基準2.学修と教授 2-1 学生の受け入れ ≪2-1

基準2.学修と教授
2-1
学生の受け入れ
≪2-1の視点≫
2-1-①
入学者受入れの方針の明確化と周知
2-1-②
入学者受入れの方針に沿った学生受入れ方法の工夫
2-1-③
入学定員に沿った適切な学生受入れ数の維持
(1)2-1の自己判定
基準項目 2-1 を満たしている
(2)2-1の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-1-①
入学者受入れの方針の明確化と周知
【事実の説明】
・本学は「人知還流」、「人格陶冶」の建学精神の下、光科学技術を中核に、幅広い分野に
対応できる技術者の育成を目指している。したがって、社会基盤のひとつとしての光科
学技術の教育研究を通じて、科学の振興と技術の向上に貢献するという本学の目標の達
成に強い意欲を持ち、本学で学ぶことを希望する学生を広く求めている。次頁に示す入
学者受入方針を定め、大学案内、HP などを通し広く周知に努めている。
・近年の変化の激しい社会状況に対応していくためには、知識の習得のみならず様々な事
象に興味を持ち、その中から課題を探求して解決策を考え、周囲に提案していくことの
できる人材が必要である。このためには、学力、創造力、積極性、コミュニケーション
能力など、複数の評価基準で選抜した多様な個性の集まりの中で教育が行われることが
望ましい。そこで、従来の一般学力入試および特別推薦・公募推薦入試に加え、平成 13
年度よりセンター試験利用入試を、また平成 14 年度より AO(Admissions Office)入試制
度を設けている。
・本学の教育目標、及びアドミッション・ポリシ-、更には教育・研究活動の内容を、高
校生、保護者、高校の教員などに伝えるための広報活動として以下の取り組みを積極的
に実行している。
① 学長をトップとする企画広報センターと協力し、全学的な広報方針に基づいた計画
的・戦略的活動を展開。
② 担当者を決めた高校訪問(道内全高校を最低 2 回、最高 7 回、道外は青森、宮城を
中心に年間 1~2 回)を積極的に実施し、進路指導部との良好な関係を構築。
③ 進学相談会は道内のみならず、関東、東海、関西にも積極的に参加し、多くの高校
生・保護者に本学を PR する機会を設けている。更には接触履歴をデータベース化す
ることで、情報の共有化を図り、エリア毎、学年毎にきめ細かなアフターフォロ-
を展開。
④ オープンキャンパスへの来場者数増加に向けて、道内各都市からのシャトルバスや
宿泊の提供など、参加者の利便性の強化を図る。
⑤ オープンキャンパスは参加者が知りたい情報を提供するために、学生スタッフによ
- 15 -
る高校生との交流会や保護者との交流会を実施。参加者の満足度向上に努める。
⑥ 出張講座のメニューリーフレットを作成し、高校へ配布することで、本学の教育活
動や理工系の魅力を積極的に PR。
⑦ 大学見学(施設見学)も積極的に受け入れ、理系への興味や関心を高める取り組み
も実施。
⑧ 本学が高校の先生方と協力して独自に開発したeラーニングの普及、及び、高校へ
の教育支援を目的とした先生方向け e ラーニング講習会並びに生徒向け e ラーニン
グ利用説明会を積極的に開催。
⑨ e ラーニングを通しての高大連携も平成 15 年度から始まり、現在は北海道内に 40
校の連携校があり、現在も連携希望校からの問い合わせがある。
⑩ 特待生制度、授業料優遇制度等の各種学生助成制度を積極的に PR し受験生、入学生
の増加に繋がる取り組みを実施。
⑪ これらの取り組みを広く広報するために、ホームページの積極的な更新と大学案内、
AO ガイド等の冊子を作成し、全国の高校並びに資料請求者に送付し、周知に努める。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-1-1】入学者受入方針
総合光科学部は、21 世紀の基幹的技術分野としての光科学技術の基礎から応用、さら
には事業化領域までカバーする知識融合型の教育・研究を軸に、幅広い教養教育を基
盤とする自立した職業人としての技術者の育成を目指している。
これらを実現するために本学は次のような入学者を求めている。
1
自然現象やその利用に興味関心のある人、ハードウェア、ソフトウェアや情報通
信、人間科学に関する知識や技術を生かして社会の発展に貢献したい人、人間と
環境が調和した安全で安心な未来づくりに挑戦したい人。
2
好奇心・想像力・柔軟性を持って探求できる人、教えられるのではなく自発的に
目的や目標を立てて学ぶことにより問題発見力や創造力を育てられる人、目標達
成のため、自分自身を磨き、常に努力できる向上心を持った人、共感し協調でき
る能力・自己表現力に優れ、将来は社会に真に役立つように知識や技術を融合で
きる総合技術者をめざす人。
【資料 2-1-2】 AO 入試アドミッション・ポリシ-
将来は社会の中心で活躍できるよう、学問に加えて積極的に活動の場を広げ、豊かで
充実した学生生活を通じて、社会人としての基礎を固める意欲のある人を求めていま
す。
1.
好奇心、創造性、表現力が豊かな人(自然現象に興味・関心のある人)
2.
目標や目的意識、チャレンジ精神を持っている人(知識や技術を活かして、社会
の発展に貢献したい人)
3.
積極性、柔軟性、発想力のある人(人と環境が調和した豊かな未来づくりに挑戦
したい人)
4.
バイタリティやコミュニケーション能力のある人(クラブ活動やボランティア活
動などを通じて、充実した学生生活を送りたい人)
- 16 -
【自己評価】
・各種広報活動により、北海道において高校生、高校教員の本学認知度は向上している。
・高校生や高校教員がイメージし易い「科学」を全面に押しだして、高校訪問の強化や出
前授業の実施など、幅広い活動で本学の魅力を伝えることで、志願者並びに入学者の増
加・回復に結びついた。
・出張講座を年間 50 回以上実施し、聴講生数も 2,500 人を超える状況にある。
・大学見学(施設見学を年間 30 回ほど受け入れ、参加者数は 600~1000 人を数える。ま
た、高校生のみならず、高校の PTA や高校教員も積極的に受け入れている。)
2-1-②
入学者受入れの方針に沿った学生受入れ方法の工夫
・本学の入学試験は、各募集区分で選抜する対象者の差別化を明確にし、受験者に多様な
受験機会を提供している。
・入試担当教員によって組織された入試センター及び大学事務局入試課職員によって、入
学試験の運営を行うとともに、入試広報活動の適切性、実施方法、評価などの施策全般
を検討している。
・ 入学者選抜方法の多様化に伴い、入学者の学力の多様化は避けることができない。そこ
で、推薦入試などにより早期に入学が決定した学生には、e ラーニングによる入学前学
習に取り組ませている。また学部 1 年次には、講義内容に高校の内容を加えたリメディ
アル教育を取り入れるなどの工夫を施し、入学時点における学習上の不足内容を補う教
育を実施している。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-1-3】入学者選抜試験における各入試区分と選抜方針
入試区分
選抜方針
特別推薦入試
本学への修学に強い意欲を持ち、かつ、高等学校での成績が良好で
あり高等学校長が推薦する学生を選考する
併願入試
国公立大学への入学を第一に考えているが、本学での修学にも意欲
的で私学では本学を第一に希望している学生を選考する、
公募推薦入試
高等学校での課外活動実績、または在学中に取得した資格・免許等
についての自己推薦書および学校長の推薦書に基づき選考を行う。
AO 入試
①本学で学びたいという強い意志②創造性、発想力、好奇心、バイ
タリティなどの能力③実験やコンピュータに対する興味・関心度の
3 つの評価基準によって選抜を行い、自ら学ぶ姿勢のある積極的な
学生を選考する
センター試験
本学独自の学力試験は行わず、大学入試センター試験の成績によっ
利用入試
て選考する。学力優秀な学生を全国から広く募集する目的で行って
いる。
一般学力入試
外国語、数学、国語、理科、情報の 5 教科目のうちⅠ期Ⅱ期は 2 教
科、Ⅲ期は数学及び面接で選考を行う。
- 17 -
【自己評価】
・入学者の選考は、本学規程「千歳科学技術大学入学者選抜規程」に定められた所定の審
議手続きを経て決定されている。
2-1-③
入学定員に沿った適切な学生受入れ数の維持
・学部・大学院入学定員、及び入学者の推移を資料 2-1-4 に示す。
・入学者選抜試験区分別による入学者数を資料 2-1-5 に示す。
・平成 24 年度の学部・大学院の在籍者数を資料 2-1-6 に示す。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-1-4】学部・大学院入学定員、及び入学者数の推移(平成 22~24 年度)
総合光科学部
大学院
光科学研究科
博士前期課程(修士)
光科学研究科
博士後期課程(博士)
平成 22 年度
平成 23 年度
平成 24 年度
入学定員
240
240
240
入学者数
296
235
224
入学定員
20
20
20
入学者数
33
32
20
入学定員
3
3
3
入学者数
4
1
0
