JICA草の根ハロン湾プロジェクト 中間報告

JICA草の根ハロン湾プロジェクト
中間報告
プロジェクト・マネージャー
大阪府立大学
大塚 耕司
プロジェクトの概要
• 期間: 2009年10月から2012年9月まで
• 予算: 5千万円
• 現地活動予算: 1千万円
プロジェクトの概要
• 目標:
ハロン湾周辺で持続可能な社会が構築され、
ハロン湾の環境が向上する
• 対象グループ:
水上生活コミュニティー・観光船
プロジェクトの概要
アドバイザリーグループ
アドバイザリーグループ
ベトナム国立公園/保護地域協会
クアンニン省天然資源環境局
ハロン市清掃公社
マングローブ生態系研究センター
日本側実施者
協働・協力
リーダー育成
大阪府立大学
地球環境センター
カウンターパート
ターゲットグループ
Women’s Union
水上生活者
(女性ユニオン)
Youth Union
実施
アドバイス
(成人)
(小学生)
(青年ユニオン)
カウンターパート
ハロン湾管理局
カウンターパート
観光船業者
(従業員)
ターゲットグループ
プロジェクトの概要
JICA
大阪府立大学
地球環境センター
JICA ベトナム
クアンニン省
天然資源環境局
人民委員会
計画投資局
環境局ほか
技術協力
プロジェクト
協力
ハロン湾の
環境改善
ハロン湾管理局
青年ユニオン
女性ユニオン
草の根
プロジェクト
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン
ゴミ・排水の実態調査
• Vong Vieng村ならびに観光船業者3社に対して、
ゴミ・排水の実態に関するアンケート調査・ヒアリ
ングを実施 (11月・1月・3月)
• Vong Vieng村ならびに観光船業者2社の協力を
得て、ゴミの種類別の重量に関するデータを収集
(11月・2月・4月・7月)
• Cua Van村で、ゴミ・排水の実態に関するヒアリン
グを実施 (3月)
• Vong Vieng村・Cua Van村で、生ゴミの発生及び
リサイクルについて、及び、食器の洗い方につい
てヒアリングを実施 (6月)
ゴミの実態調査
Vong Vieng村 (人口213人) の1日平均ゴミ発生量
200
計, 171.15
180
160
計, 150.04
生ごみ, 42.05
計, 127.51
生ごみ, 19.8
140
120
可燃ごみ, 25.4
kg 100
不燃ごみ, 13.55
計, 102.73
生ごみ, 17
可燃ごみ, 48.05
資源ごみ, 17.05
80
不燃ごみ, 4.37
資源ごみ, 12.37
粗大ごみ, 12
不燃ごみ, 4.72
資源ごみ, 7.44
粗大ごみ, 3.1
60
40
生ごみ, 14.6
可燃ごみ, 47.45
練炭灰, 61.1
練炭灰, 47.8
粗大ごみ, 10.6
練炭灰, 54.85
可燃ごみ, 28.9
計
生ごみ
可燃ごみ
不燃ごみ
資源ごみ
粗大ごみ
練炭灰
不燃ごみ, 6.57
資源ごみ, 5.86
練炭灰, 46.8
20
0
秋
冬
春
夏
練炭灰が比較的大きな割合を占める。
生ゴミを魚・犬・鶏のえさにすることで発生量が減少した。
ゴミの実態調査
ある観光船(客室21室)でのゴミの1日発生量
※特徴: 生ゴミが大きい割合を占める
120.9
140
120
92
81.9
100
80.5
80
30.2
kg
60
73.1
19.2
40
20
0
17.4
秋
3.8
11.1
1.9
27.4
25.5
冬
春
生ごみ
可燃ごみ
不燃ごみ
資源ごみ
粗大ごみ
有害危険ごみ
ゴミの実態調査
Huong Hai社の観光船のゴミ発生量
21室(42名)の観光船
Huong Hai社の24室(48名)の観光船
12
120.9
140
120
9.9
10
92
81.9
100
6.7
80.5
80
kg
30.2
kg
60
73.1
19.2
40
20
0
3.8
17.4
秋
27.4
冬
11.1
1.9
25.5
春
意欲的なゴミの減量対策
生ごみ
8
可燃ごみ
不燃ごみ
6
資源ごみ
4.0
粗大ごみ
4
有害危険ごみ
2
0.7
0.5
1.5
0
秋
4.4
8.1
生ごみ
可燃ごみ
不燃ごみ
資源ごみ
粗大ごみ
有害危険ごみ
4.0
0.4
冬
1.0
0.7
春
ゴミ発生量が一桁小さい!!!
