産業技術大学院大学 『人間中心デザイン』 全体シラバス 項目 内容

産業技術大学院大学
主担当教員
定員
『人間中心デザイン』 全体シラバス
池本浩幸(産業技術大学院大学 創造技術専攻 教授)
安藤 昌也(千葉工業大学 先進工学部 知能メディア工学科 教授)
30 名
項目
内容
総時間数
最大 138 時間
本プログラムは「高いユーザビリティ、よりよいユーザー体験(UX)を提供する製品・サービスづくり」を実践するために、人
間中心デザイン(HCD)及びUXデザインの理論並びに関連分野の知識の習得と、企画・デザインを行う具体的な手
法の習得を目的としている。
昨今の製品・サービスづくりには、人間中心デザイン及びUXデザインの理論や方法論を適用することが一般的になりつつ
あり、そのため、関連書籍が数多く出版されたり、セミナー等で学んだりする機会も増えている。しかし、実際のHCD・UXデ
ザインの実践においては、既存の手法を適用するだけでは十分対応できない課題が生じる場合もある。特に、IoT
(Internet of Things:モノのインターネット化)や人工知能など、新たな技術を背景とした製品・サービス開発では、より
一層ユーザーの利用文脈を考慮することが不可欠になると考えられており、HCD・UXデザインの専門家には実践手法の
習得にとどまらず、課題の本質を理解した創造的問題解決力が求められる。
こうした背景に基づき第 7 期目となる本プログラムでは、HCD・UXデザインを実践するための基礎的能力に関する科
目を充実させ、将来に求められるスキルに柔軟に対応できる知識の獲得を目指している。デザインリテラシー編では、特に「人
間中心発想に基づく創造性」を育成の一つの柱としており、人間中心イノベーション特論、発想ファシリテーション論、デザイン
プログラムの概要
態度論、テクノロジー体験デザイン論といった、特色ある科目群を用意した。また、いわゆる「デザイン」の基礎的理解を深める
ために、デザイン操作論、デザイン解析論、人間中心デザインの認知科学基礎といった、HCD・UXデザインに限らずデザ
インに関わる人であれば知っておくべき基礎についても学ぶ科目を用意している。これらは選択必修科目であるが、すべての科
目を履修することも可能なスケジュールとなっている。
また、HCD・UXデザインの理論を学ぶ方法論編と、実践によって理解を深める応用演習編は、これまでと同様、十分
な時間を確保した上で、実践的な学びによって知識の定着が図れるよう計画されている。特に、方法論編では方法の背景
や歴史などを踏まえ、理論的側面から位置づけを理解することを目標としており、表層的な手法の追従に終始しない知識基
盤の構築を目指している。また、応用演習は各科目とも十分な演習時間を予定しており、実践力を育成すること目標として
いる。
デザインリテラシー編、方法論編、応用演習の3つのユニットを一貫して学ぶことにより、現在産業界で求められているUX
デザインやサービスデザインを担える人材に、不可欠な基礎的知識と必要な実践力を修得できる。
これらの科目は、人間中心デザイン及びデザイン教育分野の第一人者が講師を務めており、実践的で最新の内容を体系
的に学べる点が、本プログラムの特徴である。
本プログラムは、人間中心デザイン、UX デザイン、サービスデザインを学びたいと考えている方を対象にしている。これまでの
経験は問わないものの、人間中心デザイン及びUXデザインを学ぶ必要性や関心度が高い方を想定している。
なお、具体的には以下のような立場の方を対象と考えている。
・ものづくりやサービス提供に関連する企業の製品企画、デザイン、設計等に関わる方
受講対象者
・UXデザイナー、ユーザビリティ・エンジニアの方、またこうした職種を目指す方
・人間中心設計スペシャリスト、または、人間中心設計専門家を目指す方
※組み込み系、IT系などのソフトウェアの他、Webサイト、アプリケーション等の設計・UIデザイン、サービスデザイン、新
事業開発等に関わる方にも最適の内容です。
※なお、講義は金曜日夜と土曜日を中心に開講されますので、応募前に開講スケジュールを必ずご確認ください。
本プログラムは、「高いユーザビリティ、よりよいユーザー体験(UX)を提供する製品・サービスづくり」を実践するための、
人間中心デザイン(HCD)及びUXデザインの理論並びに関連分野の知識の習得と、企画・デザインを行う具体的な
手法の習得を目的としている
【修得できるスキル】
プログラムの狙い
・ デザインの操作・解析等、産業デザインへの基礎的な理解
・ 人間中心デザイン及びUXデザインの概念、規格、プロセスの理解
・ 人間中心デザインプロセスにおける方法論の基礎知識の修得
・ 人間中心デザインプロセスにおける諸手法の理解と実践方法の修得
・ 製品利用におけるユーザー理解のための総合的理解力・分析力の修得
本プログラムは、次の 3 つのユニットを開講する。なお、それぞれのユニットは関連しており、途中のユニットから受講すること
プログラムの構成
はできない。ただし、受講ユニット数を選択することはできる(例えば、1.デザインリテラシー編のみ受講する等)。なお、ユニッ
トの開講期間が重複しているが、受講には差し支えが無いよう配慮されている。
1.デザインリテラシー編 (計 48 時間)
1-1. 人間中心デザイン入門(必修 6 時間)
1-2. デザイン操作論(選択必修 6 時間)
1-3. デザイン解析論(選択必修 6 時間)
1-4. 人間中心イノベーション特論(選択必修 6 時間)
1-5. 発想ファシリテーション論(選択必修 6 時間)
1-6. デザイン態度論(選択必修 6 時間)
1-7. テクノロジー体験デザイン論(選択必修 6 時間)
1-8. 人間中心デザインの認知科学基礎(選択必修 6 時間)
※必修の他に、選択必修の中から、30 時間(5 科目)以上履修すること。
(開講期間: 平成 28 年 9 月 10 日(土)から 平成 28 年 10 月 22 日(土)まで)
2.方法論編 (計 37.5 時間)
2-1. UXデザイン論(必修 18 時間)
2-2. ユーザー調査方法論(必修 6 時間)
2-3. ユーザー分析方法論(必修 7.5 時間)
2-4. サービスデザイン特論(必修 6 時間)
(開講期間: 平成 28 年 10 月 7 日(金)から 平成 28 年 11 月 19 日(土)まで)
3.応用演習 (計 52.5 時間)
3-1. ユーザビリティ評価総合演習(必修 18 時間)
3-2. ユーザー調査総合演習(必修 10.5 時間)
3-3. UXデザイン総合演習(必修 18 時間)
3-4. HCD導入設計論(必修 6 時間)
(開講期間: 平成 28 年 11 月 26 日(土)から 平成 29 年 2 月 25 日(土)まで)
出席要件
修了要件
原則として、各科目において3分の2以上の出席を要する。
履修証明書修得のための修了要件は、3つのユニットすべての必修科目において合格すること。なお、修了要件に認定する
ための各科目有効期限は、5年である。
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/9/10
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
人間中心デザイン入門
(英文表記)
Introduction to Human Centered Design
選択・必修
必修
教員名
安藤 昌也
概要
人間中心デザイン(HCD)とは、1999 年に発効された ISO13407 によって明確化された概念であり、製品デザインの
過程でユーザーの要求をどのように取り入れるべきかを規定したものである。
本講義では、一連の履修証明プログラムを受講するにあたり、受講者の人間中心デザインの基礎的理解を共通な
ものとするために、人間中心デザインとは何かについて、主に人間中心デザインの国際規格 ISO 9241-210: 210 に基
づき解説する。
また、HCD の考え方を用いるデザインの一つである、ユーザエクスペリエンス・デザイン(UX デザイン)につい
ても解説する。
目的・狙い
人間中心デザイン(HCD)の基本的な概念を理解するためには、人間中心デザインが必要とされるようになった背
景や歴史についても学ぶ必要がある。また、現在における人間中心デザインの広がりと深さについて理解すること
も重要となる。
この講義を通じて以下の知識や能力を修得できることを目的とする。
・人間中心設計の基本的な考え方や歴史、プロセスを ISO 9241-210 に基づいて理解する。
・人間中心デザインの産業界での実施事例から日本での普及状況や課題を理解する。
・ユーザエクスペリエンス(UX)の考え方やデザインの実践に必要な技法の体系について理解する。
前提知識
(履修条件)
前提知識は特に必要としないが、人間中心デザインおよびユーザエクスペリエンスに関して自分なりの考え方を明
確にしてくること。
上位到達目標
・現代日本の産業界における人間中心デザインの役割について理解できる。
到達目標
最低到達目標
・人間中心デザインの基礎的概念およびその歴史や背景について説明できる。
・人間工学関連規格(ISO/JIS)における人間中心デザインの位置づけを説明できる。
・人間中心デザインとユーザビリティおよびユーザーエクスペリエンス(UX)について説明できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
成績評価
教科書・教材
参考図書
事前に人間中心デザインおよびユーザエクスペリエンスに関する自分なりの考え方や本プログラムでの学びの目的
などについて準備を行う。
指定された教科書および配布資料に基づいて講義を行う。
回数
内容
第1回
人間中心デザインの目的:
なぜ使えないシステムが作られるのかを議論することで HCD の目的について考え
る。
第2回
人間中心デザインと ISO9241-210:
人間中心デザインの歴史と概念、国際規格 ISO9241-210 の概要について理解する。
第3回
ユーザエクスペリエンスとユーザビリティ:
ユーザエクスペリエンス(UX)とユーザビリティの位置付けについて理解する。
第4回
人間中心デザインとユーザエクスペリエンスデザイン:
UX と UX デザイン及び HCD と UX デザインの違いと関係性について理解する。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
第 4 回の終了後に行うレポートの内容で評価する。
安藤昌也, 『UX デザインの教科書』, 丸善出版, 2016.