【資料 2-1-5】選抜試験区分における入学者数(平成 22~24 年度)
296
人
300
250
入試区分別入学生内訳
5
14
8
94
235
224
4
15
12
1
14
8
200
63
100
52
50
4
56
78
センター試験利用入試前期
一般学力入試Ⅰ期
48
30
AO入試
33
7
42
39
1
3
公募推薦入試
50
特別推薦入試
0
平成22年度
センター試験利用入試後期
一般学力入試Ⅱ期
74
150
一般学力入試Ⅲ期
平成23年度
平成24年度
- 18 -
併願入試
【資料 2-1-6】平成 24 年度在籍者数(学部学科・大学院)
平成 24 年 5 月 1 日現在
第1学
第2学
第3学
第4学
年
年
年
年
総計
13
13
光科学部
バイオ・マテリアル学科
総合光
科学部
光システム学科
84
79
50
74
101
50
79
94
68
237
274
181
244
グローバルシステムデザイン学科
合計
244
博士前期課程(修士)
大学院
光科学
光科学研究科
専攻
第1
第2
学年
学年
22
32
小計
54
923
936
博士後期課程(博士)
第1
第2
第3
学年
学年
学年
0
2
4
小計
6
合計
60
【自己評価】
・現在、本学の在籍学生数は収容定員を満たしていない状況ではあるが、過去 3 年間は入
学定員前後で推移し、それ以前の様な著しい定員割れは起こしていない。広報活動の強
化や学生の満足度を向上させる取り組みなどの努力の結果、入学生増加もしくは安定的
推移の兆しが現れてきている。
・入学者数は減少傾向にはあるが、大きく定員を下回ることなく推移している。特に、特
別推薦入試や受験の負担が少ないセンター試験利用入試による入学生が増加傾向に転じ
ている。
(3)2-1の改善・向上方策(将来計画)
・これまでの広報戦略の結果、全体的に回復傾向に向かっていることから、今後は、高校
訪問などこれまでの地道な広報活動を継続し、オープンキャンパスの来場者の満足度を
より高めるなど、きめ細かなサービスやより魅力ある内容への改善などを継続して行っ
ていく。
・平成 15 年度より高大連携の取り組みを本格的に実施し始め、現在は 40 校の高校と連携
関係にある。きめ細やかな連携校へのサポートを行うには、本学の規模では厳しい状況
にあるが、連携校を増加させるだけでなくサポートを充実させることで、本学への理解
を一層深める努力を行っていく。
・出張講座や本学での実験体験など、高校生に直接本学を PR できる機会増加に努めてき
た結果、高校側にも認知され毎年安定した回数を実施するに至っている。今後はこれま
で以上に魅力ある講義内容・実験授業内容などを開発し、実施回数や参加者数の増加に
努めていく。
- 19 -
・本州への広報活動は単に高校訪問を繰り返しても成果が得られるものではない。そこで、
大都市を中心とした講義ライブを行うイベントに積極的に参加し、学問の魅力・学びの
魅力から大学名の訴求に努める。また、東京・大阪に本学を退職した教員を地方アドバ
イザーとして任用し、積極的かつ継続的な高校訪問を実施し、高校教員への本学の教育
内容の理解を促す取り組みも実施する。
・本学の学生の満足度を高めるための学内改善や、教職員の意識改革を迫る研修を実施す
ることで、魅力ある大学作りを実行し、高校生や高校教員に PR していく。
2-2 教育課程及び教授方法
≪2-2の視点≫
2-2-①
教育目的を踏まえた教育課程編成方針の明確化
2-2-②
教育課程編成方針に沿った教育課程の体系的編成及び教授方の工夫・開発
(1)2-2の自己判定
基準項目 2-2 を満たしている。
(2)2-2の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-2-①
教育目的を踏まえた教育課程編成方針の明確化
【事実の説明】
・平成 22 年 9 月 8 日開催の平成 22 年度第 5 回教授会にて教育目的を踏まえた教育課程編
成の方針(カリキュラム・ポリシ-)を決定した。これについては,本学ホームページ
にて示している。教育課程編成の方針は、次のとおりとなっている。
「総合光科学部は、
光・電子材料とバイオ分野を領域とする「バイオ・マテリアル学科」、光・電子デバイ
スとそれらを通信やロボットなどのシステムに応用する技術を領域とする「光システム
学科」、人間工学の観点からの情報・メディアデザインやシステム設計を領域とする「グ
ローバルシステムデザイン学科」からなり、それぞれの学科においては、専門教育科目
に関連性を持たせた一般教育科目の配置、有機的に連動・関連する専門教育科目の配置、
少人数編成のグル-プ教育と双方向的な教育を実践すべく教育課程を編成し、産業社会
の著しい進展に適応する能力・応用力を持った技術者としての素養を培うことを目標と
している。
・本学において開発した e ラーニング教材を基礎教科から専門教科にわたって積極的に活
用した教育を行っている。
・授業においては、中学校レベルに始まり高校レベル、大学初級レベル、大学中級レベル
までと、段階的、かつ系統的に e ラーニング教材が整備されており、この資産を積極的
に活用し自学自習の体制を強化している。
・一般教育科目や外国語科目においては、e ラーニング教材の整備が進んでいる。また、
各学科の専門教育科目については、e ラーニング教材の段階的な整備が進められている。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-2-1】ホームページ http://www.chitose.ac.jp/course/policy.html#contents-nav02
- 20 -
【自己評価】
・大学全体としての学習教育への取り組みを含めた、広い意味での教育課程の編成方針は
明確に定められており、具体的な教育プログラムの編成にも反映されていると判断して
いる。
2-2-②
教育課程編成方針に沿った教育課程の体系的編成及び教授方法の工夫・開発
【事実の説明】
・光科学部では、幅広い理工学の知識を修得した上で、その知識を光科学技術に役立てる
ことのできる人材を育成することを目的としている。総合光科学部では、先端技術とし
ての光技術の教育・研究にとどまらず、さらに幅広く総合的に光関連技術分野の教育研
究を実践し、幅広い職業人としての技術者の育成を目的とする。この目的のために、化
学・物理学・電子工学・システム工学・情報工学に至る横断的な学問領域を基礎から応
用に至るまで幅広く学べる教育課程を編成している。
・平成 24 年度入学生より履修単位の上限設定(CAP 制)、GPA 制度を導入した。また、シ
ラバスの様式を改訂し当該科目の到達目標や授業外学修の指示、成績評価の基準を明確
に示した。
・学部 1 年次の学生は、豊かな人間性と広範な知識、総合的な思考力を身につけるため、
哲学、法学、心理学等の人文・社会科学の各分野にわたる一般教育科目(選択)および
数学、物理、化学等の専門教育に結びつく専門基礎的な一般教育科目(必修)を履修す
る。また、併せて高度な語学力と国際感覚を身につけるための外国語科目を履修する。
・2 年次以降の専門教育科目では、高度な専門知識への対応能力、国際的な学術研究感覚
を身につけるため、実験、実習、演習を重視した専門科目を多く設定している。
・光科学研究科博士前期課程では、問題抽出・解析・解決能力および基礎から応用までの
横断的な総合力を育成するため、物質科学とシステム学を統合したカリキュラム体系を
設け、学生の出身学科や基礎学力に応じて必要な科目の履修を可能にしている。
・光科学研究科博士後期課程では、単位制をとらない光科学特定研究(研究指導)を配置
し、教育研究を行っている。
・本学において開発した e ラ-ニング教材を基礎教科から専門教科にわたって積極的に活
用した教育を行っている。
・授業においては、中学校レベルから始まり高校レベル、大学初級レベル、大学中級レベ
ルまでと、段階的、かつ系統的に e ラ-ニング教材が整備されており、この資産を積極
的に活用し自学自習の体制を強化している。
・一般教育科目や外国語科目においては、e ラ-ニング教材の整備が進んでいる。また、
各学科の専門教育科目については、e ラ-ニング教材の段階的に整備が進められている。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-2-2】千歳科学技術大学学則
【資料 2-2-3】履修登録単位数の上限並びに GPA に関する取扱要綱
- 21 -
【自己評価】
・各教育課程は、教育プログラムの学習教育目標の達成を目指して体系的に編成されてい
ると判断している。
・大学院への進学を目指す学生も多く、平成 14(2002)年度の大学院博士前期課程開設以来、
ほぼ入学定員を充足している。さらに、他大学の大学院へ進学した学生も多く、学生の
進学意欲は高い。本学の理念・目的・教育目標が所期の目的を達成しているものと考え
ている。
(3)2-2 の改善・向上方策(将来計画)
・教育目標を継続的に推進していくとともに、各学期末に実施される授業評価アンケート
の結果を踏まえ、授業実施内容を振り返り、次回実施の改善へ繋げるなど、継続して教
育改善に取り組んでいく。
・大学院への GPA 制度の導入について検討していく。
