外国人研修・技能実習制度 外国人研修・技能実習制度検討委員会報告

外国人研修・技能実習制度検討委員会報告
外国人研修・技能実習制度検討委員会報告
~新たな外国人研修・技能実習制度の適正実施に向けての提言~
平 成 2 0 年 9 月 1 9 日
全 国 中 小 企 業 団 体 中 央 会
外国人研修・技能実習制度検討委員会
はじめに
外国人研修・技能実習制度については、平成5年に技能実習
外国人研修・技能実習制度については、平成5年に技能実習制度
に技能実習制度が新設され、現在の制度
制度が新設され、現在の制度
になって以来1
になって以来15
以来15年が経過し、研修生・実習生の数は大幅に増加しており、中小企業をはじ
め産業界の受入れニーズは極めて高く、産業界からは制度拡大の要望が出されている。また
その一方で、低賃金労働者としての扱いや賃金・残業代不払い等の違法行為が顕在化してお
その一方で、低賃金労働者としての扱いや賃金・残業代不払い等の違法行為が顕在化してお
り、社会的な批判を浴びている。
こうした中で、政府等関係各機関で、
こうした中で、政府等関係各機関で、外国人研修・技能実習制度の見直しについて
政府等関係各機関で、外国人研修・技能実習制度の見直しについて検討
外国人研修・技能実習制度の見直しについて検討が
検討が
行われてきたが、本年3月に閣議決定された
本年3月に閣議決定された「規制改革推進のための3か年計画」において、
実務研修中の研修生の法的保護や技能実習に関する在留資格の整備等に関し、遅くとも平成
21年の通常国会に関係法案を提出することとされ、これまでに、経済産業省、厚生労働省、
労働市場改革専門調査会、自由民主党、社団法人日本経済団体連合会
労働市場改革専門調査会、自由民主党、社団法人日本経済団体連合会、
社団法人日本経済団体連合会、日本商工会議所等
日本商工会議所等か
ら提言が提出されている。
提言が提出されている。
我々中小企業団体中央会(以下「中央会」という
)は、これまで、受入れ団体としての事
我々中小企業団体中央会(以下「中央会」という。
(以下「中央会」という。
は、これまで、受入れ団体としての事
業協同組合等に対し、その健全な育成を図る観点から
業協同組合等に対し、その健全な育成を図る観点から、受入れ
等に対し、その健全な育成を図る観点から、受入れ事業
、受入れ事業適正化
事業適正化の
適正化のための指導
ための指導・支
指導・支
援を行ってきた。
行ってきた。昨年12月に
きた。昨年12月に改訂された
昨年12月に改訂された法務省入国管理局の指針
改訂された法務省入国管理局の指針で
法務省入国管理局の指針では、事業協同組合につ
いて、
「中小企業団体中央会では、
・・・・本来事業を少なくとも1年間以上実施し、事業体
としての基盤を構築した上で、外国人研修生受入れ事業を行うように指導しています。
」と明
記され、一定の評価を受けている
記され、一定の評価を受けているものの
、一定の評価を受けているものの、
ものの、さらに中央会に対しては、
さらに中央会に対しては、受入れ団体としての
中央会に対しては、受入れ団体としての事
受入れ団体としての事
業協同組合等
業協同組合等の設立や運営
の設立や運営管
運営管理の適正化に
理の適正化について、一層の
ついて、一層の役割
一層の役割発揮が
役割発揮が求められている。
発揮が求められている。
こうした状況を受けて、
こうした状況を受けて、全国中央会は、外国人研修・技能実習制度について、
全国中央会は、外国人研修・技能実習制度について、中小企業に
外国人研修・技能実習制度について、中小企業に
とってどのような制度がよいのか、団体監理型については
とってどのような制度がよいのか、団体監理型についてはどのような制度設計が適当か、中
どのような制度設計が適当か、中
央会として何ができるのか・何を
央会として何ができるのか・何を行うべきか
・何を行うべきか等
行うべきか等の視点から意見集約を行うため、
の視点から意見集約を行うため、労働専門委
意見集約を行うため、労働専門委
員会の下に設置した
員会の下に設置した「
に設置した「外国人研修・技能実習制度検討委員会」において検討を重ね、
外国人研修・技能実習制度検討委員会」において検討を重ね、このほ
において検討を重ね、このほ
ど以下の提言を
以下の提言を取りまとめた。
提言を取りまとめた。
1.外国人研修・技能実習制度に対する基本的考え方
外国人研修・技能実習制度は、国際的な人材育成の制度として、我が国の国際協力・国
外国人研修・技能実習制度は、国際的な人材育成の制度として、我が国の国際協力・国
際貢献の重要な一翼を担うものであり、送出し国のニーズも高い。
際貢献の重要な一翼を担うものであり、送出し国のニーズも高い。また、受入れ企業にと
送出し国のニーズも高い。また、受入れ企業にと
1
っても、経営のグローバル化、外国企業との関係強化、労働力の確保等に役立つものとな
っており、
っており、こうした強いニーズを背景に、
おり、こうした強いニーズを背景に、本制度は
こうした強いニーズを背景に、本制度はすでに
本制度はすでに我が国に定着し
すでに我が国に定着し、拡大の
我が国に定着し、拡大の傾向に
、拡大の傾向に
ある。
中小企業においては、企業単独での研修生・実習生の受入れが困難であ
中小企業においては、企業単独での研修生・実習生の受入れが困難であるため、
困難であるため、団体
るため、団体監
団体監
理型による研修生・実習生の受入れ
による研修生・実習生の受入れが行われ
研修生・実習生の受入れが行われているが
が行われているが、
ているが、その中でも、事業協同組合や商工
その中でも、事業協同組合や商工
組合を第
組合を第一
を第一次受入れ機関とする受入れは、受入れ人数で全体の約7割、受入れ団体数で
次受入れ機関とする受入れは、受入れ人数で全体の約7割、受入れ団体数で約