※上記教科書は、本プログラム全体の教科書ですので、必ずご用意ください(ガイダンス時に購入できるようにす
る予定です)。
・黒須正明, 『人間中心設計の基礎』, HCDライブラリー第 1 巻, 近代科学社, 2013.
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/9/17
ユニット名
デザインリテラシー
時間/コマ数
科目名
デザイン操作論
(英文表記)
Control of Design
6/4
選択・必修
選択
教員名
國澤 好衛
福田 哲夫
概要
デザインは、人と人、人とモノとの関係をより豊かにするための非言語コミュニケーションである。
そのため、「形、色、材料、テクスチャー、光、運動」などの非言語記号を用い、ステークホルダーに新しい人
工物や慣行を正しく理解してもらうための意味の可視化を行う。また、同時に審美的な表現の追求も行う。
この講義では、デザインリテラシーとして重要な、この非言語コミュニケーションでのデザイン操作について以
下の視点から解説し、さらに演習を通じその活用法を体験する。
・構成の基本原理(バウハウス教育の原点である「ある程度の秩序化」と「シュパヌング」の設計)
・認知の心理学であるゲシュタルト心理学
・リファレンスを活用した、新しい造形言語の探索、エレガントなかたちの探索
・記号論的視点(表象と指示物との関係:icon, index, symbol)
・解決策の可能性を拡げるレトリックの活用(Product Semantics)
・ユーザーの選好を視覚化するテイストの利用(Image Board)
目的・狙い
デザイン表現における非言語の操作には、言語の操作で拠り所にしている辞書や文法に相当する普遍的なコード
が存在しない。どちらかといえば、デザイナーの恣意的なコードに依存して操作されることが一般的である。
それは、デザインの本質が「変えること(可能性)を探索する」という常に変革を促す行為であり、突然の洞察
に頼った内省的なプロセスであることによるものと考えられる。
しかしながら、20 世紀初頭からのモダンデザインの取り組み以降、デザインの原理(discipline)を明らかにし、
それをデザイン教育に活かす試みが行われてきた。
そこで、ここではこれまでに獲得されたデザイン表現理論を、デザインされた新しい人工物や慣行をステークホ
ルダーに正しく理解してもらうための審美的な非言語表現手法の基礎として理解していく。
また、演習を通じて理解した理論を実際に活用することを学ぶ。
<この講義で獲得できる主な知識・スキル>
・デザイン価値
・構成の基本原理
・デザインの記号論的分類
・視覚表現技術(デザインのための意味を設計しそれを視覚的に操作・表現するスキル)
前提知識
(履修条件)
デザインに関する基礎的理解として、後述の参考図書を読んでおくことが望ましい
上位到達目標
到達目標
デザインの機能と役割を理解する。
デザインにおける「かたちの操作」のための基本的な知識を修得する。
修得した知識を用いてデザインを操作できる。
最低到達目標
デザインの機能と役割を理解する。
デザインにおけるかたちの操作に関する基礎的な内容を理解する。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
○
実習・演習(グループ)
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
講義内容や配布する資料により、授業後に講義の要点をまとめたレポートを提出する。
前半で、デザイン操作に関する枠組みを解説する。
後半では演習を通してそれらを活用する実践手法を学ぶ。
回数
授業の計画
第1回
デザイン操作の基礎理論 1
デザインの機能、構成原理、ゲシュタルト心理学の視点
コミュニケーションと記号論的視点からのデザイン操作、レトリック、テイスト
第2回
デザイン操作の基礎理論 2
平面と立体、フレームとウインド、同系色、近似色、補色、フォントの視認性、文
字組など
第3回
第4回
成績評価
教科書・教材
参考図書
内容
デザイン操作の演習
「名刺のデザイン」
アイコンデザイン(記号論的視点、レトリックの利用)
タイポグラフィーデザイン、レイアウトデザインなど
次の 2 つの項目で評価する(合計 100 点満点)。
・第 2 回の講義後に提出するレポート:30 点
・第 4 回の演習後に提出する課題:70 点
開講時にオリジナルテキストをプリントし配布する。
また、各回授業の前に講義で使⽤するスライドや関連資料をプリントし配布する。
・意味論的転回(クラウスクリッペンドルフ)
・記号論への招待(池上嘉彦)
・Semiotics for beginners(Daniel Chandler)
・美の構成学(三井秀樹)
・生きのびるためのデザイン(ヴィクターパパネック)
対面/録画
担当
國澤
対面
福田
福田
國澤
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/9/24
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
デザイン解析論
(英文表記)
Design Analysis
選択・必修
選択
教員名
池本 浩幸
中島 瑞季
概要
ユーザが満足する製品やサービスを人間側の視点から実現する取り組みが人間中心デザインであるが、その実践
において、美しさや心地よさのようなユーザがデザインに感じる意味的(感性的、情緒的)な価値を客観的かつ合理
的に収集して定量化することは容易ではない。
本科目では、ユーザがデザインに対して求める意味的な価値を明確化するための方法として、デザイン開発の現
場で用いられている感性工学を応用した手法を実践的に学修する。具体的な製品デザインを事例とし、デザインリ
サーチにおける調査企画、調査設計、実査、解析、考察までをグループワークで体得する。
目的・狙い
人間中心デザインの実務家として、ユーザがデザインに感じる意味的な価値の調査分析と定量化の方法を習得す
ることが目的である。
ユーザの要求に対し、デザインが具備すべき要件を定量化に可視化する方法を学ぶことにより、人間中心デザイ
ンプロセスにおける、ユーザと組織の要求事項の明示、設計による解決策の作成(試作と評価)、および要求事項に
対する設計の評価の各段階において、適切なデザインリサーチと解析・考察ができるようになることを目指す。
前提知識
(履修条件)
Excel の利用経験があることが望ましい。
上位到達目標
到達目標
人間中心デザインにおいて、デザインリサーチ手法を駆使した調査分析を指導できる。
最低到達目標
ユーザがデザインに感じる意味的価値の重要性を理解し、幾つかのデザインリサーチ手法を実践できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
○
実習・演習(グループ)
○
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
人間中心デザインおよび意味的価値について自身の考え方を明確にしてくること。
配付する資料とデータに基づいて講義と個人演習を行い、具体的な事例を用いてグループワークを行う。
回数
第1回
授業の計画
第2回
第3回
第4回
成績評価
教科書・教材
参考図書
内容
人間中心デザインとデザインリサーチ
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
デザインリサーチの必要性と人間中心デザインプロセスの中での役割を理解する。
個人演習
多変量解析や数量化理論を用いてデザインリサーチを行う方法を習得する。
グループ演習
製品デザインに対するデザインリサーチの調査企画、調査設計、実査を共同で行う。
グループ発表と振り返り
デザインリサーチの解析、考察を共同で行い結果を発表し、振り返りを行う。
第4回の終了後に課すレポートの内容で評価する。
講義中に配布する。
⼊⾨多変量解析の実際 第 2 版(朝野煕彦)
商品開発と感性(感性⼯学シリーズ 1)
マーケティングリサーチの論理と技法
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/10/1
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
人間中心イノベーション特論
(英文表記)
