第6回会議録(PDF形式:644KB)

第6回与謝野町まち・ひと・しごと創生有識者会議 会議記録
■日
時
平成27年7月28日(火曜)午後7時30分~午後11時00分
■場
所
岩滝保健センター 2階 会議室1・2
◎杉岡秀紀
出席
委員
岡田三栄子
委員
足立経彦
委員
佐々木貴昭
委員
水口慎太郎
委員
安藤太郎
委員
糸井滿雄
委員
柴田祐史
委員
高岡政義
委員
小谷貴儀
係長
■委員
欠席
■事 務 局
(企画財政課)
土井継人
委員
杉原千明
委員
植田弘志
課長
谷口義明
主幹
芦田侑祐
主事
注)◎は座長
1.開会(午後7時30分)
(事務局)今日の有識者会議には関係課の実力者にオブザーバーという形で出席いただいている。積
極的に意見交換していただければと思っている。
(杉岡座長)本題に入る前に、京都市内で中小企業家同友会の振興憲章の条例を巡った集まりに呼ば
れたところ、たまたま与謝野町の商工観光課の課員さんもおられた。最近京都市内にいても与謝野
を感じている。また、先日、京都縦貫自動車道が開通し、私は 7 月 18 日オープンと同時に京丹波
和知インターから舞鶴までのったが会場はすごい人だった。40 年間の悲願をチャンスに変えるか
ピンチになるか、北部 5 市 2 町が試されているのではないかと感じている。昨日、東京で仕事をし
たが、東京に行くたびにここは住む町ではないと感じている。宮津からここまでは 15 分、町だけ
で考えるのではなく広域連携が必要だと感じた。なんとか与謝野町のよりよい地方創生に貢献でき
ればと思っている。
今日の進め方としては大きく 3 つの柱があり、
①町の創生本部会議が開催されこれまでの有識者会議の議論の報告がされた。また、人口ビジョン
素案が出ており、それについて報告いただき情報共有を進め有識者会議からも意見があれば発言
をお願いしたい。
②地域創生で最先端を走っている町のひとつに徳島県神山町がある。ここのキーワードが与謝野町
と重なる部分もあり、ぜひ有識者会議の皆さんと共有したいと思うので情報提供したい。
③これまで皆さんから上がったアイデアを元に資料を作成し手元にお配りしている。この 1 か月間
事務局と協議し、未来の与謝野町との約束として文書化した。今日を皮切りに表現や加筆などの
修正をお願いしたい。これが今日のメインコンテンツ。
まずは 1 点目の創生本部の状況ということで事務局から報告をお願いする。
(事務局)6 月 29 日に第 3 回の本部会義を開催。有識者会議のこれまでの議論の報告と人口の将来推
計のシミュレーションを見て、大きな方向性を決めた。出生率と社会移動の関係によってシミュレ
1
ーションが変わってくるのでいろんなパターンの設定をしている。グラフ内の右側に点で囲まれて
いるものは人口が下げ止まる部分。推計をしている中で分かったことは大きく 4 つ。
①今後数十年間は必ず人口が減っていく
②対策を早くすればするほど早く効果が出る
③社会増減の改善年代が若ければ若いほど減少を抑える効果が高い
④将来老年人口比率が 2 割を切るのは相当困難
現在グラフは 2080 年まで作ってあるが、そこまでいっても老年人口比率は 2 割を切らない。こ
ういったことを本部会議に報告し議論した結果、
人口をおおむね維持できるという町推計 2-1、2-2、
2-3 を長期目標として進めるという方向性が決まった。
総合戦略については、前回有識者会議 1 班、
2 班でまとめられた人づくりと起業、これが大きな柱となっていると報告した。今後の予定につい
ては、総合戦略は有識者会議で作ることになっているが、行政が実施する事業も出てくると思うの
で、有識者会議と本部会議が車の両輪のように進めながら最終的には 1 つのものを作っていく、と
いう段取りを描いている。行政としては 12 月の議会定例会に出すスケジュールで考えている。な
お与謝野ブランド戦略事業や定住支援事業など平成 27 年度予算ですでに取り組んでいる事業かつ
地方創生の一環として位置付けているものがあり、これらは総合戦略に是非入れたいという行政の
思いがある。最後に総合戦略を策定していく上で、出生を増やすための施策と転出を抑制して転入
者を増やす、そのような意味での人口を増やす施策がいる。また、縮小社会を前提としたまちづく
り施策、人口が減っていくことは間違いないので、減っていくことを前提としたまちづくりも考え
ていかなければならない。この 2 つを同時に進めようというのが本部会議で合意された。
(杉岡座長)まだ決めきったというよりは、町推計 2-1 から 2-3 のうちどれか決めておらず、この
いずれかを町として選択するということか。いずれにしても数十年は人口減少が進み、2040 年を
超えてから落ち着いてくるという推計。それ以上の推計は現実味が無い。現実的なシナリオだと思
っている。
(委員)創生本部の人口ビジョンの数値目標がよくわからない。
(事務局)推計の仮定条件がいくつか設定している。出生率の違い、社会移動の解消年以降どれくら
い転入を増やしていくかの組み合わせの違いで作っている。この町推計 2-1、2-2、2-3 は将来、
人口が下げ止まる状況から逆算した条件設定をしている。
(委員)3 つを同時にするのか。2-1、2-2、2-3 のうちどれにするのかは決まっていないのか。
(事務局)そこまでは決まっていない。
「維持」でよいではないのかという話。
(杉岡座長)町推計 2-3 であれば社会増が 5 年間で 260 人、1 年間で 52 人、これはかなりハードルの
高い目標を達成しなければならない。1 年間に 4 人家族 12 世帯が移住してくるような施策が 5 年
間ずっと続けてできるのか。
(事務局)毎年すでにマイナス 150 人のため毎年プラス 200 人となる。
(杉岡座長)自然減だけで 150 人。
(委員)自然減 150 人を差し引いて 260 人増えるということか。
(事務局)現在、自然減 150 人、社会減 150 人で毎年 300 人の人口が減っている。今と比較して社会
増にしなければならない。すごくハードルが高い。
(杉岡座長)出生率が現在 1.7 で町推計 2-2 の目標数値は 2.3。これは過去 40 年間どの自治体も達
成できておらず京都府出生率 No.1 の福知山市ですら 1.9。1 世帯当たり 3 人産んでもらう家庭をど
2
れだけ増やすかという話になり、非常に挑戦的な推計。町推計 2-3 は現在の出生率 1.71 を維持す
るというもの。自然増減と社会増減の両方とも挑戦しながら 2060 年に少しでも人口を維持できる
ようにしていかなければならない。
(事務局)結婚した世帯は子沢山だが、結婚していない人があるので統計数値としては出生率が下が
っている感覚がある。
(委員)未婚率はどれくらいか。
(事務局)正確な数値を持って来ていないが、以前調べたところ与謝野町でも未婚率が徐々に高くな
っており、かつ晩婚化が進んでいる。
(委員)今の与謝野町の出生率 1.71、自然減 150 と社会減 150。このまま何もしなければどうなるの
か、という参考になるものはないか。
(事務局)日本創成会議準拠というのが、これまでの傾向のままいけば将来こうなるという推計であ
る。
(委員)何もしなければ大変なことになるということでこの施策の重要度がより高まる。
(事務局)この日本創成会議が消滅可能性都市を唱えた団体である。
(委員)消滅可能性都市は言い過ぎではないかという議論もあるが、現実問題このままだと 2080 年に
は大変なことになる、だから必死になってやらなければいけない。このグラフだと自然に維持でき
るイメージになってしまうので、しっかりと補足して情報共有していかなければならないと思う。
(委員)本部会議は何回開催されたのか。
(事務局)3 回開催した。
(委員)今後の予定(1)のところで記述の行政課題とは何か。
(事務局)これは誤解を招く文言である。行政が主体となってやるべきこと、と理解いただいたらよ
い。有識者会議で議論がなされる中で、これは行政がやるべきことというものが出てくるのではな
いかと思っており、その中身や目標については行政で検討をしてもらうという意味合いで書いてい
る。
(委員)町政懇談会をされている中で、今年の与謝野町の予算はこう考えています、というのが行政