は、受入れ人数で全体の約7割、受入れ団体数で約
8割を占めて
8割を占めている。一部に不正
いる。一部に不正行為
一部に不正行為が
行為が見られることは極めて残念であるものの、
見られることは極めて残念であるものの、受入れを
は極めて残念であるものの、受入れを
行っている事業協同組合
行っている事業協同組合等
及び中小企業の大部分は、
事業協同組合等及び中小企業の大部分
の大部分は、本制度
は、本制度の適正な実施
本制度の適正な実施を通じて
の適正な実施を通じて、実際
を通じて、実際
に国際的な人材育成に多大な
国際的な人材育成に多大な役割
多大な役割を
役割を果たしており、この
果たしており、この事実
おり、この事実を認識
事実を認識すべきである。
を認識すべきである。
以上のことから、本制度は
以上のことから、本制度は、
本制度は、所要の改善による適正
所要の改善による適正実施
適正実施を図
実施を図ることを前提に
を図ることを前提に維持すべき
ることを前提に維持すべき
であり、送出し国や国内企業のニーズに沿
であり、送出し国や国内企業のニーズに沿った更なる
った更なる制度の拡充が必要である。また、
更なる制度の拡充が必要である。また、中
制度の拡充が必要である。また、中
小企業における本制度の浸透と適正な実施を担保
小企業における本制度の浸透と適正な実施を担保するためには、
担保するためには、事業協同組合等
するためには、事業協同組合等による
事業協同組合等による団
による団
体監理型
監理型の受入れは不可欠
受入れは不可欠であり、この枠組みを維持
不可欠であり、この枠組みを維持すべきである。
であり、この枠組みを維持すべきである。
ただ、ブローカー
ただ、ブローカーによる
ブローカーによる事業協同組合
による事業協同組合等
事業協同組合等を悪用しての不正事案が多発
を悪用しての不正事案が多発していることは憂
多発していることは憂
慮すべき事態であり、事業協同組合
慮すべき事態であり、事業協同組合等
業協同組合等の健全な育成を図る観点からも、ブローカー
の健全な育成を図る観点からも、ブローカーによる
ブローカーによる
このような人材あっせん
このような人材あっせんビジネス
あっせんビジネス的な
ビジネス的な営利行為を排除
的な営利行為を排除す
営利行為を排除すべきである。
なお、現行外国人研修・技能実習制度を廃止した上で、新たな労働力受入れの仕組みを
なお、現行外国人研修・技能実習制度を廃止した上で、新たな労働力受入れの仕組みを
創設すべきとの提案があるが、外国人
創設すべきとの提案があるが、外国人労働者
外国人労働者の
労働者の受入れについては、現段階では、
受入れについては、現段階では、中小企業
現段階では、中小企業
においては賛否両論があ
においては賛否両論がある。
賛否両論がある。労働力の供給が確保されるとして
る。労働力の供給が確保されるとして歓迎する意見も少なくない
労働力の供給が確保されるとして歓迎する意見も少なくない
一方で、肝心の
一方で、肝心の中小企業
肝心の中小企業に
中小企業にも必要な労働力の供給が確保される
必要な労働力の供給が確保されることになるのか
働力の供給が確保されることになるのか、
ことになるのか、中小企業
にとって受入れ条件やコスト等の面において
にとって受入れ条件やコスト等の面において活用しやすい
受入れ条件やコスト等の面において活用しやすい制度に
活用しやすい制度になるのか、事業協同組合
制度になるのか、事業協同組合
等が引き続き
等が引き続き受入れ機関としての機能
引き続き受入れ機関としての機能を
受入れ機関としての機能を発揮できるのか、といった点
発揮できるのか、といった点で
といった点で心配する意見も強
心配する意見も強
い。
少子高齢化の急速な進展等により、
少子高齢化の急速な進展等により、今後労働力の不足が
高齢化の急速な進展等により、今後労働力の不足が心配される中で、
今後労働力の不足が心配される中で、外国人労働者
心配される中で、外国人労働者
の受入れはその解消策として重要な課題であ
の受入れはその解消策として重要な課題であり
その解消策として重要な課題であり、中小企業への
中小企業への労働力
への労働力の
労働力の安定供給といった
観点を含め
観点を含め、
を含め、今後さらに
今後さらに検討
さらに検討していく必要が
検討していく必要がある。
していく必要がある。加えて
ある。加えて、
加えて、一定期間に限って短期就労を
認め、期間
認め、期間終了
、期間終了後強制帰国させることや、
終了後強制帰国させることや、家族滞在
後強制帰国させることや、家族滞在や
家族滞在や定住を
定住を認めないというやり方
認めないというやり方で
というやり方で国際
的な理解が得られるのか、
的な理解が得られるのか、外国人研修・技能実習制度を廃止して
理解が得られるのか、外国人研修・技能実習制度を廃止して国際
外国人研修・技能実習制度を廃止して国際貢献の
国際貢献の旗を降ろすこ
貢献の旗を降ろすこ
とが我が国にとって得策なのか
とが我が国にとって得策なのか、
我が国にとって得策なのか、あるいは、受入れに
あるいは、受入れによる
受入れによる社会的
よる社会的なリスク
社会的なリスクはどうなのか、
なリスクはどうなのか、
社会的費用は
社会的費用はどの程度かかり、誰が負担するのか
どの程度かかり、誰が負担するのかなど、
、誰が負担するのかなど、様々な
など、様々な観点
様々な観点からの検討
観点からの検討も
からの検討も重要であ
重要であ
り、産業
り、産業政策
産業政策のみならず
政策のみならず我が国経済社会
のみならず我が国経済社会全体
我が国経済社会全体のあり方
全体のあり方を問う
のあり方を問う問題として
を問う問題として、
問題として、国民的な議論
国民的な議論を
議論を
進めていく
進めていくことが必要で
いくことが必要である
ことが必要である。
ある。
2.外国人研修・技能実習制度の