Lecture for Human centered Innovation
選択・必修
選択
教員名
伊賀 聡一郎
概要
複雑化する現代において、生活様式を一変させるような“イノベーション”に対する期待は大きい。イノベーショ
ンは単に新たなマーケットを創るという経済的側面だけでなく、人々の生活における潜在的な課題を解決するとい
う役割や機能の側面からも重要なアプローチである。
本講義では、イノベーションの意義を確認した後、人間中心イノベーションをいかにして可能にするのか、その
アプローチや考え方について、事例を交えながら解説する。
目的・狙い
本講義では、イノベーションに対する今日的な考え方について概観した後、いわゆる人間中心イノベーションが
どのようなアプローチによって開発されてきたのか、事例を交えて解説する。併せて、イノベーションを可能にす
るための組織のあり方についても言及する。
講義の目的は、主に以下に整理できる。
・イノベーションの質の変化と市場における期待の意義について理解する。
・米国での事例を中心に、人間中心イノベーションのアプローチについて理解する。
・イノベーションを可能にするための組織のあり方やそのポイントについて理解する。
前提知識
(履修条件)
特になし。
上位到達目標
・イノベーションを可能にするための組織のあり方やそのためのアクションについて計画できる。
到達目標
最低到達目標
・人間中心イノベーションの意義や代表的なアプローチについて説明できる。
・人間中心イノベーションの事例を理解し、そこでのポイントを説明できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
受講者との討議を交えつつ行う。
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
成績評価
教科書・教材
参考図書
パロアルト研究所の Web サイトに掲載されている事例紹介などを事前に予習しておくとよい。
http://www.parc.com/jp/services/casestudies.html
人間中心イノベーションに関する内容について、座学形式で講義する。
回数
内容
第1回
イノベーションとは:
イノベーションの今日的意義について解説するともに“人間中心”の考え方を学ぶ。
第2回
人間中心イノベーションの事例とアプローチ 1:
イノベーションの事例を紹介し、イノベーションの要因などについて議論する。
第3回
人間中心イノベーションの事例とアプローチ 2:
人間中心のイノベーションの事例及びそのアプローチについて紹介する。
第3回
イノベーションを可能にするための組織論:
イノベーションを可能にする組織とはどうあるべきか、討議を中心に進める。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
4 回分の講義をうけた内容について、最終回にレポート課題を出題する。レポートの内容によって評価する。
必要な資料は講義の最初に配布する。
講義内で紹介する。
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/10/8
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
発想ファシリテーション論
(英文表記)
Facilitating Idea Generation
選択・必修
選択
教員名
三澤 直加
概要
デザインのように人間の創造性を育成する教育にとっては、単発のアイデアよりも、対象が変わっても新鮮なア
イデアを生産し続けられる良質な方法や考え方を体得できるかが重要なテーマとなる。そのためには、方法論を学
ぶとともに、地道な訓練で鍛えていく他はない。
本講義では、受講者自身のアイデアの創出力を高めるとともに、協働する人々とのコラボレーションによってア
イデア導出を円滑に行えるようにする、ファシリテーションスキルについても解説する。
本講義では特に、昨今盛んに行われるようになったアイデアソンを取り上げる。アイデアソンは、アイデアとマ
ラソンを合わせた造語で、グループでアイデアを出しそれをまとめていく方法である。
目的・狙い
本講義では、アイデアソンを取り上げコラボレーションによるアイデア創出法およびそのファシリテーションス
キルについて学ぶ。
また講義及び演習によって、以下の点を学ぶ。
・発想法を学び、実践することの重要性を理解する。
・他者とのコラボレーションによってアイデア創出することの意義を学ぶ。
・コラボレーションを円滑に進めるためのファシリテーションスキルについて学ぶ。
前提知識
(履修条件)
特になし。
上位到達目標
到達目標
・発想法を人間中心デザインの改善案等の立案に活用できる。
・アイデアソンなど、他者とのコラボレーションにおいて適切なファシリテーションが行える。
最低到達目標
・発想法に関する体系的な知識の修得
・アイデアソンに関する知識の修得と実践法の理解
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
アイデアソン等をグループで実施する。
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
必ず振返りを行うこと。
理論を学んだ後、ワークショップによる演習を通して実際に体験する。
回数
第1回
授業の計画
第2回
第3回
第4回
成績評価
教科書・教材
参考図書
内容
発想法とファシリテーション:
多様な発想法を学ぶ。また、ファシリテーションの役割や意義について学ぶ。
アイデアソン演習:
アイデアソンの進め方を学ぶとともに、グループ演習で実際に実施する。
ファシリテーションのコツ:
アイデアソンなど際のファシリテーションのスキルについて学ぶ
第 6 回の実施後に、理解度確認のための課題(レポート)により評価する。
講義中に講義資料を配布する。
講義中に紹介する。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/10/15
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
デザイン態度論
(英文表記)
Design Attitude
選択・必修
選択
教員名
上平 崇仁
概要
多様なチームメンバーと共にデザインに取り組む場合には、自分自身のクリエイティビティを越えてメンバーと
の組織的な関係構築に関する視点は重要である。本講義で扱う「態度」とは、模範的なふるまいという狭義の意味で
はなく、チームにおけるマインドセットの醸成や、デザイン参加者へのエンパワーメント(権限委譲)など、デザイ
ンを行う上で背後から意思決定を支えている価値観や考え方を包括した概念である。
本講義では、1)人間中心デザインを相対化し、デザイナーだけでなくデザインに関わる人々の態度の問題について
整理する。2)また非専門家が能動的にデザインに関わることができるようにする方法としての北欧のデザインゲー
ムについて取り上げ、ワークショップを行う。3)その体験を通して文化的背景を考察するとともに、人々がデザイ
ンへ関わる際の諸問題について議論する。
目的・狙い
本講義では、組織的にデザインを実施する上で暗黙になりがちな広義の「態度」について学ぶことで、より深いデ
ザインの計画をおこなうための視点を得ることを目的とする。
・チームにおけるマインドセット醸成、デザイン参加者へのエンパワーメントなどの視点を学ぶ。
・非専門家を効果的にデザインに巻き込むための考え方と方法について学ぶ。
前提知識
(履修条件)
特になし。
上位到達目標
到達目標
・デザイン態度の視点を人間中心デザインの改善案等の立案に活用できる。
・ファシリテーションの際の他者との関わり方に知識を活用して実践できる。
最低到達目標
・態度の視点からリフレクションし、自分自身のデザイン活動について再解釈を行う。
・各手法に関する知識の修得と実践方法の理解
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
デザインゲームをグループで実施する。
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
必ず振返りを行うこと。
理論を学んだ後、ワークショップによる演習を通して実際に体験する。
回数
内容
第1回
デザインにおける態度の問題:
