみん社、まちの元気
再生、NEXT ONE、大洲じゃこかつ、Key、Matsuyama Go Go、日本酒普及、ハート社)。また、経
済産業省主催「社会人基礎力育成グランプリ 2011 中国・四国地
区予選大会」に、本学の学生 2 名が出場し、地区奨励賞を受賞し
た。学内では、社会人基礎力育成事業に係る FD を実施し、経済
産業省のセミナー参加者より報告を行った。
④ NPO 法人 Muse への委託事業
連携委託業務実施契約提携により、エコ活動、メディア制作事
業、まちづくり新聞制作事業、地域活性化・お遍路関連事業を通
じて地域の方と共にまちの活性化を目指した。
(ⅰ)エコ活動・・・「キャップで愛を届けよう事業」、「a-nation の清掃活動」
(ⅱ)メディア制作事業・・・「松山大学ムーンナイトゼミナール」、
「DOGO ねき Japan!!」、
「Powerful
human」、「松山市広報番組 わくわくテレビ!!」
(ⅲ)メディア制作事業・・・「まちづくり!!松山新聞」
(ⅳ)地域活性化・お遍路関連事業・・・「遍路マップ制作」、「坂雲マップ制作」など多数の事業。
(2)各種公開講座
①継続事業として開講した講座
受 講 希 望 者 数
講 座 名
平成 22 年度 平成 21 年度
一般教養
236
199
悠悠デジタル講座
209
201
23
日
程
5 月 26 日(水)~9 月 1 日(水)
9 月 29 日(水)~12 月 22 日(水)
講
座
名
公開講座 in 宇和島
公開講座 in 大洲
公開講座 in 高知
公開講座 in 四国中央
公開講座 in 今治
公開講座 in 沖縄
公開講座 in 山口
公開講座 in 大分
新居浜生涯学習大学
「松山大学公開講座」
学校図書館実践論
受 講 希 望 者 数
平成 22 年度 平成 21 年度
52
50
60
40
22
28
59
84
46
40
23
37
18
17
29
22
93
45
10
17
日
程
2 月 26 日(土)
3 月 5 日(土)
10 月 24 日(日)
10 月 23 日(土)
10 月 17 日(日)
12 月 18 日(土)
11 月 28 日(日)
11 月 27 日(土)
5 月 22 日(土)~12 月 16 日(木)
の月 1 回
8 月 21 日(土)
②〔新規〕松山大学コミュニティ・カレッジ 平成 22 年度秋期講座(全 6 講座)
受講希望者数
講 座 名
日
程
平成 22 年度
金融講座
10 月 4 日~12 月 6 日の月曜日
119
計7回
日本の中の愛媛史
10 月 8 日~11 月 26 日の金曜日
101
計7回
英会話(初級~中級)-海外旅行に
10 月 7 日~12 月 16 日の木曜日
19
行きましょう-
計 10 回
観光フランス語―フランス語で旅
10 月 13 日~12 月 22 日の水曜日
18
し、松山をガイドしよう!―
計 10 回
入門中国語会話-愛媛で中国人とコ
10 月 6 日~12 月 22 日の水曜日
15
ミュニケーション―
計 12 回
日本語教育入門―外国人の目から日
10 月 18 日~12 月 20 日の月曜日
15
本語を見てみると―
計 10 回
9.管理運営
(1)経費節減の方針の作成
限られた収入を効率良く、かつ無駄のないように活用するため、事務効率化・合理化・省力化の取り組
み及び経費削減にかかる方策を検討するワーキンググループを組織した。経費削減案は平成 22 年 11
月から平成 23 年 8 月までの間で策定し、提案した内容を常務理事会で検討した上で、平成 24 年 4 月か
らの実施に向けて平成 23 年度中に全学に周知する。また、平成 23 年 3 月 4 日(金)には理事長・常務理
事に対して、進捗状況を報告する中間報告会が行われた。
(2)学内セキュリティ管理
正門・西門・北門・北門東各守衛室および周辺道路に、守衛 11 名を交替勤務制(業務委託)で配
置し、また、平成 21 年度からは「構内ネットワーク防犯カメラシステム」により、文京キャンパ
ス内の人の出入りの監視を行っている。平成 22 年度は、薬学部棟にも防犯カメラを 10 台設置し、
防犯、盗難防止の管理体制を強化した。
(3)労務・法務管理
職場環境の変化に対応するため、平成 22 年度より毎週金曜日(合計 48 回)17:00~18:30(夏
季時間 16:00~17:30)にカウンセラーを配置した。平成 21 年度の個別対応では、利用希望者
24
が出なかったが、定期的なカウンセラーの配置により、一定の利用者があった。また、教職員の
健康診断(人間ドック含む)においては受診率 90%超を目標とし、教職員に積極的に受診依頼を
行い、平成 22 年度は 90.2%(教育職員 84.0%、事務職員 100%、事務補助職員 90.7%)の受診
率となり、平成 21 年度の 86.7%(教育職員 81.7%、事務職員 91.2%、事務補助職員 97.6%)を
超える結果となった。しかし、有所見率は 67.5%と高く、平成 21 年度の全国平均 52.3%、愛媛
県平均 50.4%を大きく上回った。今後、衛生委員会を通じて生活習慣病等の予防における啓蒙活
動を実施したい。
(4)寄付金による奨学基金への組入
本学卒業生(故人)のご家族から当初は土地の現物寄付の予定であったが、教育研究用に利用
が困難なため、寄付金として受け入れ奨学基金として組入を行った。今後は、卒業生から寄付の