2.外国人研修・技能実習制度の改善点
(1)制度の目的・枠組み
制度の目的は維持すべき
制度の目的は維持すべきであり
べきであり、枠組みについては、
であり、枠組みについては、政府の「規制改革推進のための
、枠組みについては、政府の「規制改革推進のための
2
3か年計画」
(閣議決定)において、
いて、実務研修については労働者として扱うとの方針が示
されるなど、これまでの議論
されるなど、これまでの議論の経緯
これまでの議論の経緯を踏まえ、
の経緯を踏まえ、研修期間
を踏まえ、研修期間中
研修期間中の低賃金労働や違法残業
の低賃金労働や違法残業等の
や違法残業等の
問題が生じないように、現行の「研修
」を「3年間の技能実
問題が生じないように、現行の「研修(
現行の「研修(1年)
1年)+技能実習(
+技能実習(2年)
2年)
」を「3年間の技能実
習」とするのが適当である。ただし、日本語研修や
するのが適当である。ただし、日本語研修や安全衛生、
ただし、日本語研修や安全衛生、生活指導等の研修
安全衛生、生活指導等の研修(
生活指導等の研修(非実
務研修)
務研修)については、その重要性に鑑み、送出し国における実施を前提としつつ(後掲
については、その重要性に鑑み、送出し国における実施を前提としつつ(後掲
(3)を参照)
、受入れ機関においても、受入れ当初の一定期間または一定時間以上の実
を参照)
施を義務づけることとすべきである
施を義務づけることとすべきである。
べきである。
技能実習生には
技能実習生には、
雇用契約を締結し、労働者として労働関係
には、雇用契約を締結し、労働者として
労働者として労働関係法令を適用する。
労働関係法令を適用する。この場
法令を適用する。この場
合、非実務
合、非実務研修中の技能実習生
非実務研修中の技能実習生の扱いについては、現行の研修生と同じ扱い
研修中の技能実習生の扱いについては、現行の研修生と同じ扱い(
の扱いについては、現行の研修生と同じ扱い(研修手当
を支給する
を支給するが賃金は支給しない
するが賃金は支給しない)
が賃金は支給しない)とすべきである。
とすべきである。
(2)受入れ団体
事業協同組合等による団体監理型の受入れは維持すべきである。その上で
事業協同組合等による団体監理型の受入れは維持すべきである。その上で、
その上で、制度の趣
旨・目的の周知広報活動を一層充実するとともに、不正行為に対しては、厳正に対処す
旨・目的の周知広報活動を一層充実するとともに、不正行為に対しては、厳正に対処す
べきである。
また、本会の提言
また、本会の提言のように技能実習
本会の提言のように技能実習3
のように技能実習3年ということになれば、最初から雇用関係の下
年ということになれば、最初から雇用関係の下
での実習となるので、実習生のあっせん行為については職業紹介事業の許可または届出
での実習となるので、実習生のあっせん行為については職業紹介事業の許可または届出
が必須の条件となるが、厚生労働省
が必須の条件となるが、厚生労働省最終案
厚生労働省最終案では、
最終案では、ブローカー対策として、
では、ブローカー対策として、単に
ブローカー対策として、単に職業紹介
単に職業紹介
事業の許可のみならず
事業の許可のみならず、
のみならず、手数料・管理費等の透明化、実習に係る適正なマッチング、受
手数料・管理費等の透明化、実習に係る適正なマッチング、受
入れ企業に対する実習支援の専門性などを許可基準とする「新たな許可制」の導入を今
入れ企業に対する実習支援の専門性などを許可基準とする「新たな許可制」の導入を今
後の検討課題として提案
後の検討課題として提案している。
提案している。ブローカー対策の徹底
している。ブローカー対策の徹底に異論
ブローカー対策の徹底に異論は
に異論はないが、
ないが、その場合、
が、その場合、
事業協同組合等に適用されると考えられる「無料職業紹介制度
事業協同組合等に適用されると考えられる「無料職業紹介制度」については、
無料職業紹介制度」については、構成員
」については、構成員が
構成員が
基準に満たない受入れ
基準に満たない受入れ組合
受入れ組合など
組合などで
などでは、実際に許可を受けることができるのか
実際に許可を受けることができるのか不安
を受けることができるのか不安視する
不安視する
向きも多い。
向きも多い。また、現行では、
また、現行では、紹介に係る手数料
徴収が認められないため
現行では、紹介に係る手数料の
紹介に係る手数料の徴収が認められない
が認められないため、
ため、受入れ事
業に必要な管理費が徴収できない恐れがある
業に必要な管理費が徴収できない恐れがある。
費が徴収できない恐れがある。さらに、受入れ企業に対する実習支援の
専門性をどこまで要求するかという問題もある。このように、
専門性をどこまで要求するかという問題もある。このように、許可
このように、許可基準
許可基準の
基準の内容等によっ
内容等によっ
ては、事業協同組合等
ては、事業協同組合等の受入れ団体は円滑に対応できず、大きな
事業協同組合等の受入れ団体は円滑に対応できず、大きな混乱が生じること
の受入れ団体は円滑に対応できず、大きな混乱が生じることも
混乱が生じることも懸
念されるので、新たな許可制度の要件等
念されるので、新たな許可制度の要件等に
新たな許可制度の要件等については、過度の規制とならないよう
ついては、過度の規制とならないよう十分
は、過度の規制とならないよう十分な
十分な
配慮が必要である。
さらに、現在中小企業庁や中央会が行っている
さらに、現在中小企業庁や中央会が行っている、事業協同組
現在中小企業庁や中央会が行っている、事業協同組合
、事業協同組合等における受入れ事業
の実施規制との整合性にも十
(2
。
の実施規制との整合性にも十分考慮する必要が
規制との整合性にも十分考慮する必要がある
分考慮する必要がある(後掲3
(後掲3.
