病理診断科【病理診断学講座】 後期研修プログラム

山形大学医学部附属病院 後期研修プログラム 2014
病理診断科【病理診断学講座】
診療科紹介
病理診断科は、病院等医療施設において病理医が所属する部門の名称で、病理診断を行う標榜診療
科(外部に広告のできる診療科)です。病理診断とは、病変から採取した組織や細胞を、顕微鏡で
観察し病理学的診断名を決定する医療業務で、当診療科では、細胞診断、病理組織診断(生検組織
診断、手術で摘出された臓器・組織の診断)、術中迅速病理診断、病理解剖などを行っています。
また、病理専門医が実際の病理標本を用いて病気を説明する病理診断科外来を、国公立大学病院と
して初めて開設しました。
後期研修プログラム
修得すべき手技や手術経験目標数など
I. 必要な知識
1) 病理業務に関わる知識
1.病理業務に関する法および制度を
説明できる。
2.病理業務に関するリスクマネージ
メント(医療廃棄物処理を含む)を
説明できる。
3.病理業務の資料を管理し、保存でき
る。
4.病理業務で得られた人体材料を研
究に用いる際の手続きを説明でき
る。
2) 病理診断に必要な知識
1.基本的な病理組織標本の作製過程
を説明できる。
1-4 年 2.免疫組織化学染色を含む特殊染色
(卒後3-6年目)
の原理を説明し、結果を評価でき
る。
3.電子顕微鏡標本の作製過程を説明
し、結果を評価できる。
4.分子病理学的検索の原理を説明し、
結果を評価できる。
5.病理診断に必要な臨床的事項を的
確に判断し、病理診断との関連性を
説明できる。
6.病理診断に対してコンサルテーシ
ョンの必要性を判断できる。
II. 必要な技能
1.病理解剖を執刀できる。
2.臨床事項と考察を含めた病理解剖
報告書を作成できる。
3.臓器・組織から得られた生検、手術
材料を的確に診断し、報告書を作成
できる。
4.細胞診材料を診断し、報告書を作成
できる。
5.迅速病理診断において良悪性の判
定をし、適切な報告ができる。
6.基本的な病理組織標本の作製を実
施できる。
7.病理業務におけるバイオハザード
対策を実行できる。
8.Clinicopathological conference
(CPC)や臨床とのカンファレンスに
おいて、病理所見を的確に説明でき
る。
III. 求められる態度
1.病理診断、病理解剖およびCPCなど
に際して患者や遺族に対する配慮
ができる。
2.病理業務において、臨床医と適切に
対応できる。
3.学生、臨床研修医および病理専門医
の初期研修医に対する病理の指導
ができる。
4.病理業務に関してコメディカルと
協調できる。
5.病理診断の精度管理について積極
的に関与する。
6.学会、研修会、セミナーに積極的に
参加する。
7.病理業務の社会的貢献に積極的に
関与する。
8.人体病理学に関する研究を行い、結
果を報告できる。
山形大学医学部附属病院 後期研修プログラム 2014
基本学会
1. 日本病理学会
2. 日本臨床細胞学会
* 医師免許取得後(初期研修開始時)すぐに基本学
会に入会することを勧めます。
専門医受験資格のために必要とされる技能・手技手的な目標
1. 出願時 3 年以上継続して日本病理学会会員であ
ること
2.日本病理学会の認定する研修施設において、4
年以上人体病理学を実践した経験を有してい
ること
3. 組織診経験症例数 5,000 件以上
4. 細胞診経験症例数 1,000 件以上(スクーリニ
ング・陰性例を含む)
5. 術中迅速診断経験症例数 50 例以上
6. 病理解剖経験症例数 40 例以上
7. 人体病理学に関する原著論文または学会報告
が 3 編以上あること
8. 死体解剖保存法による死体解剖資格を取得し
ていること
※ 病理解剖 20 例の経験(15 例は自らの執刀が
必要)で、死体解剖資格の申請を行う。
9. 病理組織診断に関する講習会(日本病理学会総
会のプログラムに含)および細胞診に関する講
習会への参加
専門医資格
1. 日本病理学会病理専門医
必要とされる技能・手技的な目標に掲げたもの
が受験資格となる。年に 1 回専門医試験が実施
される。
2.日本臨床細胞学会専門医
1. 病理専門医取得で、専門医受験資格を満た
します。但し、3 年以上の日本臨床細胞学会会員
歴が必要。年に1回専門医試験が実施される。
3.日本臨床検査専門医
日本臨床検査専門医会における専門医受験資
格を満たす必要がある。
関連教育病院
関連病院名
指導医名
1 公立置賜総合病院
布山
繁美
2 鶴岡市立荘内病院
内ヶ崎新也
3 日本海総合病院
西田
晶子
職位
部長
主任医長
副部長
問い合わせ
担 当 者:山川 光徳
電話番号:023-628-5238
メ ー ル: [email protected]