申し出があったときに備え、寄付金の取扱を明確化しておくことが重要である。
(5)キャンパス内の主要な工事
①バリアフリー化
現在車いすを利用している学生が在学しているが、担当部署と連携して出来るところから
徐々に改善を行っている。平成 22 年度は、保健室の自動扉設置、5 号館から 4 号館・4 号館か
ら 8 号館への屋根の設置、7号館1階 3 教室の引戸設置を実施した。
②文京キャンパス防災監視盤および付属設備更新
老朽化により 1・2・4・7・8・9 号館、体育館、50 年記念館、カルフール系統の自動火災報知機
および付属設備を取り替えた。
③文京キャンパス 2 回線受電
コンピューターのサーバー等精密機器や 9 号館内施設については停電になると重大な支障
をきたす恐れのあるため、トラブルによる停電を少しでも回避するために受電回路を1回路増
設した。
④各棟電気室変圧器取替
老朽化により取替時期が来ている本館、東本館、7 号館、8 号館、第 2 体育館、カルフール、
御幸グラウンドの変圧器を高効率型に取り替えた。
⑤1 号館外壁修理
建築基準法による建物検査をした結果、1 号館の外壁タイルの浮きが広い範囲で判明したた
め、剥離防止の工事を実施した。
⑥駐車場チェッカープレート修理
平成 2 年の竣工の文京キャンパスグラウンド駐車場が経年劣化により、鉄骨の腐食およびチ
ェッカープレートに大小亀裂箇所が多々見られるため、2 ヶ年計画で修理を計画していたが、
工事期間中の代替駐車場及び工事費等を再検討したところ、経費等を含めて全体的に見て得策
であることから、平成 22 年度の 1 ヶ年の工事に変更した。なお、この修理により車が通る際
の騒音が軽減され、今後約 20 年間は使用できる。
10.入試・広報
(1)入試説明会・入試相談会
高等学校進路指導部教員を対象に、県内(本学)及び県外 7 会場において入試説明会を実施し
た。参加者人数は県外会場において平成 21 年度と比べ全域で減少した。詳しい原因は不明である
が、情報収集の手段が多様化し、高校教員にとっては参加する価値が低下しているのではないか
と思われる。平成 23 年度は、参加者が比較的多い高松会場及び岡山会場おいて、学外講師による
「小論文対策講座」を開催し、他大学との差別化による参加者増加を図りたい。また、広島県・
岡山県からの志願者増加を目指し、新たに福山会場を増設する。
①愛媛県内:本学 6 月 1 日(火)開催 61 校 82 名参加
②九州地区:大分 6 月 4 日(金)開催
2 校 2 名参加
25
③四国地区:高知・徳島・香川 6 月 7 日(月)~同 9 日(水)開催
47 校 47 名参加
④山陽地区:岡山・広島・山口 6 月 9 日(水)~同 11 日(金)開催 23 校 23 名参加
入試相談会については事務職員 17 名で構成する入学志願者獲得推進チームの協力を得て、中国
四国地区を中心に約 170 会場においての入試相談を行なった。相談者が多い松山会場では、本学
ブースに生徒が多く集まり過ぎ、充分な相談ができないケースもあった。平成 23 年度は充分な相
談時間を確保するため、対応ブースを 2 箇所へ増やす予定である。
(2)オープンキャンパス
他大学との差別化を図るため、新たに各種講座を実施し
た。6 月 19 日(土)に実施した第 1 回は、544 名(平成 21
年度:481 名)の参加者があり、そのうち、約 100 名が推
薦入試小論文対策講座を受講した。7 月 31 日(土)・8 月 1
日(日)の第 2 回は、2 日間で 2,123 名(平成 21 年度:2,374
名)が参加し、大学入試センター利用入試受験者層を対象
に「英語受験対策講座」を実施した。第 3 回目は 10 月 9
日(土)に推薦入試直前相談会・面接対策講座を実施し、
約 150 名が参加した。アンケート結果でも各講座について
は高校生や教員から好評であった。6 月および 7・8 月期の参加属性は県内 744 名、県外 259 名と
なっており、平成 23 年度は県外の参加者増加を目指し、広島市および福山市からの送迎バスを運
行する予定である。
(3)愛媛県 10 大学ガイダンスセミナー
愛媛大学が実施幹事校となり、10 月 19 日に伊予高等学校、11 月 1 日に大洲高等学校にて愛媛
県 10 大学ガイダンスセミナーが行われた。当日は参加 10 大学がそれぞれ模擬講義と個別進学相
談会を実施した。高校側の意向を反映した「学問分野の説明」はできたが、個別進学相談会では
授業時間帯ではなく放課後の時間に実施したため、相談者はかなり少なかった。平成 23 年度は本
学が実施幹事校となるが、平成 22 年度と同じ要領で実施する予定のため、入試相談会としてはあ
まり期待できないが、広い意味での入試広報として実施したい。
(4)高校・予備校訪問
愛媛県内は、6 月から 7 月の間に薬学部教員と事務職員が 2 名一組になり、東予地区 11 校、中
予地区 15 校、南予地区 12 校、合計 38 校を訪問した。愛媛県外は、6 月から 7 月期および 10 月
から 12 月期に実施した。6 月から 7 月期の訪問校数は 383 校(予備校含む)、10 月から 12 月期の
訪問校数は 363 校(予備校含む)であった。また、7 月 23 日に県外高校訪問報告会を開催し、出
された意見を以降の高校訪問に反映させた。
(5)平成 23 年度入学試験の実施
平成 23 年度入試を以下の日程で実施した。総志願者数は 8,836 名(平成 22 年度比 1,949 名減)