2-3 学修及び授業の支援
≪2-3 の視点≫
2-3-①
教員と職員の協働並びに TA(Teaching Assistant)等の活用による学修支援及び
授業支援の充実
(1)2-3 の自己判定
基準項目 2-3 を満たしている。
(2)2-3 の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-3-①
教員と職員の協働並びに TA(Teaching Assistant)等の活用による学修支援及び
授業支援の充実
【事実の説明】
・本 学 で は 、授 業 や 学 生 指 導 を 含 む 大 学 全 体 の 教 育 内 容 に つ い て 、有 機 的 に ICT 教
育 シ ス テ ム を 構 築・適 用 し ,入 学 か ら 卒 業 に 向 け た 学 生 個 々 の 学 習 面 な ら び に 学
生 活 動 に 対 す る ト レ ー サ ビ リ テ ィ を 全 学 的 に 推 進 し て い る 。具 体 的 に は ,理 工 系
教育課程で教授すべき知識の体系化を図り、e ラーニングによる授業以外の自習
や 課 題 の 学 習 管 理( 知 識 の 定 着 )と 授 業 支 援 シ ス テ ム に よ る 授 業 の 出 席 情 報・ 成
績 情 報( 知 識 の 展 開 )を 知 識 の 獲 得 状 況 と し て 共 有 で き る ICT 教 育 シ ス テ ム の 構
築 を 図 る こ と と し た 。そ し て 全 学 的 な 実 証 を 通 じ て 、学 部 4 年 間 で の 学 生 個 々 の
知 識 獲 得 プ ロ セ ス の 把 握 や 学 生 指 導 の ト レ ー ス を 図 り 、卒 業 研 究 担 当 教 員 一 人 一
人が出口を見据えた指導を実践している。
・ TA(Teaching Assistant)の 活 用 に つ い て は 、 実 験 ・ 実 習 ・ 演 習 科 目 を 中 心 に 大 学
院生を複数名配置し、きめ細かな学修支援を行っている。
・平 成 24 年 度 か ら TA の 役 割 の 理 解 と 心 構 え を 学 習 す る こ と を 目 的 と し て 「TA 研 修 」
を開始した。
・ 退 学 、 休 学 、 留 年 等 の 実 態 に つ い て は 、 平 成 24 年 度 よ り 学 長 の 諮 問 機 関 と し て
- 22 -
担 当 職 員 に よ る「 休 退 学 Task Force」を 設 け て 退 学 、休 学 、留 年 等 の 実 態 把 握 を
行 っ て お り 、退 学・休 学・留 年 の 減 少 に 向 け た 必 要 な 対 策 を 教 職 員 か ら な る「 企
画戦略会議」にて検討している。
・オフィスアワーは、平成 23(2011)年度から各学科において実施されており、多くの教
員が学内ポータルサイトにオフィスアワーを掲示し学生からの相談に対応している。
・学生の学修及び授業支援に対する学生の意見等を汲み上げるために平成 12(2000)年度
から毎学期、授業評価アンケートを実施している。アンケートの結果は、全教員にフィ
ードバックし学修及び授業支援の体制改善に反映させている。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-3-1】休 退 学 TF 資 料
【資料 2-3-2】TA 配 置 に 関 す る 資 料
【資料 2-3-3】TA 研 修 に 関 す る 資 料
【自己評価】
・ICT を活用した教育システムが広く普及・浸透しており、学修支援を推進する上で重要
な役割を担っていると判断している。
・教育補助員(TA)の採用による実験科目や演習科目等の授業支援並びに学修支援が図ら
れているなど、十分な支援が行われていると判断している。
(3)2-3 の改善・向上方策(将来計画)
・教育補助員(TA)の教育効果をより向上させるための研修制度の充実など、支援サポート
をより効果的に行う。
2-4 単位認定、卒業・修了認定等
≪2-4 の視点≫
2-4-①
単位認定、進級及び卒業・修了認定等の基準の明確化とその厳正な適用
(1)2-4 の自己判定
基準項目 2-4 を満たしている。
(2)2-4 の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-4-①
単位認定、進級及び卒業・修了認定等の基準の明確化とその厳正な適用
【事実の説明】
・各履修科目の単位認定は、以下の項目がすべて満たされているとき、科目担当教員がこ
れを認定し、合格者は単位を取得するものとしている。
①定期試験及びその他に実施された試験を受験し、科目担当教員の要求点数以上であ
ること。
②出席が科目担当教員の要求時数以上であること。
③平素の業績(レポート等)が完全に満たされていること。
- 23 -
④当該科目、他の科目とも不正行為がないこと。
・履修ガイドにおいて表 2-4-1 に示すように成績評価基準を示している。この評価基準を基
に科目の成績は、優、良、可、不可の 4 種をもって表し、優、良、可を合格、不可を不
合格としている。
・平成 24 年度入学生からは、表 2-4-2 に示すように教育の質保証に向けて「厳格な成績評
価」を行うことを目的として GPA を導入したことにより、成績を秀、優、良、可、不
可の 5 種をもって表すこととした。
・また、平成 24 年度春学期終了後、学期 GPA が 1.5 未満の学生を対象に大学教育センタ
ー教員及びクラスアドバイザーによる面談を実施し、学修への取り組み方、授業への出
席状況確認及び履修科目についてアドバイスを行った。
・平成 24 年度から授業時間外の学修時間を確保し、単位制度の実質化を図るために CAP
(キャップ)制(履修単位数の上限設定)を導入した。履修単位の上限は、全学年各学
期 22 単位を標準とし、前学期の学期 GPA が 2.5 以上は 24 単位、1.6~2.4 の場合は 22
単位(標準)、1.5 以下の学生は 20 単位とした。
・学生には、シラバスにおいて、評価の基準、方法等を明示している。
・本学が教育上有益と認めるとき、他の大学または短期大学との協議に基づいて、他大学
にて取得した単位を本学の単位として認定することがある。
・本学が教育上有益と認めるとき、留学中に取得した科目の単位を本学の単位として認定
することがある。また、留学期間を 1 年間に限り、在学年数に算入することができる。
・転入学もしくは再入学した者が前教育機関において履修した科目について、本学の単位
として認定することがある。
表 2-4-1
成績評価基準
優
100~80 点
良
79~60 点
可
59~50 点
不可
49~0 点
表 2-4-2
合
格
不合格
成績評価基準
秀
100~90 点
優
89~80 点
良
79~70 点
可
69~60 点
不可
59~0 点
合
格
不合格
・本学の学部教育の特徴は、第 1 年次では学科分けを行わず学部として教育を行い、2 年
次以降のカリキュラムにおいて、各学科の専門分野の科目を教授する教育体制をとって
いる。
・講義科目については、毎週 2 時間 15 週(1 学期)の授業をもって 2 単位、外国語演習、
- 24 -
体育実技、実験、実習、演習の科目については、毎週 2 時間 15 週(1 学期)の授業をも
って 1 単位を付与している。時間割上の 1 コマは 90 分であり、これを 2 時間とみなし
て授業を行っている。
・また、講義と実習等を組み合わせた授業も可能としている。その場合、シラバスへの明
記、配当単位数あるいは、適切な授業回数をもって実施している。
・本学では、各学年で取得すべき科目を設定しており、学生はそれらの科目を履修して各
年次における進級条件以上の単位数を取得することによって次年次に進級できる。最終
的には卒業に必要な単位として認定される科目において、125 単位以上を取得すること
によって卒業要件を満たす。
・履修ガイドで学生に提示している学部における進級条件および卒業に必要な単位数を表
2-4-3 に示す。各年次の進級要件の詳細は以下の通りである。
【光科学部】
①第 2 学年への進級及び学科への移行の要件
第 1 学年に 1 年以上在学し、原則として一般教育科目の必修科目の中から 16 単位
並びに必修科目である外国語科目 2 単位の合計 18 単位以上得た者は、第 2 学年へ
進級するとともに、学科へ移行することができる。
②第 3 学年への進級要件
第 1 学年及び第 2 学年にそれぞれ 1 年以上在学し、一般教育科目のうち、必修科目
34 単位以上と外国語科目のうち必修科目 4 単位の単位数を得た者は、第 3 学年へ進
級できる。
③第 4 学年への進級要件
3 年以上在学し、一般教育科目のうち必修科目 34 単位以上、外国語科目のうち必修
科目 4 単位及び選択科目 2 単位以上、および専門科目の必修科目のうち実験または
実習科目 4 単位以上の単位数を得た者は、第 4 学年へ進級できる。
④卒業研究
第 4 学年に在学する者は、卒業研究の題目を定め、所定の時期に指導教員の許可を
受け、学科主任に申し出なければならない。
⑤卒業の要件
