本時の授業展開 (1)本時のねらい ・ヒロユキの死を悲しむ登場人物の

本時の授業展開
(1)本時のねらい
・ヒロユキの死を悲しむ登場人物の様子や、悲しみとは対照的な情景描写から、主人公の「ヒロユキの死に対する悲しみ
の深さ」と「自分の行動に対する後悔や自責の念」を読み取ることができる。
・戦時下という過酷な状況でも懸命に生きようとする人々の姿や、仲間の意見に含まれる様々な価値観から、命や平和の
尊さについての考えを、深めたり広げたりすることができる。
(2)本時の学習展開(本時の位置5/9)
過程
学習活動
評価について
指導・援助
つかむ
○前時の学習内容を振り返る。
○本時の課題を確認する。
ヒロユキが死んでしまったときの主人公の
気持ちを読み取ろう。
み つけ る
○本時の学習場面を各自で音読する。
○課題について各自で読み取りをする。
《盗み飲みとかかわって》
病気になりました、死にました、小さな小さな口、忘
れられません、栄養失調です
→自分のせいだろうか
《かわいい弟とかかわって》
暗い電気、毎日出かけました、忘れられません
→ヒロユキの死に対する悲しみ
《子どもを守る母とかかわって》
母がおんぶして、遠慮したのでしょうか、
幸せだった、初めて泣きました
→母もつらいだろう
深 める
・仲間の意見とかかわら
せて、考えを深めなが
ら意見を述べている。
○全体で読み取りの交流を行う。
ヒロユキの死
かわいがっていた
毎日…出かけました
「死にました」の繰り返し
忘れられません
→
青空にきらっきらっと
機体が美しく輝いて→
歩いているのは三人だけ
・前時までの学習内容を
と関連させて、ミルク
を盗み飲みしたことや
ヒロユキのことを大切
に思う主人公や母親の
心情とかかわらせて、
読み取っている。
・記号、繰り返し、情景
描写、文章の特徴など
から読み取っているこ
とを確認する。
・仲間の意見と自分の意
見の相違を明らかに
し、考えを深めていく
ことを確認する。
・前時までの登場人物の
言動や心情を黒板に提
示する。
・着目する点を黒板に提
示する。
・前時までの生徒一人一
人の読み取りの様子を
捉えておき、机間指導
を行う。
・情景描写に目をむけ、
敵機でさえ美しく見え
る心理状態について読
みを深める。
・前時の学習内容とかか
わらせて、どんなに苦
しくても泣かなかった
母の涙の意味に気付く
ことができるようにす
る。
悲しみ
主 人 公 の心 情
と は 対 照的 な
明るさ、空虚
生きようとしていたヒロユキ
泣かないヒロユキ
たった一度の
「大きく」
静かに息をひきとった
⇔
「小さな」の繰り返し
母の悲しみ
作品中唯一の「 」
強く、悲しく、美しい顔⇔初めて泣きました
自分に言い聞かせる母
苦しみも悲しみもこらえてきた母
生きようとする小さな命を守りきれなかった自分を
責めている。
まとめる
主人公の後悔・自責の念
○本時のまとめ
読み取ったことや、全体交流で話し合ったことをもと
に、課題について考えをまとめる。
・ミルクを盗み飲みして
しまったことを後悔し
て自分を責める心情や
や、弟の死を悲しむ心
情と、命や平和の尊さ
について考えをまとめ
ている。
・板書の中から大切だと
思う言葉を選び、学習
のまとめを書きまとめ
るときに、その言葉を
使うよう助言する。
・本時の話し合いを通し
て感じたことをまとめ
の中に入れるよう助言
する。