(2)及び(5
(5)を参照)
(3)送出し機関
送出し機関の多くが、受入れ機関や受入れ企業から管理費
送出し機関の多くが、受入れ機関や受入れ企業から管理費を徴収しているが、必要以
管理費を徴収しているが、必要以
上に高額な管理費
上に高額な管理費を徴収する例もある。また、研修生本人から保証金や違約金を徴収し
管理費を徴収する例もある。また、研修生本人から保証金や違約金を徴収し
ているが、高額な保証金を払うために借金をして来日する研修生が多く、このことが不
法残業や不法就労の大きな要因ともなっており、外国人研修・技能実習制度の適正化を
3
図る上で、解決すべき大きな課題となっている。
また、送出し機関に対し
また、送出し機関に対し、適正な人材の選抜
対し、適正な人材の選抜、研修生に対する
、適正な人材の選抜、研修生に対する外国人研修・技能実習
、研修生に対する外国人研修・技能実習
制度の趣旨の徹底、
日本語研修や生活指導の
制度の趣旨の徹底、
日本語研修や生活指導の実施を義務づける
実施を義務づけることを求める意見が多い
義務づけることを求める意見が多い。
ことを求める意見が多い。
このため、送出し機関における
このため、送出し機関における適正な
送出し機関における適正な管理費や
適正な管理費や保証金の徴収
管理費や保証金の徴収、上記の
保証金の徴収、上記の事前研修等の実
、上記の事前研修等の実
施については、受入れ機関と送出し機関が受入れ時に締結する協定において、取決めを
行うようにする
行うようにするとともに、政府レベルで、相手国政府に対しその適正化を強く要請する
にするとともに、政府レベルで、相手国政府に対しその適正化を強く要請する
ことが必要である。
(4)対象業種・
対象業種・職種
現行の対象
現行の対象業種・
対象業種・職種
業種・職種を大幅に拡大し、例えば、
職種を大幅に拡大し、例えば、自動車整備業、
を大幅に拡大し、例えば、自動車整備業、ホテル業等の
自動車整備業、ホテル業等のサービ
ホテル業等のサービ
ス業、流通業やNC工作機械など
、流通業やNC工作機械などの業種・職種
などの業種・職種を
の業種・職種を追加するなど、
追加するなど、送出し国の産業ニーズ
送出し国の産業ニーズ
や我が国における移転可能な技能等の実情を踏まえた
や我が国における移転可能な技能等の実情を踏まえたものに改める
を踏まえたものに改めるべきであ
ものに改めるべきであ*
べきであ*る。
また、多能工
また、多能工化
多能工化が進みつつあるものづくり現場では、
が進みつつあるものづくり現場では、対象
ものづくり現場では、対象職種
対象職種・作業
職種・作業だけの仕事をさ
・作業だけの仕事をさ
せるのは困難との意見も多い。このため、
せるのは困難との意見も多い。このため、産業現場の実態
い。このため、産業現場の実態を踏まえ、
産業現場の実態を踏まえ、一連の工程や複数
を踏まえ、一連の工程や複数
の職種・作業を包摂する職種
職種・作業を包摂する職種の
を包摂する職種の設定を行う
設定を行うべきである。
を行うべきである。
同時に、
技能検定やJITCO
職種追加の方法を検討すべきである。
同時に、
技能検定やJITCO認定
JITCO認定については、
認定については、
職種追加の方法を検討すべきである。
なお、業界において、
なお、業界において、技能検定職種やJITCO認定職種
業界において、技能検定職種やJITCO認定職種に指定される
技能検定職種やJITCO認定職種に指定されるためには、
に指定されるためには、業界
ためには、業界
団体での取組みが必要であるが、ノウハウのない業界団体においては、そ
団体での取組みが必要であるが、ノウハウのない業界団体においては、その実現は困難
組みが必要であるが、ノウハウのない業界団体においては、その実現は困難
である。このため、中央会が中心となってこうした業界における
である。このため、中央会が中心となってこうした業界における評価
のため、中央会が中心となってこうした業界における評価試験制度の
評価試験制度の創設
試験制度の創設へ
創設へ
の取組みを支援
の取組みを支援するとともに、
を支援するとともに、試験代行等の業務を行う
するとともに、試験代行等の業務を行うことを検討す
試験代行等の業務を行うことを検討すべきである
ことを検討すべきである。
べきである。
(5)受入れ人数
受入れ人数については、厚生労働省最終案で
受入れ人数については、厚生労働省最終案では、
最終案では、実習の
は、実習の実施指導体制
実習の実施指導体制を確保する
実施指導体制を確保する観点
を確保する観点
から、新規受入れ人数(フロー)の制限に加え、実習生の総数(ストック)の制限を設
定すべきとしているが、中小企業に対しては、画一的に受入れ人数
定すべきとしているが、中小企業に対しては、画一的に受入れ人数の
中小企業に対しては、画一的に受入れ人数の規制を強化
規制を強化すべき
を強化すべき
ではなく、適正かつ効果的な受入れ事業
ではなく、適正かつ効果的な受入れ事業(
適正かつ効果的な受入れ事業(実習)
実習)を実施している優良な
を実施している優良な受入れ企業につ
優良な受入れ企業につ
いては、受
いては、受入れ人数を増やす
入れ人数を増やすことができるような柔軟な制度設計にす
増やすことができるような柔軟な制度設計にすべきである。
ことができるような柔軟な制度設計にすべきである。
なお、受入れ事業の
(4)の「外部評価制度」により行うの
なお、受入れ事業の評価については
受入れ事業の評価については、後掲3.
評価については、後掲3.
が適当である。
(6)再技能実習制度
(6)再技能実習制度
優秀で意欲のある技能実習生には、実習期間を終了して一旦帰国した後、一定の条件
優秀で意欲のある技能実習生には、実習期間を終了して一旦帰国した後、一定の条件
(例えば技能検定3級及び日本語能力試験
(例えば技能検定3級及び日本語能力試験3級)
試験3級)の下に再入国を認め
3級)の下に再入国を認め、
の下に再入国を認め、更に2年
更に2年程度、
2年程度、
よりレベルの高い技能を習得できる「
よりレベルの高い技能を習得できる「高度技能実習制度
高度技能実習制度」
実習制度」を創設すべきである。
を創設すべきである。その
べきである。その際
その際
は、企業単独型に限らず、
企業単独型に限らず、団体
に限らず、団体監
団体監理型の優良な受入れ団体にも認めることとし、中小企
理型の優良な受入れ団体にも認めることとし、中小企
業も活用できる制度設計にす
業も活用できる制度設計にすべきである。
度設計にすべきである。
なお、受入れ団体の評価については、後掲3.
(4)の「外部評価制度」により行うの
なお、受入れ団体の評価については、後掲3.
(4)の「外部評価制度」により行うの
4
が適当である。
(7)
(7)チェック機能
JITCOにおける巡回指導を強化すべきである。その場合、現在の巡回指導
JITCOにおける巡回指導を強化すべきである。その場合、現在の巡回指導では、
を強化すべきである。その場合、現在の巡回指導では、
初めて受入れを行う組合の企業実態調査は行われるが、その後新規に受入れを行う企業
のチェックが不十分との指摘があり、
のチェックが不十分との指摘があり、新規に受入れを行う企業のチェックを強化す
り、新規に受入れを行う企業のチェックを強化するこ
新規に受入れを行う企業のチェックを強化するこ
とが必要である。現場や
とが必要である。現場や施設等を確認することによって、初期段階で不正を見抜くこと
現場や施設等を確認することによって、初期段階で不正を見抜くこと
が期待できる。
また、JITCOによる巡回指導は、実効性を
また、JITCOによる巡回指導は、実効性を確保する
性を確保するため、
確保するため、日頃
ため、日頃受入れ組合の巡回
日頃受入れ組合の巡回
指導を行っている中央会と連携して行うとともに、
指導を行っている中央会と連携して行うとともに、さらに、
とともに、さらに、入国管理局等
さらに、入国管理局等行政機関の調
入国管理局等行政機関の調
査等には、
には、受入れ組合の実情に詳しい
受入れ組合の実情に詳しいJITCO
の実情に詳しいJITCOと中央会が同行できるようにす
JITCOと中央会が同行できるようにする
と中央会が同行できるようにするのが
望ましい(後掲3
(4
。
望ましい(後掲3.