4 年以上在学し、表 2-4-3 に示す単位数 125 単位以上を取得した者を、卒業要件を
満たした者とする。
【総合光科学部】
①第 2 学年への進級及び学科への移行の要件
第 1 学年に 1 年以上在学し、第 1 学年終了時の取得単位数が 24 単位以上の者は、
第 2 学年へ進級するとともに、学科へ移行することができる。
②第 3 学年への進級要件
第 1 学年及び第 2 学年にそれぞれ 1 年以上在学し、第 2 学年終了時の取得単位数が
60 単位以上の者は、第 3 学年へ進級できる。
③第 4 学年への進級要件
3 年以上在学し、第 3 学年終了時の取得単位数が 100 単位以上の者は、第 4 学年へ
進級できる。
- 25 -
④卒業研究
第 4 学年に在学する者は、卒業研究の題目を定め、所定の時期に指導教員の許可を
受け、学科長に申し出なければならない。
⑤卒業の要件
4 年以上在学し、表 2-4-3 に示す単位数 125 単位以上を取得した者を、卒業要件を
満たした者とする。
表 2-4-3
進級、卒業に必要な単位数
【光科学部】
第 1 学年
第 2 学年
第 3 学年
次学年進級に必要な単位数
一般教育科目
外国語科目
体育科目
専門教育科目
16
2
-
必修
選択
必修
選択
必修
必修
選択
34
4
38
18
計
34
4
2
4(実験・実習)
44
第 4 学年
卒業に必要な
最低単位数
42
6
4
2
2
35
34
125
【総合光科学部】
<進級に必要な最低単位数>
第 2 学年へ
第 3 学年へ
第 4 学年へ
24
60
100
単位数
<卒業に必要な最低単位数>
【平成 24(2012)年度以降の入学者】
共通科目
一般教育科目
外国語科目
選択
必修
選択
必修
必修
選択
必修
体育科目
選択
選択
その他選
択科目(共
通科目の
選択必修、
選択科目)
*1
専門教育科目
合計
バイオ・マテリアル
学科
光システム学科
22
6
4
2
8
グロ-バルシステム
デザイン学科
*1
42
必修
選択
必修
選択
27
6
44
39
4
34
43
2
32
合計
77
そ の 他 選
択科目(選
択必修・選
択 科 目 全
体)
*2
6
合計
125
共通科目において、「選択必修科目」の要件となる単位数を超えて取得する
単位及び「選択科目」の取得単位を合計して 8 単位以上取得すること。
*2
共通科目で取得する合計 42 単位を超えて取得する「選択必修科目」、「選択
科目」の単位及び専門教育科目で取得する合計 77 単位を超えて取得する「選
択科目」の単位を合計して 6 単位以上取得すること。
・博士前期課程の入学から学位授与までのプロセスを図 2-4-4 に示す。詳細な流れは以下
の通りである。
①履修計画の策定
- 26 -
学部での履修科目や希望する進路を勘案して講義科目等の履修計画を策定する。な
お、履修科目の登録は各年次の初めに指導教員の承諾を得て行う。必要と認められ
る場合は、学期の初めに履修計画を変更することができる。
②科目の履修
各年次において、決定した履修計画に基づき、科目の履修を行う。
③研究中間発表
博士前期課程において取り組んだ研究内容の発表を 2 年次に行う。
④学位論文のテーマの策定と論文作成
指導教員の指導のもと、学位論文のテーマを策定し、研究内容を論文としてまとめ
る。
⑤学位の申請
研究科が定める期日までに研究科長へ学位論文およびその要旨を提出する。
⑥学位審査
学位論文と最終試験をもって、学位論文審査委員会が審査をする。
⑦博士前期課程修了
修了要件は、各科目群の講義、実験、演習、研究から合計 30 単位以上を取得し、
学位論文(修士)の審査に合格することをもって修了とする。在学年限については
標準で 2 年とする。なお、各科目群の科目履修要件を以下に示す。
平成 23 年度以前入学者
(a)一般科目群:1 科目以上を選択し、2 単位以上を取得する。
(b)光科学交流科目群:講義 2 科目以上、実験 1 科目を選択し、合計 5 単位以上
を取得する。
(c)光科学専門科目群:4 科目以上を選択し、合計 8 単位以上を取得する。
(d)光科学研究科目群:必修の光科学特別演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(合計 6 単位)、必修の
光科学特別研究のⅠ・Ⅱ・Ⅲ(合計 9 単位)を履修し、合計 15 単位を取得する。
平成 24 年度以降入学者
(a)語学系科目:1 科目以上を選択し、2 単位以上を取得する。
(b)学際系科目:1 科目以上を選択し、2 単位以上を取得する。
(c)専門科目:4 科目 8 単位以上を取得する。
(d)交流実験科目:1 科目 1 単位以上を取得する。
(e)光科学研究科目:必修の光科学特別演習Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ(合計 6 単位)、必修の光
科学特別研究のⅠ・Ⅱ・Ⅲ(合計 9 単位)を履修し、合計 15 単位を取得する。
- 27 -
図 2-4-4
入学から学位授与までのプロセス(博士前期課程)
・博士後期課程の入学から学位授与までのプロセスを図 2-4-5 に示す。博士後期課程では、
単位制をとらない「光科学特定研究」を行い、学位論文(博士)の審査に合格すること
をもって修了とする。在学年限については標準で 3 年とする。
・学位取得者は平成 24(2012)年 3 月までの段階で 16 人である。
図 2-4-5
入学から学位授与までのプロセス(博士後期課程)
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-4-1】履修規程
【資料 2-4-2】学位規程
【資料 2-4-3】GPA1.5 未満の学生に対する履修指導関係資料
【自己評価】
・単位認定並びに進級及び卒業、修了判定については、予め基準が明示されるとともに審
査過程が明確化されていることから、適切に行われていると判断している。
(3)2-4 の改善・向上方策(将来計画)
・厳格な成績評価に伴う GPA ポイントのより効果的な活用方策について検討する。
- 28 -
2-5
キャリアガイダンス
《2-5の視点》
2-5-①
教育課程内外を通じての社会的・職業的自立に関する指導のための体制の整備
(1)2-5の自己判定
基準項目 2-5 を満たしている
(2)2-5の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-5-①教育課程内外を通じての社会的・職業的自立に関する指導のための体制の整備
【事実の説明】
・キャリアセンターでは、平成 22 年度より文部科学省選定事業の「大学生の就業力育成支
援事業」の採択を受け、「離職率低減に向けたキャリア形成の取組」をテーマとし、キ
ャリア形成プログラムを本格的にスタートさせている。
・キャリア形成プログラムは、入学から卒業までの間を通した全学的かつ体系的な指導に
重点を置き、企業の人材ニーズに対応すべく社会的・職業的自立に向けて低学年時より
プログラムを展開し、早い段階から学生のキャリアに対する意識が高まるよう工夫し講
義を構成している。
・インターンシップ(2 単位認定)については積極的に推進しており、全国的にみても本
学の学生派遣率は非常に高く、受入先も全て独自開拓で行っている。また、事前指導か
ら事後研修会に至るまでのプログラム内容を体系的に整備し、受入先へは評価票の提出
や意見交換会への出席もお願いしている。これらの取り組みに対し、受入先の事業所か
らも一定の評価をいただいている。
・キャリアセンターの体制は、キャリアセンター長を筆頭に各学科より副センター長 1 名、
キャリアセンター委員 1 名を選出し、計 7 名の教員で担当している。
・学生が将来目指すべき専門分野への就職を実現していくために、専門領域担当制(材料・
化学・バイオ領域/電機・電子領域/デバイス・部品領域/通信システム・設備領域/
情報処理ソフト領域/技術系サービス領域)を敷き、専門性を意識したキャリア教育の
充実を図っている。
・事務局組織は、キャリア支援課に専任職員 4 名(内、CDA 資格保有者 1 名、スチューデ
ントコンサルタント資格保有者 1 名)、その他キャリアアドバイザー2 名を外部委託によ
り配置し、キャリアセンターと連携のもと、社会的・職業的自立に関する指導を徹底す
る体制をとっている。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-5-1】キャリア形成プログラム講義概要資料
【資料 2-5-2】インターンシップ関連資料
【自己評価】
・キャリア形成プログラムの 2012 年春学期の出席率が、1 年生:86.3%、2 年生:55.6%、3
年生:65.2%と 2 年生の出席率が最も低く今後の課題である。
- 29 -
・特に 2 年生の出席率が低いのは、学生自身が現段階でキャリア形成プログラムの講義内
容に必要性をあまり感じていないとも考えられ、また、逆に出席はしているものの、講
義の内容をなかなか行動に移せない学生も多数見受けられる。
・前述の状況を把握するためにも、学期末には学生の満足度・理解度を把握するためにア
ンケート調査を実施し、その結果を踏まえ半期毎にプログラムを見直す等、キャリア形