という残念な結果になった。志願者の減少を食い止めるため、オープンキャンパス・入試相談会・
高校訪問等において、本学の魅力を受験生や高校に対してさらに分かりやすく且つ正確に伝える
ことができるよう工夫したい。また、マスメディア等を利用した広報にも注力したい。
試 験 の 種 類
推薦編入学試験
アドミッションズ・オフィスによる
入学試験(経済・経営)
推薦入学試験(経済・経営・人文・法)
推薦入学試験(薬学)
一般編入学試験
日
程
7 月 17 日(土)
9 月 25 日(土)
11 月 13 日(土)~14 日(日)
11 月 14 日(日)
11 月 13 日(土)~14 日(日)
26
試 験 の 種 類
大学入試センター試験
一般入試Ⅰ期日程・センター試験利用
入学試験前期日程 A 方式
一般入試Ⅱ期日程
センター試験利用スカラ入学試験
センター試験利用入学試験後期日程
A 方式
日
程
1 月 15 日(土) ~16 日(日)
1 月 23 日(日) ~24 日(月)
2 月 11 日(金)~12 日(土)
2 月 12 日(土)
3 月 11 日(金)
<入学試験結果>
①一般入学試験(5 学部 6 学科)
Ⅰ期日程
Ⅱ期日程
募集人員
130
573
志願者
2,253
3,312
受験者
2,251
2,814
合格者
538
1,556
競争率
4.18
1.81
②大学入試センター試験利用入学試験
前期日程
後期日程
スカラシップ
募集人員
115
40
10
志願者
1,782
335
13
受験者
1,778
302
13
合格者
1,012
134
3
競争率
1.76
2.25
4.33
*前期は 5 学部 6 学科、後期は 4 学部 4 学科、スカラシップは薬学部のみ。
③推薦・特別選抜・AO入学試験
推薦・特別選抜
AO
経済
経営
志願者
817
55
180
受験者
813
53
160
合格者
539
15
60
一般
指定校推薦
一般公募推薦
志願者
26
15
49
受験者
24
15
49
④編入学試験
合格者
8
14
*人文・英語英米文学科のハワイ大学 KCC を含む。
27
17
⑤短期大学入学試験
一般入試
一般公募推薦
社会人推薦
志願者
107
18
1
受験者
104
12
1
合格者
101
12
1
(6)新聞広告
①オープンキャンパスの告知を四国 4 県および広島・岡山県の新聞に掲載した。
②平成 21 年度に引き続き、薬学部関係の広告を、愛媛県及び薬学部・薬学科の無い県(高知・
山口・大分県)を中心に継続して掲載した。
③卒業式当日(平成 23 年 3 月 18 日)の記事広告を行い、温山会員をはじめ多くの方々から好
評であった。
(7)交通機関の駅等への看板広告
従来からの JR 駅、港、空港、野球場、公共施設等への看板広告を内容的にリニューアルし、広
告を出した。今後も看板広告は継続的に出していくが、その効果を精査することも必要であると
考える。
(8)雑誌広告
リクルート、進研アド、マイコミ、旺文社、栄美通信等、各媒体を通しての資料請求が相当数
あった。今後も媒体を選択しつつ継続する予定である。
11.東京オフィス
(1)学生就職活動支援
①事務室内の設備および就職関連書籍・資料の充実
本学の情報をはじめ愛媛県および松山市などの情報を発信す
るため、ニッタビル 1 階入口にマガジンラックを平成 21 年度に
引き続き設置し、通行人やビル利用者に向けて PR を行った。
②東京地区の企業への積極的な訪問および情報収集
企業情報リストの量・質的充実を図り、随時、企業情報の
更新・メンテナンスを実施した。また、企業訪問においても
キャリアセンター事務部から依頼のあった企業、卒業生の在
籍する企業や紹介された企業など新規企業も積極的に訪問し、情報収集を行った。
(2)温山会東京支部との連携
①卒業生と学生との懇談会の開催(定期)
東京への就職支援バスツアーに合わせて、11 月 6 日(土)に本町記者会で卒業生との懇談会
および業界研究会を実施し、学生 8 名・卒業生 3 名が参加した。
②卒業生が在籍する企業への積極的訪問による就職先開拓および情報収集
温山会東京支部の会員からの情報により卒業生が経営する企業などを訪問し、求人や情報を
頂いた。
(3)情報発信・収集
文部科学省など関係省庁への訪問および情報収集を目的として、愛媛県、松山市の東京事務所
などとの連携やポスター等資料を配布し、自治体が主催するイベントなどへ積極的に参加した。
また、県人会などへの積極的入会および参加や、他大学との連携・情報収集として東京に事務所
を設置している大学の情報交換会に出席した。
28
12.短期大学
(1)新入生歓迎バスツアー
5 月 8 日(土)に琴平の中野うどん学校と金比羅山へのバス
ツアーを実施し、1・2 年次生合わせて 196 名と教職員 23 名が
参加した。このバスツアーは新入生が本学になじみ、充実し
た学生生活を送れるよう、毎年実施しているオリエンテーシ
ョンの一環である。中野うどん学校では、指導教授単位でう
どん作りを体験し、自分の打ったうどんを食べながら、指導
教授と指導生との交流を図った。午後からは金比羅山へ参拝
し、歴史と文化を散策しながら、ツアーを通して新入生、在
学生、教職員が懇親を深めることができた。
(2)基礎講座
4 月 14 日(水)~7 月 21 日(水)までの毎週水曜日に開催され、40 名が受講した。基礎講座