(後掲3.
(4)及び(5
)及び(5)を参照)
(8)
(8)社会保険
技能実習生に対しては、社会保険への
技能実習生に対しては、社会保険への加入が義務づけられているが、
への加入が義務づけられているが、厚生年金につい
加入が義務づけられているが、厚生年金につい
ては、短期滞在で
ては、短期滞在で直接
短期滞在で直接年金とは結びつか
直接年金とは結びつかず、
年金とは結びつかず、脱退一時金が支払われるものの
ず、脱退一時金が支払われるものの還付金額は
脱退一時金が支払われるものの還付金額は
不十分で、掛け捨て
不十分で、掛け捨て状態となって
掛け捨て状態となっており、技能実習生、事業主双方にとって
状態となっており、技能実習生、事業主双方にとって不
おり、技能実習生、事業主双方にとって不適正な制度
となっている。
なっている。このため、技能実習生の厚生年金への加入については
このため、技能実習生の厚生年金への加入については、
技能実習生の厚生年金への加入については、免除措置を講じ
免除措置を講じ
るべきである。
るべきである。
3.事業協同組合等における受入れ事業の適正化
(1)事業協同組合等における
(1)事業協同組合等におけるブローカー対策の徹底
事業協同組合等におけるブローカー対策の徹底
外国人研修・技能実習制度、特に、事業協同組合等の団体監理型受入れ
外国人研修・技能実習制度、特に、事業協同組合等の団体監理型受入れにおいては、
、特に、事業協同組合等の団体監理型受入れにおいては、
国内外のあっせん機関
国内外のあっせん機関(いわゆる
あっせん機関(いわゆるブローカー
(いわゆるブローカー)の介在が不正行為の温床となっている
ブローカー)の介在が不正行為の温床となっていると
)の介在が不正行為の温床となっていると
の指摘があるが、
の指摘があるが、一概にブローカーと言っても、受入れ団体と送出し国との間の調整・
一概にブローカーと言っても、受入れ団体と送出し国との間の調整・
支援や受入れ団体
支援や受入れ団体の円滑な
受入れ団体の円滑な事業
の円滑な事業推進のために必要な
事業推進のために必要な仲介
推進のために必要な仲介・あっせん
仲介・あっせん業者
・あっせん業者も
業者もいるとの指摘
もあり、排除する場合に
もあり、排除する場合には、
排除する場合には、これら
は、これらをどう
これらをどう峻別
をどう峻別し、規制していくかが
峻別し、規制していくかが課題となる。
し、規制していくかが課題となる。
事業協同組合等の受入れにおいて問題となるのは、
事業協同組合等の受入れにおいて問題となるのは、外国人研修・技能実習制度を利用
問題となるのは、外国人研修・技能実習制度を利用
して中小企業に研修生・技能実習生を
して中小企業に研修生・技能実習生を安価な労働力
中小企業に研修生・技能実習生を安価な労働力として
安価な労働力として売り込む人材
として売り込む人材あっせん
売り込む人材あっせんビジネ
あっせんビジネ
ス的な営利行為を行う
的な営利行為を行う国内外の
営利行為を行う国内外のブローカー
国内外のブローカーの介在
ブローカーの介在であり、
の介在であり、これらのブローカー
であり、これらのブローカーが受入れ
これらのブローカーが受入れ
組合に代わって実質的に
組合に代わって実質的にあっせんや指導・管理を
実質的にあっせんや指導・管理を請負う
あっせんや指導・管理を請負うケースや、
請負うケースや、広域・異業種の
ケースや、広域・異業種の形式
広域・異業種の形式
だけの事業協同組合
だけの事業協同組合等
事業協同組合等を設立して営利行為
を設立して営利行為を
営利行為を行うケースが
行うケースが最近増加している。
ケースが最近増加している。
したがって、このようなブローカーによる事業協同組合
したがって、このようなブローカーによる事業協同組合等
このようなブローカーによる事業協同組合等を悪用しての不適正な受入
を悪用しての不適正な受入
れ行為に対しては、厳正な対処と徹底した防止策を講じる必要がある
れ行為に対しては、厳正な対処と徹底した防止策を講じる必要がある(次掲(2)
厳正な対処と徹底した防止策を講じる必要がある(次掲(2)を
(次掲(2)を参
照)
。
(2)受入れ事業
(2)受入れ事業の
事業の実施規制
実施規制
5
こうしたブローカーによる事業協同組合
こうしたブローカーによる事業協同組合等
ブローカーによる事業協同組合等を悪用しての人材
を悪用しての人材あっせん
人材あっせんビジネス
あっせんビジネス的な
ビジネス的な営
的な営
利行為を
利行為を排除し、
排除し、監理能力
し、監理能力や
監理能力や実施体制に問題のある受入れ団体の
実施体制に問題のある受入れ団体の新規
受入れ団体の新規設立
新規設立や事業実施
設立や事業実施を
や事業実施を
防止するため、事業協同組合
防止するため、事業協同組合等
事業協同組合等が第一
が第一次受入れ機関として受入れ事業を行う
次受入れ機関として受入れ事業を行う場合
受入れ事業を行う場合には
場合には、
には、
「一定期間の本来の
一定期間の本来の共同事業の実績
本来の共同事業の実績」と「受入れ事業の適格性」
共同事業の実績」と「受入れ事業の適格性」を受入れ事業実施の要
」と「受入れ事業の適格性」を受入れ事業実施の要
件とし、法務省令に明記すべきである。
具体的には、
「受入れ事業以外の「
受入れ事業以外の「共同経済
共同経済事業
経済事業」
事業」を、設立後少なくとも1年以上実施
、設立後少なくとも1年以上実施
した後に、受入れ体制の整備
した後に、受入れ体制の整備状況など受入れ事業の適格性
受入れ体制の整備状況など受入れ事業の適格性を確認した上で、
状況など受入れ事業の適格性を確認した上で、定款変更や
を確認した上で、定款変更や
規約の制定等を条件として受入れを
規約の制定等を条件として受入れを認める
こととすべきである。法務省の改訂指針に
受入れを認める」
認める」こととすべきである。法務省の改訂指針に
も示されているように、中央会も、
も示されているように、中央会も、すでに平成15年から、