課題か。
(杉岡座長)確かに誤解を招く表現である。与謝野町の課題のうち行政がすべきことと町民の皆さん
がすることとに分けられると思う。その中で行政がすべきことは平成 27 年度の予算でやっていく
こと。今年度の予算案も何かしらの条例や計画に基づいて根拠があって執行されているが、我々は
今新しいことについて議論している。今後行政にやってもらうことが出てくると思うので、それも
この中に含まれてくるということ。次の本部会議は 8 月末にされるということで、議題としては人
口ビジョンのシナリオ3つを絞るか絞らないかも含めた人口ビジョンの議論と「行政課題」につい
ての議論でよろしかったか。
(事務局)そのように予定している。
(杉岡座長)神山町という徳島県の 6,100 人の町についての資料で説明させていただく。先ほど縮小
社会という話もあったが、ここは過疎という言葉を少しクリエイティブに表現して、創造的過疎と
いう言葉を作りながら、まちづくりをしてきた場所。雇用が無い、仕事が無い、といったどこにで
もあるキーワードをどうやってひっくり返してきたのか。
3 つの取り組みが非常に功を奏していて、
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先ほどで言う社会増につながってきた。
①サテライトオフィス、東京にあるような会社がどんどんサテライトのオフィスを移して仕事を
してきている。
②ワーク・イン・レジデンスはいわゆる商店街、こういう店が町にないので来てほしい、という
展開をする。
③神山塾はグリーンバレーという NPO が開催、卒業生の半分が移住につながっている。
2011 年には社会増を達成。6,100 人という町の中にこれだけの人数が社会増として転入してきて
おり、転出を上回った年もあった。内訳は 30 歳前後の方々が入ってきている。58 世帯 105 名、う
ち子どもが 27 名。神山町は徳島空港から 60 分程度。グリーンバレーという NPO が出てくるが、も
ともとこの仕掛け人は建設業の社長。彼が PTA 会長をしていた時からストーリーは始まり、戦中に
アメリカから親日的な神父が交流のメッセージとして日本全国に青い目をした人形をたくさん贈
ったが、戦争が激化するにつれ焼却処分などで全国から消え去った。神山町の小学校にはたまたま
アリスという人形が残っており、その裏にはアメリカのピッツバーグから寄贈されたと書かれてい
た。今から 20 年ほど前、戦後 50 年にアリスをアメリカに返そう、という PTA 活動が持ち上がった。
そこで 20 名くらいの訪問団により国際交流が始まった。町も国際的な町を目指していこうという
思いがあり、神山町国際交流協会というグリーンバレーの前身の任意団体ができた。そこが国際文
化村委員会を作り、町がやろうとしている構想を民間レベルでアイデアを出していった。この中で
やり始めた一つがアドプト・プログラム、自分の家の前の道を自分たちで綺麗にしようという働き。
こういう活動から自分たちが出来ることから地域づくりを始めていこうと町民から始まった。国際
交流でも外国人アーティストがたまたまこの町に来たことがあり、それを機にアーティストの滞在
をウリに出来ないかと話が上がり、これがアート・イン・レジデンスにつながった。10 年前に NPO
法人としてグリーンバレー、移住促進・国際交流・環境活動を行う民間の団体ができた。神山町は
行政ではなく民間が引っ張っている。ここに地域創生のキーワードが重なるのではないかと思う。
アート・イン・レジデンスでは海外や日本の無名に等しいアーティスト(外国人 2 名、日本人1名)
に来て何かを作ってもらう。これが私の中では与謝野町の X キャンプと重なった。山林やいろいろ
な場所でアートを作り、こういう人たちが入ることで新たな風が吹く、あるいは交流が生まれる。
見物に訪れる観光客に焦点を当てるのではなく、アーティストを支援してアーティストがアート活
動をしたいと思う町にしていこうと、宿泊や食べ物、プログラムの提供をしていった。そうこうし
ているうちに情報発信にイン神山というサイトを作ってアートの発信を始めたが、サイトで一番見
られているのはアート・イン・レジデンスではなく「神山で暮らす」であり、新しい人を受け入れ
る町にニーズがあるのだと気付いた。ここで方向転換をして、アートだけでなく神山で暮らすとい
うことに価値があるのではないかと考え、その人々が住める空き家がどれだけあるのか、町は 10
数件の空き家しか見つけられなかったがグリーンバレーが調査すると 300 件見つかった。この空き
家をアート・イン・レジデンスに使えるのではないかとなり、事業転換をした。そうして始めたの
がアート・イン・レジデンスに加えワーク・イン・レジデンス。神山町にはパン屋さんが無かった
ので、「パン屋さんこの空き家に住みませんか」という宣伝で工房を構えやすいような間取りにし
たり機材を持ち込みやすいような整備を行ったり、あるいは小麦を納入できる業者を紹介するなど
で側面支援を行う。また、デザイナーもボランティアの建築家に来てもらいイノベーションをして
いく。ワーク・イン・レジデンスによる商店街の再生では地元の町にはなかったものが入ってきた。
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空き家改修プロジェクトでは町の建築関係者や外部の学生を総動員し、現代風の空き家に再生し、
ここにイギリスのデザイナーが住みたいと手を上げた例もある。また、神山塾の塾生が住み始めた
りもしている。年間 13~15 件しかマッチングできないのに、順番待ち 200 人という状況。また、
ワーク・イン・レジデンスでは町が光ファイバーの整備をいち早く行い、どこでも1GB くらいの
スピードでネットが使える環境を整えた。そうすると、空港からも 1 時間程度なので東京でやるよ
りもスピードが速く家賃も安い。住民のおもてなしも子育てもよい環境にあるということで、東京
にオフィスを置いていた人達が I ターンを始め、企業も 13 社増えた。自然豊かなところに働き方
を変え、家族ごと移住する。その中で今は専門のコ・ワーキングオフィスも設定している。神山塾
では行政の活用の仕方、厚労省の就職支援も使い、この町に住みたいという人が増えた。塾生 77
名のうち半数が町に残りたいと言っており、自然増にも効果がみられている。神山はアートから始
まり、地域の魅力が上がり、人が集まり、旧住民と新住民の交流が生まれ、その循環が出来ている。
人口は減っているが社会増・自然増が効いてきている。地方創生ではここだけの有機農業、I ター
ンや起業を出そうとしている。ここで伝えたかったのは住民、キーワードはアート、伝統産業だけ
でなく新しいことも入れながらの新旧融合産業、キーパーソンがいると町が変わるというストーリ
ー。神山町には与謝野に近いキーワードがあると感じ、過疎がプラスに転化するとこうなるという
ことを情報共有したかった。必要ならば講演交渉も仲介できる。日本の田舎をステキに変える、こ
れがキーワード。「すき」という言葉に手をかけると「すてき」になる、これはうまい。町を「す
き」な人を増やしていくと「すてき」になる。いいところをちょっと真似していけばいいと思う。
またテレビ番組や Youtube などでご覧いただければと思う。
(杉岡座長)それではメインの話。総合戦略素案の原型が分からないくらいに赤を入れてほしい。ま
ずタイトル、
「まち・ひと・しごと創生」という部分は端にやって、一番伝えたいメッセージの「未
来の与謝野町との約束」を真ん中に持ってきた。創造的過疎というのは神山町が使っているので創
造農村という言葉が出てきている。これは文化庁が推奨しているもので、創造農村の定義は住民の
創造活動の自由な発揮に基づいて、文化と産業における創造性に富み、同時に脱大量生産の革新的
で柔軟な都市経済システムを備え、グローバルな環境問題や、あるいはローカルな地域社会の課題
に対して、創造的問題解決を行えるような「創造の場」に富んだ農村のこと。イメージとしては兵
庫県篠山市、元副市長さんが作られた団体の「NOTE」という団体、あるいは新潟県の十日町。そう
いったところがネットワーク化されている。ぜひ与謝野町も入っていただきたい。与謝野町は町長