人間中心デザインを相対化し、デザイナーだけでなくデザインに関わる人々の態
度の問題について整理する。
第2回
思考態度を育てるために:
チームにおけるマインドセット醸成、デザイン参加者へのエンパワーメントの視
点や方法を解説する。
第3回
第4回
成績評価
教科書・教材
参考図書
デザインゲームワークショップ:
違う文化で生まれたデザインの方法を体験するとともに、その体験を通して文化的
背景を考察し、人々がデザインへ関わる際の諸問題について議論する。
第 4 回の実施後に、理解度確認のための課題(レポート)により評価する。
講義中に講義資料を配布する。
情報デザインフォーラム(編)『情報デザインのワークショップ』丸善出版 2014
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/10/22
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
テクノロジー体験デザイン論
(英文表記)
Designing for the Future Technology Experience
選択・必修
選択
教員名
内山 純
概要
IoT(モノのインターネット化)や人工知能、ロボットテクノロジーなど革新的な技術の発展は、近い将来ユーザ
ーの生活空間での体験を大きく変容させうると考えられている。人類の歴史を振り返えると、新しい技術の浸透が、
人々の生活スタイルだけでなく、社会のあり方や概念まで大きな影響を与えてきた。
一方、現在の HCD や UX デザインの考え方は、現状のユーザーの利用文脈に基づいて製品やサービスをデザイン
することを基本としている。新たなテクノロジーが普及する過程において、技術がもたらす新しい体験をいかに考
え、いかに設計すべきかについては、ようやく議論が始まったばかりの状況である。
本講義では、技術がもたらす体験について、どのように考えどのように設計すべきかについて、受講生同士の討
議を中心に議論する。
なお、講義ではグループワークを行うが、なるべくビジュアルなコミュニケーションを心がけるようにする。
目的・狙い
本講義では、IoT、人工知能、ロボットテクノロジーなど、将来ユーザーの生活スタイルを大きく変化させると予
想されているこれらの技術がもたらす新たな体験を設計するアプローチについて、各自の視点を獲得することを目
的としている。具体的には、以下の点が挙げられる。
・IoT、人工知能、ロボットテクノロジーなどの技術が、ユーザー体験に及ぼす影響を自分なりに論理的に予想し
説明できる。
・技術とユーザー文脈の両方のバンランスを理解しながら、技術を活用するユーザーの体験を検討できる。
前提知識
(履修条件)
特になし。
上位到達目標
到達目標
・IoT、人工知能、ロボットテクノロジー等新しい技術を理解し、自分なりにユーザー体験への影響を分析できる。
・技術とユーザー文脈の両方のバランスを理解しながら、技術に基づいた新しいユーザー体験を検討できる。
最低到達目標
・技術がリードするユーザー体験の可能性と課題について理解する。
・提示された技術情報を活用し、技術を活用するユーザーの体験を検討できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
グループ討議、ワークショップを予定している。
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
必ず振返りを行うこと。
技術に対する理解、ケーススタディ等を座学で学んだ後、グループ討議を行うとともに、技術を活用するユーザー
体験を検討するワークショップを通して、技術とユーザー文脈の両方を考慮したユーザー体験の検討を体験する。
サテライト
回数
内容
対面/録画
開講
第1回
UX デザインにおける“テクノロジーエクスペリエンス”の課題:
昨今の技術的な背景を解説しつつ、UX デザインにおいてどのような課題があるかに
ついて解説する。
第2回
ロボットによるケーススタディ及びグループ討議
1999 年に発売されたソニーの AIBO など、エンターテイメントロボットをケースス
タディとしながら、技術がもたらす未来のユーザー体験をどのように考え、どのよ
うに設計してたかについて、グループ討議により気づきを得る。
第3回
第4回
成績評価
教科書・教材
参考図書
テクノロジー体験デザイン・ワークショップ:
具体的な技術テーマを提示し、その技術がもたらす未来のユーザー体験を、グルー
プで検討してもらう。また、その時のプロダクトのあり方、あるいはサービスのあ
り方についても検討してもらう。
第 4 回の実施後に、理解度確認のための課題(レポート)により評価する。
講義中に講義資料を配布する。
講義中に紹介する。
―
対面
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/9/16,23
ユニット名
デザインリテラシー
6/4
時間/コマ数
科目名
人間中心デザインの認知科学基礎
(英文表記)
Basic Lecture on Cognitive Science for HCD
選択・必修
選択
教員名
安藤 昌也
概要
実際に人間中心のものづくりを行う際には、人間の様々な特性を理解した上で、それらを考慮したデザインをす
ることが求められる。特に、人間の認知特性に沿わないデザインは、エラーを誘発したり学習に時間を要したりす
ることになる。人間中心デザインを実践するためには、設計プロセスの実践もさることながら、ユーザー心理への
深い理解とともに、認知科学の理論を理解した上で、製品デザインを行うことが不可欠である。
本講義では、特に人工物との相互作用に着目し、ユーザーインタフェースなどのデザインやユーザー心理の理解
に不可欠な、人間の認知特性の基礎理論を学ぶ。
目的・狙い
人間と人工物との相互作用における、認知特性の基礎的な理論を学ぶとともに、ユーザー行動の観察を通して
認知特性を分析する重要性を理解する。具体的には、この講義を通じて以下の知識や能力を修得できる。
・認知科学の成立と人間中心デザインとの関連性について理解できる
・基本的な認知科学の考え方を理解できる
・認知科学の考え方に基づいて、ユーザー行動を理解できる
前提知識
(履修条件)
特になし。
上位到達目標
到達目標
・ 人工物の操作に関連する人間の認知特性の諸理論の理解
・ 人間が人工物を操作する際の、プロセスモデルに関する諸理論の理解
最低到達目標
・ 認知科学の成立と人間中心デザインとの関連性の理解
・ 認知科学の基本的なフレームワーク(情報処理モデル)の理解
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
成績評価
教科書・教材
参考図書
認知科学に関する書籍や、ユーザーインタフェースの心理学に関する書籍を読み、授業内容の位置付けを理解する。
指定された参考書および配布資料に基づいて講義を行う。
回数
内容
第1回
認知研究の発展と人間中心デザイン:
認知科学が学問として成立するまでの歴史的背景と「認知革命」について理解する。
また、人間中心デザインで認知科学を学ぶ必要性について理解する。
第2回
人間の認知特性:
人間の知覚と注意の特性について、主に視覚を中心に理解する。また、生態学的心
理学における「アフォーダンス」と人間中心デザインで用いられる「シグニファイ
アー(シニフィアン)」の違いについて理解する。
第3回
インタラクションの認知モデル:
機器を操作する際の人間の認知プロセスの様々なモデルの理解を通して、認知機能
を総合的に用いるインタラクティブな操作の特性を理解する。
第4回
ユーザー行動の認知的理解:
主にヒューマンエラー、初心者と熟達、相互行為と感情を題材にユーザー行動を認
知的側面から理解する。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
第 4 回の終了後に行うレポートの内容で評価する。
資料を配布する。
・William Lidwell、Kritina Holden、Jill Butler(著)『Design Rule Index[第2版]– デザイン、新・25+100 の法則』BNN
新社
プログラム名
開催日
人間中心デザイン
2016/10/7,14,21,28,29
ユニット名
方法論
18/12
時間/コマ数
科目名
UX デザイン論
(英文表記)
User Experience Design