中央会も、すでに平成15年から、受入れ事業を実施する
すでに平成15年から、受入れ事業を実施する事業
受入れ事業を実施する事業
協同組合等には
協同組合等には、
には、少なくとも1年以上本来事業を実施するよう
少なくとも1年以上本来事業を実施するよう指導を行ってきたところ
1年以上本来事業を実施するよう指導を行ってきたところ
である。
である。
これに関し、
これに関し、厚生労働省案にも、
厚生労働省案にも、事業協同組合等としての活動実績(例えば5年以上)
(例えば5年以上)
を要件とすべきとの提案があるが、一律に
を要件とすべきとの提案があるが、一律に「5年以上」
一律に「5年以上」受
「5年以上」受入れ事業を認めないというの
入れ事業を認めないというの
は、健全な受
は、健全な受入れ事業を目指す事業協同組合等にとっては、かえって事業機会の喪失に
入れ事業を目指す事業協同組合等にとっては、かえって事業機会の喪失に
つながりかねず
つながりかねず、
かねず、あまりにも非現実的
あまりにも非現実的であ
非現実的である
である。また、組合が
また、組合が受入れ機関として
組合が受入れ機関としての機能
受入れ機関としての機能を
の機能を
発揮するためには、
発揮するためには、まず組合としての
ためには、まず組合としての組織・運営体制
まず組合としての組織・運営体制の整備
組織・運営体制の整備と財政基盤
の整備と財政基盤が
と財政基盤が重要な条件で
重要な条件で
あることから、
あることから、一定期間の共同
一定期間の共同経済
共同経済事業の実績が必要
経済事業の実績が必要で
事業の実績が必要であるが、
あるが、同時に、
が、同時に、受入れ事業を
同時に、受入れ事業を
適正に推進するためには、
適正に推進するためには、共同
には、共同経済
共同経済事業
経済事業とは異なる
事業とは異なる受入れ事業特有の
とは異なる受入れ事業特有のノウハウや
受入れ事業特有のノウハウや受入れ
ノウハウや受入れ
面での体制整備が必要である。
面での体制整備が必要である。共同
る。共同経済
共同経済事業
経済事業の実施期間が
事業の実施期間が長
の実施期間が長いことだけ
いことだけが
だけが組合の監理能
組合の監理能
力の有無を決定する
事業の実施期間だけを要件とするのは
の有無を決定するものではな
決定するものではなく
ものではなく、
事業の実施期間だけを要件とするのは適当で
期間だけを要件とするのは適当ではない
適当ではない。
はない。
なお、受入れ事業の適格性の確認は、後掲(4)の「外部評価制度」により行うのが
適当である。
(3)
(3)受入れ組合の役割・責任
受入れ組合は、第
受入れ組合は、第一
、第一次受入れ機関として
次受入れ機関としての責任
としての責任上
の責任上、技能実習生(本会の
技能実習生(本会の提言
(本会の提言では当初
提言では当初
から3年間)の監理
から3年間)の監理義務
の監理義務を負うことについてはやむを得ないと考える
義務を負うことについてはやむを得ないと考えるが、この場合、組
を負うことについてはやむを得ないと考えるが、この場合、組
合がどのような責任を負うのかを
合がどのような責任を負うのかを具体的に示す
具体的に示すとともに、
示すとともに、組合への
とともに、組合への過度の
組合への過度の監理責任の義
過度の監理責任の義
務づけは、かえって受入れ事業の円滑な実施の妨げとなるので、行うべきではない。
むしろ、受入れ組合の監理の実効性を
むしろ、受入れ組合の監理の実効性を確保し得る
監理の実効性を確保し得る制度設計とす
確保し得る制度設計とすべきである。
制度設計とすべきである。例えば、
べきである。例えば、
受入れ組合が
受入れ組合が監理責任を遂行でき
組合が監理責任を遂行できるよう
監理責任を遂行できるよう、
るよう、受入れ組合と受入れ企業と
受入れ組合と受入れ企業とで監理契約を締結
監理契約を締結
し、組合の監理行為に対し企業が応じるべき
組合の監理行為に対し企業が応じるべき事項について
企業が応じるべき事項について取決めを行う
事項について取決めを行うことを
取決めを行うことを義務づけ
ことを義務づけ
るなど、組合に
るなど、組合に監理
組合に監理実行
監理実行のための
実行のための権限
のための権限を与えるべきである。
権限を与えるべきである。
なお、
なお、技能実習生の監理責任は
技能実習生の監理責任は第一義的には雇用企業にあり、雇用企業に対する監理
義務を明確にするとともに、雇用企業への罰則規定を整備することも必要である。
さらに、受入れ組合の運営の適正化を担保するため、
さらに、受入れ組合の運営の適正化を担保するため、員外監事の設置
受入れ組合の運営の適正化を担保するため、員外監事の設置または
員外監事の設置または業務監査
または業務監査
権限を持つ監事の設置
権限を持つ監事の設置を義
設置を義務づけるとともに、これら監事就任者に対する
を義務づけるとともに、これら監事就任者に対する教育研修
務づけるとともに、これら監事就任者に対する教育研修の実
教育研修の実
施が必要である。
必要である。
6
(4)
(4)事業協同組合等の受入れ事業適正化のための新たな枠組みの創設
事業協同組合等の受入れ事業の適正実施や、悪質なブローカーの排除、中小企業等協
同組合法に合致した適正な組織・運営体制の確保を図るためには、単に受入れ組合への
取締り規制や行政処分だけではなく、設立時からの継続的な指導・支援を通じて受入れ
取締り規制や行政処分だけではなく、設立時からの継続的な指導・支援を通じて受入れ
組合の適切な取組みを促進することにより、
「健全な受入れ組合の育成
組合の適切な取組みを促進することにより、
「健全な受入れ組合の育成」
育成」を図ることが重
を図ることが重
要である。
これには、受入れ事業開始時における受入れ組合としての適格性
これには、受入れ事業開始時における受入れ組合としての適格性の
確認はもとより、
ての適格性の確認はもとより
はもとより、
その後の活動
その後の活動状況
活動状況等
状況等を継続的にチェックし、これを客観的に評価して指導・改善・育成