もクリエイティビティとかデザインとか言われているので、あえて普遍的な言葉を使い、創造農村
としてくくった。こういった言葉でまずパンチを出したらどうかと思う。
与謝野のひとづくり、しごとづくり、まちづくり、ここは順番にこだわっている。政府はまち・
ひと・しごとの順番にしているが、皆さんの議論を聞いてきてやっぱり人が一番大事だろうという
教育の話に落ち着いた。与謝野で出すアイデアは人だと思う。柱も人から出している。次に仕事だ
が、仕事がなければ人は来ない。来ても離れる。人が来て、仕事が来て、最後に町が出来る。この
順番で与謝野町は出すべきではないかという整理。この順番は私の提案。
続いて前文、これは中小企業振興条例の前文を 50%ほど真似ている。この文章ももっと柔らかく
して、皆さんの思いで変えていってもらえばよいと思う。
<全文朗読>
5
まず、こういった全文を作った。この後に有識者の皆さんの名前を書くかもしれない。基にした
ものが行政の条例の全文なのでやや硬い表現。こういうキーワードが足りない、あるいは順番を変
えた方がよい、全文が固い、などあれば議論したい。
次に構成。構成は前文が 1~2 ページくらい、用語で難しいものがあれば注訳を入れていけばよ
いと思う。また、人口ビジョン(抄)で、(抄)と書いてあるのは抜粋という意味。元ネタは先ほ
ど事務局からあった創生本部で策定いただいたものをここに収録しようと思っている。ただ、皆さ
んの意見を反映できるチャンスでもあるので、このシナリオでよいのか、意見があればいただきた
い。総合戦略は国の言葉ではなく皆さんの言葉で柱立てをした。
①与謝野を愛し、多様性を認め合い、新しいモノ・コトを創出する人材育成——紡ぎ人をつくる——
②与謝野ならではの創造的なものづくり、しごと創出——与謝野クリエイティブ・与謝野ブランド—
—
③与謝野への人の流れをつくる——与謝野版むすびわざ&アート・イン・レジデンス(仮)——
④広域連携による持続可能なまちづくり——丹後は一つ——
ページ目以降は具体的な事業内容を入れているが、前回までの議論では埋められないものが沢山
あり、黒丸が入っている。すでに策定している計画や役割分担、数値などを入れる作業をこれから
していかなければならない。8 から 10 ページまでが人づくりの話で、ここが一番ボリュームが多
い。11 ページから 13 ページが仕事づくり、14 ページから 16 ページが定住促進・まちづくり、17
ページ・18 ページが広域の話、最後はヘリポートの話で締めた。言葉は変えているがすべて皆さ
んの意見。まず、全体の構成、全文、現在は写真も入れていないので文字だけで見にくい。このま
まゴールにはならないので、タイトル・構成・全文・柱に絞って先に議論いただきたい。
(委員)創造農村というところが引っかかっている。聞きなれない言葉なうえ、農村というと山奥の
イメージになる。この町はそんなに田舎ではないのではないかという意見もあり、ピンとこない。
(杉岡座長)全国的なネットワークがあるので残りやすいかと思ったが、オリジナリティの面では変
更してもよいと思う。徳島県は創造的過疎としているので、造語でもよいいと思う。創造地域や創
造的な町、といった表現でも。与謝野町は「創造」という言葉を入れるのがよいのではないかと思
っている。カタカナは分かりにくいと思うのでタイトルにはカタカナを入れたくないと思っており、
カタカナを排している。名は体を表すのでいろいろな意見をいただきたい。
(委員)与謝野町を農村という表現をしているが、農家のある率はどれくらいなのか。タイトルを見
ると、ピカピカのど田舎から作りたいのかと思う。
(杉岡座長)先ほどの言葉では「日本の田舎」と言っている。この町では田舎というとどんな印象か。
農村という言葉がフィットしないのならそこは省いていいと思う。
(委員)農村より田舎の方がいい。
(杉岡座長)創造的田舎を作るということか。全国でこの町しか使っていない言葉になると思う。創
造的田舎。
(オブザーバー)産業振興会議では農業と織物業を当町の主観とするイメージがあるので、併記する
なら両方かと。また、山と海の両方のイメージがあり、阿蘇ベイエリア構想もあるので、入れるな
ら海も入れる。それで田舎を漢字にするかひらがなにするか。創造という単語と田舎という単語を
どのような形で表現するか。主題の所で「未来への約束」というと国レベルにアピールできそうな
6
気がする。
(杉岡座長)ほとんどの所は総合戦略を前面に出している。メッセージ性はない。
(委員)下に与謝野町とあるので、主題には与謝野町といれずに「未来の約束」だけでどうか。
(杉岡座長)シンプルでいい。
(委員)農村よりは田舎の方が子育てもしやすそう。
背景がのどかで子育てに適してそうな気がする。
(杉岡座長)人づくりを一番頭に持ってきたというところで、教育委員会や教育関係の会議が沢山あ
ると思うが、何か矛盾したメッセージはないか。
(委員)無いと思う。
(杉岡座長)未来というのがどこを指しているのか分からない。アメリカの原住民のインディアンの
イロコイ憲法が残っており、それは 7 世代先を見据えた社会づくりをせよという言葉が入っている。
これは今のアメリカ憲法にも引き取られている。今の与謝野の人口ビジョンは 2080 年まで出てお
り、7 世代までにはならないが 3 世代先を見据えた、など、どこまで責任を持つのかといった時に、
少なくとも現世代 3 世代先まで見据えたいということが出来ないこともない。一応仮のまま続け、
またよりよい言葉とかアイデアがあれば修正する。
(オブザーバー)農村も田舎もひっかかる。創造という言葉を入れるのはいいと思うが、田舎は今後
目指していく方向にフィットしないと感じる。
(委員)地域はどうか。
ま
ち
(杉岡座長)創造的地域、よいと思う。あるいは創造的与謝野とか、いろんな工夫が出来ると思う。
しばらく考えよう。続いて、前文は農村という言葉を落とし、その他ご意見ありますか。
(委員)この前文のベースが中小企業振興条例ということで、文中に中小企業という言葉が出てきて
いる。個人事業者もいるので、地元事業などの言葉に置き換えると対象が広がると思う。
(杉岡座長)零細、中小は企業規模を言ってしまうので、地域企業とかはいかがか。
(オブザーバー)中小企業振興基本条例の解釈では問題はないと思う。ただ、呼称は統一する必要が
ある。
(杉岡座長)この中でも地域企業、中小企業と相乱れているので、呼称は統一しなければならないと
思っている。織物業を包含する言葉として、どういった言葉を冠につければすべての産業に合うだ
ろうか。個人事業主と書かれても職業のように感じる。
(委員)機を管理しているものは熱心に織物業を考えているが、実際の個人事業主の現場の織り手は
まだそこまで考えていないし、現在では自分の仕事に誇りも持っていない傾向が強い。我々には難
しい職人の仕事をこなす、すごい技術者が住んでいる町だという認識があるが、その感覚を共有で
きていない。与謝野町の一般的な織り手にこれを求めても答えは返ってこないのではないか。我々
がもっと価値を認められるような呼び方が出来ればと思う。与謝野町は織物業に限らず、非常にも
のづくりが得意な技術者集団が多いので、技術レベルは非常に高い。何かそれがわかる表現が入れ
ばと思う。
(杉岡座長)これは入れたい。どのような言葉がいいか。技術者集団もアーティストもちょっと違う。
まずは仮に地域企業人としておいて、いい言葉が出ればと思う。中小や零細といった規模の言葉で
もなく、カタカナのアーティストといった言葉でもないと思うので、フィットする言葉があればま
た出していただきたい。前半の第一パラグラフはだれが書いても町の認識はこういう形で記される
のかと思う。第二パラグラフからは与謝野町ならではの町のウリとして残してよいのかと思う。第
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四・第五パラグラフはいわゆる人づくりが大事という話と住民や企業の皆さんの視点を起点にする
というもので、最終パラグラフは行政の役割について。この順番や内容はいかがか。
(委員)違和感はない。全て関連しており今まで議論してきたこと。
(委員)与謝野町のまちづくりに関しての文章が長い。もう少し整理して。