選択・必修
必修
教員名
安藤 昌也
概要
UX デザインは、人間中心デザインプロセスを基盤理論としながら、理想的なユーザー体験を目標に定め、ものや
サービスをデザインすることである。特に、ユーザー調査を実施し、そこからユーザーのモデルを作成することを
通して、ユーザーが求める本質的な体験価値に基づいた体験を提案することが特徴である。
本講義では、UX デザインを構成する基礎知識を学ぶとともに、UX デザインプロセスの全体を概観する。本プログ
ラムでは、具体的な手法については方法論編や総合演習編で学ぶ機会があるため、それぞれの手法のつながりや位
置付けについて特に力点を置いて解説する。
目的・狙い
本講義では、UX デザインを実践するために必要な知識とプロセス、手法について学ぶ。UX デザインでは、個別の
手法に意識が向きがちになるが、重要なのはそれぞれの手法がデザインプロセス全体において、どのような目的で
実施されるものか、つまり、一つ一つの手法の実践方法ではなく、その背景にある目的を理解することである。この
ことを理解しなければ、新しく提案されるデザイン手法を追いかけるだけになり、“手法に溺れる”ことになりかね
ない。
本講義によって以下の点を学ぶ。
・実践としての UX デザインを構成する要素とその関係性について理解する。
・UX デザインを構成する要素について、基礎的な知識について学ぶ。
・UX デザインプロセスの概要と実施する目的、主な手法について学ぶ。
・代表的な手法が提案された背景や目的を学ぶ。
・最近提案されている手法を含め、手法といかにつきあっていくべきかについて理解する。
前提知識
(履修条件)
本講義は、デザインリテラシー編「人間中心デザイン入門」を受講していることが前提である。
上位到達目標
到達目標
・実践としての UX デザインを構成する要素とその関係性について説明できる。
・開発の目的に応じてふさわしい手法を選択できる。
・最近提案されている手法についての自分なりの理解の仕方ができる。
最低到達目標
・UX デザインの目的・位置づけを理解し説明できる。
・代表的な手法が提案された背景や目的を説明できる。
・UX デザインプロセスの意義を説明できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
代表的な手法を簡単に演習する。
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
指定する教科書を用いて、予習・復習すること。
指定された教科書および配布資料に基づいて講義を行う。
回数
授業の計画
第1回
UX デザインの目的:
UX デザインを適用する目的や効果について、事例をもとに解説する。
第2回
基礎知識:①UX、利用文脈
UX の定義、体験価値及び利用文脈について、基礎的理解を深める。
第3回
基礎知識:②ユーザビリティ、人間中心デザインプロセス
ユーザビリティ、人間中心デザインプロセスについて、基礎的理解を深める。
第4回
基礎知識:③UX デザインプロセス、関連学問、パターン・ガイドライン
UX デザインプロセスの考え方、実践の過程について、基礎的理解を深める。
第5回
プロセス:①「調査・分析」段階
「調査・分析」段階の考え方や手法について学ぶ。
第6回
プロセス:②「コンセプトデザイン」段階
「コンセプトデザイン」段階の考え方や手法について学ぶ。
第7回
プロセス:③「プロトタイピング」段階
「プロトタイピング」段階の考え方や手法について学ぶ。
第8回
プロセス:④「評価」段階
「評価」段階の考え方や手法について学ぶ。
第9回
第 10 回
第 11 回
第 12 回
成績評価
教科書・教材
参考図書
内容
手法①〜③:「調査・分析」〜「コンセプトデザイン」手法の演習
ユーザーモデリング技法のうち KA 法を取り上げ、体験価値マップを作成する方
法を学ぶ。また、構造化シナリオ法を取り上げ、特にアクティビティシナリオを作
成する方法を学ぶ。
ここでは、3 コマ連続して、ワークショップ形式で取り組む。
まとめ:UX デザインを進めるために
学びを振るとともに、UX デザインの考え方をおさらいする。
講義内で実施するミニ演習の成果を確認する(40%)。
最終回に、講義全般にわたるレポートを出題する(60%)。
安藤昌也, 『UX デザインの教科書』, 丸善出版, 2016.
教科書の中で適宜参考図書を掲載しているので参考にすること。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
概要
目的・狙い
2016/10/5
ユニット名
方法論
6/4
時間/コマ数
科目名
ユーザー調査方法論
(英文表記)
Methodology of User Research
選択・必修
必修
教員名
奥泉 直子
ユーザー調査は、UX デザインプロセスの最初の段階である「利用文脈とユーザー体験の把握」に相当する段階で
用いられる方法論である。特にユーザー調査は、UX デザインの基盤となるユーザーモデル(ペルソナ、ジャーニー
マップ、価値マップ等)を導出するための、重要なインプットとなる。
本講義では、その代表的な方法であり万能な技法である「ユーザーインタビュー技法」を取り上げ、実践的な実施
法について、相互インタビューの演習を交えて学ぶ。ユーザーインタビューは、ユーザー自身の体験を語らせる行
為であり、ユーザーの認知特性への理解が必要となる。加えて、インタビュアーである自身のバイアスに関する理
解も不可欠である。本講義では、こうした人間の認知特性に関する理解を深めるとともに、ユーザー調査のどうい
う部分に役立つかについて、演習を通して理解できる内容となっている。
本講義では、ユーザー調査としてインタビュー技法に力点を置き、4 コマを使って相互インタビューおよびモニタ
リングにより、実践するための心構えや準備、コツに至るまでトレーニングを予定している。
これら講義の狙いによって、以下の点を学ぶ。
・ユーザー調査の代表的技法であるユーザーインタビューを、実際に実施できる基礎知識と基礎技能を身につける。
・ユーザー調査を実施するための、調査計画、実施マネジメント、人間の認知特性などの考え方を理解する。
前提知識
(履修条件)
「人間中心デザインの認知科学基礎」及び「UX デザイン論」を受講していること。
上位到達目標
到達目標
・ユーザー調査を実施するための、調査計画、実施マネジメントなどの考え方を理解できる。
・人の認知特性を理解した上で、ユーザー調査(インタビュー法)をより効果的に実施できる。
最低到達目標
・ユーザー調査の代表的手法の位置づけや実施プロセスを理解できる。
・ユーザー調査の代表的手法の実施準備を行うことができる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
グループ(6名程度)でグループワークを行う。
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
成績評価
教科書・教材
参考図書
本講義で行ったインタビューのデータを、ユーザー分析方法論で用いる予定である。そのため、インタビューの書
き起こしをするなど、準備を行うこと。
座学と演習を繰り返し行う。インタビューの演習では、3 名一組になり、一人モニター役を立て、インタビューがう
まく実施されているかフィードバックできるよう実施する。
サテライト
回数
内容
対面/録画
開講
インタビュアーの心構えとインタビュー演習①:
第1回
ユーザーインタビューを行う際の心構えや準備すべきことなどについて解説す
る。また、グループに分かれての 1 回目のインタビュー演習を行う。
第2回
ヒトの認知特性とインタビューの秘訣:
人間の認知特性について解説し、その認知特性を理解したインタビューのコツに
ついて解説する。
第3回
インタビュー設計とインタビューガイドの作成:
インタビュー調査の計画の立て方やインタビューガイドの作成法について解説す
る。
第4回
インタビュー演習②とまとめ
インタビュー設計に基づいて、2 回目のインタビュー演習を行う。
―
対面
・インタビュー技法の講義・演習を受けて振り返りのレポートを課す予定である。
奥泉・山崎・三澤・古田・伊藤『マーケティング/商品企画のための ユーザーインタビューの教科書』,マイナビ,2015
適宜紹介する。
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
