第 12 回マルチモダリティシンポジウム“Versus“にご参加いただきました皆様へ 去る 2013 年 5 月 17 日、第 12 回マルチモダリティシンポジウム“Versus“「発見、追跡、そして撲 滅へ!」~胸部腫瘤性病変の原発から転移まで~をお蔭様で無事に終えることができました。お 忙しいにもかかわらず、会場に足をお運びくださいました大勢の皆様に世話人一同、心から厚く御 礼を申し上げます。 また、当日は多くの会場の皆様から、パネリストやディスカッションに対してご質問をいただきま してありがとうございました。しかしながら、なにぶん限られた時間の配分上、会場内ですべての ご質問に対して、ご紹介やご返答ができなかったことを世話人一同大変心苦しく思っておりました。 ところが、今回の講師の先生方のご好意により、お寄せいただいたご質問に対して文章にてご返 答をいただきました。ここで、Versus ホームページ上に掲載させていただきます。 皆様、今後ともよろしくお願いいたします。 Q&A の目次とお答えいただいた講師の皆様 「一般撮影」 P 2~3 中前 光弘 先生(奈良県立医科大学付属病院) 担当世話人 船橋 正夫 「CT」 P 3~P 4 萩原 芳広 先生(栃木県立がんセンター) 担当世話人 井田 義宏 「MRI」 P 4~P 5 米山 正己 先生(フィリップスエレクトロニクスジャパン) 担当世話人 内田 幸司 「核医学」 P 5 三輪 建太 先生(公益財団法人 がん研究会有明病院) 担当世話人 對間 博之 「すべてのモダリティ」 P 6~P 12 1 一般撮影 Q1. 胸部 X 線撮影の最適管電圧は? A1.胸部 X 線画像は、肋骨影のコントラストを低下させ肺野内腫瘤影を検出しやすくするため に 120~140kVp の管電圧が使用されてきました*。肺野内腫瘤影の検出に限定すると,散乱 X 線を抑えた 90~100kVp 程度の管電圧が良いとの考え方もありますが、胸部 X 線画像は、多くの 情報を提供する必要があります。そのため、心臓や肝臓に重なった肺野の描出能や腫瘤影以外 の描出能などを考慮して、依頼目的を達成できる管電圧を選択する必要があります。 参考文献 *:ICRU レポート 70(日本語訳),胸部 X 線写真の画質 Q2.CR から FPD に機器更新をした場合、撮影条件やフィルターなどで注意することは何です か? A2.CR でも読取方式やサンプリングの大きさが異なります。FPD では、直接変換方式、間接変 換方式(CsI>GOS)の違いによって、システム感度が大きく異なります*。量子検出効率(DQE)な どでシステムの感度を確認し、そのまま撮影条件を移行するのか?30%程度低減できるのか?導 入前に検討しておく必要があります。最終的な撮影条件や使用する付加フィルター、散乱線除去 用グリッドの種類(格子比、密度、集束距離)などは、ファントム実験などを行い、臨床医の意見を 取り入れて最終決定して下さい。 参考文献 *:岸本健治,他,ディジタル画像の画質と被ばくを考慮した適正線量の研究,日放技学誌,1381-1397,67(11), 2011 Q3.診断・経過観察・検診において、今後、胸部のトモシンセシスはどのように活用されるので しょうか? 有用性や運用方法ついて教えてください A3.トモシンセシスは、いろいろな意味で一般撮影と CT の中間に位置していると思います。運 用面では、一日の撮影件数が多い胸部撮影室で、併用してトモシンセシスを行うのであれば、あ る程度の依頼もあると思いますが、別の部屋で予約検査にするようなら CT 検査を超えるメリット が無いように思われます。(かなり撮影件数が多い病院では、併用するのは物理的に不可能な気 がします。) 比較的少ない線量で撮影が可能であれば、”検診”での可能性も見えてきますが、既に CT が認 定機構まで作って取り組んでいますので、それを越えるような仕組みができるようには思えませ 2 ん。有用性については、積極的に使用されている施設からの症例報告を待ちたいと思います。 Q4.ポジショニングや吸気の再現性をどのように指導されますか? A4.最近は、検査着(T シャツなども含め)を着用していますので、頸胸腰椎のラインが目視で きません。必ず脊椎ラインを触指し、光照射野の中心と合わせることを指導しています。また、撮 影前に「息を吸って止めてもらいます」と説明し、合図に合わせて患者さまが呼吸動作を行ってい ることを目視して撮影タイミングを計る様に指導しています。 