成プログラムのブラッシュアップを図っている。
・キャリア形成プログラムは、現在単位認定はしていないものの、時間割内に組み込み開
講しているため、同じ時間に開講している下級学年の授業科目を再履修している 3 年生
は受講できない状況にあると、学生面談を行ったキャリアアドバイザーより報告があっ
た。対応策として、15 回分の講義をダイジェスト版の補講講義として夏休み前に実施し、
キャリア形成プログラム未受講の学生についても対応策も講じた。
(3)2-5の改善・向上方策(将来計画)
・2013 年度よりキャリア教育の重要性ならびに学生へのインセンティブを勘案し、1・2
年生のキャリア形成プログラムを単位認定する方向で現在準備を進めており、これによ
り学生の出席率ならびに講義の必要性を理解させる点については、大きく改善されるこ
とが期待できる。
・本学は就職ガイダンスを 3 年生のキャリア形成プログラム講義内で主に実施しているこ
とから、下級学年の授業科目を再履修している学生に対しては、何らかの対応策を講じ
る必要性があり、今後効果的な実施方法について、更なる検討が必要であると考える。
2-6 教育目的の達成状況の評価とフィードバック
≪2-6 の視点≫
2-6-①
教育目的の達成状況の点検・評価方法の工夫・開発
2-6-②
教育内容・方法及び学修指導等の改善へ向けての評価結果のフィードバック
(1)2-6 の自己判定
基準項目 2-6 を満たしている。
(2)2-6 の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-6-①
教育目的の達成状況の点検・評価方法の工夫・開発
【事実の説明】
・直接学生の意見、意識を調査するため、授業評価アンケート、学長への手紙、学生生活
アンケートを実施している。また、大学教育センター、学生支援センター、学生支援課
の教職員がそれぞれの担当分野において学生の状況把握に努めている。その結果を横断
的に活用することを目指して、個々の学生の状況を総合的に把握できる「学生総合カル
テ」を整備し、活用している。
授業評価アンケートと学生生活アンケートの詳細は以下の通りである。
1)授業評価アンケート
・教員の教育指導方法の改善を促進するための措置に関しては、平成 12(2000)年春学期よ
- 30 -
り、専任教員担当の科目について無記名の授業評価アンケートを実施している。現在は
非常勤講師が担当する科目を含め、全ての科目について授業評価アンケートを実施して
いる。
・授業評価アンケートの評価項目の選定や実施は、教授会の承認のもと大学教育センター
が行っている。アンケートは、科目ごとにアンケート用紙を用意し、学期末の教員が指
定した授業時間中に配布・回収している。平成 23(2011)年度秋学期実施のアンケートの
書式を図 2-6-1 に示す。また情報系実習科目については、コンピュータの端末から直接
入力できるようにしている。
・授業評価アンケートの評価項目は、講義科目、演習科目、実験科目、実習科目などで統
一し、科目間で比較できるようにしている。また評価項目は原則的に前年度と同じにし、
異なる年度間での比較ができるようにしている。
・授業評価アンケートは学期末に実施されるため、フィードバックが次年度になる欠点が
ある。そこで学期末の授業評価アンケートに加え、学期の半ばで授業改善に直ぐ必要な
項目に絞った授業アンケートを、平成 21(2009)年度春学期から実施している。
2)学長への手紙
・平成 23 年 1 月から開始した「学長への手紙」により、授業、成績などに対する学生の
意見・要望等を聞き、授業改善、成績評価等の参考としている。
- 31 -
図 2-6-1
授業評価アンケート用紙
- 32 -
履修者数:242人
科目名 : ○○○○○
回答者数:204人
分 類 : □□□
回 答 率:84.3%
教員名 : △△△△
【 この科目と一般・外国語必修全体の平均点の比較 】
(点)
5
4
3
2
1
0
問1
問2
問3
問4
問5
問6
問7
問8
問9
問10
問11
①
問11
②
問12
問13
問14
問15
光科学基礎
3.47
3.76
4.37
4.45
3.41
3.50
3.63
3.73
3.76
3.85
4.29
4.25
4.49
2.83
4.00
3.62
2010年度 春
2.80
3.15
4.28
4.46
3.06
3.24
3.15
3.87
2.99
2.78
4.35
4.30
4.62
3.02
3.74
3.08
一般・外国語必修平均点 3.72
3.76
4.25
4.40
3.73
3.75
3.90
4.08
4.04
4.11
4.41
4.36
4.23
3.36
4.13
3.87
問1 授業は、全体的にみて理解しやすかったですか?
問9
問2 授業内容について、興味・関心を持てましたか?
問10 教員の話し方は、明瞭で聴き取りやすかったですか?
問3 授業内容の量は適切でしたか?
問11-① 教員は、授業時間(開始時間)を守りましたか?
問4 授業の進行速度は、適切でしたか?
問11-② 教員は、授業時間(終了時間)を守りましたか?
問5 教材(教科書・配布資料・電子教材等)は、内容の理解に
問12 あなたは、この授業にどれくらい出席しましたか?
役立ちましたか?
教員は、授業を静粛に行えるよう配慮していましたか?
問13 あなたは、予習や復習をするなど、この授業に意欲的
問6 黒板・OHP・ビデオ・パソコン・E-Learning等の字や図は、
に取り組みましたか?
見やすかったですか?
問14 あなたは、この授業でマナー(私語・遅刻・中途退室
問7 授業内容を学生に理解させようとする教員の創意工夫が
をしない、授業中に携帯電話を使用しない等)を守り
感じられましたか?
問8 学生の質問に親切に応じる姿勢が教員にありましたか?
問15 総合的に判断して、この授業に満足していますか?
図 2-6-2
ましたか?
授業評価アンケートの結果
2)学生生活アンケート
・各年度の 10 月頃、学部、大学院の全学生を対象とした学生生活アンケ-トを実施して
いる。これは学習面も含めた学生生活全般に関わるアンケ-トであり、学生がどのよう
な意識で学生生活を送っているかを調査しているもので、平成 23(2011)年度の結果の一
部を表 2-6-3 に示す。
・1 年次学生には入学ガイダンス時に「自己発見レポ-ト」を提出させ、就職意識の高揚
を目指すと共に、入学学生の意識調査としても利用している。その結果は全国大学の平
均と比較し、教職員に公開するとともに教授会でも報告し、入学者の動向を教職員で共
有することに努めている。
・入学試験合格者のうち、入学を辞退した生徒あるいは保護者に対してアンケ-トを実施
し、本学の教育システム上の不備な点についても調査に努めている。
・就職ガイダンスなど主に 3 年次に実施されるキャリアアップについても、事後にアンケ
-トを実施し、次の取り組みにフィ-ドバックしている。またインタ-ンシップのアン
- 33 -
ケ-ト結果は、次年度の研修に役立つように研修先の企業にも伝えている。
・3 年次学生を対象にした学内企業セミナ-に参加した企業に対して、アンケ-トを実施
している。このアンケ-トは求人情報の獲得を主たる目的として実施するものであるが、
企業が本学に求める教育についての調査を兼ねて、学生に求めている力・人物像の項目
を設けている。
表 2-6-3
設問1
あなたの所属は?
母数
239
269
177
151
69
905
選択者数
回答率
66
27.6%
150
55.8%
83
46.9%
48
31.8%
22
31.9%
369
40.8%
昨年
74.5%
59.4%
51.4%
37.2%
47.8%
57.5%
昨年との差
-46.9%
-3.6%
-4.5%
-5.4%
-15.9%
-16.7%
母数
367
367
367
367
367
その他書き込み: 寺の中
選択者数
回答率
241
65.7%
44
12.0%
76
20.7%
6
1.6%
2
0.5%
昨年
67.1%
11.5%
20.2%
1.0%
0.2%
昨年との差
-1.4%
0.5%
0.5%
0.6%
0.3%
あなたが本日利用した交通手段を選んでください(複数回答可)。
母数
選択者数
回答率
昨年
JR
367
191
52.0%
54.5%
路線バス
367
47
12.8%
11.9%
地下鉄
367
39
10.6%
14.1%
大学シャトルバス
367
243
66.2%
62.6%
自家用車
367
46
12.5%
13.7%
他の車に同乗
367
10
2.7%
1.6%
自転車
367
53
14.4%
22.7%
バイク
367
3
0.8%
0.4%
その他
367
5
1.4%
2.0%
その他書き込み: タクシー 2、徒歩 2、札幌から徒歩、など
昨年との差
-2.4%
0.9%
-3.5%
3.6%
-1.2%
1.1%
-8.2%
0.4%
-0.6%
学部1年
学部2年
学部3年
学部4年
大学院
総計
設問2
あなたの住居はどれですか?
自宅
下宿・寮
アパート・マンション
親戚・知人宅
その他
設問3
設問4
学生生活アンケ-ト集計結果(抜粋)
あなたは本日どれくらい通学時間がかかりましたか?