概要
目的・狙い
2015/10/10,23,24
ユニット名
方法論
7.5/5
時間/コマ数
科目名
ユーザー調査・分析方法論
(英文表記)
Methodology of User Analysis
選択・必修
必修
教員名
樽本 徹也
ユーザー分析は、UX デザインプロセスの「ユーザー体験のモデル化と体験価値の探索」に相当する段階で用いら
れる方法論である。これは、前段階の「利用文脈とユーザー体験の把握」で得られたユーザーの利用文脈に関する主
に質的なデータを用いて、ユーザーの行為や価値などのパターンを発見し、そのパターンから想定するユーザー像
を明確にする方法である。具体的には、ペルソナやシナリオ、あるいは、ユーザージャーニーマップ(UJM)など
の形式でモデリングを行い、可視化する手法を用いる。こうして造られたユーザーモデルは、以降のデザイン開発
に活用される。
本講義では、質的分析法である KJ 法を用い、ユーザーモデリング技法であるペルソナ、ジャーニーマップを作成
する方法について解説する。
本講義では、応用演習編での活用を念頭に置きながら、ユーザー分析に関する方法論を解説する。インタビュー
や観察などによって得られた質的データ(発話データ等)を分析し、デザインに活用する意義や具体的な方法につ
いて解説する。また、ユーザー調査方法論で収集した発話データを対象に実際に分析演習を行う。本講義では、分析
法としてKJ法を用いるが、その他様々な分析法を並列に紹介することで、実際の開発目的に応じて手法を選択で
きる知識を付ける。
これら講義の狙いによって、以下の点を学ぶ。
・ユーザー分析の代表的技法を、実際に実施できる基礎知識と基礎技能を身につける。
・ユーザー分析を実施するための、調査計画、実施マネジメントなどの考え方を理解する。
前提知識
(履修条件)
「UX デザイン論」を受講していること。
「ユーザー調査方法論」を受講していること。
上位到達目標
到達目標
・ユーザー分析を実施するための、調査計画、実施マネジメントなどの考え方を理解できる。
・ユーザー分析(KJ法、ペルソナ法、UJM法)等のモデリング技法を実施できる。
最低到達目標
・ユーザー分析の代表的手法の位置づけや実施プロセスを理解できる。
・ユーザー分析の代表的手法の実施準備を行うことができる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
グループ(6名程度)でグループワークを行う。
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
ユーザー調査方法論で実施したインタビューデータを書き起こし、講師が指示する方法で発話データを準備してく
ること。
グループに分かれ、インタビューで得られたデータの分析とモデリングを行う予定である。
回数
内容
第1回
ユーザー分析法とは:
ペルソナやUJM等、様々なユーザー情報をモデリングする手法について解説す
る。
第2回
質的データ分析法(KJ 法)
質的データを加工して(単位化する/切片化する等)、基本的なモデリングを
行う。本講義ではKJ法を用いる。
第3回
第4回
第5回
成績評価
教科書・教材
参考図書
ペルソナ(仮説ペルソナ)とジャーニーマップ①:
分析結果を基に、可視化表現であるペルソナ、UJMなどを作成する。分析とモ
デリングはほぼ同義であるが、デザインに活用するための可視化表現のバリエーシ
ョンとして様々な方法が提案されていることを理解する。
・グループの成果であるペルソナ・UJMに基づいて評価する(40%)。
・ユーザーモデリングの講義・演習を受けて振り返りのレポート(70%)
樽本徹也 (著) 『ユーザビリティエンジニアリング(第 2 版)』オーム社, 2014.
適宜紹介する。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2016/11/19
ユニット名
方法論
6/4
時間/コマ数
科目名
サービスデザイン特論
(英文表記)
Lecture for Service Design
選択・必修
必修
教員名
長谷川 敦士
概要
人間中心デザインは、主としてものづくりの分野において発達・発展をしてきた。そんななか、経済と技術の発
達、そしてそれにともなう価値観の多様化によって、あらゆる産業がサービス化するという流れが生まれてきてい
る。この考え方は、従来のもの主体のビジネスの考え方:グッズドミナントロジック(Goods-Dominant Logic)から、
サービスを軸にしたビジネスの考え方:サービスドミナントロジック(Service-Dominant Logic)への移行として議論
され、またこの文脈でのサービスを生み出すアプローチはサービスデザイン呼ばれている。主として先進国では、
サービスデザインはものづくり企業のサービス化、共有経済などの考え方を取り入れた新しいサービス事業の誕生
などに適用されており、また行政・自治体や開発途上国では、継続可能なサービス生態系を構築するという視点で
活用が見込まれている。
本講義では、人間中心デザインの考え方に基づくサービスデザインの考え方の概要を示すとともに、昨今のサー
ビスデザインの方法論や現状について解説する。また、演習を通じて、サービスデザインを具体的に進めていくた
めの視点を獲得する。
目的・狙い
この授業では、HCD の事業活用といえるサービスデザイン領域について、その背景と考え方を、事例などを通じ
て理解する。また、プロジェクト設計を行う演習を通じて、サービスデザイン実務の一端に触れる。
講義においては、まずサービスデザインが生まれてきた背景、人間中心設計と共通する考え方、サービスデザイ
ン特有の考え方などを理解し、そのうえで、具体的に事業において活用するための手法やアプローチについてを知
ることを狙いとする。また、演習を通じて、サービスデザインをプロジェクトとして進めていくために必要となる
視点を得ることを目的とする。
講義全体を通じて、人間中心デザインが産業界において他はすべき本質的な役割について考えられるようになる
ことを期待する。そのため、スキルの習得よりも、考え方及び視点の獲得に重きをおき、議論交えた講義スタイルと
する。
前提知識
(履修条件)
「UX デザイン論」を受講していること。
上位到達目標
到達目標
・サービスデザインに関する、昨今の動向を踏まえたうえで、人間中心デザインの役割や位置づけを説明できる。
・サービスデザインに関する方法論の動向を理解し、その目的についての説明ができる。
最低到達目標
・サービスデザインがどのようなものであるか、理解できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
参考文献として挙げた書籍などを自主的に読み、サービスデザインについての最新動向について自分なりの考えを
整理しておくことが望ましい。
授業の内容
講義では、サービスデザインが求められる背景や考え方、事例を紹介し、受講者とのディスカッションを重視しな
がら進める予定である。
授業の計画
成績評価
教科書・教材
参考図書
回数
内容
第1回
サービスデザインとは:
サービスデザインの歴史とサービスデザイン思考について講義し、サービスデザ
インと人間中心デザインの接点などについて述べる。
第2回
サービスデザイン方法論の動向:
サービスデザインを支える方法論の動向を最新事例などを踏まえ述べる。
第3回
サービスデザイン演習:
サービスデザインを実施するために必要となる視点獲得のためのワークショップ
を実施する。
第4回
サービスデザイン演習:
サービスデザインを実施するために必要となる視点獲得のためのワークショップ
を実施する。
サテライト
開講
対面/録画
―
対面
講義最終回に、全体を振り返ってのレポート課題を出題する。レポート内容について評価する。
講義で用いる資料は、講義の最初に配布する。
マーク・スティックドーン, ヤコブ・シュナイダー(編), 『THIS IS SERVICE DESIGN THINKING. Basics –Tools –Cases
領域横断的アプローチによるビジネスモデルの設計』, BNN 新社, 2013.
J・マルゴス・クラール著, 『これからのマーケティングに役立つ、サービス・デザイン入門 -商品開発・サービス
に革新を巻き起こす、顧客目線のビジネス戦略』, BNN 新社, 2015.