(杉岡座長)文章を区切る。その他、キーワードが欠落している、などはないか。
(委員)この総合戦略をどこへ出すのか。
(杉岡座長)住民の皆さんに見ていただき、パブリックコメントをやろうと思う。最終的にはお金を
もらうために国にも出さなければならないが、これはまさしく町民との約束になる。
(委員)戦略なのか。
(杉岡座長)戦略。約束の内容は人口をこのようにする、そのためにこんな施策を打つ、というもの。
行政がすることと町民がすることと混ざる。
(委員)約束と書いてあるので、約束が何個あるのかなど明記してはどうか。
(杉岡座長)いいと思う。ここに 50 の項目があるとすれば、50 の約束、という風にした方がいいと
いうことで。何々を約束します、という表現は最後の一行だけでも入れた方がよい。
(委員)基本目標 1、2、3、4 があるが、これは 4 つなのか。
(杉岡座長)多くて 4 つがいいと思う。
(委員)それが分かると分かりやすい。
(杉岡座長)
。細かく分けるよりも大きく 4 つといった方がよい。ぜひともこれを反映する。
(委員)有識者会議がこういった議論をしてきたというのが感じられないので、これが大事だと思っ
た、とか、与謝野町で育ってこういうことを議論して人づくりが大事だと感じた、などの思いが入
っていない。
(杉岡座長)それを入れて作り直す。3 ページ目の頭がいい。本有識者会議ではこういうメンバーで
こういう会議を重ねてきて、そこでの共通点はこういうふうな思いで、人づくりが大事だと気付き、
4 つの約束が出てきて、これを未来の皆さんと約束しますと宣言すべきなのに抜けていた。申し訳
ない。可能であれば中学生にも分かる文章にこだわりたいので、一回作文した後に中学生にも読ん
でもらいたい。木綿屋六衛門や手米屋小右衛門などにはルビを振り、分からない言葉が出た時には
注釈を入れ、これはひらがながいいなど。約束と言っているのに大人だけでやってしまうと子ども
たちが全く理解できないようになってしまう。そのあたり、代表で何名かに読んでもらうなど可能
か。
(オブザーバー)可能だと思う。
(杉岡座長)そういう機会をつくっていただき、工夫したいと思う。今日いただいた意見としては
①中小企業という表現
②文が長くなりすぎないようにということ
③有識者会議の議論の経過や思いを入れるということ
④「約束をします」という切り口で宣言すること
⑤中学生にも分かるような文書表現・言葉づかいをする
以上 5 点を修正しながら第 2 案を次回 8 月に改定するということでよろしいか。
では、7 ページ、最初の 4 行では町は何で今まで動いてきたかを書いている。総合計画というも
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のがあり、基本的に町は今までこれに基づき動いてきた。この流れは変わらず、平成 29 年までの
計画なのであと 3 年間生きている。しかし今回は人口減少が急速に進んでいるので、人口を前面に
押し出した計画を作れと国から指示指令があり、与謝野町でもこれを受け止めて有識者会議が立ち
上がり、新たな戦略をたてようとなった流れを書いている。この会議、あるいは本部で議論しなが
ら人づくりが最も重要、仕事が大事、そしてひと・まち・しごとという順番を大事にしたいという
メッセージを入れている。そこで 4 つの約束を考えたというストーリー建てにしている。この約束
は 4 つでいいのか、こういう表現でよいかを確認していただきたい。
①は人づくりの話
②創造という言葉を押し出した仕事つくりの話
③定住と仕事づくりの話
④広域連携の話
という、ひと・しごと・まちという順番の 4 本の柱で具体的に考えていきたいとしている。その下
にはタイトルに込めた意味を書き、計画名はこうしてわかりやすくしたい、創造的という言葉を使
いたい、というメッセージが入っている。とりわけチェックしていただきたいのはこの 4 つの順番、
表現、この柱立てが皆さんの議論の集約にふさわしいかどうか。
(委員)順番はひと・しごと・まちということで網羅されている。前文の所がです・ます調に変換さ
れて読みやすいので、人口ビジョン以下の部分も同様に。
(杉岡座長)です・ます調に直す。私の論文癖で申し訳ない。中学生にもわかるかどうかも含め、で
す・ます調に統一する。サブタイトルに「紡ぎ人」と入っているが、これは事務局の男女共同参画
から出たもの。縮緬の町だったということ、紡ぐという言葉が全体を包括する言葉として。これを
中小企業の代わりにするのもありかもしれない。織物業だけを指すのではなく、子どもたちにアイ
デンティティを持ってほしい、糸だけでなく心を紡ぐ、思いを紡ぐといったこと。
(委員)サブタイトルを前にたてた方が読みやすいかと思う。
(杉岡座長)今のサブタイトルを頭に持ってきて、メインタイトルをサブタイトルに回す。
(委員)その方が読みやすい。
(杉岡座長)確かにサブタイトルの方がメッセージ性がある。例えば人づくりのところではメインタ
イトルに「紡ぎ人をつくる」、サブで具体的に「与謝野を愛し、多様性を認め合い、新しいモノ・
コトを創出する人材育成」という感じで一回打ちかえてみて、違和感があればまた議論する。また、
①~④も約束で統一した方が統一感がある。
(オブザーバー)紡ぐ人、紡ぎ人という言葉だが、与謝野町産業振興会議の中の与謝野ブランド事業
で与謝野 Weaver という毎週 1 回担い手を紹介する特設サイトを設置している。その中でこの議論
があり、紡ぐという言葉を出していたが、紡ぐという言葉が繊維業界では高品質なものと思われな
い。シルクは紡いだ糸ではない。そこで与謝野 Weaver では織りなす人と書き、それぞれを糸に見
立てて、それが織りなされることで 1 つの生地、町として織り上がるという深い意味が込められて
いる。そういった意味で合わせてもよいのかと思う。
(杉岡座長)そこは合わせていった方が統一感がある。その辺、いかがか。
(委員)丹後で紡ぐといわれると、紡績糸も「紡ぐ」なので、製糸をしたシルクの糸と紡いだ紡績糸
で、製糸した糸の方が価値が高く評価されている。価値観で安っぽいという判断がされるのではな
いかとも思うが、カシミヤも紡績糸なので、紡いだから安物というわけでもない。難しいところ。
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(杉岡座長)連記して紡ぎ人、織りなす人とするもの一手。同義でも若干の違いがあるということで
あれば、1 つに絞れないということも有りうる。あるいは 2 つを昇華する言葉があれば。与謝野人
かもしれないし。
(オブザーバー)プロモーションはイメージ戦略なので、マイナスイメージは排除している。
(杉岡座長)織りなす人、与謝野の子どもたちが織物業というわけでなく思い出や事業などいろいろ
なものを織りなすことを包含する言葉としてふさわしいか。●●っ子という言葉をよく教育行政が
使うが。
(委員)織りなす人に統一した方がわかりやすいという案もある。
(委員)紡ぎ人というのは直接的な糸の価値ではなく抽象的な言葉なのではないか。そこを取りざた
されていることに違和感がある。
(杉岡座長)
与謝野ブランド戦略で Weaver で紹介されている方は基本的に織物業の人がメインなのか。
(オブザーバー)与謝野町のものづくりの担い手紹介という位置付けにしている。そういう認識をさ
れていたという紹介なので、合わせる必要があるかどうかは別の話。ここに出てくる人材育成と
100%合致した話でもない。
(杉岡座長)ひとまず紡ぎ人という言葉が狭い意味での織物業の方という意味でないであれば、織り
なす人という言葉も包含するような大きい概念が捉えられるのであれば残してもよいと思う。逆に
これで心が伝わらないのであればもう一度議論して違う言葉に置き換えたいということにさせて
もらえればと思う。その他、柱立てや 7 ページの論理構成含めてご意見はないか。
(委員)柱だが、先ほど言われたように中学生や高齢の方も来られる中で、与謝野というのが漢字で
固いのでひらがななどで柔らかく見せるのも一つかと思う。
(杉岡座長)これは町としての考え方とかもあるのか。
(事務局)特にない。
(杉岡座長)ここはひらがなの方がよいかもしれない。固有名詞の時はひらがなを使ってみたいと思