は、小論文作成の基礎を涵養することを目的とした編入学試験対策講座で、平成 15 年度から実施
している。この講座で小論文の書き方や添削を通じて、学生の小論文作成能力向上を図り、編入
学試験合格に成果を上げることができた。
(3)愛媛県私立短期大学協会合同広報
平成 20 年度より募集活動の充実を図るために 5 短大が合同でポスター作成を行うこととなり、
平成 22 年度も松山短期大学の主管によりポスターが作成され、県内各高校に配布された。平成
23 年度入試結果としては推薦入試・一般入試あわせて 126 名の志願者があり、入学者数が 78 名
となり、定員を割る結果となった。
(4)高校訪問
推薦入試前の 10~11 月は中予地区を中心に、12 月には東予・南予方面を訪問した。2 月は中予
地区を再度訪問し、3 年次編入の結果をアピールした。
29
Ⅲ.財務の概要
本法人においては、当期の基本方針として、収支の均衡を図り、消費収支における帰属収支差
額(帰属収入―消費支出)をプラスとすることを目標に事業展開を図ってきた。2010(平成 22)
年度の予算編成では、これを達成するために「事業計画の内容を十分に検討すると共に、新規事
業については、必要優先順位を明確にし、スクラップ&ビルドを前提とした事業展開と適正な経
費支出を目指す」とし、経常的(一般・特別)経費の支出を抑制するために帰属収入に対する支
出割合に対して数値目標を設け、人件費率 53%以下、教育研究経費率 30~39%、管理経費率 7%
以下の支出構造の実現を目指した。
このため、以下についての方針で臨んだ。
・ 施設・設備計画に係る事業については、緊急性等の優先度を明確にする。
・ 新規事業については、既存事業との代替性や効率性の検討を行うと共に、一定金額を超
える事業経費については、事業の点検・評価を改めて行い事業内容や支出の妥当性を検
討する。
・ 新規事業に関連し当該経費の捻出ついては、経常的支出の節減を原則とし、新規事業を
含めた支出予算を前年度予算の範囲内とする。事業経費については新たな財源の確保及
び既存事業の見直しとし、財源の自力捻出を基本とする。
・ 日常的に執行されている経常予算については、その執行の適正を検証し、節減と効率的
活用に努める。また、受益者負担や利用料等の収入計上の再検討を含む収入の確保に努
める。
・ 薬学部の薬剤師合格実績を高める対策として、国家試験対策特別事業枠を設定する。
結果、次の通りとなった。
1.決算の概要
(1)消費収支決算
①帰属収入は 71 億 6,231 万円、消費支出 67 億 9,218 万円、帰属収支差額は 3 億 7,013 万円
の収入超過となり、今期の目標であった「帰属収支差額をプラスにすること」を達成した。
②予算との比較
・帰属収入は、寄付金や補助金、雑収入の増加と学生生徒等納付金や手数料の減少から 753
万円減少している。
・消費支出は、資産処分差額以外の項目において減少し、2 億 7,544 万円減少している。
・次年度繰越金は、3 億 2,171 万円改善され、平成 21 年度決算に対して 4,117 万円の支出
超過となった。
③消費収支関係比率(帰属収入に対する割合)
消費支出は 94.8%。人件費は 50.3%(目標値 53%以下)、教育研究経費 34.2%(同 30~39%
以内)、管理経費 9.6%(同 7%以下)の結果である。
30
(2)資金収支決算
次年度繰越支払資金は、2 億 7,659 万円増加して 31 億 5,902 万円となり、運転資金の余裕が
拡がった。
(3)純資金額
現預金と減価償却引当特定資産、奨学基金の増加と借入金の返済により、純資金額は 9 億
9,600 万円増加して 180 億 3,800 万円となった。
(4)資産運用
運用資産の時価評価額については、簿価額の 97.5%である。時価額において、会計基準に基
づく減損処理(評価替)を必要とする資産はない。
(5)まとめ
①主な財務比率が示す指標は評価できる内容であり、健全な財務状況を示している。
②各学部等や各部署、各委員会等の経費削減に対する努力により支出を抑えることができ、
決算内容の良化に繋がったと考えているが、別の視点から支出構造を考えてみると、事業
計画に基づいた経費見積が過不足なくなされていたかどうかの検討の必要性を感じている。
③今後も教育研究を中心に堅実な経営を目指すためにも、精度の高い事業計画案の作成に努
力が必要と考えている。
2.決算の状況
(1)消費収支決算の状況
消費収支に関わる概要は、次の増減比較表のようになる。帰属収入 753 万円減少に対して、
消費支出が 2 億 7,544 万円の減少とともに基本金組入も 5,380 万円減少したことによって、
次年度繰越金が予算に比べて 3 億 2,172 万円減少額が小さくなった状況である。帰属収支差
額 (帰属収入から消費支出を差し引いた金額)は、収入超過 3 億 7,013 万円となり、予算での
収入超過額 1 億 222 万円と比べて収入超過が大きくなった結果となっている。 (前年度決算
との比較では、次年度繰越金が 4,117 万円減少しているが、その要因は、帰属収入 3 億 1,749
万円増、前年度繰越金 3 億 7,167 万円減、消費支出 5,824 万円減および基本金組入 4,523 万
円増によるものである。)
消
科
目
前年度繰越金
費
21 年度決算
△ 450,853
収
支
増
減
比
較
22 年度予算
22 年度決算
△
488,020
△ 488,020
表
(単位:万円)