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン
ゴミの減量
ハロン市のコンポスト工場の視察 (10月・6月)
水上コミュニティーの生ゴミの受入の可能性あり
ゴミの減量
Cam Pha セメント工場の視察 (1月・6月)
練炭灰をセメントの原料として受入可能
ゴミの減量
HBMD職員へのコンポストの作り方の説明会
(2010年8月19日)
ゴミの減量
観光船業者を対象としたセミナーの開催
(2010年8月18日: Ha Long Pearl Hotel)
• 参加した観光船業者: 8社
発表内容
 草の根プロジェクトでの観光船のゴミ発生量調査
の結果
 Huong Hai社の環境保護の取り組み
(観光船でのゴミ発生量削減やリサイクルなど)
 Indochina Junk社の環境保護の取り組み
(水上コミュニティーへの支援や環境意識の向上
など)
 環境保護に関するHBMDと観光船業者の今後の
協力について
ゴミの減量
養豚場 + メタン発酵
農場
生ゴミ
コンポスト工場
練炭灰
植林場所
セメント工場
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン
排水対策
• 生活排水対策の検討 (排水実態調査、ヒアリング)
2009年10月、2010年3月10日、6月21日
排水対策
絵を用いて、洗い方や洗
剤の削減量等を説明でき
るよう、資料を作成
排水対策
• 女性ユニオン対象 アクリルたわし講習会 2010年8月16日
→うち2名は、村民への講習会で教える側に
排水対策
• アクリルたわし講習会 2010年8月17日
Vong Vieng村
Cua Van村
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン
環境活動リーダー研修
2010年度の年間計画
May June July Aug Sep Oct
Nov Dec Jan Feb Mar
Mar Apr
2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010 2010
参加者選定
ベ
ト
ナ
ム
13名参加
研修計画作成
4日間
の研修
準備
評価会
参加者選定
日
本
研修計画作成
準備
2週間の
研修
カウンターパート機関
からの参加者
ベトナムでの研修 (1)
研修参加者: 13名
プロジェクトのカウンターパート機関 (ハロン湾管理局・女性ユニオン・青年ユニオン)
水上生活コミュニティ(Vong Vieng 村・Cua Van村)
観光船業者
7月ハロン及びハノイでの研修の概要
AM
July 20
(stay at Ha
Long)
July 21
(stay at Hanoi)
July 22
• オープニング
• 研修の説明
• ハロン湾の水環境保全に関する講義
• ゴミの管理に関する講義
• 船上での調理で発生するゴミ削減のた
めの陸上での事前食材下拵えの見学
• ハロン・コンポスト工場の見学
• 児童やコミュニティーのための環境教
育の方法に関する講義
(ハノイへ移動)
• ハノイ3Rプロジェクトに関する講義
• コンポスト工場の見学
• ハノイ3Rプロジェクトのモデル地区の
見学
(stay at Hanoi)
July 23
PM
• 水質管理
• 評価会
(ハロンに移動)
ベトナムでの研修 (2)
7月の研修の状況
ハロン湾管理局の講義
ゴミの管理に関する講義
事前の食材下拵えの見学
ハノイの家庭ゴミ分別回収
評価会
ハロンのコンポスト工場
日本での研修
日本での研修の日程案
10月31日
11月 1日
11月 1~12日
日本到着
開講式・オリエンテーション
研修 (講義/見学)
ゴミの管理
湾岸域の環境管理
観光船の環境配慮、その他
11月12日
11月13日
評価・閉講式
日本出発
参加者
 カウンターパート機関 (ハロン湾管理局・女性ユニオン・青年ユニオン)
大阪市クリーンアップキャンペーンへの参加
大阪湾の水上ゴミ回収の見学
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン(水質モニタリング)
海の水質のモニタリング
ハロン湾管理局
水上
コミュニティー
の小学校
観光船業者
ハロン湾の継続的なモニタリングの実現
小学校での授業
ハロン湾管理局職員とのモニタリング
ハロン湾管理局職員とのモニタリング
1
2
0
0
0
4
4
8
12
16
st.1
st.2
st.2.5
st.3
st.4
Depth(m)
Depth(m)
0
Chl-a (μg/L)
3
4
5
1
2
3
Chl-a(μg/L)
4
5
8
12
16
st.5
st.6
st.7
プロジェクトの概要
• 活動内容:
1.
2.
3.
4.
5.
ゴミ・排水の実態調査
ゴミの減量
排水対策
環境活動リーダー研修
環境教育・キャンペーン(マングローブ植樹)
マングローブの植樹
現在までの活動
1.
2.
3.
4.
ハロンでのマングローブの現状の概要調査
植樹に適した場所の決定
苗木の準備
本格的な植樹を開始する前の小規模での試験植樹の実施
今後の活動
5. 試験植樹場所での苗木の成長状況の確認
6. ベトナムと日本の学生・生徒・青年ユニオンなどによる
本格的な植樹の実施と成長の観察
7. マングローブ植樹活動を通じた環境教育のワークショップの開催
新しく開発した
ロックウール製
育苗ポット
従来からの
土による方法
ロックウール製育苗ポットの長所
 ロックウールポットは含水率が高いため、苗木の成長率が高くなる
 軽量で輸送の取り扱いが容易になる
 軟弱な泥土でも樹木がポットによって固定される
試験植樹のための苗木の栽培状況
2010/08/07
2010/04/04
2010/06/17
2010/08/07
既存の
マングローブ
試験植樹場所
Scale:
2000m
100m
試験植樹の
対象箇所
1000m
50m