CT Q5.ポジショニングや吸気の再現性をどのように指導されますか? A5.寝台の中心に左右対称に寝てもらうことと、息止めの検査であることは最低限説明してもら います。 再現性を保つために体幹にベルトを巻いて息を吸った時の圧迫の程度を同じ様にしている施設も あります。 Q6.Dual energy 検査の現状を教えてください A6.胸部領域では、肺動脈塞栓に Dual energy 検査が一番多く適応されていると思います。物 質弁別機能を利用して肺結節の質的診断も研究がなされているますが、現状では悪性であるこ とを証明するような検査とはなっていません。 Q7.単純・造影検査において、肺を観察するための最適管電圧を教えてください A7.現状では、単純撮影では一般的の多く使われている 120kVp で良いと思います。 造影検査に関しても同様に考えますが、目的が血管構築の場合や、造影剤を減量したいときなど は低管電圧撮影を選択するとよいと思います。 Q8.肺野の観察において、FOV を絞ることはどの程度有用ですか? 3 A8.FOV を絞ることで診断能がどのくらい上がるかの明確なエビデンスはありませんが、読影 医が小さな結節を観察したり、結節の既存構造との関係把握をするには、ある程度 FOV を絞った ほうが読影しやすいと思います。 ただし FOV を 180mm 以下に絞っても分解能的に意味はないことと、結節の存在区域を判断す るために主気管支側からの観察を行うため極端に絞る必要はないことなどにより、拡大再構成は FOV 200mm 程度を目安にすることをお勧めします。また、経過観察時は前回と同じ FOV とするこ とも忘れてはいけません。 MRI Q9.CT は診断できないのに MRI で診断できることは何ですか? A9.様々な画像コントラストにより、腫瘍内部の成分を同定することが可能です。たとえば、のう 胞、脂肪、出血、血流、膿瘍など。 参考文献 『超実践マニュアル MRI』 Q10.GRE 系のシーケンスにおいて、Dixon 法を用いると磁化率アーチファクトは減りますか? Dynamic 撮影に同シーケンスを用いてもよいですか? A10. 近年の Dixon 法(Dixon 変法)は B (静磁場)補正を用いるので、主に肺内の空気に起因 0 する磁化率変化による脂肪抑制不良を改善することができます。ただし、Dynamic に用いるとき は注意が必要です。血液からのアーチファクトが強いので心臓や大血管周辺の腫瘍には用いな いほうがいいと思います。 参考文献 MRI 応用自在 Q11.Short TE STIR はどのような症例に有効ですか? A11.肺内および縦隔内結節の検出に有用です。 参考文献 MRI 応用自在 Q12.T1WI によく似た short TE STIR や PROPELLER-T1WI のコントラストは、従来の T1WI 4 と同じですか? A12.short TE STIR はあくまで病変検出用シーケンスであり、従来の T1WI と同義ではありま せん。一方、PROPELLER-T1WI は、エコートレイン延長による若干のコントラスト低下は懸念され ますが、基本的には従来 T1WI と同じです。 参考文献 MRI 応用自在 核医学(NM) Q13.PET 検査において、リンパ節転移と炎症とを区別するポイントを教えてください A13.縦隔・肺門部に両側性に FDG 集積が見られる場合には、病変と同側のリンパ節の集積 が対側に比して明らかに強い場合のみ転移疑いが強いと考えられています。対側のリンパ節に関 しては、よほど強い集積を示していない限り有意とは判定されません。 参考文献 巽光朗: 実践! PET-CT 診断、メジカルビュー社, 51-79, 2010. Q14.PET-MRI は呼吸同期ができますか? A14.現在販売されている PET/MRI 装置ではできません。しかし、呼吸性移動の影響を補正 するための処理は研究レベルでは提案されています。 参考文献 Chun SY, Reese TG, Ouyang J, et al. MRI-based nonrigid motion correction in simultaneous PET/MRI. J Nucl Med. 2012 ;53:1284-91. 5 すべてのモダリティ Q15.経過観察時の FOV や濃度が異なる画像を観察する際、どのような工夫をしています か? A15. XP:特にお薦めできるような工夫はありません。 