う。
(委員)明朝体っていうのがちょっと。
(杉岡座長)時間がなかっただけでこだわっていない。全体はどんなフォントでもいいと思う。
(委員)7 ページの下に創造農村という単語が入っている。
(杉岡座長)これも合わせていく。
(委員)④の広域連携の「丹後はひとつ」
、丹後はどこまでの範囲か。
(杉岡座長)私の理解では京都府の行政区域では与謝野、伊根、宮津、京丹後の 4 つ。昔は舞鶴も入
っていたので、舞鶴も入れた旧丹後国くらいのイメージ。
(委員)福知山、綾部は入らないのか。
(杉岡座長)綾部・福知山は丹波。
(事務局)丹後地域と示すと 2 市 2 町だが、入れようと思ったのは 5 市 2 町。現在 5 市 2 町の広域連
携の話を進めており、ぜひそれを地域創生の戦略の中に入れたいという行政側の思いがある。
(杉岡座長)狭い意味では京都府北部という表現がフィットする。ここには京丹波、南丹、亀岡とい
った南丹は入らず、綾部・福知山・舞鶴は入る。北近畿と言った場合、誤解はないが兵庫県もジオ
パークの件で入ってくる。
(委員)京都府北部と丹後という表記があるので統一性がない。
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(杉岡座長)統一する。
(委員)府北部というパートナーシップか。
(杉岡座長)京都府北部の 5 市 2 町。ただ、丹後という言葉が持つ意味もあると思う。この言葉が柱
に出るかは戦略、あるいは戦術だと思う。歴史を重んじるのであれば、あえて丹後、丹波丹後でど
うか。
(オブザーバー)海の京都ではどうか。
(杉岡座長)海の京都は、京都府が力を入れて使いたい言葉ではあるが、綾部・福知山に海はない。
海の京都には無理やり入っているが、若干心がつながらない。ブランド戦略として乗っかるという
意味ではありだと思う。ここは皆さんの総意を聞きたい。
(委員)イメージとして、綾部以北は一つというメッセージを発信したい。それを示すいい言葉が無
いか、ということか。エリアは 5 市 2 町。
(杉岡座長)それを北近畿と言った方がよいのか、京都府北部といった方がよいのか、丹後・中丹と
いった方がよいのか。中丹は中途半端な言葉かもしれない。
(委員)丹の国はどこか。
(委員)兵庫。
(杉岡座長)三丹という言葉もありますね。丹後・丹波・但馬。とりあえず京都府北部にしておくが、
よい言葉があれば上書き保存したいと思う。
(委員)5 市 2 町だと、先ほど言われた丹後・中丹が一番普通のくくり。
(杉岡座長)これは京都府が区切った言葉。中丹は丹波があって生きる。南丹があって、丹後があっ
て、中丹。南丹が無いのに中丹と出てくると違和感がある。
(委員)府北部といえば福知山から北。違和感ないのではないか。
(杉岡座長)府北部で違和感ないのならそれで。丹波・丹後を意味するとか、海の京都の行政区域と
重なるとか説明はつけられる。一旦京都府北部で統一する。
<休憩>
(杉岡座長)手元に配った提言の履歴、これが元ネタだがこれが何かしらどこかに入っているかチェ
ックしてほしい。今日は4つの柱に同意をいただいたので、何をしていきたいという説明をして、
この視点のアイデアが足りないなどチェックをしていただき、2 週間なら 2 週間、3 週間なら 3 週
間、皆さんの方で肉付けしてもらう時間を作る。文書表現、僕が一律で作文するよりはこの部分を
練る人がいると思う。大きな柱立ては私が作文する、事業アイデアは大事なことなのでアイデア募
集する。例えば 8 ページの(ア)①の 2 行、この表現にはおそらく前回議論があまり反映されてい
ない。この例にはこれを加えろ、など具体的なアイデアを寄せてもらいたい。そういう期間を取っ
て修正分を完成させたい。今日の所で議論は完結しないと思う。今日の一番重要なことは、4 つの
約束の中での具体的なアイデアが皆さんの意見が反映されているか。先に言うと、医療関係の話は
入っていない。これには理由があり、京都医大北部医療センターに対する政策提言が主だったので、
町がやることではないのであえて落としてある。医療センターにやってもらおう、と入れるべきだ
ということであれば入れる。例えば助産師を増やせ、医者の数を増やせ、などは意図的に落とした
が、それ以外は基本的に入っている。まずは順番に説明する。8 ページの人材育成、基本的方向は
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3 つ。
①与謝野町を愛し、自分たちの強みを知り、多様性を認めつつ、新しいコトづくりやモノづくり
にチャレンジできる与謝野町人(紡ぎ人)を育成する。
②時代に合った地域をつくり、安心で安全なくらしを守るとともに、人と人、地域と地域が連携
するための拠点、老若男女がイキイキする場をつくる。
③若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるための環境を整える。
他の町の地方創生では 3 つ目が最初に来がちだが、我々の議論ではそうではなかったので、まずは
与謝野町を愛する与謝野町人を一番に持ってきた。最初の施策案では、共育という言葉が前回出た。
共に育ちあったり共に教えあったり、交流する場つくり。
(ア)では、仮称だが両グループのアイデア、与謝野町未来町民大学。大学のない町だからこそ
町民全員が講師・生徒となり、共に教え合い、学び合う場。多様な世代が交流できる場。結果的に
それが婚活になるのだという話もあった。若い男女が交流していくのだと。例えばしめ縄づくりを
教えたり、森の教室や昔遊びを教える、あるいは料理教室という声もあった。いろいろな意見が出
てこの 2 行に集約してもよいのかという所だが、まず 1 番目に持ってきたことの意味を説明したか
った。さらに説明を足す場合は別紙として出すとして、全体として 2 行程度に納めていきたい。公
共施設をもっと活用しろという意見があったが、町が所有する公民館・運動公園・図書館・体育施
設などの公共施設のうち、民間(町民)に任せられる施設は民間委託し、町民視点で共育できる場
づくりを進めるという話だった。
9 ページの(イ)与謝野学教育、幼稚園児・小学校児童・中学校生徒に対してふるさとの良さや
市民としての自覚を学べる「与謝野学」出前教室、体験講座を実施する。高校生はあえてはずして
おり、体験講座は織物体験という声もあった。「親子ほんまもん技育」は親子で「丹後ちりめん」
や織物業の「ほんまもん」に触れる機会(体験・インターンシップなど)をつくる。与謝野ならで
はの言葉で「ほんまもん」とか「技の伝承」という言葉があった。親子で丹後ちりめんの経験をし
たり、織物業のほんまもんに触れる機会、あるいはインターンや体験の機会を作っていくという風
なこと。もう少し言葉を足さなければならないかもしれない。ここには親子というキーワード、親
の教育についても議論があった。
(ウ)は教育推進課で進められていることも意識しながらだが、リベラルアーツという言葉が
出てきた。リベラルアーツの学習・体験では与謝野町含む京都府北部の歴史、文化などの教養を
学ぶだけでなく、学んだ成果を町政に活かす機会をつくる。これは実際始められつつある。さら
に人材育成にも徳出ししていく。行政参画の機会は、町にもっと町民の意見を入れていくという
話。これには今までの行政計画から引っ張ってきて、町の各種審議会、委員会等への公募委員枠
の向上、女性の町政参加を進めていくという話を反映してみた。
(エ)グローバル人材の育成では、友好都市との交流、英国ウェールズのアベリスツイスへ毎年
高校生を交換派遣しているが、これを引き続き進めていくということ。
(オ)子育て・住みやすい環境を作る〜子育てするならこのまちで〜。出産支援、現在自己負担
となっている不妊治療費の自己負担分(1/2)を町が助成する。また、助産師による産前産後の
相談・指導を受けられる体制を整える。保育料・幼稚園使用料の負担軽減、第1子の子どもの保育
料・幼稚園料の1/4助成、第2子の子どもの保育料・幼稚園使用料の半額化、第3子の子どもの
保育料・幼稚園使用料の無料化。保育サービスの充実、延長保育や休日保育、病児保育、病児後保