前年度決算比
37,167
0
31,749
753
帰 属 収 入
684,482
716,984
716,231
計
233,629
228,963
228,210
5,419
753
消 費 支 出
685,042
706,762
679,218
5,824
27,544
基本金組入
36,607
46,510
41,130
4,523
5,380
721,649
753,272
720,348
1,301
32,924
次年度繰越金
△ 488,020
△ 524,309
△ 492,137
4,117
△ 32,172
帰属収支差額
△
10,222
37,013
37,573
△ 26,791
計
560
31
△
予 算 比
△
△
(2)消費収支予算との差異の要因
帰属収入が予算比 753 万円減少して 71 億 6,231 万円となった主な要因は、学生生徒等納付
金 1,422 万円の減少、手数料 3,739 万円の減少、寄付金 625 万円の増加、補助金 222 万円の
増加、資産運用収入 192 万円の減少、雑収入 3,699 万円増加等である。
学生生徒等納付金の減少は薬学部生の休・退学者が予測より多かったこと等によるもので、
手数料の減少は、受験者数の減少により入学検定料収入が減少したものであり、寄付金の増
加は現物寄付(科研費補助金に係る研究機器)の増加によるものである。補助金の増加は国
庫補助金の増加であり、資産運用収入の減少は、施設設備利用料の減少によるもので、雑収
入の増加は退職者の増に伴う退職金財団交付金によるものである。
消
費
収
支
決
算
総
括
表
【収入の部】
科
(単位:千円)
目
学生生徒等納付金
予 算 額
%
決 算 額
%
差
異
5,757,054
80.3
5,742,827
80.2
14,227
手数料
225,019
3.1
187,627
2.6
37,392
寄付金
65,232
0.9
71,485
1.0
△6,253
補助金
520,895
7.3
523,121
7.3
△2,226
資産運用収入
251,087
3.5
249,165
3.5
1,922
資産売却差額
938
0.0
953
0.0
△15
11,107
0.2
11,621
0.2
△514
338,514
4.7
375,513
5.2
△36,999
帰属収入合計
7,169,846
100.0
7,162,315
100.0
7,531
前年度繰越金
△4,880,206
△68.1
△4,880,206
△68.1
0
2,289,639
31.9
2,282,109
31.9
7,530
事業収入
雑収入
合
計
消費支出が予算比 2 億 7,544 万円減少して 67 億 9,218 万円となった主な要因は、人件費
1,572 万円の減少、教育研究経費 1 億 6,714 万円の減少、管理経費 4,461 万円の減少および
予備費 5,000 万円の減少である。一方、資産処分差額 254 万円の増加は転出した教員の科研
費等での資産の移籍分である。
人件費の減少は、主に、教員人件費 2,512 万円減、職員人件費 2,452 万円減、退職給与引
当金繰入額 2,958 万円の増、退職金 485 万円増による。
教育研究経費の減少は、主に、消耗品費 2,592 万円、消耗図書費 813 万円、光熱水費 130
万円、通信費 214 万円、旅費交通費 3,148 万円、印刷製本費 1,686 万円、修繕料 635 万円、
保守料 598 万円、衛生清掃費 167 万円、賃借料 212 万円、奨学費 419 万円、会費 276 万円、
委託料 2,599 万円、報酬手数料 588 万円、会議費 118 万円、雑費 668 万円、海外研修費 213
万円、教員研究費 1,601 万円の減少によるものである。
32
管理経費の減少は、主に、消耗品費 467 万円、旅費交通費 851 万円、印刷製本費 106 万円、
広告料 261 万円、会費公課 186 万円、委託料 1,959 万円、雑費 2 億 2,796 万円等の減少及び、
デリバティブ運用損 2 億 2,500 万円の増によるものである。デリバティブ運用損の計上は、
文部科学省より平成 23 年 2 月 17 日付通知により適用を指示されたもので、当期は、スワッ
プ契約の更改実施に伴い、同時に雑収入としてデリバティブ運用益 2 億 2,500 万円を計上し
ており、実損ではない。
基本金組入が予算比 5,380 万円減少している主な要因は、建物支出 1,715 万円減、図書支
出 1,779 万円減、現物寄付 551 万円減、恒常的支払資金組入額(第 4 号基本金)1,400 万円
減等である。
【支出の部】
科
(単位:千円)
目
予 算 額
%
決 算 額
%
人件費
3,620,572
教育研究経費
50.5
3,604,851
50.3
15,721
2,619,203
36.5
2,452,056
34.2
167,147
734,443
10.2
689,825
9.6
44,618
借入金等利息
31,035
0.4
31,033
0.4
2
資産処分差額
11,876
0.2
14,416
0.2
△2,540
500
0.0
0
0.0
500
50,000
0.7
0
0.0
50,000
7,067,629
98.6
6,792,182
94.8
275,446
465,102
6.5
411,302
5.7
53,800