を継続的にチェックし、これを客観的に評価して指導・改善・育成
につなげるとともに、その評価結果を入国管理局や所管行政庁(認可行政庁)
につなげるとともに、その評価結果を入国管理局や所管行政庁(認可行政庁)等の参考
(認可行政庁)等の参考
情報として活用するための仕組みが必要である。
このため、事業協同組合等の受入れ事業について、各都道府県に学識経験者、
各都道府県に学識経験者、弁護士、
公認会計士または税理士、
公認会計士または税理士、中小企業診断士、社会保険労務士などの専門家
社会保険労務士などの専門家で
専門家で構成する「都
「都
道府県評価
(仮称)を設置し、
道府県評価委員会」
評価委員会」
(仮称)を設置し、一定の
を設置し、一定の評価基準に基づき、
一定の評価基準に基づき、その適正度を継続的に
評価基準に基づき、その適正度を継続的に
チェックし客観的に
(仮称)を創設すべきである
。
チェックし客観的に評価する
客観的に評価する「外部
「外部評価制度」
外部評価制度」
創設すべきである(別紙参照
別紙参照)
参照)
また、この評価
また、この評価委員会からの報告等を受け、情報を共有し、外国人研修・技能実習制
評価委員会からの報告等を受け、情報を共有し、外国人研修・技能実習制
度の一体的運用を図るための関係機関の
度の一体的運用を図るための関係機関の横串し的な
関係機関の横串し的な協議体
横串し的な協議体として、各都道府県に入国管
協議体として、各都道府県に入国管
理局、所管
、労働基準監督署
理局、所管行政庁
所管行政庁(認可行政庁)
行政庁(認可行政庁)
労働基準監督署、
基準監督署、JITCO、中央会などで構成する
JITCO、中央会などで構成する
「都道府県連絡協議会」
(仮称)を設置することも必要である
。
都道府県連絡協議会」
(仮称)を設置することも必要である(別紙参照)
を設置することも必要である(別紙参照)
新たな外国人研修・技能実習制度の枠組みにおいては、こうした仕組みの整備とこれ
を円滑に推進するための予算措置が是非とも必要である。
(5)受入れ組合の指導機関としての
(5)受入れ組合の指導機関としての中央会の位置
)受入れ組合の指導機関としての中央会の位置づ
中央会の位置づけの明確化
中央会は、中小企業が組織する
中央会は、中小企業が組織する事業協同組合等
中小企業が組織する事業協同組合等の設立や
事業協同組合等の設立や適正
の設立や適正な組合運営を指導・支援
適正な組合運営を指導・支援
し、共同事業を推進することにより、中小企業の振興・発展を図る
し、共同事業を推進することにより、中小企業の振興・発展を図ることを目的とする、
ことにより、中小企業の振興・発展を図ることを目的とする、
中小企業等協同組合法等
中小企業等協同組合法等に基づく組合指導
に基づく組合指導・支援の
組合指導・支援の専門機関であ
・支援の専門機関であり、
専門機関であり、全国
り、全国及び
全国及び47
及び47都道
47都道
府県の中央会
府県の中央会には
の中央会には、
には、中小企業組合等約3
中小企業組合等約31
約31,000の中小企業団体
,000の中小企業団体(構成員中小企業
中小企業団体(構成員中小企業は
(構成員中小企業は
約305万
305万企業)
企業)が会員として参加している
が会員として参加している我が国中小企業を代表する組織である。こ
している我が国中小企業を代表する組織である。こ
の中には、
外国人研修生受入れ事業を行っている多くの
外国人研修生受入れ事業を行っている多くの事業協同組合
多くの事業協同組合等
事業協同組合等も含まれている。
含まれている。
このようなことから
このようなことから、
なことから、中央会としても
中央会としても、事業協同組合等が実施する受入れ事業につい
ては、これまで、組合の健全な育成を図る観点から
ては、これまで、組合の健全な育成を図る観点から、適正実施の
組合の健全な育成を図る観点から、適正実施のための
、適正実施のための指導・支援を行
ための指導・支援を行
ってきた。中でも
ってきた。中でも、
中でも、上述のように、ブローカーによる事業協同組合
上述のように、ブローカーによる事業協同組合等
ブローカーによる事業協同組合等の悪用を防止する
ため、本来
ため、本来の共同事業を
本来の共同事業を少なくとも1年以上実施した後に
の共同事業を少なくとも1年以上実施した後に受入れ
少なくとも1年以上実施した後に受入れ事業を行う
受入れ事業を行うよう指導
事業を行うよう指導に
よう指導に
努めてきたところである。
努めてきたところである。
このような中、本年7月に、中小企業庁
このような中、本年7月に、中小企業庁より
本年7月に、中小企業庁より「外国人研修生受入事業に係る事務取扱
より「外国人研修生受入事業に係る事務取扱
要領」が発出
要領」が発出され、
発出され、中小企業等協同組合の所管行政庁に対して、
され、中小企業等協同組合の所管行政庁に対して、設立認可等の事前規制
中小企業等協同組合の所管行政庁に対して、設立認可等の事前規制
(所管行政庁は、組合の受入れ事業に係る設立認可または定款変更の認可の審査を行う
所管行政庁は、組合の受入れ事業に係る設立認可または定款変更の認可の審査を行う
7
際は、受入れ事業の開始は、設立後
受入れ事業の開始は、設立後受入れ事業以外の事業を
設立後受入れ事業以外の事業を少なくとも1年以上実施し
受入れ事業以外の事業を少なくとも1年以上実施し
た後に、
た後に、定款、事業計画等の変更、規約の制定により
定款、事業計画等の変更、規約の制定により行う
、規約の制定により行うよう指導を徹底するとしてい
行うよう指導を徹底するとしてい
る。
)や報告徴収、検査、改善命令
や報告徴収、検査、改善命令等の事後規制など、
、改善命令等の事後規制など、外国人研修生受入れ事業に係る中
等の事後規制など、外国人研修生受入れ事業に係る中
小企業等協同組合法の運用強化についての協力要請が行われたことは
小企業等協同組合法の運用強化についての協力要請が行われたことは大いに
ことは大いに評価できる
