Vol.02

おいしいかおりが広がる家。
お宅訪問 v o l.
02
土とふれあい
食にこだわる
そんな田舎暮らしを実現。
玄関を開けると、炊きたてのごはん
鹿児島市北部の緑豊か
…
な郊外、そんな場所に位置する
さん
のいいかおり
のご自宅、親しいご友人を招いての
ホームパーティーにお邪魔した。
て座ったリビングルームからはキッチ
お料理の準備真っただなか、案内され
ンが見える、小さな黒い真四角のタイル
と飴色をした木枠の格子窓がなんとも
落ち着いたノスタルジックな雰囲気だ。
キッチンではなく﹁お台所﹂と読んだ方
がふさわしい気がする。そこからさっき
のかおりのもとらしき、使い込んだ釜を
発見。木製のふたの隙間から白い湯気が
たっている、なんともしあわせな光景。
そんな私の視線に気付き﹁釜でごは
﹂と
…
このお台所の料理長、奥さまの
子さ
んを炊く、そういう自分が好きで
ん。現在も料理教室の先生としてご活
躍中、お料理にも深い思いやこだわり
があるのも当然。そしてこの家がお台
子さんの書斎デスク
02
お宅訪問 vol .
にはお料理上手な N 子さんのアイデアでジャ
1
2
3
4
K
N
所を中心に配置してあるというのも頷
ける。お台所から
N
1. 長男の T くんがお庭の菜園を案内してくれ
ました。2. 家庭菜園でできた野菜 3. 家の裏の
はらっぱ、お父さんがこどものたちのために
草刈りをしてくれました。広い！ 4. キッチン
ストサイズの収納スペースがいっぱい。
1. 旬の秋刀魚で甘露煮、N 子さんの手料理。
2. 窓をフルオープンにすると庭とリビングが
一体化 3. 最近では珍しくなったご近所の薪の
お風呂の煙 4. 義弟さんお手製の家の模型 5.
何枚も描かれたという間取りを考えたときの
スケッチ、2 冊分のファイルになった。
リビングはもちろんのこと、こども部
に玄関の来客を迎えることができる。
兼ストックルームを通って、ダイレクト
時間もいつもよりもゆったりと流れて
ない、今日はやたらとかおりに敏感だ。
と、感覚も研ぎ澄まされるのかもしれ
い夕方のかおり。自然の中に身を置く
長男の
くん、妹の
ちゃん、おとも
いるように感じる。
屋までも見渡せる空間が広がっている。
﹁生活しやすい動線を考え、間取りを
何度もスケッチして考えました﹂とご
す、以前の自分とは信じられない変化
ですよ。田舎暮らしには必需品なんで
想像できないお話。
﹁草刈機を買ったん
お洒落なお父さま、その雰囲気からは
さんがいらっしゃるようには見えない
る。こどもたちからする、草のにおいと
覚。今夜はごちそう、にぎやかにみんな
んだかとても大きなリビングにいる感
家の中と外、周りの環境も含めて、な
オープンのウッドデッキからご入場。
ていたけれど﹁お腹空いた﹂と、フル
子さんの手料理のにおい、
さんの
お宅はなんだか懐かしい、そしてゆった
文・田中有紀
写真・
STUDIO POPPO
な、ほっと落ち着ける空間だった。
り過ごせる、まるで実家に帰ったよう
憶が蘇ってきた。ご近所の煙突からは風
ところで暗くなるまで遊んだ、温かい記
原っぱが広がっている。幼い頃、こんな
外に目をやると、自然なままの広い
草、自然と親しむ生活をお父様自身も
K
満喫されているご様子。
よ﹂となんだかとても楽しそう、土や
で楽しいホームパーティーの時間が始ま
だちのお子さんと元気よく走りまわっ
H
です﹂
﹁この間も、こどもたちが遊べる
主人の
太さん。とても小学生のお子
T
ように一日がかりで草刈りしたんです
S
呂を薪でたく白い煙が、これまた懐かし
02
お宅訪問 vol .
N
5
4
3
2
1
建設地：鹿児島市
竣工日：平成 22 年 5 月
家族構成：夫婦 + 子供 (2 人 )
お宅訪問 vol .
02

Download Report