アンディ・ポレイン, ラブランス・ロブリー, ベン・リーズン著『サービスデザイン ユーザーエクスペリエンスから
事業戦略をデザインする』, 丸善出版, 2014
プログラム名
人間中心デザイン
ユニット名
開催日
2016/11/26、
12/3,10,17
科目名
応用演習
ユーザビリティ評価総合演習
(英文表記)
Usability Evaluation Seminar
時間/コマ数
18/12
選択・必修
必修
教員名
古田 一義
概要
製品やサービスのユーザビリティを高めるためには、人間中心デザインのプロセスに基づいて開発を行うととも
に、適切なタイミングで、製品・サービスの評価を行うことが重要となる。特にユーザビリティ評価には、専門家に
よるインスペクションやヒューリスティック法などのエキスパートレビューの他に、ユーザーによる試用テストに
より評価を行うユーザビリティテストがある。
本演習では、ユーザビリティテストを実際の製品・サービスを題材に演習を行う。本演習では、実務レベルの実施
スキルを獲得することを目指しており、テストの計画から実査、データのとりまとめと分析までを演習範囲とする。
演習では、なるべく少人数のグループでの実施を心がけ、各受講者のスキル獲得に資するよう配慮する。また、ユ
ーザビリティテストでは、外部から実験協力者(被験者)をリクルーティングする計画であり、より実践的な内容と
なる予定である。
なお、対象として取り上げる製品やサービスは、受講者からの立候補によって決定する予定である。
目的・狙い
本演習では、方法論編で学んだ知識を活用し、製品に潜む多くの問題点の発見と解決策の方向性を考察できる実
践力を獲得できることを目標とする。具体的には、この講義を通じて以下の知識や能力を修得できる。
・エキスパートレビュー及びユーザビリティテストの実施計画の立案ができる。
・エキスパートレビュー及びユーザビリティテストをモデレーター、分析者として実施できる。
・評価分析内容に基づいて改善提案を行える。
前提知識
(履修条件)
「UX デザイン論」を受講していること。
上位到達目標
到達目標
・エキスパートレビュー、ユーザビリティテストを計画・実施できる。
・評価結果から、製品のユーザビリティ上の問題点を分析できる。
・評価結果から、問題点の解決策の方向性を検討できる。
最低到達目標
・エキスパートレビューの知識及び実施手順を理解する。
・ユーザビリティテストの実施手順を理解する。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
グループでの演習であり、円滑なコミュニケーションが不可欠となる。
グループ間での調整や必要な準備等は、授業外でのコミュニケーションを有効に活用してほしい。
前半では、エキスパートレビューを実施し、タスクを設計する。
後半では、ユーザビリティテストを実施するため、複数回のパイロットテストののち、外部の協力者による本番テ
ストを実施する。得られたデータを分析し、ユーザビリティ上の問題点について発表する。
回数
第1回
第2回
第3回
第4回
内容
エキスパートレビューとタスク設計(座学):
基礎として、身の回りの製品を題材にエキスパートレビューを行い、ユーザビリ
ティの評価について理解を深める。また、ユーザビリティテストのタスク設計につ
いて理解する。
ユーザビリティテストの進行テクニック(座学):
プロのモデレーターの進行見学し、円滑で効果的な進行テクニックを学ぶ。
第6回
進行シートの作成と実施環境の設営(演習):
進行シートを作成するとともに、ユーザビリティテストを実施できる環境を整備
する。
第7回
第8回
第9回
第 10 回
第 11 回
第 12 回
相互でのユーザビリティテスト(パイロットテストと改善):
ユーザビリティテストの準備を行い、各グループ相互に協力しあってパイロット
テストを実施する。パイロットテストを実施し、必要に応じて調査計画およびタス
クの修正を行う。できる限り多くの受講者が、モデレーターを経験できるように、
グループ内で工夫する。
ユーザビリティテスト(実査):
外部の協力者(予定)を招いてのユーザビリティテスト(本番)を実施する。グ
ループ内で役割分担を決め、複数セッションを実施できるようにする。
セッションが終了したら、データ分析を行い、ユーザビリティ上の問題点および
改善の方向性について議論する。
※分析と報告レポートのとりまとめは、各グループの宿題とする。
発表:
各グループで、ユーザビリティ上の問題点および改善の方向性についてとりまと
めた報告レポートを発表する。
成績評価
・各グループでの報告レポート(30%)
・演習全体を振り返るレポート(70%)
教科書・教材
必要な資料については、適宜配布する。
参考図書
対面/録画
―
対面
エキスパートレビューとタスクの設計(演習):
グループに分かれ、実際の評価対象製品に対してエキスパートレビューを行い、
ユーザビリティテストのタスクを設計する。
第5回
授業の計画
サテライト
開講
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2017/1/7,21
ユニット名
応用演習
10.5/7
時間/コマ数
科目名
ユーザー調査総合演習
(英文表記)
User Research Seminar
選択・必修
必修
教員名
樽本 徹也
概要
方法論編で学んだ知識に基づいて、各グループでテーマに関するユーザー調査の計画立案を行い、実際に得られ
たデータを用いて、デザインで必要なユーザーモデリングを行う演習をする。
本演習では、実務レベルの実施スキルを獲得することを目指しており、調査計画の立案から実査、データの分析
とモデリングまでを演習範囲とする。また、データ収集は、休暇の時間を活用し、各グループで分担した上で身近な
人々でよいので、実際のユーザーのデータを集めてくることとする。なお、用いる手法は、方法論編で学んだものを
中心に、その他の技法を用いてもよいが、調査計画で必ず目的に応じて採用する方法を定義づけておくこと。
この演習では、最低限ペルソナとユーザージャーニーマップ(UJM)を作成する。
目的・狙い
本演習では、方法論編で学んだ知識を活用し、製品開発の目的に応じた調査計画を立案し、実査を行い、デザイン
に必要となるいくつかのユーザーモデルの可視化表現を作成するまでの実践力を獲得できることを目標とする。具
体的には、この講義を通じて以下の知識や能力を修得できる。
・開発目的に応じた、適切な調査計画を立案できる(調査計画を立てる力)。
・調査計画に基づいて、ユーザー環境からの情報を収集できる(実査できる力)。
・調査データに基づいて、デザインに必要となるユーザーモデルを作成できる(分析できる力)。
前提知識
(履修条件)
「ユーザー調査方法論「ユーザー分析方法論」を受講していること。
上位到達目標
・開発目的に応じた、適切な調査計画の立案ができる。
到達目標
最低到達目標
・各種ユーザー調査・分析に関する手法の理解と実践方法を修得する。
・調査計画に基づいて、ユーザー環境からの情報を収集できる。
・調査データに基づいて、デザインに必要となるユーザーモデルを作成できる。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
グループでの調査計画に基づいて、実際にユーザー調査を実施してくること。
調査計画を立案するパートと、授業外の活動で収集してきたデータを分析するパートの大きく2つのパートで構成
する。
サテライト
回数
内容
対面/録画
開講
第1回
第2回
第3回
授業の計画
第4回
第5回
第6回
第7回
調査実施方法の説明:
調査計画の立案のポイントについて解説する。
調査計画の立案:
グループでの調査計画を立案する。また、スケジュールを確認し実施可能性につ
いても確認しておくこと。
※インタビューや分析は、各自が休暇中に課題として実施してくること。
調査結果の分析およびモデリング:
課題で実施してきたユーザー調査を共有し、グループとして最低限以下の2つの
ユーザーモデリングを行うこと。
・ペルソナ(必要なペルソナ数は適切に判断すること)
・ユーザージャーニーマップ(UJM)
※これらは、次の「UXデザイン総合演習」で用いる。グループで必要であると
判断した場合は、この他に必要な可視化表現を作成してもよい。
発表:
作成したペルソナとUJMを発表する。
成績評価
・各グループでの成果(30%)
・演習全体を振り返るレポート(70%)
教科書・教材
必要な資料については、適宜配布する。
参考図書
―
対面
プログラム名
人間中心デザイン
ユニット名
開催日
2016/1/13,14,27,28
2/17,18
科目名
UXデザイン総合演習