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育ができる環境を整備する。また保育ママや小規模保育も増加させる。※子ども・子育て支援事業
計画。これは委員の報告書から持ってきて加筆修正したものだが、細かすぎるというのであれば外
してもよいと思う。こういったメニューを人材育成の最後に産みやすい環境づくり、グローバル人
材、リベラルアーツ、与謝野学、エリート教育、共に学べるような町民参加の場づくりといったこ
とで紡ぎ人を作るような戦略を約束したらどうかと思う。
(委員)
(ア)の共育の読み方は「きょういく」。
(イ)②の親子ほんまもん技育というところが、この
言葉を使ったらよいのか。また、リベラルアーツという前に一般教養というか、親子ほんまもん技
育の所かその後に、親学を入れるべきか。
(杉岡座長)
(ア)①とか(イ)②のところで若干親と出してごまかしたが、親を教育するという表現
はあえてぼかしている。
(委員)ちょっとニュアンスが入ればいいと思う。
(委員)子育て・住みやすい環境のところに親の教育を入れてはどうか。親になるための、子どもを
一緒に育てる、など。
(委員)共に生きる、育つみたいなところの。
(杉岡座長)出産支援の前の親になる自覚とかいうところ。京都市内で言う足立病院さんがハッピー
スクールでは親の学校みたいなもので、赤ちゃんを実際にだっこする体験とか妊婦体験をしている。
これで親としての自覚、親になるということは素晴らしい事なんだ、と。そういったものをここに
入れよう。
(委員)アベリスツイスはすでに長年相互でやり取りをしている。
(杉岡座長)アートな話もしていたが、芸術家をイギリスから受け入れる、X キャンプに参加しても
らう、など、もっと踏み込めるかと。
(委員)ちりめん街道とか使えるのでは。
(杉岡座長)そういう踏み込んだことを皆さんに加筆していただけるとありがたい。リベラルアーツ
も現状を書いていて未来ではないかと思う。未来の話を含めて思いを挑戦的に書いてもよいかと思
っている。
(委員)エリートというのがひっかかる。
(杉岡座長)前回補足でお話ししたのをそのまま事務局に採用頂いたが、わかりにくいし、なくても
よい。先ほどの議論の紡ぎ人であるとか織りなす人といった、与謝野らしいものを入れた方がよい。
薄いのは(エ)のグローバル教育。皆さんでもこれ以上の議論があまりなされていなかったと思う。
(委員)グローバル人材の育成というのは受け入れている感覚がメインだと思うが、織物業界では職
人は一生懸命機を織っているので外に出ない人ばかり。あまりにも他の業界やよそのことを知らな
い人が多い。よくもめる時に、常識的にという表現をする方が多い。自分の中の常識しかない中で
常識といわれるので価値基準が違っている。そういう部分はよそに出ていって、自然と身につく価
値観を得ないと、人材育成にもつながらない。グローバル、特に日本以外の価値観のあるところに
出ていくことが出来ればと思う。
(杉岡座長)高校生やアーティストの話もあったが、織物業の産業界の皆さんがグローバル展開も書
こうと思ったら書ける話だが、そういった予定や可能性が無いのであれば書くと首を絞めてしまう。
(委員)個人的には行く予定にしている。
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(杉岡座長)国際交流ぐらいであれば年に 1 回程度交流する程度でできるし、Weaver の話もあそこに
英語の翻訳を付けるだけで国際発信できる。ああいった織りなす人の言葉を国際発信していくこと
もグローバル化だと思う。そういうのも展開可能ではないか。
(委員)地域教育はどこかに入っていたか。
(杉岡座長)地域教育は(イ)②
(委員)グローバルには外の世界とあわせればいい、知ればいいというだけでなく、自分たちを分か
ったうえでという部分がある。
(杉岡座長)
(イ)①と(エ)①はセット。グローカル教育とかで書いてもいいかもしれない。織物業
の皆さんの国際交流、あるいは国際展開の話で言うとサイト訪問者数なども書ける。
(委員)これまで議論したことは入れていただいている。具体性はまだまだこれからということで基
本方針だと思うが、ここに並べるだけでは内容が薄っぺらいものになるという気持ちがある。この
内容を見ているだけでは良くもなるだろうし、身のないものにもなると思う。できるだけよいもの
にするために、もう少し肉付けをすべきと思う。6 月の会議の議論の時に京都府北部、その中でも
与謝野の役割としてとんがった教育をやろう、といったところの存在がなくなったと思える部分が
ある。
(杉岡座長)総合戦略なので総合的に書かなければならないが、教育と他の部分が並列になっている
ので、見せ方で教育の部分を充実させたりページを増やしたりなどで与謝野町の言いたいことはこ
こだ、と見せられると思う。今は並べているだけで平坦になっているが、これから濃淡をつけてい
く作業が必要だと思う。これは人口ビジョンを達成するための総合的な戦略なので教育以外にも定
住促進、出産支援などは入れざるを得ないので含みおき願いたい。次はクリエイティブなしごとづ
くり、皆さんの意見がどこまで反映できているか、漏れている部分があれば発言をお願いする。基
本的方向としては、「丹後ちりめん」を主力とした織物業と織物の強みと弱みを認識した上で、既
存の慣習や常識にとらわれない創造的なアイデアや発想からのものづくりを推奨し、創造的な与謝
野ブランドを確立する。織物業に限らず、多種多様な分野で起業しやすい環境を整備するとともに、
都市部から企業(サテライトオフィス等)を誘致し、町外からのしごとと移住の流れをつくる。
具体的には(ア)ものづくりとクリエイティビティを基軸とした与謝野ブランド構想、①ものづ
くり産業の強化。過去の栄光にとらわれず、一方では織物の総合産地化を目指し、他方では織物に
こだわり過ぎず、和装以外への応用など創造的かつ付加価値の高い与謝野クリエイティビティ、与
謝野ブランドを構築する。②大規模農業・地域内6次産業化・新規就農、農地の集約等を進め、大
規模農業や法人経営が出来る体制の環境を整備し「京の豆っ子」に続く付加価値の高い農業製品、
特産品づくりを展開する。また生産だけでなく、仕入れの連携や加工や販売までを与謝野内で完結
する仕組み(地域内6次産業化)を構築し、地産地消、そして、地産他消へつなげていく。加えて、
IUJ ターンも含む新規就農者の支援も行う。③プロモーションの強化。個別の HP による発信では
なく「織りなす人(http://yosano-weaver.jp)
」のようなデザイン制の高いサイトを立ち上げ、与
謝野町内の特産品を発信・販売できる仕組みを構築する。また自治体運営販売サイト、SNS などを
活用しながら町内外へのプロモーションを強化する(その際に産業視点だけでなく、観光情報や移
住情報などもセットに発信)
。
(イ)起業しやすい環境整備、①相談窓口体制の充実。町、商工会、地元金融機関などが連携し、
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創業専門のコーディネーターを配置し、創業のための相談窓口体制を充実させる。②創業等支援メ
ニューの拡充。町、商工会、地元金融機関などが連携し、創業・事業拡大・事業展開に係る創業等
支援メニューを拡充し、事事業に係る支援のみならず、住居探しや異業種交流の場づくりなどを総
合支援する。起業人を増やすためのアイデアをいただきたい。また、単なる創業支援だけでなく家
族で移住しやすい環境、あるいは教育的な学校の世話など総合的なものが問われ、町だけでは超え
る話なので町民の皆さんの支援を含め「総合的」という言葉に意味を含めている。創業支援の中に
定住支援も引っかけて。
(ウ)都市部からの企業サテライトオフィス×移住誘致、これは神山町のパクリを入れませんか
という提案。①逆指名型企業誘致。町、商工会、地元金融機関などによる連携チームを結成し、都
市部に立地する企業に営業をかけ、与謝野町にサテライトオフィスを構えてもらうための体制を構
築する。具体的には税制、仕事環境、住居環境、生活環境などのメリットが出るよう仕事×移住の
視点からの総合的に環境整備をする。また、サテライトオフィスについては新築ではなく、空き家
や公共施設などを活用する。今は企画と商工観光に分かれているものを一緒にやっていき、民間に