大いに評価できる。
評価できる。
また、厚生労働省最終
また、厚生労働省最終案において
最終案においては
案においては、企業に対する専門的・技術的支援は受入れ団体
の役割とし、法令遵守・実習の管理的チェックは一定の公的機関が担うなど、
の役割とし、法令遵守・実習の管理的チェックは一定の公的機関が担うなど、制度運営
法令遵守・実習の管理的チェックは一定の公的機関が担うなど、制度運営
に係る役割分担の明確化を検討する必要があるとして
に係る役割分担の明確化を検討する必要があるとしており、これも妥当な提案であると
役割分担の明確化を検討する必要があるとしており、これも妥当な提案であると
考える。
考える。
ただ、これらは、
ただ、これらは、行政庁やJITCO
これらは、行政庁やJITCOのような
行政庁やJITCOのような公的機関が、不適正
のような公的機関が、不適正事案
公的機関が、不適正事案に対する取締
事案に対する取締
り規制や行政処分を目指すものであ
り規制や行政処分を目指すものであり、
を目指すものであり、受入れ事業の適正化のためには
り、受入れ事業の適正化のためには必要なことであ
受入れ事業の適正化のためには必要なことであ
るが、
るが、一方で、これと同時に、
一方で、これと同時に、受入れ組合
これと同時に、受入れ組合に対し
受入れ組合に対し、設立
に対し、設立時
、設立時からの
からの継続的な指導・支援を
継続的な指導・支援を
通じて「
通じて「改善・育成」
改善・育成」を推進し
育成」を推進し、健全な受入れ組合
を推進し、健全な受入れ組合の実現を図って
、健全な受入れ組合の実現を図っていくこと
の実現を図っていくこともまた重要
いくこともまた重要
である。この「改善・育成」機能は、
機能は、行政庁やJITCOのそれとは異なるものであ
行政庁やJITCOのそれとは異なるものであり、
ものであり、
中央会でこそ発揮できる機能である。
中央会でこそ発揮できる機能である。
中央会は、事業協同組合等
中央会は、事業協同組合等の設立・運営
事業協同組合等の設立・運営につ
の設立・運営について
について、
いて、所管行政庁の要請に応え、所管行
政庁との緊密な
政庁との緊密な連携の下に
緊密な連携の下に指導
連携の下に指導・支援
指導・支援を通じてこの「改善・育成」
・支援を通じてこの「改善・育成」機能を発揮し、組合
を通じてこの「改善・育成」機能を発揮し、組合
制度の運用の適正化に
制度の運用の適正化に大きな役割を果たしてきた。
の運用の適正化に大きな役割を果たしてきた。また、
大きな役割を果たしてきた。また、外国人研修生
また、外国人研修生・実習生
外国人研修生・実習生受入れ
・実習生受入れ
事業にお
事業においても、
においても、上述のように、適正化に一定の役割を果たしてきている
いても、上述のように、適正化に一定の役割を果たしてきている。
上述のように、適正化に一定の役割を果たしてきている。
しかし、中央会
しかし、中央会の
、中央会の組合に対する指導や監査には法的な強制力が与えられて
組合に対する指導や監査には法的な強制力が与えられていないこと
与えられていないこと
から、
から、会員外組合を含め、受入れ組合全体への指導の徹底や、ブローカー対策
会員外組合を含め、受入れ組合全体への指導の徹底や、ブローカー対策と
の徹底や、ブローカー対策といった
点においては限界もある。
点においては限界もある。
このため、新
このため、新たな外国
たな外国人研修・技能実習制度の
外国人研修・技能実習制度の枠組み
人研修・技能実習制度の枠組みにおいては、
枠組みにおいては、受入れ組合に対す
においては、受入れ組合に対す
る中央会指導の法的根拠・位置づけを明確にし、中央会の「改善・育成機能」の実効性
が担保されるよう、
担保されるよう、調査・
強化や組織体制面の強化など
その指導機能
されるよう、調査・監査指導権限
調査・監査指導権限の
監査指導権限の強化や組織体制面の強化
や組織体制面の強化など、
など、その指導機能
の充実強化を図る
充実強化を図る必要
強化を図る必要がある。
必要がある。
また、同時に、入国管理局、
、労働
また、同時に、入国管理局、所管行政庁(認可行政庁)
入国管理局、所管行政庁(認可行政庁)
、労働基準監督署
労働基準監督署、
基準監督署、JITCO
との連携関係の中で
との連携関係の中で、
関係の中で、中央会に、前項(4)の「
中央会に、前項(4)の「外部評価制度」
外部評価制度」の
評価制度」の「都道府県評価委員
会」及び「都道府県連絡協議会」
会」及び「都道府県連絡協議会」に係る運営等
及び「都道府県連絡協議会」に係る運営等の役割を
に係る運営等の役割を与え
の役割を与えるなど、
与えるなど、中央会の
るなど、中央会の役割を明
中央会の役割を明
確にすることにより
確にすることにより、
することにより、その特有な機能である
特有な機能である「改善
ある「改善・育成
「改善・育成機能
・育成機能」
機能」の積極的な活用
の積極的な活用を図る
活用を図る
べきである
。
べきである(別紙参照)
8
<別 紙>
事業協同組合等
事業協同組合等の受入れ
の受入れ事業適正化のためのスキーム図
【外部評価制度】
【外部評価制度】
情報提供
都道府県評価委員会
<都道府県の主な機関
<都道府県の主な機関の協議体>
機関の協議体>
○事前評価
都道府県連絡協議会
○事後フォローアップ
○受入れ事業の実態と課題の把握
<構 成 例>
○適正化策の策定
学識経験者
弁護士
公認会計士または税理士
中小企業診断士
社会保険労務士
等
等
入国管理局
所管行政庁
(入管審査等)
(組合認可・検査等)
(事務局:中央会)
指導
調査
労働基準監督署
要請
報告
(検査等)
連携
JITCO
(巡回
(巡回指導等)
専門家・中央会
専門家・中央会指導員等
・中央会指導員等
中央会
(弁護士・公認会計士または税理
(組合指導)
士、中小企業診断士・社会保険労
中小企業診断士・社会保険労
務士、中央会指導員 等)
(事務局:中央会)
調査・指導
受 入 れ 組 合・受 入 れ 企 業
9