母数
30分未満
366
30分~1時間
366
1時間~1時間30分
366
1時間30分~2時間
366
2時間以上
366
選択者数
回答率
89
24.3%
119
32.5%
101
27.6%
49
13.4%
8
2.2%
昨年
26.7%
29.1%
27.3%
14.9%
2.0%
昨年との差
-2.4%
3.4%
0.3%
-1.5%
0.2%
【自己評価】
・授業評価アンケ-トの実施により、学生の学習状況の把握、教育指導方法の改善に努め
ている。
・学生生活アンケートの実施により、学生の状況を概ね把握できている。
・学生の就職活動の状況や結果は、キャリアセンター、キャリア支援課及び指導教員が連
携して詳細に把握できている。就職率は高く、本学の教育目標に基づいた人材育成が広
く社会・企業に認められている証左と評価している。
- 34 -
2-6-②
教育内容・方法及び学修指導等の改善へ向けての評価結果のフィードバック
【事実の説明】
・授業評価アンケートの結果は、自由記載部分を除き数値化し、グラフ化した後に全教職
員学生に公開されている。現在公開しているアンケート結果の書式を図 2-6-2 に示す。
なお自由記載部分については、担当教員だけにフィードバックしていたが、平成
21(2009)年度からは全教員に公開することにした。
・授業評価アンケートの結果は、授業担当教員にフィードバックし、前年度の同一科目の
アンケート結果と比較することにより、授業改善の可否を判断することができる。さら
に同一学年の平均値と比較することにより、当該科目が授業改善を必要としているかを
判断することができる。授業のスピード、話し方、教材の良否など具体的にアンケート
結果から知ることができる。
・科目担当者を決定する際に授業評価アンケートを参考資料の一部にするなど、授業を受
けた学生の声が教育指導方法の改善に生かされるように努めている。
・学生生活アンケートにおいて大学及び関連施設に対する要望・意見等も自由記述形式で
調査し、学生支援センターにおいて内容を検討した上で実施の可否について年度当初の
学生支援センターガイダンスの際に学生にフィ-ドバックしている。
・学長への手紙による意見・要望等についても科目担当教員や FD 委員会などにフィードバ
ックしている。
【自己評価】
・授業評価アンケ-トと学生生活アンケ-トを中心とする点検・評価の流れは、改善への
フィ-ドバックを含めた教育改善サイクルの仕組みとして、適切に機能していると判断
している。
・学期の半ばで中間評価が実施されており、速やかな教育改善が図られている。
(3)2-6 の改善・向上方策(将来計画)
・平成 23 年度授業評価アンケート及び学生生活アンケートの回収率は、各々60%、40%と、
決して高いとは言えない水準であることから、より実質的な教育改善を目指すためにも、
これらの数値を向上させる。
・授業評価アンケートの結果に基づく授業へのフィードバックは、各教員に任されている
が、今後は FD 委員会を中心とした組織的な取り組みを行う。また、評価項目の改善に
ついても FD 委員会を中心に議論を進めている。
・インターンシップ事後アンケートの結果に基づき、企業が評価している内容を的確に把
握し、教育内容の改善に活かしていく。
2-7 学生サービス
≪2-7 の視点≫
2-7-①
学生生活の安定のための支援
2-7-②
学生生活全般に関する学生の意見・要望の把握と分析・検討結果の活用
- 35 -
(1)2-7 の自己判定
基準項目 2-7 を満たしている。
(2)2-7 の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2-7-①
学生生活の安定のための支援
【事実の説明】
・学生サービス、厚生補導のための組織として、教員組織として学生支援センター、事務
局組織として学生支援課を設置している。学生支援センター、学生支援課においては、
学生生活の支援業務、奨学金、課外活動支援、健康相談、学生相談等の役割を担ってい
る。
・学生支援センターは、担当教員、学生支援課は保健師資格者を含む事務職員により構成
され、入学から卒業まで学生が快適で健康的な学生生活が送れるよう支援を行っている。
・学生支援課は、本学の学生サービス内容などをとりまとめた「キャンパスガイド」を作
成し、「CIST ガイドブック(Web 版)」として、学生・教職員向けのポータルサイト
(https://portal.mc.chitose.ac.jp/portal/)でいつでも閲覧可能となっている。
・奨学金制度としては、日本学生支援機構奨学金及び民間団体や地方自治体などによる奨
学金の利用を勧めている。4 月のガイダンス時の案内に加え、募集毎に随時学内ポータ
ルサイトと掲示板での周知を行い、個々の学生のニーズに素早く対応できる体制を整備
している。また、採用時には学生支援センター教員による面談を実施し、より奨学金の
必要度の高い学生への給付・貸与につとめている。
・経済的事情により学業の継続が困難な学生の支援のため、平成 18 年度から本学独自の給
付奨学金制度「千歳科学技術大学奨学金」を設立した。家計状況および学力・人物審査
を経て受給者を選考し、24 万円/年を給付している。
・本学では、平成 18 年から独自に経済的支援を目的としたいくつかの優遇・助成制度を整
えている。入学者選抜試験における成績上位者は、特待生制度の対象として 4 年間学費
が減免される。また、本学に同時に兄弟姉妹が在籍している学生に対しては、授業料の
半額を免除する制度を適用している。
・千歳市による公設民営大学としての地域貢献を目的に千歳市および千歳市内の高校出身
者の 1 年次授業料の一部(入学金相当額)を減免する千歳市優遇制度、遠隔地出身学生
への援助として帰省旅費補助制度を定めるなど、学生への多角的な経済支援を行ってい
る。平成 23 年度は、各々 19 名、49 名の学生が助成を受けた。
・平成 23 年度から千歳市近郊(4 市 8 町)の特別推薦入学生を対象とする特別推薦優遇制
度、また特別推薦入学生のうち市外から通学する学生を対象とする通学助成制度、さら
に特別推薦入学生のうち市内の賃貸住宅を利用する学生を対象とする家賃助成制度を
制定し、学生を経済面からサポートしている。平成 23 年度は、各々8 名、13 名、12 名
の学生が助成を受けた。
・経済的支援の一環として学内外におけるアルバイトの紹介を行っている。学外アルバイ
トに関しては、「危険を伴う」、「学業に支障のある就労時間帯」、「教育上、学生にふさ
わしくない業務」などのアルバイトについては、一定の基準を設けて精査し紹介の対象
から除外している。
- 36 -
・一定の能力やスキルが認められる 4 年次および大学院生については、積極的に学内アル
バイトとして採用し、経済支援をすると同時に本学の教育への貢献を奨励している。具
体例としては、授業補助を目的とした TA(Teaching Assistant)、情報系全般の相談窓
口スタッフである「メディアコンサルタント」として採用している。
・課外活動を行っている団体の中で活動状況、活動実績などを勘案し、学生支援センター
が公認団体として認定した団体には、補助金を交付している。
・課外活動等の学生の自主的な活動を促すため 10 周年記念棟に学生が自由に使用できる
会議スペース(サークルルーム)を設けている。
・平成 21 年度から学生が自主的で自由な発想から企画した意欲的、かつチャレンジ精神あ
ふれるプロジェクト活動を大学として奨励し資金面で支援する「学生チャレンジプログ
ラム」制度を開始した。情報メディア貢献部門では、社会的ニーズを踏まえたコンテン
ツ及びシステム開発を行った学生チームに奨励金を、大学生活貢献部門では、学生全体
を対象とした学内イベントの創出や、社会・地域貢献活動、学生全体の継続的な活性化
を目的とした取組に対して補助金を交付している。
・様々な悩みを持つ学生が増加している昨今、個々の内容に応じてきめ細かい配慮と対応
が求められている。本学では、窓口を健康相談、学生相談に分けて相談に応じている。
・健康相談では、学校医による相談の機会を設け、健康上の悩みを持つ学生のカウンセリ
ングを含めた指導を月に 2~4 回
行っている(8 月と 3 月を除く)。
・学生相談は、学生支援センター教員が対応していたが、平成 19 年度より、臨床心理士の
資格をもつ相談員が対応し、心身健康面の相談が増加した。相談日も月 2 回から、週 1
回とし相談機会を増やしたが、メンタル面での相談が増え継続利用者が増加した。その
ため新規の相談希望者がなかなか予約できない状況になってきた。平成 24 年度より、
週 2 日に相談日を増やして対応している。
・平成 20 年度より、カウンセリングルームを移設した。それまでは、他学生の目に付きや
すい場所にあり、待機スペースもなかったが、移設後は、待合室としてのサポートルー
ムも新設し、静かに順番を待つ場所を用意した。教職員に勧められるのではなく、自ら
進んで相談する学生も増えている。
・平成 19 年度からクラスアドバイザー制度を導入し、授業への出席状況を参考にしながら
学生の状況を確認し、学習・生活面でのサポートを行っている。1 年次については、グ
ループ内の交流機会を設け、友達づくりの支援にも努めている。
・日常の健康管理を行うために保健室を設置している。保健師資格職員が常駐し、日ごろ
の健康管理・傷病者の応急処置及び健康相談と指導を行っている。
・定期健康診断で異常が認められた学生については、個別に検査結果を保健師から説明し
専門医による精密検査等を指導する他、就学に支障とならないよう健康管理体制の整備
に努めている。
・平成 23 年 10 月、障害者基本法が改正され、障害を理由とした障害者の排除を防ぐ体制
の整備が大学にも求められている中、本学では、「肢体不自由、視覚障害、聴覚障害」
などの学生は今のところ、在学していないが、「病弱・虚弱」、「発達障害」に該当する