CT:経過観察時は、できるだけ FOV なども含め前回の状況と同じにすることをお勧めします。拡大 再構成は FOV 200mm に統一するなど、施設内での取り決めをしておくこともお勧めします。最近 の読影用ソフトでは FOV を合わせて表示してくれる機能が付いているものもあります。読影は基 本的に医師がするため事前に表示条件設定を同じにすることは大事です。 診療放射線技師が観察(読影)にかかわる場合は、画像以外に表示している FOV や WW・WL の数値を確認するべきです。 MR:PACS の同期機能を使っています。 NM:経過観察時の PET では、同一患者の場合、可能な限り同じ装置で撮像することが必要です。 また、画質に影響を与える因子としては投与量と収集時間です。投与量は体重当たりの投与量を 一定にすることと、収集時間は体重もしくは BMI 毎に変化されることである程度画質を一定にする ことが可能です。 参考文献 我妻慧、三輪建太、宮司典明、他:薬剤供給システムの異なる 18F-FDG PET/CT 検査における臨床画像の比較、日 本放射線技術学会雑誌、70, 339-345, 2014. Q16.転移検査の使い分けを教えてください A16. XP:被ばく線量が少なく、簡便に撮影できる「一般撮影」は週単位での経過観察に適し、より小さ な腫瘤影の検出には CT が有用だと考えています。 原発巣の種類や場所などによって、PET 検査の適応が考えられると思います。 CT:肺悪性腫瘍の多臓器への転移とした場合、以下のように考えます。 脳転移⇒MRI 検査 骨転移⇒核医学・MRI 検査 6 腹部領域⇒CT・超音波 MR:T 因子検索:CT、N 因子検索:CT あるいは MRI、M因子検索:造影 CT あるいは MRI NM:PET はリンパ節転移に関しては、CT より優れているとする報告が多いですが、炎症性リンパ 節による偽陽性、サイズが微小(<1cm)なことによる偽陰性に注意が必要です。 遠隔転移の診断には PET は有用なことが多いです。肺癌で頻度が高い副腎、骨、肝転移など、 CT では検出できないこともあります。脳転移の検出は困難であり、造影 MRI での検索が必要で す。 Q17.10 年前と比較して、大きく変わった技術革新は何ですか?「業務内容」や「診断体系」は どのように変化しましたか? A17. XP:Flat Panel Detector (FPD) の開発に尽きると思います。特に、ワイヤレスタイプカセッテ型は 究極のデバイスだと思っています。あとどのくらいの軽さに挑戦できるか期待しています。蛍光体 に CsI を用いた間接変換方式は、特に DQE も高く画質の向上が望めます。業務内容として、手術 場での術後撮影など”即時性”が向上しています。一般撮影室(特に X 線発生器一体型 FPD 装 置)では、スループットが向上しています。 また以前は、撮影者と検像(フィルム整理)が別々でしたが、FPD になると撮影画像が数秒で表 示されるため、撮影者にポジショニングの善し悪しを判断する能力が要求されるようになり、負荷 が大きくなっています。 CT:10 年以上前のものも含まれますが CT の歴史での技術革新を 3 つあげます. 1990 年 ヘリカルスキャン 1999 年 多列化 2008 年 逐次近似再構成 「業務内容」や「診断体系」の変化 胸腹部(多部位)検査の増加 画像枚数の増加 連続(volume)データが取得可能 MPR 作成の増加 手術支援画像作成の増加 7 MR:MRI で、現実的な検査時間で全身転移検索が可能になりました(1.5T 臨床機でも 30 分以内 で検査可能に)。その反面、大量の画像の取り扱いも含めワークフローが煩雑になりました。 参考文献 『超実践マニュアル MRI』、MRI 応用自在 など NM:PET 単独から PET/CT 装置に進化したことにより、CT による減弱補正が可能となりました。従 来 50 分ほどかかっていた検査時間が 20 分程度に短縮でき、スループットが大幅に向上しました。 近年、TOF 補正や PSF 補正の実用化により、定量的な評価が可能になりました。治療効果判定 目的の PET において定量的な評価ができつつあります。 Q18.得手不得手は何ですか? ・他の検査法より 優っていることは何ですか? ・この検査法では無理! ということは何ですか? A18. XP:人体(3次元)を画像(2次元)で表現しているため広がり診断に有用です。