255,540
3.6
255,540
3.6
0
41,154
0.6
23,998
0.3
17,156
1,269
0.0
1,268
0.0
1
89,774
1.3
71,984
1.0
17,790
7,000
0.1
1,490
0.0
5,510
43,000
0.6
43,000
0.6
0
365
0.0
1,021
0.0
△656
27,000
0.4
13,000
0.2
14,000
△5,243,091
△73.1
△4,921,376
△68.7
△321,715
2,289,639
31.9
2,282,109
31.9
7,530
管理経費
徴収不能引当金繰入額
[予備費]
消費支出の部合計
基本金組入額
借入金等返済支出
建物支出
構築物支出
図書支出
現物寄付金
奨学基金組入額
地域研究基金組入額
恒常的支払資金組入額
次年度繰越金
合
計
差 異
(3)資金収支決算の状況
資金収支は消費収支に連動しているので、消費収支の動向と基本的に大きな相違はないが、
収入の部では、前受金収入は 1,785 万円増、その他の収入は 5,437 万円増、資金収入調整勘
定 393 万円増、支出の部では、施設関係支出 1,715 万円減、設備関係支出 2,005 万円減、資
産運用支出 4,038 万円増、その他の支出 980 万円増、資金支出調整勘定 581 万円増となって
いる。
33
資
金
収
支
決
算
総
括
表
【収入の部】
科
(単位:千円)
目
予 算 額
%
5,757,054
53.4
5,742,827
53.3
14,227
手数料収入
225,019
2.1
187,627
1.7
37,392
寄付金収入
58,232
0.5
56,920
0.5
1,312
補助金収入
520,895
4.8
523,121
4.8
△2,226
資産運用収入
251,087
2.3
249,165
2.3
1,922
資産売却収入
700,938
6.5
700,953
6.5
△15
11,107
0.1
11,621
0.1
△514
雑収入
338,514
3.1
375,513
3.5
△36,999
前受金収入
920,574
8.5
938,424
8.7
△17,850
その他の収入
305,067
2.8
359,439
3.3
△54,372
学生生徒等納付金収入
事業収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金
合
計
決 算 額
%
異
△1,062,763
△9.9
△1,102,061
△10.2
39,298
2,752,808
25.5
2,752,808
25.5
0
10,778,532
100.0
10,796,361
100.0
【支出の部】
科
差
△17,829
(単位:千円)
目
予 算 額
%
決 算 額
%
人件費支出
3,619,492
33.4
3,615,460
33.5
4,032
教育研究経費支出
1,766,242
16.4
1,599,097
14.8
167,145
686,261
6.4
641,645
5.9
44,616
借入金等利息支出
31,035
0.3
31,033
0.3
2
借入金等返済支出
255,540
2.4
255,540
2.4
0
施設関係支出
72,660
0.7
55,503
0.5
17,157
設備関係支出
177,884
1.7
157,832
1.5
20,052
資産運用支出
1,125,532
10.4
1,165,914
10.8
△40,382
その他の支出
318,424
3.0
328,231
3.0
△9,807
50,000
0.5
0
0.0
50,000
資金支出調整勘定
△206,965
△1.9
△212,922
△2.0
5,957
次年度繰越支払資金
2,882,427
26.7
3,159,025
29.3
△276,598
10,778,532
100.0
10,796,361
100.0
△17,829
管理経費支出
[予備費]
合
計
差 異
(4)資金の状況
本法人が保有する純資金は約 180 億 3,800 万円と対前年度比 9 億 9,600 万円増加している
が、そのうち退職給与引当資産、第 3 号基本金引当資産および減価償却引当特定資産の合計
34
159 億 600 万円は目的に従い拘束される資産である。この内、減価償却引当特定資産は、15
億 400 万円を薬学部設置資金として利用(平成 17 年度~平成 19 年度)し、平成 19 年度に不動
産購入資金として 12 億 1,763 万円を充てたが、引当資産の回復を徐々に行っている。
主
要
項
目
資
産
項
18 年度
目
推
移
表
(単位:百万円)
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
現 金 ・ 預 金
2,526
2,561
2,351
2,752
3,159
退職給与引当資産
1,694
1,694
1,694
1,694
1,694
第 3 号基本金引当資産
8,565
8,566
8,567
8,567
8,611
減価償却引当特定資産
5,836
4,678
4,961
5,312
5,601
18,621
17,499
17,573
18,325
19,065
2,049
1,793
1,538
1,283
1,027
16,572
15,706
16,035
17,042