学生は在学中で、今後も増えていくことが予想される。そのため平成 24 年 2 月、関係
教職員による「障がい学生支援委員会」を立ち上げ、まずは障がい学生の状況を把握し、
- 37 -
段階的に支援体制を整えることとなっている。平成 24 年度秋学期から支援対象学生を
リストアップし、連絡表を用いて必要な支援を行うこととしている。又、個別の相談、
指導ができる場所を本部棟、研究実験棟、10 周年記念棟に確保した。
・平成 23(2011)年度から各学科においてオフィスアワ-を設定し、学生からの相談などに
対応している。多くの教員が学内ポ-タルサイトにオフィスアワ-を掲示し、学生に周
知している。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-7-1】奨学金資料
【資料 2-7-2】学生団体一覧
【資料 2-7-3】課外活動への支援状況
【資料 2-7-4】学生チャレンジプログラム
【自己評価】
・学生生活を安定させるための多様な支援を具体的に行っており、十分なものであると判
断している。
2-7-②
学生生活全般に関する学生の意見・要望の把握と分析・検討結果の活用
【事実の説明】
・各年度の 10 月頃、学部、大学院の全学生を対象とした学生生活アンケートを実施してい
る。学生が快適で健康的な学生生活を送っているかを調査する全学的な調査であり、学
生サービスの向上のための重要な資料となっている。その結果については、学生に周知
するとともに、問題点や要望などを関係部署と調整し対応を検討して改善に努めている。
また、その結果についても学生支援センターガイダンスや掲示などで周知している。
・大学に対する学生の意見・要望等を広く、タイムリーに聞くことを目的として平成 23
年 1 月から「学長への手紙」制度を実施している。寄せられた意見・要望等については、
学長をはじめ、関係する部署の職員、教員等が確認し、学生サービスなど、今後の大学
づくりの参考としている。
・学生だけの意見・要望のみではなく、保護者の意見・要望も十分に把握しておくことが
必要であるとの認識から、毎年 10 月に「父母懇談会」を開催し、保護者との懇談と個
別相談により、学生の修学状況などについての状況確認を行うとともに、大学に対する
意見や要望を直接的に聴取する機会としている。
【自己評価】
・学生生活全般に対する学生の意見・要望の把握とその分析・検討結果の活用については、
効果的に行われていると判断している。
(3)2-7 の改善・向上方策(将来計画)
・学生生活の安定、意見の把握・分析について、これまでの対応をさらに拡大・充実させ、
学生サービスの向上を図っていく。
- 38 -
2-8 教員の配置・職能開発等
≪2-8 の視点≫
2-8-①
教育目的及び教育課程に即した教員の確保と配置
2-8-②
教員の採用・昇任等、教員評価、研修、FD(Faculty Development)をはじめと
する教員の資質・能力向上への取り組み
2-8-③
教養教育実施のための体制の整備
(1)2-8の自己判定
基準項目 2-8 を満たしている。
(2)2-8の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2‐8-①
教育目的及び教育課程に即した教員の確保と配置
【事実の説明】
・全教育課程における助教以上の専任教員数は平成25年2月1日現在37人であり、大学設置
基準に定める38人に対し、1名欠員となっている。
・必修科目は原則として専任教員が担当し、兼任教員による授業を極力少なくする努力
を行っており、専任教員による充実した教員体制に努めている。
・学科間の教員配置に関してはバランス良く配置されている。
・技術者教育には、実社会との連携が不可欠であることから、産業界等の経験者を採用
時に考慮することで、専門教育課程の教員の約半数を占めている。
・教員の年齢構成は、60歳代が18.9%、50歳代が32.4%、40歳代が35.2%、30歳代が10.8%、
20歳代が2.7%と50歳代、40歳代が主たる構成要員となっている。これは、教員の新陳代
謝による新規採用にあたって、若手又は中堅教員の採用に努めている結果である。
千歳科学技術大学の教員数(総合光科学部、光科学研究科)
平成 25 年 2 月 1 日現在
学部・学科・研究科
専任教員数
教授
准教授
講師
助教
計
設置基
非常勤
準上必
講師数
要専任
教員数
バイオ・マテリアル学科
8
3
1
12
8
総合光
光システム学科
8
3
1
1
13
8
科学部
グローバルシステムデザイ
5
3
3
1
12
8
17
ン学科
14
大学全体の収容定員に応じ
て定める
専任教員数
光科学研究科
光科学専攻
計
注; (
(18)
(7)
21
9
(25)
5
2
37
1
38
18
)内の光科学研究科の専任教員はすべて総合光科学部と兼担
- 39 -
千歳科学技術大学専任教員の年齢構成
教授
職 位
年齢
人
准教授
%
%
助教
人
%
26~30
1
20.0
31~35
1
20.0
36~40
1
1
41~45
人
講師
4
44.5
人
計
人
%
1
2.7
3
8.1
20.0
1
2.7
20.0
5
13.5
8
21.7
6
16.2
2
%
100
46~50
5
23.8
3
33.3
51~55
3
14.3
2
22.2
56~60
6
28.6
6
16.2
61~65
4
19.0
4
10.8
66~70
3
14.3
3
8.1
計
21
100
37
100
9
1
100
5
20.0
100
2
100
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-8-1】大学案内 2013(教員紹介)
【資料 2-8-2】2011 年度千歳科学技術大学年報 P12~13
【自己評価】
・大学設置基準に定める専任教員 38 名に対し、1 名欠員となる 37 名であることから、教
員の確保に向けて、公募し、選考審査中である。
・本学の特色ある教育を推進するため、年齢構成及び産業界出身の教員の招聘を図るなど
公募採用を活用し、広く人材を求めることとしている。
2-8-②
教員の採用・昇任等、教員評価、研修、FD(Faculty Development)をはじ
めとする教員の資質・能力向上への取り組み
【事実の説明】
・教員の採用及び昇任に関する事項は、
「千歳科学技術大学教員人事委員会規程」及び「有
期任用教員等に関する要綱」に基づいて適切に実施されている。
・教員の採用については、教育、研究、社会貢献などに積極的に取り組む意欲などを総合
的に審査し、図 2-8-1 の手順に基づき適切に決定している。
理事長(決定)
結果 上申
基本方針提示
学内理事会
(審査・承認)
選考・審査
教授会
結果報告
(審査・承認)
人事委員会
候補者の
(選考・審査)
推薦
図 2-8-1
教員採用・昇任プロセス
- 40 -
学科内協議
学科内教
授会等
・教員募集は、広く人材を求めるため公募を原則として実施している。教育上特別に必要
な教員の採用に際しては、選考採用も一部実施している。
・採用形態は、教員人事委員会で採用条件を審議し、任期を定める採用と任期を定めない
採用を行うことで教育研究の活性化を図っている。
・教員の採用及び昇任については、学科の意見や要望を汲み取りながら行われており、昇
任については、学科長が学長と協議し、推薦を行い、採用・昇任プロセスで総合的に審
査している。
・採用・昇任におけるプロセスでは、経験年数や教育・研究業績だけでなく、教育研究方
針に対する考え方、教育に対する熱意及び学生指導能力を考慮して、総合的に判断して
いる。
・平成 19(2007)年度から大学院 FD 委員会、平成 20 年度がら学部 FD 委員会を発足させ、
全学的な FD の取り組みを開始した。
・平成 23 年度には、DVD に収録された他大学の授業ライブラリ-を FD 委員会において
視聴し、授業改善に向けて意見交換を行った。また、この授業ライブラリ-を広く教員
に貸し出し、授業改善につなげた。
・FD 委員会において平成 22 年度に検討を始めた初年次教育(グル-プ学習)について平
成 23 年度から実践した。
・平成 24 年度には、FD 委員会主催の食育、発達障がいに関する講演会をそれぞれ開催し、
学生の食生活、発達障がいについて知識を深めるとともに課題を共有した。なお、食育
に関しては 1 年次学生全員、発達障がいに関しては教職員を対象として実施した。
・平成 23 年度、FD 委員会において学士基礎力についてその定義を定め、教授会において
周知した。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-8-3】千歳科学技術大学教員人事委員会規程
【資料 2-8-4】有期任用教員等の任用に関する要綱
【資料 2-8-5】FD 委員会会議資料
【自己評価】
・教員の採用及び昇任に関しては、規定等を定め、適切に運用していると判断している。
・FD 委員会の取り組みや研修会などは、教員の資質向上や能力開発に貢献していると判断
している。
2-8-③ 教養教育実施のための体制の整備
【事実の説明】
・教養教育科目は、人間形成のための教養科目からなる一般教育科目、実践的な言語コミ
ュニケーション能力を育成する外国語科目から構成されている。さらに基礎体力の維
持・増進と健康への意識付けを目的として体育科目を配置している。
・大学教育センターに基礎教育主任を配置し、各学科と連携しながら基礎教育に力を入れ
ている。
- 41 -
・一般教育科目には、人文・社会系の一般的な科目に加え、本学独自に「宗教と科学技術」
を配置し、教養教育を行っている。
・情報社会におけるメディアとその活用について学ぶ「情報メディア実習」、物理学及び化
学の基礎的な実験を行うことにより、実験手順、現象の観察及びレポートの書き方など