特に、化学療法な どの効果判定を目的とした経過観察には欠かせません。また、重ね合わせの画像であるために 奥行きの情報を評価できません。2 方向以上の撮影で補う必要があります。重ね合わせの画像で あるため、15mm 未満の結節は検出が難しいとされています*。 参考文献 *:叶内 哲著,単純 X 線撮影,CT による肺野結節陰影の鑑別診断,画像診断;2008,28(1) CT:得手⇒他の検査法より優れていることは、胸部腫瘤性病変を発見すること 不得手⇒被ばくがあること CT 検査では一般撮影と比べ被ばくが多い検査です。日本の医療被ばくが多くなっているのは CT 装置の普及にも関係します。CT 装置の普及はどの地域に行っても質の高い医療を受けられるこ とにもつながっているとも言われていますが、CT 検査での被ばく管理は重要です。 MR:・優れている点 無侵襲/低侵襲による多彩で高い画像コントラスト 腫瘍性状の鑑別(嚢胞、出血、脂肪) 詳細な解剖情報(血管情報) ・この検査法では無理! 肺癌の T 因子(原発巣)検索 10mm 以下の小病変検索 8 参考文献 『超実践マニュアル MRI』、MRI 応用自在 など NM:・優れている点 PET は、1 度でほぼ全身を撮像するので、予期せぬ所に発生した腫瘍を発見できます。また腫瘍 の悪性度の判定や治療効果判定を定量的に評価できます。副作用のない検査でもあります。 ・弱いところ 悪性腫瘍の評価について万能ではありません。生理的集積、炎症への集積もあり、腫瘍によって は糖代謝が活性化されないものもあります。また定量値は装置の精度管理にします。さらに、患 者さんの体格が PET の画質に影響を与えるという欠点もあります Q19.一人前になるには何年かかりますか? より早く一人前になるための 「秘訣」は何です か? 撮影後に依頼医に 「何をコメント」したら良いですか? A19. XP:個人差があるものの、HIS,RIS からコンソールの使用方法を理解するのに”1 週間”。ポジショ ニング”1~3 カ月”。このあたりで、勤務ローテーションに含まれて独り立ちします。しかし、撮影条 件の理解や PA,AP 表示、異物映り込みのチェックなど一次検像ができるまでには”1 年”。また、 再撮影の判断、依頼目的の理解、後輩への指導など二次検像が出来るには”3~5 年”必要かと 考えます。 現状では、若手を一般撮影に 3 年間固定する病院は無いため、10 年程度の経験が必要となっ ていると思います。 CT:施設の規模や放射線科医の有無などにより求められる一人前のレベルが違っているため画 一的な数値にするのは難しい・・・が、いろいろな認定や専門としている資格の申請や受講資格に は 3 年としているところが多いので目安としては 3 年です。 秘訣 CT 撮影された画像をたくさん見ること。 「何をコメント」すぐに処置をしなくてはいけない所見は必ず連絡すること。間違っていたら困ると 思って、伝えないのはやめましょう! MR:2~3 年ぐらいでしょうか。 先輩の検査を良く見学し、そのシーケンスを撮像するのはなぜか?その撮像パラメータを変更す るのはなぜか?など、その場での疑問を必ずその場で解決し、吸収すること。 ⇒これを徹底することで、シーケンスやパラメータによる画像の変化が理解でき、病変かアーチフ ァクトか?で診断医が悩む時にも、適切な助言が出来る。 (すべてのシーケンスやパラメータには理由がある!) 9 NM:PET はトレーサの体内での薬物動態、生理的集積と異常集積を理解するために,自分が撮 像した患者さんの PET 画像と読影レポートを見ることが大切です。読影補助のために必要なこと は、PET に影響を与える要因を確認することです。すなわち、絶食の厳守、血糖値、インスリン治 療、G-CSF 治療、月経などの情報です。また、投与量や体型を考慮して適切な条件で収集・再構 成を行うことが求められます。金属などに起因するアーチファクトが疑われる場合は減弱補正なし の画像も確認します。腸管などへの局所の集積がある場合は遅延撮像も有効であります。 参考文献 御前隆、石津浩一、石森崇好、他. Gamut of FDG-PET. 核医学; 49: 357-289, 2012 Q20.自分の転移検索をするのであれば、どの検査をどの順序で行いますか? 「コスト面」と 「効率面」について それぞれ教えてください! A20. XP:転移性肺腫瘍の画像診断は、胸部単純X線写真で多発性の結節影や腫瘤影として見られる 場合が多いです。