(英文表記)
User Experience Design Seminar
概要
応用演習
18/12
時間/コマ数
選択・必修
必修
教員名
浅野 智
本演習では、実務レベルの実施スキルを獲得することを目指しており、「ユーザー調査総合演習」で実際に実施し
たユーザー調査結果から得られたユーザー要求事項やペルソナ/シナリオなどに基づいて、人間中心性を保ちなが
ら製品やサービスのコンセプトを立案し、その一部(ソフトウェアのインタフェース等)を具体的にデザインする
ところまでを演習範囲とする。
各グループとも共通することとして、方法論編で学んだ構造化シナリオ法を用いることとする。ただし、各グル
ープが提案するアイデアは、オリジナルなものを提案してほしい。
なお、検討したコンセプト及びインタフェースは、アクティングアウト法とペーパープロトタイピング法、スト
ーリーボーディング法を用いて、評価と修正を繰り返す過程を組み込んでいる。それぞれの作業は時間を限定して
進めるので、各作業がグループで円滑に行えるよう、ファシリテーターを配置するなど、ワークショップ型開発に
おけるチーム運営のスキルについても留意する。
本演習では構造化シナリオ法を軸に、新しい製品・サービスのコンセプトを立案し評価・修正を繰り返し行うプ
ロセスを実践できる実践力を獲得することを目標とする。具体的にはこの演習を通じて以下の知識や能力を修得で
きる。
目的・狙い
前提知識
(履修条件)
・構造化シナリオ法に基づくコンセプト開発の実践法を実施できる。
・デザインの初期段階のコンセプトアイディアの精度を高めるための手法として、アクティングアウトおよびペー
パープロトタイピング法を実施できる。
・創出されたコンセプトのUX評価を行うストーリーボーディングを実施できる。
「ユーザー調査総合演習」で作成した成果である、ペルソナ・ユーザージャーニーマップ等を用いてデザインする
ため、当該演習を履修していること。
また、「ユーザー調査・分析方法論」を履修していること。
上位到達目標
到達目標
・構造化シナリオ法に基づくコンセプト開発の実践法を実施できる。
・アクティングアウトの種類と適応するフェーズ及び方法を理解し実践できる。
・アクティングアウトによるデザインコンセプトのリファイン法を理解し実践できる。
・ペーパープロトタピングの実施方法を理解し実践できる。
・ストーリーボーディングの実施方法を理解し実践できる。
・プロトタイピングツールを使った検証方法を理解し実践できる。
最低到達目標
・構造化シナリオ法によるコンセプトデザイン方法論の理解
・アクティングアウト、ペーパープロトタイピングの方法論の理解
・ストリーリーボーディングの方法論の理解
・プロトタイピングツールを使った検証法の理解
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
各グループの進捗によっては、時間外に集まり作業を行う必要が生じる場合がある。
演習は、人間中心デザインの考え方に基づき、適宜評価と修正を繰り返し実施するようプログラムを組んでいる。
そのため、一つひとつの作業時間は限定されているので、グループ内では必ずファシリテーターを設置し、円滑に
グループワークを進めること。
回数
第1回
第2回
第3回
第4回
第5回
授業の計画
第6回
第7回
第8回
第9回
第 10 回
第 11 回
第 12 回
内容
アイデア発想およびバリューシナリオ
ユーザー調査結果に基づいて、アイデア発想し、バリューシナリオを作る。
バリューシナリオに基づいて、アクティビティシナリオを作成する。
アクティビティシナリオに基づいて利用シーン毎の UX フロー(シーケンシャル
な情報構造)を作成する。
対面/録画
―
対面
アクティビティシナリオとアクティングアウトの準備:
アクティビティシナリオに基づいて、UX フローを参考にしてインタラクションシ
ナリオを作成する。アクティビティシナリオに基づいて、アクティングアウトを
行う(全体で発表)。
アクティングアウトはシーン毎にカメラで撮影し、ストーリーボードの素材とする。
アクティングアウトとペーパープロトタイプの作成:
アクティングアウトで、体験レベルの評価を行ったら必要に応じてアクティビテ
ィシナリオを修正する。アクティビティシナリオが完成したら、実際にユーザーが
使用する製品をイメージし、ペーパープロトタイプを作成する。
ストーリーボーディングと UX フロー図の作成:
ペーパープロトタイプが完成したら、ストーリーボーディングによってUX評価
を行う(全体で実施)。
ストーリーボーディングで指摘された事項を修正する。作成したペーパープロト
タイプをUXフロー図(画面遷移図に相当)で情報設計を行う。
ペーパープロトタイプをプロトタイピングツールに移植:
UX フロー図の画面を全て写真に撮り、プロトタイピングツールに移植する。
プロトタイピングツールに移植した画面設計のリンク構造を作る。
アクティビティシナリオに沿った、ユーザー体験をパイロットテストしてみる。
サービスサファリと発表:
プロトタイプを持って街に出て、アクティビティシナリオに沿って実際の利用状
況を開発者評価してみる。
評価を反映した修正を行い、コンセプトモデルを完成する。
最終的に提案するコンセプトを、アクティングアウトとプロトタイピングツール
を合わせたオズの魔法使いで発表する。(全体で実施)。
成績評価
・グループでの成果(30%)
・演習全体を振り返るレポート(70%)
教科書・教材
必要な資料については、適宜配布する。
参考図書
サテライト
開講
プログラム名
人間中心デザイン
開催日
2017/2/25
ユニット名
応用演習
時間/コマ数
6/4
科目名
HCD 導入設計論
(英文表記)
Promoting HCD into Organization
選択・必修
必修
教員名
長谷川 敦士
安藤 昌也
概要
140 時間余りの「人間中心デザイン」プログラムを学び、人間中心デザイン・UX デザインに関する基礎的知識と
実践力を修得できたはずである。だが、この学びは企業などにおいて実践して初めて意義があるはずである。しか
し、人間中心デザインに関する組織的な理解は、必ずしも十分普及しているものではない。
本講義では、人間中心デザインを各企業において普及・促進する方法を考えるとともに、受講者が今後どのよう
に企業内で学んだ手法等を活用していくべきかについて議論する。
なお、本プログラムの過去の受講者にも協力してもらい、アドバイスをもらえる機会としたい。
目的・狙い
本講義は、本履修証明プログラムの全体での学びの振返りを狙ったものである。
多くの学びを得たものを、各自の組織で実践するための工夫や進め方等について、受講生同士のディスカッショ
ンを基に進める。
本講義では、以下の点を狙いとする。
・本プログラム全体の学びを振返り、定着する方法を各自が考えること。
・HCD 実務者のキャリアについて理解する。
・学びを実践に活用するために、組織において実践すべきことの計画
・学びが十分でない部分を補うために、今後行うことを明確にする。
なお、これらの議論には、過去の受講生にも参加を呼び掛ける予定である。
前提知識
(履修条件)
本プログラムの全体を受講していること。
上位到達目標
到達目標
・学びを実践に活用するために、組織において実践すべきことを計画できる。
・学びが十分でない部分を補うために、今後行うことを明確にできる。
最低到達目標
・本プログラム全体の学びを振返り、定着する方法を自身で考えることができる。
・HCD 実務者としてのキャリアについて理解する。
形態
実施
特徴・留意点
録画・対面混合授業
授業の形態
対
面
授
業
講義(双方向)
○
実習・演習(個人)
実習・演習(グループ)
○
サテライト開講授業
その他
授業外の学習
授業の内容
授業の計画
成績評価
教科書・教材
参考図書
最初に、HCDの実務者としてのキャリアについて講義を行ったのち、グループに分かれ、これまでの学びを振り
返り、企業で活かす方法を考えるワークショップを行う。
サテライト
回数
内容
対面/録画
開講
第1回
HCD 実務者のキャリアプランと課題:(長谷川)
HCD 実務者のキャリアプランについて紹介するとともに、国内市場の動向を踏ま
えた今後の展望についても言及する。
第2回
本プログラムの学びと組織での実施方法について①:ワールドカフェ(安藤)
学びを組織で活かすための課題と方法について話し合う。
第3回
本プログラムでの学びと組織での実施方法について②:まとめ(安藤)
話し合った結果をまとめる。
第4回
発表:(長谷川)
各グループでの成果をまとめ発表する。
全体を通したレポートによって評価する。
必要な資料があれば適宜配布する。
―
対面