を学ぶ「自然科学実験」を一般教育科目に配置し、ものづくりの基本となる光科学技術
の基礎について学修する機会を提供している。
・数学は予習、講義、復習を一連の流れにより学修できるよう、時間割を工夫している。
・人間形成には、学生生活全般を通して、学生自身が築き上げていくことが重要であり、
学業成績だけでは評価が難しい内容が多く関わってくることから、修学活動とその全記
録を保存し、学生自身が自らの成長を記録し実感できる仕組みとして、自身の学修歴を
記録し、簡単に振り返ることができるようにポートフォリオシステムを導入している。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-8-6】2012 年度講義内容シラバス
【自己評価】
・
「人知還流」及び「人格陶冶」を建学の精神と定め、教養(基礎)教育だけではなく、大
学教育のあらゆる機会を通して学生の人間力を高めるために努力していると判断して
いる。
(3)2-8 の改善・向上方策(将来計画)
・FD研修会の充実を含め、各学科や各センタ-における教育の改善・向上に向けた組織
的な取り組みを全学的に実施していく。
2-9 教育環境の整備
≪2-9 の視点≫
2-9-①
校地、校舎、学修設備、実習施設、図書館等の教育環境の整備と適切な運営・管理
2-9-②
授業を行う学生数の適切な管理
(1)2-9の自己判定
基準項目 2-9 を満たしている
(2)2-9の自己判定の理由(事実の説明及び自己評価)
2‐9-①
校地、校舎、設備、実習施設、図書館等の教育環境の整備と適切な運営・管理
【事実の説明】
・本学のキャンパスは、自然公園を挟んで講義を主に行なう本部(講義)棟エリアと研究
実験棟エリアに分かれ、その間を往来するために遊歩道が整備されるなど自然に恵まれ
た環境にある。
・校地面積は、大学設置基準(9,600㎡)をはるかに上回る274,228㎡を有しており、その
中に研究室、教室(講義室、実験・実習室)、図書館、保健室、学生サポートルーム、
- 42 -
学生自習室、クラブ棟、体育館、工作室、管理棟等(1部2階、3階建て17,477㎡)を配置
し、学生の教育、課外活動にふさわしい施設を有している。
・運動施設としては、屋内体育館(1,422㎡)の他野球場、総合グラウンド、テニスコート
(3面)等を整備し、公認団体、サークル及び一般学生等に授業や課外活動で利用され、
スポーツや団体活動を通して心身ともに健全な学生生活を過ごすことができる環境を
整えている。
・既設の校舎面積は20,935㎡で、大学設置基準上の必要基準面積(13,090㎡)を満たして
いる。
・施設設備については、教育環境の維持・改善の観点から法定点検の確実な実施はもと
より、きめ細かな日常点検整備に努めており、適宜設備等の更新も行っている。
・施設設備の管理運用に関する責任は、総務課が担っている。総務課では、教員及び各事
務担当と連携して改修や改善の要望に基づいた施設の維持管理を行っている。
・本学の特色である対面型個別指導と少人数による学習指導を充実させることを目的に e
ラーニングを積極的に活用するため、情報教育環境設備であるパソコンをコンピュ-タ
教室(G201,G202,B203)コンピュータ・ラーニング・ルーム(自習スペース)、大学院棟
PC Room 等に配置し、利用環境の整備、運用、管理を行っている。
・これまで屋内に設置していた工作室を騒音等による研究環境の改善を図るため、平成 23
年 9 月に新たに屋外施設(60.61 ㎡)を建設し、卓上ボール盤、帯のこ盤、卓上グライ
ンダー、小型フライス盤、旋盤工作機械を設置するとともに、自ら工作の機会を学生に
与えるに際し、安全に留意しつつ推進するため、専門指導員を配置した。
・図書館は、蔵書資料数、和書・洋書・視聴覚を含め 39,194 冊(点)である。また e-journal
は、契約タイトル数 952、文献検索用データベースは、Sci Finder JDreamⅡなど 4 種
類を備え、研究面でのサポートを行っている。
・各施設及び各種設備の安全点検は、日常的に直接または委託業務で安全性を確保すると
ともに、施設等の破損など安全性や快適性を損なう心配が認められる場合は、早急に対
応している。また、学校法人千歳科学技術大学就業規則第56条に基づき設置した衛生委
員会による職場巡視をとおして施設設備の安全対策を実施することとしている。
・建設後14年を経て、施設全体の老朽度調査及び耐震調査を実施し、補修・改善個所の計
画的な改修等の実施方針を立案するとともに予算化を進めている。また、耐震調査は、
建築基準を満たしているとの調査結果を得ている。
・施設面でのバリアフリー化は、本部棟正面入り口にスロープを設置し、内部においては
障害者用トイレ、エレベータを設置するとともに各階の講義室と廊下などは、段差を解
消したフロアとしている。研究実験棟では、各階のフロアは、段差を設けていないが、
建物への出入り口におけるスロープ化が行われていないことから、持ち運びできるスロ
ープを準備している。
・石綿(アスベスト)について本学は、施設等で使用していない。
・本学は、公共交通機関の駅から離れた場所に位置していることから、無料のシャトルバ
スを授業に合わせて運行するとともに、駐車場、駐輪場を整備し、通学の利便性を確保
している。自動車で通学する学生には届出を義務づけ、安全講習会へ参加させるなど、
- 43 -
安全意識の維持・高揚に努めている。
・キャンパスでの快適な教育研究環境として、学生食堂、売店、ATM、郵便ポスト、学生ホ
ールなどを整備している。さらに、広く学生の声を聞くため、学生生活におけるアンケ
ートを毎年実施し、改善に向けた取組みをしている。
・本学の施設は、キャンパス内での健康保持や受動喫煙防止対策として禁煙認証施設に登
録(千歳保健所)し、施設内での喫煙を禁止し、喫煙場所を屋外の指定した場所に限定
している。
・教育研究に供される各種機器類、特にPC及びネットワーク環境の整備は、機器等の耐
用年数を考慮し、計画的に更新・整備している。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-9-1】大学案内 2013
【資料 2-9-2】キャンパスガイド
【資料 2-9-3】学校法人千歳科学技術大学就業規則
【自己評価】
・大学設置基準を大幅に上回る校地・校舎を整備し、その施設・設備は質及び量の両面に
おいて教育課程の運営に十分なものであるとともに、適正な管理の下、有効に活用され
ていると判断している。
2-9-②
授業を行う学生数の適切な管理
【事実の説明】
・1 年次生は 1 クラス 60 人程度の 4 クラス(A・B・C・D)に、2 年次・3 年次・4 年次生は、
学科ごとに分けて、授業運営を行なっている。
・講義科目は、基本的には1クラス単位もしくは、学科ごとに授業運営を行っている。
・実験、実習、演習、プロジェクト等の実技や演習を伴う科目は、クラス・学科単位で運
営している。
・1 年生の数学は、2 クラスごとの予習、1 クラスごとの講義、4 クラス全体の復習と、き
め細やかな教育を実践している。
・1 年生の英語は、クラスごとに講義と e ラーニングを利用した課題学習を効果的に実践
している。
【エビデンス集・資料編】
【資料 2-9-4】平成 24 年度春学期クラス人数及び履修人数一覧表
【自己評価】
・授業を行う学生数については、学生からの苦情や教員からの問題提起も無く、教育効果
を十分に上げられる人数になっていると判断している。
(3)2-9 の改善・向上方策(将来計画)
- 44 -
・施設・設備に係わる大きな問題はないが、今後も学生の要望等を把握し、施設・設備を
整備し充実させる。
・ICT 環境を利用した学習支援に関して、メディア教育センターを中心としてユーザビリ
ティの向上と利用の拡大を推進し、これらツールを使った一層の学生支援を図る。
・学習意欲や熱意に関して問題のある学生に対する対応は、教職員だけでなくカウンセラ
ーとの連携強化を強めた総合的な支援体制を構築する。
[基準2の自己評価]
・入学者受入方針を明確にし、受入方針に沿った入学試験を実施している。
・入学者確保に向けた学生募集活動は、学長をトップとする広報センタ-と全学的な広報
方針に基づき、計画的・戦略的に行っている。
・アドミッション・ポリシ-に基づいて受け入れた学生に対し、カリキュラム・ポリシ-
に基づき適切に編成された教育プログラムを提供している。
・学生の学習活動を支援するために、多様で充実した学習環境を提供し、生活面を含めた
様々な学習支援を通じ、自立した学生を育成すべく努力している。
・ICT を活用した教育システムや本学大学院生を中心とした教育補助員(TA)による学習支
援が図られているなど、十分な支援が行われていると判断している。
・キャリア形成プログラムやインタ-ンシップについては、年々ブラッシュアップを図り
充実した取り組みとなってきている。一方でキャリア形成プログラムへの出席率は高い
ものの、実際に就職活動の段階で学んだことを十分に発揮できない学生も多々見受けら
れる。これらの改善を図るため、今後は自律的に物事を考え、自ら行動できる学生を育
成するために更なるプログラムの充実が必要である。
・授業評価アンケ-トと学生生活アンケ-トの実施により、学生の学習状況の把握と教育
指導方法の改善に努めるとともに、学生生活全般について概ね把握できていると判断し
ている。
・これまで学生生活を安定させるためのさまざまなサ-ビスを行ってきたが、これからも
学生の意見・要望などを的確に把握し、学生サ-ビスの向上に努めていく。
・教員の配置については大学設置基準に定める定員を若干下回っていることから年齢構成
などを勘案し、公募を原則として教員の確保に努める。
・教育環境については、大学設置基準を上回る校地・校舎を整備し、教育課程の運営に十
分なものであると判断している。
- 45 -