肺転移の大半が 20mm 以下の結節影で、60%近くが 5mm 以下のため、胸部単 純 X 線写真では指摘が困難だと言われています。しかし、CT と比較すると、病変の検出力では劣 りますが、簡易でコストが低いために、「比較読影」としての有用性は大きいようです*。 「コスト面」と「効率面」を考慮して、診察時に胸部 X 線撮影、1 年に一度、CT 検査で良いと思い ます。 参考文献 *:遠藤正浩他,“転移”の画像診断-肺,縦隔-,画像診断,2010,30(2) CT:肺転移を想定したものです. コスト面・効率面とも 一般撮影 ⇒ CT 撮影 ⇒ 核医学(PET) ⇒ MRI MR:現実的には、①CT、②PET-CT だと思います。ただ、将来的(個人的)には、①CT、②Whole Body PET/MR もいいと思います。 胸部腫瘍における PET/MR は現状、下記のように報告されています。 PET/MR は高い診断能を有する(MRI の高いコントラスト分解能、TNM 診断における PET/CT との 高い相関)原発巣や肺転移の検出において有意な利益はない。ただし、腫瘍の進展範囲や浸潤 の評価には有用→T 因子診断は PET/CT よりも有用かもしれない PET と造影ダイナミック MRI の 組み合わせは化学療法の治療効果判定に有用。 参考文献 Buchbender C, et al. Oncologic PET/MRI, Part 1: Tumors of the Brain, Head and Neck, Chest, Abdomen, and Pelvis. J. Nucl. Med.(2012): 53(6); 928-38 10 Partovi S, et al. Initial Experience of MR/PET in a Clinical Cancer Center. J Magn Reson Imaging. 2013 Sep 4. doi: 10.1002/jmri.24334. NM:保険診療上、日本では PET ファーストが認められていません。(自分なら)造影 CT で転移を 疑われた場合は、PET/CT により病変の広がり診断を含め転移検索を行います。 Q21.10 年後、 どのような技術革新を望みますか? ・こんなことが解るといいな! ということはありますか? ・どのような 「業務内容」の改善を望みますか? A21. XP:より少ない線量で撮影できる技術。 ディジタル画像ならではの画像処理の開発(腫瘤影は赤で、炎症性陰影は青で、CAD をカラー 画像で表示する技術。前回の撮影からの変化を経時的に表示する技術。などでしょうか?)。 CT:癌が発見されても苦しむこともなく、死ぬこともない未来を望みます。 現状では早期発見、早期治療がそれにあたり CT 検査としては下記の技術革新を望みます。 高分解能 ディテクターの小型化 焦点サイズの最小化 低被ばく 逐次近似の精度アップ ディテクターの高性能化 光 CT 物質弁別 Spectral CT(Photon Counting CT) 造影剤の開発 核医学の機能検査を行えるような CT 用造影剤の開発は特に望みます。 MR:未来の MRI ・撮像時間 30 分以内 ・造影剤を使用することなく 11 ・原発巣および全身転移が検索可能 ↓ 拡散強調画像は一つのキーワード エビデンスの確立 撮像シーケンスの改良(空気に勝つ!) 高速化、超高分解能化 ・自動化できることは自動化して簡便化し、(例:全身撮像時の画像合成や MIP、ADC 計測など)撮 像に集中できる環境を! NM:PET 装置では、ディジタル TOF-PET/CT など高分解能と高感度を両立させた装置の開発。薬 剤としてはコンパニオン診断薬としての PET プローブの開発が待たれます。治療薬そのものを RI で標識して可視化することで、治療薬に対する個人の反応性を治療前に調査することで、個別化 医療へ貢献することが期待されます。 参考文献 Tamura K, Kurihara H, Yonemori K, et al. 64Cu-DOTA-trastuzumab PET imaging in patients with HER2-positive breast cancer. J Nucl Med; 54: 1869-1875, 2013. 12
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