18,038
小
借
計
入
金
差 引 : 純 資 金
3.経年比較
(1)収支計算書
①資金収支計算書
収入の部
学生生徒等納付金収入
(単位:百万円)
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
4,790
5,174
5,369
5,617
5,742
手数料収入
210
195
201
225
187
寄附金収入
25
25
32
9
56
補助金収入
588
711
559
542
523
資産運用収入
240
234
188
197
249
資産売却収入
702
704
703
710
700
15
15
12
14
11
156
176
281
202
375
0
0
0
0
0
前受金収入
1,088
1,034
1,026
971
938
その他の収入
1,023
1,865
445
741
359
△1,235
△1,261
△1,583
△1,216
△1,102
4,320
2,526
2,561
2,351
2,752
11,915
11,386
9,773
10,367
10,796
事業収入
雑収入
借入金等収入
資金収入調整勘定
前年度繰越支払資金
収入の部合計
支出の部
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
人件費支出
3,278
3,463
3,745
3,668
3,615
教育研究経費支出
1,450
1,429
1,468
1,633
1,599
35
支出の部
管理経費支出
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
569
472
433
434
641
借入金等利息支出
60
53
45
38
31
借入金等返済支出
255
255
255
255
255
施設関係支出
1,475
1,360
114
112
55
設備関係支出
1,235
547
199
189
157
資産運用支出
1,128
1,202
1,227
1,212
1,165
その他の支出
163
296
281
367
328
資金支出調整勘定
△228
△256
△349
△298
△212
次年度繰越支払資金
2,526
2,561
2,351
2,752
3,159
11,915
11,386
9,773
10,367
10,796
支出の部合計
②消費収支計算書
消費収入の部
学生生徒等納付金
(単位:百万円)
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
4,790
5,174
5,369
5,617
5,742
手数料
210
195
201
225
187
寄附金
25
25
32
24
71
補助金
588
711
559
542
523
資産運用収入
240
234
188
197
249
資産売却差額
3
4
4
20
0
15
15
12
14
11
156
176
281
202
375
基本金組入額合計
△2,931
△2,126
△463
△366
△411
消費収入の部合計
3,098
4,410
6,183
6,478
6,751
事業収入
雑収入
消費支出の部
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
人件費
3,241
3,438
3,708
3,644
3,604
教育研究経費
2,154
2,357
2,399
2,536
2,452
643
552
503
495
689
借入金等利息
60
53
45
38
31
資産処分差額
2
8
8
132
14
徴収不能額
0
0
0
3
0
6,103
6,410
6,666
6,850
6,792
△3,004
△1,999
△482
△371
△41
978
△2,025
△4,025
△4,508
△4,880
0
0
0
0
0
2,025
△4,025
△4,508
△4,880
△4,921
管理経費
消費支出の部合計
当年度消費収支超過額
前年度繰越消費収支超過額
基本金取崩額
翌年度繰越消費収支超過額
36
(2)貸借対照表
・資産の部合計について
固定資産は減価償却が進み減少傾向であるが、他方、流動資産における現預金や引当資産
の増加が見られる。
・負債の部合計について
借入金の返済が進み固定負債の減少に繋がり、他方、流動負債は前受金の減少がある。
・基本金の部合計について
要組入額を確実に実施し、基本金の充実が行われている。
・消費収支差額の部合計及び正味財産(基本金の部の合計と消費収支差額の部合計)について
松山大学薬学部を設置した平成 18 年度以降(一部は 17 年度から先行)基本金組入額が増
加し、消費収支差額のマイナスが顕著化している。しかし、正味財産は横ばいから今年度
は増加を示し、引き続き、自己資本額は安定しており、法人の財政状態は安定している。
(単位:百万円)
18 年度末
19 年度末
固定資産
38,921
38,674
流動資産
2,806
21 年度末
22 年度末
38,273
37,845
37,500
2,845
3,006
3,044
3,388
41,727
41,519
41,279
40,889
40,889
固定負債
3,363
3,082
2,789
2,509
2,242
流動負債
1,544
1,490
1,562
1,458
1,354
負債の部合計
4,907