任せるのが一番いい。以上がクリエイティブな与謝野ブランドしごとつくりで考えているメニュー。
意見等お願いしたい。
(委員)与謝野町だけ特別の商品体系の構築などはしにくいが、与謝野町ならではのネットワークづ
くりや相談体制など、そういう部分が協力体制で必要なのかと思う。
(杉岡座長)(ア)の与謝野ブランドにもっとネットワークがいるということか。
(委員)起業しやすい、の所に入れるといいのかと思う。例えば銀行・商工会という機関の中で人間
関係を構築すると、客の案内がしやすくなる。商工会の商品開発担当者との人間関係によって、今
まで銀行だけでも、商工会だけでも対応できなかった物事が三者の議論の中でよい方向に持って行
けたことがある。そういったことがこの町では出来るということをアピールしてもらいやすい。そ
んなアピールが差別化に繋がるのではないか。
(オブザーバー)阿蘇ベイエリアの視点が抜けているのでそれを入れる必要があると思う。与謝野ブ
ランドも構想ではなく戦略。また、言葉合わせが必要だと思う。与謝野ブランド戦略は今、産業振
興会議で議論している部分だが、そのあたりと言葉を共通言語化しなければ住民の皆さんに見ても
らった時にどういう戦略を作るのだという話になる。これは与謝野戦略をかいつまんだ部分だとわ
かるイメージがよいのではないのか。細かい話をすると、ものづくり産業の強化とプロモーション
の強化、エリア構築の3項目は当初予算に出しており、ものづくり産業の中に織物も農業の話も包
含される。そのあたりがわかるようにした方がよいと思う。産業振興会議では与謝野ブランドとク
リエイトYOSANOアシスト会議、これはネットワークをどう作っていこうかという会議だが、
それが(イ)(ウ)に繋がっているのかと思う。我々が今話している論点とほぼ一緒で、あとは言
葉合わせ、文章表現だけかと思う。
(杉岡座長)これはあくまで有識者会議として出すが、町の総合戦略になるので言葉合わせをしなけ
れば読む人が混乱する。今議論したことを調整していきたいと思っている。全部を行政文書に変え
るつもりはない。同じ意味だと分かるよう工夫していきたい。
(委員)(イ)②最初に書いてある大規模農業というのは、時代の流れでこうなっていくものだと思
っている。高齢化が進み隠居される方の農地が余り、農家に集まっていくのは普遍的かと思う。中
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山間地域の条件が不利な農地でいかに創造的な農業をしていくかという施策を作る方法はどうか。
それが6次産業、特産品づくりかと思う。
(杉岡座長)農地の集約や大規模農業は当然として、中山間地域での特産品つくりを推進していくと
謳った方が現実的で売りがあると。そういう風に変えよう。
(オブザーバー)ここで使われるよさのクリエイティビティと与謝野クリエイティブの意味合いはど
ういったものか。
(杉岡座長)そこまでの議論はしていない。過去の経緯や今議論されていることと確認した方がよい。
(オブザーバー)我々が与謝野ブランド戦略の定義として使っているのは、まちづくりの中心に産業
振興策を置いていこうというもの。与謝野クリエイティブについては、外からクリエイティブを求
めるというのではなく、地元の事業者それぞれが持っている能力をクリエイティブ、人間はみんな
クリエイティビティを持っているので、それをいかに発揮してもらうか、その環境整備をいかに進
めていくか、そのためには外のクリエイティブの力も必要になってくる、というような意味合い。
言葉として定義できていないが、そのような文脈で固まりつつある。
(杉岡座長)大体近いかと思う。既存の議論にうまく乗っからせてもらえたらいい。住民の中に眠る、
といった言葉もちりばめていきたい。
(委員)今までの議論がこれに集約されているが、「頑張っている人を認める」という部分が見にく
い。
(杉岡座長)町民の皆さんの才能が開花して仕事、定住につながり、結果的に頑張っている人が評価
されるという所にはつながるのではないかと思う。
(委員)賞を作るとか。
(杉岡座長)それもあり得る。④に書こう。町か町民に皆さんからかはまだわからないが、頑張って
いる人を評価する仕組みを作る。
(委員)日の目を見る部分と、
「頑張っている人」というのは、もう一つの側面から言うと文句やケ
チをつけるなら黙っておいてという風土。頑張っている人を支援できる風土を作れば頑張ろうとい
う人が気持ちよく伸びていくのではないかと思う。今の話はその結果の評価制度。
(杉岡座長)出る杭を表彰する制度みたいな感じで。
(委員)起業しやすい環境整備の中に入れた方がよいのでは。
(杉岡座長)起業しやすい、の方は I ターンがメインかと思う。若干外部がメインなので、ここに入
れてしまうと内部で頑張っている皆さんを表彰できなくなるという心配がある。
(委員)起業しやすい、の①②とはまた変わってくるのか。
(杉岡座長)(エ)として出してもよいと思う。与謝野ブランドや仕事を作る最後の所に起業する I
ターンの人も、内部の皆さんも表彰するような。不平不満を言う風土をきっかけにしてしまうとい
う。精神的なものなので入れにくかったので落としているが、表彰、ほめる、頑張っている人を表
彰数制度として(エ)で書くことにする。
基本目標3、これは社会増をどうやって増やし、社会減をどう減らすか、UI ターンをどう増や
すかという議論。基本的方向は、移住者(とりわけ家族連れ)受け入れのための空き家等を把握、
改修するとともに、仕事の斡旋までを一気通貫でカバーするための体制を構築する。即移住ではな
く、短期間のワーク(しごと)
、ライフ(くらし)
、スポーツ、アート(文化芸術)をお試しできる
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全国初の与謝野版むすびわざ&アート・イン・レジデンス(仮)を確立する。具体的な施策として
は、
(ア)移住・定住支援の強化①空き家・空き地の把握・改修。京都移住計画など移住専門の機関、
建築団体、デザイナー、町等が連携し、移住者のための空き家・空き地の全数把握及び空き家・空
き地バンク(ちりめん街道以外からも募集)をつくり、特設サイト(前述)から公開する。②移住
から仕事までの一気通貫の支援体制の構築。京都移住計画など移住専門の機関、ハローワーク、商
工会、町等が連携し、移住だけでなく、仕事までを総合的に斡旋(むすびわざ)できる体制を構築
する。お仕事コンシェルジュの採用も検討。③短期型しごと・くらし・アートでの滞在の仕組み。
京都移住計画など移住専門の機関、建築団体、デザイナー、ハローワーク、商工会、地元宿泊施設、
京都 X キャンプ、地元町民、町等が連携し、短期の仕事や移住体験、自然を活かしたスポーツ、ア
ートなどの創作のために短期間地域と交流しながら、滞在できる拠点(空き家活用)及びネットワ
ークを構築する(与謝野版むすびわざ&アート・イン・レジデンス(仮))
。また、こういうレジデ
ンスを武器に人が人を呼ぶ観光につなげていく。
(特に若い女性をターゲットにした広報が必要)
(イ)地元での就職を支援①与謝野お仕事百貨。町内の企業、ハローワーク、商工会、町等が連
携し、地元の中高生、地元出身大学生、地元出身の転職希望者向けのページ「与謝野お仕事百貨」
(日本仕事百貨の与謝野版(http://shigoto100.com))を特設サイト内に立ち上げるとともに、キ
ャリアコンサルタント(あるいは有資格の担当者)を配置し、就職・転職支援の相談体制を構築す
る。②ふるさと奨学金制度。与謝野町内での就職を希望する地元出身の大学生・短大生・専門学校
生のうち、成績優秀者に対して、返済不要のふるさと奨学金制度をつくる(年間 50 万円。ただし
若干名)
。
(ウ)大学、都市等との連携①大学(大学生)との連携事業。アベリスツイス大学以外に、京都
府北部唯一の大学である「福知山公立大学」や京都府立大学等と包括連携協定を締結し、教育(学
生の調査研究やフィールドワークの受け入れ)・研究(地域課題の解決)・社会貢献(公開講座等)
での連携を実施する。また、上記の大学以外にも京都府北部地域・大学連携機構のネットワークを
活用し、その他の公共政策系大学及び大学生とも交流の輪を拡げる。