4,572
4,351
3,967
3,597
38,845
40,972
41,436
41,802
42,213
△2,025
△4,025
△4,508
△4,880
△4,921
36,820
36,947
36,928
36,922
37,292
41,727
41,519
41,279
40,889
40,889
資産の部合計
基本金の部合計
消費収支差額の部合計
正味財産
負債の部、基本金の部及び
消費収支差額の部合計
20 年度末
4.主な財務比率比較
消費支出の部
算 式
帰 属 収 支
帰属収入-消費支出
差 額 比 率
帰属収入
消費収支比率
学生生徒等
納付金比率
消費支出
消費収入
学生生徒納付金
帰属収入
(単位:%)
評
評価
全国
価
基準
平均
○
△
◎
~
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
3.7
-1.2
1.9
-0.3
-0.1
5.1
▼
110.8
196.9
145.3
107.8
105.7
100.6
~
72.7
79.4
79.2
80.8
82.1
80.1
37
消費支出の部
算 式
人件費
人件費比率
帰属収入
教育研究経費
教育研究経費
比率
帰属収入
管理経費
管理経費比率
帰属収入
流動資産
流動比率
流動負債
総負債
負債比率
自己資金
自己資金構成
自己資金
比率
総資金
基本金比率
基本金
基本金要組入額
評
評価
全国
価
基準
平均
○
▼
◎
18 年度
19 年度
20 年度
21 年度
22 年度
52.6
53.7
52.6
55.8
53.2
50.3
△
30.9
35.7
36.1
36.1
37.1
34.2
○
▼
10.3
10.7
8.4
7.6
7.2
9.6
◎
△
232.7
181.7
190.9
192.4
208.8
250.2
◎
▼
15.2
13.3
12.4
11.8
10.7
9.6
◎
△
86.8
88.2
89.0
89.5
90.3
91.2
○
△
96.9
95.0
95.8
96.4
97.0
97.6
※1 自己資金=基本金+消費収支差額
※2 総資金=負債+基本金+消費収支差額
評価:◎…優れている、○…良い、×…劣っている、~…どちらとも言えない
評価基準:△…高い値が良い、▼…低い値が良い、~…どちらとも言えない
財務分析比率から見た学校法人松山大学
全国平均と比較して当期は、ここに示したすべての評価に◎及び○印が付き、健全な財務状況
にあるといえる。
平成 21 年度は、帰属収支差額比率、人件費比率、流動比率の評価に×印が付き、その改善が当
期の目標でもあった。3 項目の中でも流動比率の改善は、手元流動性の向上と借入金の返済が進
み、資産の増加と負債の減少に表れ◎の評価に繋がった。
総評として、自己資金構成比率が高く、負債比率が低く、消費収支比率や教育研究経費は評価
できる範囲内であることから、教育研究を中心に堅実な経営を行っているといえる。
5.参考資料
(1)有価証券の状況
(単位
取得価格
時価情報
万円)
差額
退職給与引当資産
169,436
175,570
△6,134
奨学基金
230,609
218,013
12,596
6,094
6,054
40
地域研究基金
38
取得価格
時価情報
差額
国際交流基金
171,658
164,011
7,647
教育研究充実基金
452,793
441,144
11,649
減価償却引当特定資産
560,169
546,995
13,174
1,590,762
1,551,789
38,972
計
(2)借入金の状況
(単位 万円)
借 入 先
当初借入額
利率
償還期限
借入残高
40,000
4.90%
H24.09.20
4,444
日本私立学校振興・
30,000
5.00%
H25.03.20
3,332
共済事業団
90,000
4.20%
H25.09.20
15,000
30,000
4.40%
H26.03.20
4,998
伊予銀行
80,000
1.80%
H28.03.15
40,000
愛媛銀行
60,000
1.80%
H28.03.15
30,000
愛媛信用金庫
10,000
1.80%
H28.03.15
5,000
合計
340,000
102,774
(3)寄附金の状況
(単位 万円)
寄附金の種類
寄付者
金額
適用
奨学寄附金
㈱ニッタ
72
その他の特別寄附金
本学卒業生(故人)
5,620
現物寄付金
科研採用者他
1,456
合計
薬学部奨学寄附金、
寄附講座他
図書及び機器備品
7,148
(4)補助金の状況
(単位 万円)
補助金の種類
金
国庫補助金
額
適
用
52,196
経常費補助金
35,471
経常費補助金特別補助
15,716
大学改革推進等補助金
798
研究設備整備費等補助
210
地方公共団体補助金
65
学術研究振興資金
50
合計
52,312
39
戦略的大学連携支援、
学生支援推進プログラム
(5)事業収入の状況
(単位:万円)
金 額
適
用
補助活動
855
校宅、有師寮他
受託事業
204
松山市、受託研究
公開講座
102
フィットネス他
合計
1,162
(6)関連当事者との取引の状況
該当者はなし
40
学校法人松山大学
発行
事業報告書 2010(平成 22)年度
2011(平成 23)年 5 月
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