ここでは定住、IU ターンと仕事をどう結び付けていくかとして3つ目の約束を書いている。外
部から連れてくる、出ていった人を取り戻すという話を並べている。漏れているものや言い過ぎた
部分など突っ込んでほしい。これは社会増を目指す時に要になる施策。
(委員)ふるさと奨学金制度、これは昔看護師などが病院に戻ってくるなら免除する制度があったが、
途中で帰りたくなった場合にどうするのかということもあった。そういうのは大丈夫なのか。
(杉岡座長)これはいろんな自治体がやろうとしているものに乗っかっているだけだが、それくらい
やらなければ帰ってこない、というのが現実。
(委員)実際、京都府立医科大学は年間にいくらか奨学金がでる。そのかわり9年間お礼奉公しなけ
ればならない。ただし、医者の免許が取れなかったり、途中でやめたら全額返さなければならない。
京都教育大学の地元枠推薦は地元の教育者確保のための施策として普通にされている。
(杉岡座長)財源をどうするのかも次に話さなければならないが、その意味でもふるさと納税もから
めていかなければならない。
(委員)その人の人生を固定させてしまうという考え方もあるかもしれないが、地域に人材を確保す
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るために必要な施策の1つで、それに乗ってきてくれる人を支援するという考え方でよいのではな
いか。
(杉岡座長)他の自治体の例も調べてみる。
(委員)成績優秀者の基準は何か。
(杉岡座長)これは取ってもいい。ただ、漫然と帰ってきたいだけで判断できない。どこかで区切ら
なければと思う。面接か、成績か、他己推薦か。客観的な指標があればいい。
(委員)学校の成績がよいという基準と、こっちに帰ってきて頑張らなければならないというところ。
この制度はいいと思うので、うまく整合させて運用しなければならないと思う。家庭の事情の部分
で本来受けて伸びるべきスキルを受けずに終わるのならば、これを利用して4年間外部に出て成長
して帰ってくれば町のためになる。
(杉岡座長)学歴は今、所得と比例している。貧困の格差もあるが、いい大学に行こうと思うとよい
塾に行かなければならない、なら所得が多くなければいい教育は受けられないというのが研究で明
らかになっている。日本は OECD 加盟国で一番公的支出が少ない国。ここはどこかで支える必要が
あると思う。
(委員)文科省と厚労省の枠を取って、中学までの人づくりといった考え方の部分で、塾に行かなく
てもこの地域の学校で勉強すれば、国立の大学に受かるほどの学力がつくといった話が出ていたと
思うが、そういった学校レベルと上げるといったものは。
(杉岡座長)難しい。例えば東舞鶴高校と西舞鶴高校は役割分担しながら競争している。最近東の偏
差値が伸びているので、西が負けないように頑張っているが、こういった競争する環境ができると
自然とそういう話が出てくる。ここには加悦高だけ。戦略への文章化は難しい。ただ、話に出てい
た町民の学校で生涯学習だけでなく、学校教育の補助みたいな、杉並区がやっていた土曜寺子屋、
土寺といったものを大学の中でするとかで教育水準のボトムアップとして書けるかもしれない。
(委員)与謝野版むすびわざ&アート・イン・レジデンスが、与謝野への人の流れを作る、のサブテ
ーマ的にはイメージが違う。
(杉岡座長)もっとわかりやすく定住×移住×仕事づくりとした方が伝わるかもしれない。
(委員)仕事だけでなく定住も掛け算した、住むという感覚は大事だと思う。
(杉岡座長)もう一度考える。言いたいことは定住と仕事を一緒に考えるということ。
(委員)その人だけでなく家族全員で来ることができる制度ということで。
(杉岡座長)南丹市が最近出しているのが定住という考え方の中で、住んでいる人の満足度を増やそ
うというもの。このあたりのニュアンスも考えながら書いている。
(委員)奨学金制度、こういった制度があったらいいと思う一方で、年間60万円を4年間でどこま
でインセンティブがわくのかと思ってしまう。帰ってくるには本来与謝野が好きだとか、もっと違
うところの理由ではないかと思うところがある。町長もおっしゃっているが、外に出ても与謝野町
を思って何か貢献するなど、それを支援するものがいるのではないか。また、与謝野町の子どもた
ちが自分も大人になったら与謝野町に帰って何かしようと思える施策が重要だと思う。与謝野仕事
百科、与謝野町だけでは限界があると思う。広域でした方がよいと思う。
(杉岡座長)これは④の広域に回した方がいい。
(委員)僕が帰ろうとなったときに与謝野町だけで仕事を探すかといえば違う。与謝野だけではだめ
なのではないか。
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(杉岡座長)(イ)①は広域に回し、こういったことを丹後全体、京都府北部全体でやっていきまし
ょうと与謝野から提案するという方が現実的。奨学金については難しい。書いたことは理想だが、
現実年間150人出ていっている。この現実を止めるためのアイデアの1つだと思っているが、こ
れは要検討。
(委員)広域は丹後だけでなく、IU ターンしている全国のいろんな地域と全面展開してもいいかと思
う。神山と与謝野とか、全国でここだという地域と連合して組んだ方がよいかと思う。丹後だけで
やるのではなく、日本で移住するのならこのサイト、というようなものを持つ地域と組んだ方がよ
い。小さくやっていてもヒットしない。
(杉岡座長)最初に申し上げた創造的田舎、こういったネットワークの中で仕事紹介出来ればいい。
そことつなげていこう。
基本目標4は広域連携による持続可能なまちづくり。基本的方向は、与謝野町だけではなく、自
治体連携、広域連携の視点で観光やまちづくりを含む地域創生、自治体間交流を考えていく。広域
連携の視点のみならず、民間主導や民間利用の視点を重視し、施策展開をはかる。具体的な施策と
しては
(ア)「海の京都」を中心としたまちづくり観光の推進①海の京都博事業の恒常化、ちりめん街
道のコンセプトツアー、まるごとミュージアム、古墳まつり、ひまわりフェスティバル、よさの大
江山登山マラソン、大内峠紅葉まつり、滝・金屋命の里秋の大感謝祭など既存の観光商材を京阪神、
北陸、名古屋圏に売り出した海の京都によるまちづくり観光を広域連携(丹後地域の括り)で発信
しつつ、WILLER(京都丹後鉄道運営者)など新たなステークホルダーとも連携し、民間主導で新し
い観光商材の開発にも着手する。
(イ)京都府北部広域連携事業の推進、自治体間交流①5市2町連携事業の推進、他の5市1町
からのリベラルアーツ事業等など与謝野町の事業へのオブザーバー参加を推奨し、自治体間交流を
推進していく。②北部地域職員研修への参加、京都府北部地域・大学連携機構等が主催する広域型
の職員研修に積極的に参加する。
(ウ)その他①常設ヘリポートの敷設、現在は 公園や運動場が臨時のドクターヘリ(宮津市と
連携)のためのヘリポートとして設定されているが、常設のヘリポートを敷設することで緊急時の
利用はもとより、緊急時以外は民間利用もできるよう検討する。
以上が広域連携の部分。与謝野町だけでなく京都北部、丹後の単位でやっていくこと。ここに仕
事の部分も入れていきたいと思う。
(委員)本質的にはこの地域で生きている大人たちがいきいきとしていている姿を見て、子どもたち
が「ここに帰ってきたらこんな生活になる」というイメージを持ってもらうことも大事ではないか。
(杉岡座長)9ページの(イ)①②の与謝野学、ほんまもん学でかっこいい大人の背中というところ
に当たるのかと。加筆修正して、将来こんな大人になりたい、こんな人たちと働きたいというあた
りに入ってくるとよいのかと思う。
(3)その他
(杉岡座長)8月末に第7回目を開催する。前文やアイデア出しなど2週間ほど考える時間を取り、
19
8月11日(火)までに足立委員に意見を提出。足立委員が修正し、18日(火)前後に杉岡座長
と事務局との3者でさらに修正する。8月25日(火)に再度有識者会議で第2案を確認し、意見
を入れていく。
終了:午後11時00分
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